JP2005242192A - 電子写真感光体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 紙粉に起因する黒筋、黒点等の画像欠陥を生じないランニング特性に優れた電子写真感光体を提供することを目的とする。
【解決手段】 支持体上に感光層が形成されてなる電子写真感光体であって、前記感光層が、バインダ樹脂、電荷発生剤及び下記一般式(I)
【化1】
(式中、Arはアリール基、R1〜R14は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアルコキシ基、置換又は非置換のアリール基である。ただし、R1〜R14のうちの少なくとも1つは、炭素数3以上の脂肪族性置換基又は炭素数3以上の脂肪族性置換基を含むユニットであり、n、mは1〜4の整数である。)
で表されるスチルベン誘導体を電荷輸送剤として含有する電子写真感光体。
【選択図】 なし
【解決手段】 支持体上に感光層が形成されてなる電子写真感光体であって、前記感光層が、バインダ樹脂、電荷発生剤及び下記一般式(I)
【化1】
(式中、Arはアリール基、R1〜R14は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアルコキシ基、置換又は非置換のアリール基である。ただし、R1〜R14のうちの少なくとも1つは、炭素数3以上の脂肪族性置換基又は炭素数3以上の脂肪族性置換基を含むユニットであり、n、mは1〜4の整数である。)
で表されるスチルベン誘導体を電荷輸送剤として含有する電子写真感光体。
【選択図】 なし
Description
本発明は、複写機、プリンタ、あるいはファクシミリなどの画像形成装置に使用される電子写真感光体及びその製造方法に関する。
通常、複写機、ファクシミリ、プリンタなどの電子写真装置では、感光体を一様に主帯電し、所定の画像情報に基づく光照射により画像露光して静電潜像を形成し、この静電潜像を現像し、感光体表面にトナー像を形成する。このようにして感光体表面に形成されたトナー像は転写紙に転写され、トナー像が転写した転写紙は、定着装置に導入され、熱、圧力により、トナー像の転写紙表面への定着が行われる。
一方、転写終了後は、感光体表面に残存するトナーがクリーニングされ、さらに必要により除電(除電光の照射)が行われ、これにより、画像形成工程の1サイクルが完了し、次の画像形成が行われる。
このような画像形成方法で使用される感光体としては、安価で、製造が容易である有機感光体が広く使用されている(例えば、特許文献1〜4)。
特開平8−283708号公報
特開平10−63019号公報
特開2000−159733号公報
特開2002−169313号公報
このような画像形成方法で使用される感光体としては、安価で、製造が容易である有機感光体が広く使用されている(例えば、特許文献1〜4)。
このような有機感光体は、感度が良好であり、優れた特性を有している。しかし、被転写材である用紙を所定のサイズに切断する際に生じた紙粉や、用紙が各種の搬送ローラを通過する際にローラとの摩擦等により発生した紙粉等が、感光体表面に静電引力によって引き付けられ、感光体からの紙粉の除去がきわめて困難となる。また、複写枚数を重ねるにしたがって引き付けられた紙粉が、感光体の表面に強固に付着し、これに起因して、被転写材に黒筋や黒点などの画像欠陥が生じやすいという問題がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、紙粉に起因する黒筋、黒点等の画像欠陥を生じないランニング特性に優れた電子写真感光体を提供することを目的とする。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、紙粉に起因する黒筋、黒点等の画像欠陥を生じないランニング特性に優れた電子写真感光体を提供することを目的とする。
本発明の電子写真感光体は、支持体上に感光層が形成されてなる電子写真感光体であって、前記感光層が、バインダ樹脂及び下記一般式(I)
(式中、R1〜R8は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアルコキシ基、置換又は非置換のアリール基である。ただし、R1〜R8のうちの少なくとも1つは、炭素数3以上の脂肪族性置換基又は炭素数3以上の脂肪族性置換基を含むユニットであり、a、b、d〜fは1〜5の整数、cは1〜4の整数である。)
で表されるスチルベン誘導体を電荷輸送剤として含有することを特徴とする。
で表されるスチルベン誘導体を電荷輸送剤として含有することを特徴とする。
また、この電子写真感光体においては、炭素数3以上の脂肪族性置換基が炭素数3以上のアルキル基であり、炭素数3以上の脂肪族性置換基を含むユニットが、炭素数3以上のアルキル基が置換されたヒドロキシ、アミノ、カルボニル、カルボキシル又は環式炭化水素基であることが好ましい。
さらに、感光層を、電荷発生剤と、電荷輸送剤として、上記一般式(I)で表される化合物とを含有する単層型の感光層としてもよい。
さらに、感光層を、電荷発生剤と、電荷輸送剤として、上記一般式(I)で表される化合物とを含有する単層型の感光層としてもよい。
本発明の電子写真感光体によれば、感光層が、一般式(I)のような特定の構造を有するスチルベン誘導体からなる電荷輸送剤により形成されているため、炭素数3以上の脂肪族性置換基又は炭素数3以上の脂肪族性置換基を含むユニットの存在により、予想外にも、感光体表面への紙粉の付着を有効に防止することができる。その結果、繰り返し使用においても、紙粉の固着を防止することができ、黒筋や黒点などの画像欠陥を有効に防止することが可能となる。また、従来から、紙粉が感光体表面へ付着及び固着しないように、クリーニングブレードやブラシ等、複数のクリーニング手段が用いられているが、本発明の電子写真感光体では、紙粉の感光体表面への付着が防止されるために、クリーニング手段を簡素化することができる。さらに、一般にクリーニング手段として用いられているクリーニングブレードを用いる場合でも、クリーニングブレード自体の感光体表面への圧接の程度を低減することができるため、クリーニングブレードと感光体との圧接による感光体表面の磨耗を防止することができ、電子写真感光体の寿命を向上させることができる。
特に、炭素数3以上の脂肪族性置換基が炭素数3以上のアルキル基であり、炭素数3以上の脂肪族性置換基を含むユニットが、炭素数3以上のアルキル基が置換されたヒドロキシ、アミノ、カルボニル、カルボキシル又は環式炭化水素基である場合には、炭素数3以上の脂肪族性置換基が感光体表面に付着する紙粉を確実に除去することができ、有利である。
また、感光層を、電荷発生剤と、電荷輸送剤として、上記一般式(I)で表される化合物とを含有する単層型の感光層とする場合には、層構成が簡単で生産性に優れており、層を形成する際の被膜欠陥を抑制でき、層間の界面が少なく光学的特性を向上させることができ、高品質の画像を形成することが可能となる。
また、感光層を、電荷発生剤と、電荷輸送剤として、上記一般式(I)で表される化合物とを含有する単層型の感光層とする場合には、層構成が簡単で生産性に優れており、層を形成する際の被膜欠陥を抑制でき、層間の界面が少なく光学的特性を向上させることができ、高品質の画像を形成することが可能となる。
本発明の電子写真感光体は、主として、支持体と、その上に形成される感光層とから構成される。感光層には、単層型感光層と積層型感光層とがあり、この発明ではいずれのものも適用可能であるが、なかでも、層構成が簡単で生産性に優れており、層を形成する際の被膜欠陥を抑制でき、層間の界面が少なく光学的特性を向上できるという点から、単層型感光層が好ましい。
通常、単層型感光層は、電荷輸送剤、電荷発生剤及びバインダ樹脂を同一の層に含有する光導電層単独で構成される。積層型感光層は、導電性支持体上に電荷輸送剤を含有する電荷輸送層と、電荷発生剤を含有する電荷発生層とを積層することで構成される。また、電荷発生剤とともに電荷輸送剤を含有させた光導電層を、電荷輸送層、電荷発生層と組み合わせてもよい。積層型感光層は、電荷発生層、電荷輸送層などの積層順序と、両層に含有させる電荷輸送剤の種類(正孔輸送剤又は電子輸送剤)によって種々の組み合わせが考えられるが、この発明においては、どのような組み合わせであってもよい。
また、単層型又は積層型の感光層と支持体との間、あるいは積層型感光層を構成する電荷発生層と電荷輸送層との間には、感光体の特性を阻害しない範囲で中間層、保護層、バリア層を形成してもよい。
本発明における電子写真感光体の感光層を構成する電荷輸送剤は、一般式(I)に示したスチルベン誘導体である。
一般式(I)において、R1〜R8におけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
アルキル基としては、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、例えば、メチル、エチル、ノルマルプロピル、イソプロピル、ノルマルブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等が挙げられる。
アルコキシ基としては、炭素数1〜20のアルコキシ基が好ましく、例えば、例えば、メトキシ、エトキシ、ノルマルプロポキシ、イソプロポキシ、ノルマルブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ等が挙げられる。
アリール基としては、炭素数6〜20のアリール基が好ましい。例えば、フェニル、トリル、キシリル、エチルフェニル、ナフチル、ビフェニル、o−テルフェニル、アントリル、フェナントリル等が挙げられる。
一般式(I)において、R1〜R8におけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
アルキル基としては、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、例えば、メチル、エチル、ノルマルプロピル、イソプロピル、ノルマルブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等が挙げられる。
アルコキシ基としては、炭素数1〜20のアルコキシ基が好ましく、例えば、例えば、メトキシ、エトキシ、ノルマルプロポキシ、イソプロポキシ、ノルマルブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ等が挙げられる。
アリール基としては、炭素数6〜20のアリール基が好ましい。例えば、フェニル、トリル、キシリル、エチルフェニル、ナフチル、ビフェニル、o−テルフェニル、アントリル、フェナントリル等が挙げられる。
これらアルキル、アルコキシ、アリール基は置換されていてもよい。この場合の置換基としては、例えば、上述したようなハロゲン原子;上述したようなアルキル、アルコキシ、アリール基;炭素数3以上のアルキル基が置換されていてもよいヒドロキシ、アミノ、カルボニル、カルボキシル、環式炭化水素(シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、インデニル、ナフチル等)基等が挙げられる。
ただし、一般式(I)のスチルベン誘導体においては、R1〜R8の置換基の少なくとも1つが、炭素数3以上の脂肪族性置換基又は炭素数3以上の脂肪族性置換基を含むユニットであることが必要である。ここで、脂肪族性置換基とは、鎖状炭化水素を指し、通常、直鎖又は分岐のアルキル基を意味する。また、炭素数3以上の脂肪族性置換基を含むユニットとは、ヒドロキシ基の酸素原子、アミノ基の窒素原子、カルボニル基、カルボキシル基、環式炭化水素(シクロペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、インデン、ナフタレン等)基等を介して結合する鎖状炭化水素を意味する。いずれの置換基においても、炭素数は、3以上であればよく、4以上が好ましく、5以上がより好ましく、さらに20以下、15以下、12以下、10以下が適当であり、5〜8程度であることが好ましい。
なかでも、一般式(I)の化合物は、一般式(II)
(式中、Ra〜Rdは、同一又は異なって、水素原子、炭素数3以上の脂肪族性置換基又は炭素数3以上の脂肪族性置換基を含むユニットである。ただし、全てが水素原子である場合を除く。)
で表される化合物が好ましい。
で表される化合物が好ましい。
なお、式(II)における置換基の定義は上記と同様であり、具体的な置換基は、上記と同様のものが挙げられる。
さらに、一般式(I)の化合物として、以下の構造のものが挙げられる。
さらに、一般式(I)の化合物として、以下の構造のものが挙げられる。
一般式(I)の化合物は、例えば、特開2002−169313号公報等に記載の方法、これらに記載の方法に準じた方法又はこれらの方法を参照して、当該分野で公知の改変等を行うことにより、合成することができる。
本発明における電子写真感光体の感光層を構成するバインダ樹脂としては、特に限定されるものではなく、この分野で公知のバインダ樹脂のいずれを用いてもよい。例えば、スチレン系重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系共重合体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂などの熱可塑性樹脂や、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、アルキッド樹脂、ポリウレタン、その他架橋性の熱硬化性樹脂、さらにエポキシ−アクリレート、ウレタン−アクリレートなどの光硬化性樹脂などが挙げられる。これらはそれぞれ単独で使用できるほか、2種以上を併用してもよい。なかでも、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアリレートが好ましい。なお、例えば、正孔輸送剤であるポリ-N-ビニルカルバゾールや有機ポリシラン化合物等の高分子を用いる場合に、これらの化合物をバインダ樹脂として機能させて、上述したようなバインダ樹脂を省略してもよい。
電荷発生剤としては、単層型及び積層型感光層のいずれの場合にも、例えば、非晶質無機材料(例えば、a-シリコン、a-炭素等)等の無機光導電材料の粉末、無金属フタロシアニン、金属(例えば、チタン、銅、アルミニウム、鉄、コバルト、ニッケル、インジウム、ガリウム、錫、亜鉛、バナジウム等)又は金属酸化物(上記金属の酸化物であり、例えば、TiO等)が配位したフタロシアニン等の種々の結晶型を有する結晶からなるフタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、ビスアゾ系顔料、ペリレン系顔料、アンサンスロン系顔料、インジゴ系顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、キナクリドン系顔料、ジチオケトピロロピロール系顔料等、従来公知の種々の顔料が挙げられる。これらは、感光層が露光の波長域に感度を有するように、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、フタロシアニン系顔料、特に、無金属フタロシアニン化合物(x−H2Pc)、ヒドロキシガリウムフタロシアニン(V−GaOHPc)、ガリウムフタロシアニン(GaPc)、チタニルフタロシアニン(α−、Y−TiOPc)であることが好ましい。
本発明の電子写真感光体の感光層には、以下のような公知の電荷輸送剤(電子輸送剤又は正孔輸送剤)がさらに含有されていてもよい。
電子輸送剤としては、例えば、ベンゾキノン系化合物、ジフェノキノン系化合物〔例えば、2,6-ジメチル-2',6’-t-ブチルベンゾキノンなど〕、ナフトキノン系化合物、マロノニトリル、チオピラン系化合物、テトラシアノエチレン、2,4,8-トリニトロチオキサントン、フルオレノン系化合物〔例えば、2,4,7-トリニトロ-9-フルオレノンなど〕、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニトロアクリジン、ニトロアントラキノン、無水こはく酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸、2,4,7-トリニトロフルオレノンイミン系化合物、エチル化ニトロフルオレノンイミン系化合物、トリプトアントリン系化合物、トリプトアントリンイミン系化合物、アザフルオレノン系化合物、ジニトロピリドキナゾリン系化合物、チオキサンテン系化合物、2-フェニル-1,4-ベンゾキノン系化合物、2-フェニル-1,4-ナフトキノン系化合物、5,12-ナフタセンキノン系化合物、α-シアノスチルベン系化合物、4'-ニトロスチルベン系化合物、ならびに、ベンゾキノン系化合物の陰イオンラジカルとカチオンとの塩などが挙げられる。これらの電子輸送剤は単独で使用できるほか、2種以上を併用してもよい。
電子輸送剤としては、例えば、ベンゾキノン系化合物、ジフェノキノン系化合物〔例えば、2,6-ジメチル-2',6’-t-ブチルベンゾキノンなど〕、ナフトキノン系化合物、マロノニトリル、チオピラン系化合物、テトラシアノエチレン、2,4,8-トリニトロチオキサントン、フルオレノン系化合物〔例えば、2,4,7-トリニトロ-9-フルオレノンなど〕、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニトロアクリジン、ニトロアントラキノン、無水こはく酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸、2,4,7-トリニトロフルオレノンイミン系化合物、エチル化ニトロフルオレノンイミン系化合物、トリプトアントリン系化合物、トリプトアントリンイミン系化合物、アザフルオレノン系化合物、ジニトロピリドキナゾリン系化合物、チオキサンテン系化合物、2-フェニル-1,4-ベンゾキノン系化合物、2-フェニル-1,4-ナフトキノン系化合物、5,12-ナフタセンキノン系化合物、α-シアノスチルベン系化合物、4'-ニトロスチルベン系化合物、ならびに、ベンゾキノン系化合物の陰イオンラジカルとカチオンとの塩などが挙げられる。これらの電子輸送剤は単独で使用できるほか、2種以上を併用してもよい。
また、正孔輸送剤としては、ベンジジン系化合物、フェニレンジアミン系化合物、ナフチレンジアミン系化合物、フェナントリレンジアミン系化合物、オキサジアゾール系化合物〔例えば、2,5-ジ(4-メチルアミノフェニル)-1,3,4-オキサジアゾールなど〕、スチリル系化合物〔例えば、9-(4-ジエチルアミノスチリル)アントラセンなど〕、ジスチリル化合物、カルバゾール系化合物〔例えば、ポリ-N-ビニルカルバゾールなど〕、ピラゾリン系化合物〔例えば、1-フェニル-3-(p-ジメチルアミノフェニル)ピラゾリンなど〕、ヒドラゾン系化合物〔例えば、ジエチルアミノベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾンなど〕、トリフェニルアミン系化合物、インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、トリアゾール系化合物、ブタジエン系化合物、ピレン−ヒドラゾン系化合物、アクロレイン系化合物、カルバゾール−ヒドラゾン系化合物、キノリン−ヒドラゾン系化合物、スチルベン系化合物、スチルベン−ヒドラゾン系化合物、ジフェニレンジアミン系化合物及び有機ポリシラン系化合物などが挙げられる。これらの正孔輸送剤は単独で使用できるほか、2種以上を併用してもよい。
感光層には、上記各成分のほかに、電子写真特性に悪影響を与えない範囲で、従来公知の種々の添加剤、例えば、酸化防止剤、ラジカル補足剤、一重項クエンチャー、紫外線吸収剤等の劣化防止剤、軟化剤、可塑剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、アクセブター、ドナー等を配合することができる。また、感光層の感度を向上させるために、例えば、ターフェニル、ハロナフトキノン類、アセナフチレン等の公知の増感剤を電荷発生剤と併用してもよい。
感光層を形成する支持体として、支持体自体が導電性を有するか、あるいは支持体の表面が導電性を有していればよい。支持体は、導電性を有する種々の材料で形成することができ、例えば、鉄、アルミニウム、銅、スズ、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等の金属単体や、これら金属が蒸着又はラミネートされたプラスチック材料、ヨウ化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で被覆されたガラス等が挙げられる。
支持体の形状は、使用する画像形成装置の構造に合わせて、シート状、ベルト状、ドラム状等のいずれであってもよい。また、支持体は、使用に際して十分な機械的強度を有するものが好ましい。
支持体の形状は、使用する画像形成装置の構造に合わせて、シート状、ベルト状、ドラム状等のいずれであってもよい。また、支持体は、使用に際して十分な機械的強度を有するものが好ましい。
感光層は、例えば、ロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシェーカーあるいは超音波分散器などを用いて、少なくともバインダ樹脂と電荷発生剤とを、溶剤に分散混合して塗工液を調製し、これを公知の手段により塗布又は浸漬し、室温で、加熱して、あるいは熱風吹きつけ等により乾燥する塗布法又は浸漬塗工法等により形成することができる。
溶剤として、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール類;クロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素;n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族系炭化水素;ベンゼン、キシレンなどの芳香族炭化水素;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸メチルなどのエステル類;ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒等の溶剤を、1種又は2種以上混合して用いてもよい。溶剤は、用いるバインダ樹脂の種類、電荷発生剤の種類、溶剤の種類等によって異なるが、バインダ樹脂に対して1〜100重量倍程度で用いることができる。
単層型感光層においては、バインダ樹脂100重量部に対して、電荷発生剤を0.1〜50重量部、特に、0.5〜30重量部の割合で、電荷輸送剤は5〜500重量部、特に25〜200重量部、10〜80重量部の割合で含有させるのが好ましい。
積層型感光層のうち電荷発生層においては、バインダ樹脂100重量部に対して、電荷発生剤を5〜1000重量部、特に30〜500重量部の割合で含有させるのが好ましい。この電荷発生層に電荷輸送剤を含有して光導電層とする場合には、バインダ樹脂100重量部に対して、電子輸送剤を含有させる場合は1〜200重量部、特に5〜100重量部の割合で含有させるのが好ましい。電荷輸送剤は、1〜500重量部、特に25〜200重量部の割合で含有させるのが好ましい。
積層型感光層のうち電荷発生層においては、バインダ樹脂100重量部に対して、電荷発生剤を5〜1000重量部、特に30〜500重量部の割合で含有させるのが好ましい。この電荷発生層に電荷輸送剤を含有して光導電層とする場合には、バインダ樹脂100重量部に対して、電子輸送剤を含有させる場合は1〜200重量部、特に5〜100重量部の割合で含有させるのが好ましい。電荷輸送剤は、1〜500重量部、特に25〜200重量部の割合で含有させるのが好ましい。
本発明における感光層は、例えば、単層型感光層の場合、5〜100μm、特に10〜50μm程度の厚みであることが好ましい。積層型感光層の場合、電荷発生層が0.01〜5μm、特に0.1〜3μm程度、電荷輸送層が2〜100μm、特に、5〜50μm程度が好ましい。
さらに、電荷輸送剤や電荷発生剤の分散性、感光層表面の平滑性をよくするため、塗工液には界面活性剤、レベリング剤などを添加してもよい。
さらに、電荷輸送剤や電荷発生剤の分散性、感光層表面の平滑性をよくするため、塗工液には界面活性剤、レベリング剤などを添加してもよい。
本発明においては、帯電、現像、転写、除電、クリーニングの少なくとも1つ以上のプロセスが、電子写真感光体の表面に接触して行われるような画像形成装置において用いられることが好ましい。このようなプロセスでの被接触物との接触に起因する電子写真感光体への紙粉の付着等を有効に低減させることができるからである。
以下、本発明の電子写真感光体を詳細に説明する。
電荷発生剤として、以下に示す無金属フタロシアニン(A)(x−H2Pc)を2.4重量部、以下の表1に示す正孔輸送剤を70重量部、電子輸送剤として以下に示すナフトキノン誘導体(B)を25重量部、バインダ樹脂として、以下に示す重量平均分子量30000のビスZ型のポリカーボネート(C)を100重量部、テトラヒドロフラン800重量部とともにボールミル中で24時間、分散又は溶解させ、単層型感光層用塗液を調製した。
電荷発生剤として、以下に示す無金属フタロシアニン(A)(x−H2Pc)を2.4重量部、以下の表1に示す正孔輸送剤を70重量部、電子輸送剤として以下に示すナフトキノン誘導体(B)を25重量部、バインダ樹脂として、以下に示す重量平均分子量30000のビスZ型のポリカーボネート(C)を100重量部、テトラヒドロフラン800重量部とともにボールミル中で24時間、分散又は溶解させ、単層型感光層用塗液を調製した。
得られた塗液を、支持体としてのアルミニウム素管上にディップコート法にて塗布し、150℃、30分間熱風乾燥し、膜厚25μmの単一感光層を有する単層型感光体を作製した。
なお、比較例として、炭素数2以下のアルキル基が置換されたスチルベン誘導体を正孔輸送剤として用いる以外、実施例と同様に単層型感光体を作製した。
なお、比較例として、炭素数2以下のアルキル基が置換されたスチルベン誘導体を正孔輸送剤として用いる以外、実施例と同様に単層型感光体を作製した。
得られた感光体を、静電式複写機〔京セラ(株)製FS-1000+改造機〕に搭載し、
主帯電電位を+850V、現像バイアス電圧を+400Vに設定して、転写紙(普通紙:A4サイズ)を通して反転現像による画像形成サイクルを1万回繰り返し、紙粉付着個数を測定した。その結果を表1に示す。なお、紙粉付着個数は、1万回繰り返しサイクルの後、感光体ドラム表面を目視して、個数を数えることにより測定した。
また、画像の評価も併せて行った。画像は、転写紙上で、目視により認識される黒点をその個数を数えることにより測定した。◎は、黒点が0〜40個、○は黒点が41〜60個、×は黒点が61個以上とした。
主帯電電位を+850V、現像バイアス電圧を+400Vに設定して、転写紙(普通紙:A4サイズ)を通して反転現像による画像形成サイクルを1万回繰り返し、紙粉付着個数を測定した。その結果を表1に示す。なお、紙粉付着個数は、1万回繰り返しサイクルの後、感光体ドラム表面を目視して、個数を数えることにより測定した。
また、画像の評価も併せて行った。画像は、転写紙上で、目視により認識される黒点をその個数を数えることにより測定した。◎は、黒点が0〜40個、○は黒点が41〜60個、×は黒点が61個以上とした。
表1の結果から、一般式(1)のスチルベン誘導体において、炭素数3以上の脂肪族性置換基又は炭素数3以上の脂肪族性置換基を含むユニットが置換されたものを正孔輸送剤として用いた場合には、ランニング後の感光体表面への紙粉の付着量が顕著に低減しており、炭素数が増加するほど、紙粉付着量の減少が顕著であることが確認された。また、炭素数が増加するほど、高画質の画像が得られることが確認された。
さらに、炭素数3以上の脂肪族性置換基又は炭素数3以上の脂肪族性置換基を含むユニットの置換基の数が多くなるほど、紙粉付着量の減少が顕著であることが確認された。
さらに、炭素数3以上の脂肪族性置換基又は炭素数3以上の脂肪族性置換基を含むユニットの置換基の数が多くなるほど、紙粉付着量の減少が顕著であることが確認された。
本発明の電子写真感光体は、レーザープリンタ、静電式複写機、普通紙ファクシミリ装置、及びこれらの機能を併せもつ複合装置等の広範囲な画像形成装置に適用することができる。
Claims (3)
- 炭素数3以上の脂肪族性置換基が、炭素数3以上のアルキル基であり、炭素数3以上の脂肪族性置換基を含むユニットが、炭素数3以上のアルキル基が置換されたヒドロキシ、アミノ、カルボニル、カルボキシル又は環式炭化水素基である請求項1に記載の電子写真感光体。
- 感光層が、電荷発生剤と、電荷輸送剤として、上記一般式(I)で表される化合物とを含有する単層型の感光層である請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004054685A JP2005242192A (ja) | 2004-02-27 | 2004-02-27 | 電子写真感光体 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017114808A (ja) * | 2015-12-24 | 2017-06-29 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | トリアリールアミンヒドラゾン誘導体及び電子写真感光体 |
JP2017207719A (ja) * | 2016-05-20 | 2017-11-24 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 電子写真感光体 |
-
2004
- 2004-02-27 JP JP2004054685A patent/JP2005242192A/ja active Pending
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