JP2005241935A - 測定装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】
光源からの光束で物体表面を照明しその反射光で物体表面形状を観察する際、物体表面のピント状態を確認できるようにする。
【解決手段】
物体表面を光源からの光束で照明し、その反射光を受光部に投影して表示部でそれを観察するようにした測定光学系を形成する。そしてこの光学系の平行光束中に中心孔と参照孔を持ったピント位置確認用マスク板を設置し、中心孔と参照孔を通過した光束によるマスク像を物体表面で反射させ、受光部を経由して表示部に伝える。表示された2つのマスク像を指標として両者の位置関係から物体表面のピント状態を確認する。


【選択図】 図2

Description

本発明は測定装置に関するもので、物体表面形状を光学系を用いて観察するとき、物体表面でのピント状態を確認し、正確な焦点合わせが行えるようにしたものである。
光源からの光束で物体表面を照射し、その反射光束を用いて表面形状を観察する測定装置は各種使用されていて、自動的に光学系の焦点が合うようにしたオートフォーカス機能を備えた装置も知られている。しかし観察する物体の表面形状が平滑でなく微細な凸凹があるような場合、また室内照明光の影響を受けやすい場所で測定するような場合、さらには測定光学系の光源にタングステンランプなどを使用して照明ムラが発生しやすい場合には、物体表面での焦点合わせが複雑となり精度にバラツキが生じる可能性が高い。又、マニュアル操作の場合には焦点合わせの精度や測定時間に個人差が生じる場合も多い。
このような問題を解決するため、測定光学系の光源にレーザを使用し、その安定した光源からの光束で観察する物体の表面を照射し、その反射光をシリンドリカルレンズを介して受光部に結ばせるようにしたオートフォーカス式の光学系が提案されている。この光学系を図1を用いて説明する。
図1Aにおいて1は測定光学系で、半導体レーザ光源2からの光はレンズ3によって平行光束となり、ビームスプリッタ4を経て対物レンズ5によってその焦点位置近傍に設置される物体6の観察面上を照射する。物体6表面の観察面が対物レンズ5の焦点位置近傍にあれば、観察面からの反射光がビームスプリッタ4に向かい、そこで90度反転して結像レンズ7で集光され受光部8に結像する。9は光路中に設置されたX、Y方向の2つのシリンドリカルレンズである。受光部8は例えばCCDなどで構成され、その出力は演算部10に送られてその結果が駆動制御部11に伝えられ、対物レンズ5を図の矢印で示した光軸方向に移動する。
今、測定光学系1内の対物レンズ5焦点位置近傍に物体6表面が位置しているとすれば、物体6表面からの反射光束は図1Bのように円形状になって受光部8の中心部に集光する。図ではこの中心部に集光した円形光束を12として示してある。このような状態にあるとき演算部10は、例えば「0」を出力して駆動制御部11に送り出す。しかし駆動制御部11は「0」信号のため動作せず、対物レンズ5は静止したままで移動しない。それによって対物レンズ5の焦点位置と物体6の表面位置は一致していて、両者間の距離は「0」と認識される。
物体6の観察面位置に対して対物レンズ5の焦点位置が、図1Aの6aの様に光源2から遠ざかる方向に位置して焦点誤差を生じる場合もある。そのときは受光部8に投影される物体表面からの反射光束は、シリンドリカルレンズ9の作用によって図1Cの様な右肩上がりの楕円状、若しくは線形状光束13となる。そのため受光部8からの出力を受けた演算部10は、例えば「+」を算出し駆動制御部11に伝える。すると駆動制御部11は対物レンズ5を光軸上で光源2から離れる方向に移動する。この移動に伴って受光部8に投影される楕円状光束13は徐々に図1Bの円形状光束12に近づき、最終的には光束12となって駆動制御部11からの信号も停止する。
また物体6の観察面位置に対して対物レンズ5の焦点位置が図1Aの6bのように光源側に位置して焦点誤差を起こす場合もある。このようなとき受光部8に投影される反射光束はシリンドリカルレンズ9の作用によって図1Dの様な左肩上がりの楕円状、若しくは線形状光束14となる。そのため受光部8からの出力を受けた演算部10は、例えば「−」を算出し駆動制御部11に伝える。すると駆動制御部12は対物レンズ5を光軸上で光源側に移動させていく。この移動に伴って受光部8に投影される楕円状光束14は徐々に図1Bの円形状光束12状態に近づき、最終的には光束12となって駆動制御部12からの信号も停止する。
上記のようにシリンドリカルレンズ9を導入した光学系は、物体が6a〜6bの範囲内にあれば受光部8に結像する反射光束の形状からピント状態を判断できるという優れた利点をもたらす。これは観察する物体の表面形状を直接表示部に表示し、その画像の鮮明度合いからピント状態を判断するというこれ迄の直接画像観察方式から、受光部8に投影される反射光束12、13、14を物体の表面画像に変わる間接的な像として観察するという反射光観察方式に移行することになる。具体的には受光部8に投影される反射光束の形状が、円形12か楕円状13、14かによってピント状態を判断することになるが、物体表面形状の複雑さなどに煩わされずにピント合わせの作業を実施することが出来る。
しかしながらレーザを光源として使用すれば、レーザ光自身が持つ光の性質や観察する物体の表面粗さ程度やその角度などによってスペックル現象が発生する。スペックル現象は良く知られているように、光学系焦点位置と物体表面間の距離が近づけば近づくほど、つまり対物レンズ5の焦点位置と物体表面6位置が一致してくるほどその現象が発生しやすいという性質を持っている。またレーザ光源のスポットを絞って照射面積を小さくすればするほど大きなスペックルが発生しやすくなるというやっかいな性質をも持っている。そのためスペックル現象が発生してしまうと、物体表面からの反射光束が受光部8上に投影されたとき、光束12、13、14として明瞭に区別することが困難になる場合が生じる。そのような場合には測定結果が影響を受けてしまい、正確なピント合わせ作業を実施する事が出来なくなる。
さらにこの図1のような例の場合、焦点誤差を救済できる範囲は前記のように図1Bから図1C、または図1Bから図1Dまでの範囲に限定される。即ち、図1Aの物体6位置が6aから6bの範囲内にあれば、シリンドリカルレンズ9の作用によってピント位置を合わせることが出来る。しかし物体6の位置が6a〜6bの範囲を超えるような場合には、シリンドリカルレンズ9の作用をもってしても救済することは出来ない。そのため位置6a〜6bの測定可能範囲を超えるような物体を扱う場合、また高さ方向の寸法が多様な各種の物体を測定するような場合には対処することが出来ない。尚、図B、C、Dにおいて受光部8内に示した十字の線は目安用の目印である。
特開平10−161195号公報
本発明は上記問題を解決した測定装置を提供することを目的とする。即ちレーザ光源を使用したとしても、特殊な手段や光学系を設置することなしにスペックル現象の影響を受けにくい測定装置を得ることである。又オートフォーカス式としたときの測定可能範囲領域を拡げ、各種の多様な物体を測定できるようにすることである。さらには測定結果に個人差が生じるのを排除し、安定した正確な観察測定が安価な手段によって達成できるようにすることである。
上記目的を達成するため本発明は、光源からの光束で対物レンズの焦点位置近傍に設置される物体表面を照射し、その反射光を受光部上に投影する測定光学系と、前記受光部からの出力を受けて物体表面を表示する表示部と、前記測定光学系の平行光束中に設置され、光学系中心光軸が通過する中心孔と、軸外光束が通過する参照孔を設けたピント位置確認用マスク板とを有し、ピント位置確認用マスク板の中心孔と参照孔を通過した光束によるマスク像を物体表面で反射させて受光部に投影し、その出力を指標として表示部に表示し物体表面のピント状態を確認するようにしたことを特徴とする。
請求項2の発明によるものは、光源からの光束で対物レンズの焦点位置近傍に設置される物体表面を照射し、その反射光を受光部上に投影する測定光学系と、前記測定光学系の平行光束中に設置され、光学系中心光軸が通過する中心孔と、軸外光束が通過する参照孔を設けたピント位置確認用マスク板と、このピント位置確認用マスク板の中心孔と参照孔を通過した光束によるマスク像を受けた前記受光部からの出力を受けて、前記対物レンズの焦点位置と物体表面間の距離を演算する演算部とを有し、この演算部からの信号が極値となるまで前記対物レンズを光軸方向に移動するようにしたことを特徴とする。
請求項3の発明によるものは、前記請求項1、2記載の測定装置において中心孔を中心として半径Rの位置に参照孔を複数配置したピント位置確認用マスク板としたことを特徴とする。
本発明は、測定光学系の対物レンズ焦点位置近傍に設置される物体表面を光源からの光束で照射し、その反射光束で観察する時、中心孔と参照孔を持ったピント位置確認用マスク板を光学系の平行光束中に設置し、このマスク板に設けた中心孔と参照孔の通過光束による2つのマスク像を物体表面を介して受光部に投影する。この投影されたマスク像をチェック用の指標として表示部に表示し、対物レンズ焦点位置と物体表面間の距離として認識し、ピント合わせをするようにした事を特徴とする。
このようにしたことによって、表示部に表示された2つの指標の位置関係を確認することでピント状態を把握することができる。それも物体表面からの反射光束が円形状か楕円状かという1つの指標に対して行われる従来判定作業を、2つの指標の位置関係を比較するという判定作業に置き換えることが出来る。そしてこの判定のための比較は両指標が同じ位置上で重なっているか、それとも分離しているかという単純で明瞭なものであるから、判定作業に個人差が生じる事を防ぐことが出来、正確なピント合わせを行うことが出来る。また仮に中心孔と参照孔によるマスク像にスペックルが発生したとしても、マスク像は照射面積が大きいから、その影響を大幅に減少することが出来る。さらに前記のようにマスク像の位置確認によってピント状態を把握するようにしたから、オートフォーカス式としたときも物体位置が6a〜6bのような測定可能範囲の制約は受けず、拡い領域とすることが出来、各種の多様な物体を測定することが出来る。また測定を行う周囲の環境が室内照明による影響を受けやすい状態にあったとしても、測定用光源としてタングステンランプのように照明ムラが発生しやすいものを使用したとしてもマスク像自身が消滅することはなく、特に中心孔からの光束が投影される位置は常に不変であり、指標としての位置を明確に確認することが出来る。そして更に、このピント位置確認用のマスク板は薄板に小孔を設けるだけでよく、全体として安価に構成することが出来る。
以下に本発明に係わる測定装置について図面を参照しながら説明する。
図2は実施例1を説明するための光学系概略図である。図2Aにおいて1は図1と同様の測定光学系で、半導体レーザ光源2からの光はレンズ3によって平行光束となり、ビームスプリッタ4を経て対物レンズ5によってその焦点位置近傍に設置される物体6の観察面上を照射する。物体6表面の観察面が対物レンズ5の焦点位置近傍にあれば、観察面からの反射光がビームスプリッタ4に向かい、そこで90度反転して結像レンズ7で集光され受光部8に投影される。受光部8はCCDなどで構成され、その出力は表示部15に表示される。16はピント位置確認用マスク板で、光学系1中のレンズ3と対物レンズ5間の平行光束中に、この例ではビームスプリッタ4の上段に設置される。マスク板16には図2Bの平面図のように光学系1の中心光軸17が通過する中心孔18と、距離Rだけ隔てられた位置に軸外光束が通過する参照孔19が設けられる。図2Bでは中心孔18と参照孔19を丸型と角型としてあるが、その孔の形状と大きさは任意に定められる。
図3は照明光学系30を前記測定光学系中に設置したときの例で、照明用光源31からの光束はレンズ32を経て測定光学系1の中心光軸17部に設置されたハーフミラー33に向かう。このミラー33は図2Aでは省略されているが、常時光学系1中に設置されていて、照明用光源31からの光束を反射し、測定用光源2からの光束を通過させ、マスク板16の中心孔18からビームスプリッタ4方向に向かわせる。ビームスプリッタ4を通過した照明光束は、対物レンズ5を経て物体6面を照明する。そしてそこで反射した光は測定光学系1で説明したようにビームスプリッタ4に戻り、90度反転して結像レンズ7から受光部8に達する。この受光部8で受けた像を表示部15に表示すれば、物体6の表面形状を観察することが出来る。
次に図4、図5、図6として示した説明用光学系概略図を用いて測定光学系1によるピント合わせの動作について説明する。図3は図2Aと同様に対物レンズ5の焦点位置と物体6の表面位置が一致しているときの光学系1を示している。図2Aの光源からの光束はレンズ3によって平行光束となり、図4Aのピント位置確認用マスク板16に向かう。そして中心光軸17に沿って進んだ光束はその中心孔18を通過し、ビームスプリッタ4の反射面20を通過する。そしてさらに対物レンズ5を経てその焦点位置近傍に設置されている物体6表面上に結像する。図ではこの結像した中心光軸17上の位置を21として示してある。物体6で反射した光は、対物レンズ5を経てビームスプリッタ4の反射面20で90度反転して結像レンズ7を通過し受光部8に投影される。図ではこの受光部8に投影された中心光軸17の位置を22として示してある。そして図4Bでは、この受光部8に投影された中心光軸17上の光束を23として示してあり、その形状はマスク板16の中心孔18によって丸型になっている。
一方、レンズ3によって平行光束となった光束は、参照孔19をも通過する。この参照孔19を通過した軸外光束24は、ビームスプリッタ反射面20上の位置20aを通過する。そして対物レンズ5によって集束され、物体6上の中心光軸17が結像した位置と同じ位置21に結像する。その後、物体6に入射した角度と同じ角度θで反射して対物レンズ5からビームスプリッタ4に向かい、その反射面20上の位置20bで方向を変える。そして結像レンズ7を経て受光部8上の中心光軸17が結像した位置と同じ位置22に投影される。図4Bではこの受光部8に投影された軸外光束24の像を25として示してあり、その形状はマスク板16の参照孔19と同じ角型となっている。
以上のように、光源2からの光束はマスク板16の中心孔18と参照孔19を通過し、その光束17、24が物体6上で反射され、それがマスク像23、25となって受光部8に投影される。この受光部8に図2Aと同様に表示部15を接続しておけば2つのマスク像23、25が映し出される。今の場合、対物レンズ5の焦点位置と物体6の観察面位置は一致しているから、2つのマスク像23、25は中心光軸17位置で重なって表示され図4Bのようになる。この表示された丸型23と角型25のマスク像を指標としてその位置関係を確認し、両者が重なっていれば物体6に対する対物レンズ5の焦点位置が一致していると判断する。
上記のようにしてピント合わせ作業が終了すると、図3の照明用光源31を点灯する。するとその照明用光束は、前記のようにして物体6を照明し、その反射光を受光部8から表示部15に映し出す。この映し出された像はピントの合った鮮明な画像として観察することが出来る。この照明光を与えて物体6の表面を観察するときは、光学系中に設置したピント位置確認用マスク板16を取り外してから物体6を照明するようにする事もできる。図ではこの着脱手段は省略してあるが、ピント位置を確認するためマスク板16を光学系内に設置したときは、中心孔18と中心光軸17とが一致するよう準備しなければならない。そしてこのマスク板16を光学系1中から取り外すときに、同時に照明用光学系のハーフミラー33を光学系内に挿入するようにすれば、測定光学系1による指標の明るさを向上することが出来る。
尚、マスク板16を光学系1中に設置してピント合わせの作業を行うとき、物体6表面上でスペックル現象が発生する可能性がある。しかしこのマスク板16に設けた中心孔18と参照孔19によって形成される物体表面上のマスク像23、25サイズは大きいのでその影響は受けにくくなる。また中心光軸17位置に相当する受光部8上の位置22には必ずマスク像23が投影されるから、マスク像23の形状がスペックルによって多少の変化を受けたとしても、その投影される位置は常に不変であり原点指標として確認することが出来る。この原点指標23に対して軸外光束による参照用のマスク像25の位置を比較すれば、その位置関係を正しく把握することが出来る。
次に図5について説明する。この例は物体6の観察面位置が対物レンズ5の焦点位置に対して、図2Aの6aのような位置で光源2から遠ざかる方向に焦点誤差を起こしているときの光学系1を示している。図5Aにおいて光源からの光束は図2のレンズ3によって平行光束となり、光学系1の中心光軸17に沿って進んだ光束は、図4Aと同様にピント位置確認用マスク板16の中心孔18を通過し、ビームスプリッタ4、対物レンズ5を経て物体6a上の中心光軸17上の位置21に向かう。そこで反射した光束は対物レンズ5、ビームスプリッタ4、結像レンズ7を経て受光部8上の中心光軸位置22に投影される。この投影されたマスク像を図5Bでは丸型23として示してある。
一方、レンズ3によって平行光束となった光束の内、参照孔19を通過した軸外光束24は図4Aと同じようにビームスプリッタ4の反射面位置20aを通過する。ここを通過した光束は対物レンズ5によって集束され物体6aに向かうが、物体6aの設置されている位置が、図4Aに示した正規の位置6から例えば距離L1だけずれた位置6aとなっているため、対物レンズ5からの光束は距離L1に対応する分だけ中心光軸17上の位置21から離れた位置21aに向かう。そして物体6aに入射した角度と同じ角度θで反射して対物レンズ5からビームスプリッタ4に向かい、その反射面20上の位置20cで方向を変え結像レンズ7に向かう。ビームスプリッタ4の反射面位置20cは物体6の位置が距離L1分だけ移動したことによって決められる位置で、このような位置20cで反射した光束は結像レンズ7から受光部8上の位置22aに投影される。図5Bではこの受光部8に投影された軸外光束24によるマスク像25aを角型として示したが、その投影される位置22aは中心光軸上の位置22から距離L2分だけ離れた位置であり、距離L2は前記した距離L1によって決められる。
以上のようにこの場合も、光源2からの光束のうちマスク板16に設けた中心孔18と参照孔19を通過した光束17、24が物体6aに向かう。そしてその物体6a上の位置21と21aで反射された光束は、受光部8上の位置22と22aに、中心孔18のマスク像23と参照孔19のマスク像25aとして投影される。この投影された状態を表示部15で確認すれば、距離L2だけ分離した丸型と角型の指標として確認することができる。それによって物体6aに対する光学系のピント位置はL2分ずれていると判断する。
2つの指標23、25aが分離していることを表示部15で確認したら、この例の場合、手動で対物レンズ5を光軸方向に移動する。この移動により表示部15の2つの指標23、25a間の距離L2が延びた場合には、物体6aに対する対物レンズ5の移動方向が逆であるとして反対方向に対物レンズ5を移動する。すると2つの指標間距離L2は徐々に狭まり図4Bの状態に近づいていく。この間、光軸上の位置22に投影されているマスク像23の位置は常に不変であり、この位置を原点として参照用マスク像25aが徐々に近づいていく。そして両マスク像が一致するとマスク像25aは図4Bのマスク像25となり、その時点で対物レンズ5の移動を停止する。この重なった状態を確認したときピント位置が一致したと判断する。逆にこの図5Bの例のように中心の基準マスク像23に対して下側の位置に参照用のマスク像25aが表示されているときは、物体位置6aが基準位置6に対して後側になって焦点誤差を起こしていると認識することが出来る。また両マスク像が重なってくるにしたがって、中心孔と参照孔を通過した光束による光量が1カ所に集中してくるから、輝度が増加し、ピント位置が一致したことの確認がしやすくなる。それによって測定用光源2としてレーザ光源をタングステンランプなどに変えて使用したとき、発生しやすい照明ムラによる影響を減少化することが出来る。同じように室内に設置された蛍光灯などの外部光による影響が、物体表面に生じるようなことが起きたとしても、ピントが一致してくるに従って指標の区別は明瞭になっていく。
上記のようにしてピント合わせ作業が終了すると、前記図3で説明したように光源31からの光束で物体6を照明する。そしてその反射光束を受光部8で受けて表示部15に表示すれば、設定位置の調整された対物レンズ5によってピントの合った鮮明な画像を観察することが出来る。この場合、図4Aで説明したようにマスク板16を光学系1から外して物体6を照明するようにすることもできる。勿論、2つの光源2、31を同時に点灯しておけば、表示部15に2種の指標23、25と、物体表面の画像を映し出す事が出来る。光学系1が図4Aのようにピント状態があった状態にあれば、鮮明な物体表面画像中に2種の指標が映し出される。また図5Aのようにピント誤差が生じているときは、不鮮明な物体表面画像中に鮮明な指標が映し出される。
次に図6について説明する。この例は物体6の観察面位置が対物レンズ5の焦点位置に対して、図2Aの6bのような位置で光源2に近づく方向に焦点誤差を起こしているときの光学系1を示している。図6Aにおいて光源からの光束は図2のレンズ3によって平行光束となり、光学系1の中心光軸17に沿って進んだ光束は、前述の場合と同様の光路を通って受光部8上の中心光軸位置22に投影される。この投影されたマスク像を図6Bでは丸型23として示してある。
一方、レンズ3によって平行光束となった光束の内、参照孔19を通過した軸外光束24は図4Aと同じようにビームスプリッタ4の反射面20aを通過する。ここを通過した光束は対物レンズ5によって集束され物体6bに向かうが、物体6bの設置されている位置が、図4Aに示した正規の位置6から例えば距離L1だけ上方にずれた位置となっているため、対物レンズ5からの光束は距離L1に対応する分だけ中心光軸17上の位置21から離れた位置21bに向かう。そして物体6bに入射した角度θと同じ角度で反射して対物レンズ5からビームスプリッタ4に向かい、その反射面20上の位置20dで方向を変え結像レンズ7に向かう。この反射面位置20dは物体6の位置が距離L1分だけ光源側に移動したことによって与えられる位置で、このような位置20dで反射した光束は結像レンズ7から受光部8上の位置22bに投影される。図6Bではこの受光部8に投影された軸外光束24によるマスク像25bを図5Bの25aと同じ角型として示したが、この投影される位置22bは中心光軸上の位置22から距離L2分だけ上方に離れた位置であり、距離L2は前記した距離L1によって決められる。
以上のようにこの場合も、光源2からの光束のうちマスク板16に設けた中心孔18と参照孔19を通過した光束17、24が物体6bに向かう。そしてその物体6b上の位置21と21bで反射された光束は、受光部8上の位置22と22bに、中心孔18のマスク像23と参照孔19のマスク像25bとして投影される。この投影された状態を表示部15で確認すれば、距離L2だけ分離した丸型と角型の指標として確認することができる。それによって物体6bに対する光学系のピント位置はL2分だけずれていると判断する。
2つの指標23、25bが分離していることを表示部15で確認したら、手動で対物レンズ5を光軸方向に移動して表示部15の2つの指標23、25b間の距離L2を縮めていく。すると2つの指標間距離L2は徐々に狭まり図4Bの状態に近づいていく。この間、中心マスク像23位置は常に原点位置として不変であり、この位置に参照用マスク像25bが徐々に近づいていく。両マスク像が重なって一致したら対物レンズ5を停止し、ピント位置が一致したと判断する。また図6Bの様に中心の基準マスク像23に対して上側の位置に参照用のマスク像25bが表示されているときは、物体位置6bが基準位置6に対して前側になっていると認識することが出来る。
上記のようにしてピント合わせ作業が終了すると、前記図4Aで説明したように光源31からの光束で物体6を照明する。そしてその反射光束を受光部8で受けて表示部15に表示すれば、ピントの合った鮮明な画像を確認することが出来る。
次に図7を用いて実施例2について説明する。この実施例は図2に示したピント位置確認用マスク板16の参照孔19を複数にし、更に光学系1をオートフォーカス方式としたものである。
図7Aは光学系の焦点位置と物体表面位置が一致しているときのもので、光源2からの平行光束となった光束は、図2A、図4Aと同様に位置確認用マスク板16aを照明する。このマスク板16aは図7Bにその平面図を示したように、丸型の中心孔18を中心として長さRを半径とする円周上に4つの角型参照孔19a〜19dが設けられている。光学系の中心光軸17に沿って進んだ光束は、このマスク板16aの丸型中心孔18を通過し、前述実施例1の場合と同様にビームスプリッタ4、対物レンズ5を経て、その焦点位置近傍に設置された物体6に向かう。そして中心光軸17上の位置21で反射し、対物レンズ5、ビームスプリッタ4、結像レンズ7を経て受光部8に投影される。この投影される受光部8上の位置は光軸17上の位置22であり、図7Eにはこれを丸型のマスク像23として示した。CCDなどで構成した受光部8に投影されたマスク像23は、後に説明する軸外光束からの角型マスク像25と共に光電変換され演算部10に送られる。そして受光部8に投影された2種の光束23、25によって作り出される拡がり面積が求められ、その結果が駆動制御部11に伝えられる。この場合の拡がり面積は、まだ中心孔18からのマスク像23だけなので、このマスク像23の面積が拡がり面積となる。駆動制御部11は伝えられた拡がり面積に相当する分の移動量を対物レンズ5に伝え、それを光軸17上で移動させて物体6に対するピント位置を調整する。
レンズ3によって平行光束となった光束の内、参照孔19aを通過した軸外光束24aはビームスプリッタ4の反射面位置20aを通過し、対物レンズ5によって物体6上の中心光軸位置21に向かう。そして物体6に入射した角度θと同じ角度で反射して対物レンズ5からビームスプリッタ4に向かい、その反射面位置20bで方向を変える。そして結像レンズ7を経て受光部8上の中心光軸位置22に投影される。図7Eにこの軸外光束24aによる角型のマスク像25aを示した。
この角型マスク像25aが受光部8に投影されたとき、参照孔19aの反対側に位置している参照孔19cからも軸外光束24cが通過する。この参照孔19cは、前記したように中心孔18位置から長さRの位置に参照孔19aと相対して設けられているから、軸外光束24cはビームスプリッタ4の反射面位置20bを通過し、対物レンズ5で集束され物体6上の中心光軸位置21に向かう。そして角θで反射して対物レンズ5からビームスプリッタ4の反射面位置20aで方向を変え、結像レンズ7を経て受光部8の中心光軸上位置22に投影される。図では便宜上、前記した参照孔19aの通過光束24aがビームスプリッタ4の反射面位置20aから物体6上の位置21を経てビームスプリッタ反射面位置20bに向かう光束と、参照孔19cを通過した光束24cが反射面位置20b、物体上の位置21、反射面位置20aに向かう光束を2つの光路として別々に表記してある。受光部8の中心光軸位置22に投影された軸外光束24cは、図7Eのように角型マスク像25cとして前記のマスク像25a上に重なって投影される。
参照孔19a、19cを軸外光束が通過するときは、残り2つの参照孔19b、19dも同時に通過する。そしてその軸外光束24b、24d(図7Aでは未表記)は、いずれも物体6上の中心光軸位置21で反射し、受光部8の中心光軸位置22に投影される。従って受光部8上では、中心孔18による丸型マスク像23と、4つの参照孔19a〜19dによる角型マスク像25a〜25dが同時に投影され、しかも4つの角型マスク像25は同じ位置に重なって投影されるから図7Eのような状態となる。即ち、5つのマスク像23、25a〜dが全て中心光軸上の位置22に集合して投影された状態となる。
尚、図2〜6の場合も含めてマスク板の中心孔18は、参照孔19に比して小サイズとした例となっている。そのため両孔を通過した光束が受光部上に投影されたとき、ピントが合った状態であれば図4B、または図7Eのように角型マスク像25内に丸型マスク像23が位置するようになる。勿論、両者の関係は逆転させたり同じサイズにすることが出来るが、受光部上に投影されるときのサイズは対物レンズ5と結像レンズ7の倍率によって決定されるから、両孔18、19のサイズはそれらを考慮して定めればよい。さらに中心孔18と参照孔19の形状は丸型と角型だけでなく、丸型と丸型としたり、丸型とドーナツ型とするなど、任意に定められることは前記したとおりである。丸型マスク像23と角型マスク像25を色違いとすることもできる。例えば光源2を赤色発光するものとしたときマスク板16の中心孔18はそのまま通過させ、参照孔19には色つきのフイルタを貼っておくことによって色違いのマスク像を得ることが出来る。
演算部10は、受光部8に投影された光束からその全体の拡がり面積を求める。この場合、前記したように受光部8に投影された全マスク像は中心光軸上の位置22に集合しているから、全マスク像の拡がり面積は1つの角型マスク像、例えば25aと同じになる。この時の値を最小拡がり面積とすれば、演算部10はこの最小拡がり面積が得られるまで信号を駆動制御部11に伝えて対物レンズ5を移動していく。そして図7Eのように全マスク像が重なって拡がり面積が最小となったとき、それを極値信号として駆動制御部11に伝える。すると駆動制御部11は動作を止め、対物レンズ5もその位置で停止する。それによってピント位置が合ったと判断する。
次に対物レンズ5に対する物体6の位置が図2Aに示した6a、6bのような位置にあり、焦点誤差があってピント合わせの動作が必要な場合について説明する。この焦点誤差があるとき軸外光束24a〜24dによって形成されるマスク像25a〜24dは、受光部8上の中心光軸位置22から距離L2離れた位置に図7Cのように投影される。仮に物体の位置が図2Aの6aにあるとすれば参照孔19aは25a、19bは25b、19cは25c、19dは25dとそれぞれ分離して投影される。このように分離して投影されると、演算部10は拡がり面積を
マスク像23+25a+25b+25c+25d
として求め、その合算した値を全体の拡がり面積として算出する。そして前記の最小面積を求めるため「+」信号を駆動制御部11に伝える。すると駆動制御部11は対物レンズ5を光軸上で移動し距離L2の値を小さくしていく。それにともなって受光部8上では、図7Dのようにマスク像25a〜25dが徐々に中心光軸部に集合していく。するとマスク像23と軸外光束によるマスク像25a〜25dはその一部が重なってくるから、拡がり面積は重なり合った部分だけ減少し、その結果が駆動制御部11に伝えられていく。
この間、演算部10は継続して「+」信号を発信し、駆動制御部11は対物レンズ5を移動していく。そして演算部10が最小になったと判断すると、「+」信号を止めて極値信号を出力する。このとき受光部8上では図7Eのように中心光軸位置22上で中心マスク像23と全軸外マスク像25が一致して重なった状態となり、ピント位置が検出されたと判断されて対物レンズ5の移動が停止する。
物体が図2Aの6bのような位置にある場合についても、上記と同様に受光部上で図7C、Dの様な経過を経て図Eのような状態となる。但し、この間の説明は前記の説明と重複することになるので省略する。
以上のように拡がり面積が受光部8上で最小となるまで対物レンズ5を移動してピント合わせの動作を進めて行く。このときマスク像23、25は拡がり面積を求めるときの指標として検出される。そして複数(この場合4つ)の参照孔19としたことによって対比が容易となり、物体6上で1つ1つがスペックルなどの影響を受けたとしても、受光部8上では重なり合って互いに補うようになり、明瞭な指標として確認する事が出来る。更に上記説明は、図2などによる実施例1の場合も含めて物体6に対する光学系1の焦点位置が、基準位置とそれ以外の位置6a、6bにある時を例としている。これは図1の説明に合わせたためであるが、本発明ではマスク板16による指標位置を確認することでピント状態を把握できるようにしているから、図1Aで説明したシリンドリカルレンズ9の制約を受けることはなく、それによって測定可能範囲6a〜6bの間隔を大きく拡げることが出来る。
次に図8、9を用いて実施例3について説明する。この実施例は図2に示したピント位置確認用マスク板16をビームスプリッタ4の後段に移し、更に受光部をフォトダイオードで構成してある。
図8Aにおいてレンズ3を経て平行光束となった光束は、ビームスプリッタ4を経た後に図2A、図4A、図7Aと同様なピント位置確認用マスク板16bを照明する。このマスク板16bには図8Bにその平面図を示したように、丸型の中心孔18を中心として左右Rの位置に角型参照孔19a、19cが設けられている。光学系1の中心光軸17に沿って進んだ光束は、このマスク板16bの丸型中心孔18を通過し対物レンズ5を経て物体6に向かう。そしてその中心光軸上の位置21で反射し、対物レンズ5、マスク板16bの中心孔18、ビームスプリッタの反射面20、結像レンズ7を経てフォトダイオードで構成した受光部8P上の光軸位置22に投影される。図Cにはこれを丸型マスク像23として示した。受光部8Pに結像した丸型マスク像23は、後に説明する軸外光束からの角型マスク像25と共に光電変換され、図7Aに示した演算部10に送られる。そして受光部8Pに結像した全マスク像23、25の光量が求められ、その値が駆動制御部11に伝えられる。駆動制御部11は伝えられた光量に相当する分の移動量を対物レンズ5に伝え、それを光軸17上で移動させて物体6に対するピント位置を調整する。
レンズ3によって平行光束となった光束の内、参照孔19aを通過した軸外光束24aは対物レンズ5によって集束され物体6上の中心光軸位置21に向かう。そして物体6に入射した角度θと同じ角度で反射して対物レンズ5からマスク板16bの参照孔19cを通過し、ビームスプリッタ4の反射面位置20bで方向を変える。そして結像レンズ7を経て受光部8P上の中心光軸位置22に投影される。図8Cにこの軸外光束24aによる角型マスク像25aを示した。
この角型マスク像25aが受光部8Pに投影されたとき、マスク板16bの参照孔19cも軸外光束24cが通過する。この参照孔19cを通過した軸外光束24cは前記の軸外光束24aと同じように物体6上で反射し、マスク板16bの参照孔19aを通過してビームスプリッタ4の反射面位置20aで方向を変え、受光部8Pの中心光軸上位置22に投影される。図では便宜上、この2つの軸外光束24a、24cの光路を別々のものとして表記したが、軸外光束24cによる角型マスク像25cは前記のマスク像25a上に重なって投影されることになる。
図8では省略してある演算部10は、この受光部8に投影された全てのマスク像から全体光量を求める。この場合、全マスク像は中心光軸上の位置22に1つに重なって集合しているが、その光量は中心マスク像23と2つの軸外マスク像25によるものとが加算された値となる。この時の値を最大光量とすれば、演算部10はこの最大光量が得られるまで信号を駆動制御部11に伝えて対物レンズ5を移動していく。そして図8Cのように全マスク像が重なって光量が最大となったとき極値信号を出力する。駆動制御部11はこの信号を受けて動作を止め、対物レンズ5もその位置で停止する。それによってピント位置が合ったと判断する。
次に図9を用いて対物レンズ5に対する物体位置が6bのような位置にあり、ピント合わせの動作が必要な場合について説明する。この焦点誤差があるときの参照孔19aを通過した光束24aは、対物レンズ5によって集束され物体上に向かうが、その光束は物体位置が、例えば距離L1分だけ変化しているので位置21bで反射する。そしてその入射角度θと同じ角度で反射した光束は、対物レンズ5を経てマスク板16bに向かう。しかしその光束は前記のように物体上の反射位置が21bに変化したことによって参照孔19cを通過することが出来ず遮断されてしまう。同じように図9Aではその光路を省略してあるが、参照孔19cを通過して物体6b上で反射する光束24cも参照孔19aを通過することが出来ず遮断されてしまう。従って受光部8Pに投影されるマスク像は中心光軸17に沿って進んできた光束だけのものとなる。図9Bにこの中心孔18を通って中心光軸上の位置22に投影されたマスク像23を示した。
演算部10はこの中心マスク像23によって得られる光量を受光部8Pから受けるが、前記の図8で説明した最大光量を求めるため「−」信号を駆動制御部11に伝える。駆動制御部11は対物レンズ5を光軸上で移動し距離L1の値を小さくしていく。すると受光部上には図9Cのように参照孔19a、19cを通過して投影されるマスク像25a、25cが徐々に現れ始め、中心光軸部22に投影されていく。そのため対物レンズ5が光軸方向に移動してピント状態が良くなるにしたがって、マスク像25a、cによってもたらされる光量が増えていき、演算部10の演算値も増加していく。
この間、演算部10は継続して「−」信号を発信し、駆動制御部11は対物レンズ5を移動していく。そして演算部10が最大の極値になったと判断すると「−」信号を止め、極値信号を出力する。このとき受光部8P上では図9Dのように中心光軸位置22上で中心マスク像23と2つの軸外マスク像25a、cが一致して重なった状態となり、対物レンズ5の移動が停止する。
物体が図9Aの6aのような位置にあるときについて説明する。マスク板16bの参照孔19cを通過した光束24cは、対物レンズ5によって集束され物体上に向かう。しかしその光束は物体位置が例えば距離L1分だけ変化しているので、光軸位置21より外れた位置21cで反射する。そしてその入射角度θと同じ角度で反射した光束は、対物レンズ5からマスク板16bに向かう。だがその光束は物体上の反射位置が21cに変化したことによって参照孔19aを通過することが出来ず遮断されてしまう。同じように図ではその光路を省略してあるが、参照孔19aを通過して物体6a上で反射した光束24aも、参照孔19cを通過することが出来ず遮断されてしまう。従って受光部8Pに投影されるマスク像は中心光軸17に沿って進んだものだけとなる。図9Bにこの中心孔18を通って中心光軸位置22に投影されたマスク像23を示した。演算部10はこの中心マスク像23によって得られる光量から、最大光量を求めるための「+」信号を駆動制御部11に送り対物レンズ5を移動する。以後、前述の物体6bの時と同じ動作を行って極値を求め、対物レンズ5の位置を調整する。
以上のようにマスク板16bの中心孔と参照孔を通過した光束による光量が、受光部8P上で最大となるまで対物レンズ5を移動してピント合わせの動作を進めて行くが、受光部8P上に投影された2種のマスク像23、25は光量を求めるときの指標として検出される。
以上のように図7の実施例2では、受光部8が受けた中心孔18と参照孔19の通過光束によるマスク像23、25からその拡がり面積を求め、その面積が最小となる極値が検出されるまで対物レンズ5を光軸方向に移動させるようにしている。また図8などによる実施例3では、受光部8が受けた中心孔18と参照孔19のマスク像23、25から光量を求め、その光量が最大となる極値が検出されるまで対物レンズ5を光軸方向に移動させるようにしている。このように両者が検出する対象は最小の拡がり面積と最大の光量という差はあるが、中心孔と参照孔のマスク像23、25を受光部8に投影し、その出力が極値となるまで対物レンズ5を光軸方向に移動させるという点では一致している。また測定光学系1と照明光学系30の構成は最も単純な形としてあるが、用途に応じて種々変換できることは明らかである。さらに図3で説明した照明光学系30は測定光学系1と一部を共通したものとしてあるが、照明光学系を分離独立して別個の光学系となし、2つの光学系を並立させるようにすることもできる。
従来の一般的な測定装置光学系を示した説明図。 実施例1を説明するための光学系概略図。 実施例1の光学系中に照明光学系を設置したときの光学系概略図。 実施例1の動作を説明するための光学系概略図。 実施例1の動作を説明するための光学系概略図。 実施例1の動作を説明するための光学系概略図。 実施例2を説明するための光学系概略図。 実施例3を説明するための光学系概略図。 実施例3の動作を説明するための光学系概略図。
符号の説明
1・・・測定光学系 2・・・半導体レーザ光源 3・・・レンズ 4・・・ビームスプリッタ 5・・・対物レンズ 6・・・物体 7・・・結像レンズ 8・・・受光部 9・・・シリンドリカルレンズ 10・・・演算部 11・・・駆動制御部 15・・・表示部 16・・・ピント位置確認用マスク板 17・・・中心光軸 18・・・中心孔 19・・・参照孔 20・・・反射面 21・・・物体上の光軸位置 22・・・受光部上の結像位置 23・・・丸型中心マスク像 24・・・軸外光束 25・・・角型軸外マスク像 30・・・照明光学系 31・・・照明用光源 32・・・レンズ 33・・・ハーフミラー

Claims (3)

  1. 光源からの光束で対物レンズの焦点位置近傍に設置される物体表面を照射し、その反射光を受光部上に投影する測定光学系と、前記受光部からの出力を受けて物体表面を表示する表示部と、前記測定光学系の平行光束中に設置され、光学系中心光軸が通過する中心孔と軸外光束が通過する参照孔を設けたピント位置確認用マスク板とを有し、ピント位置確認用マスク板の中心孔と参照孔を通過した光束によるマスク像を物体表面で反射させて受光部に投影し、その出力を指標として表示部に表示し物体表面のピント状態を確認するようにしたことを特徴とする測定装置。
  2. 光源からの光束で対物レンズの焦点位置近傍に設置される物体表面を照射し、その反射光を受光部上に投影する測定光学系と、前記測定光学系の平行光束中に設置され、光学系中心光軸が通過する中心孔と、軸外光束が通過する参照孔を設けたピント位置確認用マスク板と、このピント位置確認用マスク板の中心孔と参照孔を通過した光束によるマスク像を受けた前記受光部からの出力を受けて、前記対物レンズの焦点位置と物体表面間の距離を演算する演算部とを有し、この演算部からの信号が極値となるまで前記対物レンズを光軸方向に移動するようにしたことを特徴とする測定装置。
  3. 中心孔を中心として半径Rの位置に参照孔を複数配置したピント位置確認用マスク板としたことを特徴とする前記請求項1、2記載の測定装置。
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