JP2011181715A - 露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】分割露光の際に、倍率レイアウトを自動的に決定することができ、露光作業の効率化が可能な露光装置を提供する。
【解決手段】露光装置1は、所望の露光パターンを生成するためのパターン情報から、露光パターンの少なくとも一部を生成するパターン生成部であるDMD素子3と、このDMD素子3で生成された露光パターンの一部を、投影倍率を切り替えて基板7上に投影する投影光学系4,40と、露光パターンの位置毎に、所望の露光パターンの微細度を解析して、適切な投影倍率を決定するパターン解析部12と、露光パターンの位置毎にパターン解析部12で決定された投影倍率になるように投影光学系4,40を切り替える倍率制御部15と、露光パターンの位置毎に、当該位置に対応する露光パターンの一部を決定し、DMD素子3に生成させるパターン処理部13と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、露光装置に関する。
従来、DMD(Digital Mirror Device)などの空間光変調素子を用いて基板上に露光パターンを投影し、更に、この投影倍率を可変とした露光装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような露光装置を用いる場合、DMD素子で投影可能なサイズよりも露光パターンが大きい場合などは、露光パターンを複数に分割して露光する、いわゆる分割露光が行われている。この分割露光では、分割されたパターン毎に、好適な投影倍率を決定して、予め倍率レイアウトを生成しておく。そして、露光の際に、この倍率レイアウトにしたがって、投影倍率を切り替えながら、基板上にパターンを順次投影して露光する。
国際公開第WO2002/039189号公報
しかしながら、従来の技術においては、分割露光時に用いる倍率レイアウトを、作業者が手動で入力しなければならず、操作が煩雑であった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、分割露光の際に、倍率レイアウトを自動的に決定することができ、露光作業の効率化が可能な露光装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る露光装置は、基板上に所望の露光パターンを投影して、この基板を露光する露光装置であって、所望の露光パターンを生成するためのパターン情報から、露光パターンの少なくとも一部を生成するパターン生成部と、このパターン生成部で生成された露光パターンの一部を、投影倍率を切り替えて基板上に投影する投影光学系と、露光パターンの位置毎に、所望の露光パターンの微細度を解析して、適切な投影倍率を決定するパターン解析部と、露光パターンの位置毎にパターン解析部で決定された投影倍率になるように投影光学系を切り替える倍率制御部と、露光パターンの位置毎に、当該位置に対応する露光パターンの一部を決定し、パターン生成部に生成させるパターン処理部と、を有する。
このような露光装置において、パターン解析部は、露光パターンの位置、及び、当該位置において決定された投影倍率から、露光パターンを複数の分割パターンに分割して当該分割パターンの位置及び投影倍率を関連付けた倍率レイアウトを生成し、パターン生成部は、倍率レイアウトにしたがって、分割パターン毎に露光パターンの一部を生成し、倍率制御部は、倍率レイアウトにしたがって、投影光学系の投影倍率を切り替えて、基板を露光するよう構成されることが好ましい。
また、このような露光装置は、パターン解析部により生成された倍率レイアウトを表示する表示部を、更に有することが好ましい。
本発明に係る露光装置を以上のように構成すると、分割露光の際に、どの位置にどの投影倍率で露光するかという倍率レイアウトが自動的に決定されるため、手入力の必要がなく、露光作業の効率化が可能となる。
本実施形態に係る露光装置の構成を示す概略図である。 スティッチング露光を行う際の露光パターンの分割例を示す概略図である。 スティッチング露光とミックス&マッチ露光とを合わせて使用した場合の露光パターンの分割例を示す概略図である。 パターン解析部によるパターンの解析の具体的手法のうち、第1の解析方法を説明するための説明図である。 パターン解析部によるパターンの解析の具体的手法のうち、第2の解析方法を説明するためのフローチャートである。 上記第2の解析方法の変形例を説明するための説明図である。 低倍の露光部分と高倍の露光部分とが重なっている場合の例を示す概略図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書中では、基板を介して、この基板の露光側の面方向を「表面側」と呼び、露光側とは反対側の面方向を「裏面側」と呼ぶ。まず、図1を用いて本実施形態に係る露光装置1の構成について説明する。この露光装置1は、DMD素子3からの像を、例えばフォトレジストが塗布された基板(ウエハ)7上に投影して露光するマスクレス露光装置であって、図1に示すように、装置全体を制御する制御部10と、照明光を照射する照明光学系2と、この照明光学系2からの照明光を空間的に変調し、複数の像(以下、「露光パターン」と呼ぶ)を生成するパターン生成部としてのDMD素子3と、このDMD素子3からの露光パターンを基板7上に投影する投影光学系4と、この投影光学系4とは投影倍率の異なる第2の投影光学系40と、投影光学系4と第2の投影光学系40との切り替えを行う不図示の切り替え機構を制御する倍率制御部15と、所望の露光パターンを生成するための元になる情報である「パターン情報」を取得するためのパターン取得部11と、パターン情報を解析し、パターンの位置に応じて投影倍率を決定して後述する倍率レイアウトを生成するパターン解析部12と、倍率レイアウト及びパターン情報に基づいて、DMD素子3で生成する露光パターンを決定するパターン処理部13と、基板7を載置するためのホルダ8を備えたステージ9と、を有して構成されている。なお、ステージ9には、制御部10によって制御され、このステージ9を上下方向(投影光学系4の光軸方向)及び水平方向(投影光学系4の光軸と直交する面内)に移動させるステージ駆動部14が設けられている。また、制御部10、パターン取得部11、パターン解析部12、パターン処理部13、倍率制御部15などは、CPUやROM、RAM等の処理装置と、ハードディスク等の記憶部を備えるコンピュータにおいて、CPUで実行されるプログラムとして実装することができる。
また、本実施形態の露光装置1は、投影光学系4に組み込まれ、DMD素子3からの露光パターンの像が基板7の表面に合焦するよう調整するためのオートフォーカス検出光学系5と、表面側における露光パターンの投影位置や基板7上の位置合わせマークを検出するための表面位置検出光学系80と、この表面位置の検出時に、基板7上に塗布されたフォトレジストを感光させない波長で照明する表面検出照明光学系70と、基板7の裏面側に形成された位置合わせマークを検出するための裏面位置検出光学系6と、各種情報を表示する表示部16とを更に備えている。また、各種データやプログラムを記憶した、図示しない記憶部も備えている。なお、これらの各部の動作も制御部10により制御されている。
DMD素子3は、反射角を変更可能な図示しない複数のマイクロミラーを有して構成されている。このDMD素子3の各マイクロミラーは、制御部10により駆動され、その反射面の反射角を変化させることで、反射光を投影光学系4に導くか導かないかを任意に選択することができ、多様な形状の露光パターンを生成することができる。
照明光学系2は、水銀灯、LEDなどからなる基板7上に塗布されたフォトレジストを感光させる波長を発する露光光源21と、この露光光源21からの照明光を集光してDMD素子3に照射するコンデンサレンズ22とから構成されている。また、投影光学系4は、DMD素子3にて生成された露光パターン光(露光光)を略平行光に変換する第2対物レンズ41と、この略平行光を基板7上に投影する第1対物レンズ42とから構成されている。なお、ここでいう略平行の意味はDMD素子3上の1点から発した光が略平行になるという意味であり、DMD素子3上の他の1点から発した光もまた略平行になるが、両者の光の角度は異なる。
また、第2の投影光学系40は、投影光学系4と同様に、第2対物レンズ43及び第1対物レンズ44を有して構成されている。倍率制御部15の制御により、投影光学系4を第2の投影光学系40に切り替えることで、DMD素子3と基板7間の投影倍率を変更することができる。
表面検出照明光学系70は、表面位置検出用の光(以下「表面位置検出光」と呼ぶ)を出射する表面位置検出用光源71(LED、或いは、ハロゲンランプ、ファイバー光源などで構成される)と、この表面位置検出用光源71からの表面位置検出光を集光する集光レンズ72と、開口絞り73と、視野絞り74と、第1リレーレンズ75及び第2リレーレンズ76と、投影光学系4の光路上に配置され表面位置検出光を基板7方向に反射するハーフミラー77とから構成され、基板7上のフォトレジストを感光させない波長の表面位置検出光で基板7を照明する。
表面位置検出光学系80は、投影光学系4の光路上に配置され表面位置検出光の照射により基板7から反射された反射光を反射するハーフミラー83と、このハーフミラー83で反射された反射光を結像させる結像レンズ82と、この像を検出する二次元撮像素子81とから構成され、第1対物レンズ42または44と結像レンズ82とが協働して基板7の表面と二次元撮像素子81とを共役に結んで、基板7の表面観察を行うように構成されている。この二次元撮像素子81では、基板7の表面像が光電変換され、画像処理により位置合わせマークが認識される。
オートフォーカス検出光学系5は、基板7上に塗布されたフォトレジストを感光させない波長のフォーカス検出用の光(以下、「フォーカス検出光」と呼ぶ)を出射する点光源51と、この点光源51からのフォーカス検出光を略平行光に変換するコリメータレンズ52と、このコリメータレンズ52を透過したフォーカス検出光のうち、その瞳の半分を遮る遮光絞り53と、この略平行なフォーカス検出光を透過し、基板7で反射された反射光をさらに反射するハーフミラー54と、投影光学系4の光路上に配置され、フォーカス検出光とその反射光とを反射し、露光光を透過するダイクロイックミラー55と、ダイクロイックミラー55及びハーフミラー54で反射された反射光を結像する結像レンズ56と、この像を受光するリニアセンサ57とから構成されている。
ここで、オートフォーカス検出光学系5の動作を説明する。まず、点光源51から出射したフォーカス検出光がコリメータレンズ52で略平行光に変換される。この略平行なフォーカス検出光は、上述のように、遮光絞り53により瞳の略半分が遮られて絞られた後、ハーフミラー54を透過して、ダイクロイックミラー55に入射し、このダイクロイックミラー55で基板7の方向に反射され、投影光学系4の第1対物レンズ42を介して基板7上に照射される。そして、この基板7で反射された反射光は、投影光学系4の第1対物レンズ42により再び集光された後、ダイクロイックミラー55で反射されてオートフォーカス検出光学系5に導かれる。反射光は、さらにハーフミラー54で反射され、結像レンズ56によりリニアセンサ57上に結像する。このように、このオートフォーカス検出光学系5は、いわゆる瞳半隠しフォーカス検出光学系になっている。そして、このリニアセンサ57で得られた像を基に、投影光学系4の合焦位置に対する基板7の上下方向のズレが検出され、その信号に基づいて制御部10によりステージ駆動部14を介してステージ9を光軸方向(上下方向)に移動させることにより、DMD素子3からの露光パターンを基板7の表面に合焦させる。
裏面位置検出光学系6は、ホルダ8を挟んで投影光学系4と対向する側、すなわち、ホルダ8の下方に配置されている。この裏面位置検出光学系6は、位置検出用の光(以下「位置検出光」と呼ぶ)を出射する位置検出用光源61と、この位置検出用光源61からの位置検出光を集光するコンデンサレンズ62と、このコンデンサレンズ62で集光した位置検出光を基板7方向に反射するハーフミラー63と、このハーフミラー63で反射された位置検出光を集光して基板7の裏面を照明する対物レンズ64と、基板7の裏面で反射して再び対物レンズ64で集光され、ハーフミラー63を透過した反射光を結像させる結像レンズ65と、この像を検出する撮像素子66とから構成されている。
なお、この裏面位置検出光学系6も、前出の表面位置検出光学系80も、基板7の位置合わせを行うためのものであるが、一方のみで行うものであってもよい。また、基板7の位置合わせ手段が、本実施形態のような表面位置検出光学系80または裏面位置検出光学系6に限定されることはなく、従来公知の何れの手段を用いてもよい。
基板7を載置するホルダ8には、上下方向(投影光学系4及び裏面位置検出光学系6の光軸と略平行な方向。以下、この上下方向を「Z軸」とする)に貫通する貫通孔8aが形成されている。この貫通孔8aは、基板7の裏面に形成された位置合わせマークを観察するための開口である。基板7の裏面には、例えば、十字マークなどの位置合わせマークが3カ所以上形成されており、これらの位置合わせマークを、各位置合わせマークに対応して形成された複数の貫通孔8aを介して裏面位置検出光学系6が検出する。このときステージ9は、裏面位置検出光学系6で位置合わせマークを検出するために、制御部10によって制御されるステージ駆動部14により、水平方向及び鉛直方向(上下方向)に移動される。なお、ステージ9には干渉計又はリニアエンコーダからなる位置測定部17が取り付けられ、制御部10によってホルダ8の位置(座標)がモニタリングされている。以下、水平方向において、図1の紙面左右方向をX軸とし、これに交差する方向(紙面垂直方向)をY軸とする。
以上のような構成の露光装置1を用いて基板7の露光を行う際には、まず、表面位置検出光学系80により、ステージ9上の基板7の位置合わせを行う。それには、表面位置検出光学系80で基板7の表面に形成された位置合わせマークを検出し、この位置合わせマークが二次元撮像素子81の中心に位置するよう、ステージ駆動部14を介してステージ9をX,Y軸方向に移動させる。なお、本実施形態では、位置合わせマークを基板7に設けているが、この露光装置1における位置合わせがこれに限定されることはない。例えば、位置合わせマークをステージ9に設け、予めステージ9の位置合わせマークと基板7との相対位置関係を記憶しておき、表面位置検出光学系80にて位置合わせを行った後、相対位置関係に対応させてステージ9をX,Y軸方向に移動させ、基板7への投影位置に投影光学系4を配置するようにしてもよい。
一方、裏面位置検出光学系6において、位置検出用光源61から出射した位置検出光はコンデンサレンズ62を介してハーフミラー63に入射し、このハーフミラー63で反射された後、対物レンズ64により集光され、ホルダ8に設けられた貫通孔8aを介して基板7の裏面を照明する。この基板7の裏面には、前述の通り位置合わせマークが3カ所以上形成されている。基板7の裏面で反射した位置検出光は、再び対物レンズ64で集光されて略平行光になり、ハーフミラー63を透過した後、結像レンズ65により撮像素子66上に結像する。この撮像素子66では、基板7の裏面像が光電変換され、画像処理により位置合わせマークが認識される。
この撮像素子66で認識された3箇所以上の位置合わせマークの各中心が順次一致するように、制御部11の制御によりステージ9を移動させる。そして、制御部11は、その際のステージ9の座標を読み込むことにより、基板7のステージ9における座標上での水平面内の位置及び水平面内の回転量が算出される。このように算出された基板7の位置及び回転量に基づいて、ステージ9を移動させて所定の露光位置に基板7を移動させ、露光の位置決めを行う。
次に、パターン取得部11が、基板7上に塗布されたフォトレジストに投影する露光パターンを生成するためのパターン情報(画像データ)を取得する。このパターン情報は、例えば、電子回路パターンなどがデジタル変換された情報であり、キーボードで入力されたり、スキャナで読み込まれたり、CADなどで作成された情報が、図示しない記憶部やメモリなどに記憶されている。パターン取得部11は、これらの入力装置や記憶装置からパターン情報を読み込んで、制御部10を介してパターン解析部12やパターン処理部13に受け渡す。
パターン解析部12では、入力されたパターン情報を解析して、基板7のどの位置にどの投影倍率で露光するかを決定する。本実施形態では、パターン解析部12は、露光パターンを投影倍率に対応して複数のエリアに分割し、この分割されたパターン(以下、「分割パターン」と呼ぶ)毎に、当該分割パターンの座標データと、その適切な投影倍率とを関連付けて、記憶部やメモリに記憶する。このような情報を、以下、「倍率レイアウト」と呼ぶ。
ここで、パターン解析部12での処理の詳細を説明する。なお、以降の説明において、「低倍」、「高倍」という場合の「倍率」とは、「DMD素子3の物体高/基板7上の像高」を指す。すなわち、「低倍」は広い範囲を小さなNAで露光するため基板7上での解像力は低く、「高倍」は狭い範囲を大きなNAで露光するため基板7上での解像力は高い。なお、以降の説明では倍率の異なる2つの投影光学系4,40(以下、複数の倍率の投影光学系をまとめて「投影光学系4」と呼ぶ場合がある)を用いて露光を行う構成の露光装置1を用いる場合について説明するが、3以上の異なる倍率や連続的に倍率を変化させることができる露光装置に用いることもできる。
本実施形態の露光装置1では、パターン情報で表される所望の露光パターンのサイズが、投影光学系4の倍率及びDMD素子3の組み合わせで投影可能なサイズよりも大きい場合には、例えば、図2に示すように、投影可能なサイズに対応して、露光パターン100を複数のエリア(複数の分割パターン101)に分割し、分割露光を行う。DMD素子3では、投影する露光パターンを瞬時に切り替えることができるため、各分割パターン101を所定の投影倍率で、基板7上の所定の位置に順次投影することにより、一回の処理では露光できないような大きなパターンを露光可能である。
この図2では、露光パターン100を縦横5×5=25の分割パターン101に分割し、25回の分割露光を行う場合を示している。なお、以降の説明ではパターン部分(黒色部分)に対応した位置に光を照射して露光する。したがって、まったくパターンのない部分(白色部分)は、露光を省略することもできる。以下、このような分割露光法を、「スティッチング露光」と呼ぶ。但し、このような露光に限定されることはなく、パターンがある部分を露光せずにパターンのない部分を露光するという露光を行う場合にも以下に示す処理を適用することができる。
また、所望の露光パターン中に、構造が粗く低解像力で露光可能なパターン(例えば、パターンを構成する線幅が太い場合)と、構造が緻密で高解像力での露光が必要なパターン(例えば、パターンを構成する線幅が細い場合)と、が混在している場合には、投影光学系4の低倍と高倍とを切り替えて順次露光する方法を用いる。このような露光法を、以下「ミックス&マッチ露光」と呼ぶ。図3は、スティッチング露光とミックス&マッチ露光とを合わせて使用した場合の露光パターン110の分割例である。この図3に示す例では、低倍及び高倍時のDMD素子3で投影できるサイズ及びパターンの微細度に応じて、露光パターン110を、23個の低倍で露光する分割パターン111と、40個の高倍で露光する分割パターン112とに分割している。したがって、低倍時の露光回数が23回、高倍時の露光回数が40回である。
それでは、パターン解析部12での露光パターンの解析の具体的手法の一例(第1の解析方法)を、図4を用いて説明する。この第1の解析方法では、図4に示すように、露光パターン110を細かい領域(例えば、最も高倍の投影光学系4で投影できる領域)1111に分割し、この領域1111毎にパターンの微細度を判定する。すなわち、判定対象の領域1111中で、最も線幅の細い部分を探し、その線幅と予め決められた閾値とを比較するなどして微細度を判定し、当該領域1111の適切な投影倍率を決定する。その上で、DMD素子3で投影可能なサイズを考慮して、露光パターン110を低倍で露光する分割パターンと高倍で露光する分割パターンとに分割する(図3参照)。そして、各分割パターンの座標データと投影倍率とを関連付けて倍率レイアウトを作成することにより、パターンの微細度に対応した最適な倍率レイアウトを作成することができる。このとき、図4の符号n(点線で囲んだ部分)で示す領域のように、その領域の端の部分にだけにパターンが存在すると、それが実際には隣の領域のパターンの続きであって、粗いパターンであるにもかかわらず、微細なパターンであると判定され、当該領域の投影倍率が高倍と決定される場合がある。そのため、当該領域の投影倍率が低倍か高倍かを判定するに当たっては、隣接する領域のパターンとのつながりなどを考慮する必要がある。
次に、パターン解析部12での露光パターンの解析の具体的手法の他の一例(第2の解析方法)を、図5に示すフローチャートを合わせて用いて説明する。まず、露光パターン100を図3に示すように、最も低倍の投影光学系4で露光可能な大きさの領域111に分割し(ステップS200)、その領域111の一つを選択する(ステップS210)。そして、選択された領域111に含まれるパターンの線幅から微細度を判定し、高倍の投影光学系4で露光すべきパターンが含まれるかを判定する(ステップS220)。この領域に高倍の投影光学系4で露光すべきパターンが含まれる場合には、図3の領域112に示すように、その領域111の露光パターンを高倍の投影光学系4で露光可能な大きさの領域112にさらに分割する(ステップS230)。一方、高倍の投影光学系4で露光すべきパターンが含まれない場合は、その領域111を低倍の露光領域として確定する。そして、全ての領域111に対して上記判定をしたか否かを判断し、全ての領域の判定が終了するまで、上記ステップS210〜S230を繰り返す(ステップS240)。
上述の第1の解析方法によると、分割した領域1111毎に隣接する領域のパターンとの連続性を判断する必要があるが、この第2の解析方法によると、まず、大きな領域(低倍の領域)111で微細度を判定し、その領域を必要に応じて小さな領域(高倍の領域)112に分割するため、隣接する領域との連続性を判断する必要がなくなり、また、解析のための処理量も少なくすることができる。
なお、この第2の解析方法では、露光パターンを大きな領域(最も低倍の投影光学系4で露光可能な領域)111に分割し、分割した領域111毎にさらに高倍の領域112に分割するか否かを判定しているが、図6に示すように、判定する領域111′を一つ前の処理(ステップS210)で選択した領域111と一部が重なるようにずらしながら判定を行っても良い。このように構成すると、図4の点線で囲んだ部分(符号nの領域)のように複数の領域に跨るパターンの倍率の判定(微細度の判定)を正確に行うことができる。
ところで、図3では低倍の分割パターン111の部分と高倍の分割パターン112の部分とが分離しているが、図7に示すような露光パターン120の場合に、符号122で示される領域のように、低倍部分と高倍部分とが混在していることがある。このような場合、低倍での露光時に、未露光部分122を作っておき、その部分に重ねて高倍で分割露光する場合もあるため、これを考慮して倍率レイアウトを生成することが望ましい。
なお、以上の説明では、投影光学系4の倍率の選択に当たり、露光パターンの線幅で微細度を判定する場合について説明したが、この判定方法に限定されることはない。例えば、各分割領域毎に2次元フーリエ変換を行い、その結果得られた空間周波数成分から露光パターンの微細度を判定し、投影光学系4の倍率を決定することも可能である。
以上のように、露光の倍率レイアウトを作成する場合に、従来は、どの位置をどの投影倍率で露光するのかを人間が判断して予め指定しておかなければならなかった。そのため、図3及び図7を用いて説明したスティッチング露光とミックス&マッチ露光とを合わせて用いて露光を行う場合に、非常に多くの数値を作業者が手入力しなければならないという煩雑さがあった。
しかしながら、本実施形態の露光装置1では、パターン解析部12により、上述のような露光パターンの解析と投影倍率の決定とを自動的に行って、倍率レイアウトを作成する。したがって、従来のような操作の煩雑さを解消することができる。そして、この倍率レイアウトにしたがって、各分割パターンを基板7上の対応位置に順次投影することで、露光を効率的に行うことができる。
この露光を行うには、まず、パターン解析部12で作成された倍率レイアウトに基づいて、倍率制御部15の制御により投影光学系4または第2の投影光学系40のいずれかに切り替えて所定の分割パターンの投影倍率を変更(設定)する。同時に、パターン処理部13は、パターン情報を基に、倍率レイアウトの投影倍率に応じて当該分割パターンの露光パターンを決定し、制御部10を介してパターン生成部としてのDMD素子3に指令する。なお、倍率レイアウトに設定された分割パターンの座標データを基に、制御部10はステージ駆動部14を制御してステージ9を移動させて、基板上7の所定の位置に当該分割パターンが投影されるように、基板7の位置決めを行う。
そして、照明光学系2の露光光源21から照明光(露光光)を出射すると、この照明光がコンデンサレンズ22を介してDMD素子3に照射される。制御部10では、パターン処理部13からの指令に対応して、DMD素子3の画素に相当するすべてのマイクロミラーの反射角を制御する。この制御により、DMD素子3の各マイクロミラーでは照明光を投影光学系4,40に導くか否かを選択することができ、当該分割パターンに対応した所望の露光パターンを生成することができる。このDMD素子3により生成された露光パターンは、投影光学系4により基板7上に投影される。このとき、投影光学系4,40に組み込まれたオートフォーカス検出光学系5からのフォーカス信号に基づいて、制御部10の制御によりステージ駆動部14を介してステージ9を上下させて、DMD素子3からの露光パターンが基板7の表面に合焦するよう投影される。このように、露光パターンの投影により、基板7に対して露光が行われる。
そして、倍率レイアウトにしたがって、次の分割パターンに対応する露光パターンを生成し、指定された投影倍率を用いて露光する。この処理を繰り返すことにより、基板7上に塗布されたフォトレジストには、所望の露光パターンが焼き付けられる。
以上のように、本実施形態の露光装置1では、人間が判断して倍率レイアウトの入力を行う必要がなく、露光パターンから自動的に倍率レイアウトが生成されるので、操作が簡易となり、作業効率を向上させることができる。
また、上記実施形態では、倍率レイアウトの生成を行った後、自動的に露光処理に移行しているが、この露光装置1がこの構成に限定されることはない。例えば、他の異なる実施形態として、露光装置1に倍率レイアウトを変更できる入力手段を備えてもよい。そして、パターン解析部12により自動生成された倍率レイアウトなどを、制御部10を介して表示部16に表示する。この表示部16に表示された情報を露光前に作業者が確認し、例えば、投影倍率が適当ではないと思われる部分があった場合は、作業者が入力手段により適正な投影倍率に修正する。このように構成することで、より高精度な露光を行うことができる。また、適当ではない部分のデータのみの入力作業を行えばよいので、従来のようにすべてのデータを入力するような煩雑な操作を省くことができる。
また、倍率切り替え機構として、第1対物レンズ42と第2対物レンズ41とのセットからなる投影光学系4を、第1対物レンズ44と第2対物レンズ43とのセットからなる第2の投影光学系40に切り替える構成としているが、これに限定されることはなく、必ずしも投影光学系4,40全体を切り替える必要はない。例えば、第1対物レンズ42のみを焦点距離が異なる対物レンズ(例えば、第1対物レンズ44)に切り替える構成としてもよいし、第2対物レンズ41のみを焦点距離が異なる対物レンズ(例えば、第2対物レンズ43)に切り替える構成としてもよい。また、投影光学系4,40をズームレンズとしても構わない。ただし、収差補正の容易性という観点からは、本実施形態のように投影光学系4,40全体を切り替える方式が好ましい。
1 露光装置 3 DMD素子(パターン生成部)
4,40 投影光学系 7 基板 15 倍率制御部
12 パターン解析部 13 パターン処理部 16 表示部

Claims (3)

  1. 基板上に所望の露光パターンを投影して、前記基板を露光する露光装置であって、
    前記所望の露光パターンを生成するためのパターン情報から、前記露光パターンの少なくとも一部を生成するパターン生成部と、
    前記パターン生成部で生成された前記露光パターンの一部を、投影倍率を切り替えて前記基板上に投影する投影光学系と、
    前記露光パターンの位置毎に、前記所望の露光パターンの微細度を解析して、適切な投影倍率を決定するパターン解析部と、
    前記露光パターンの位置毎に前記パターン解析部で決定された前記投影倍率になるように前記投影光学系を切り替える倍率制御部と、
    前記露光パターンの位置毎に、当該位置に対応する前記露光パターンの一部を決定し、前記パターン生成部に生成させるパターン処理部と、を有する露光装置。
  2. 前記パターン解析部は、前記露光パターンの位置、及び、当該位置において決定された前記投影倍率から、前記露光パターンを複数の分割パターンに分割して当該分割パターンの位置及び前記投影倍率を関連付けた倍率レイアウトを生成し、
    前記パターン生成部は、前記倍率レイアウトにしたがって、前記分割パターン毎に前記露光パターンの一部を生成し、
    前記倍率制御部は、前記倍率レイアウトにしたがって、前記投影光学系の前記投影倍率を切り替えて、前記基板を露光するよう構成された請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記パターン解析部により生成された前記倍率レイアウトを表示する表示部を、更に有する、請求項2に記載の露光装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023157888A1 (ja) * 2022-02-17 2023-08-24 株式会社ニコン 露光方法、デバイス製造方法、露光装置、及び露光システム

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