JP2005247187A - 噴射角度可変ウオッシャーノズル - Google Patents

Abstract

【課題】本発明は噴射角度可変ウオッシャーノズルに関し、洗浄液を振動させるタイプのノズルであって、噴射角度を任意の角度に可変できる噴射ノズルにおいて、その組立工程における作業能率を向上させることが課題である。
【解決手段】洗浄液をボディ２の頭部２ａから噴射するウオッシャーノズルにおいて、前記頭部に一端側を開口して設けられたノズル用の凹部３に揺動自在に支持され遊嵌されるノズル本体４が、噴射流路及び噴口を有するノズル本体５と、該ノズル本体をその噴口側部分を除いて略全体を囲繞する収納部と前記凹部に揺動自在に支持される支持部とでなるノズル支持体６とで形成されている噴射角度可変ウオッシャーノズル１とする。
【選択図】図１

Description

本発明は、自動車等のフロントガラスに洗浄液を噴射する噴射角度可変ウオッシャーノズルに関するものである。

従来、ウオッシャーノズルは、自動車の車種の相違により、洗浄液を噴射すべき範囲が異なることから、洗浄液の噴射角度を変えるように工夫している。例えば、噴射ノズルを揺動自在に支持して、車種毎に噴射角度をジグ等で設定するものや、ノズルの内部流路を予め傾斜させておいて、頭部の凹部に圧入する際に車種に合わせた傾斜にして圧入するものが知られている（特許文献１参照）。
特開２００２−６７８８８号公報

しかし、洗浄液を広範囲に噴射する自励発振流路を有すると共に揺動自在に支持される噴射ノズルを形成するには、成形上の都合により分割せざるを得ず、それを組立る際には液密に封止する作業に手間が掛かり、組立工程における作業能率向上の障害となっている。また、ノズルの内部流路を予め傾斜させておくものでは、任意の角度に調節することができず不都合がある。
更に、前記噴射ノズルには、液体を発振させる流路は一つであり、車種によって噴射範囲が異なっていたり、幅広くフロントガラスに洗浄液である液体を噴射させたりするには、その噴射軸の角度をいちいち調節しなければならないという不便さがある。

解決しようとする課題は、洗浄液を振動させるタイプのノズルであって、噴射角度を任意の角度に可変できる噴射ノズルの組立作業性を向上させることに課題がある。
また、一つの噴射ノズルで幅広く液体を噴射させるようにすること、及び、噴射軸の揺動機構を簡易にして組立にも手間が掛からないようにすることが課題である。

本発明に係る噴射角度可変ウオッシャーノズルは、洗浄液をボディの頭部から噴射するウオッシャーノズルにおいて、前記頭部に一端側を開口して設けられたノズル用の凹部に揺動自在に支持され遊嵌される噴射ノズルが、噴射流路及び噴口を有するノズル本体と、該ノズル本体をその噴口側部分を除いて略全体を囲繞する収納部と前記凹部に揺動自在に支持される支持部とでなるノズル支持体とで形成されていることである。

前記噴射流路は、自励式の発振流路であること、；
前記ノズル本体は、ノズル支持体の収納部に圧入されるものであること、；
前記ノズル支持体の支持部は球体部であり、ノズル用の凹部の底部には前記球体部が揺動自在に嵌合される球状支持凹部が設けられていること、；
前記噴射ノズルにおけるノズル本体には、洗浄液噴射用の流路が二カ所に設けられていること、；
前記二カ所の流路の噴射軸は、洗浄面に対してノズル本体の中心軸を挟んで互いに異なった方向に向けられていること、；
前記二カ所の流路の噴射軸は、ノズル本体の中心軸に対する振り分け角度が異なっていること、；
前記ノズル支持体の支持部には筒状支持部が設けられ、ノズル用の凹部の底部には前記筒状支持部が嵌合して噴射ノズルを当該筒状支持部の軸芯周りに揺動自在に支持する筒型支持凹部が設けられていること、；
を含むものである。

本発明に係る噴射角度可変ウオッシャーノズルによれば、噴射ノズルが、ノズル本体を別体にして形成するので、このノズル本体の流路を所望の流路で、たとえそれが複雑な流路であっても金型で形成することが可能となる。そして、揺動自在に噴射ノズルを支持することで、洗浄液を幅広い範囲に噴射する事ができるので、洗浄液の噴射範囲が異なる多様な自動車の車種に対応できるものとなる。
噴射ノズルの噴射流路を自励式の発振流路にすることで、洗浄液が拡散散布されるようになる。球体部を使用した支持部とすることで、ある角度範囲内で任意の角度に調節することが可能となる。
一つの噴射ノズルにおいて、例えば、二カ所に独立した流路が設けられているので、洗浄液を分割して広範囲に散布することができる。
また、前記二カ所の流路の噴射軸は、洗浄面に対して互いに異なった方向に向けられていること、若しくは、ノズル本体の中心軸に対する振り分け角度が異なっていることにより、噴射対象のフロントガラスの広範囲に洗浄液を噴射する事が可能となり、洗浄面積を大きくすることができる。
更に、噴射ノズルを筒状支持部の軸芯周りに揺動させ噴射角度を変えることができ、洗浄対象部分を多様な車種に応じて変更させることができる。

本発明に係る噴射角度可変ウオッシャーノズル１について、図面を参照して説明する。このウオッシャーノズル１は、図１乃至図２に示すように、洗浄液をボディ２の頭部２ａから噴射するウオッシャーノズルにおいて、前記頭部２ａに一端側を開口して設けられたノズル用の凹部３に揺動自在に支持され遊嵌される噴射ノズル４が、噴射流路及び噴口を有するノズル本体５と、該ノズル本体５をその噴口側部分を除いて略全体を囲繞する収納部と前記凹部に揺動自在に支持される支持部とでなるノズル支持体６との２部品で形成されているのである。

前記ノズル本体５は、図３乃至図４に示すように、合成樹脂で形成され、洗浄液が供給される供給口５ａと、噴射流路であって洗浄液が自励発振する発振流路５ｂと、洗浄液がフロントガラス等の対象物に噴射される噴口５ｃと、でなるものである。この成形材料は合成樹脂であり、金型で形成する。よって、発振流路５ｂは全面的に上に開口している。

前記ノズル支持体６は、図５に示すように、合成樹脂で形成され、洗浄液の供給流路６ａを有した支持部である球体部６ｂと、全体が略矩形状態の前記ノズル本体５をその噴口側部分５ｄを除いて略全体を囲繞する収納部６ｃとでなる。

前記供給流路６ａの両端部はそれぞれ、外部に開口されていると共に、前記収納部６ｃに連通されている。また、前記ノズル本体５は、ノズル支持体６の収納部６ｃに圧入される。

前記ノズル支持体６の球体部６ｂを、ボディ２の頭部２ａにおける凹部３の底部に揺動自在に支持するために、球状支持凹部３ａが設けられている。そして、図１乃至図２及び図６乃至図８に示すように、前記凹部３に、ノズル本体５を圧入した状態のノズル支持体６を、球状支持凹部３ａに球体部６ｂを嵌合させて、圧入するものである。

このようにして形成されるウオッシャーノズル１によれば、図６乃至図７に示すように、自動車のフロント部等に取り付けられたウオッシャーノズル１に洗浄液がポンプにより供給され、流路２ｂの下部から洗浄液が流入し、頭部２ａに至って噴射ノズル４におけるノズル支持体６の供給流路６ａから流入し、更に、ノズル本体５の供給口５ａから発振流路５ｂを経て、噴口５ｃから左右に振動・拡散されて、フロントガラス等に噴射される。

前記噴射ノズル４の噴射角度は、車種に応じて所定の範囲に洗浄液が噴射されるように、ジグ等で上下左右に所定の範囲内で、任意の角度で揺動されて調整されるものである。噴射ノズル４の球体部６ｂが球状支持凹部３ａに対して揺動自在であるとともに、圧入・嵌合された摺接の摩擦力で、その角度位置で動かないように保持される。こうして、噴射ノズル４に発振流路５ｂを有すると共に、ノズル用の支持部を揺動自在にして、噴射角度を任意の角度に可変できるウオッシャーノズル１となる。

本発明の第２実施例に係るウオッシャーノズル１２は、図８乃至図１０に示すように、ノズル本体１１を、圧入等の嵌合手段によりノズル支持体６の凹部に装着させ、ボディの頭部に有するウオッシャノズル１２において、前記ノズル本体１１は、例えば、一例として全体が略平板体であり、その表裏面にそれぞれ洗浄液噴射用の流路１１ａ，１１ｂが設けられている。この独立した二カ所の流路１１ａ，１１ｂは、フィードバック流路１１ｅを有した自励式の発振流路である。

前記ノズル本体１１において、符号１１ｃが液体の供給タンクからの洗浄液が供給される供給口を示し、符号１１ｄが噴射口を示している。前記表裏面の流路１１ａ，１１ｂの噴射軸ｂ，ｃは、図９に示すように、洗浄面に対して、中心軸ａを挟んで互いに異なった方向に（ノズル本体１を平面視して、角度θ1，θ2）向けられている。

更に、当該流路の噴射軸ｂ，ｃは、ノズル本体１１の中心軸ａに対する振り分け角度が異なっている（例えば、θ1＝８°、θ2＝３°）ものである。これにより、洗浄液をフロントガラスの視界範囲に広く散布することができて、効率よく洗浄範囲を設定することができる。

このノズル本体１１により、図１１乃至図１２に示すように、噴射ノズル４ａにおいて、上下二つの発振流路である流路１１ａ，１１ｂから噴射されたそれぞれの液体は、その流路のフィードバック流路１１ｅにより自励振動して、左右に発振しながら異なる角度で噴射され、フロントガラス等の表面に広い範囲で噴射される。

本発明の第３実施例として、噴射ノズル４ｂの揺動方向に関する他の実施例であり、図１３乃至図１４に示すように、ノズル支持体６ｄの支持部は筒状支持部６ｅが設けられ、ノズル用の凹部の底部には前記筒状支持部６ｅが嵌合し、噴射ノズル４ｂを前記筒状支持部６ｅの軸芯周りに揺動自在に支持する筒型支持凹部（図示せず）が設けられている。

前記筒状支持部６ｅは、例えば、円柱状のものである。このような揺動する嵌合部を設けることで、噴射ノズル４ｂが、頭部側の軸受け部を中心にして、当該筒状支持部６ｅの軸芯周りで、例えば、上下方向において、ある角度範囲内で揺動するものである。
また、左右方向に揺動させる必要がないのは、このノズル本体１１には二つの前記流路１１ａ，１１ｂが存在して、洗浄液の噴射範囲が広いからである。これにより、揺動支持部の構造が簡易になり、ノズル支持体の金型とボディ頭部の凹部における筒状支持凹部の金型とが簡易な形状になって制作コストの低減となる。

本発明に係る噴射角度可変ウオッシャーノズル１の組立の様子を示す斜視図である。 同ウオッシャーノズル１の組立の様子を示す後方から見た斜視図である。 同本発明の噴射角度可変ウオッシャーノズル１における、ノズル本体５の斜視図である。 同ノズル本体５の平面図（Ａ）、側面図（Ｂ）、正面図（Ｃ）である。 同ノズル支持体６の、平面図（Ａ）、側面図（Ｂ）である。 同ウオッシャーノズル１の縦断面図である。 図６におけるＡ−Ａ線に沿った断面図である。 本発明の第２実施例に係るウオッシャーノズル１２における、ノズル本体１１の斜視図である。 同ノズル本体１１の平面図である。 同ノズル本体１１の正面図である。 同ノズル本体１１を有する噴射ノズル４ａの使用状態の断面図である。 同図１１におけるＢ−Ｂ線に沿った断面図である。 本発明の第３実施例に係る、噴射ノズル４ｂの斜視図である。 同噴射ノズル４ｂの正面図（Ａ）、側面図（Ｂ）、Ｃ−Ｃ線に沿った断面図（Ｃ）である。

符号の説明

１ 噴射角度可変ウオッシャーノズル、
２ ボディ、 ２ａ 頭部、
２ｂ 流路、 ３ 凹部、
４ 噴射ノズル、
４ａ 第２実施例の噴射ノズル、 ４ｂ 第３実施例の噴射ノズル、
５ ノズル本体、 ５ａ 供給口、
５ｂ 発振流路、 ５ｃ 噴口、
６ ノズル支持体、 ６ａ 供給流路、
６ｂ 球体部、 ６ｃ 収納部、
６ｄ ノズル支持体、 ６ｅ 筒状支持部、
１１ ノズル本体、 １１ａ，１１ｂ 流路、
１１ｃ 供給口、 １１ｄ 噴射口、
１１ｅ フィードバック流路、
１２ 第２実施例のウオッシャーノズル。

Claims (8)

1. 洗浄液をボディの頭部から噴射するウオッシャーノズルにおいて、
   前記頭部に一端側を開口して設けられたノズル用の凹部に揺動自在に支持され遊嵌される噴射ノズルが、噴射流路及び噴口を有するノズル本体と、該ノズル本体をその噴口側部分を除いて略全体を囲繞する収納部と前記凹部に揺動自在に支持される支持部とでなるノズル支持体とで形成されていること、
   を特徴とする噴射角度可変ウオッシャーノズル。
2. 噴射流路は、自励式の発振流路であること、
   を特徴とする請求項１に記載の噴射角度可変ウオッシャーノズル。
3. ノズル本体は、ノズル支持体の収納部に圧入されるものであること、
   を特徴とする請求項１に記載の噴射角度可変ウオッシャーノズル。
4. ノズル支持体の支持部は球体部であり、ノズル用の凹部の底部には前記球体部が揺動自在に嵌合される球状支持凹部が設けられていること、
   を特徴とする請求項１又は２に記載の噴射角度可変ウオッシャーノズル。
5. 噴射ノズルにおけるノズル本体には、洗浄液噴射用の流路が二カ所に設けられていること、
   を特徴とする請求項１に記載の噴射角度可変ウオッシャーノズル。
6. 二カ所の流路の噴射軸は、洗浄面に対してノズル本体の中心軸を挟んで互いに異なった方向に向けられていること、
   を特徴とする請求項５に記載の噴射角度可変ウオッシャーノズル。
7. 二カ所の流路の噴射軸は、ノズル本体の中心軸に対する振り分け角度が異なっていること、
   を特徴とする請求項５に記載の噴射角度可変ウオッシャーノズル。
8. ノズル支持体の支持部には筒状支持部が設けられ、
   ノズル用の凹部の底部には前記筒状支持部が嵌合して噴射ノズルを当該筒状支持部の軸芯周りに揺動自在に支持する筒型支持凹部が設けられていること、
   を特徴とする請求項１に記載の噴射角度可変ウオッシャーノズル。

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