JP2005243477A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 アノード排ガスを内部に止めて運転する燃料電池において、燃料電池性能の低下の抑制、燃料電池の燃費性能の向上を図る。
【解決手段】燃料電池システム10では、燃料電池20の運転当初は、バッファ50内には水素で満たされており、燃料電池20の運転時間の経過と共にバッファ50内における不純物IMの濃度が増加する。水素濃度Dhが開弁基準濃度Dhrefo未満となり、アノード排ガス遮断弁62が開弁されると、バッファ50内の水素濃度は急速に増加し、燃料電池20の運転当初のレベルまで回復する。バッファ50内の水素濃度の急速な増加は、アノード排ガス遮断弁62の開弁に伴い、燃料電池20に供給された燃料ガスはバッファ50へと流動することによりもたらされる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、単電池からなる燃料電池、または単電池が複数積層されてなる燃料電池を含む燃料電池システムに関する。
燃料電池内部に燃料ガスを止めて運転する燃料電池(例えば、特許文献1参照)では、燃料電池の運転時間の経過と共に、燃料電池内に残留する窒素、水分といった不純物によって、電極触媒が被覆される。この結果、電極触媒における起電反応が阻害され、出力電圧が低下するという問題を有していた。
この問題に対して、従来の燃料電池内部に燃料ガスを止めて運転する燃料電池では、出力電圧が所定の基準電圧以下となった場合に、燃料電池内(アノード側)の不純物を含むアノード排ガスを燃料電池外に排出することによって出力電圧の回復が図られていた。
特開平9−312167号公報
しかしながら、従来の燃料電池内部に燃料ガスを止めて運転する燃料電池では、特に燃料電池スタックの各セル末端では燃料ガスの流れ・拡散がほとんどなく、不純物が滞留し易いために、十分な発電が行われ難い。この結果、燃料電池の出力電圧は頻繁に低下し、燃料電池内に滞留する不純物の排出頻度を高めなければ必要な出力電圧を得ることができないという問題がある。かかる場合には、不純物の排出と共に、燃料電池内の燃料ガスも排出されるため、燃料電池の燃費性能が低下するという問題が生じる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、アノード排ガスを内部に止めて運転する燃料電池において、燃料電池性能の低下の抑制、燃料電池の燃費性能の向上を目的とする。
上記課題を解決するために本発明の第1の態様は、アノード排ガスを排出するためのアノード排ガス排出口を有する燃料電池と、前記燃料電池のアノード排ガス排出口に接続されているアノード排ガス排出管と、前記アノード排ガス排出管上に配置されていると共に、前記アノード排ガス排出管を連通または非連通状態に切り換える連通機構と、前記アノード排ガス排出管上において、前記燃料電池と前記連通機構との間に配置されていると共に前記燃料電池から排出されたアノード排ガスを貯留するためのアノード排ガス貯留部と、前記燃料電池の通常運転されている時には、前記連通機構を非連通状態に切り換える制御部とを備えることを特徴とする燃料電池システムを提供する。
本発明の第1の態様に係る燃料電池システムによれば、アノード排ガス排出管上において、燃料電池と連通機構との間に配置されていると共に燃料電池から排出されたアノード排ガスを貯留するためのアノード排ガス貯留部と、燃料電池の通常運転されている時には、連通機構を非連通状態に切り換える制御部とを備えるので、アノード排ガスを内部に止めて運転する燃料電池において、燃料電池性能の低下の抑制、燃料電池の燃費性能の向上を図ることができる。
本発明の第1の態様に係る燃料電池システムにおいて、前記アノード排ガス貯留部は、少なくとも前記アノード排ガス排出管よりも大きな横断面開口面積を有する中空容器であっても良い。この構成を備えることにより、本来、燃料電池末端部に滞留するアノード排ガス中の不純物をアノード排ガス貯留部に貯めることができるので、アノード排ガス中の不純物に起因する燃料電池性能の低下を抑制することができる。
本発明の第1の態様に係る燃料電池システムはさらに、前記アノード排ガス貯留部内の水素濃度を検出する水素濃度検出器を備え、前記制御部は、前記水素検出器により検出された水素濃度が第1の所定水素濃度よりも低い場合には、前記燃料電池が通常運転されていても、前記連通機構を連通状態に切り換えても良い。この構成を備えることにより、アノード排ガス貯留部に貯まったアノード排ガス中の不純物を燃料電池外部に排出することができる。この結果、燃料電池末端部に滞留するアノード排ガス中の不純物のアノード排ガス滞留部への移動を促すことができる。
本発明の第1の態様に係る燃料電池システムにおいて、前記制御部は、前記第1の所定水素濃度よりも低くなった水素濃度が前記第1の所定水素濃度よりも高い第2の所定水素濃度よりも高くなった場合には、前記連通機構を非連通状態に切り換えても良い。この構成を備えることにより、燃料電池外部へ排出される水素量を低減することが可能となり、燃料電池の燃費性能の向上を図ることができる。
本発明の第1の態様に係る燃料電池システムはさらに、前記燃料電池に対して一定圧力にて燃料ガスを供給する燃料ガス供給部を備えても良い。この構成を備えることによって、燃料電池に対して常に所定量の燃料ガスを供給することができる。
本発明の第2の態様は、アノード排ガスを排出するためのアノード排ガス排出口を有する燃料電池と、前記燃料電池のアノード排ガス排出口に接続されているアノード排ガス排出管と、前記アノード排ガス排出管と接続されている上流端部と塞がれている下流端部を有すると共に、前記燃料電池から排出されたアノード排ガスを貯留するアノード排ガス貯留部とを備えることを特徴とする燃料電池システムを提供する。
本発明の第2の態様に係る燃料電池システムによれば、アノード排ガス排出管と接続されている上流端部と塞がれている下流端部を有すると共に、燃料電池から排出されたアノード排ガスを貯留するアノード排ガス貯留部を備えるので、アノード排ガスを内部に止めて運転する燃料電池において、燃料電池性能の低下の抑制、燃料電池の燃費性能の向上を図ることができる。また、本発明の第2の態様に係る燃料電池システムは、本発明の第1の態様に係る燃料電池システムと同様にして種々の態様にて実現され得る。
以下、本発明に係る燃料電池システムについて図面を参照しつつ、実施例に基づいて説明する。
図1を参照して本実施例に係る燃料電池システムの概略構成について説明する。図1は本実施例に係る燃料電池システムの一構成例を模式的に示す説明図である。
燃料電池システム10は、燃料電池20、高圧水素タンク30、高圧水素タンク遮断弁40、バッファ50、制御回路60、アノード排ガス遮断弁62を備えている。
燃料電池20は、例えば、複数の単セルがスタック状に積層されてなる。各単セルは、膜電極接合体と、膜電極接合体を挟持するアノードセパレータとカソードセパレータとを備えている。膜電極接合体は、例えば、固体高分子電解質膜と、固体高分子電解質膜の両面に形成された触媒層および拡散層(電極)を備えている。燃料電池20によって発電された電力は、電気モータ等の負荷63に給電される。
燃料電池20は、各単セルに対して燃料ガスを供給するための燃料ガス流路21(燃料ガスマニホールド)、各単セルに対して酸化ガスを供給するための酸化ガス流路22(酸化ガスマニホールド)を備えている。燃料ガス流路21に供給された燃料ガスは、各単セル内に形成されているセル内燃料ガス流路(図示しない)に供給される。燃料ガス流路21の上流端には、高圧水素タンクから供給された燃料ガスを燃料ガス流路21へと導入するための燃料ガス導入部211が備えられ、燃料ガス流路21の下流端には、燃料ガス流路21を流れる燃料ガスを燃料電池20外部へ排出するための燃料ガス排出部212が備えられている。酸化ガス流路22の上流端には、酸化ガスを酸化ガス流路22へと導入するための酸化ガス導入部221が備えられ、酸化ガス流路22の下流端には、酸化ガス流路22を流れる酸化ガスを燃料電池20外部へ排出するための酸化ガス排出部222が備えられている。
高圧水素タンク30は、燃料ガスとしての水素を貯蔵する。高圧水素タンク30は、燃料ガス供給管31を介して燃料電池20の燃料ガス導入部211と連通されている。本実施例では、燃料ガス供給源として、高圧水素タンク30を用いているが、この他にも、水素吸蔵合金を利用した水素タンク、水素リッチガスを貯蔵する水素リッチガス貯蔵器または水素リッチガスを生成する水素リッチガス生成器を燃料ガス供給源として用いても良い。
燃料ガス供給管31には、高圧水素タンク遮断弁40および水素調圧弁41が配置されている。高圧水素タンク遮断弁40は、高圧水素タンク30と燃料ガス供給管31とを連通・非連通状態とする。水素調圧弁41は、燃料ガスの圧力を高圧から所定圧力まで減圧し、所定圧力にて燃料ガスを燃料電池20に供給する。したがって、本実施例では、燃料電池20に供給される燃料ガス流量は、燃料電池20における消費量に見合った成り行き量となる。
バッファ50(アノード排ガス貯留部)は、燃料電池20の燃料ガス排出部212と接続されているアノード排ガス排出管51上に備えられている。バッファ50は、アノード排ガス排出管51の横断面積よりも大きな横断面積を有する、所定容量の容器であり、燃料電池20の燃料ガス排出部212から排出されたアノード排ガスを一時的に貯蔵する。すなわち、本実施例に係る燃料電池システム10では、燃料電池20内部の不純物IMは、燃料電池20の末端領域(下流領域)DSではなく、バッファ50に蓄積される。詳細に説明すると、燃料電池20(燃料ガス流路21)において生成された不純物IMは、燃料電池20の燃料ガス流路21を流動する燃料ガスによって燃料ガス流路21の末端領域DSへと移動させられる。燃料電池20の燃料ガス流路21の末端領域DSに到達した不純物IMは、燃料ガス流路21を末端領域DSへと流動する燃料ガスによって燃料電池20の上流側への移動、並びに濃度拡散が規制されるため、逐次、バッファ50へと濃度拡散によって移動する。なお、バッファ50は、不純物IMの濃度拡散によるバッファ50への移動をより確実なものとするため、また、バッファ50内に存在する水素の逆拡散による燃料電池20への移動をより確実なものとするため、燃料電池20の燃料ガス排出部212にできる限り近接配置されていることが好ましい。
バッファ50には、バッファ50内部の水素濃度を検出するための水素濃度センサ61が備えられている。水素濃度センサ61によって、バッファ50内部の水素濃度を検出することによって、相対的にバッファ50内部の不純物濃度(窒素濃度)を検出することができる。すなわち、燃料電池20の運転開始当初、バッファ50内部の水素濃度は高く、不純物IMの発生および蓄積に伴って、水素濃度センサ61によって検出される水素濃度は低下する。
バッファ50の下流側における、アノード排ガス排出管51には、アノード排ガス遮断弁62が備えられている。アノード排ガス遮断弁62は、制御回路60からの制御信号に従って、バッファ50(燃料電池20)と大気とを連通または非連通状態のいずれかの状態に切り換える。
本実施例に係る燃料電池20は、アノード排ガス排出管51を備えることによって、アノード排ガスを内部に止めて運転するアノード排ガス非循環型の燃料電池として機能する。本実施例に係る燃料電池20においては、燃料ガス排出部212から排出されるアノード排ガスは、再度、燃料ガス導入部211に投入されない。具体的には、アノード排ガス遮断弁62が非連通(閉弁)状態とされることによって、燃料電池20は、アノード排ガスを内部に止めた状態にて運転される。また、アノード排ガス遮断弁62が連通(開弁)状態とされることにより、アノード排ガスと共にバッファ50(燃料電池20)内部に滞留する不純物IMを燃料電池システム10の外部に排出することができる。なお、アノード排ガスとは、起電反応に用いられた、水分、窒素といった不純物IMを含む燃料ガスを意味する。なお、燃料電池20の末端領域(下流領域)とは、不純物IMが滞留する、燃料電池20における燃料ガス排出部212近傍の領域を意味する。
制御回路60は、燃料電池システム10の動作を制御するための制御手段であり、中央演算処理装置(CPU)、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備える。制御回路60は、水素濃度センサ61、アノード排ガス遮断弁62と信号線を介して接続されている。
本実施例に係る燃料電池システム10の動作について簡単に説明する。燃料電池20の燃料ガス導入部211に対しては、高圧水素タンク30から所定圧力にて燃料ガスが供給されている。したがって、起電反応に伴い燃料電池20において燃料ガスが消費され、燃料電池20の燃料ガス流路21の圧力(燃料ガス供給管30内の圧力によって判断しても良い)が所定圧力を下回ると、水素調圧弁41の作用によって燃料電池20内の圧力が所定圧力に到達するまで新たな燃料ガスが供給される。言い換えれば、燃料電池20にて消費された量に相当する量の新たな燃料ガスが、高圧水素タンク30から燃料電池20の燃料ガス導入部211へと供給される。
燃料電池20の燃料ガス流路21には、酸化ガス流路221から水、窒素を含む不純物IMが濃度拡散によって固体電解質膜を透過してくる。燃料電池20の燃料ガス流路21に透過した不純物IMは、供給される燃料ガスに押されて燃料ガス流路21の下流領域DSへと移動する。燃料ガス流路21の下流領域DSに移動させられた不純物IMは、濃度拡散によってバッファ50内部へと蓄積される。バッファ50内部に蓄積された不純物IMは、以下の手順によってバッファ50外部、すなわち、燃料電池システム10の外部に排出される。
図2〜図6を参照して本実施例に係る燃料電池システム10における、不純物IMの排出動作について説明する。図2は本実施例の燃料電池20におけるアノード排ガス排出処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。図3〜図5は本実施例に係る燃料電池システム10における不純物IMの蓄積・排出の様子を模式的に示す説明図である。図6は本実施例のバッファ内部における水素濃度および不純物濃度の時間変化を模式的に示す説明図である。
制御回路60は、図2に示す処理ルーチンを所定時間間隔にて繰り返し実行する。制御回路60は、アノード排ガス遮断弁62を閉状態(非連通状態)にて燃料電池20の運転を開始する。制御回路60は、本処理ルーチンを開始すると、水素濃度センサ61を介して、バッファ50内部の水素濃度Dhを取得する(ステップS100)。制御回路60は、取得した水素濃度Dhが開弁基準濃度Dhrefo未満であるか否かを判定し(ステップS110)、Dh<Dhrefoでないと判定した場合には(ステップS110:No)、アノード排ガス遮断弁62に対して閉弁指示を送って(ステップS140)、本処理ルーチンを終了する。水素濃度Dh≧Dhrefoの場合には、例えば、バッファ50内部は、図3に示す状況にある。すなわち、バッファ50内部は未だ不純物IMによって満たされておらず、さらに不純物IMを蓄積することができる状態にある。
制御回路60は、Dh<Dhrefoであると判定した場合には(ステップS110:Yes)、アノード排ガス遮断弁62に対して開弁指示を送る(ステップS120)。この場合には、例えば、バッファ50内部は、図4に示す状況にある。すなわち、バッファ50内部は、ほぼ不純物IMによって満たされており、さらなる不純物IMを蓄積することができない状態にある。この状態では、濃度拡散による、燃料電池20の下流領域DSからバッファ50への不純物IMの移動を期待することができず、燃料電池20の発電性能の低下を招くおそれがある。
制御回路60は、水素濃度センサ61により検出される水素濃度Dhが閉弁基準濃度Dhrefs以上となるまで待機し(ステップS130:No)、水素濃度Dh≧Dhrefsであると判定した場合には(ステップS130:Yes)、アノード排ガス遮断弁62に対して閉弁指示を送って(ステップS140)、本処理ルーチンを終了する。
水素濃度Dh≧Dhrefsの場合には、例えば、バッファ50内部は、図5に示す状況にある。すなわち、バッファ50内に滞留していた不純物IMは、アノード排ガス排出管51を介して燃料電池システム10の外部へと排出され、バッファ50内部は水素によって満たされる。
本実施例における、バッファ50内の水素濃度(不純物濃度)は、たとえば、図6に示すように変動する。すなわち、燃料電池20の運転当初は、バッファ50内には水素で満たされており、燃料電池20の運転時間の経過と共にバッファ50内における不純物IMの濃度が増加する(水素濃度が低下する)。水素濃度Dhが開弁基準濃度Dhrefo未満となり、アノード排ガス遮断弁62が開弁されると、バッファ50内の水素濃度は急速に増加し(不純物濃度は急速に減少し)、燃料電池20の運転当初のレベルまで回復する。すなわち、バッファ50内に蓄積されていた不純物IMは、バッファ50から排出される。バッファ50内の水素濃度の急速な増加は、アノード排ガス遮断弁62の開弁に伴い、燃料電池20に供給された燃料ガスがバッファ50へと流動することによりもたらされる。
以上説明したように、本実施例に係る燃料電池システム10は、燃料電池20の燃料ガス排出部212と連通されているアノード排ガス排出管51にバッファ50を備えている。したがって、従来の燃料電池システム10においては、燃料電池20の末端領域DS近傍に存在する不純物IMが、濃度拡散によってバッファ50へと導かれ、燃料電池20(燃料ガス流路21)から不純物が除去される。この結果、不純物に起因する、燃料ガス流路21における燃料ガスの拡散性の低下を解消することが可能となり、また、滞留する不純物によるアノード電極の被覆を防止することができる。よって、不純物の影響を受けることなく、燃料電池20の出力電圧を常に略一定値に維持することが可能となり、安定した出力電圧を出力させることができる。さらに、燃料電池20の末端領域DSにおける各単セルの発電効率をさらに高めることができると共に、燃料電池20としてさらに安定した電力を供給することができる。
また、本実施例に係る燃料電池システム10によれば、バッファ50を備えることによって、アノード排ガス遮断弁62の閉弁(非連通)期間T1(図6参照)を長くすることができる。すなわち、従来、遮断弁を開弁することによって燃料電池20外部に排出されていた不純物IMを、アノード排ガス遮断弁62の開弁を伴うことなくバッファ50に一時的に蓄積しておくことが可能となる。したがって、アノード排ガス遮断弁62の閉弁期間T1を、従来例における遮断弁の閉弁期間よりも十分に長く取ることが可能となり、アノード排ガス遮断弁62の開弁回数を低減することができる。この結果、燃料電池20から排出される燃料ガス量を低減することが可能となり、燃料電池20の運転効率を向上させることができる。
さらに、バッファ50は、アノード排ガス排出管51よりも横断面積が大きく、所定の内容量を有するので、不純物IMはバッファ50内部にて拡散することができる。この結果、水素濃度センサ62によって水素(不純物IM)の平均濃度を検出することが可能となり、より正確な水素濃度管理を行うことができる。すなわち、不純物IMがバッファ50において局所的に存在する事態を低減することが可能となり、局所的に存在する不純物に起因する検出水素濃度の急激な低下、水素濃度の急激な低下に伴うアノード排ガス遮断弁62の開弁といった、本来は不要な不純物IMの排出処理を回避することができる。この結果、燃料電池20の運転効率を向上させることができる。
・その他の実施例:
上記実施例では、固体高分子電解質膜を備える燃料電池20を例によって説明したが、この他にも、金属製、非金属性の分離膜を備える燃料電池20を用いても良い。例えば、燃料電池20の耐圧性が分離膜によって規定される場合には、分離膜として、機械的強度の高いものを用いることにより、開弁判定値を大きく取ることが可能となり、アノード排ガス遮断弁62の開弁回数を低減することができる。
上記実施例では、単セルがスタック状に積層された燃料電池を例にとって説明したが、本発明は、単セル型の燃料電池においても適用可能である。例えば、燃料ガス供給孔から供給された燃料ガスがセル内燃料ガス流路を流れ、燃料ガス排出孔からセル外(燃料ガス排出マニホールド)に排出される単セルにおいても、燃料ガス排出孔近傍における不純物の滞留が問題となる。かかる場合、従来例では、燃料ガス排出孔近傍においては不純物が電極を覆うことにより発電が妨げられ、また、不純物により燃料ガスの拡散が妨げられていた。これに対して、上記実施例と同様にして、単セル内に必要流量よりも多い供給流量にて燃料ガスを供給することにより、燃料ガス排出孔近傍に滞留する不純物を除去することが可能となり、発電領域の偏り、燃料ガスの拡散不良を解消することができる。
上記実施例では、酸化ガスの供給態様について詳細に説明されていないが、例えば、外部の気体ポンプによってそれぞれ供給され得る。
以上、実施例に基づき本発明に係る燃料電池システムを説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
本実施例に係る燃料電池システムの一構成例を模式的に示す説明図である。 本実施例の燃料電池におけるアノード排ガス排出処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。 本実施例に係る燃料電池システムにおける不純物の蓄積・排出の様子を模式的に示す説明図である。 本実施例に係る燃料電池システムにおける不純物の蓄積・排出の様子を模式的に示す説明図である。 本実施例に係る燃料電池システムにおける不純物の蓄積・排出の様子を模式的に示す説明図である。 本実施例のバッファ内部における水素濃度および不純物濃度の時間変化を模式的に示す説明図である。
符号の説明
10…燃料電池システム
20…燃料電池
21…燃料ガス流路
211…燃料ガス導入部
212…燃料ガス排出部
22…酸化ガス流路
221…酸化ガス導入部
222…酸化ガス排出部
30…高圧水素タンク
31…燃料ガス供給管
40…高圧水素ガス遮断弁
41…水素調圧弁
50…バッファ
51…アノード排ガス排出管
60…制御回路
61…水素濃度センサ
62…アノード排ガス遮断弁
63…負荷

Claims (6)

  1. 燃料電池システムであって、
    アノード排ガスを排出するためのアノード排ガス排出口を有する燃料電池と、
    前記燃料電池のアノード排ガス排出口に接続されているアノード排ガス排出管と、
    前記アノード排ガス排出管上に配置されていると共に、前記アノード排ガス排出管を連通または非連通状態に切り換える連通機構と、
    前記アノード排ガス排出管上において、前記燃料電池と前記連通機構との間に配置されていると共に前記燃料電池から排出されたアノード排ガスを貯留するためのアノード排ガス貯留部と、
    前記燃料電池の通常運転されている時には、前記連通機構を非連通状態に切り換える制御部とを備える燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記アノード排ガス貯留部は、少なくとも前記アノード排ガス排出管よりも大きな横断面開口面積を有する中空容器である燃料電池システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料電池システムはさらに、
    前記アノード排ガス貯留部内の水素濃度を検出する水素濃度検出器を備え、
    前記制御部は、前記水素検出器により検出された水素濃度が第1の所定水素濃度よりも低い場合には、前記燃料電池が通常運転されていても、前記連通機構を連通状態に切り換える燃料電池システム。
  4. 請求項3に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記制御部は、前記第1の所定水素濃度よりも低くなった水素濃度が、前記第1の所定水素濃度よりも高い第2の所定水素濃度よりも高くなった場合には、前記連通機構を非連通状態に切り換える燃料電池システム。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の燃料電池システムはさらに、
    前記燃料電池に対して一定圧力にて燃料ガスを供給する燃料ガス供給部を備える燃料電池システム。
  6. 燃料電池システムであって、
    アノード排ガスを排出するためのアノード排ガス排出口を有する燃料電池と、
    前記燃料電池のアノード排ガス排出口に接続されているアノード排ガス排出管と、
    前記アノード排ガス排出管と接続されている上流端部と塞がれている下流端部を有すると共に、前記燃料電池から排出されたアノード排ガスを貯留するアノード排ガス貯留部とを備える燃料電池システム。
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