JP2005246954A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】適切な画像の記録動作を可能とする。
【解決手段】本発明に係るインクジェットプリンタ1は、光硬化型のインクを記録媒体に吐出して当該記録媒体に画像を記録するものである。インクジェットプリンタ1は、紫外線を照射する一又は複数の光源を有する紫外線照射機構11,12と、紫外線照射機構11,12の各光源から照射された紫外線の照度を検知する一又は複数のセンサを有する照度検知機構30と、照度検知機構30の各センサの検知結果に基づき紫外線照射機構11,12の各光源から照射された紫外線の照度分布を生成する制御装置(図示略)とを、備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光硬化型のインクを記録媒体に吐出して当該記録媒体に画像を記録するインクジェットプリンタに関する。
グラビア印刷方式より簡便・安価に画像を作成することができるという理由から、近年ではインクジェット記録方式が写真・各種印刷・マーキング・カラーフィルターといった特殊印刷等の様々な印刷分野に応用されてきている。特にインクジェット記録方式では、微細なドットを吐出・制御するインクジェット記録方式のインクジェットプリンタと、色再現域・耐久性・吐出適性等を改善したインクと、インク吸収性・色材発色性・表面光沢等を飛躍的に向上させた専用紙とを、組み合わせることで銀塩写真にも匹敵する画質を得ることができるようになっている。
上記インクジェットプリンタはインクの種類で分類することができる。すなわち従来のインクジェットプリンタには、室温で固形のワックスインクを用いる相変化インクジェット方式、速乾性の有機溶剤を主体としたインクを用いるソルベント系インクジェット方式、紫外線の被照射により硬化する光硬化型インクを用いる光硬化型インクジェット方式等がある。中でも光硬化型インクジェット方式は他の記録方式に比べて比較的低臭気であり、専用紙以外にも速乾性・インク吸収性のない記録媒体にも記録できる点で注目されている。
このような光硬化型インクジェット方式のインクジェットプリンタでは、インクを微小な液滴として記録媒体に吐出する記録ヘッドの他にも紫外線を放射する光源がキャリッジに搭載されており、記録媒体上で光源を点灯させたままキャリッジを移動させ、記録媒体に着弾した直後のインクに紫外線を照射して当該インクを即座に硬化させている(例えば特許文献1参照)。
特開昭60−132767号公報
ところで、上記した光硬化型インクジェット方式のインクジェットプリンタにおいては、画像の記録動作中等に、インクミストや塵等の異物が光源に付着して当該光源から紫外線が均一に放射されない場合がある。特に、複数の光源で1つの露光手段を構成している場合、その露光手段には、正常に紫外線を放射する光源と、異物が付着して正常に紫外線を放射しない光源とが混在し、露光手段中の一部に照度の低下した部分が存在して露光手段全体としては紫外線の照度分布が不均一となる。このような状況下において画像の記録動作をおこなうと、記録媒体に着弾したインクの各滴には紫外線が均一に照射されず、適切な画像の記録をおこなうことができない場合があるが、その原因が露光手段内のどの部位に起因するのかを把握することができない。
本発明の目的は、露光手段の照度分布を把握できるインクジェットプリンタを提供することである。さらに、本発明の他の目的は、把握された照度分布に基づいて、適切な画像の記録動作を可能とするインクジェットプリンタを提供することである。
上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、
光硬化型のインクを記録媒体に吐出して当該記録媒体に画像を記録するインクジェットプリンタにおいて、
紫外線を照射する一又は複数の光源を有する紫外線照射機構と、
前記紫外線照射機構の各光源から照射された紫外線の照度を検知する一又は複数のセンサを有する照度検知機構と、
前記照度検知機構の各センサの検知結果に基づき、前記紫外線照射機構の各光源から照射された紫外線の照度分布を生成する制御装置と、
を備えることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記紫外線照射機構及び前記照度検知機構の一方が他方に対して相対的に移動可能であることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、
請求項2に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記照度検知機構が、前記紫外線照射機構の移動方向に対し直交する方向に移動可能であることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、
請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記照度検知機構が、前記センサとして検知波長域の異なるセンサを2種以上有することを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、
請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記紫外線照射機構の各光源が、冷陰極殺菌ランプ、熱陰極殺菌ランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、無電極ランプ、エキシマランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、LED及び放電管のいずれかであることを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、
請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記インクが、一主成分としてカチオン重合性化合物を含むカチオン重合系の光硬化型インクであることを特徴としている。
請求項7に記載の発明のインクジェットプリンタは、
光の被照射により硬化するインクを吐出する記録ヘッドと、
記録媒体上の前記インクを硬化させるための光を照射する露光手段と、
前記露光手段から照射される光の照度を検知する照度検知機構と、
前記照度検知機構の検知結果に基づいて前記露光手段の照度分布を生成する制御手段と、
を有することを特徴としている。
請求項8に記載の発明は、
請求項7に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記制御手段により生成された前記照度分布に基づいて前記露光手段の状態を表示する表示手段を有することを特徴としている。
請求項9に記載の発明は、
請求項7に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記制御手段により生成された前記照度分布を表示する表示手段を有することを特徴としている。
請求項10に記載の発明は、
請求項7に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記照度検知機構の検知結果に基づいて、前記露光手段中に規定照度未満の部位が存するか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により前記露光手段中に規定照度未満の部位が存すると判断された場合に、照度の低下を表示する表示手段と、
を有することを特徴としている。
請求項11に記載の発明は、
請求項7に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記照度検知機構の検知結果に基づいて、前記露光手段中に規定照度未満の部位が存するか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により前記露光手段中に規定照度未満の部位が存すると判断された場合に、その判断を受けた部位を認識可能に表示する表示手段と、
を有することを特徴としている。
請求項12に記載の発明は、
請求項7〜11のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記露光手段が、紫外線を照射する複数の紫外線照射機構を有することを特徴としている。
請求項13に記載の発明は、
請求項12に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記紫外線照射機構が、複数の光源を有することを特徴としている。
請求項1に記載の発明では、制御装置を備えるため、紫外線照射機構から照射される紫外線の照度分布を生成することができ、光源のどの部位で又はどの光源で照度が低下しているかを判断することができる。そのため、紫外線照射機構から照射される紫外線が低下した状態で画像の記録動作がおこなわれるのを未然に防止することができ、ひいては紫外線の照度低下に対応した適切な画像の記録動作を可能とすることができる。
請求項2に記載の発明では、紫外線照射機構及び照度検知機構の一方が他方に対して相対的に移動可能であるため、紫外線照射機構及び照度検知機構の一方を他方に対して相対的に移動させながら照度検知機構で紫外線の照度を検知することができる。
請求項3に記載の発明では、照度検知機構が紫外線照射機構の移動方向に対し直交する方向に移動可能であるため、照度検知機構を紫外線照射機構の移動方向に対し直交する方向に移動させながら、当該照度検知機構で紫外線の照度を検知することができる。
請求項4に記載の発明では、照度検知機構が検知波長域の異なるセンサを2種以上有するため、波長域の異なる紫外線をそれぞれ検知することができる。
請求項5に記載の発明では、インク硬化用の光源として種々の光源を適用することができる。
請求項6に記載の発明では、比較的低照度の紫外線でインクを硬化させることができる。
請求項7に記載の発明では、制御手段を有するため、露光手段の照度分布を生成可能であって露光手段の照度分布を把握することができ、照度の低下の原因が露光手段内のどの部位に起因するのかを把握することができる。
請求項8に記載の発明では、表示手段を有するため、露光手段の状態を表示することができる。
請求項9に記載の発明では、表示手段を有するため、制御手段により生成された照度分布を表示することができる。
請求項10に記載の発明では、表示手段を有するため、露光手段中に規定照度未満の部位が存する場合に照度の低下を表示することができる。
請求項11に記載の発明では、表示手段を有するため、露光手段中に規定照度未満の部位が存する場合にその部位を認識可能に表示することができる。
請求項12に記載の発明では、露光手段が複数の紫外線照射機構を有するため、露光手段から紫外線を照射することができる。
請求項13に記載の発明では、紫外線照射機構が複数の光源を有するため、単一の光源から紫外線を照射する場合よりも広い範囲にわたって紫外線を照射することができる。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。
[第1の実施形態]
図1はインクジェットプリンタ1の斜視図である。
図1に示す通り、インクジェットプリンタ1は記録媒体に対し画像の記録動作をおこなう部分として画像記録部2を有している。画像記録部2には記録媒体に画像を記録するための各種記録系部材が配設されている。画像記録部2は一部、左右側面が多角形状を有しかつ左右方向に延在する長尺な筐体3で覆われている。筐体3の前側には正面視して四角形状の開口部3aが形成されており、画像記録部2での記録動作を開口部3aから視認することができるようになっている。一方、筐体3の後側には記録媒体を筐体3の内部に送り込むためのスリット状の搬入口(図示略)が形成されている。
画像記録部2には、左右方向に延在する長尺状でかつ平板状のプラテン4が配設されている。プラテン4は、記録媒体を非記録面(記録面の反対側の面)からシート状に支持するものである。
図1では記録媒体を省略しているが、記録媒体は、筐体3の後側の搬入口から送り込まれ、筐体3の内部に配設された搬送機構22(図4参照)によりプラテン4で非記録面を支持されながら筐体3の内部を後方から前方へ通過し、筐体3の外部に搬出されるようになっている。つまり、記録媒体は搬送機構22により筐体3の内部を通過するように搬送方向Aに沿って搬送される。
プラテン4の上方には筐体3の内部で左右方向に延在する長尺なガイド部材5が配設されている。ガイド部材5にはキャリッジ6が支持されている。キャリッジ6はガイド部材5によりガイド・支持された状態で左右方向に延びる走査方向Bに沿って走査自在(移動自在)とされている。キャリッジ6の走査方向Bは記録媒体の搬送方向Aに対し直交している。
キャリッジ6には、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の各プロセスカラーのインクを下方に向けて吐出する4つの記録ヘッド7〜10が一列に並んだ状態で搭載されている。各記録ヘッド7〜10の下面には多数のノズル(図示略)がそれぞれ配列されており、各記録ヘッド7〜10はノズルからインクを微小な液滴として吐出するようになっている。
また、キャリッジ6には、記録媒体上に着弾したインクを硬化させるための光を照射する露光手段50が配されている。露光手段50は、紫外線を下方に向けて照射する2つの紫外線照射機構11,12を有している。紫外線照射機構11,12は、4つの記録ヘッド7〜10からなる記録ヘッド群の左右両側にそれぞれ配設されている。
図2は、紫外線照射機構11の構成を示す斜視図であって下方から紫外線照射機構11を見た図面である。
図2に示す通り、紫外線照射機構11の下部には紫外線を放射する光源としての複数のLED(Light Emitting Diode)13,13,…;14,14,…;15,15,…が配されている。紫外線照射機構11は、各LED13,14,15が点灯することで紫外線を下方に向けて照射できるようになっている。LED13は、図2中点線「Y1」で示す列Y1に沿って等間隔で列状に配されている。同様に、LED14は、図2中点線「Y2」で示す列Y2に沿って等間隔で列状に配されており、LED15は、図2中点線「Y3」で示す列Y3に沿って等間隔で列状に配されている。図2に示す各列Y1,Y2,Y3は、図1に示す記録媒体の搬送方向Aに沿っている。そのため、列Y1のLED13、列Y2のLED14及び列Y3のLED15は、列Y1,Y2,Y3ごとに記録媒体の搬送方向Aに沿って配置されている。
また、複数のLED13,13,…;14,14,…;15,15,…は、図2中点線「X1〜X7」で示す行X1〜X7に沿って配されている。図2に示す各行X1〜X7はキャリッジ6の走査方向Bに沿っている。そのため、各行X1〜X7のLED13,14,15は行X1〜X7ごとにキャリッジ6の走査方向Bに沿っている。
なお、ここでは、2つの紫外線照射機構11,12のうち一方の紫外線照射機構11についてのみ説明したが、他方の紫外線照射機構12も紫外線照射機構11と同様の構成を有している。
図1においてプラテン4の左側には、4つの記録ヘッド7〜10に供給するためのインクを貯留する4つのインクタンク23〜26が配設されている。各インクタンク23〜26は、フレキシブルチューブ等の供給部材(図示略)を介してY,M,C,Kの色ごとにその色を吐出する記録ヘッド7〜10にそれぞれ連結されており、各記録ヘッド7〜10で吐出する色に応じたインクがその色を貯留するインクタンク23〜26から各記録ヘッド7〜10にそれぞれ供給されるようになっている。
図1においてプラテン4の右側には、各紫外線照射機構11,12の紫外線の照度(照射強度)を検知する照度検知機構30が配されている。
図3は、照度検知機構30を示す平面図である。
図3に示す通り、照度検知機構30には紫外線の照度(光量)を検知する複数のセンサ31,31,…;32,32,…;33,33,…が配されている。センサ31は、図3中点線「Y1’」で示す列Y1’に沿って等間隔で列状に配されている。同様に、センサ32は、図3中点線「Y2’」で示す列Y2’に沿って等間隔で列状に配されており、センサ33は、図3中点線「Y3’」で示す列Y3’に沿って等間隔で列状に配されている。図3に示す各列Y1’,Y2’,Y3’は、図1に示す記録媒体の搬送方向Aに沿っている。そのため、列Y1’のセンサ31、列Y2’のセンサ32及び列Y3’のセンサ33は、列Y1’,Y2’,Y3’ごとに記録媒体の搬送方向Aに沿って配置されている。
また、複数のセンサ31,31,…;32,32,…;33,33,…は、図3中点線「X1’〜X7’」で示す行X1’〜X7’に沿って配されている。図3に示す各行X1’〜X7’はキャリッジ6の走査方向Bに沿っている。そのため、各行X1’〜X7’のセンサ31,32,33は行X1’〜X7’ごとにキャリッジ6の走査方向Bに沿っている。
照度検知機構30は、図1中プラテン4の右側の位置であって各紫外線照射機構11,12の移動軌道上の下方に固定的に配置されている。各紫外線照射機構11,12が照度検知機構30の直上に位置したとき、列Y1と列Y1’とが相対し、列Y2と列Y2’とが相対し、列Y3と列Y3’とが相対するようになっており、同時に、行X1と行X1’とが相対し、行X2と行X2’とが相対し、行X3と行X3’とが相対し、行X4と行X4’とが相対し、行X5と行X5’とが相対し、行X6と行X6’とが相対し、行X7と行X7’とが相対するようになっている。
すなわち、本第1の実施形態では、列Y1〜Y3及び行X1〜X7で表現された各LED13,14,15が、列Y1’〜Y3’及び行X1’〜X7’で表現された各センサ31,32,33と1対1で対応するようになっており、LED13,14,15から照射された紫外線の照度が、その列Y1〜Y3及び行X1〜X7に対応する列Y1’〜Y3’及び行X1’〜X7’のセンサ31,32,33で検知されるようになっている。
図1に示す通り、インクジェットプリンタ1では画像記録部2の下部が逆T字状の2本の脚70,70により支持されている。各脚70間には画像記録部2に配設された各種部材やインクタンク23〜26、照度検知機構30等の自重を強固に支持するための2本の補強部材71,71が架け渡されており、各脚70の下部にはキャスタ72が2個ずつ配設されている。このような構成によりインクジェットプリンタ1は前後方向又は左右方向に移動自在となっている。
図4はインクジェットプリンタ1の回路構成を示すブロック図である。
制御装置60はインクジェットプリンタ1の動作を制御するものであり、汎用のCPU(Central Processing Unit),ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)等から構成された制御部61を有している。制御部61は、ROMに記録された処理プログラムをRAMに展開してCPUにより当該処理プログラムを実行するようになっている。
制御部61には搬送機構22,キャリッジ6,記録ヘッド7〜10,紫外線照射機構11,12の各種部材等が接続されており、制御部61は、搬送機構22,キャリッジ6,記録ヘッド7〜10,紫外線照射機構11,12の各種部材の動作状況等のステータスに基づいて、各構成の動作を制御するようになっている。本第1の実施形態においては、照度検知機構30の各センサ31,32,33が制御部61に接続されており、制御手段としての制御部61が、各センサ31,32,33の検知結果に基づき、各紫外線照射機構11,12の紫外線の2次元照度分布を生成するようになっている(図5参照)。
なお、インクジェットプリンタ1には、各紫外線照射機構11,12における紫外線の照度低下等を表示する表示パネル21が配されており、表示手段としての表示パネル21も制御部61に接続されている。
次に、本第1の実施形態に用いられる「インク」について説明する。
本第1の実施形態に用いられるインクは、紫外線の被照射により硬化する性質を具備する光硬化型インクであって、オキセタン化合物,エポキシ化合物,ビニルエーテル化合物等の重合性化合物(公知の重合性化合物を含む。)、光開始剤及び色材を主成分とするインクである。
光硬化型インクは、重合性化合物として、ラジカル重合性化合物を含むラジカル重合系インクとカチオン重合性化合物を含むカチオン重合系インクとに大別されるが、その両系のインクが本第1の実施形態に用いられるインクとしてそれぞれ適用可能であり、ラジカル重合系インクとカチオン重合系インクとを複合させたハイブリッド型インクを本第1の実施形態に用いられるインクとして適用してもよい。
次に、本第1の実施形態に用いられる「記録媒体」について説明する。
本第1の実施形態に用いられる記録媒体としては、インクに対して非吸収性の記録媒体であってもよいし、インクに対して吸収性の記録媒体であってもよい。ここでいう「非吸収性」とは、インク組成物を吸収しないという意味であるけれども、本第1の実施形態においては、ブリストウ法におけるインクの転移量が0.1ml/mm2未満である場合に実質的に0ml/mm2であるような記録媒体を非吸収性の記録媒体といい、それ以外の記録媒体を吸収性の記録媒体という。
非吸収性の記録媒体としては、例えば、通常の非コート紙、コート紙等の他、軟包装に用いられる各種樹脂製フィルムを適用することができる。樹脂製フィルムの具体的な樹脂の種類として、ポリエチレンテレフタレート,ポリエステル,ポリオレフィン,ポリアミド,ポリエステルアミド,ポリエーテル,ポリイミド,ポリアミドイミド,ポリスチレン,ポリカーボネート,ポリ-ρ-フェニレンスルフィド,ポリエーテルエステル,ポリ塩化ビニル,ポリ(メタ)アクリル酸エステル,ポリエチレン,ポリプロピレン,ナイロン等が適用可能であり、さらにはこれら樹脂の共重合体、これら樹脂の混合物、これら樹脂を架橋したもの等も適用可能である。そしてこれら非吸収性の記録媒体としては、表面エネルギーが35〜60mN/mの範囲に収まるものが好ましく、表面エネルギーが40〜60mN/mの範囲に収まるものがさらに好ましい。また吸収性の記録媒体としては、例えば、普通紙(コピー用紙),上質紙等が挙げられる。
続いてインクジェットプリンタ1の動作・作用を説明する。
インクジェットプリンタ1の記録動作が開始されると、搬送機構22が作動し、筐体3の搬入口から筐体3の内部に送り込まれた記録媒体が、筐体3の内部でプラテン4により非記録面を支持されながら搬送方向Aに沿って搬送される。これに伴いキャリッジ6が作動して記録媒体の直上を走査方向Bに沿って往復移動し、4つの記録ヘッド7〜10と2つの紫外線照射機構11,12とがキャリッジ6の往復移動に追従する。
この状態において各記録ヘッド7〜10が記録媒体の記録面に向かってインクを吐出するとともに、紫外線照射機構11,12の各LED13,14,15が点灯して各紫外線照射機構11,12から記録媒体の記録面に紫外線を照射する。この場合、キャリッジ6が図1中左方から右方に移動するときは、2つの紫外線照射機構11,12のうち一方の紫外線照射機構11の各LED13,14,15が点灯し、逆にキャリッジ6が図1中右方から左方に移動するときは、他方の紫外線照射機構12の各LED13,14,15が点灯する。つまり、キャリッジ6の移動中においては、当該キャリッジ6の移動方向の記録ヘッド7〜10より後側の紫外線照射機構11,12の各LED13,14,15が点灯する。すると、各記録ヘッド7〜10から吐出されたインクが記録媒体の記録面に着弾してその直後に紫外線の照射を受ける。これによりインクが即座に硬化して記録媒体の記録面上に定着する。
以降、インクジェットプリンタ1が上記の各動作を繰り返し、各プロセスカラーの無数のドットからなる所望の画像が記録媒体の記録面に順次記録される。
ここで、インクジェットプリンタ1では、所定数の画像を記録するごとに、制御装置60の制御部61(CPU)が、下記の通り、各紫外線照射機構11,12の紫外線の「照度検知処理」をおこなうようになっている。
照度検知処理では、始めに、制御部61のCPUは、キャリッジ6を照度検知機構30の近傍に移動させ、一方の紫外線照射機構11を照度検知機構30の直上に位置させる。この状態において、紫外線照射機構11のすべてのLED13,13,…;14,14,…;15,15,…を点灯させ、照度検知機構30の各センサ31,32,33で紫外線の照度を検知させる。
紫外線の照度を検知させたら、各センサ31,32,33の検知結果に基づき、紫外線照射機構11の紫外線の2次元照度分布を生成する。
図5は2次元照度分布の一例を示す図面である。
図5に示す通り、当該2次元照度分布は、列Y1〜Y3と行X1〜X7とによって区画化された分布であって、各区画に対し各センサ31,32,33の検知結果に基づく照度が当てられたものである。
図5に示すような2次元照度分布を生成したら、その2次元照度分布から、各列Y1〜Y3の照度プロファイルを列Y1〜Y3ごとにそれぞれ生成する。
図6は列Y1〜Y3の照度プロファイルの一例を示す図面であって、図6(a)は列Y1の照度プロファイルを示し、図6(b)は列Y2の照度プロファイルを示し、図6(c)は列Y3の照度プロファイルを示す。
図6(a)〜図6(c)に示す通り、各照度プロファイルでは、紫外線の検知位置に対する紫外線の照度が示されている。詳しくは、図6(a)の照度プロファイルでは列Y1’の各センサ31の配置位置に対する紫外線の照度が示され、図6(b)の照度プロファイルでは列Y2’の各センサ32の配置位置に対する紫外線の照度が示され、図6(c)の照度プロファイルでは列Y3’の各センサ31の配置位置に対する紫外線の照度が示されている。
照度プロファイルを列Y1,Y2,Y3ごとに生成したら、制御部61のCPUは、判断手段として機能して、その生成した各列Y1,Y2,Y3の照度プロファイルに基づき、当該照度プロファイル中の照度が規定照度以上であるか否かを列Y1,Y2,Y3ごとにそれぞれ判断する。ここでいう「規定照度」とは、各LED13,14,15から照射される紫外線の最高照度の70%(好ましくは90%)の照度である。当該規定照度は、予め設定されるものであって表示パネル21のパネル操作等により適宜変更可能であり、その設定された規定照度は制御部61(ROM又はRAM)に格納されている。
例えば、列Y1〜Y3の照度プロファイルの生成処理で図6(a)〜(c)の照度プロファイルを生成したとして、図6(a),(c)に示す通り、照度プロファイル中の照度が規定照度以上である場合には、列Y1,Y3の各LED13,15には「照度低下」は無いと判断する。他方、図6(b)に示す通り、照度プロファイル中の照度が一部規定照度未満である場合には、列Y2の複数のLED14,14,…には「照度低下」があると判断するとともに、その列Y2の照度プロファイルに基づき、複数のLED14,14,…のなかから「照度低下」の判断結果に起因する列Y2のLED14を具体的に特定する。
これと同時に、図5に示すような2次元照度分布を生成したら、その2次元照度分布から、列Y1〜Y3ごとの照度プロファイルを生成したときと同様に、図7に示すような照度プロファイルを行X1〜X7ごとに生成する。図7では、行X4〜X6の照度プロファイルを省略しているが、これら行X4〜X6についても図7(a)〜(c),(g)と同様の照度プロファイルを生成する。
各行X1〜X7の照度プロファイルを生成したら、その生成した各行X1〜X7の照度プロファイルに基づき、検知範囲の照度の積分値(各行X1’〜X7’のセンサ31,32,33で検知可能な検知範囲の照度を積算した値)を行X1〜X7ごとに算出し、それら積分値が規定積分値以上であるか否かを行X1〜X7ごとに判断する。ここでいう「規定積分値」とは、インクを硬化させるのに最低限必要な紫外線の総照度(総光量)である。当該規定積分値は、予め設定されるものであって表示パネル21のパネル操作等により適宜設定可能であり、その設定された規定積分値は制御部61(ROM又はRAM)に格納されている。
例えば、行X1〜X7の照度プロファイルの生成処理で図7(a)〜(g)の照度プロファイルを生成したとして、図7(a),(b),(g)に示す通り、照度の積分値(図中実線で囲まれた領域)が規定積分値(図中点線斜線で示す領域)以上である場合には、行X1,X2,X7(のLED13,14,15)はインクを硬化させるのに十分な光量を有しており、「照度十分」と判断する。他方、図7(c)に示す通り、照度の積分値が規定積分値未満である場合には、行X3(のLED13,14,15)はインクを硬化させるのに光量が足りず、「照度不足」と判断する。
このように、各列Y1〜Y3及び各行X1〜X7の照度プロファイルから「照度低下」及び「照度不足」の有無を判断したら、一方の紫外線照射機構11の紫外線の照度検知処理を終了し、その後、他方の紫外線照射機構12の紫外線の照度検知処理を、上記した一方の紫外線照射機構11の紫外線の照度検知処理と同様におこなう。
そして各紫外線照射機構11,12の紫外線の照度検知処理を終えた時点で、各列Y1〜Y3の照度プロファイル中の照度に規定照度未満のものがなく、各行X1〜X7の照度プロファイル中の照度の積分値に規定積分値未満のものがないと判断したら、通常の画像の記録動作を続行させる。
他方、各紫外線照射機構11,12の紫外線の照度検知処理を終えた時点で、各紫外線照射機構11,12の複数のLED13,13,…;14,14,…;15,15,…のなかに、照度プロファイル中の照度が規定照度未満で「照度低下」と判断・特定されたLED13,14,15が存すると判断したら、制御装置60の制御部61(CPU)は「照度表示処理」をおこなう。
当該照度表示処理では、制御部61のCPUは、下記(1)〜(9)の事項の全部又は一部を文字、記号、画像等により表示パネル21に表示させる。
(1)生成した2次元照度分布そのもの(図5参照)
(2)生成した2次元照度分布を模式的に表現したもの
(3)各列Y1〜Y3の照度プロファイルそのもの(図6参照)
(4)各行X1〜X7の照度プロファイルそのもの(図7参照)
(5)紫外線照射機構11,12の紫外線の照射状態(「良好」,「不良」,「部分的に不良」というような文字やそれを示す記号等)
(6)紫外線照射機構11,12で紫外線の照度低下が発生している旨
(7)紫外線照射機構11,12中における「照度低下」と判断した部位
(8)「照度低下」と判断した紫外線照射機構11,12
(9)「照度低下」と特定したLED13,14,15
ここでは、表示パネル21への表示事項を例示したが、これら表示事項がインクジェットプリンタ1と接続したコンピュータシステムの表示パネル上で表示される構成としてもよい。
また、各紫外線照射機構11,12の紫外線の照度検知処理を終えた時点で、各行X1〜X7のなかに、「照度不足」と判断した行X1〜X7が存したら、制御装置60の制御部61(CPU)は「積分値上昇処理」をおこなう。
積分値上昇処理とは、以後の画像の記録動作において、照度の積分値が規定積分値以上となるようにその行X1〜X7のLED13,14,15の光量を上昇させる処理のことである。
例えば、図8(a)に示す通り、行X3の照度の積分値が規定積分値未満であったら、図8(b)に示す通り、その行X3の照度の積分値が規定積分値以上となるように行X3のLED13,14,15の光量を上昇させる処理をおこなう。
積分値上昇処理の具体例としては、
(A)LED13,14,15に供給する電力を上昇させる処理
(B)LED13,14,15の紫外線の照射時間を延長する処理
等がある。
上記(A)の処理を適用する場合には、光量を上昇させようとする行X1〜X7の全部のLED13,14,15に対して供給する電力を上昇させる(その行X1〜X7の一部のLED13,14,15に対してのみ供給する電力を上昇させてもよい。)。他方、上記(B)の処理を適用する場合には、キャリッジ6の移動速度(走査速度)を遅くする。
以上の第1の実施形態では、各紫外線照射機構11,12の紫外線の照度検知処理において、各センサ31,32,33の検知結果に基づき、各列Y1,Y2,Y3及び各行X1〜7の照度プロファイルを生成して「照度低下」及び「照度不足」の有無を判断し、必要に応じて「照度表示処理」及び「積分値上昇処理」をおこなうようになっている。そのため、各紫外線照射機構11,12から照射される紫外線の照度が低下した状態で、画像の記録動作がおこなわれるのを未然に防止することができ、ひいては各紫外線照射機構11,12の紫外線の照度低下に対応した適切な画像の記録動作をおこなうことができる。
なお、第1の実施形態では、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の改良や設計の変更をおこなってもよい。
例えば、図5に示すような2次元照度分布を生成せずとも、列Y1〜Y3にのみ関する紫外線の1次元照度分布を生成し、その1次元照度分布から図6に示すような照度プロファイルを列Y1〜Y3ごとに生成して「照度低下」の有無を判断し、必要に応じて上記「照度表示処理」だけをおこなうようにしてもよいし、他方、行X1〜X7にのみ関する紫外線の1次元照度分布を生成し、その1次元照度分布から図7に示すような照度プロファイルを行X1〜X7ごとに生成して「照度不足」の有無を判断し、必要に応じて上記「積分値上昇処理」だけをおこなうようにしてもよい。
また、第1の実施形態では、紫外線照射機構11,12に対し複数の点状の光源(LED13,14,15)を列Y1〜Y3の3列にわたって配したが、1列に並べてもよいし、2列に並べてもよいし、4列以上に並べてもよく、各列を構成する光源の個数は1個でもよいし、2個以上でもよい。光源の列数を変更した場合には、照度検知機構30のセンサ(センサ31,32,33)の列数を光源の列数と同一とし、光源の列とセンサの列とが互いに相対するように光源及びセンサを配置するのがよい。
これと同様に、複数の点状の光源(LED13,14,15)を1行に並べてもよいし、2行〜6行に並べてもよいし、8行以上に並べてもよく、各行を構成する光源の個数は1個でもよいし、2個以上でもよい。光源の行数を変更した場合には、照度検知機構30のセンサ(センサ31,32,33)の行数を光源の行数と同一とし、光源の行とセンサの行とが互いに相対するように光源及びセンサを配置するのがよい。
更に上記「照度検知処理」では、紫外線照射機構11,12と照度検知機構30とを静止させた状態で紫外線の照度を検知したが、各機構の一方を他方に対して相対的に移動させながら紫外線の照度を検知する構成としてもよい。このような構成を適用する場合の構成及びそのときの検知態様の一例を、下記の通りに図9を参照しながら説明する。
1つの構成・検知態様として、紫外線照射機構11,12に代えて図9(a)に示す紫外線照射機構100を適用し、照度検知機構30に代えて図9(a)に示す照度検知機構110を適用する。紫外線照射機構100はLED13,14,15と同様の複数のLED101,101,…を有しており、LED101が記録媒体の搬送方向Aに沿って1列に配されている。照度検知機構110はセンサ31,32,33と同様の複数のセンサ111,111,…を有しており、センサ111がLED101の列に相対するように記録媒体の搬送方向Aに沿って1列に配されている。照度検知機構110は照度検知機構30と同様の位置に固定されている。
このような構成においては、各LED101を点灯させたまま紫外線照射機構100(キャリッジ6)をキャリッジ6の走査方向Bに沿う左右方向に移動させ、その移動中に、照度検知機構110の各センサ111で紫外線の照度を検知させる。
他の構成・検知態様として、紫外線照射機構11,12に代えて図9(b)に示す紫外線照射機構120を適用し、照度検知機構30に代えて図9(b)に示す照度検知機構110を適用する。紫外線照射機構120はLED13,14,15と同様の複数のLED121,121,…を有しており、LED121が記録媒体の搬送方向Aに沿って複数列にわたり配されている。図9(b)ではLED121が2列にわたり図示されているが、3列以上にわたり配されてもよい。図9(b)に示す照度検知機構110は図9(a)を用いて説明したものと同様のものである。
このような構成においては、各LED121を点灯させたまま紫外線照射機構120(キャリッジ6)をキャリッジ6の走査方向Bに沿う左右方向に移動させ、その移動中に、照度検知機構110の各センサ111で紫外線の照度を、LED121の列ごとに順に検知させる。
他の構成・検知態様として、紫外線照射機構11,12に代えて図9(c)に示す紫外線照射機構100を適用し、照度検知機構30に代えて図9(c)に示す照度検知機構130を適用する。図9(c)に示す紫外線照射機構100は図9(a)を用いて説明したものと同様のものである。照度検知機構130はセンサ31,32,33と同様の単一のセンサ131を有しており、記録媒体の搬送方向Aに沿う前後方向に移動自在となっている。
このような構成においては、紫外線照射機構100を照度検知機構130の直上で静止させたまま各LED101を点灯させ、その点灯中に、照度検知機構130を記録媒体の搬送方向Aに沿う前後方向に移動させながら、センサ131で紫外線の照度を検知させる。
他の構成・検知態様として、紫外線照射機構11,12に代えて図9(d)に示す紫外線照射機構120を適用し、照度検知機構30に代えて図9(d)に示す照度検知機構140を適用する。図9(d)に示す紫外線照射機構120は図9(b)を用いて説明したものと同様である。照度検知機構140はセンサ31,32,33と同様の複数のセンサ141,141,…を有しており、各センサ141がキャリッジ6の走査方向Bに沿って1列に配されている。センサ141はLED121の列数と同じ数だけ配されており、各センサ141がLED121の列と相対するようになっている。照度検知機構140は記録媒体の搬送方向Aに沿う前後方向に移動自在となっている。
このような構成においては、紫外線照射機構120を照度検知機構140の直上で静止させたまま各LED121を点灯させ、その点灯中に、照度検知機構140を記録媒体の搬送方向Aに沿う前後方向に移動させながら、LED121の列ごとに各センサ141で紫外線の照度を検知させる。
他の構成・検知態様として、紫外線照射機構11,12に代えて図9(e)に示す紫外線照射機構120を適用し、照度検知機構30に代えて図9(e)に示す照度検知機構150を適用する。図9(e)に示す紫外線照射機構120は図9(b)を用いて説明したものと同様である。照度検知機構150はセンサ31,32,33と同様の単一のセンサ151を有しており、記録媒体の搬送方向Aに沿う前後方向と走査方向Bに沿う左右方向とにそれぞれ移動自在となっている。
このような構成においては、紫外線照射機構120を照度検知機構150の直上で静止させたまま各LED121を点灯させ、その点灯中に、照度検知機構150を、記録媒体の搬送方向Aに沿う前後方向の移動とキャリッジ6の走査方向Bに沿う左右方向の移動とを交互に組み合わせた蛇行移動をおこなわせながら、LED121の列ごとにセンサ151で紫外線の照度を検知させる。
更に、第1の実施形態では、照度検知機構30に代えて図10に示す照度検知機構160を適用してもよい。図10に示す照度検知機構160は、紫外線照射機構11,12のLED13,14,15から照射された紫外線を集光するレンズ161と、CCD(Charge Coupled Devices)等の2次元センサ162とを、有している。
このような構成においては、照度検知機構160の直上で紫外線照射機構11,12のLED13,14,15を点灯させ、各LED13,14,15から照射された紫外線をレンズ161で集光させ、その集光させた紫外線を2次元センサ162で紫外線の照度を検知させる。
以上のように、図9及び図10に示す構成・検知態様を適用した場合には、図5に示すような2次元照度分布を、図11に示す通り、列Y1〜Y3及び行X1〜X7ごとに更に細かく分割してその各区画に各センサ111,131,141,151,162の検知結果に基づく照度を当ててもよい。
この場合には、当該2次元照度分布を生成したら、各列Y1〜Y3で区画列ごとに照度プロファイルを生成して「照度低下」の有無を判断し、必要に応じて「照度表示処理」をおこなう。例えば、図11に示すような2次元照度分布を生成したとしたら、その2次元照度分布から、図12に示すような照度プロファイルを生成することができる。図12(a)は列Y1の4番目の区画列の照度プロファイルを示し、図12(b)は列Y2の4番目の区画列の照度プロファイルを示し、図12(c)は列Y3の4番目の照度プロファイルを示しているが、図11に示すような2次元照度プロファイルを生成すれば、照度プロファイル中の照度の変動や規定照度との大小関係をより細かく把握することができる。そして図12(b)に示す通り、照度プロファイル中の照度に規定照度未満のものがあれば、「照度表示処理」をおこなう。
これと同様に、各行X1〜X7でも区画行ごとに照度プロファイルを生成して「照度不足」の有無を判断し、必要に応じて「積分値上昇処理」をおこなう。例えば、図11に示すような2次元照度分布を生成したら、その2次元照度分布から、図13に示すような照度プロファイルを生成することができる。図13(a)は行X1の4番目の区画行の照度プロファイルを示し、図13(b)は行X2の4番目の照度プロファイルを示し、図13(c)は行X3の4番目の照度プロファイルを示し、…、図13(g)は行X7の4番目の照度プロファイルを示しているが、図11に示すような2次元照度プロファイルを生成すれば、より正確な照度の積分値を算出することができる。そして図14(a)に示す通り、算出した照度の積分値が規定積分値未満であれば、図14(a)に示す状態から図14(b)に示す状態に移行するように(その区画行の照度の積分値が規定積分値以上となるように)「積分値上昇処理」をおこなう。
なお、図11に示す2次元照度分布では、各列Y1〜Y3の4番目の区画と各行X1〜X7の4番目の区画とに対応する区画のみに照度を示しているが、同図中「…」で示す各区画にも照度が示されている。また各列Y1〜Y3の区画の分割数は任意に設定可能であり、各列Y1〜Y3の区画を1つとしてもよいし、2つ以上としてもよい。同様に各行X1〜X7の区画の分割数も任意に設定可能であり、各行X1〜X7の区画を1つとしてもよいし、2つ以上としてもよい。
[第2の実施形態]
本第2の実施形態では、図2に示す2つの紫外線照射機構11,12に代えて、図15に示す紫外線照射機構16がそれぞれ適用され、それ以外の構成(適用可能なインクや記録媒体等を含む。)が上記第1の実施形態と同様となっている。
下記では第1の実施形態と異なる点を中心に説明をおこなう。
図15は紫外線照射機構16の斜視図であって下方から紫外線照射機構15を見た図面である。
図15に示す通り、紫外線照射機構16の下部には紫外線を放射する光源としての放電管17が配されている。放電管17は、複数の長尺部17a〜17fと複数の短尺部17g〜17kとを有し、長尺部17a〜17fと短尺部17g〜17kとが交互に連結して全体として葛折り状を呈している。放電管17の各長尺部17a〜17fは互いに平行で記録媒体の搬送方向Aに沿っており、各短尺部17g〜17kは互いに平行でキャリッジ6の走査方向Bに沿っている。
このような構成を備える紫外線照射機構16が照度検知機構30の直上に位置した場合には、図15中点線「Y11」で示す列Y11が、照度検知機構30の列Y11’と相対し、図15中点線「Y12」で示す列Y12が、照度検知機構30の列Y12’と相対し、図15中点線「Y13」で示す列Y13が、照度検知機構30の列Y3’と相対するようになっており、図15中点線「X11」で示す行X11が照度検知機構30の行X11’と相対し、図15中点線「X12」で示す行X12が照度検知機構30の行X2’と相対し、図15中点線「X13」で示す行X13が照度検知機構30の行X3’と相対し、図15中点線「X14」で示す行X14が照度検知機構30の行X4’と相対し、図15中点線「X15」で示す行X15が照度検知機構30の行X5’と相対し、図15中点線「X16」で示す行X16が照度検知機構30の行X6’と相対し、図15中点線「X17」で示す行X17が照度検知機構30の行X7’と相対するようになっている。
各紫外線照射機構16の紫外線の「照度検知処理」では、第1の実施形態と同様に、制御部61のCPUが、各紫外線照射機構16を照度検知機構30の直上に位置させ、各センサ31,32,33の検知結果に基づき、図5に示すような紫外線の2次元照度分布を生成する。
2次元照度分布を生成したら、第1の実施形態と同様に、その2次元照度分布から、各列Y11〜Y13の照度プロファイルと各行X11〜X17の照度プロファイルとを生成して「照度低下」及び「照度不足」の有無を判断し、必要に応じて「照度表示処理」及び「積分値上昇処理」をおこなう。
なお、本第2の実施形態において、2次元照度分布から各列Y11〜Y13の照度プロファイルを生成し、列Y11,Y13の照度プロファイル中の照度が規定照度以上で、列Y12の照度プロファイル中の照度が規定照度未満であった場合には、列Y11,Y13に沿う各長尺部17a,17b,17e,17fには「照度低下」の部位は無いと判断し、他方、列Y12に沿う各長尺部17c,17dに「照度低下」の部位が存すると判断するとともに、列Y12の照度プロファイルに基づき、長尺部17c,17dの各部位のなかから「照度低下」と判断された部位(図15中点線で示す円形部参照)を具体的に特定する。すなわち、第1の実施形態では「照度低下」の光源(LED13,14,15)を具体的に特定できたのに対し、第2の実施形態では「照度低下」の部位を特定できるようになっている。
以上の第2の実施形態では、各紫外線照射機構16の紫外線の照度検知処理において、第1の実施形態と同様に、各センサ31,32,33の検知結果に基づき、各列Y11〜Y13及び各行X11〜X17の照度プロファイルを生成して「照度低下」及び「照度不足」の有無を判断し、必要に応じて「照度表示処理」及び「積分値上昇処理」をおこなうようになっている。そのため、各紫外線照射機構16から照射される紫外線の照度が低下した状態で、画像の記録動作がおこなわれるのを未然に防止することができ、ひいては各紫外線照射機構16の紫外線の照度低下に対応した適切な画像の記録動作をおこなうことができる。
なお、第2の実施形態では、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の改良及び設計の変更をおこなってもよい。
例えば、上記第2の実施形態では、照度検知機構30のセンサ(センサ31,32,33)の列数に応じて、列Y11〜Y13の3列について放電管17の紫外線の照度を検知したが、照度検知機構30のセンサの列数を、放電管17の長尺部17a〜17fの部数と同一とし、各列のセンサで各長尺部17a〜17fの紫外線の照度をそれぞれ検知してもよい。
また、紫外線照射機構16には葛折り状を呈した1本の光源(放電管17)を配したが、線状の光源を、単に1本配してもよいし、2列以上にわたり2本以上配してもよい。放電管17に代えて線状の光源を適用した場合には、照度検知機構30のセンサ(センサ31,32,33)の列数と線状の光源の列数とを同一とし、光源の列数とセンサの列数とが互いに相対するように光源及びセンサを配置するのがよい。
さらに、上記「照度検知処理」では、紫外線照射機構16と照度検知機構30とを静止させた状態で紫外線の照度を検知したが、各構成の一方を他方に対して相対的に移動させながら紫外線の照度を検知する構成としてもよい。このような構成を適用する場合の構成及びそのときの検知態様の一例を、下記の通りに図16及び図17を参照しながら説明する。ただし、図16に示す例は、紫外線を照射する機構として紫外線照射機構16をそのまま適用したものであり、図17に示す例は、放電管17に代えて線状の光源を配した紫外線照射機構を適用したものである。
1つの構成・検知態様として、照度検知機構30に代えて図16(a)に示す照度検知機構110を適用する。図16(a)に示す照度検知機構110は図9(a)を用いて説明したものと同様のものである。
このような構成においては、放電管17を点灯させたまま紫外線照射機構16(キャリッジ6)をキャリッジ6の走査方向Bに沿う左右方向に移動させながら、その移動中に、照度検知機構110の各センサ111で紫外線の照度を、長尺部17a〜17fごとに検知させる。
他の構成・検知態様として、照度検知機構30に代えて図16(b)に示す照度検知機構200を適用する。図16(b)に示す照度検知機構200はセンサ31,32,33と同様の複数のセンサ201を有しており、各センサ201がキャリッジ6の走査方向Bに沿って1列に配されている。照度検知機構200は記録媒体の搬送方向Aに沿う前後方向に移動自在となっている。
このような構成においては、紫外線照射機構16を照度検知機構200の直上で静止させたまま放電管17を点灯させ、その点灯中に、照度検知機構200を記録媒体の搬送方向Aに沿う前後方向に移動させながら、各センサ201で紫外線の照度を検知させる。
図16(b)ではセンサ201が3個設置されているが、センサ201の設置数は適宜変更可能であり、例えば、センサ201の設置数を放電管17の長尺部17a〜17fの部数と同一とし、紫外線の照度を長尺部17a〜17gごとに各センサ201で検知させてもよい。
他の構成・検知態様として、照度検知機構30に代えて図16(c)に示す照度検知機構150を適用する。図16(c)に示す照度検知機構150は図9(e)を用いて説明したものと同様のものである。
このような構成においては、紫外線照射機構16を照度検知機構150の直上で静止させたまま放電管17を点灯させ、その点灯中に、照度検知機構150を、記録媒体の搬送方向Aに沿う前後方向の移動とキャリッジ6の走査方向Bに沿う左右方向の移動とを交互に組み合わせた蛇行移動をおこなわせながら、放電管17の長尺部17a〜17fごとにセンサ151で紫外線の照度を検知させる。
他の構成・検知態様として、紫外線照射機構16に代えて図17(a)に示す紫外線照射機構210を適用し、照度検知機構30に代えて図17(a)に示す照度検知機構110を適用する。紫外線照射機構210は、放電管17と同様に紫外線を放射する単一の線状の放電管211を有しており、放電管211が記録媒体の搬送方向Aに沿って配されている。図17(a)に示す照度検知機構110は図9(a)を用いて説明したものと同様のものである。
このような構成においては、放電管211を点灯させたまま紫外線照射機構210(キャリッジ6)をキャリッジ6の走査方向Bに沿う左右方向に移動させ、その移動中に、照度検知機構110の各センサ111で紫外線の照度を検知させる。
他の構成・検知態様として、紫外線照射機構16に代えて図17(b)に示す紫外線照射機構220を適用し、照度検知機構30に代えて図17(b)に示す照度検知機構110を適用する。紫外線照射機構220は、放電管17と同様に紫外線を放射する複数の線状の放電管221,221,…を有しており、各放電管221が記録媒体の搬送方向Aに沿って複数列にわたり配されている。図17(b)では放電管221が2列にわたり配されているが、3列以上にわたり配されてもよい。図17(b)に示す照度検知機構110は図9(a)を用いて説明したものと同様のものである。
このような構成においては、各放電管221を点灯させたまま紫外線照射機構220(キャリッジ6)をキャリッジ6の走査方向Bに沿う左右方向に移動させ、その移動中に、照度検知機構110の各センサ110で紫外線の照度を、放電管221ごとに順に検知させる。
他の構成・検知態様として、紫外線照射機構16に代えて図17(c)に示す紫外線照射機構210を適用し、照度検知機構30に代えて図17(c)に示す照度検知機構130を適用する。図17(c)に示す紫外線照射機構210は図17(a)を用いて説明したものと同様のものである。図17(c)に示す照度検知機構130は図9(c)を用いて説明したものと同様のものである。
このような構成においては、紫外線照射機構210を照度検知機構130の直上で静止させたまま放電管211を点灯させ、その点灯中に、照度検知機構130を記録媒体の搬送方向Aに沿う前後方向に移動させながら、センサ131で紫外線の照度を検知させる。
他の構成・検知態様として、紫外線照射機構16に代えて図17(d)に示す紫外線照射機構220を適用し、照度検知機構30に代えて図17(d)に示す照度検知機構230を適用する。図17(d)に示す紫外線照射機構220は図17(b)を用いて説明したものと同様のものである。照度検知機構230はセンサ31,32,33と同様の複数のセンサ231,231,…を有しており、各センサ231がキャリッジ6の走査方向Bに沿って1列に配されている。センサ231は放電管221の本数と同じ数だけ配されており、各センサ231が放電管231と相対するようになっている。照度検知機構230は記録媒体の搬送方向Aに沿う前後方向に移動自在となっている。
このような構成においては、紫外線照射機構220を照度検知機構230の直上で静止させたまま各放電管221を点灯させ、その点灯中に、照度検知機構230を記録媒体の搬送方向Aに沿う前後方向に移動させながら、放電管221ごとに各センサ231で紫外線の照度を検知させる。
他の構成・検知態様として、紫外線照射機構16に代えて図17(e)に示す紫外線照射機構220を適用し、照度検知機構30に代えて図17(e)に示す照度検知機構150を適用する。図17(e)に示す紫外線照射機構220は図17(b)を用いて説明したものと同様のものである。図17(e)に示す照度検知機構150は図9(e)を用いて説明したものと同様のものである。
このような構成においては、紫外線照射機構220を照度検知機構150の直上で静止させたまま各放電管221を点灯させ、その点灯中に、照度検知機構150を、記録媒体の搬送方向Aに沿う前後方向の移動とキャリッジ6の走査方向Bに沿う左右方向の移動とを交互に組み合わせた蛇行移動をおこなわせながら、放電管221ごとにセンサ151で紫外線の照度を検知させる。
更に、第2の実施形態では、照度検知機構30に代えて図10に示す照度検知機構160を適用し、2次元センサ162で紫外線の照度を検知させてもよい。
以上のように、図15,図16,図10に示す構成・検知態様を適用した場合には、第1の実施形態と同様に、図5に示すような2次元照度分布を列Y11〜Y13及び行X11〜X17ごとに更に細かく分割してその各区画に各センサ111,201,151,131,231,162の検知結果に基づく照度を当ててもよい(図11参照)。この場合にも、第1の実施形態と同様に、各列Y11〜Y13で区画列ごとに照度プロファイルを生成して「照度低下」の有無を判断し、必要に応じて「照度表示処理」をおこなうとともに、各行X11〜X17で区画行ごとに照度プロファイルを生成して「照度不足」の有無を判断し、必要に応じて「積分値上昇処理」をおこなう。
[第3の実施形態]
本第3の実施形態では、キャリッジ6が記録ヘッド7〜10及び紫外線照射機構11,12をガイド部材5に沿って走査した形態(シリアル方式)に代えて、図18に示す記録部材80を用いる形態(ライン方式)が適用され、それ以外の構成(適用可能なインクや記録媒体等を含む。)が上記第1の実施形態と同様となっている。
下記では第1の実施形態と異なる点を中心に説明をおこなう。
図18(a)は記録部材80の斜視図であって下方から記録部材80を見た図面であり、図18(b)は記録部材80の側面図である。
図18(a),(b)に示す通り、記録部材80は、Y,M,C,Kのインクを下方に向けて吐出する4つの記録ヘッド81〜84と、紫外線を下方に向けて照射する紫外線照射機構85とを備え、これら記録ヘッド81〜84と紫外線照射機構85とが支持部材86で支持・固定された構成を有している。記録部材80はプラテン4の直上の位置に固定されている。
各記録ヘッド81〜84は公知のラインヘッドであって、記録媒体の搬送方向Aと直交する方向に延在しており、その延在方向に沿う長さがプラテン4の幅と略同じとなっている。
紫外線照射機構85は記録媒体の搬送方向Aの記録ヘッド84より下流側に配置されており、紫外線を放射する光源としての3本の放電管87〜89を有している。各放電管87〜89は記録媒体の搬送方向Aと直交する方向に延在しており、その延在方向に沿う長さがプラテン4の幅と略同じとなっている。
図18(a)中点線「X21」で示す行X21は放電管89の長さ方向に沿っており、図18(a)中点線「X22」で示す行X22は放電管88の長さ方向に沿っており、図18(a)中点線「X23」で示す行X23は放電管87の長さ方向に沿っている。図18(a)中点線「Y21〜Y27」で示す列Y21〜Y27は記録媒体の搬送方向Aに沿っており、各間隔が等間隔になっている。
図18(b)に示す通り、プラテン4には紫外線照射機構85の紫外線の照度を検知する照度検知機構90が配されている。照度検知機構90はプラテン4の一部を構成しており、紫外線照射機構85と対向する位置に配置されている。
図19は照度検知機構90を示す平面図である。
照度検知機構90には紫外線の照度を検知する複数のセンサ91,91,…;92,92…;93,93…が配されている。センサ91は、図19中点線「X21’」で示す行X21’に沿って等間隔で配されている。同様に、センサ92は、図19中点線「X22’」で示す行X22’に沿って等間隔で配されている。センサ93は、図19中点線「X23’」で示す行X23’に沿って等間隔で配されている。図19に示す各行X21’〜X23’は、記録媒体の搬送方向Aと直交する方向に沿っている。
また照度検知機構90の複数のセンサ91,91,…;92,92,…;93,93,…は、図19中点線「Y21’〜Y27’」で示す列Y21’〜Y27’に沿って配されている。図19に示す各列Y21’〜Y27’は記録媒体の搬送方向Aに沿っており、各列Y21’〜Y27’のセンサ91,92,93は列Y21’〜Y27’ごとに記録媒体の搬送方向Aに沿っている。
このような構成において、図18(a)の行X21が図19の行X21’と相対し、図18(a)の行X22が図19の行X22’と相対し、図18(a)の行X23が図19の行X23’と相対するようになっており、同時に、図18(a)の列Y21が図19の列Y21’と相対し、図18(a)の列Y22が図19の列Y22’と相対し、図18(a)の列Y23が図19の列Y23’と相対し、図18(a)の列Y24が図19の列Y24’と相対し、図18(a)の列Y25が図19の列Y25’と相対し、図18(a)の列Y26が図19の列Y26’と相対し、図18(a)の列Y27が図19の列Y27’と相対するようになっている。
このような構成を備えるインクジェットプリンタ1では、画像の記録動作において、搬送機構22が作動して記録媒体が搬送方向Aに沿って搬送される。この状態において、各記録ヘッド81〜84が記録媒体にインクを吐出するとともに、紫外線照射機構90の各放電管87〜89が点灯して記録媒体に着弾したインクに紫外線を照射する。
そして所定数の画像が記録されるごとに、制御装置60の制御部61(CPU)が紫外線照射機構90の紫外線の「照度検知処理」をおこなう。当該照度検知処理は第1の実施形態で説明した照度検知処理と略同様のものである。簡単に説明すると、制御部61のCPUは、紫外線照射機構85のすべての放電管87〜89を点灯させ、照度検知機構90の各センサ91,92,93で紫外線の照度を検知させる。
紫外線の照度を検知させたら、各センサ91,92,93の検知結果に基づき、図5に示すような紫外線の2次元照度分布を生成する。そして、その2次元照度分布から、各行X21〜23の照度プロファイルを生成して「照度低下」の有無を判断し、必要に応じて「照度表示処理」をおこなう。またこれと同時に、その2次元照度分布から、各列Y21〜Y27の照度プロファイルを生成して「照度不足」の有無を判断し、必要に応じて「積分値上昇処理」をおこなう。
なお、第3の実施形態では、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の改良や設計の変更をおこなってもよい。
例えば、図5に示すような2次元照度分布を生成せずとも、行X21〜X23にのみ関する紫外線の1次元照度分布を生成し、その1次元照度分布から照度プロファイルを行X21〜X23ごとに生成して「照度低下」の有無を判断し、必要に応じて上記「照度表示処理」だけをおこなうようにしてもよいし、他方、列Y21〜Y27にのみ関する紫外線の1次元照度分布を生成し、その1次元照度分布から照度プロファイルを列Y21〜Y27ごとに生成して「照度不足」の有無を判断し、必要に応じて上記「積分値上昇処理」だけをおこなうようにしてもよい。
また第3の実施形態では、紫外線照射機構85を3本の放電管87〜89で構成したが、放電管の本数を、1本としてもよいし、2本としてもよいし、4本以上としてもよく、放電管87〜89を、第1の実施形態で説明したように複数のLEDに代えてもよいし、第2の実施形態で説明したように葛折り状を呈した1本の放電管に代えてもよい。
また第3の実施形態では、照度検知機構90を3行(行X21’〜X23’)にわたるセンサ91,91,…;92,92,…;93,93,…で構成したが、照度検知機構90を1行に並べた複数のセンサで構成してその照度検知機構を図18(b)中前後方向に移動させて紫外線の照度を検知してもよい(この場合、逆に、記録部材80を図18(b)中前後方向に移動させて紫外線の照度を検知してもよい。)し、照度検知機構90を単一のセンサで構成してその照度検知機構を図18(b)中前後方向及び左右方向に移動させて紫外線の照度を検知させてもよいし、照度検知機構90を図10の照度検知機構160に代えてその照度検知機構で紫外線の照度を検知してもよい。
このような構成・検知態様を適用した場合(照度検知機構90を1行に並べた複数のセンサ又は単一のセンサで構成したり、図10の照度検知機構160に代えたりした場合)には、上記第1の実施形態と同様に、図5に示すような2次元照度分布を列Y21〜Y27及び行X21〜X23ごとに更に細かく分割してその各区画に各センサの検知結果に基づく照度を当ててもよい(図11参照)。この場合にも、上記第1の実施形態と同様に、各列Y21〜Y27で区画列ごとに照度プロファイルを生成して「照度低下」の有無を判断し、必要に応じて「照度表示処理」をおこなうとともに、各行X21〜X23で区画行ごとに照度プロファイルを生成して「照度不足」の有無を判断し、必要に応じて「積分値上昇処理」をおこなう。
また第3の実施形態では、図18(b)に示す通り、紫外線照射機構85と照度検知機構90とを対にして記録媒体の搬送方向Aの記録ヘッド84より下流側にのみ配したが、図20に示す通り、紫外線照射機構85と照度検知機構90とを各記録ヘッド81〜84の下流側にそれぞれ配してもよい(この場合、各紫外線照射機構85と各紫外線照射機構90とを上記のように変形させてもよい。)。
更に、上記以外にも、第1〜第3の実施形態では、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の改良や設計の変更をおこなってもよい。
例えば、第1〜第3の各実施形態では、照度検知処理を、画像の記録動作を開始するごとにおこなってもよいし、ユーザによる表示パネル21のパネル操作時におこなってもよく、必要に応じておこなう照度表示処理に代えて又は加えて、照度検知処理に続く画像の記録動作を強制的に停止させる処理をおこなってもよい。
また第1〜第3の実施形態では、2次元照度分布の生成処理において、紫外線照射機構11,12,16,85の形態(光源の種類や数等)や照度検知機構30,90の形態(センサの種類や数等)に応じて又はそれらとは無関係に、列Y1〜Y3,Y1’〜Y3’,Y11〜Y13,Y11’〜Y13’,Y21〜Y27,Y21’〜Y27’の列数を任意に設定してもよいし、これと同様に、行X1〜X7,X1’〜X7’,X11〜X17,X11’〜X17’,X21〜X23,X21’〜X23’の行数も任意に設定してよい。
また、上記の第1〜第3の実施形態では、紫外線を放射する光源として点状のLED13,14,15や線状の放電管17,87〜89等を適用したが、これらLED13,14,15や放電管17,87〜89等に代えて又は加えて、冷陰極殺菌ランプ,熱陰極殺菌ランプ,低圧水銀ランプ,高圧水銀ランプ,無電極ランプ,エキシマランプ,メタルハライドランプ,キセノンランプ等を適用してもよい。
また、図3や図19に示す照度検知機構30,90等のように、複数のセンサを有する照度検知機構を適用する場合、当該照度検知機構には、検知波長域の異なるセンサを2種以上配してもよい。この場合、波長域の異なる紫外線をそれぞれ検知することができ、例えば、紫外線照射機構16等のように、単一の光源(放電管17)を有する紫外線照射機構が用いられたときには、短波長側と長波長側との両方の紫外線の照度をそれぞれ検知することができる。
インクジェットプリンタの斜視図である。 紫外線照射機構の斜視図である。 照度検知機構の平面図である。 インクジェットプリンタの回路構成を示すブロック図である。 2次元照度分布の一例を示す図面である。 (a)列Y1の照度プロファイル、(b)列Y2の照度プロファイル及び(c)列Y3の照度プロファイルの一例を示す図面である。 (a)行X1の照度プロファイル、(b)行X2の照度プロファイル、(c)行X3の照度プロファイル、…、(g)行X7の照度プロファイルの一例を示す図面である。 積分値上昇処理を説明するための図面である。 図2及び図3の紫外線照射機構及び照度検知機構を設計変更した場合の紫外線照射機構及び照度検知機構の構成及びその構成を適用したときの検知態様を説明するための図面(平面図)である。 図3の紫外線照射機構の変形例を示す図面である。 図5の2次元照度分布の変形例を示す図面である。 (a)列Y1の4番目の区画列の照度プロファイル、(b)列Y2の4番目の区画列の照度プロファイル及び(c)列Y3の4番目の区画列の照度プロファイルを示す図面である。 (a)行X1の4番目の区画行の照度プロファイル、(b)行X2の4番目の区画行の照度プロファイル、(c)行X3の4番目の区画行の照度プロファイル、…、(g)行X7の4番目の区画行の照度プロファイルを示す図面である。 図13の照度プロファイルを生成した場合の積分値上昇処理を説明するための図面である。 第2の実施形態に係る紫外線照射機構を示す斜視図である。 図3の照度検知機構を設計変更した場合の照度検知機構の構成及びその構成を適用したときの検知態様を説明するための図面(平面図)である。 図3及び図15の紫外線照射機構及び照度検知機構を設計変更した場合の紫外線照射機構及び照度検知機構の構成並びにその構成を適用したときの検知態様を説明するための図面(平面図)である。 第3の実施形態に係る記録部材の(a)斜視図、(b)側面図である。 第3の実施形態に係る照度検知機構を示す平面図である。 図18の記録部材の変形例を示す図面である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
7〜10,81〜84 記録ヘッド
11,12,16,85 紫外線照射機構
13,14,15 LED(光源)
17,87,88,89 放電管(光源)
21 表示パネル(表示手段)
30,90 照度検知機構
31,32,33,91,92,93 センサ
50 露光手段
60 制御装置
61 制御部(制御手段,判断手段)

Claims (13)

  1. 光硬化型のインクを記録媒体に吐出して当該記録媒体に画像を記録するインクジェットプリンタにおいて、
    紫外線を照射する一又は複数の光源を有する紫外線照射機構と、
    前記紫外線照射機構の各光源から照射された紫外線の照度を検知する一又は複数のセンサを有する照度検知機構と、
    前記照度検知機構の各センサの検知結果に基づき、前記紫外線照射機構の各光源から照射された紫外線の照度分布を生成する制御装置と、
    を備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 請求項1に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記紫外線照射機構及び前記照度検知機構の一方が他方に対して相対的に移動可能であることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. 請求項2に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記照度検知機構が、前記紫外線照射機構の移動方向に対し直交する方向に移動可能であることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記照度検知機構が、前記センサとして検知波長域の異なるセンサを2種以上有することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記紫外線照射機構の各光源が、冷陰極殺菌ランプ、熱陰極殺菌ランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、無電極ランプ、エキシマランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、LED及び放電管のいずれかであることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記インクが、一主成分としてカチオン重合性化合物を含むカチオン重合系の光硬化型インクであることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  7. 光の被照射により硬化するインクを吐出する記録ヘッドと、
    記録媒体上の前記インクを硬化させるための光を照射する露光手段と、
    前記露光手段から照射される光の照度を検知する照度検知機構と、
    前記照度検知機構の検知結果に基づいて前記露光手段の照度分布を生成する制御手段と、
    を有するインクジェットプリンタ。
  8. 請求項7に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記制御手段により生成された前記照度分布に基づいて前記露光手段の状態を表示する表示手段を有することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  9. 請求項7に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記制御手段により生成された前記照度分布を表示する表示手段を有することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  10. 請求項7に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記照度検知機構の検知結果に基づいて、前記露光手段中に規定照度未満の部位が存するか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段により前記露光手段中に規定照度未満の部位が存すると判断された場合に、照度の低下を表示する表示手段と、
    を有することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  11. 請求項7に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記照度検知機構の検知結果に基づいて、前記露光手段中に規定照度未満の部位が存するか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段により前記露光手段中に規定照度未満の部位が存すると判断された場合に、その判断を受けた部位を認識可能に表示する表示手段と、
    を有することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  12. 請求項7〜11のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記露光手段が、紫外線を照射する複数の紫外線照射機構を有することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  13. 請求項12に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記紫外線照射機構が、複数の光源を有することを特徴とするインクジェットプリンタ。
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