JP2005247472A - エレベータの上部間隔確保制動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エレベータにおいて、少ない負荷で乗りかごの上部と昇降路の天井との間の上部間隔を確保することである。
【解決手段】作業者が乗りかご10の上部12で作業をする必要があるときは、作動バー52を回転中心94周りに回転させ昇降ロープ32側に倒す。何かの事故で乗りかご10が上方に移動すると、作動バー52が伝達バー80を矢印方向に回転させ、長穴ガイド84に沿って楔板64の側面に取り付けられたガイドピン86を移動させ、楔板64が楔ケース60の斜行案内62に沿って斜行する。こうして楔板64によって昇降ロープ32が挟み込まれ、制動がかかって乗りかご10の上方への動きが停止し、所定の上部間隔を確保することができる。乗りかご10の上部12における作業が終了すれば、作動バー52を回転中心94周りに回転させ、乗りかご10の上部12に畳み込まれる状態に倒す。
【選択図】図2
【解決手段】作業者が乗りかご10の上部12で作業をする必要があるときは、作動バー52を回転中心94周りに回転させ昇降ロープ32側に倒す。何かの事故で乗りかご10が上方に移動すると、作動バー52が伝達バー80を矢印方向に回転させ、長穴ガイド84に沿って楔板64の側面に取り付けられたガイドピン86を移動させ、楔板64が楔ケース60の斜行案内62に沿って斜行する。こうして楔板64によって昇降ロープ32が挟み込まれ、制動がかかって乗りかご10の上方への動きが停止し、所定の上部間隔を確保することができる。乗りかご10の上部12における作業が終了すれば、作動バー52を回転中心94周りに回転させ、乗りかご10の上部12に畳み込まれる状態に倒す。
【選択図】図2
Description
本発明は、エレベータにおいて、昇降ロープにより昇降する乗りかご上部と、昇降路の天井との間の上部間隔を確保するための制動装置に関する。
最近の機械室レスエレベータにおいては、エレベータの保守のために、作業者がエレベータ昇降路の中に入り、例えば乗りかごのうえに乗って作業をすることがある。この場合、乗りかごの上部と、昇降路の天井の間に作業者が挟まれないように、その間隔を確実に確保する必要がある。図6は、作業者8が、エレベータの乗りかご10の上部12と昇降路の天井14との間の上部間隔20において作業を行う様子を示す図である。なお、乗りかご10の昇降のための昇降ロープ、昇降機構等については図示を省略した。昇降路には手動のUPリミットスイッチ22、自動のUPリミットスイッチ24、行き過ぎ制限スイッチ26が設けられ、乗りかご10が所定の上部間隔を越えて行過ぎないように何重にも安全確保が図られている。
また、電気的誤動作等があっても所定間隔を確保するため、特許文献1には、昇降路天井14と乗りかご10の屋根部との間にスペーサを設けることが開示される。すなわち、昇降路天井14には、衝撃吸収用のスプリングバッファ28を突設し、乗りかご10の屋根部である上部12には起倒可能なスペーサ30を設ける。そして、作業者8が上部間隔において作業を行うときは、乗りかご10の上部12にスペーサ30を立設する。スペーサ30は、通常は乗りかご10の昇降範囲の妨げにならないように例えば乗りかご10の上部に横たえて置かれる。スペーサ30を乗りかご10の上部12にスプリングバッファ28と向かい合うように立設することで、万一スイッチ22,24,26に誤動作があっても、乗りかご10が所定間隔を越えて行過ぎないようにしている。
図7は、特許文献1に従って、スプリングバッファ28とスペーサ30とを昇降路の下部の床に設ける例を示す図である。図6と同様の要素には同一の符号を付し詳細な説明を省略する。乗りかご10は、昇降ロープ32が昇降電動機34により正方向又は逆方向に巻き上げられることにより昇降路内を昇降する。図7に示すように、昇降ロープ32の両端は昇降路の天井に固定され、その間に複数の滑車40,41,43,44を用いて、乗りかご10と、乗りかご10にバランスする釣合錘36とが接続され、昇降ロープ32はプーリ42を介して昇降電動機34により巻き上げられる。したがって、乗りかご10が上昇するときには釣合錘36が下降し、反対に乗りかご10が下降するときには釣合錘36が上昇する。そこで、スプリングバッファ28とスペーサ30とを昇降路の下部の床に設け、釣合錘36が必要以上に下降しないようにすることで、乗りかご10と昇降路天井14との間の所定間隔を確保できる。なおこの場合についても、通常時は、乗りかご10の昇降範囲の妨げにならないように、スペーサ30は、例えば昇降路の床に横たえて置かれる。
このようにスプリングバッファとスペーサとを用いることで、乗りかごの上部における作業者の安全を確保できる。しかし、スペーサで行き過ぎのときの荷重を支えるので、スペーサに相当の強度を確保する必要がある。また、スペーサを立設して用いるので、図6の場合においては、作業を行おうとするたびに、乗りかごの上の狭いスペースでスペーサを確実に組み立てる必要があり、また、作業が終わればまたスペーサを確実に取り外す必要がある。また、図7の場合においては、作業を行おうとするたびに、一旦昇降路の床に下りてスペーサをスプリングバッファに取り付け、その後乗りかごの上に上って作業をし、作業が終わればまた昇降路の床に下りてスペーサをスプリングバッファから取り外さなくてはならない。
このように、従来技術においては、エレベータの乗りかごの上部と昇降路の天井との間の上部間隔を確保するために時間と労力を要している。
本発明の目的は、かかる従来技術の課題を解決し、少ない負荷で乗りかごの上部と昇降路の天井との間の上部間隔を確保できるエレベータの上部間隔確保制動装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係るエレベータの上部間隔確保制動装置は、昇降ロープにより昇降するエレベータの乗りかご上部と、昇降路の天井との間の上部間隔を確保するための制動装置であって、乗りかごに設けられ、乗りかごの昇降とともに移動する作動バーと、昇降ロープに沿って昇降路の上方に設けられ、乗りかごが任意の上部間隔を越えてさらに上方に移動するときに、作動バーの上方への移動を昇降ロープを挟み込む動きに変換して昇降ロープを挟持し、昇降ロープに制動をかけるロープ制動部と、を備えることを特徴とする。
また、ロープ制動部は、昇降ロープに向かい合い、昇降路に沿う方向に板厚が変化する楔板と、昇降ロープとともに楔板を収納し、作動バーの上方への移動と協働して昇降路に沿う方向に楔板の移動を案内し、楔板を昇降ロープに押し付けて昇降ロープを挟持する楔ケースと、を含むことが好ましい。
また、本発明に係るエレベータの上部間隔確保制動装置において、作動バーの上方への移動を楔板に伝達する伝達バーを備えることが好ましい。
また、作動バーは、乗りかごから昇降ロープ側のロープ制動部に張り出す状態から乗りかごの上面に畳み込まれる状態へ姿勢を変更可能であることが好ましい。
上記構成の少なくとも1つにより、乗りかごが任意の上部間隔を越えて上方に移動すると、乗りかごの昇降とともに移動する作動バーの上方への動きがロープ制動部において昇降ロープを挟み込む動きに変換される。したがって、乗りかごが行過ぎると、昇降ロープに制動がかけられるので、従来技術のようにスペーサを一々立設するような時間と労力を要せずに、乗りかごの上部と昇降路の天井との間の上部間隔を確保できる。
また、上記構成の少なくとも1つにより、ロープ制動部は楔板と楔ケースを用いて昇降ロープを挟み込む。ここで、楔ケースは昇降路に沿う方向、すなわち乗りかごの昇降方向に沿うに楔板を案内し、楔板は昇降路に沿う方向に板厚が変化するので、楔板が昇降路に沿って上方に移動すると、楔板と昇降ロープとの間が狭くなってゆき、昇降ロープを挟み込むようになり、昇降ロープの動きに制動がかけられる。したがって、従来技術のような時間と労力を要せずに、乗りかごの上部と昇降路の天井との間の上部間隔を確保できる。
また、上記構成の少なくとも1つにより、伝達バーにより、作動バーの上方への移動を楔板に伝達する。したがって、簡単な構成で楔板を移動させて昇降ロープを挟み込み、制動をかけることができる。
また、上記構成の少なくとも1つにより、作動バーは、乗りかごの上部で折りたたみ可能である。したがって、作動バーの姿勢を変更するだけで、ロープ制動部を作動させるか、開放のままかにでき、少ない労力と時間で、上部間隔の確保と、通常の昇降モードとの切り替えを行うことができる。
以下に図面を用いて本発明の実施の形態につき詳細に説明する。なお、以下においてエレベータは、乗りかごの下部に昇降ロープを取り付けるタイプについて説明するが、乗りかごの昇降の仕方はこれ以外であっても、乗りかごの昇降する昇降路に沿って昇降ロープが設けられるものであればよい。
図1は、エレベータの乗りかご10が予め任意に定めた上部間隔を越えて上方に移動するときに、昇降ロープ32に制動をかける上部間隔確保制動装置50を示す図である。上部間隔確保制動装置50は、乗りかご10の上部12に設けられ、乗りかご10の昇降とともに移動する作動バー52と、昇降ロープ32に沿って昇降路の上方に設けられ、昇降ロープを挟み込むことで昇降ロープ32に制動をかけるロープ制動部54を含む。
上部間隔確保制動装置50の詳細な説明の前に、エレベータの乗りかご10の昇降と昇降ロープ32との関係について図1に即して述べる。図1は、作業者8が、上部間隔確保制動装置50を用い、エレベータの乗りかご10の上部12と昇降路の天井14との間の上部間隔20を確保した上で、乗りかご10の上において作業を行おうとしているところである。昇降路には手動のUPリミットスイッチ22、自動のUPリミットスイッチ24、行き過ぎ制限スイッチ26が設けられていることは、従来技術の図6、図7と同様である。
乗りかご10は、昇降ロープ32を昇降電動機34により正方向又は逆方向に巻き上げられることで、昇降路内を昇降する。昇降ロープ32の一端は、昇降路の天井14における固定端31に固定され、他端も昇降路の天井14における他の固定端33に固定される。そして、昇降ロープ32は、「固定端31−乗りかごの下部に設けられる乗りかご吊滑車40−後にその構造を詳述するロープ制動部54−昇降路上部に設けられる乗りかご返し滑車41−昇降電動機34のプーリ42−昇降路上部に設けられる釣合錘返し滑車43−釣合錘36に取り付けられる釣合錘吊滑車44−固定端33」の経路で張り渡される。したがって、昇降電動機34の駆動により、昇降ロープ32は正方向又は逆方向に巻き上げられ、それに応じて乗りかご10の上昇下降と、釣合錘36の下降上昇が行われる。なお、昇降路の床には、釣合錘36が直接床に衝突しないようにスプリングバッファ28が設けられているのは、従来技術の図7と同様である。
図2は、上部間隔確保制動装置50を構成するロープ制動部54と、作動バー52の様子を示す斜視図である。また、ロープ制動部54の側面図を図3に、その上面図を図4に示す。図5は、作動バー52の姿勢を変更できる様子を示す図である。
ロープ制動部54は、楔ケース60と、楔ケース60に設けられる斜行案内62の中を移動できる楔板64を含み、楔ケース60と楔板64との協働作用により昇降ロープ32を挟み込み、または掴みこんで、昇降ロープ32に制動をかける機能を有するものである。楔ケース60は、ガイドレールクリップ66により、ガイドレール70の昇降路上部にしっかり取り付けられ固定される。ここでガイドレール70は、エレベータの昇降路に沿い、その天井と床との間に配置される棒材で、乗りかご10の上昇下降の案内を行うものである。そのために、乗りかご10には、ガイドレール70の案内面にはまりあう乗りかごガイドシュー90が取り付けられる。
楔ケース60の斜行案内62は、図2に示す−Z方向から+Z方向に向け次第に開口部が狭くなる先細りの開口で、その開口の中に、昇降ロープ32が通される。図2、図4では3本の昇降ロープ32が示されるが、通される昇降ロープ32の数は何本であってもよい。楔ケース60の斜行案内62の内壁は、昇降路に平行な壁61aと、これに向かい合って斜行する壁63aとを有する。昇降路に平行な壁61a側に昇降ロープ32が通され、これに向かい合う斜行壁63a側に楔板64が収められる。
楔板64は、図2に示す−Z方向から+Z方向に向け次第に板厚が薄くなる先細りの板材で、一方の面に対し、他方の面は一定の傾き角を有する。その傾き角は、楔ケース60の斜行案内62において昇降路に平行な壁61aと斜行壁63aと間の傾き角と同じに設定される。つまり、楔板64を楔ケース60の斜行案内62に収めたときに、一方の壁は昇降路に平行な壁61bとなり、他方の壁は斜行壁63aに平行な斜行壁63bとなる。
したがって、楔ケース60の斜行案内62の内部は、「斜行案内62の昇降路に平行な壁61a−昇降ロープ32−楔板64の昇降路に平行な壁61b−楔板64本体−楔板64の斜行壁63b−斜行案内62の斜行壁63a」の順に配置される。図4に示すように、斜行案内62の昇降路に平行な内壁61aには、昇降ロープ32に対応するロープ受け溝が昇降路方向に沿って設けられる。同様に、楔板64の昇降路に平行な壁61bにも、昇降ロープ32に対応するロープ受け溝が昇降路方向に沿って設けられる。
伝達バー80は、楔ケース60に設けられる回転中心82を中心に回転可能な棒材で、作動バー52と交差する方向に配置される。伝達バー80は、その長手方向に沿って長穴ガイド84を有する。この長穴ガイド84には、楔板64の側面に取り付けられたガイドピン86が挿入される。すなわち、伝達バー80は、作動バー52の動きを楔板64に伝達する機能を有する部材である。
伝達バー80の機能は次のようである。乗りかご10が上昇し、それとともに作動バー52が図2に示す矢印方向(+Z方向)に移動すると、伝達バー80は作動バー52により上方に押し上げられる。すなわち、図2に示す矢印のように、回転中心82を中心として時計方向に回転する。伝達バー80が図2に示す矢印方向に回転すると、長穴ガイド84の中をガイドピン86が左方(+X方向)に移動し、それに応じ楔板64が斜行案内62の中を矢印のように斜行する。楔板64が斜行案内62の中を斜行するときは、楔板64の斜行壁63bが斜行案内62の斜行壁63aに沿って移動するので、楔板64の昇降路に平行な壁61bは、昇降路の方向と垂直な+X方向に移動する。つまり、昇降ロープ32を挟み込む方向に移動する。
このように、作動バー52、伝達バー80、長穴ガイド84、ガイドピン86、楔板64、楔ケース60の斜行案内62の協働により、作動バー52の上方への移動が、楔板64の昇降ロープ32を挟み込む動きに変換される。
なお、伝達バー80の動きを検出するための伝達バーセンサ88が楔ケース60に取り付けられる。伝達バーセンサ88により伝達バー80が移動したことが検出されるときは、乗りかご10が上方に行過ぎてしまったときである。したがって、伝達バーセンサ88の出力をエレベータの制御部に送り、適切な処理を求めることができる。
作動バー52は、乗りかご10の上部12に設けられ、その姿勢を変更できる棒材で、乗りかご10から張り出して昇降ロープ32側に倒し、あるいは乗りかご10の上部12に畳み込むようにすることができる。したがって、昇降ロープ32側に倒された姿勢の作動バー52は乗りかご10とともに移動し、上記のように、その動きを伝達バー80に伝え、楔ケース60と楔板64を含むロープ制動部54を作動させる機能を有する。
作動バー52の一端は、乗りかご10の上部に取り付けられた作動バー支持部92により回転自在に支持される。作動バー支持部92は、乗りかご10の上部において、昇降ロープ32が配置される側に偏って配置される。作動バー52は、その回転中心94の周りに回転することで、その姿勢を変更できる。図5に示す実線の姿勢は、エレベータの通常の運転状態において取られる姿勢で、作動バー52は作動バー支持部92の回転中心94を中心として矢印方向に回転して倒され、乗りかご10の上部からはみ出さないように畳み込まれた状態の姿勢である。また、図5の破線の姿勢は、作業者8が乗りかご10の上部12で作業をするときにとられる姿勢で、作動バー52を作動バー支持部92の回転中心94周りに図5で示す矢印と反対方向に回転して倒されて、乗りかご10から昇降ロープ32側に作動バー52が張り出した状態の姿勢である。この姿勢は図2に示すものと同じで、作動バー52の張り出し量等は、乗りかご10が上方に移動するときに作動バー52が伝達バー80に接触するように設定される。
なお、作動バー52の姿勢を検出するため、乗りかご10の上部12に作動バーセンサ96が取り付けられる。伝達バーセンサ88により伝達バー80が図5で示す矢印と反対方向に移動したことが検出されるときは、作業者8が乗りかご10の上部におり、作動バー52をそのように設定したときである。したがって、作動バーセンサ96の出力をエレベータの制御部に送り、昇降制御を確実に停止する等の適切な処理を求めることができる。
上記構成の作用につき説明する。エレベータが通常運転されるときは、作動バー52は図5の実線で示される状態であり、ロープ制動部54において伝達バー80は水平位置にあり、楔板64と昇降ロープ32との間は十分な隙間を有している。したがって、ロープ制動部54は開放状態で、乗りかご10は昇降電動機34の駆動に従い、昇降を行うことができる。
作業者8が乗りかご10の上部12で作業をする必要があるときは、乗りかご10を上方に移動させ、まず手動リミットスイッチ22を作動させて停止させる。その状態で作動バー52を図5で示す矢印と反対方向に回転させて破線状態となるように倒す。このとき、作動バーセンサ96により、作動バー52が昇降ロープ32側に倒されたことを検出し、その信号はエレベータの図示されていない制御部に送られる。制御部はこの信号により乗りかご10が余計に移動しない等の処理を行うことができる。
何かの事故で乗りかご10が上方に移動しても、自動リミットスイッチ24、行き過ぎ制限スイッチ26等により保護が図られる。これらのスイッチが誤動作して、乗りかご10が所定の上部間隔を越えて上方に移動すると、乗りかご10とともに移動する作動バー52が伝達バー80を押し上げる。伝達バーセンサ88により伝達バー80の動きが検出され、制御部に伝えられるので、制御部は適切な処置をとることができる。また、伝達バー80が図2で示す矢印方向に回転することで、上記のように、楔板64を楔ケース60の斜行案内62に沿って斜行させ、楔板64によって昇降ロープ32を挟み込むことができる。こうして、昇降ロープ32は斜行案内62の中で楔板64により挟み込まれ、その動きに制動がかけられ、乗りかご10の上方への動きが停止し、所定の上部間隔を確保することができる。
乗りかご10の上部12における作業が終了すれば、作動バー52を図5で示す矢印方向に倒して乗りかご10の上部12に畳み込まれる状態にし、乗りかご10から降りればよい。このように、作動バーの姿勢を変更する簡単な操作だけで、乗りかごの上部と、昇降路の天井との間の上部間隔を確保することができ、また通常の運転状態に復帰させることができる。
8 作業者、10 乗りかご、12 乗りかごの上部、14 昇降路天井、20 上部間隔、22,24,26 スイッチ、28 スプリングバッファ、30 スペーサ、31,33 固定端、32 昇降ロープ、34 昇降電動機、36 釣合錘、40,41,43,44 滑車、42 プーリ、50 上部間隔確保制動装置、52 作動バー、54 ロープ制動部、60 楔ケース、61a,61b 昇降路に平行な壁、62 斜行案内、63a,63b 斜行壁、64 楔板、66 ガイドレールクリップ、70 ガイドレール、80 伝達バー、82,94 回転中心、84 長穴ガイド、86 ガイドピン、88 伝達バーセンサ、90 ガイドシュー、92 作動バー支持部、96 作動バーセンサ。
Claims (4)
- 昇降ロープにより昇降するエレベータの乗りかご上部と、昇降路の天井との間の上部間隔を確保するための制動装置であって、
乗りかごに設けられ、乗りかごの昇降とともに移動する作動バーと、
昇降ロープに沿って昇降路の上方に設けられ、乗りかごが任意の上部間隔を越えてさらに上方に移動するときに、作動バーの上方への移動を昇降ロープを挟み込む動きに変換して昇降ロープを挟持し、昇降ロープに制動をかけるロープ制動部と、
を備えることを特徴とするエレベータの上部間隔確保制動装置。 - 請求項1に記載の上部間隔確保制動装置において、
ロープ制動部は、
昇降ロープに向かい合い、昇降路に沿う方向に板厚が変化する楔板と、
昇降ロープとともに楔板を収納し、作動バーの上方への移動と協働して昇降路に沿う方向に楔板の移動を案内し、楔板を昇降ロープに押し付けて昇降ロープを挟持する楔ケースと、
を含むことを特徴とするエレベータの上部間隔確保制動装置。 - 請求項2に記載の上部間隔確保制動装置において、
作動バーの上方への移動を楔板に伝達する伝達バーを備えることを特徴とするエレベータの上部間隔確保制動装置。 - 請求項1に記載の上部間隔確保制動装置において、
作動バーは、乗りかごから昇降ロープ側のロープ制動部に張り出す状態から乗りかごの上面に畳み込まれる状態へ姿勢を変更可能であることを特徴とするエレベータの上部間隔確保制動装置。
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