JP2005246154A - 金属微粒子の濾過部材及び洗浄方法 - Google Patents

金属微粒子の濾過部材及び洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 粒径が0.2μm未満の金属微粒子を確実に高生産性で濾過することができ、洗浄することができる金属微粒子の濾過部材及び洗浄方法を提供する。
【解決手段】 濾過板4は、孔径が0.5乃至2μm、空隙率が60乃至80%で、厚さが50乃至100μmのシート状フィルタ5を、目開きが0.5乃至2μmで厚さが1乃至3mmの金属焼結フィルタ6と、目開きが0.5乃至2mmで厚さが1乃至3mmの金属焼結フィルタ7とで挟んだ3層構造を有する。そして、処理対象の金属微粒子の粉末が装入された容器内に洗浄液2を加えて撹拌し、この粉末及び洗浄液を濾過板4により濾過して濾液を排出する。回収後の粉末を乾燥する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、金属塩化物を出発原料としてこれを水素中気相還元することにより製造された金属微粒子の洗浄に関し、金属微粒子中に残留する未反応塩化物及び副生成物である塩化水素を洗浄するための金属微粒子の濾過部材及びそれを使用した洗浄方法に関する。
金属塩化物を出発原料としてこれを水素中で気相還元することにより金属微粒子を製造する場合に、金属微粒子中に残留する未反応塩化物及び副生成物である塩化水素は金属微粒子の耐錆性を阻害するほか、導電ペーストを使用する場合にはマイグレーションが生じる原因となる。このため、金属微粒子から残留塩化物及び塩化水素を除去することが必要となる。
これらの不純物塩化物を除去する方法としては、例えば、下記特許文献1乃至6に記載されたものが提案されている。これらの公報に記載されている実施例として、平均粒径0.08〜0.5μmのニッケル、銅、銀、鉄などの微粒子について、仕込み重量数g〜160gでの試験結果が開示されている。
図4はこれらの公報に記載された従来技術の一般的な洗浄工程を示すフローチャート図である。水素中気相還元により生成した金属微粒子が回収され(ステップS1)、添加剤を添加された後、撹拌・洗浄工程に供される(ステップS2)。その後、濾過され(ステップS3)、濾液は排出されると共に、洗浄後の金属微粒子は乾燥される(ステップS4)。これにより、精製金属微粒子が得られる(ステップS5)。各公報には、攪拌・洗浄工程にて添加する種々の添加剤について、その効果が記載されている。
上述の水素中の気相還元により生成される金属微粒子、特に、ニッケル微粒子は積層セラミックコンデンサ(以下、MLCC(Multilayer Ceramic Capacitor)という)又は導電ペーストに使用される。そして、いずれの場合においても、金属微粒子には小径化が要望されている。特に、電子部品の小型化に伴いニッケル微粒子を使用して形成される内部電極には薄層化が求められ、このため、金属微粒子には、その小径化が一層求められている。例えば、MLCC用途では、これまで0.2〜0.4μmのニッケル微粒子が主流であったが、MLCCの小型化及び高積層化が進むに従い、近時、0.2μm未満、例えば、0.14μmのものが必要とされてきており、今後ますます小径化が進むと考えられる。
金属微粒子径が0.2μm未満になると、前述の濾過工程において金属微粒子と濾液を分離する濾過板の選定が極めて重要になる。
実験室レベルでは、0.1μm以下の孔径を有する精密濾過フィルタ(メンブレンフィルタ等)が市販されており、これを濾過板として用いることもできるが、このような小さな孔径のフィルタは高価である上に使い捨てであり、仕込み重量が多い場合では濾過に多大な時間を要するなど、生産レベルの量を処理する上で問題がある。
一方、生産レベルで使われる濾過板として、メッシュ構造を有する金属焼結フィルタをあげることができるが、このタイプでは目開き数μmのものが汎用的であり、もっとも目開きが小さなものでも0.5μm程度となる。技術的にはさらに目開きの小さなものを入手できる可能性もあるが、このような目開きの小さな金属焼結フィルタはメンブレンフィルタ同様、本質的に高価である上に濾過に多大な時間を要することになり、実用的でない。
目開き0.5μmのフィルタで0.2μm以上の金属微粒子を濾過する場合では、微粒子を含む濾液を一定時間静置し、フィルタ上に微粒子を沈降させた後、濾過することにより、微粒子が濾過板を通過して濾液とともに流れ出てしまうというようなことがなく、円滑に濾過を行うことができる。これは、目開き0.5μmのフィルタ上に、微粒子の沈降層で形成したより目開きの小さな擬似フィルタを形成する方法であり、微粒子の濾過方法としては一般的である。
特開昭60−67603号公報 特開昭60−174807号公報 特公平6−72247号公報 特許第3102574号 特許第3131075号 特開平11−189813
しかしながら、金属微粒子の粒径が0.2μm未満、例えば0.1μmになると、上述の濾過方法では濾液中への微粒子の流出を防止できないことが明らかとなった。これは、微粒子の粒径が0.1μmにまで小さくなると、濾液中での沈降速度が極端に遅くなり、静置による沈降層形成に多大な時間を要すること、0.2μm以上の微粒子で形成した沈降層に比べ、0.1μmの微粒子で形成した沈降層が濾過工程で崩れやすいこと、目開き0.5μmの金属焼結フィルタでは濾過流量を制御しにくいことなどが原因として考えられる。
前述の公報に記載された従来技術では、攪拌・洗浄過程に添加する種々の添加剤についてその効果が記載されているが、濾過工程については具体的に開示されておらず、上述の問題点を解決できるものではない。よって、今後ますます需要が高まると予測される粒径0.2μm未満の微粒子に関する濾過技術、ひいては洗浄技術は、未だ未解決のままである。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、粒径が0.2μm未満の金属微粒子を確実に高生産性で濾過することができ、洗浄することができる金属微粒子の濾過部材及び洗浄方法を提供することを目的とする。
本発明に係る金属微粒子の濾過部材は、孔径が0.5乃至2μm、空隙率が60乃至80%のシート状フィルタと、目開きが0.5乃至2μmの金属焼結フィルタとの2層構造を有することを特徴とする。
本発明に係る他の金属微粒子の濾過部材は、孔径が0.5乃至2μm、空隙率が60乃至80%のシート状フィルタを、目開きが0.5乃至2μmの金属焼結フィルタと、目開きが0.5乃至2mmの金属焼結フィルタとで挟んだ3層構造を有することを特徴とする。
本発明に係る金属微粒子の洗浄方法は、処理対象の金属微粒子の粉末が装入された容器内に洗浄液を加えて撹拌する工程と、この粉末及び洗浄液を濾過して濾液を排出すると共に粉末を回収する工程と、回収後の粉末を乾燥する工程とを有し、前記濾過は、前記濾過部材を使用することを特徴とする。
この場合に、前記粉末及び洗浄液の混合体の撹拌と前記混合体の濾過による粉末の回収とを複数回繰り返すことが好ましい。
本発明によれば、金属微粒子の洗浄方法において、孔径が0.5乃至2μm、空隙率が60乃至80%のシート状フィルタと、目開きが0.5乃至2μmの金属焼結フィルタとの少なくとも2層構造を有する濾過部材を使用するので、平均粒径が0.2μm未満、特に0.1μm以下の金属微粒子であっても、濾液中での沈降速度が遅くなることがなく、濾過流量を容易に制御することができ、濾過工程における沈降層の崩れを防止することができ、生産レベルの量を高い回収効率で洗浄処理することができる。
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明の実施形態に係る洗浄方法を示すフローチャート図、図2はその濾過工程を示す図である。ニッケル塩化物(NiCl)を気化させたガスを水素ガスにより還元して得たニッケル(Ni)微粒子等の未処理金属微粒子には、水素中気相還元反応時の未反応塩化物及び副生成物である塩化水素が残留している(ステップQ1)。
この未反応塩化物及び塩化水素が残留している金属微粒子は、次いで、撹拌・洗浄工程に供される(ステップQ2)。残留不純物である金属塩化物は水溶性のものが多く、塩化水素も水に良く溶けるため、金属微粒子の洗浄はイオン交換水により実施する。イオン交換水の投入量は未処理微粒子重量の5乃至10倍である。また、洗浄効率を高めるためには、洗浄水中における微粒子の凝集を解き、良く分散させる必要があるため、分散剤として、イオン交換水に対し0.2乃至0.5%のヘキサメタリン酸ナトリウムを添加する。この分散剤入りイオン交換水又はイオン交換水からなる洗浄水を金属微粒子を貯留した容器内に投入し、撹拌することにより金属微粒子を洗浄し、後述するようにして濾過して(ステップQ3)、濾液を排出すると共に、金属微粒子に再度洗浄水を投入して撹拌する。この工程を複数回繰り返して、金属微粒子を洗浄する。
具体的には、先ず、分散剤入りイオン交換水で3回洗浄し、その後、ヘキサメタリン酸ナトリウム(残留ナトリウム)を除去する目的でイオン交換水のみで1乃至3回洗浄する。なお、金属微粒子と洗浄水を入れた容器は70乃至80℃に保温し、攪拌・洗浄時間は20乃至30分間とすることが好ましい。
濾過工程においては、図2に示すように、容器1内の下部に、濾過板4を配置し、洗浄後の液2(金属微粒子及び洗浄液)を濾過板4上に装入し、容器1の内部を加圧する。濾過板4は孔径が0.5乃至2μm、空隙率が60乃至80%で、厚さが50乃至100μmのシート状フィルタ5を、目開きが0.5乃至2μmで厚さが1乃至3mmの金属焼結フィルタ6と、目開きが0.5乃至2mmで厚さが1乃至3mmの金属焼結フィルタ7とで挟んだ3層構造を有し、金属焼結フィルタ7を下方にして、容器1内に配置されている。シート状フィルタ5は、孔が貫通した貫通タイプ及び積層タイプのいずれでも良いが、空隙率は孔の占める割合である。なお、金属焼結フィルタが厚いと、コストが上昇するので、薄い方が好ましいが、薄すぎると、反り又は曲がり等の問題が生じ、扱いにくくなる。
都合4乃至6回の洗浄毎に、30乃至60分間静置して、沈降層3を形成し、容器内部の圧力を上昇させ、0.05乃至0.1MPaの高圧で、加圧濾過することにより、微粒子のケーキ層を得る。沈殿層3の上には、洗浄水2が溜まる。加圧圧力が0.05MPa未満では濾過速度が遅く、0.1MPaを超えると、沈殿層3がこわれて濾液中に微粒子が漏れ出てしまう虞がある。
また、濾過面積は微粒子の処理量に応じて適当な大きさを選ぶことができる。通常、濾過面積1mあたり、処理量が30乃至40kg以下であれば問題はない。必ずしもこの範囲である必要はないが、この処理量をベースにした場合では、濾過面積10mの設備が10台あれば、一日に3000kgの金属微粒子を洗浄処理することができる。
ここで、目開き0.5乃至2μmの金属焼結フィルタ6(厚さ1乃至3mm)は、濾過工程において沈降層を形成するための基板となり、孔径0.5乃至2μm、空隙率60乃至80%のシート状フィルタ5は、加圧濾過にともなう濾液の流出速度を抑制するとともに、濾過板4における濾液の流出状況を均一にし、その結果、濾過工程における沈降層3の崩れを防止する効果がある。シート状フィルタ5の材質としては、常用80℃までの耐熱性を有し、耐錆性及び耐薬性等を有しているものが望ましく、例えば、ポリエチレン系、ポリエステル系、フッ素系等の樹脂シートが挙げられる。また、目開き0.5乃至2mmの金属焼結フィルタ7(厚さ1乃至3mm)は、加圧濾過工程でシート状フィルタ5が破損しないように、シート状フィルタ5の裏側から補強するものである。よって、この補強用の金属焼結フィルタ7は、シート状フィルタ5等の強度が十分で破損する虞がない場合、又は破損が問題にならない場合には、不要である。
濾過処理を行った微粒子のケーキ層(沈殿層3)は、70乃至80℃に保温したまま真空引きして、乾燥処理を行った(ステップQ4)。乾燥に要する時間は微粒子の仕込み量に依存するが、上記濾過処理を行った後、イオン交換水で洗浄処理した後、エタノール又はアセトン等の有機溶媒を添加して、濾過することより、イオン交換水をエタノール又はアセトン等の有機溶媒で置換しておくと、短時間で乾燥させることができて効率的である。また、乾燥容器に対し、機械的運動(回転・振動)を加えると、更に効率が良い。
本実施形態においては、微粒子の粒径が0.2μm以下のように小さい場合でも、金属焼結フィルタ6及びシート状フィルタ5の目開きが0.5μm以上であるので、濾液中での沈降速度が遅くなることがなく、濾過流量を容易に制御することができる。また、本実施形態においては、孔径0.5乃至2μm、空隙率60乃至80%のシート状フィルタ5が設けられているので、加圧濾過にともなう濾液の流出速度を抑制するとともに、濾過板4における濾液の流出状況を均一にし、その結果、濾過工程における沈降層3の崩れを防止することができる。更に、本実施形態においては、濾過面積1mあたり30乃至40kgの処理量を有しているので、生産性も高い。即ち、粒径0.2μm未満の金属微粒子の洗浄について、本発明を、生産レベルの量(3〜30t/月又は300kg〜3000kg/日)に適応可能である。
以下、本発明の効果を実証するために行った試験の結果について説明する。
(実施例1)
図1のフローに従って、塩化ニッケルを出発原料として水素中気相還元法により製造されたニッケル微粒子(平均粒径0.1μm)の洗浄を実施した。ニッケル微粒子の仕込み量は1kg、濾過面積は0.05mである。濾過板4は図2で示す3層構造とし、目開きが0.5μmの金属焼結フィルタ6、孔径が0.5μm、空隙率が80%のフッ素製シート状フィルタ5、目開きが0.5mmの金属焼結フィルタ7を使用した。また、比較例として、目開きが0.5μmの金属焼結フィルタのみの濾過板も用意した。
イオン交換水に対し、分散剤として0.2%のへキサメタリン酸ナトリウムを添加した5リットルの洗浄水で3回、イオン交換水のみで3回の洗浄を行った。各洗浄工程においては、洗浄水を80℃に保温し20分間攪拌を行った。各洗浄工程の後、60分間静置し、沈降層3を形成し、容器内部の圧力を徐々に0.1MPaまで高めながら加圧濾過を実施した。
濾過処理を行った微粒子のケーキ層を、80℃に保温したまま真空引きし、その後乾燥処理を行った。乾燥時間は約3時間である。
上記工程において、洗浄回数による金属微粒子中の残留塩素量変化及び回収効率を調査した。その結果を図3及び下記表1に示す。図3は各洗浄工程終了後の塩素濃度を示し、表1は3層フィルタ(実施例)及び1層フィルタ(比較例)の回収効率を示す。
Figure 2005246154
図3から、フィルタ構造によらず、分散剤入りイオン交換水3回の洗浄で残留塩素濃度は10ppm以下に低減できることがわかる。4回目以降の洗浄処理による効果は小さいが、これは残留ナトリウムを除去できれば十分である。従って、洗浄回数は1乃至3回の範囲で任意に選ぶことができる。一方、回収効率は3層フィルタの場合で94%、1層フィルタの場合で68%と大きな違いがあった。これは、1層フィルタの場合では加圧濾過にともないニッケル微粒子が濾液中に流出したためである。
(実施例2)
図1のフローに従って、塩化ニッケルを出発原料として水素中気相還元法により製造されたニッケル微粒子(平均粒径0.06μm)の洗浄を実施した。ニッケル微粒子の仕込み量は10kg、濾過面積は0.5mである。濾過板は図2に示す3層構造とし、金属焼結フィルタ6(目開き0.5μm)、フッ素製シート状フィルタ5(孔径0.5μm、空隙率80%)、金属焼結フィルタ7(目開き0.5mm)を用いた。
イオン交換水に対し、分散剤として0.5%のヘキサメタリン酸ナトリウムを添加した50リットルの洗浄水で3回、イオン交換水のみで2回の洗浄を行い、各洗浄工程において洗浄水を80℃に保温して30分間攪拌した。
各洗浄処理後、60分間静置して沈降層を形成し、容器内部の圧力を徐々に0.1MPaまで高めながら加圧濾過を実施した。濾過処理を行った微粒子のケーキ層に対し、水のエタノール置換を行い、80℃に保温したまま真空引きしながら乾燥処理を行った。乾燥時間は約1時間である。
その結果、洗浄前のニッケル微粒子中に含まれる残留塩素濃度は0.85%であったが、上記洗浄処理により得られた精製ニッケル微粒子中に含まれる残留塩素濃度は5ppmにまで低減できた。また、ニッケル微粒子の回収効率は90%であった。
(実施例3)
図1のフローに従って、塩化銅を出発原料として水素中気相還元法により製造された銅微粒子(平均粒径0.15μm)の洗浄を実施した。銅微粒子の仕込み量は1kg、濾過面積は0.05mである。濾過板は図2に示す3層構造とし、金属焼結フィルタ6(目開き1μm)、ポリエチレン製シート状フィルタ5(孔径1μm、空隙率70%)、金属焼結フィルタ7(目開き2mm)を用いた。
イオン交換水に対し、分散剤として0.2%のヘキサメタリン酸ナトリウムを添加した10リットルの洗浄水で3回、イオン交換水のみで1回の洗浄を行い、各洗浄工程において洗浄水を70℃に保温して30分間攪拌した。
各洗浄処理後、30分間静置して沈降層を形成し、容器内部の圧力を徐々に0.1MPaまで高めながら加圧濾過を実施した。濾過処理を行った銅微粒子のケーキ層を、70℃に保温したまま真空引きして乾燥処理した。乾燥時間は約3時間である。
洗浄前の銅微粒子中に含まれる残留塩素濃度は0.95%であったが、上記洗浄処理により得られた精製銅微粒子中に含まれる残留塩素濃度は2ppmにまで低減できた。また銅微粒子の回収効率は98%であった。
(実施例4)
図2のフローに従って、塩化銀を出発原料として水素中気相還元法により製造された銀微粒子(平均粒径0.18μm)の洗浄を実施した。銀微粒子の仕込み量は5kg、濾過面積は0.2mである。濾過板は図2で示す3層構造とし、金属焼結フィルタ6(目開き2μm)、ポリエチレン製シート状フィルタ5(孔径2μm、空隙率60%)、金属焼結フィルタ7(目開き2mm)を用いた。
イオン交換水に対し、分散剤として0.2%のへキサメタリン酸ナトリウムを添加した10リットルの洗浄水で3回、イオン交換水のみで2回の洗浄を行い、各洗浄工程において洗浄水を80℃に保温し30分間攪拌した。各洗浄処理後、30分間静置して沈降層を形成し、容器内部の圧力を徐々に0.1MPaまで高めながら加圧濾過を実施した。
濾過処理を行った微粒子のケーキ層を、80℃に保温したまま真空引きして乾燥処理を行った。乾燥時間は約3時間である。
洗浄前の銀微粒子中に含まれる残留塩素濃度は1.15%であったが、上記洗浄処理により得られた精製銀微粒子中に含まれる残留塩素濃度は35ppmにまで低減できた。また、銀微粒子の回収効率は96%であった。
本発明の実施形態に係る洗浄方法を示すフローチャート図である。 その濾過工程を示す図である。 各洗浄工程終了後の塩素濃度を示すグラフ図である。 公報に記載された従来技術の一般的な洗浄工程を示すフローチャート図である。
符号の説明
1:容器
2:洗浄後の液
3:沈殿層
4:濾過板
5:シート状フィルタ
6、7:金属燒結フィルタ

Claims (4)

  1. 孔径が0.5乃至2μm、空隙率が60乃至80%のシート状フィルタと、目開きが0.5乃至2μmの金属焼結フィルタとの2層構造を有することを特徴とする金属微粒子の濾過部材。
  2. 孔径が0.5乃至2μm、空隙率が60乃至80%のシート状フィルタを、目開きが0.5乃至2μmの金属焼結フィルタと、目開きが0.5乃至2mmの金属焼結フィルタとで挟んだ3層構造を有することを特徴とする金属微粒子の濾過部材。
  3. 処理対象の金属微粒子の粉末が装入された容器内に洗浄液を加えて撹拌する工程と、この粉末及び洗浄液を濾過して濾液を排出すると共に粉末を回収する工程と、回収後の粉末を乾燥する工程とを有し、前記濾過は、前記請求項1又は2に記載の濾過部材を使用することを特徴とする金属微粒子の洗浄方法。
  4. 前記粉末及び洗浄液の混合体の撹拌と前記混合体の濾過による粉末の回収とを複数回繰り返すことを特徴とする請求項3に記載の金属微粒子の洗浄方法。
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