JP2005243936A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 通常のウェハで製造でき、過電圧を抑制できるダイオードを内蔵し、かつ該ダイオードが同一素子内のIGBTと同等の電流を流せるダイオード内蔵型IGBTを実現する。
【構成】 IGBT100は、IGBT領域130と過電圧抑制ダイオード領域140を備え、通常のウェハから製造される。IGBT領域130とダイオード領域140は、素子分離溝111aとp型分離拡散層111bで構成される素子分離層111で分離されている。IGBT領域130のn型エミッタ層107とダイオード領域140のn型カソード層110は同時形成される。p型層101の裏面全体には電極(不図示)が形成され、IGBT領域130のIGBTのコレクタとダイオード領域140のダイオードのアノードが電気的に接続される。
【選択図】 図1




























Description

本発明は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)に係り、特にダイオードを内蔵するIGBTに関する。
パワーエレクトロニクス用の半導体デバイスとして、最近では、パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)やIGBTが主流になってきている。パワーMOSFETは、高耐圧化すると損失が急増するという欠点がある。このため、高耐圧の分野においては、パワーMOSFETよりもオン電圧が低いIGBTが使用される。
図39は、従来の典型的なIGBT1000の断面構造図である。
図39に示すIGBT1000は、p型コレクタ層(p型シリコン層)1001、n型ドリフト層(n型シリコン層)1002、フィールド絶縁膜(フィールドシリコン酸化膜)1003、ゲート絶縁膜(ゲートシリコン酸化膜)1004、ゲート1005、p型ベース層(p型ウェル拡散層)1006、n型エミッタ層(n型エミッタ拡散層)1007、層間絶縁膜1008及びエミッタ電極1009から構成されている。p型ベース層1006は、n型ドリフト層1002の表面部に所定間隔だけ離れて形成されている。n型エミッタ層1007は、これらのp型ベース層1006内の表面部に形成されており、各n型エミッタ層1007はエミッタ電極1009と接続されている。
ゲート絶縁膜1004は、n型エミッタ層1007の一部の上方とp型ベース層1006の一部の上方及びn型ドリフト層1002の上面のp型ベース層1006に挟まれた部分の上方に形成されている。
IGBTはインバータを中心にパワーエレクトロニクスへの応用が広がっている。
ところで、パワーMOSFETでは、その構造上、ソース−ドレイン間にダイオードが自動的に形成される。このダイオードは、インバータなどのスイッチング素子として使用する場合に帰還ダイオード(逆並列ダイオード)として利用できる。しかしながら、IGBTには、パワーMOSFETのようなダイオードは自動的に形成されない。このため、IGBTをパワー半導体デバイスとして使用する場合、帰還ダイオードを外付けするか、素子内に内蔵する必要がある。帰還ダイオード内蔵の横型IGBTについては、従来からいろいろ考案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
また、IGBTのコレクタ−エミッタ間に加わる過電圧を抑制するダイオードを内部に形成するようにした縦型IGBTも知られている(例えば、特許文献3参照)。この縦型IGBTに内蔵された過電圧抑制用のダイオード(過電圧抑制ダイオード)は、IGBTのコレクタ−エミッタ間に過電圧が印加されたときに降伏して該コレクタ−ゲート間に電流が流れるように作用する。該電流がIGBTのゲート−エミッタ間抵抗を流れるとIGBTのゲート電位が上昇してIGBTがオンとなり、IGBTのコレクタ−エミッタ間に加わる電圧の上昇を抑制する。
また、最近では、耐圧の向上、損失の低減及び素子の小型化(素子の縦幅の薄膜化)を実現する新規な構成のIGBTも発表されている(例えば、非特許文献1参照)。これは、逆導通IGBT(Reverse Conducting IGBT)と呼ばれるもので、その断面構造図は図40に示すようなものである。また、その回路構成は図41に示す通りである。
図40に示す逆導通IGBT2000(以下、RC−IGBT2000)の断面構造図においては、図39に示すIGBT1000の構成要素と同一の構成要素には同じ符号を付与している。
IGBT2000の構成上の特徴は、その裏面に複数のp型領域(p型アノード層)2001とn型領域(n型カソード層)2002を交互に形成していることである。これらのn型領域2002は、p型ベース1006と図41に示す回路2100における逆並列ダイオード(フリーホイールダイオード)2101を構成している。
RC−IGBT2000は、コレクタ並びにゲートに正の電位をかけたときに、チャネルから電子が注入され、裏面のp型領域2001からは正孔が注入されてオンするような構成となっている。また、エミッタに正の電位をかけたときには、裏面のn型領域2002から電子が注入され、表面のp型ベース層1006からは正孔が注入されて逆並列ダイオード2101がオンするような構成となっている。
しかしながら、RC−IGBT2000は、ウェハ裏面にp型領域2001とn型領域2002を形成するため、以下に述べるような問題を有する。
(1)薄い厚さ(約百数十μm程度)のウェハでなければ製造できない。このため、製 造工程中の取り扱いも困難であり、製造装置も制約される。
(2)内蔵できるダイオードは、コレクタ−エミッタ間の逆並列ダイオードに限定され る。このため、図42に示すIGBT3001、ダイオード3002、コイル L及び電源Vから構成されるL負荷回路3000において、該L負荷回路30 00のIGBT3001がオフになった時に、コイルLからIGBT3001 に加わる過電圧を抑制するダイオード3002を内蔵することはできない。
一方、特許文献3のIGBTは、帰還ダイオード(逆並列ダイオード)のみならず過電圧抑制ダイオード(但し、この過電圧抑制ダイオードは図42の過電圧抑制ダイオード3001と同じものではない)も内蔵している。特許文献3の過電圧抑制ダイオードはシリコン酸化膜上に設けられており、多結晶シリコンで形成されている。多結晶シリコンは単結晶シリコンよりも抵抗が大きい。したがって、特許文献3の過電圧抑制ダイオードは、その許容電流を大きくするためには層厚を大きくする必要がある。しかし、多結晶シリコンは、1μm程度の厚さまでしか形成できない。特許文献3の過電圧抑制ダイオードは、多結晶シリコンで形成されているのに加え、横方向に電流が流れる構造となっている。このため、特許文献3の過電圧抑制ダイオード領域の許容電流は、mA(ミリアンペア)のオーダーとなる。しかしながら、パワー半導体デバイスとして用いられる通常のIGBTでは約100A〜200Aの電流を流す必要がある。したがって、特許文献3の過電圧抑制ダイオードでは、通常のパワー半導体デバイスとして用いられるIGBTと同等の電流を流すことはできない。
三菱パワーデバイス技術セミナー講演資料「パワーデバイスの高性能・高機能化への進展」(2003年10月23日に、三菱電機株式会社 名古屋製作所 FAコミュニケーションセンターにて開催) 特開平9−148579号公報 特開2000−58821号公報 特開平9−186315号公報
本発明は、上記従来のダイオード内蔵IGBTが抱える問題点に鑑み、
(1)通常のウェハ(例えば、5インチウェハの場合、厚さが500〜600μm程度) で製造できる。
(2)L負荷回路のオフ時における過電圧を抑制できるダイオードを内蔵する。
(3)パワー半導体デバイスとして通常用いられるIGBT素子と同等の電流が流せるダ イオードを内蔵する。
という3つの条件を満足するダイオード内蔵型IGBTを実現することを目的とする。
本発明の第1態様の半導体装置は、IGBT領域とダイオード領域を備えた半導体装置を前提とする。
前記IGBT領域は、第1導電型の層と、該第1導電型の層上に積層形成された第2導電型の層と、該第2導電型の層の表層部に形成された第1導電型のウェル層と、該各第1導電型ウェル層の表層部に形成された第2導電型のエミッタ層と、前記第2導電型の層と前記ウェル層と前記エミッタ層に接するように形成されたゲート絶縁膜と、該ゲート絶縁膜を介して前記ウェル層に対向するように形成されたゲートを備える。
前記ダイオード領域は、前記第1導電型の層と、前記第2導電型の層と、前記第2導電型の層の表層部に形成された第2導電型のカソード層を備える。
本発明の第1態様の半導体装置は、上記構成において、前記IGBT領域の前記第1導電型の層はコレクタ層であり、前記ダイオード領域の前記第1導電型の層はアノード層であり、前記IGBT領域と前記ダイオード領域は前記第2導電型の層の表面から前記第1導電型の層の内部まで埋め込まれた素子分離層によって分離されていることを特徴とする。
本発明の第1態様の半導体装置によれば、ダイオード領域に形成されるダイオードは単結晶シリコンで構成され、素子の縦方向に電流が流れる。そして、第1導電型の層の裏面に電極を形成することによりIGBT領域のコレクタ層とダイオード領域のアノード層を接続でき、IGBT領域のエミッタ層とダイオード領域のカソード層を同一工程で形成できる。したがって、IGBTとそのIGBTのコレクタにアノードが接続される過電圧抑制用のダイオードとで構成される回路を1個の素子で実現でき、その素子の製造も容易である。
本発明の第2態様の半導体装置は、IGBT領域とダイオード領域を備えた半導体装置を前提とする。
前記IGBT領域は、第1導電型の層と、該第1導電型の層上に積層形成された第2導電型の層と、該第2導電型の層の表層部に形成された第1導電型のウェル層と、該各第1導電型ウェル層の表層部に形成された第2導電型のエミッタ層と、前記第2導電型の層と前記ウェル層と前記エミッタ層に接するように形成されたゲート絶縁膜と、該ゲート絶縁膜を介して前記ウェル層に対向するように形成されたゲートを備える。
前記ダイオード領域は、前記第1導電型の層と、該第1導電型の層上に積層形成された第2導電型の層と、該第2導電型の層の表層部に形成された第1導電型のアノード層と、該第2導電型の層の表層部に形成された第2導電型のカソード層を備える。
本発明の第2態様の半導体装置は、上記構成において、前記IGBT領域の前記第1導電型の層はコレクタ層であり、前記IGBT領域と前記ダイオード領域は、前記第2導電型の層の表面から前記第1導電型の層まで埋め込まれた素子分離層によって分離されていることを特徴とする。
本発明の第2態様の半導体装置によれば、ダイオード領域に単結晶シリコンで構成されるダイオードを形成できる。また、IGBT領域の第1導電型ウェル層とダイオード領域のアノード層を同一工程で形成できる共に、IGBT領域のエミッタ層とダイオード領域のカソード層を同一工程で形成できる。そして、IGBT領域のエミッタ層とダイオード領域のカソード層及びIGBT領域のコレクタ層とダイオード領域のアノード層を、それぞれ、電気的に接続することにより、IGBTとそのIGBTに逆並列接続されるダイオード(逆並列ダイオード)から構成される回路を1個の素子で実現でき、その製造も容易である。
本発明の第3態様の半導体装置は、IGBT領域と第1、第2ダイオード領域を備えた半導体装置を前提とする。
前記IGBT領域は、第1導電型の層と、該第1導電型の層上に積層形成された第2導電型の層と、該第2導電型の層の表層部に形成された第1導電型のウェル層と、該各第1導電型ウェル層の表層部に形成された第2導電型のエミッタ層と、前記第2導電型の層と前記ウェル層と前記エミッタ層に接するように形成されたゲート絶縁膜と、該ゲート絶縁膜を介して前記ウェル層に対向するように形成されたゲートを備える。
前記第1ダイオード領域は、前記第1導電型の層と、該第1導電型の層上に積層形成された第2導電型の層と、該第2導電型の層の表層部に形成された第2導電型のカソード層を備える。
前記第2ダイオード領域は、前記第1導電型の層と、該第1導電型の層上に積層形成された第2導電型の層と、該第2導電型の層の表層部に形成された第1導電型のアノード層と、該第2導電型の層の表層部に形成された第2導電型のカソード層を備える。
本発明の第3態様の半導体装置は、上記構成において、前記IGBT領域の前記第1導電型の層はコレクタ層であり、前記第1ダイオード領域の前記第1導電型の層はアノード層であり、前記IGBT領域のエミッタ層と前記第1ダイオード領域のカソード層は同時形成され、前記IGBT領域のウェル層と前記第2ダイオード領域のアノード層は同時形成され、前記IGBT領域、前記第1のダイオード領域及び前記第2ダイオード領域は、前記第2導電型の層の表面から前記第1導電型の層まで埋め込まれた素子分離層によって分離されていることを特徴とする。
本発明の第3態様の半導体装置によれば、上記第1態様の半導体装置が有する過電圧抑制用のダイオードと上記第2態様の半導体装置が有する逆並列ダイオードを内蔵するIGBTを1個の素子で実現でき、その製造も容易である。
本発明の第1、第2または第3態様の半導体装置において、前記素子分離層は、例えば、素子分離溝と、該素子分離溝の側面及び底部に形成された第1導電型の拡散層から構成される。素子分離層をこのような構成にすることにより、素子端部の等電位を確実に確保できる。また、素子内の寄生npnトランジスタの動作を抑制でき、素子内部におけるIGBTとダイオード間または第1ダイオードと第2ダイオード間の漏れ電流も低減できる。
本発明の第1態様の半導体装置製造方法は、IGBTとダイオードを備える半導体装置の製造方法を前提とし、第1導電型の層の上面に第2導電型の層を積層形成する工程と、前記第2導電型の層の表面から前記第1導電型の層の内部にかけて素子分離層を形成し第1の領域と第2の領域に区画する工程と、前記第1の領域と前記第2の領域で前記第2導電型の層の表面にフィールド絶縁膜を選択形成する工程と、前記第1の領域で前記第2導電型の層の表面の前記フィールド絶縁膜が形成されていない部分にゲート絶縁膜を形成する工程と、該ゲート絶縁膜の上部にゲートを形成する工程と、前記第1の領域で前記第2導電型の層の表層部に第1導電型のウェル層を形成する工程と、前記第1導電型のウェル層の表層部に第2導電型のエミッタ層を、前記第2の領域の前記第2導電型の層表層部に第2導電型のカソード層を同時形成する工程と、前記フィールド絶縁膜と前記ゲートを覆う層間絶縁膜を形成する工程と、前記層間絶縁膜をエッチングして、第2導電型のエミッタ層に接続するエミッタ電極と第2導電型のカソード層に接続するカソード電極を同時形成する工程とを備えることを特徴とする。
本発明の第1態様の半導体装置製造方法によれば、上記本発明の第1態様の半導体装置を製造できる。
本発明の第2態様の半導体装置製造方法は、IGBTとダイオードを備える半導体装置の製造方法を前提とし、第1導電型の層の上面に第2導電型の層を積層形成する工程と、前記第2導電型の層の表面から前記第1導電型の層の内部にかけて素子分離層を形成し第1の領域と第2の領域に区画する工程と、前記第1の領域と前記第2の領域で前記第2導電型の層の表面にフィールド絶縁膜を選択形成する工程と、前記第1の領域で前記第2導電型の層の表面の前記フィールド絶縁膜が形成されていない部分にゲート絶縁膜を形成する工程と、該ゲート絶縁膜の上にゲートを形成する工程と、前記第1の領域で前記第2導電型の層の表層部に第1導電型のウェル層を、前記第2の領域の前記第2導電型の層の表層部に第1導電型のアノード層を同時形成する工程と、前記第1導電型のウェル層の表層部に第2導電型のエミッタ層を、前記第2の領域の前記第2導電型の層の表層部に第2導電型のカソード層を同時形成する工程と、前記フィールド絶縁膜と前記ゲートを覆う層間絶縁膜を形成する工程と、前記層間絶縁膜をエッチングして、第2導電型のエミッタ層に接続するエミッタ電極、前記ダイオードの第1導電型のアノード層に接続するアノード電極及び第2導電型のカソード層に接続するカソード電極を同時形成する工程とを備えることを特徴とする。
本発明の第2態様の半導体装置製造方法によれば、上記本発明の第2態様の半導体装置を製造できる。
本発明の第3態様の半導体装置製造方法は、IGBTと第1及び第2のダイオードを備える半導体装置の製造方法を前提とし、第1導電型の層の上面に第2導電型の層を積層形成する工程と、前記第2導電型の層の表面から前記第1導電型の層の内部にかけて素子分離層を形成し第1の領域と第2の領域と第3の領域に区画する工程と、前記第1の領域と前記第2の領域及び前記第3の領域で前記第2導電型の層表面にフィールド絶縁膜を選択形成する工程と、前記第1の領域で前記第2導電型の層の表面の前記フィールド絶縁膜が形成されていない部分にゲート絶縁膜を形成する工程と、該ゲート絶縁膜の上にゲートを形成する工程と、前記第1の領域で前記第2導電型の層の表層部に第1導電型のウェル層を、前記第3の領域の前記第2導電型の層の表層部に第1導電型のアノード層を同時形成する工程と、前記第1導電型のウェル層の表層部に第2導電型のエミッタ層を、前記第2の領域の前記第2導電型の層の表層部に第2導電型の第1カソード層を、前記第3の領域の前記第2導電型の層の表層部に第2導電型の第2カソード層を同時形成する工程と、前記フィールド絶縁膜と前記ゲートを覆う層間絶縁膜を形成する工程と、前記層間絶縁膜をエッチングして、第2導電型のエミッタ層に接続するエミッタ電極を、第2導電型の第1カソード層に接続する第1カソード電極を、第1導電型のアノード層に接続するアノード電極を、第2導電型の第2カソード層に接続する第2カソード電極を同時形成する工程とを備えることを特徴とする。
本発明の第3態様の半導体装置製造方法によれば、上記本発明の第3態様の半導体装置を製造できる。
本発明の第4態様の半導体装置製造方法は、IGBTとダイオードを備える半導体装置の製造方法を前提とし、第1導電型の層の上面に第2導電型の層を積層形成する工程と、前記第2導電型の層の表面から前記第1導電型の層の内部にかけて素子分離層を形成し第1の領域と第2の領域に区画する工程と、前記第1の領域と前記第2の領域で前記第2導電型の層の表面にフィールド絶縁膜を選択形成する工程と、前記第1の領域で前記第2導電型の層の表層部に第1導電型のウェル層を形成する工程と、前記ウェル層から前記第2導電型の層に達するようにトレンチを形成する工程と、前記第1の領域で前記トレンチの側面及び底面にゲート絶縁膜を形成する工程と、前記トレンチ内にゲートを形成する工程と、前記第1の領域で前記第1導電型のウェル層の表層部に第2導電型のエミッタ層を、前記第2の領域で前記第2導電型の層表層部に第2導電型のカソード層を同時形成する工程と、前記フィールド絶縁膜と前記ゲートを覆う層間絶縁膜を形成する工程と、前記層間絶縁膜をエッチングして、第2導電型のエミッタ層に接続するエミッタ電極と第2導電型のカソード層に接続するカソード電極を同時形成する工程とを備えることを特徴とする。
本発明の第4態様の半導体装置製造方法によれば、トレンチゲート構造を有する上記本発明の第1態様の半導体装置を製造できる。
本発明の第5態様の半導体装置製造方法は、IGBTとダイオードを備える半導体装置の製造方法を前提とし、第1導電型の層の上面に第2導電型の層を積層形成する工程と、前記第2導電型の層の表面から前記第1導電型の層の内部にかけて素子分離層を形成し第1の領域と第2の領域に区画する工程と、前記第1の領域と前記第2の領域で前記第2導電型の層の表面にフィールド絶縁膜を選択形成する工程と、前記第1の領域の前記第2導電型の層の表層部に第1導電型のウェル層を、前記第2の領域で前記第2の導電型の層の表層部に第1導電型のアノード層を同時形成する工程と、前記ウェル層から前記第2導電型の層に達するようにトレンチを形成する工程と、前記第1の領域で前記トレンチの側面及び底面にゲート絶縁膜を形成する工程と、前記トレンチ内にゲートを形成する工程と、前記第1の領域で前記第1導電型のウェル層の表層部に第2導電型のエミッタ層を、前記第2の領域で前記第2導電型の層の表層部に第2導電型のカソード層を同時形成する工程と、前記フィールド絶縁膜と前記ゲートを覆う層間絶縁膜を形成する工程と、前記層間絶縁膜をエッチングして、第2導電型のエミッタ層に接続するエミッタ電極、前記ダイオードの第1導電型のアノード層に接続するアノード電極及び第2導電型のカソード層に接続するカソード電極を同時形成する工程とを備えることを特徴とする。
本発明の第5態様の半導体装置製造方法によれば、トレンチゲート構造を有する上記本発明の第2態様の半導体装置を製造できる。
本発明の第6態様の半導体装置製造方法は、IGBTと第1及び第2のダイオードを備える半導体装置の製造方法を前提とし、第1導電型の層の上面に第2導電型の層を積層形成する工程と、前記第2導電型の層の表面から前記第1導電型の層の内部にかけて素子分離層を形成し第1の領域と第2の領域と第3の領域に区画する工程と、前記第1の領域と前記第2の領域及び前記第3の領域で前記第2導電型の層表面にフィールド絶縁膜を選択形成する工程と、前記第1の領域で前記第2導電型の層の表層部に第1導電型のウェル層を、前記第3の領域で前記第2導電型の層の表層部に第1導電型のアノード層を同時形成する工程と、前記ウェル層から前記第2導電型の層に達するようにトレンチを形成する工程と、前記第1の領域で前記トレンチの側面及び底面にゲート絶縁膜を形成する工程と、前記トレンチ内にゲートを形成する工程と、電極前記第1の領域で前記第1導電型のウェル層の表層部に第2導電型のエミッタ層を、前記第2の領域で前記第2導電型の層の表層部に第2導電型の第1カソード層を、前記第3の領域で前記第2導電型の層の表層部に第2導電型の第2カソード層を同時形成する工程と、前記フィールド絶縁膜と前記ゲートを覆う層間絶縁膜を形成する工程と、前記層間絶縁膜をエッチングして、第2導電型のエミッタ層に接続するエミッタ電極を、第2導電型の第1カソード層に接続する第1カソード電極を、第1導電型のアノード層に接続するアノード電極を、第2導電型の第2カソード層に接続する第2カソード電極を同時形成する工程とを備えることを特徴とする。
本発明の第6態様の半導体装置製造方法によれば、トレンチゲート構造を有する上記本発明の第3態様の半導体装置を製造できる。
本発明のIGBTは、通常のウェハで製造できるので製造時の取り扱いが容易である。しかも、ダイオードを単結晶シリコンで形成できるので、L負荷回路のオフ時における過電圧を抑制できるダイオードやパワー半導体デバイスとして通常用いられるIGBT素子と同等の電流が流せるダイオードを内蔵できる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施例であるダイオード内蔵IGBT100の断面構造図である。IGBT100は、IGBT領域130とダイオード領域140を備えており、p型基板101(以下、p型層101)、n型層102、フィールド絶縁膜103、ゲート絶縁膜104、ゲート105、p型ウェル拡散層(p型ベース層)106、n型エミッタ層107、層間絶縁膜108、エミッタ電極109、n型カソード拡散層110、素子分離層111及びカソード電極113から構成されている。IGBT領域130とダイオード領域140は、素子分離層111によって分離されている。素子分離層111は、n型層102の表面からp型層101の略中央部まで設けられており、素子分離溝111aとp型分離拡散層111bから構成されている。p型分離拡散層111bは、高不純物濃度であることが好ましい。尚、図1において、耐圧保持のための電界緩和構造であるFLR層(Field Limiting Ring)は省略している。
IGBT領域130は、p型層101(コレクタ層)、n型層102(ドリフト層)、p型ベース層106、n型エミッタ層107及びゲート105から構成される。ダイオード領域140は、p型層101(アノード層)、n型層102(カソード層)、n型カソード拡散層110及びカソード電極113から構成される。
IGBT領域130においては、p型層101の上にn型層102が積層形成されている。n型層102の表層部には所定間隔隔ててp型ウェル拡散層106が形成され、各p型ウェル拡散層106の表層部にはn型エミッタ層107が形成されている。n型エミッタ層107間の上部にはゲート絶縁膜104が形成され、そのゲート絶縁膜104の上部にゲート105が積層形成されている。n型層102の露出面とp型ウェル拡散層106の端部上面にはフィールド絶縁膜103が形成され、そのフィールド絶縁膜103の上部、及びゲート絶縁膜104の端部とゲート105を覆って層間絶縁膜108が形成されている。また、n型エミッタ層107は層間絶縁膜108に形成されたコンタクトホールを介してエミッタ電極109と接続されている。エミッタ電極109の上部は、層間絶縁膜108の表面上に形成されている。
ダイオード領域140においては、p型層101の上にn型層102が積層形成され、n型層102の表層部中央にn型カソード拡散層110が形成されている。n型カソード拡散層110両端のn型層102表面にはフィールド絶縁膜103が形成されている。フィールド絶縁膜103上には層間絶縁膜108が積層形成されている。n型カソード拡散層110は、フィールド絶縁膜103及び層間絶縁膜108に形成されたコンタクトホールを介してカソード電極113と接続されている。カソード電極113の上部は層間絶縁膜108の表面に形成されている。
IGBT100においては、p型層101の裏面全体に電極を形成することにより、IGBT領域130のコレクタとダイオード領域140のアノードが接続される。IGBT100においては、内蔵ダイオード(ダイオード領域140内のダイオード)は素子の縦方向に電極が流れるため許容電流を大きくできる。このため、IGBT100が内蔵するダイオードは、図42に示すL負荷回路3000の過電圧抑制用のダイオード3002として使用できる。このため、IGBT100は、図42に示すL負荷回路3000において破線枠3100で囲まれた部分、すなわち、IGBT3001とダイオード3002を1個の素子で実現できる。
また、IGBT100においては、素子分離層111においてp型分離拡散層111bを素子表面からp型層101まで形成したことにより、素子の表面から裏面までp型層が連続する。このため、下記の(1)〜(3)などのような効果が得られる。
(1)素子端部の等電位が確実に確保できる。
(2)素子分離溝111aの下部に高不純物濃度のp型層(p型分離拡散層111b)が 入ることにより、寄生npnトランジスタ(n型エミッタ層107、p型ウェル 拡散層106及びn型層102で構成される)の動作が起こりにくい。
(3)素子分離溝111a内の充填材に低不純物濃度層(n型層102)が接触しないた め、漏れ電流を低減できる。
上記(1)〜(3)の効果は、後述するIGBT200、300の素子分離層211、311においても共通である。
図2は、上記構成のIGBT100を適用した回路の一例を示す図である。
図2はL負荷回路150であり、この回路150においてIGBT100は破線の矩形枠で囲まれた部分を構成している。この回路150においてはIGBT100に内蔵されたダイオード(ダイオード領域140内のダイオード)はコイルLと並列に接続されており、このダイオードは、コイルLに発生する逆起電力によりIGBT100が素子破壊されることを防止するように機能する。
次に、上記構成のIGBT100の製造方法について図3〜図10を参照しながら説明する。
[工程1−1]
p型基板であるp型層101上にエピタキシャル層(n型層102)を形成する(図3(a)参照)。
[工程1−2]
n型層102とp型層101の上部を選択的にエッチングして素子分離溝111aを形成する(図3(b)参照)。
[工程1−3]
各素子分離溝111aの周囲(側面及び底面)にp型分離拡散層111bを形成する(図3(c)参照)。
[工程1−4]
素子分離溝111aの内部に充填材(例えば、多結晶シリコンやシリコン酸化膜など)を充填し、素子分離層111を完成させる(図4参照)。
[工程1−5]
n型層102の表面にフィールド絶縁膜103(例えば、シリコン酸化膜)とFLR層(不図示)を選択的に形成する(図5参照)。この工程において、IGBT領域130においてはn型層102の表面中央部は露出させる。一方、ダイオード領域140においても、n型層102の表面中央部は露出させる。
[工程1−6]
IGBT領域130の上記露出しているn型層102表面の中央にゲート絶縁膜104を形成し、次に、そのゲート絶縁膜104上にゲート105を積層形成する(図6参照)。
[工程1−7]
IGBT領域130のn型層102の表層部に1対のp型ウェル拡散層106を所定間隔隔てて形成する(図7参照)。各p型ウェル拡散層106は、ゲート絶縁膜104とフィールド絶縁膜103の端部間の下方に形成される。
[工程1−8]
n型エミッタ層107とn型カソード拡散層110を、それぞれ、IGBT領域130とダイオード領域140に同時形成する。この形成は、例えば、イオン注入と熱拡散により行う。上記n型エミッタ層107は、p型ウェル拡散層106の上層に形成する。n型カソード拡散層110は、n型層102表層部のフィールド絶縁膜103に覆われていない部分に形成する(図8参照)。
[工程1−9]
フィールド絶縁膜103及びゲート105が形成されている素子表面全体に層間絶縁膜108を形成する(図9参照)。
[工程1−10]
層間絶縁膜108にn型エミッタ層107及びn型カソード拡散層110の各上部に達するコンタクトホール(図中不指示)を形成した後、それらの各コンタクトホール内部を埋めるように素子表面全体に電極を形成する。そして、それらの各電極をエッチングしてエミッタ電極109とカソード電極113を形成する(図10参照)。
図11は、本発明の他の実施例であるIGBTの断面構造図である。
IGBT200は、IGBT領域230とダイオード領域240を備えており、IGBT領域230とダイオード領域240は素子分離層211で分離されている。素子分離層211は、素子分離溝211aとp型分離拡散層211bから構成されている。IGBT領域230は、上述した実施例1のIGBT100のIGBT領域130と同様な構成をしており、p型層201(コレクタ層)、n型層202(ドリフト層)、フィールド絶縁膜203、ゲート絶縁膜204、ゲート205、p型ウェル拡散層(p型ベース層)206、n型エミッタ層207、層間絶縁膜208及びエミッタ電極209で構成されている。図11には図示していないが、IGBT領域230のp型層201の裏面全体にはコレクタ電極が形成される。
ダイオード領域240は、p型層201、n型層202(カソード層)、フィールド絶縁膜203、層間絶縁膜208、n型カソード拡散層210、p型アノード拡散層213、カソード電極215及びアノード電極216から構成されている。n型カソード拡散層210は、ダイオード領域240内のn型層202両端に設けられたp型分離拡散層211bに接続して、n型層202の表層部に形成されている。p型アノード拡散層213は、ダイオード領域240内のn型層202の表層部中央に形成されており、p型アノード拡散層213とn型カソード拡散層210の間にはフィールド絶縁膜203が形成されている。p型アノード拡散層213(アノード)とn型層202並びにn型カソード拡散層210(カソード)によりダイオードが構成される。
IGBT200は、IGBT領域230のエミッタ電極209とダイオード領域240のアノード電極216を結線し、さらにIGBT領域230のコレクタ電極(不図示)とダイオード領域240のカソード電極215を結線することにより、図41に示す回路を1個の素子で構成できる。
次に、上記構成のIGBT200の製造方法を、図12〜図15を参照しながら説明する。
[工程2−1]
p型基板であるp型層201上にエピタキシャル層(n型層202)を形成する(図12(a)参照)。
[工程2−2]
n型層202とp型層201の上部を選択的にエッチングして素子分離溝211aを形成する(図12(b)参照)。
[工程2−3]
各素子分離溝211aの周囲にp型分離拡散層211bを形成する(図12(c)参照)。
[工程2−4]
素子分離溝211aの内部に充填材(例えば、多結晶シリコンやシリコン酸化膜など)を充填し、素子分離層211を完成させる(図13(d)参照)。
[工程2−5]
IGBT領域230とダイオード領域240のn型層202の表面にフィールド絶縁膜203(便宜上、IGBT領域230のフィールド絶縁膜203を203i、ダイオード領域240のフィールド絶縁膜203を203dと表記する)とFLR層(不図示)を選択的に形成する(図13(e)参照)。この工程において、IGBT領域230内のn型層202の表層部には第1の所定間隔だけ隔ててフィールド絶縁膜203iを形成する。一方、ダイオード領域240には第2の所定間隔だけ隔ててフィールド絶縁膜203dを形成する(フィールド絶縁膜203dに挟まれたn型層202表面は露出する)。IGBT領域230内のフィールド絶縁膜203iは、素子分離層211のダイオード領域240側のp型分離拡散層211b上部が露出するように形成する。ダイオード領域240内のフィールド絶縁膜203dは、両端の素子分離層211から所定間隔隔てて形成する(ダイオード領域240内の素子分離層211とフィールド絶縁膜203に挟まれたn型層202表面は露出する)。
[工程2−6]
IGBT領域230のn型層202表面中央部にゲート絶縁膜204を形成し、次に、そのゲート絶縁膜204上にゲート205を積層形成する(図13(f)参照)。
[工程2−7]
IGBT領域230のn型層202の表層部に、p型ウェル拡散層206を所定間隔隔てて形成すると共に、ダイオード領域240のn型層202の表層中央部(フィールド絶縁膜203dの端部間の下方に相当する領域)にp型アノード拡散層213を形成する。(図14(g)参照)。IGBT領域230において、各p型ウェル拡散層206は、ゲート絶縁膜204とフィールド絶縁膜203の端部間の下方に形成される。この工程において、IGBT領域230のp型ウェル拡散層206とダイオード領域240のp型アノード拡散層213は、同時に形成される。
[工程2−8]
IGBT領域230のn型エミッタ層207とダイオード領域240のn型カソード拡散層210を同時形成する。IGBT領域230においては、各p型ウェル拡散層206の上層部にn型エミッタ層207を形成する。ダイオード領域240においては、フィールド絶縁膜203dに覆われていないn型層202の表層部にn型カソード拡散層210を形成する(図14(h)参照)。
[工程2−9]
ゲート205及びフィールド絶縁膜203が形成されている素子表面全体に層間絶縁膜208を形成する(図14(i)参照)。
[工程2−10]
IGBT領域230及びダイオード領域240において、層間絶縁膜208にn型エミッタ層207、n型カソード拡散層210及びp型アノード拡散層213の各上部に達するコンタクトホール(図中不指示)を選択形成した後、それらの各コンタクトホール内部を埋めるように素子表面全体に電極を形成する。そして、それらの各電極をエッチングして、IGBT領域230にエミッタ電極209を、ダイオード領域240にカソード電極215とアノード電極216を形成する(図15参照)。
図16は、IGBT200を適用した回路の一例を示す図である。図16に示すインバータ回路270は、誘導電動機IMを駆動するためのものである。
インバータ回路270は並列接続された3個のモジュール260から構成されており、三相可変電圧を誘導電動機に出力する。各モジュール260は、2個の上下アームから構成されており、これら各アームにIGBT200を使用している。IGBT200の帰還ダイオード(ダイオード領域240内のダイオード)は、IGBT(IGBT領域230内のIGBT)がオフした際に発生する誘導電動機からの負荷電流を還流させてサージ電圧の発生を抑制する。つまり逆並列ダイオードはIGBTで上下アームを構成すると過電圧抑制ダイオードとして働く。
図17は、本発明の更に他の実施例であるIGBT300の断面構造図である。
図17に示すIGBT300は、2つのダイオードを内蔵したIGBTであり、IGBT領域330、第1のダイオード領域340及び第2のダイオード領域350を備えている。
図17に示すように、IGBT300において、IGBT領域330、第1のダイオード領域340及び第2のダイオード領域350は、素子分離層311で分離されている。素子分離層311は、素子分離溝311aとp型分離拡散層311bから構成されている。
IGBT領域330は、上述した実施例1のIGBT100のIGBT領域130と同様な構成であり、p型層301(コレクタ層)、n型層302(ドリフト層)、フィールド絶縁膜303、ゲート絶縁膜304、ゲート305、p型ウェル拡散層(p型ベース層)306、n型エミッタ層307、層間絶縁膜308及びエミッタ電極309で構成されている。
第1のダイオード領域340は、実施例1のIGBT100のダイオード領域140と同様な構成であり、p型層301(アノード層)、n型層302(カソード層)、第1のn型カソード拡散層310及び第1のカソード電極312から構成されており、p型層301(アノード)とn型層302並びにn型カソード拡散310(カソード)で第1ダイオードを構成している。
第2のダイオード領域350は、IGBT200のダイオード領域240と同様な構成であり、p型層301、n型層302、フィールド絶縁膜303、層間絶縁膜308、p型アノード拡散層313、第2のn型カソード拡散層314、第2のカソード電極315及びアノード電極316から構成されており、p型アノード拡散層313(アノード)とn型層302並びに第2のn型カソード拡散層314(カソード)で第2ダイオードを構成している。
IGBT300においては、IGBT領域330のp型層301(コレクタ層)、素子分離層311下部のp型層301及び第1のダイオード領域340のp型層301(アノード層)が形成されている素子の裏面全体に電極(便宜上、コレクタ電極と呼ぶ)を形成することにより、IGBT領域330内のIGBTのコレクタと第1のダイオード領域340内の前記第1のダイオードのアノードを接続できる。このため、前記コレクタ電極と第2のダイオード領域350の第2のカソード電極315を結線し、IGBT領域330のエミッタ電極309と第2のダイオード領域350のアノード電極316を結線することにより、図18に示す回路を構成できる。このように、IGBT300は、過電圧抑制ダイオード(前記第1のダイオード)のみならず、帰還ダイオード(前記第2のダイオード)も内蔵できる。
次に、上記構成のIGBT300の製造方法を、図19〜図28を参照しながら説明する。
[工程3−1]
p型基板であるp型層301上にエピタキシャル層(n型層302)を形成する(図19参照)。
[工程3−2]
n型層302とp型層301の上部を選択的にエッチングして素子分離溝311aを形成する(図20)参照)。
[工程3−3]
各素子分離溝311aの周囲にp型分離拡散層311bを形成する(図21参照)。
[工程3−4]
素子分離溝311aの内部に充填材(例えば、多結晶シリコンやシリコン酸化膜など)を充填し、素子分離層311を完成させる(図22参照)
[工程3−5]
IGBT領域330、第1のダイオード領域340及び第2のダイオード領域350のn型層302の表面にフィールド絶縁膜303とFLR層(不図示)を選択的に形成する(図23参照)。この工程において、IGBT領域330、第1のダイオード領域340及び第2のダイオード領域350においてはn型層302の表面中央部は露出させる。第2のダイオード領域350においては、さらに、n型層302の両端部も露出させる。
[工程3−6]
IGBT領域330のn型層302表面中央部にゲート絶縁膜304を形成し、次に、そのゲート絶縁膜304上にゲート305を積層形成する(図24参照)。
[工程3−7]
IGBT領域330と第2のダイオード領域350に、それぞれ、p型ウェル拡散層306とp型アノード拡散層313を同時形成する(図25参照)。各p型ウェル拡散層306は、ゲート絶縁膜304とフィールド絶縁膜303の端部間の下方に形成される。
[工程3−8]
IGBT領域330のn型エミッタ層307、第1のダイオード領域340の第1のn型カソード層310及び第2のダイオード領域350の第2のn型カソード拡散層314を同時形成する(図26参照)。IGBT領域330においては、各p型ウェル拡散層306の上層部にn型エミッタ層307を形成する。第1のダイオード領域340においては、n型層302表層部のフィールド絶縁膜303に覆われていない部分に第1のn型カソード層310を形成する。第2のダイオード領域350においては、フィールド絶縁膜303に覆われていないn型層302の表層部に第2のn型カソード拡散層314を形成する。
[工程3−9]
ゲート305及びフィールド絶縁膜303が形成されている素子表面全体に層間絶縁膜308を形成する(図27参照)。
[工程3−10]
IGBT領域330、第1のダイオード領域340及び第2のダイオード領域350において、層間絶縁膜308にn型エミッタ層307及び第1のn型カソード拡散層310、第2のn型カソード拡散層314、p型アノード拡散層313の上部に達するコンタクトホール(図中不指示)を選択形成した後、そのコンタクトホール内部を埋めるように素子表面全体に電極を形成する。そして、その電極をエッチングして、IGBT領域330にエミッタ電極309を、第1のダイオード領域340に第1のカソード電極312を、第2のダイオード領域350において、第2のカソード電極315とアノード電極316を形成する(図28参照)。
本実施例のIGBTは、通常のIGBTの製造に使用するウェハと同一のウェハを用いて製造できる。したがって、製造工程中の取り扱いが容易であり、L負荷回路におけるスイッチング素子オフ時における過電圧抑制用のダイオード(帰還ダイオードまたは過電圧抑制ダイオード)を内蔵可能である。しかも、その内蔵ダイオードは本体素子(IGBT)と同等の電流を流すことができる。
図29は、本発明のさらに他の実施例であるIGBTの断面構造図である。
IGBT400の構成は、基本的には実施例2のIGBT200と同様である。異なるのは、ゲート405の形状がプレーナ構造ではなくトレンチゲート構造である点である。また、ゲート405がトレンチゲート構造であるため、ゲート絶縁膜404もゲート405の側面と底面を覆うように形成されている。IGBT400は、IGBT領域430とダイオード領域440を備えており、IGBT領域430とダイオード領域440は素子分離層411で分離されている。素子分離層411は、素子分離溝411aとp型分離拡散層411bから構成されている。IGBT領域430は、p型層401(コレクタ層)、n型層402(ドリフト層)、フィールド絶縁膜403、ゲート絶縁膜404、ゲート405、p型ウェル拡散層(p型ベース層)406、n型エミッタ層407、層間絶縁膜408及びエミッタ電極409で構成されている。図29には図示していないが、IGBT領域430のp型層401の裏面全体にはコレクタ電極が形成される。
ダイオード領域440の構成は、実施例2のIGBT200のダイオード領域240と全く同様な構成をしており、p型401、n型層402(カソード層)、フィールド絶縁膜403、層間絶縁膜408、n型カソード拡散層410、p型アノード拡散層413、カソード電極415及びアノード電極416から構成されている。n型カソード拡散層410は、ダイオード領域440内のn型層402両端に設けられたp型分離拡散層411bに接続して、n型層402の表層部に形成されている。p型アノード拡散層413は、ダイオード領域440内のn型層402の表層部中央に形成されており、p型アノード拡散層413とn型カソード拡散層410の間にはフィールド絶縁膜403が形成されている。p型アノード拡散層413(アノード)とn型層402並びにn型カソード拡散層410(カソード)によりダイオードが構成される。
IGBT400は、IGBT領域430のエミッタ電極409とダイオード領域440のアノード電極416を結線し、さらにIGBT領域430のコレクタ電極(不図示)とダイオード領域440のカソード電極415を結線することにより、図41に示す回路を1個の素子で構成できる。
次に、上記構成のIGBT400の製造方法を、図30〜図38を参照しながら説明する。
[工程4−1]
p型基板であるp型層401上にエピタキシャル層(n型層402)を形成する(図30(a)参照)。
[工程4−2]
n型層402とp型層401の上部を選択的にエッチングして素子分離溝411aを形成する(図30(b)参照)。
[工程4−3]
各素子分離溝411aの周囲にp型分離拡散層411bを形成する(図30(c)参照)。
[工程4−4]
素子分離溝411aの内部に充填材(例えば、多結晶シリコンやシリコン酸化膜など)を充填し、素子分離層411を完成させる(図31(d)参照)。
[工程4−5]
IGBT領域430とダイオード領域440のn型層402の表面にフィールド絶縁膜403(便宜上、IGBT領域430のフィールド絶縁膜403を403i、ダイオード領域440のフィールド絶縁膜403を403dと表記する)とFLR層(不図示)を選択的に形成する(図31(e)参照)。この工程において、IGBT領域430内のn型層402の表層部には第1の所定間隔だけ隔ててフィールド絶縁膜403iを形成する。一方、ダイオード領域440には第2の所定間隔だけ隔ててフィールド絶縁膜403dを形成する(フィールド絶縁膜403dに挟まれたn型層402表面は露出する)。IGBT領域430内のフィールド絶縁膜403iは、素子分離層411のダイオード領域440側のp型分離拡散411b上部が露出するように形成する。ダイオード領域440内のフィールド絶縁膜403dは、両端の素子分離層411から所定間隔隔てて形成する(ダイオード領域440内の素子分離層411とフィールド絶縁膜403に挟まれたn型層402表面は露出する)。
[工程4−7]
IGBT領域430のn型層402の表層部に、p型ウェル拡散層406を形成すると共に、ダイオード領域440のn型層402の表層中央部(フィールド絶縁膜403dの端部間の下方に相当する領域)にp型アノード拡散層413を形成する。(図32参照)。IGBT領域430において、各p型ウェル拡散層406は、フィールド絶縁膜403iの端部間の下方に形成される。この工程において、p型ウェル拡散層406とp型アノード拡散層413は、同時に形成される。
[工程4−8]
IGBT領域430のp型ウェル拡散層406に溝421を形成する(図33参照)。溝421の深さは、p型ウェル拡散層406よりも若干深めに形成する。
[工程4−9]
IGBT領域430の溝421の周囲にゲート絶縁膜404を形成する(図34参照)。
[工程4−10]
IGBT領域430の溝421内にゲート405を形成する(図35参照)。
[工程4−11]
IGBT領域430のn型エミッタ層407とダイオード領域440のn型カソード拡散層410を同時形成する。IGBT領域430においては、各p型ウェル拡散層406の上層部にn型エミッタ層407を形成する。ダイオード領域440においては、フィールド絶縁膜403dに覆われていないn型層402の表層部にn型カソード拡散層410を形成する(図36参照)。
[工程4−12]
フィールド絶縁膜403、ゲート絶縁膜404、ゲート405、p型ウェル拡散層406、n型カソード領域410及びp型アノード拡散層413が形成されている素子表面全体に層間絶縁膜408を形成する(図37参照)。
[工程4−13]
IGBT領域430及びダイオード領域440において、層間絶縁膜408にn型エミッタ層407、n型カソード拡散層410及びp型アノード拡散層413の各上部に達するコンタクトホール(図中不指示)を選択形成した後、それらの各コンタクトホール内部を埋めるように素子表面全体に電極を形成する。そして、それらの各電極をエッチングして、IGBT領域430にエミッタ電極409を、ダイオード領域440にカソード電極415とアノード電極416を形成する(図38参照)。
IGBT400は、IGBT200と同様に、図16に示すインバータ回路270の上下アームを構成するパワー半導体デバイスとして使用可能である。
実施例4では実施例2のIGBT200のゲート204をトレンチゲート構造に変形した実施例を示したが、当業者であれば、実施例4の構成を参考にして、実施例1のIGBT100や実施例3のIGBT300のゲートをトレンチゲート構造にしたIGBTの構成及びその製造方法について容易に着想できるであろう。
本発明は上記実施例1〜4のIGBTに限定されるものではなく、本発明の技術思想の範疇を逸脱しない範囲内でその他の各種構成が可能である。例えば、素子分離層は、コレクタ層の底面まで達する構成にしてもよい。さらに、本発明の第1ダイオード領域及び第2ダイオード領域を内蔵するIGBTにおいては、IGBT領域、過電圧抑制ダイオード領域及び帰還ダイオード領域の配置構成は実施例3に限定されるものではない。例えば、IGBT領域の左端に第1ダイオード領域を、右端に第2ダイオード領域を配置するような構成としてもよい。
本発明は、パワーエレクトロニクス分野における多岐の回路に使用できる。
本発明の実施例であるIGBTの断面構造図である。(実施例1) 実施例1のIGBTを適用したL負荷回路図である。 (a)〜(c)は、実施例1のIGBTの製造工程図(その1)である。 実施例1のIGBTの製造工程図(その2)である。 実施例1のIGBTの製造工程図(その3)である。 実施例1のIGBTの製造工程図(その4)である。 実施例1のIGBTの製造工程図(その5)である。 実施例1のIGBTの製造工程図(その6)である。 実施例1のIGBTの製造工程図(その7)である。 実施例1のIGBTの製造工程図(その8)である。 本発明の他の実施例であるIGBTの断面構造図である。(実施例2) (a)〜(c)は、実施例2のIGBTの製造工程図(その1)である。 (d)〜(f)は、実施例2のIGBTの製造工程図(その2)である。 (g)〜(i)は、実施例2のIGBTの製造工程図(その3)である。 実施例2のIGBTの製造工程図(その4)である。 実施例2のIGBTを適用した回路の一例である。 本発明の更に他の実施例であるIGBTの断面構造図である。(実施例3) 実施例3のIGBTの回路図である。 実施例3のIGBTの製造工程図(その1)である。 実施例3のIGBTの製造工程図(その2)である。 実施例3のIGBTの製造工程図(その3)である。 実施例3のIGBTの製造工程図(その4)である。 実施例3のIGBTの製造工程図(その5)である。 実施例3のIGBTの製造工程図(その6)である。 実施例3のIGBTの製造工程図(その7)である。 実施例3のIGBTの製造工程図(その8)である。 実施例3のIGBTの製造工程図(その9)である。 実施例3のIGBTの製造工程図(その10)である。 本発明の更に他の実施例であるIGBTの断面構造図である。(実施例4) (a)〜(c)は実施例4のIGBTの製造工程図(その1)である。 (d)〜(e)は実施例4のIGBTの製造工程図(その2)である。 実施例4のIGBTの製造工程図(その3)である。 実施例4のIGBTの製造工程図(その4)である。 実施例4のIGBTの製造工程図(その5)である。 実施例4のIGBTの製造工程図(その6)である。 実施例4のIGBTの製造工程図(その7)である。 実施例4のIGBTの製造工程図(その8)である。 実施例3のIGBTの製造工程図(その9)である。 従来のダイオードを内蔵していないIGBTの断面構造図である。 従来のダイオードを内蔵したIGBTの断面構造図である。 図40に示す従来のIGBTの回路構成図である。 IGBTを用いたL負荷回路の一例を示す図である。
符号の説明
100 IGBT(実施例1)
101 p型層
102 n型層
103 フィールド絶縁膜
104 ゲート絶縁膜
105 ゲート
106 p型ウェル拡散層
107 n型エミッタ層
108 層間絶縁膜
109 エミッタ電極
110 n型カソード拡散層
111 素子分離層
111a 素子分離溝
111b p型分離拡散層
113 カソード電極
130 IGBT領域
140 ダイオード領域
200 IGBT(実施例2)
201 p型層
202 n型層
203 フィールド絶縁膜
204 ゲート絶縁膜
205 ゲート
206 p型ウェル拡散層
207 n型エミッタ層
208 層間絶縁膜
209 エミッタ電極
210 n型カソード拡散層
211 素子分離層
211a 素子分離溝
211b p型分離拡散層
213 p型アノード拡散層
215 カソード電極
216 アノード電極
230 IGBT領域
240 ダイオード領域
300 IGBT(実施例3)
301 p型層
302 n型層
303 フィールド絶縁膜
304 ゲート絶縁膜
305 ゲート
306 p型ウェル拡散層
307 n型エミッタ層
308 層間絶縁膜
309 エミッタ電極
310 第1のn型カソード拡散層
311 素子分離層
311a 素子分離溝
311b p型分離拡散層
312
313 p型アノード拡散層
314 第2のn型カソード拡散層
315 第2のカソード電極
316 アノード電極
330 IGBT領域
340 第1のダイオード領域
350 第2のダイオード領域
400 IGBT(実施例4)
401 p型層
402 n型層
403 フィールド絶縁膜
404 ゲート絶縁膜
405 ゲート
406 p型ウェル拡散層
407 n型エミッタ層
408 層間絶縁膜
409 エミッタ電極
410 n型カソード拡散層
411 素子分離層
411a 素子分離溝
411b p型分離拡散層
413 p型アノード拡散層
416 アノード電極
430 IGBT領域
440 ダイオード領域

Claims (10)

  1. IGBT領域とダイオード領域を備えた半導体装置において、
    前記IGBT領域は、
    第1導電型の層と、
    該第1導電型の層上に積層形成された第2導電型の層と、
    該第2導電型の層の表層部に形成された第1導電型のウェル層と、
    該各第1導電型ウェル層の表層部に形成された第2導電型のエミッタ層と、
    前記第2導電型の層と前記ウェル層と前記エミッタ層に接するように形成されたゲート絶縁膜と、
    該ゲート絶縁膜を介して前記ウェル層に対向するように形成されたゲートを備え、
    前記ダイオード領域は、
    前記第1導電型の層と、
    前記第2導電型の層と、
    前記第2導電型の層の表層部に形成された第2導電型のカソード層を備え、
    前記IGBT領域の前記第1導電型の層はコレクタ層であり、前記ダイオード領域の前記第1導電型の層はアノード層であり、前記IGBT領域と前記ダイオード領域は前記第2導電型の層の表面から前記第1導電型の層の内部まで埋め込まれた素子分離層によって分離されていることを特徴とする半導体装置。
  2. IGBT領域とダイオード領域を備えた半導体装置において、
    前記IGBT領域は、
    第1導電型の層と、
    該第1導電型の層上に積層形成された第2導電型の層と、
    該第2導電型の層の表層部に形成された第1導電型のウェル層と、
    該各第1導電型ウェル層の表層部に形成された第2導電型のエミッタ層と、
    前記第2導電型の層と前記ウェル層と前記エミッタ層に接するように形成されたゲート絶縁膜と、
    該ゲート絶縁膜を介して前記ウェル層に対向するように形成されたゲートを備え、
    前記ダイオード領域は、
    前記第1導電型の層と、
    該第1導電型の層上に積層形成された第2導電型の層と、
    該第2導電型の層の表層部に形成された第1導電型のアノード層と、
    該第2導電型の層の表層部に形成された第2導電型のカソード層を備え、
    前記IGBT領域の前記第1導電型の層はコレクタ層であり、前記IGBT領域と前記ダイオード領域は、前記第2導電型の層の表面から前記第1導電型の層まで埋め込まれた素子分離層によって分離されていることを特徴とする半導体装置。
  3. IGBT領域と第1及び第2のダイオード領域を備えた半導体装置において、
    前記IGBT領域は、
    第1導電型の層と、
    該第1導電型の層上に積層形成された第2導電型の層と、
    該第2導電型の層の表層部に形成された第1導電型のウェル層と、
    該各第1導電型ウェル層の表層部に形成された第2導電型のエミッタ層と、
    前記第2導電型の層と前記ウェル層と前記エミッタ層に接するように形成されたゲート絶縁膜と、
    該ゲート絶縁膜を介して前記ウェル層に対向するように形成されたゲートを備え、
    前記第1ダイオード領域は、
    前記第1導電型の層と、
    該第1導電型の層上に積層形成された第2導電型の層と、
    該第2導電型の層の表層部に形成された第2導電型のカソード層を備え、
    前記第2ダイオード領域は、
    前記第1導電型の層と、
    該第1導電型の層上に積層形成された第2導電型の層と、
    該第2導電型の層の表層部に形成された第1導電型のアノード層と、
    該第2導電型の層の表層部に形成された第2導電型のカソード層を備え、
    前記IGBT領域の前記第1導電型の層はコレクタ層であり、前記第1ダイオード領域の前記第1導電型の層はアノード層であり、前記IGBT領域、前記第1のダイオード領域及び前記第2ダイオード領域は、前記第2導電型の層の表面から前記第1導電型の層まで埋め込まれた素子分離層によって分離されていることを特徴とする半導体装置。
  4. 前記素子分離層は、
    素子分離溝と、該素子分離溝の側面及び底部に形成された第1導電型の拡散層から構成されることを特徴とする請求項1、2または3記載の半導体装置。
  5. IGBTとダイオードを備える半導体装置の製造方法であって、
    第1導電型の層の上面に第2導電型の層を積層形成する工程と、
    前記第2導電型の層の表面から前記第1導電型の層の内部にかけて素子分離層を形成し第1の領域と第2の領域に区画する工程と、
    前記第1の領域と前記第2の領域で前記第2導電型の層の表面にフィールド絶縁膜を選択形成する工程と、
    前記第1の領域で前記第2導電型の層の表面の前記フィールド絶縁膜が形成されていない部分にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    該ゲート絶縁膜の上部にゲートを形成する工程と、
    前記第1の領域で前記第2導電型の層の表層部に第1導電型のウェル層を形成する工程と、
    前記第1導電型のウェル層の表層部に第2導電型のエミッタ層を、前記第2の領域の前記第2導電型の層表層部に第2導電型のカソード層を同時形成する工程と、
    前記フィールド絶縁膜と前記ゲートを覆う層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜をエッチングして、第2導電型のエミッタ層に接続するエミッタ電極と第2導電型のカソード層に接続するカソード電極を同時形成する工程と、
    を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. IGBTとダイオードを備える半導体装置の製造方法であって、
    第1導電型の層の上面に第2導電型の層を積層形成する工程と、
    前記第2導電型の層の表面から前記第1導電型の層の内部にかけて素子分離層を形成し第1の領域と第2の領域に区画する工程と、
    前記第1の領域と前記第2の領域で前記第2導電型の層の表面にフィールド絶縁膜を選択形成する工程と、
    前記第1の領域で前記第2導電型の層の表面の前記フィールド絶縁膜が形成されていない部分にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    該ゲート絶縁膜の上にゲートを形成する工程と、
    前記第1の領域で前記第2導電型の層の表層部に第1導電型のウェル層を、前記第2の領域の前記第2導電型の層の表層部に第1導電型のアノード層を同時形成する工程と、
    前記第1導電型のウェル層の表層部に第2導電型のエミッタ層を、前記第2の領域の前記第2導電型の層の表層部に第2導電型のカソード層を同時形成する工程と、
    前記フィールド絶縁膜と前記ゲートを覆う層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜をエッチングして、第2導電型のエミッタ層に接続するエミッタ電極、前記ダイオードの第1導電型のアノード層に接続するアノード電極及び第2導電型のカソード層に接続するカソード電極を同時形成する工程と、
    を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. IGBTと第1及び第2のダイオードを備える半導体装置の製造方法であって、
    第1導電型の層の上面に第2導電型の層を積層形成する工程と、
    前記第2導電型の層の表面から前記第1導電型の層の内部にかけて素子分離層を形成し第1の領域と第2の領域と第3の領域に区画する工程と、
    前記第1の領域と前記第2の領域及び前記第3の領域で前記第2導電型の層表面にフィールド絶縁膜を選択形成する工程と、
    前記第1の領域で前記第2導電型の層の表面の前記フィールド絶縁膜が形成されていない部分にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    該ゲート絶縁膜の上にゲートを形成する工程と、
    前記第1の領域で前記第2導電型の層の表層部に第1導電型のウェル層を、前記第3の領域の前記第2導電型の層の表層部に第1導電型のアノード層を同時形成する工程と、
    前記第1導電型のウェル層の表層部に第2導電型のエミッタ層を、前記第2の領域の前記第2導電型の層の表層部に第2導電型の第1カソード層を、前記第3の領域の前記第2導電型の層の表層部に第2導電型の第2カソード層を同時形成する工程と、
    前記フィールド絶縁膜と前記ゲートを覆う層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜をエッチングして、第2導電型のエミッタ層に接続するエミッタ電極を、第2導電型の第1カソード層に接続する第1カソード電極を、第1導電型のアノード層に接続するアノード電極を、第2導電型の第2カソード層に接続する第2カソード電極を同時形成する工程と、
    を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. IGBTとダイオードを備える半導体装置の製造方法であって、
    第1導電型の層の上面に第2導電型の層を積層形成する工程と、
    前記第2導電型の層の表面から前記第1導電型の層の内部にかけて素子分離層を形成し第1の領域と第2の領域に区画する工程と、
    前記第1の領域と前記第2の領域で前記第2導電型の層の表面にフィールド絶縁膜を選択形成する工程と、
    前記第1の領域で前記第2導電型の層の表層部に第1導電型のウェル層を形成する工程と、
    前記ウェル層から前記第2導電型の層に達するようにトレンチを形成する工程と、
    前記第1の領域で前記トレンチの側面及び底面にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記トレンチ内にゲートを形成する工程と、
    前記第1の領域で前記第1導電型のウェル層の表層部に第2導電型のエミッタ層を、前記第2の領域で前記第2導電型の層表層部に第2導電型のカソード層を同時形成する工程と、
    前記フィールド絶縁膜と前記ゲートを覆う層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜をエッチングして、第2導電型のエミッタ層に接続するエミッタ電極と第2導電型のカソード層に接続するカソード電極を同時形成する工程と、
    を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. IGBTとダイオードを備える半導体装置の製造方法であって、
    第1導電型の層の上面に第2導電型の層を積層形成する工程と、
    前記第2導電型の層の表面から前記第1導電型の層の内部にかけて素子分離層を形成し第1の領域と第2の領域に区画する工程と、
    前記第1の領域と前記第2の領域で前記第2導電型の層の表面にフィールド絶縁膜を選択形成する工程と、
    前記第1の領域の前記第2導電型の層の表層部に第1導電型のウェル層を、前記第2の領域で前記第2の導電型の層の表層部に第1導電型のアノード層を同時形成する工程と、
    前記ウェル層から前記第2導電型の層に達するようにトレンチを形成する工程と、
    前記第1の領域で前記トレンチの側面及び底面にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記トレンチ内にゲートを形成する工程と、
    前記第1の領域で前記第1導電型のウェル層の表層部に第2導電型のエミッタ層を、前記第2の領域で前記第2導電型の層の表層部に第2導電型のカソード層を同時形成する工程と、
    前記フィールド絶縁膜と前記ゲートを覆う層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜をエッチングして、第2導電型のエミッタ層に接続するエミッタ電極、前記ダイオードの第1導電型のアノード層に接続するアノード電極及び第2導電型のカソード層に接続するカソード電極を同時形成する工程と、
    を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. IGBTと第1及び第2のダイオードを備える半導体装置の製造方法であって、
    第1導電型の層の上面に第2導電型の層を積層形成する工程と、
    前記第2導電型の層の表面から前記第1導電型の層の内部にかけて素子分離層を形成し第1の領域と第2の領域と第3の領域に区画する工程と、
    前記第1の領域と前記第2の領域及び前記第3の領域で前記第2導電型の層表面にフィールド絶縁膜を選択形成する工程と、
    前記第1の領域で前記第2導電型の層の表層部に第1導電型のウェル層を、前記第3の領域で前記第2導電型の層の表層部に第1導電型のアノード層を同時形成する工程と、
    前記ウェル層から前記第2導電型の層に達するようにトレンチを形成する工程と、
    前記第1の領域で前記トレンチの側面及び底面にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記トレンチ内にゲートを形成する工程と、
    前記第1の領域で前記第1導電型のウェル層の表層部に第2導電型のエミッタ層を、前記第2の領域で前記第2導電型の層の表層部に第2導電型の第1カソード層を、前記第3の領域で前記第2導電型の層の表層部に第2導電型の第2カソード層を同時形成する工程と、
    前記フィールド絶縁膜と前記ゲートを覆う層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜をエッチングして、第2導電型のエミッタ層に接続するエミッタ電極を、第2導電型の第1カソード層に接続する第1カソード電極を、第1導電型のアノード層に接続するアノード電極を、第2導電型の第2カソード層に接続する第2カソード電極を同時形成する工程と、
    を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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