JP2005246693A - 溶液製膜方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フィルムを延伸した後に緩和処理を行い、光学等方性に優れるフィルムを得る。
【解決手段】 TACとジクロロメタン系混合溶媒とからドープを得る。ドープを流延ダイから支持体上に流延して流延膜を形成した後に軟性膜36として剥ぎ取る。軟性膜36をテンタ式乾燥機43へ搬送する。予熱部51aで膜面温度を63℃とする。縦弾性係数が57MPaのときに延伸部51bで延伸を開始する。軟性膜36の幅が最大延伸幅L2になると延伸を終了する。直ちに緩和部51cで緩和を行う。緩和開始時の縦弾性係数を71MPaとする。軟性膜36の緩和を行い、軟性膜36に付与された張力を緩和してポリマーの配向を制御する。緩和終了後の縦弾性係数を55MPaとする。延伸開始から緩和終了まで縦弾性係数を100MPa以下とすることにより、ポリマーの配向を適切にする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、溶液製膜方法に関する。
セルロースアシレート、特に57.5%〜62.5%の平均酢化度を有するセルローストリアセテート(以下、TACと称する)から形成されるTACフィルムは、その強靭性と難燃性とから写真感光材料などのフィルムベースとして利用されている。また、TACフィルムは光学等方性に優れていることから、近年市場の拡大している液晶表示装置の偏光板の保護フィルム,光学補償フィルムなどに用いられている。
TACフィルムは、通常溶液製膜方法により製造されている。溶液製膜方法は、溶融製膜方法などの他の製造方法と比較して、光学的性質などの物性に優れたフィルムを製造することができる。溶液製膜方法は、ポリマーをジクロロメタンや酢酸メチルを主溶媒とする混合溶媒に溶解した高分子溶液(以下、ドープと称する)を調製する。そのドープを流延ダイより支持体上に流延して流延膜を形成する。その流延膜が自己支持性を有するものとなった後に、支持体から膜として剥ぎ取り(以下、この膜を軟性膜と称する)、乾燥させた後にフィルムとして巻き取る。
フィルムを製造する際に、しばしばフィルムの力学的または光学的性質の改善を目的としてフィルムの延伸を行っている。フィルムを幅方向に延伸する際に、フィルムの配向軸が幅方向に対して弓なりに曲がる「ボーイング現象」と称される問題が生じていた。特に近年、TACフィルムは、液晶表示装置に使用されることが多くなっている。その用途からボーイング現象に起因する光軸ズレに対する要求は非常に厳しくなってきている。このボーイング現象を防ぐ方法は、従来から数多く報告されている。
第1には、セルロースアセテートフィルムの平面性を改善するために、フィルムを延伸する際、そのフィルムの溶媒含有率が12重量%〜50重量%の間で延伸開始し、4重量%以上含むときに延伸を終了する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。第2の方法として、フィルムを延伸する際に乾燥を行い、その乾燥温度を調整する方法も知られている。例えば、フィルムの溶媒含有率を50重量%(乾燥したフィルムに対しては100重量%)未満とし、110℃〜160℃の温度範囲に保って延伸を行う。さらに、所望の光学特性、特に複屈折率(面内及び厚み方向)を得るためにセルロースアシレートの置換度や置換基(アセチル基とプロピオニル基とを導入する)を調整したセルロースエステルを原料として用いている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平11−48271号公報 特開2003−73485号公報
しかしながら、前記第1の方法では、フィルム表面に生じる微小なシワの発生を矯正することは可能であるがフィルム中のポリマーの配向により生じるボーイング現象の発生を抑制することはできない。また、前記第2の方法では、支持体から剥ぎ取った後に110℃まで膜面温度を上昇させるため、延伸開始までの距離を長くする必要があり、非常に長いテンタ式乾燥機を用いる必要がある。または、製膜速度を遅くして膜面温度を上昇させるため、生産性の低下を招くという問題も生じている。さらに、この方法では、セルロースの水酸基をアセチル基またはプロピオニル基などの置換基で置換したセルロースアシレートを用いている。そのようなセルロースアシレートは、様々な態様があり、置換基や置換度により融点などの物性値や溶媒への溶解性などの化学的特性が異なる。そのセルロースアシレートを原料とする流延膜の引張強度などの機械的特性も大きく異なるため、最適な製膜条件を選択するために多大な試行実験を必要とする問題も生じている。
本発明には、ボーイング現象の発生が抑制され光学等方性に優れるフィルムが得られる溶液製膜方法を提供することである
本発明者は、鋭意検討した結果、ボーイング現象は延伸及び緩和の際の軟性膜の縦弾性係数を制御することで、上記課題を解決できることを見出した。また、前記軟性膜の縦弾性係数E(MPa)は、前記軟性膜の溶媒含有量S(重量%;以下、溶媒含有量とは、軟性膜またはフィルムの総重量を100重量%とした場合の溶媒の重量百分率を意味している。)と膜面温度T(℃)と相関が有ることを見出した(図3参照)。以下の説明において軟性膜を延伸または緩和している時間を併せて延伸緩和時間と称する。延伸開始時には溶媒含有量Sが高いため縦弾性係数Eは比較的小さい値である。延伸を進行させると、溶媒は前記軟性膜から揮発する。そのため溶媒含有量Sが低下して縦弾性係数Eが大きくなる。溶媒の揮発が更に進行すると溶媒含有量Sの低下による軟性膜の縦弾性係数Eの増加の効果は、ほとんど生じなくなる。延伸緩和時間が長くなると、前記軟性膜の膜面温度Tが上昇するため、軟性膜の縦弾性係数Eが低下する。
前述したように軟性膜の縦弾性係数Eは、溶媒含有量Sと膜面温度Tとの間に相関関係がある。前記軟性膜の乾燥温度、乾燥風の温度及び風量、乾燥風ノズルから膜面までの距離、延伸開始のタイミングなどを調整することで、溶媒含有量S及び膜面温度Tを好ましいものとすることが可能となる。
前記軟性膜の溶媒含有量が2重量%以上50重量%以下の範囲のときに延伸を開始し、その後に緩和を行う。延伸開始時の前記軟性膜の縦弾性係数(ヤング率)をE1(MPa),延伸終了時をE2(MPa),緩和開始時をE3(MPa),緩和終了時をE4(MPa)とそれぞれした場合に、
(1)1000MPa≧E1、且つ1000MPa≧E2、
(2)E1≦E2、
(3)1000MPa≧E3,且つ1000MPa≧E4、
(4)E3+100MPa≧E4、
の少なくともいずれか1つを満たすことでボーイング現象の発生を抑制できることを見出した。特に、延伸開始時の縦弾性係数E1から緩和終了時の縦弾性係数E4までの間に渡って1000MPa以下とすることによりボーイング現象の発生を飛躍的に抑制できることを見出した。
本発明の溶液製膜方法は、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延して形成される膜を前記支持体から軟性膜として剥ぎ取り、前記軟性膜の溶媒含有量が総重量基準で2重量%以上50重量%以下のときに延伸を開始し、その後に緩和を行いフィルムを得る溶液製膜方法において、前記延伸を開始するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE1(MPa)とし、前記延伸を終了するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE2(MPa)としたときに、1000MPa≧E1、1000MPa≧E2及びE1≦E2を満たして延伸を行う。
本発明の溶液製膜方法は、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延して形成される膜を前記支持体から軟性膜として剥ぎ取り、前記軟性膜の溶媒含有量が総重量基準で2重量%以上50重量%以下のときに延伸を開始し、その後に緩和を行いフィルムを得る溶液製膜方法において、前記延伸を開始するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE1(MPa)とし、前記延伸を終了するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE2(MPa)としたときに、E1≦E2を満たして延伸を行う。前記緩和を開始するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE3(MPa)とし、前記緩和を終了するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE4(MPa)としたときに、1000MPa≧E3、且つ1000MPa≧E4を満たして緩和を行うことが好ましい。
本発明の溶液製膜方法は、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延して形成される膜を前記支持体から軟性膜として剥ぎ取り、前記軟性膜の溶媒含有量が総重量基準で2重量%以上50重量%以下のときに延伸を開始し、その後に緩和を行いフィルムを得る溶液製膜方法において、前記緩和を開始するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE3(MPa)とし、前記緩和を終了するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE4(MPa)としたときに、1000MPa≧E3、且つ1000MPa≧E4を満たして緩和を行う。前記軟性膜の縦弾性係数E3とE4との関係をE3(MPa)+100MPa≧E4(MPa)を満たして緩和を行うことが好ましい。
本発明の溶液製膜方法は、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延して形成される膜を前記支持体から軟性膜として剥ぎ取り、前記軟性膜の溶媒含有量が総重量基準で2重量%以上50重量%以下のときに延伸を開始し、その後に緩和を行いフィルムを得る溶液製膜方法において、前記緩和を開始するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE3(MPa)とし、前記緩和を終了するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE4(MPa)としたときに、E3(MPa)+100MPa≧E4(MPa)を満たして緩和を行う。
前記延伸開始から前記緩和終了まで、前記軟性膜の膜面温度を上昇させることが好ましい。前記延伸開始から前記緩和終了まで、前記軟性膜の溶媒含有量を減少させることが好ましい。前記フイルムの幅が、300mm以上4000mm以下となるように製膜を行うことが好ましい。前記フィルムの厚みが、20μm以上300μm以下となるように製膜を行うことが好ましい。前記ポリマーが、セルロースアシレート,ポリカーボネート,ノルボルネン系ポリマー,ポリスチレン,アラミド系ポリマーのうち少なくとも1つを含むことが好ましい。また、本発明には、前記記載の溶液製膜方法で製膜されたフィルムを用いて構成されたディスプレー用材料も本発明に含まれる。
本発明の溶液製膜方法は、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延して形成される膜を前記支持体から軟性膜として剥ぎ取り、前記軟性膜の溶媒含有量が総重量基準で2重量%以上50重量%以下のときに延伸を開始し、その後に緩和を行いフィルムを得る溶液製膜方法において、
前記延伸を開始するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE1(MPa)とし、
前記延伸を終了するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE2(MPa)とし、
前記緩和を開始するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE3(MPa)とし、
前記緩和を終了するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE4(MPa)としたときに、
1000MPa≧E1且つ1000MPa≧E2、
E1≦E2、
1000MPa≧E3且つ1000MPa≧E4、
E3+100MPa≧E4、
のうちの少なくとも1つを満たすから、前記軟性膜中の前記ポリマーの再配列を可能とし配向の制御を行うことができる。その軟性膜から得られるフィルムは、ボーイング角度が小さく光学等方性に優れている。
従来法では、軟性膜温度と溶媒含有量とを制御していたが、それらの条件がフィルム製膜に適しているか否かは、フィルムが製膜されるまで判断できなかった。しかしながら、本発明によれば、軟性膜の縦弾性係数が上記関係を満たすように調整することで、その軟性膜から得られるフィルムの光学特性の良否の判断を予め知ることが可能となる。
本発明に用いられるポリマーは特に限定されないが、セルロースアシレート,ポリカーボネート,ノルボルネン系ポリマー,ポリスチレン,アラミド系ポリマーなどを用いることが好ましい。特に好ましくは、セルロースアシレートを用いることが好ましく、セルロースアセテートを使用することがより好ましい。さらに、セルロースアセテートの中では、平均酢化度が57.%〜62.5%のセルローストリアセテート(TAC)を用いることが最も好ましい。酢化度とは、アセチルセルロース中の酢酸結合量を意味する。酢化度は、ASTM:D−817−91(セルロースアセテート等の試験方法)におけるアセチル化度の測定および計算に従う。
本発明では、セルロースアシレート粒子を使用し、使用する粒子の90重量%以上が0.1mmないし4mmの粒子径、好ましくは1mmないし4mmを有する。また、好ましくは95重量%以上、より好ましくは97重量%以上、さらに好ましくは98重量%以上、最も好ましくは99重量%以上の粒子が0.1mmないし4mmの粒子径を有する。さらに、使用する粒子の50重量%以上が2mmないし3mmの粒子径を有することが好ましい。より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上、最も好ましくは90重量%以上の粒子が2mmないし3mmの粒子径を有する。セルロースアシレートの粒子形状は、なるべく球に近い形状を有することが好ましい。
本発明に用いられる溶媒としては、ハロゲン化炭化水素類,エステル類,ケトン類,エーテル類などがあるが、特に限定されるものではない。溶媒は、市販品の純度であれば、特に限定されるものではない。溶媒は、単独(100重量%)で使用しても良いし、炭素数1ないし6のアルコール類,ケトン類,エステル類,エーテル類などを混合して用いても良い。具体的には、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタンなど),エステル類(酢酸メチル,メチルホルメート,エチルアセテート,アミルアセテート,ブチルアセテートなど),ケトン類(例えば、アセトン,メチルエチルケトン,シクロヘキサノンなど),エーテル類(例えば、ジオキサン,ジオキソラン,テトラヒドロフラン,ジエチルエーテル,メチル−t−ブチルエーテルなど)などが挙げられる。なお、溶媒に混合溶媒を用いる際には、ジクロロメタン,酢酸メチルのいずれかを主溶媒とすることが好ましい。
ドープに添加される添加剤としては、可塑剤,紫外線吸収剤,マット剤,離型剤,フッ素系界面剤,剥離促進剤,劣化防止剤,レターデーション制御剤,オイルゲル化剤などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。なお、添加剤は、ポリマーを溶媒に溶解させる際に添加しても良いし、ポリマーを溶媒に溶解させた後に添加させても良い。さらには、添加剤を溶媒に溶解させた溶液を溶媒,ドープなどに添加しても良く、この場合にはバッチ式で添加しても良く、インライン式で連続的に添加しても良い。
可塑剤としては、リン酸エステル系(例えば、トリフェニルホスフェート(以下、TPPと称する),トリクレジルホスフェート,クレジルジフェニルホスフェート,オクチルジフェニルホスフェート,ジフェニルビフェニルホスフェート(以下、BDPと称する),トリオクチルホスフェート,トリブチルホスフェートなど)、フタル酸エステル系(例えば、ジエチルフタレート,ジメトキシエチルフタレート,ジメチルフタレート,ジオクチルフタレートなど)、グリコール酸エステル系(例えば、トリアセチン,トリブチリン,ブチルフタリルブチルグリコレート,エチルフタリルエチルグリコレート,メチルフタリルエチルグリコレート,ブチルフタリルブチルグリコレートなど)及びその他の可塑剤を用いることができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物及びその他の紫外線吸収剤を用いることができる。特に好ましい紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール系化合物やベンゾフェノン系化合物である。
ポリマー及び必要な添加剤を溶媒(混合溶媒を用いることもできる)に入れた後に、公知のいずれかの溶解方法により溶解させてドープを製造する。ドープ調製後は、濾過により異物を除去することが一般的である。濾過には、濾紙,濾布,不織布,金属メッシュ,焼結金属,多孔板などの公知の各種濾材を用いることが可能である。濾過することにより、ドープ中の異物,未溶解物を除去することができ、フィルム中の異物による欠陥を軽減することができる。
一度、調製したドープを加熱して、さらに溶解度の向上を図ることもできる。加熱には静置したタンク内で攪拌しながら加熱する方法、多管式,静止型混合器付きジャケット配管などの各種の熱交換器を用いてドープを移送しながら加熱する方法などがある。また、装置の内部を加圧することにより、ドープの沸点以上の温度に加熱することも可能である。または、ドープを冷却させることで溶解を促進する方法もある。これらの処理を施すことにより、溶解性の低い未溶解物を完全に溶解することができ、フィルム中の異物の減少,濾過の負荷の軽減を図ることができる。
図1に示すようにフィルム製膜装置10は、流延部11と延伸部12と乾燥部13とからなる。流延部11にはそのなかの空気の温度などを調節する空気調節装置14が備えられている。ドープタンク20は、ポンプ21と濾過装置22とを介してフィルム製膜装置10と接続している。ドープタンク20には、前述した方法で調製されているドープ23が入れられている。なお、ポリマーにはTAC、溶媒にはジクロロメタン系混合溶媒、添加剤には可塑剤であるTPPとBDPとの混合物から調製されドープ23を例に説明する。また、モータ24と接続された攪拌翼25がドープタンク20に備えられている。攪拌翼25は、回転してドープ23を攪拌して均一にしている。
流延部11には、支持ドラム30,31に掛け渡された流延ベルト32が設けられており、図示しない駆動装置により支持ドラム30,31が回転することに伴い、エンドレスで走行する。流延ベルト32の上には流延ダイ33が設けられている。ドープ23は、ドープタンク20からポンプ21により送液され、濾過装置22で不純物が除去された後に流延ダイ33に送液される。
流延ダイ33からドープ23を流延ベルト32上に流延して流延膜34を形成する。なお、流延する際には、製膜されるフィルムの厚みが20μm以上300μm以下の範囲となるように行うことが好ましい。より好ましくは、40μm以上120μm以下の範囲である。本発明は、40μm以上85μm以下のいわゆる薄手フィルムの製膜に好ましく適用することができる。さらに、流延幅は、製膜後のフィルムの幅が300mm以上4000mm以下の範囲となるように流延を行うことが好ましい。より好ましくは、500mm以上2000mm以下の範囲とし、最も好ましくは1100mm以上1800mm以下の範囲とする。このように本発明に係る溶液製膜方法は、1300mm以上の幅広フィルムの製膜に好ましく適用することが可能である。また、流延速度は5m/min以上200m/min以下の範囲とすることが好ましく、より好ましくは10m/min以上150m/min以下の範囲である。このように本発明に係る溶液製膜方法は、25m/min以上のいわゆる高速製膜に適している。
流延膜34が徐々に乾燥して自己支持性を有するものとなった後に、剥取ローラ35で支持しながら流延ベルト32から軟性膜36として剥ぎ取る。軟性膜36の特性、特に溶媒含有量が本発明に適するものとなるように流延部11の空気の温度などの条件及び流延ベルト32の温度を調整する。なお、この点については、後に詳細に説明する。流延ベルト32に代えて流延ドラム(回転ドラム)を支持体として用いることもできる。流延ドラムは、ステンレスから作製され、ハードクロムメッキ処理がなされたものを用いることが好ましい。
軟性膜36は、渡り部40に設けられている多数のローラ41,42で搬送される。これらローラ35,41,42の回転速度を調整することで搬送方向に延伸を付与することができる。下流側に配置されているローラの回転速度を、順次速くすることで延伸を付与できる。この搬送方向への延伸を付与することで製膜されるフィルム表面のツレシワの矯正を行うことができる。その後に、テンタ式乾燥機43に軟性膜36を搬送し、流延幅方向への延伸を開始する。テンタ式乾燥機43で軟性膜36は乾燥されると共に流延幅方向へ延伸されその後に緩和処理がなされる。なお、テンタ式乾燥機43による軟性膜36の延伸及び緩和処理は、後に詳細に説明する。
軟性膜36は、多数のローラ44を備えた乾燥部13に搬送されて、ローラ44に巻き掛けられながら搬送され乾燥も行われる。最後に、巻取機46でフィルム45として巻き取る。このフィルム45は、溶媒を含有している軟性膜36の状態で延伸及び緩和処理がなされているので光学特性、特に光学等方性に優れている。光学等方性を示す指標の1つであるボーイング角度が5°以下、最適な条件とすることで2°以下のものを得ることができる。ボーイング現象を定量化するボーイング角度の測定方法は、公知のいずれをも用いることができる。例えば、自動複屈折計を用いる平行ニコル回転法が挙げられる。このフィルム45は、偏光板保護フィルム、光学補償フィルムなどのディスプレー用材料として好ましく用いることができる。あるいは、写真用支持体用フィルムなどにも好ましく用いられる。
なお、本発明の溶液製膜方法は単層流延法に限定されるものではない。例えば、共流延法や逐次流延法による多層流延法にも適用可能である。共流延法には、マルチマニホールド流延ダイを用いる方法や、流延ダイの上流側にフィードブロックを設ける方法がある。また、逐次流延法は、流延ベルトなどの支持体上に多数の流延ダイを配置して、順次流延することで多層流延を行う方法である。
図2に示すようにテンタ式乾燥機43は、右レール51と左レール52と、これらレール51,52に案内される無端チェーン(エンドレスチェーン)53,54とチェーン駆動部55とから構成されている。このテンタ式乾燥機43は、入口56から出口57に向けて順に予熱部51a,延伸部51b,緩和部51c,熱固定部51dとなっている。無端チェーン53,54には、軟性膜36の両縁を把持するクリップ60が所定のピッチで多数取り付けられている(図2では、説明のためそれらの一部のみを図示している)。クリップ60は、軟性膜36の両縁部を把持しながら、各レール51,52に沿って移動して軟性膜36の延伸及び緩和を行う。
無端チェーン53,54は原動スプロケット61,62及び従動スプロケット63,64との間に掛け渡されており、これらスプロケット61〜64の間では、無端チェーン53は右レール51に、無端チェーン54は左レール52により案内される。原動スプロケット61,62は入口56側に設けられており、これらはチェーン駆動部55のモータ65及びギア列66により回転駆動される。また、従動スプロケット63,64は出口57側に設けられている。右レール51の予熱部51a,延伸部51b,緩和部51c,熱固定部51dは、連結軸70,71,72,73,74,75により回転変位可能に接続されている。また、左レール52も同様に予熱部,延伸部,緩和部,熱固定部から構成され、連結軸76〜81により回転変位可能に接続されている。また、テンタ式乾燥機43内には温度調節機(図示しない)が備えられていることが、延伸及び緩和と共に乾燥を進行させ、軟性膜36の膜面温度を調整することが可能となるために好ましい。予熱部51a,延伸部51b,緩和部51c,熱固定部51dは、それぞれ独立して温度制御可能であることがより好ましい。
軟性膜36をテンタ式乾燥機43の入口56から予熱部51aに送り込む。軟性膜36の両縁は、クリップ60により把持されて搬送される。予熱部51aは、80℃〜150℃の温度範囲に調整することで、延伸を開始する際の軟性膜36の膜面温度や溶媒含有量の調整をより適切に行うことが可能となる。延伸開始時の軟性膜36中の溶媒含有量は、総量基準で2重量%以上50重量%以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは5重量%以上45重量%以下の範囲であり、最も好ましくは10重量%以上40重量%以下の範囲とすることである。溶媒含有量が2重量%未満であると、軟性膜36を延伸する際に破断が生じやすくなるおそれがある。また、50重量%を超えていると、延伸によって軟性膜36中のポリマー分子の配向が進まず所望の光学特性が得られないという問題が生じる場合がある。また、前工程である流延ベルト32から剥ぎ取る際の剥取位置が不安定になる問題も生じる。
幅(以下、延伸前幅と称する)L1(mm)の軟性膜36を延伸部51bで流延幅方向に延伸する。延伸を開始する際の軟性膜36の縦弾性係数E1(MPa)を1000MPa以下とする。縦弾性係数E1を1000MPa以下とする方法としては、流延部11中の大気温度、乾燥風の温度及び風量を調整する方法、または流延ベルト32の温度の調整を行う方法もある。さらには、前述した予熱部51aの予熱条件を調整する方法もある。なお、縦弾性係数は、引張試験機(テンシロン)で測定される値を本発明では用いる。延伸角度θ1(°)は、特に限定されるものではないが、0.5°〜5°の範囲であることが好ましい。0.5°未満であると軟性膜36に所望の延伸を行なうための搬送距離が長くなり装置の大型化が必要になる。さらに、搬送距離が長くなるために、軟性膜36の乾燥が進行し過ぎて、後に説明する緩和処理を行うに十分な量の溶媒を含まないおそれも生じる。また、5°を超えると急激に軟性膜36の延伸が行われるため、裂けなどが生じるおそれがある。延伸部51bの温度は、特に限定されるものではないが、120℃〜170℃の範囲であることが好ましい。
右レール51,左レール52に案内されクリップ60は、軟性膜36を流延幅方向に延伸するように移動する。それに伴い軟性膜36が延伸される。最大延伸幅L2(mm)に到達すると軟性膜36の延伸が終了する。延伸終了時の軟性膜36の縦弾性係数E2(MPa)は、1000MPa以下となるように延伸を行う。本発明では、延伸終了時の縦弾性係数E2(MPa)が1000MPa以下とすることで、軟性膜36中のポリマー(本例ではTAC)の配向の制御を行う。延伸時における縦弾性係数の変化は、軟性膜36の含有溶媒量の低下に伴う。そこで、延伸部51bの温度調整を適切なものとし、急激な溶媒含有量の低下を防止する。その温度調整を行う方法としては、非接触式温度計(図示しない)をテンタ式乾燥機43に設け、軟性膜36の膜面温度を測定して、その測定結果に基づき温度調整を行うことが挙げられる。さらには、延伸終了時の縦弾性係数E2と延伸開始時の縦弾性係数E1とは、E1≦E2の関係とすることで、ボーイング現象の発生を極めて抑制できるためにより好ましい。また、最大延伸率(L2/L1)は、1より大きく1.5以下であることが好ましい。また、軟性膜36は乾燥と共に収縮する。そのため延伸率(L2/L1)を1としても軟性膜36の収縮に伴うボーイング現象の発生を抑制できる。
図2に示された形態では、延伸終了後に、直ちに緩和が開始される。この場合には、緩和開始時の軟性膜36の縦弾性係数E3(MPa)は、延伸終了時の縦弾性係数E2と見なすことができる。しかしながら、延伸終了後、直ちに緩和を開始する形態に限定されず、軟性膜36幅を一定に保つ搬送部が設けられていても良い。この場合にも、緩和開始時の軟性膜36の縦弾性係数E3(MPa)が1000MPa以下となるように搬送部の温度調整を行う。
軟性膜36を緩和部51cに搬送する。緩和部51cの温度も140℃〜145℃の範囲とすることが好ましい。軟性膜36中の含有溶媒の揮発が進行して溶媒含有量の低下に伴う縦弾性係数の上昇がさらに起きる。しかしながら、緩和部51cでは、加熱による軟性膜36の可撓性の向上も無視できないレベルとなる。そこで、緩和終了時の縦弾性係数E4(MPa)が1000MPa以下となるように膜面の温度調整を行うことで、溶媒含有量の低下を制御する。さらに、より好ましくはE3(MPa)+100MPa≧E4(MPa)の式を満たすような条件を選択する。これにより、延伸及び緩和処理を行った結果、軟性膜36にボーイング現象の発生を防止できると共にポリマーの配向の不要な履歴の発生を抑制できる。その軟性膜36から得られるフィルム45は、光学特性に悪影響を及ぼすポリマーの配向が抑制される。
緩和部51cでは、右レール51及び左レール52が幅が狭くなる形態となっている。その狭くなる角度(以下、緩和角度と称する)θ2(°)も特に限定されるものではないが、0.1°〜3°の範囲であることが好ましい。0.1°未満であると軟性膜36の流延幅方向に張力が付与し続け、その方向に不要な配向が生じるおそれがある。また、クリップを開放する際に開放位置がずれると軟性膜36が破断するおそれも生じる。3°より大きいと、軟性膜36の両縁側から中央部に向けて力が働き、軟性膜36が波打つなどの欠陥を引き起こすおそれがある。
緩和後の軟性膜36の幅(以下、緩和後幅と称する)L3(mm)は、緩和率(L3/L2)が0.85〜0.99となるようにすることが好ましい。より好ましい緩和率は、0.9〜0.98の範囲である。その後に軟性膜36は熱固定部51dに搬送される。この熱固定部51dで軟性膜36の温度を一定とし、また張力などの緩和も充分に行われ安定したポリマーの配向を有する軟性膜36として出口57から送り出される。テンタ式乾燥機43内では、軟性膜36の膜面温度を上昇させることが好ましい。これにより。軟性膜36の溶媒含有量を減少させることが可能となり、乾燥が進行する。また、予熱部51a,延伸部51b,緩和部51c,熱固定部51dに渡り、軟性膜36の流延幅方向における溶媒含有量S(重量%)のばらつきを2重量%以下とすることが好ましい。さらに、流延幅方向における軟性膜36の膜面温度T(℃)のばらつきを2℃以下とすることが好ましい。本発明において用いられるテンタ式乾燥機43は図2の形態に限定されるものではない。特に、予熱部51a及び熱固定部51dは、軟性膜の特性によっては省略することも可能である。
本発明においては、延伸及び緩和処理を行っている際に、軟性膜36の縦弾性係数E1,E2,E3,E4を1000MPa以下とすると、軟性膜36中のポリマーの再配列が生じ、配向の調整を行うことが可能となる。軟性膜36の膜面温度上昇を調整することで、溶媒含有量の減少及び軟性膜36の可撓性の変化を調整できる。これにより、縦弾性係数のより好ましい関係である。
E1≦E2、
E3+100MPa≧E4、
の関係を満たすことができる。
以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明に係る実験を実験1ないし9として行い、比較実験を実験10ないし12として行った。説明は、実験1で詳細に行い、その他の実験では、各実験条件を及び実験結果を表1及び表2にまとめて示す。
使用した原料の質量部を下記に示す。
セルローストリアセテート(置換度2.84,粘度平均重合度306,含水率0.2質量%,ジクロロメタン溶液中6質量%の粘度315mPa・s,平均粒子径1.5mmであって標準偏差0.5mmである粉体) 100質量部
ジクロロメタン 320質量部
メタノール 83質量部
1−ブタノール 3質量部
可塑剤A(トリフェニルフォスフェート) 7.6質量部
可塑剤B(ジフェニルフォスフェート) 3.8質量部
UV剤a:2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール 0.7質量部
UV剤b:2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール 0.3質量部
クエン酸エステル混合物(クエン酸,モノエチルエステル,ジエチルエステル,トリエチルエステル混合物) 0.006質量部
微粒子(二酸化ケイ素(粒径15nm),モース硬度 約7) 0.05質量部
なお、ここで使用したセルローストリアセテートは、残存酢酸量が0.1質量%以下であり、Ca含有量が58ppm,Mg含有量が42ppm,Fe含有量が0.5ppmであり、遊離酢酸40ppm,さらに硫酸イオンを15ppm含むものであった。また6位アセチル基の置換度は0.91であり全アセチル中の32.5%であった。また、アセトン抽出分は8質量%、重量平均分子量/数平均分子量は2.5であった。また、イエローインデックスは1.7であり、ヘイズは0.08、透明度は93.5%であり、Tg(ガラス転移温度;DCSにより測定)は160℃、結晶化発熱量は6.4J/gであった。このセルローストリアセテートは、綿から採取したセルロースを原料としてセルローストリアセテートを合成した。
4000Lのステンレス製溶解タンク13に前記複数の溶媒を混合して混合溶媒としてよく攪拌・分散させた。溶媒は、全てその含水率が0.5質量%以下のものを使用した。次に、セルローストリアセテート粉体(フレーク)をホッパから徐々に添加した。溶解タンクに投入されたTACは、攪拌剪断速度を最初は5m/sの周速で攪拌するディゾルバータイプの偏芯撹拌機及び中心軸にアンカー翼を有して周速1m/sで攪拌する条件下で30分間分散させた。分散の開始温度は25℃であり、最終到達温度は48℃となった。さらに、添加剤溶液を添加剤タンクから送液した。そして、全体が2000kgとなるように調製した。分散終了後、高速攪拌は停止し、アンカー翼の周速を0.5m/sとしてさらに10分間攪拌し、TACフレークを膨潤させて膨潤液を得た。膨潤終了まで窒素ガスで溶解タンク内を0.12MPaになるように加圧した。この際の溶解タンク内の酸素濃度は2vol%未満であり防爆上で問題のない状態を保った。また、膨潤液中の水分量は0.3質量%であった。
膨潤液を溶解タンクからポンプを用いてジャケット付き配管に送液した。ジャケット付き配管で膨潤液を50℃まで加熱し、更に2MPaの加圧下で90℃まで加熱し、完全溶解した。加熱時間は15分であった。次に温調機で36℃まで温度を下げ、公称孔径8μmの濾材を有する濾過装置28を通過させドープ(以下、濃縮前ドープと称する)を得た。この際、濾過1次圧は1.5MPa、2次圧は1.2MPaとした。高温にさらされるフィルタ,ハウジング及び配管はハステロイ合金製で耐食性に優れたものを利用し保温加熱用の熱媒を流通させるジャケットを有するものを使用した。
得られた濃縮前ドープを80℃で常圧のフラッシュ装置31内でフラッシュさせて、蒸発した溶媒を凝縮器で回収分離した。フラッシュ後のドープの固形分濃度は、21.8質量%となった。なお、凝縮された溶媒はドープ調製用溶媒として再利用すべく回収装置で回収した。その後に再生装置で再生した後にドープ調製用溶媒として用いた。なお、回収装置,再生装置では、蒸留や脱水などが行われる。フラッシュタンクには中心軸にアンカー翼を有して周速0.5m/sで攪拌して脱泡を行った。このドープを採取して25℃で測定した剪断粘度は、剪断速度10(sec-1)で450Pa・sであった。
次に、このドープを弱い超音波照射することで泡抜きを実施した。その後、ポンプを用いて1.5MPaに加圧した状態で、濾過装置を通過させた。濾過装置では、最初公称孔径10μmの焼結繊維金属フィルタを通過させ、ついで同じく10μmの焼結繊維フィルタを通過させた。それぞれの1次圧は1.5MPa,1.2MPaであり、2次圧は1.0MPa,0.8MPaであった。濾過後のドープ温度を36℃に調整してストックタンク20にドープ23を貯蔵した。ストックタンク20は中心軸にアンカー翼25を有して周速0.3m/sで常時攪拌された。なお、濃縮前ドープからドープ23を調製する際に、ドープ接液部には、腐食などの問題は全く生じなかった。
図1に示すフィルム製膜装置10を用いてフィルム製膜を行った。ストックタンク20内のドープ23を1次増圧用のギアポンプ21で高精度ギアポンプの1次側圧力が0.8MPaになるようにインバーターモーターによりフィードバック制御を行い送液した。高精度ギアポンプは容積効率99.2%、吐出量の変動率0.5%以下の性能であった。また、吐出圧力は1.5MPaであった。そして、濾過装置22を通した後に流延ダイ33に送液した。
流延ダイ33は、幅が1.8mであり製膜されたフィルムの膜厚が80μmとなるように、流延幅を1700mmとしてダイ吐出口のドープ23の流量を調整して流延を行った。ドープ23の温度を36℃に調整するため、流延ダイ33にジャケット(図示しない)を設けてジャケット内に供給する伝熱媒体の入口温度を36℃とした。
流延ダイ33、配管は全て製膜中は36℃に保温した。流延ダイ33は、コートハンガータイプのダイである。厚み調整ボルトが20mmピッチに設けられている。また、ヒートボルトによる自動厚み調整機構を具備しているものを使用した。ヒートボルトは予め設定したプログラムにより高精度ギアポンプ21の送液量に応じたプロファイルを設定することもでき、フィルム製膜装置10に設置した赤外線厚み計(図示しない)のプロファイルに基づいた調整プログラムによってフィードバック制御も可能なものを用いた。流延エッジ部20mmを除いたフィルムで50mm離れた任意の2点の厚み差は1μm以内であり、幅方向厚みの最小値で最も大きな差が3μm/m以下となるようい調整した。また、全体厚みは±1.5%以下に調整した。
また、流延ダイ33の1次側には減圧するための減圧チャンバ33aを設置した。減圧チャンバ33aの減圧度は流延ビードの前後で1Pa〜5000Paの圧力差が生じるようになっていて、流延速度に応じて調整が可能なものである。なお、流延ビードの長さが2mm〜50mmとなるように圧力差を設定した。また、減圧チャンバ33aの温度は流延部周囲のガスの凝縮温度よりも高く設定できる機構を具備したものであった。流延ビード前後、後部にラビリンスパッキン(図示しない)を設けた。減圧チャンバ33aにより流延ビード背面の圧力を150Pa低くした。また、減圧チャンバ60の温度を一定にするために、ジャケット(図示しない)を取り付けた。そのジャケット内に35℃に調整された伝熱媒体を供給した。
流延ダイ33の材質は、析出硬化型のステンレス鋼であり、熱膨張率が2×10-5(℃-1)以下の素材であり、電解質水溶液での強制腐食試験でSUS316製と略同等の耐腐食性を有する素材を使用した。また、ジクロロメタン,メタノール,水の混合液に3ヵ月浸漬しても気液界面にピッティング(孔開き)が生じない耐腐食性を有する素材を使用した。流延ダイ33の接液面の仕上げ精度は表面粗さで1μm以下、真直度はいずれの方向にも1μm/m以下であり、スリットのクリアランスは1.5mmに調整した。ダイリップ先端の接液部お角部分について、Rは全巾に亘り50μm以下になるように加工した。流延ダイ33内部での剪断速度は1(1/sec)〜5000(1/sec)の範囲であった。また、流延ダイ33のリップ先端には、溶射法によりWCコーティングを行い硬化膜を形成した。
さらに流延ダイ33のスリット端には流出するドープが、局所的に乾燥固化することを防止するために、ドープを可溶化する混合溶媒(ジクロロメタンが86.5質量部,アセトンが13質量部,1−ブタノールが0.5質量部からなるもの)を流延ビードとスリット気液界面に片側で0.5mL/minで供給した。この混合溶媒を供給するポンプの脈動率は5%以下とした。また、両端には開口部を設けた。さらに、そこから流延ビードの両縁の乱れを調整するためにエッジ吸引装置(図示しない)が取り付けられているものを用いた。エッジ吸引風量は、1L/min〜100L/minの範囲で調整可能なものを用い、本実施例では30L/min〜40L/minの範囲で適宜調整した。
支持体として幅2.1mで長さが70mのステンレス製のエンドレスバンドを流延ベルト32として利用した。流延ベルト32の厚みは1.5mmであり、表面粗さは0.05μm以下になるように研磨した。材質はSUS316製であり、十分な耐腐食性と強度とを有するものとした。流延ベルト32の全体の厚みムラは0.5%以下であった。流延ベルト32は、2個の回転ローラ30,31により駆動させた。その際の流延ベルト32のテンションは1.5×104 kg/mに調整し、流延ベルト32と回転ローラ30,31との相対速度差が0.01m/min以下になるように調整した。また、流延ベルト32の速度変動は0.5%以下であった。また1回転の幅方向の蛇行は1.5mm以下に制限するように流延ベルト32の両端位置を検出して制御した。また、流延ダイ32直下におけるダイリップ先端と流延ベルト323との上下方向の位置変動は200μm以下とした。流延ベルト32は、風圧変動抑制手段(図示しない)を有した流延部11に設置されている。この流延ベルト32上に流延ダイ33からドープ23を流延した。
回転ローラ30,31は、流延ベルト32の温度調整を行えるように、内部に伝熱媒体を送液できるものを用いた。流延ダイ33側の回転ローラ31には5℃の伝熱媒体を流し、他方の回転ローラ30には乾燥のために40℃の伝熱媒体を流した。流延直前の流延ベルト32中央部の表面温度は15℃であり、その両端の温度差は6℃以下であった。なお、流延ベルト32は、表面欠陥がないものが好ましく、30μm以上のピンホールは皆無であり、10μm以上30μm未満のピンホールは1個/m2 以下、10μm未満のピンホールは2個/m2 以下であるものを用いた。
流延部11の温度は、空気調節装置14を用いて35℃に保った。流延ベルト32上に流延されたドープ23から形成された流延膜34は、最初に平行流の乾燥風を送り乾燥した。乾燥する際の乾燥風からの流延膜34への総括伝熱係数は24kcal/(m2 ・hr・℃)であった。乾燥風の温度は流延ベルト32上部の上流側を135℃とし、下流側を140℃とした。また、流延ベルト32下部は、65℃となるように調整した。それぞれの乾燥風の飽和温度は、いずれも−8℃付近であった。流延ベルト32上での乾燥雰囲気における酸素濃度は5vol%に保持した。なお、酸素濃度を5vol%に保持するため空気を窒素ガスで置換した。また、流延部11内の揮発溶媒を凝縮回収するために、凝縮器(コンデンサ)を設け、その出口温度は、−10℃に設定した。
流延後5秒間は遮風装置(図示しない)により、乾燥風が直接ドープ23及び流延膜34に当たらないようにして流延ダイ33直近の静圧変動を±1Pa以下に抑制した。流延膜中の溶媒比率が総重量基準で40重量%になったときに、流延ベルト32から剥取ローラ35で支持しながら膜(以下、軟性膜と称する)36として剥ぎ取った。
次にテンタ式乾燥機43へ搬送した。温度が120℃に制御されている予熱部51aに搬送した。このときの軟性膜36の溶媒含有量は、総重量基準で23.0重量%であった。軟性膜36の延伸前幅L1は、1100mmであった。また、延伸開始時の縦弾性係数E1は、570MPaであった。軟性膜36の膜面温度を非接触式温度計(ジャパンセンサー社製,TMZ53−350F7)で測定したところ、63℃であった。テンタ式乾燥機43で軟性膜36の最大延伸幅L2(mm)が1430mmとなるように調整を行った。延伸部51bの温度は、150℃に設定した。延伸終了時の縦弾性係数E2(この場合には、緩和開始時の縦弾性係数E3と同じである)は710MPaであり、溶媒含有量は11重量%であり、膜面温度は108℃であった。
緩和部51cの温度は、140℃の温度範囲に調整した。緩和終了時の軟性膜36の縦弾性係数E4は、550MPaであり、溶媒含有量は、7重量%であり、膜面温度は126℃であった。緩和後幅L3は、1300mmであり、緩和率(L3/L2)は、0.91であり、延伸率(L3/L1)は、1.18であった。さらに、軟性膜36を140℃の温度に調整されている熱固定部51dに搬送した。その後にテンタ式乾燥機43の出口57から送り出した。テンタ式乾燥機43内で蒸発した溶媒は、−10℃の温度で凝縮させ液化して回収した。凝縮回収用に凝縮器(コンデンサ)を設け、その出口温度は−8℃に設定した。回収された溶媒は、水分量を0.5重量%以下に調整して再使用した。なお、テンタ式乾燥機43の乾燥雰囲気における酸素濃度を5vol%に保持した。そして、酸素濃度を5vol%に保持するために空気を窒素ガスで置換した。また、後述する乾燥部13で高温乾燥させる前に、100℃の乾燥風が供給されている予備乾燥部(図示しない)で軟性膜36を予備加熱した。
そして、テンタ式乾燥機43の出口から30秒以内に軟性膜36の両端の耳切を行った。NT型カッターにより両側50mmの耳をカットし、カットした耳はカッターブロワーによりクラッシャーに風送して平均80mm2 程度のチップに粉砕した。このチップは、再度ドープ調製用原料としてドープ製造の際の原料として利用した。
軟性膜36を乾燥部13へ搬送して高温乾燥してフィルム45とした。乾燥部13を4区画に分割(図示しない)し、上流側から120℃,130℃,130℃,130℃の乾燥風をそれぞれ送風した。軟性膜36のローラ44による搬送テンションは100N/巾として、最終的に残留溶媒量が0.3重量%になるまで約10分間乾燥した。前記ローラ44のラップ角度は、90度および180度とした。前記ローラの材質はアルミ製もしくは炭素鋼であり、表面にはハードクロム鍍金を施した。ローラ44の表面形状はフラットなものとブラストによりマット化加工したものとを用いた。ローラ44の回転による振れは全て50μm以下とした。また、テンション100N/巾でのローラ撓みは0.5mm以下となるように選定した。
乾燥風に含まれる溶媒ガスは、吸着回収により除去した。吸着剤は活性炭であり、脱着は乾燥窒素を用いて行った。回収した溶媒は水分量0.3質量%以下に調整してドープ調製用溶媒として再利用した。乾燥風には溶媒ガスの他、可塑剤,UV吸収剤,その他の高沸点物が含まれるので冷却除去する冷却機及びプレアドソーバーでこれらを除去して再生循環使用した。そして、最終的に屋外排出ガス中のVOC(揮発性有機化合物)は10ppm以下となるように、吸脱着条件を設定した。また、全蒸発溶媒のうち、凝縮法で回収する溶媒量は90重量%であり、残りは吸着回収により回収した。
乾燥されたフィルム45を第1調湿部(図示しない)に搬送した。乾燥部13と第1調湿部との間の渡り部には、110℃の乾燥風を乾燥風を送風した。第1調湿室には、温度50℃,露点が20℃の空気を送風した。さらに、フィルム45のカールの発生を抑制する第2調湿室(図示しない)にフィルム45を搬送した。第2調湿室では、フィルム45に直接90℃,湿度70%RHの空気をあてた。
調湿後のフィルム45を30℃以下に冷却して両端耳切りを行った。搬送中のフィルム帯電圧は、常時−3kV〜+3kVの範囲とした。さらに、フィルム45の両端にナーリングをエンボス加工を行うことで付与した。ナーリングする幅は10mmであり、最大高さは平均厚みよりも平均12μm高くなるようにした。そして、フィルム45を巻取機46で巻き取った。得られたフィルム45の厚さは80μm,製品幅は1475mmとなった。
フィルム45のボーイング角度を王子計測機器社製(KOBRA−WR)により測定したところ、0.4°であった。実験1は、式1(E1≦E2)と式2(E3+100MPa≧E4)との両方を満たし(○)、フィルム45の光学特性も良好(○)であった。
表1に延伸開始時,延伸終了時及び緩和終了時の縦弾性係数とボーイング角度とをまとめて示す。また、表2には、延伸開始時,延伸終了時及び緩和終了時の軟性膜36中の溶媒含有量及び膜面温度をまとめて示す。
Figure 2005246693
Figure 2005246693
本発明の溶液製膜方法を実施するための装置の概略図である。(実施例1) 図1の装置の要部拡大図である。(実施例1) 軟性膜の縦弾性係数と溶媒含有量及び膜面温度との相関関係を説明するためのグラフである。
符号の説明
36 軟性膜
43 テンタ式乾燥機
45 フィルム
51a 予熱部
51b 延伸部
51c 緩和部
51d 熱固定部
E1 延伸開始時の軟性膜の縦弾性係数
E2 延伸終了時の軟性膜の縦弾性係数
E3 緩和開始時の軟性膜の縦弾性係数
E4 緩和終了時の軟性膜の縦弾性係数

Claims (11)

  1. ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延して形成される膜を前記支持体から軟性膜として剥ぎ取り、前記軟性膜の溶媒含有量が総重量基準で2重量%以上50重量%以下のときに延伸を開始し、その後に緩和を行いフィルムを得る溶液製膜方法において、
    前記延伸を開始するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE1(MPa)とし、
    前記延伸を終了するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE2(MPa)としたときに、
    1000MPa≧E1、1000MPa≧E2及びE1≦E2を満たして延伸を行うことを特徴とする溶液製膜方法。
  2. ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延して形成される膜を前記支持体から軟性膜として剥ぎ取り、前記軟性膜の溶媒含有量が総重量基準で2重量%以上50重量%以下のときに延伸を開始し、その後に緩和を行いフィルムを得る溶液製膜方法において、
    前記延伸を開始するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE1(MPa)とし、
    前記延伸を終了するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE2(MPa)としたときに、
    E1≦E2を満たして延伸を行うことを特徴とする溶液製膜方法。
  3. 前記緩和を開始するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE3(MPa)とし、
    前記緩和を終了するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE4(MPa)としたときに、
    1000MPa≧E3、且つ1000MPa≧E4を満たして緩和を行うことを特徴とする請求項1または2記載の溶液製膜方法。
  4. ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延して形成される膜を前記支持体から軟性膜として剥ぎ取り、前記軟性膜の溶媒含有量が総重量基準で2重量%以上50重量%以下のときに延伸を開始し、その後に緩和を行いフィルムを得る溶液製膜方法において、
    前記緩和を開始するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE3(MPa)とし、
    前記緩和を終了するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE4(MPa)としたときに、
    1000MPa≧E3、且つ1000MPa≧E4を満たして緩和を行うことを特徴とする溶液製膜方法。
  5. 前記軟性膜の縦弾性係数E3とE4との関係を
    E3(MPa)+100MPa≧E4(MPa)を満たして緩和を行うことを特徴とする請求項1ないし4いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  6. ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延して形成される膜を前記支持体から軟性膜として剥ぎ取り、前記軟性膜の溶媒含有量が総重量基準で2重量%以上50重量%以下のときに延伸を開始し、その後に緩和を行いフィルムを得る溶液製膜方法において、
    前記緩和を開始するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE3(MPa)とし、
    前記緩和を終了するときの前記軟性膜の縦弾性係数をE4(MPa)としたときに、
    E3(MPa)+100MPa≧E4(MPa)を満たして緩和を行うことを特徴とする溶液製膜方法。
  7. 前記延伸開始から前記緩和終了まで、前記軟性膜の膜面温度を上昇させることを特徴とする請求項1ないし6いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  8. 前記延伸開始から前記緩和終了まで、前記軟性膜の溶媒含有量を減少させることを特徴とする請求項1ないし7いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  9. 前記フイルムの幅が、300mm以上4000mm以下となるように製膜を行うことを特徴とする請求項1ないし8いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  10. 前記フィルムの厚みが、20μm以上300μm以下となるように製膜を行うことを特徴とする請求項1ないし9いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  11. 前記ポリマーが、セルロースアシレート,ポリカーボネート,ノルボルネン系ポリマー,ポリスチレン,アラミド系ポリマーのうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1ないし10いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
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