JP2005243123A - 磁気ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気ディスクのハブへの取り付け、および取り外しが可能であり、かつ磁気ディスクのハブへの取り付けにネジおよび専用治具を用いる必要がない磁気ディスク装置を提供する。
【解決手段】ハブが第1の嵌合部を備える穴部と磁気ディスクを載置する載置部とを有し、クランパがその開口から外周に向かうスリットと、第2の嵌合部と、を備える挿入部と、磁気ディスクを押圧する押圧部とを有する。磁気ディスクをハブの載置部に載置し、クランパの挿入部をバブの穴部に挿入することで、第1、第2の嵌合部が互いに嵌合し、磁気ディスクをハブに固定することができる。このとき、挿入部がスリットを有することから、弾性変形が容易となり、ハブからのクランパの脱着が可能となる。しかも、クランパの取り付けに専用の治具やネジを用いる必要がない。
【選択図】図1

Description

本発明は、クランパを用いて磁気ディスクを保持する磁気ディスク装置に関する。
磁気ディスク装置は磁気ディスクを記録媒体として用いて情報の記録、再生を行う。磁気ディスクをディスクモータのハブに保持して回転することで、磁気ディスクへの情報の記録、再生が行われる。
ここで、ディスククランパの下方に突き出したクランプ部をハブ上面の凹部に挿入してかしめることで、磁気ディスクをハブに固定する技術が開示されている(特許文献1参照)。磁気ディスクの固定にネジを使用する必要がなくなることから、ネジの頭部に相当する分だけ磁気ディスク装置の薄型化を図ることができる。
また、ウエブ形状部とスリット部とを有するクランプディスクを用い、ウエブ形状部を外周方向に治具で押し広げてスピンドルハブのリード部に取り付けることで磁気ディスクをスピンドルハブに保持する技術が開示されている(特許文献2参照)。クランプディスクの取り付け、取り外しが可能となる。
特開平8−124263号公報 特開2003−6970号公報
しかしながら、特許文献1記載の技術では、クランプ部をかしめてディスククランパを固定するため、ディスククランパの脱着が困難である。また、特許文献2記載の技術では、クランプディスクの取り外しが可能ではあるが、その取り付けに専用の治具が必要である。
上記に鑑み、本発明は、磁気ディスクのハブへの取り付け、および取り外しが可能であり、かつ磁気ディスクのハブへの取り付けにネジおよび専用治具を用いる必要がない磁気ディスク装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る磁気ディスク装置は、開口を有する磁気ディスクと、内周面と、外周面と、前記内周面または前記外周面のいずれかに形成された第1の嵌合部とを備え、かつ前記開口に対応する穴部と、前記磁気ディスクを載置する載置部と、を有するハブと、開口と、前記開口から外周に向かうスリットと、前記開口の近傍に配置され、かつ前記第1の嵌合部に対応する第2の嵌合部と、を備え、かつ前記穴部に挿入される挿入部と、前記磁気ディスクを押圧する押圧部と、を有するクランパと、を具備することを特徴とする。
ハブが、内周面、外周面のいずれかに形成された第1の嵌合部を備える穴部と、磁気ディスクを載置する載置部と、を有する。クランパが、その開口から外周に向かうスリットと、開口の近傍に配置され、かつ第1の嵌合部に対応する第2の嵌合部と、を備える挿入部と、磁気ディスクを押圧する押圧部とを有する。
磁気ディスクをハブの載置部に載置し、クランパの挿入部をバブの穴部に挿入することで、第1、第2の嵌合部が互いに嵌合し、磁気ディスクをハブに固定することができる。
このとき、挿入部がスリットを有することから、ハブの穴部への挿入の際に挿入部の弾性変形が容易となる。この結果、ハブからのクランパの脱着が可能となる。
しかもクランパの挿入部をハブの穴部に挿入することでハブへのクランパの取り付けが行えるので、クランパの取り付けに専用の治具を用いる必要がない。
さらに、ハブへのクランパの取り付けにネジを必要としないので、ネジ頭に相当する高さを無くして、磁気ディスク装置の厚さを薄くすることが可能となる。
(1)ここで、磁気ディスク装置が、シャフトと、前記シャフトと前記ハブとの間に配置され、かつ前記シャフトに対して前記ハブを回転可能とする回転機構と、をさらに具備し、前記穴部が前記回転機構の外周に配置されていてもよい。
シャフトが回転機構によってハブ、ひいては穴部に対して回転可能である。このため、磁気ディスクが回転しているときに、シャフトを固定しておくことができ、シャフトを用いてハブを磁気ディスク装置のベースに取り付けることができる。さらに、シャフトの上下双方でハブを安定して固定することが可能となる。
なお、回転機構には、ボールベアリングや流体潤滑等の潤滑手段を用いることができる。
(2)前記ハブの穴部が、入口から奥に向かって内径が小さくなる第1の導入部を有し、前記クランパの挿入部が、先端から中心に向かって外径が大きくなる第2の導入部を有してもよい。
クランパの挿入部をハブの穴部に挿入、取り付ける際に、これらの第1、第2の導入部が係合することで、挿入が滑らかに行えるようになる。また、ハブからクランパの取り外しも滑らかに行えるようになる。
以上説明したように、本発明によれば磁気ディスクのハブへの取り付け、および取り外しが可能であり、かつ磁気ディスクのハブへの取り付けにネジおよび専用治具を用いる必要がない磁気ディスク装置を提供できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る磁気ディスク装置10を表す斜視図である。図2は、磁気ディスク装置10の中央付近の断面を拡大して表す断面図である。なお、図1は磁気ディスク装置10の内部を示すため、後述のカバー19を外した状態を表している。
磁気ディスク装置10は、ベース11,スピンドルモータ12,磁気ディスク13,クランパ14、ヘッドサブアセンブリ15,ベアリングユニット16,ボイスコイルモータ17、ヘッドアンプ回路18、カバー19を有する。
ベース11上にスピンドルモータ12、ヘッドサブアセンブリ15,ベアリングユニット16,ボイスコイルモータ17、ヘッドアンプ回路18が設置され、カバー19で外部から遮断される。また、スピンドルモータ12に磁気ディスク13が取付けられ、クランパ14によって固定される。
ヘッドサブアセンブリ15は、磁気ディスク13へのデータの記録、再生を行う磁気ヘッド15aを有し、ベアリングユニット16によって回転可能に支持され、ボイスコイルモータ17によって駆動される。
図2に示すように、スピンドルモータ12は、ハブ21,ベアリング22,モータシャフト23,磁石24,コイル25を有する。
ハブ21は、磁気ディスク13を載置、固定するものであり、ディスク載置部211、クランプ挿入穴212を有する。
ディスク載置部211は、磁気ディスク13が載置されるものであり、磁気ディスク13の下面に対応するリング状の上面部213および磁気ディスク13の円形の開口に対応して円弧状に曲がった曲面を有する側部214とを有する。
クランプ挿入穴212は、スピンドルモータ12の回転中心の近傍に設けられたリング状の穴であり、クランパ14の後述する突出部142が挿入、嵌合される。クランプ挿入穴212は、内周側面215、外周側面216,底面217、クランパ導入部218,嵌合部219を有する。
内周側面215、外周側面216は、円弧状に曲がった曲面であり、それぞれスピンドルモータ12の回転中心の内周側、外周側に位置する。
クランパ導入部218は、突出部142がクランプ挿入穴212に滑らかに挿入されるようにするガイドとして働く。このために、クランパ導入部218は上方の内径が下方の内径より大きないわゆるテーパ形状となっている。
嵌合部219は、外周側面216に配置され、クランパ14の突出部142と嵌合するための略リング形状の突起である。
ベアリング22は、ハブ21とモータシャフト23とを回転可能に接続する部材である。ハブ21とモータシャフト23間での摩擦を低減するためにボールベアリングを用いている。これに換えて、流体潤滑(いわゆる流体軸受け)等他の潤滑手段を用いることも可能である。
モータシャフト23は、ベース11にハブ21を固定するための部材であり。ネジ穴231の下方にねじ込まれたネジ232によってベース11に固定される。また、のネジ穴231の上方にねじ込まれたネジ234によってカバー19を保持する。即ち、スピンドルモータ12は、モータシャフト23の上下双方でハブ21を固定可能な両持ち支持方式である。
磁石24は、ハブ21の外周に沿って円弧状に複数設置され、コイル25との吸引、反発によりハブ21、ひいては磁気ディスク13を回転させる。
コイル25は、磁石24の外周と対向する内周を有し、電流によって磁界を発生し、磁石24との吸引、反発により、ハブ21を回転させる。
図3(a)〜(c)は、クランパ14の詳細を表す正面図、断面図、および斜視図である。
クランパ14は、略円板形状のディスク押圧部141,略円筒形状の突出部142を有し、磁気ディスク13の最上面を押圧し、ハブ21に固定する。
ディスク押圧部141は、ディスク接触部143で磁気ディスク13の上面に接触し、磁気ディスク13をディスク載置部211の上面部213に押しつけ、固定する。
突出部142は、クランパ14の下方に突出し、クランプ挿入穴212に挿入、嵌合される部材であり、開口144,導入部145,嵌合部146、スリット147、端部148を有する。
開口144は、突出部142を薄肉にして、弾性変形を容易に行うために設けられる。
導入部145は、突出部142がクランプ挿入穴212に滑らかに挿入されるようにするガイドとして働く。このために、導入部143は上方の外径が下方の外径より大きないわゆるテーパ形状となっている。
嵌合部146は、クランプ挿入穴212の嵌合部219と嵌合するために突出部142の外周に形成された窪みであり、略リング形状をなしている。即ち、クランプ挿入穴212に設けられた段(嵌合部219)と突出部142の外周の段(嵌合部146)とが対応することで、クランパ14がハブ21に固定され、磁気ディスク13を押圧、固定することが可能となる。
なお、本実施形態では嵌合部146を凹、嵌合部219を凸としているが、この逆に嵌合部146を凸、嵌合部219を凹とすることも可能である。
スリット147は、開口144から放射状に形成され、突出部142を分断して、分断された個々の突出部142のほぼ独立な弾性変形を可能とする。この結果、クランプ挿入穴212への突出部142の挿入が突出部142の弾性変形の範囲で行えるようになる。即ち、このスリット147が存在しない場合には、クランプ挿入穴212に突出部142を挿入すると、突出部142全体がその中心に向かって圧縮され、塑性変形し易くなる。
スリット147は、後述するようにクランパ14をハブ21から取り外す際に、後述のクランパ取外治具30を挿入する挿入部としても用いられる。
なお、本実施形態において、スリット147は、開口144に沿って4つ設けられ、突出部142を4つに分割しているが、この個数は4に限られず、例えば、2つ〜3つ、5つ以上とすることが可能である。
端部148は、後述するように、クランパ取外治具30と係合して、クランパ14をハブ21から取り外す際に用いられる。
(クランパの取り付け)
図4(a),(b)は、ハブ21へのクランパ14の取り付け前後の状態を表す断面図である。なお、図4は判りやすさのためにベース11を除外して表している。
ハブ21のディスク載置部211に磁気ディスク13を載置し、ハブ21のクランプ挿入穴212にクランパ14の突出部142が対向するようにする。クランパ14の中心近傍上部を押して、ハブ21のクランプ挿入穴212にクランパ14の突出部142を挿入する。
このとき、突出部142にスリット147が設けてあるため、その導入部145がハブ21のクランパ導入部218に接触した際に、突出部142が容易に弾性変形する。このため、クランプ挿入穴212への突出部142の挿入が容易となる。また、クランパ14およびハブ21それぞれの導入部145,218が対応したテーパ形状をなしていることから、クランプ挿入穴212への突出部142の挿入が滑らかに行える。
突出部142をクランプ挿入穴212に挿入することにより、クランプ挿入穴212の嵌合部219とハブ21の嵌合部219が嵌合して、クランパ14がハブ21に固定される。この挿入、嵌合には、特別な専用治具等を用いる必要がない。汎用の工具や組み立て機械を用いて作業を遂行可能である。
(クランパの取り外し)
図5、6は、クランパ取外治具30を用いたハブ21からのクランパ14の取り外しを説明する断面図である。なお、図5は判りやすさのためにベース11を除外して表している。
図5は、クランパ取外治具30をクランパ14のスリット147に対応して配置した状態を表す。図5(a)は磁気ディスク装置10を中央付近で上下に分割した断面図である。また、図5(b)はクランパ取外治具30を後述の凹み部32近傍で左右に分割した断面図であり、クランパ14を仮想線(2点鎖線)で表している。
図6は、クランパ取外治具30をクランパ14のスリット147に対応した位置から45°回転した状態を表す。図6(a)は磁気ディスク装置10を中央付近で上下に分割した断面図である。また、図6(b)はクランパ取外治具30を後述の凹み部32近傍で左右に分割した断面図であり、クランパ14を仮想線(2点鎖線)で表している。
図5,6に示すように、クランパ取外治具30は、軸部31、凹み部32、引掛部33、空孔部34を有する。
軸部31は、略円柱形状であり、クランパ取外治具30の操作に用いられる。この操作は、人、自動機械のいずれでも行える。
凹み部32は、引掛部33をクランパ14のスリット147に挿入する際の逃げとして働く。
引掛部33は、クランパ14を引っ掛けるための爪35を有する。この爪35はスリット147に対応するように配置される。
空孔部34は、クランパ取外治具30が、モータシャフト23、ベアリング22等と衝突しないようにするためのものである。
ハブ21からのクランパ14の取り外しは以下のようにして行われる。
クランパ取外治具30の爪35がスリット147に対応するように配置させる(図5(a)、(b))。
軸部31を操作して、引掛部33の爪35をスリット147に挿入する。爪35の挿入後、クランパ取外治具30を約45度程度回転させて、爪35をクランパ14の突出部142の下面に対向させる(図6(a)、(b))。
その後、クランパ取外治具30を上方に引き上げることで、爪35の上面でクランパ14の突出部142の下面を押してクランパ14を上方に引き上げる。この結果、クランパ14がハブ21から取り外される。
以上本実施形態によれば、ネジを使用せずにクランパ14の脱着が可能であり、ネジの頭に相当する高さを削減することができる。このため、磁気ディスク装置10を薄型にすることが容易になる。
クランパ14の中央にネジがないためモータシャフト(モータ軸)23を上下で固定すること、いわゆる両持ちが可能となり、スピンドルモータ12の剛性を向上することができる。
また、ハブ21のクランプ挿入穴212の導入部218とクランパ14の導入部145とが対応する形状を有する。特に、これらの導入部145,218の形状がほぼ回転対称性を有することから、ハブ21にクランパ14を取り付けた際に、それぞれの回転中心が一致する。このため、均一な力で磁気ディスク13を押さえることが可能となり、磁気ディスク13のひずみを抑制することができる。
(その他の実施形態)
本発明の実施形態は上記の実施形態に限られず拡張、変更可能であり、拡張、変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態では嵌合部146、嵌合部219をそれぞれ、突出部142の外周およびクランプ挿入穴212の外周側面216に配置しているが、突出部142の内周(開口144の面)およびクランプ挿入穴212の内周側面215に配置することも可能である。このとき、嵌合部146、嵌合部219をそれぞれ、凸凹、凹凸いずれとすることも可能である。
また、上記実施形態では、磁気ディスクが1枚であったが、クランパを用いて複数枚の磁気ディスクを保持することもできる。例えば、複数の磁気ディスク間にスペーサを配置し、最上部の磁気ディスクをクランパで固定すればよい。
本発明の一実施形態に係る磁気ディスク装置を表す斜視図である。 磁気ディスクの中央付近の断面を拡大して表す断面図である。 クランパの詳細を表す正面図、断面図、および斜視図である。 ハブへのクランパの取り付け前後の状態を表す断面図である。 クランパ取外治具を用いたハブからのクランパの取り外しを説明する断面図である。 クランパ取外治具を用いたハブからのクランパの取り外しを説明する断面図である。
符号の説明
10…磁気ディスク装置、11…ベース、12…スピンドルモータ、13…磁気ディスク、14…クランパ、141…ディスク押圧部、142…突出部、143…ディスク接触部、144…開口、145…導入部、146…嵌合部、147…スリット、148…端部、15…ヘッドサブアセンブリ、15a…ヘッド、16…ベアリングユニット、17…ボイスコイルモータ、18…ヘッドアンプ回路、19…カバー、21…ハブ、211…ディスク載置部、212…クランプ挿入穴、213…上面部、214…側部、215…内周側面、216…外周側面、217…底面、218…導入部、219…嵌合部、22…ベアリング、23…モータシャフト、231…ネジ穴、232、234…ネジ、24…磁石、25…コイル、30…クランパ取外治具、31…軸部、32…凹み部、33…引掛部、34…空孔部、35…爪

Claims (3)

  1. 開口を有する磁気ディスクと、
    内周面と、外周面と、前記内周面または前記外周面のいずれかに形成された第1の嵌合部とを備え、かつ前記開口に対応する穴部と、前記磁気ディスクを載置する載置部と、を有するハブと、
    開口と、前記開口から外周に向かうスリットと、前記開口の近傍に配置され、かつ前記第1の嵌合部に対応する第2の嵌合部と、を備え、かつ前記穴部に挿入される挿入部と、前記磁気ディスクを押圧する押圧部と、を有するクランパと、
    を具備することを特徴とする磁気ディスク装置。
  2. シャフトと、前記シャフトと前記ハブとの間に配置され、かつ前記シャフトに対して前記ハブを回転可能とする回転機構と、をさらに具備し、
    前記穴部が前記回転機構の外周に配置されている
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク装置。
  3. 前記ハブの穴部が、入口から奥に向かって内径が小さくなる第1の導入部を有し、
    前記クランパの挿入部が、先端から中心に向かって外径が大きくなる第2の導入部を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク装置。
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