JP3940075B2 - 車両用ウォッシャノズル及び車両用ウォッシャ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のフロントガラス等のウインドガラスに洗浄液を噴射するための車両用ウォッシャノズル及び車両用ウォッシャ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から自動車には、車両用ウォッシャ装置が装備されている。この車両用ウォッシャ装置では、自動車のボンネット上等に、フロントガラスをワイパブレードで払拭する際にフロントガラスに洗浄液を噴射するための車両用ウォッシャノズルが設けられる。そして、この車両用ウォッシャノズルとしては、出口(拡散噴射口)に通じる洗浄液の通路に発振室を有し、該発振室にて洗浄液を左右に振動させて出口から噴射するものがある(例えば、特許文献1参照)。このような車両用ウォッシャ装置(車両用ウォッシャノズル)では、洗浄液が微小粒に粉砕されて水平方向に所定の広角度で噴射され、フロントガラスに対する洗浄液の着水範囲が広くなるため、フロントガラスをワイパブレードにて良好に払拭することが可能となる。
【0003】
【特許文献1】
特表昭55−500853号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような車両用ウォッシャ装置(車両用ウォッシャノズル)では、ワイパブレードによる払拭性能を確保すべく前記所定の広角度θ1(図5参照)が設定されている。
【0005】
しかしながら、寒冷地などの低温環境下(低温時)では、洗浄液の粘度が増加することなどから、出口(拡散噴射口)から噴射される洗浄液の水平方向の角度θ2が所定の広角度θ1より小さくなってしまう。よって、低温時、フロントガラスに対する洗浄液の着水範囲における水平方向の幅である着水幅W2が、所望の着水幅W1より小さくなってしまう。よって、フロントガラス(払拭面)において前記所定の広角度θ1の両端部に対応した箇所で、ワイパブレードによる乾拭き等の不具合が発生し、ワイパブレードによる払拭性能を確保することができないという問題がある。このことは、例えば、運転視界を悪化させてしまう原因となる。
【0006】
本発明の目的は、拡散噴射口から洗浄液が水平方向に所定の広角度で噴射される車両用ウォッシャノズル及び車両用ウォッシャ装置において、低温時においてもワイパブレードによる払拭性能を確保することができる車両用ウォッシャノズル及び車両用ウォッシャ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、車両ウインドガラスに対し洗浄液を噴射するため車両に設けられる車両用ウォッシャノズルにおいて、前記洗浄液を水平方向に所定の広角度で噴射するための拡散噴射口と、前記洗浄液を前記所定の広角度の両端部近傍に線状に噴射するためのジェット噴射口とを備えた。
【0008】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の車両用ウォッシャノズルにおいて、前記洗浄液が導入される導入管と、該導入管と連通し外部に開口されるノズル口とを有し、前記車両に対して固定されるノズルボデーと、前記拡散噴射口及び前記ジェット噴射口の少なくとも一部が形成され前記ノズル口に組付けられる噴射素子とを備えた。
【0009】
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の車両用ウォッシャノズルにおいて、前記噴射素子は、その一方の面に拡散流路溝を有するとともに、その他の面にジェット流路溝を有し、前記ノズル口に組み付けられた前記噴射素子の前記一方の面が前記ノズル口の内壁に密着することにより、前記拡散噴射口と、前記導入管に前記拡散噴射口を連通する拡散流路は、前記拡散流路溝と前記ノズル口の内壁にて形成され、前記ノズル口に組み付けられた前記噴射素子の前記他の面が前記ノズル口の内壁に密着することにより、前記ジェット噴射口と、前記導入管に前記ジェット噴射口を連通するジェット流路は、前記ジェット流路溝と前記ノズル口の内壁にて形成される。
【0010】
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の車両用ウォッシャノズルにおいて、前記拡散流路は、洗浄液を左右に振動させて前記拡散噴射口から噴射すべく前記導入管から導入された洗浄液を発振させる発振室を有する。
【0011】
請求項5に記載の発明では、請求項3又は4に記載の車両用ウォッシャノズルにおいて、前記ジェット流路は、前記ジェット噴射口近傍に、導入された洗浄液を分離するための分離壁を有し、該分離壁は前記所定の広角度の両端部近傍に対応した角度に設定される一対の角度設定面を有する。
【0012】
請求項6に記載の発明では、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車両用ウォッシャノズルを備えた車両用ウォッシャ装置を要旨とする。
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、拡散噴射口から洗浄液が水平方向に所定の広角度で噴射され、ジェット噴射口から洗浄液が前記所定の広角度の両端部近傍に線状に噴射される。よって、低温時、拡散噴射口から噴射される洗浄液の水平方向の角度が所定の広角度より小さくなっても、低温による影響を受け難いジェット噴射口から噴射される洗浄液が所定の広角度の両端部近傍に線状に噴射されるので、低温時でも車両ウインドガラス面にはほぼ所定の広角度で着水し洗浄液を供給することができ、ワイパブレードによる払拭性能を確保することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、拡散噴射口及びジェット噴射口の少なくとも一部が、ノズルボデーのノズル口に組付けられる噴射素子に形成されるため、例えば、導入管と拡散噴射口とを連通し複雑な形状となってしまう拡散流路を噴射素子とノズルボデーに分割することで容易に形成することができる。又、例えば、車両外部に露出するノズルボデーの位置や組付け方向等を変更することなく、噴射素子を変更、若しくは噴射素子の向きのみ変更することで、洗浄液の着水範囲や着水点を変更することができる。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、噴射素子の一方の面に拡散流路溝を形成するだけで、導入管と拡散噴射口とを連通し複雑な形状となってしまう拡散流路及び拡散噴射口を簡単に形成することができる。又、噴射素子の他の面にジェット流路溝を形成するだけで、導入管とジェット噴射口とを連通するジェット流路及びジェット噴射口を形成することができる。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、拡散流路が発振室を有し洗浄液を左右に振動させて微小粒に粉砕して広角度で拡散噴射口から噴射するタイプの車両用ウォッシャノズルにおいて、請求項1〜3の効果を得ることができる。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、ジェット流路は、ジェット噴射口近傍に、導入された洗浄液を分離するための分離壁を有し、該分離壁は所定の広角度の両端部近傍に対応した角度に設定される一対の角度設定面を有するため、該角度設定面の角度を設定するだけで、ジェット噴射口の噴射角度を設定することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、車両用ウォッシャ装置において、請求項1乃至5のいずれかの効果を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図5に従って説明する。図2に示すように、自動車1の車両としてのボンネット1a上には、左右一対の車両用ウォッシャノズル2(図2中、1つのみ図示する)が車両ウインドガラス(払拭面)としてのフロントガラス3の左右半分づつをそれぞれ指向する状態で装着されている。車両用ウォッシャノズル2は、車体前部に装備された車両用ウォッシャ装置4の構成部品をなす。この車両用ウォッシャ装置4は、洗浄液Sを溜めておくためのウォッシャタンク5と、ウォッシャタンク5内の洗浄液Sをホース6を通して所定の圧力で車両用ウォッシャノズル2に送るためのウォッシャポンプ7とを備えている。
【0019】
図1に示すように、車両用ウォッシャノズル2は、ノズルボデー11と、噴射素子としてのチップ部材12とを備える。ノズルボデー11は、略円筒状に形成される筒部11aと、筒部11aの上端からその軸の略直交方向に延びるボデー部11bとを有する。そして、筒部11aの内部には、洗浄液Sが導入される導入管11c(図3(b)参照)が形成され、ボデー部11bの内部には、前記導入管11cと連通し該導入管11cの略直交方向の外部に開口されるノズル口11dが形成されている。又、筒部11aの外周には、一対の嵌合爪11eが形成され、該嵌合爪11eがボンネット1aに形成した図示しない係合孔と係合されることでノズルボデー11がボンネット1a(自動車1)に固定される。
【0020】
チップ部材12は、図1及び図3(a)〜(c)に示すように、少なくとも2平面を有しており、略直方体形状に形成されている。このチップ部材12において、一方の平面(本実施の形態では導入管11cがノズル口11dに開口する側の面(下面))には、拡散流路溝12aが形成され、他の平面(本実施の形態では導入管11cがノズル口11dに開口する側と反対側の面(上面))には、ジェット流路溝12bが形成されている。詳しくは、図3(a)に示すように、チップ部材12の下面には、平面にて覆われることで、所定の圧力で導入される洗浄液Sを左右に振動させる発振室12cを有する形状の拡散流路溝12aが形成されている。この拡散流路溝12aは、前記発振室12cとなる部分と対応した下流側(図3(a)中、右側)が外部に開口している。又、図3(a)〜(c)に示すように、チップ部材12の上流側(図3中、左側)には、前記拡散流路溝12aと連通するとともにチップ部材12の厚み方向(上下方向)に貫通する貫通孔12dが形成されている。又、図3(c)に示すように、チップ部材12の上面には、前記貫通孔12dと連通し該貫通孔12dから前記下流側(図3(c)中、右側)に延びるジェット流路溝12bが形成されている。このジェット流路溝12bの前記下流側(図3(c)中、右側)には、上流側に頂点を有しその頂点が所定の広角度θ1を得るべく対辺に向けて設定された角度で広がる略逆三角形の分離壁12eが立設され、該下流側(図3(c)中、右側)における分離壁12eの両側が外部に開口している。又、この分離壁12eの両側部分はジェット流路溝12bの溝深さが浅く形成されている。そして、前記チップ部材12は、前記ノズルボデー11のノズル口11dに嵌着されることで組付けられる。
【0021】
このようにノズル口11dにチップ部材12が組付けられると、ノズル口11dの内壁がチップ部材12の下面と液密に密着し、拡散流路溝12aとノズル口11dの内壁にて拡散流路13と拡散噴射口14とが形成される。この拡散噴射口14は、洗浄液Sを水平方向に所定の広角度θ1(図5参照)で噴射するためのものである。又、拡散流路13は、前記導入管11cと拡散噴射口14とを連通するとともに、その中間部に前記発振室12cを有するものである。尚、図3(a)は、ノズル口11dに組付けられる前のチップ部材12を示すが、組付けられることで形成される発振室12c、拡散流路13及び拡散噴射口14についても併せて番号を付している。
【0022】
又、ノズル口11dにチップ部材12が組付けられると、ノズル口11dの内壁がチップ部材12の上面と液密に密着し、ジェット流路溝12bとノズル口11dの内壁にてジェット流路15とジェット噴射口16とが形成される。このジェット噴射口16は、洗浄液Sを前記所定の広角度θ1の両端部近傍に線状に(指向性を有して)噴射するためのものである。即ち、前記分離壁12eは、導入された洗浄液Sを分離するためのものであって、その内側の一対の面である角度設定面12f(図3(c)参照)が前記所定の広角度θ1の両端部近傍に対応した角度に設定されている。又、角度設定面12fに略対向する壁面はジェット噴射口16(下流側)に向かうほど角度設定面12fとの間隔が狭くなり、噴射する洗浄液Sの噴射圧力を上昇させるように形成されている。本実施の形態では、一対の角度設定面12fのノズル口11d(その延びる方向であって図3(c)中、左右方向)に対する角度は同じ(左右対称)に設定されている。又、ジェット流路15は、貫通孔12dを介して前記導入管11cとジェット噴射口16とを連通するものである。尚、図3(c)は、ノズル口11dに組付けられる前のチップ部材12を示すが、組付けられることで形成されるジェット流路15及びジェット噴射口16についても併せて番号を付している。
【0023】
又、本実施の形態のジェット噴射口16は、図4に示すように、フロントガラス3に対して、ジェット噴射口16から噴射される洗浄液Sの着水点Aが、拡散噴射口14から噴射される洗浄液Sの無風状態における着水範囲B内において上方(垂直方向において中央より上方)となるように設定されている。
【0024】
上記のように構成された車両用ウォッシャ装置4(車両用ウォッシャノズル2)では、ウォッシャポンプ7が駆動されると、ホース6等を介して導入管11cに洗浄液Sが導入される。すると、洗浄液Sは、拡散流路13を介して(発振室13cにて左右に振動され)拡散噴射口14から微小粒に粉砕されて水平方向に所定の広角度θ1で噴射されるとともに、貫通孔12d及びジェット流路15を介してジェット噴射口16から前記所定の広角度θ1の両端部近傍に線状に集中して噴射される(図4参照)。よって、フロントガラス3を図示しないワイパブレードにて良好に払拭することが可能となる。
【0025】
次に、上記実施の形態の特徴的な作用効果を以下に記載する。
(1)拡散噴射口14から洗浄液Sが水平方向に所定の広角度θ1で噴射されるとともに、ジェット噴射口16から洗浄液Sが前記所定の広角度θ1の両端部近傍に線状に集中して噴射される。よって、低温時、拡散噴射口14から噴射される洗浄液Sの水平方向の角度θ2が所定の広角度θ1より小さくなっても、低温による影響を受け難いジェット噴射口16から噴射される洗浄液Sが所定の広角度θ1の両端部近傍に線状に集中して噴射されるので、ワイパブレードによる払拭性能を確保することができる。即ち、低温時、フロントガラス3に対する洗浄液Sの着水範囲Bにおける水平方向の幅である着水幅W2が所望の着水幅W1より小さくなっても、ジェット噴射口16からの洗浄液Sにより、所定の広角度θ1の両端部に対応した箇所(即ち着水点A付近)でのワイパブレードによる乾拭き等の不具合が防止される。その結果、運転手の良好な視界を確保することができ、また、外観を損ねることを防止することができる。
【0026】
(2)チップ部材12の下面に拡散流路溝12aを形成し、上面にジェット流路溝12bを形成した。そして、ノズル口11dに組み付けられたチップ部材12の下面がノズル口11dの内壁と液密に密着することで、拡散流路溝12aとノズル口11dの内壁にて拡散流路13と拡散噴射口14とが形成される。又、ノズル口11dに組み付けられたチップ部材12の上面がノズル口の内壁と液密に密着することで、ジェット流路溝12bとノズル口11dの内壁にてジェット流路15とジェット噴射口16とが形成される。このようにすると、洗浄液Sを広角度θ1で噴射すべく複雑な形状となってしまう拡散流路13(拡散噴射口14)をスライド型などの特殊成形型を用いることなく容易に(溝を形成するだけで)形成することができる。又、ジェット流路15(ジェット噴射口16)においても容易に(溝を形成するだけで)形成することができる。更に、ノズルボデー11とチップ部材12とが別体であるため、ボンネット1aの外部に露出するノズルボデー11の位置や組付け方向等を変更することなく、チップ部材12を変更することで、前記着水点Aや前記着水範囲Bを変更することができる。
【0027】
(3)ジェット流路15は、ジェット噴射口16近傍に、導入された洗浄液Sを分離するための分離壁12eを有し、該分離壁12eは所定の広角度θ1の両端部近傍に対応した角度に設定される一対の角度設定面12fを有する。よって、角度設定面12fの角度を設定するだけで、ジェット噴射口16の噴射角度を設定することができる。
【0028】
(4)フロントガラス3に対して、ジェット噴射口16から噴射される洗浄液Sの着水点Aが、拡散噴射口14から噴射される洗浄液Sの無風状態における着水範囲B内において上方(垂直方向において中央より上方)となるように設定されている。よって、特に高速走行時、拡散噴射口14から噴射される洗浄液Sの着水範囲Bが風圧により下方となっても、風圧の影響を受け難いジェット噴射口16から噴射される洗浄液Sの着水点Aが無風状態における着水範囲B内において上方とされるため、フロントガラス3には所定の広角度θ1の両端部(その上方)に走行風の影響を受け難い線状の集中した洗浄液Sを着水供給することができ、ワイパブレードによる払拭性能を確保することができる。
【0029】
(5)拡散流路溝12aをチップ部材12の下面に形成し、ジェット流路溝12bをチップ部材12の上面に形成した。このように拡散流路溝12aとジェット流路溝12bとをそれぞれ反対側の面に形成すると、拡散流路溝12a及びジェット流路溝12bを下面又は上面の一方に並べて形成した場合等に比べて、略直方体形状のチップ部材12を小型化することができる。その結果、外部に露出するノズルボデー11を従来と同様のサイズとすることができ、美観を損ねることがない。
【0030】
上記実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態では、車両用ウォッシャノズル2が、ノズルボデー11と、チップ部材12とを備えるとしたが、拡散噴射口とジェット噴射口とを備えていれば、他の構成に変更してもよい。即ち、洗浄液を水平方向に所定の広角度で噴射するための拡散噴射口と、洗浄液を前記所定の広角度の両端部近傍に線状に(指向性を有して)噴射するためのジェット噴射口とを備えていれば、一体成形物よりなる車両用ウォッシャノズルや、3つ以上の部材からなる車両用ウォッシャノズルとしてもよい。
【0031】
・上記実施の形態では、拡散流路溝12aをチップ部材12の下面に形成し、ジェット流路溝12bをチップ部材12の上面に形成したが、拡散流路溝12aをチップ部材12の上面に形成し、ジェット流路溝12bをチップ部材12の下面に形成してもよい。又、拡散流路溝12a及びジェット流路溝12bをチップ部材のいずれか1つの面に並べて形成してもよいし、少なくとも一方をチップ部材の側面に形成してもよい。尚、これらの場合、チップ部材の寸法等を適宜変更する必要がある。
【0032】
・上記各実施の形態のジェット噴射口16から噴射される洗浄液Sの着水点Aと、拡散噴射口14から噴射される洗浄液Sの無風状態における着水範囲Bとの位置関係を、異なる位置関係となるように変更してもよい。例えば、ジェット噴射口から噴射される洗浄液の着水点を、拡散噴射口から噴射される洗浄液の無風状態における着水範囲B内において下方(垂直方向において中央より下方)となるように設定してもよい。
【0033】
・上記実施の形態では、拡散流路13が発振室12cを有し洗浄液Sを左右に振動させて水平方向に所定の広角度で拡散噴射口14から噴射するとしたが、低温時、拡散噴射口から噴射される洗浄液の水平方向の角度が小さくなってしまう他のタイプのものにおいて、ジェット噴射口を設けて適用してもよい。
【0034】
・上記実施の形態では、ジェット流路15は、ジェット噴射口16近傍に、導入された洗浄液Sを分離するための分離壁12eを有するとしたが、ジェット流路15は、洗浄液Sを所定の広角度θ1の両端部近傍に線状に(指向性を有して)噴射可能とするものであれば、他の構成に変更してもよい。例えば、ジェット流路15を、貫通孔12d近傍からそれぞれ分離して一対設けるようにしてもよい。
【0035】
・上記実施の形態では、一対の角度設定面12fのノズル口11d(その延びる方向であって図3(c)中、左右方向)に対する角度は、同じ(左右対称)に設定されるとしたが、それぞれ異なるように設定してもよい。尚、この場合、ノズルボデーの固定位置に応じてそれぞれ設定することで、ノズルボデーの固定位置に関わらず、洗浄液を前記所定の広角度の両端部近傍に線状に噴射することができる。
【0036】
・上記実施の形態では、フロントガラス3に対して洗浄液Sを噴射するための車両用ウォッシャノズル2(車両用ウォッシャ装置4)としたが、リアガラス等の他の車両ウインドガラスに対して洗浄液を噴射するためのものに変更してもよい。尚、この場合、車両用ウォッシャノズル2を適宜リアガラス等の他の車両ウインドガラスに対応した位置に変更して固定する必要がある。
【0037】
上記各実施の形態及び別例から把握できる技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(イ)請求項3に記載の車両用ウォッシャノズルにおいて、前記一方の面は、上下方向の一方の面であって、前記他の面は、上下方向の他方の面であることを特徴とする車両用ウォッシャノズル。このようにすると、例えば略直方体形状の噴射素子を小型化することが可能となる。
【0038】
(ロ)請求項5に記載の車両用ウォッシャノズルにおいて、前記一対の角度設定面の前記ノズル口に対する角度は、それぞれ異なり、前記ノズルボデーの固定位置に応じてそれぞれ設定されたことを特徴とする車両用ウォッシャノズル。このようにすると、ノズルボデーの固定位置に関わらず、洗浄液を所定の広角度の両端部近傍に線状に噴射することができる。
【0039】
(ハ)請求項1乃至5及び上記(イ)、(ロ)のいずれかに記載の車両用ウォッシャノズルにおいて、前記ジェット噴射口から噴射される洗浄液の着水点を、前記拡散噴射口から噴射される洗浄液の無風状態における着水範囲内において上方となるように設定したことを特徴とする車両用ウォッシャノズル。このようにすると、特に高速走行時、拡散噴射口から噴射される洗浄液の着水範囲が風圧により下方となっても、風圧の影響を受け難いジェット噴射口から噴射される洗浄液の着水点が無風状態における着水範囲内において上方とされるため、ワイパブレードによる払拭性能を確保することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜5に記載の発明によれば、拡散噴射口から洗浄液が水平方向に所定の広角度で噴射される車両用ウォッシャノズルにおいて、低温時においてもワイパブレードによる払拭性能を確保することができる車両用ウォッシャノズルを提供することができる。
【0041】
又、請求項6に記載の発明によれば、拡散噴射口から洗浄液が水平方向に所定の広角度で噴射される車両用ウォッシャ装置において、低温時においてもワイパブレードによる払拭性能を確保することができる車両用ウォッシャ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における車両用ウォッシャノズルの分解斜視図。
【図2】自動車の前部側面図。
【図3】(a)本実施の形態におけるチップ部材の底面図。(b)同チップ部材の側面図。(c)同チップ部材の平面図。
【図4】本実施の形態における着水点及び着水範囲を示す模式図。
【図5】本実施の形態における噴射の角度を説明するための説明図。
【符号の説明】
1a…ボンネット(車両)、2…車両用ウォッシャノズル、3…フロントガラス(車両ウインドガラス)、11…ノズルボデー、11c…導入管、11d…ノズル口、12…チップ部材(噴射素子)、12a…拡散流路溝、12b…ジェット流路溝、12c…発振室、12e…分離壁、12f…角度設定面、13…拡散流路、14…拡散噴射口、15…ジェット流路、16…ジェット噴射口、S…洗浄液、θ1…所定の広角度。
Claims (6)
- 車両ウインドガラス(3)に対し洗浄液(S)を噴射するため車両(1a)に設けられる車両用ウォッシャノズルにおいて、
前記洗浄液(S)を水平方向に所定の広角度(θ1)で噴射するための拡散噴射口(14)と、
前記洗浄液(S)を前記所定の広角度(θ1)の両端部近傍に線状に噴射するためのジェット噴射口(16)と
を備えたことを特徴とする車両用ウォッシャノズル。 - 請求項1に記載の車両用ウォッシャノズルにおいて、
前記洗浄液(S)が導入される導入管(11c)と、該導入管(11c)と連通し外部に開口されるノズル口(11d)とを有し、前記車両(1a)に対して固定されるノズルボデー(11)と、
前記拡散噴射口(14)及び前記ジェット噴射口(16)の少なくとも一部が形成され前記ノズル口(11d)に組付けられる噴射素子(12)とを備えたことを特徴とする車両用ウォッシャノズル。 - 請求項2に記載の車両用ウォッシャノズルにおいて、
前記噴射素子(12)は、その一方の面に拡散流路溝(12a)を有するとともに、その他の面にジェット流路溝(12b)を有し、
前記ノズル口(11d)に組み付けられた前記噴射素子(12)の前記一方の面が前記ノズル口(11d)の内壁に密着することにより、前記拡散噴射口(14)と、前記導入管(11c)に前記拡散噴射口(14)を連通する拡散流路(13)は、前記拡散流路溝(12a)と前記ノズル口(11d)の内壁にて形成され、
前記ノズル口(11d)に組み付けられた前記噴射素子(12)の前記他の面が前記ノズル口(11d)の内壁に密着することにより、前記ジェット噴射口(16)と、前記導入管(11c)に前記ジェット噴射口(16)を連通するジェット流路(15)は、前記ジェット流路溝(12b)と前記ノズル口(11d)の内壁にて形成されることを特徴とする車両用ウォッシャノズル。 - 請求項3に記載の車両用ウォッシャノズルにおいて、
前記拡散流路(13)は、洗浄液(S)を左右に振動させて前記拡散噴射口(14)から噴射すべく前記導入管(11c)から導入された洗浄液(S)を発振させる発振室(12c)を有することを特徴とする車両用ウォッシャノズル。 - 請求項3又は4に記載の車両用ウォッシャノズルにおいて、前記ジェット流路(15)は、前記ジェット噴射口(16)近傍に、導入された洗浄液(S)を分離するための分離壁(12e)を有し、該分離壁(12e)は前記所定の広角度(θ1)の両端部近傍に対応した角度に設定される一対の角度設定面(12f)を有することを特徴とする車両用ウォッシャノズル。
- 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車両用ウォッシャノズル(2)を備えた車両用ウォッシャ装置。
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