JP2005241738A - 光変調装置および光学表示装置、並びに光変調方法および画像表示方法 - Google Patents

光変調装置および光学表示装置、並びに光変調方法および画像表示方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 輝度ダイナミックレンジおよび階調数の拡大、表示画像の輝度および画質の向上、並びに装置の小型化を実現するのに好適な光変調装置を提供する。
【解決手段】 投射型表示装置100は、光源10と、光源10からの光をRGB3原色の光に分離するダイクロイックミラー44a,44bと、ダイクロイックミラー44a,44bで分離した光をそれぞれ入射しかつ透過率T1を独立に制御可能な複数の画素を有する複数の色変調ライトバルブと、各色変調ライトバルブからの光を合成するダイクロイックプリズム48と、ダイクロイックプリズム48からの光を入射しかつ反射率T2を独立に制御可能な複数の画素を有するDMD50とを備え、オフアクシス光学系となるようにDMD50を配置し、色変調ライトバルブで形成される画像に対して、DMD50の画素面で生じる歪みを補正する歪みを与える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の光変調素子を介して光源からの光を変調する装置および方法に係り、特に、輝度ダイナミックレンジおよび階調数の拡大、表示画像の輝度および画質の向上、並びに装置の小型化を実現するのに好適な光変調装置および光学表示装置、並びに光変調方法および画像表示方法に関する。
近年、LCD(Liquid Crystal Display)、EL、プラズマディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)、プロジェクタ等の光学表示装置における画質改善は目覚しく、解像度、色域については人間の視覚特性にほぼ匹敵する性能が実現されつつある。しかしながら、輝度ダイナミックレンジについてみると、その再現範囲は、たかだか1〜102[nit]程度にとどまり、また、階調数は、8ビットが一般的である。一方、人間の視覚は、一度に知覚し得る輝度ダイナミックレンジが10-2〜104[nit]程度であり、また、輝度弁別能力は、0.2[nit]程度で、これを階調数に換算すると、12ビット相当といわれている。このような視覚特性を通じて現在の光学表示装置の表示画像をみると、輝度ダイナミックレンジの狭さが目立ち、加えてシャドウ部やハイライト部の階調が不足しているため表示画像のリアリティさや迫力に対して物足りなさを感じることになる。
また、映画やゲーム等で使用されるコンピュータグラフィックス(以下、CGと略記する。)では、人間の視覚に近い輝度ダイナミックレンジや階調数を表示データ(以下、HDR(High Dynamic Range)表示データという。)に持たせて描写のリアリティを追求する動きが主流になりつつある。しかしながら、それを表示する光学表示装置の性能が不足しているため、CGコンテンツが本来有する表現力を充分に発揮することができないという課題がある。
さらに、次期OS(Operating System)においては、16ビット色空間の採用が予定されており、現在の8ビット色空間と比較して輝度ダイナミックレンジや階調数が飛躍的に増大する。そのため、16ビット色空間を生かすことができる光学表示装置の実現が望まれる。
光学表示装置のなかでも、液晶プロジェクタ、DLPプロジェクタといった投射型表示装置は、大画面表示が可能であり、表示画像のリアリティさや迫力を再現する上で効果的な装置である。この分野では、上記の課題を解決するために、次のような提案がなされている。
高ダイナミックレンジの投射型表示装置としては、例えば、特許文献1に開示されている技術があり、光源と、光の全波長領域の輝度を変調する第1光変調素子と、光の波長領域のうちRGB3原色の各波長領域についてその波長領域の輝度を変調する第2光変調素子とを備え、光源からの光を第1光変調素子で変調して所望の輝度分布を形成し、その光学像を第2光変調素子の画素面に結像して色変調し、2次変調した光を投射するというものがある。第1光変調素子および第2光変調素子の各画素は、HDR表示データから決定される第1制御値および第2制御値に基づいてそれぞれ別個に制御される。光変調素子としては、透過率が独立に制御可能な画素構造またはセグメント構造を有し、二次元的な透過率分布を制御し得る透過型光変調素子が用いられる。その代表例としては、液晶ライトバルブが挙げられる。
いま、暗表示の透過率が0.2%、明表示の透過率が60%の光変調素子を使用する場合を考える。光変調素子単体では、輝度ダイナミックレンジは、60/0.2=300となる。上記従来の投射型表示装置は、輝度ダイナミックレンジが300の光変調素子を光学的に直列に配置することに相当するので、300×300=90000の輝度ダイナミックレンジを実現することができる。また、階調数についてもこれと同等の考えが成り立ち、8ビット階調の光変調素子を光学的に直列に配置することにより、8ビットを超える階調数を得ることができる。
またその他に、高い輝度ダイナミックレンジを実現する投射型表示装置としては、例えば、特許文献2に開示されている投射型表示装置が知られている。
特許文献2記載の発明は、複数の画素をライン状に配列したDMD(Digital Micromirror Device)と、DMDへ光束を照射する照明部と、入力映像信号をDMDの駆動信号に変換する処理部と、DMDで光変調された光束を走査する光走査部と、光走査部からの光束をスクリーン面上に投射する投射レンズとを備え、照明部は、入力映像信号に応じて照射光量を変調する。
特開2001−100689号公報 特開2001−174919号公報
図20は、透過型液晶ライトバルブの各画素の画素面を示す図である。
透過型液晶ライトバルブは、画素電極を駆動するトランジスタや信号配線が各画素面内に設けられていることから、図20に示すように、各画素における開口部(光が透過する部位をいう。)が窓状となり、開口率が60%以下となるのが一般的である。
したがって、特許文献1記載の発明にあっては、表示画像の輝度を確保するため、第1光変調素子の各画素の開口部の光学像を、第2光変調素子の対応する画素の開口部に正確に結像するようにアライメントしなければならず、高いアライメント精度が要求される。
図21は、特許文献1記載の投射型表示装置における第1光変調素子および第2光変調素子の光路の構成を示す図である。なお、実際の光路上には、ミラー等の他の光学素子も配置されているが、以下に述べる説明を分かりやすくするため、図21はこれらの光学素子を省略して描いてある。
図21の光学系では、フライアイレンズ112a,112bを挟んで光源側に輝度変調用の第1光変調素子130を配置し、フライアイレンズ112a,112bを挟んで光源の反対側に色変調用の第2光変調素子140を配置している。この光学系ではフライアイレンズ112a,112bおよび集光レンズ112dにより第1光変調素子の光学像が第2光変調素子に結像される。ところで、フライアイレンズ112a,112bおよび集光レンズ112dは、輝度分布を均一化する目的で使用される光学素子であり結像性能は低い。
このような理由により、特許文献1記載の発明にあっては、第1光変調素子の光学像を第2光変調素子の画素面に精度よく伝達するのが困難であり、表示画像の輝度が低下するという問題があった。
図22は、反射型光変調素子の各画素の画素面を示す図である。
透過型液晶表示素子に対し、DMD等の反射型光変調素子は、信号線および駆動トランジスタ等の遮光部位が反射画素電極の下に作り込まれているので、図22に示すように、各画素における開口部(光を反射する部位をいう。)の開口率は90%以上になるのが一般的である。したがって、第1光変調素子または第2光変調素子を反射型光変調素子で構成すれば、表示画像の輝度を向上することができる。
特許文献1には、第2光変調素子をDMDで構成することができる旨が記載されているが、透過型光変調素子を単にDMDに置き換えているだけなので、次のような問題があった。
DMDを用いた投射型表示装置としては、DMDに対して斜めに光を入射し、その入射方向とは異なる方向に出射光を出射させる方式の「オフアクシス光学系」を採用した投射型表示装置が提案されている。
しかしながら、特許文献1記載の発明にあっては、オフアクシス光学系となるように第2光変調素子を配置した場合、第1光変調素子の光学像が第2光変調素子の画素面に対して斜めに結像されるため、第2光変調素子の画素面で台形状の歪みが生じる。そのため、第1光変調素子で所望の光強度分布を形成し、その光学像を第2光変調素子の画素面に結像して第2光変調素子で2次変調した場合、第1光変調素子で形成される画像に台形状の歪みが生じることから、正確な2次変調ができない。したがって、HDR表示データが本来有する画像のリアリティや迫力を充分に再現できなくなる。
一方、特許文献2記載の発明にあっては、光源として固体レーザや半導体レーザを利用しているため、装置が大型になるという問題があった。また、光源として半導体レーザを利用した場合は、光出力が小さいため、表示画像の輝度が低下するという問題もあった。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、輝度ダイナミックレンジおよび階調数の拡大、表示画像の輝度および画質の向上、並びに装置の小型化を実現するのに好適な光変調装置および光学表示装置、並びに光変調方法および画像表示方法を提供することを目的としている。
〔発明1〕 上記目的を達成するために、発明1の光変調装置は、
第1光変調素子と、前記第1光変調素子からの光を入射する第2光変調素子とを備え、前記第1光変調素子および前記第2光変調素子を介して光源からの光を変調する装置であって、
前記第2光変調素子を反射型光変調素子で構成し、
前記第1光変調素子を介して前記第2光変調素子に入射する入射光の光軸と、前記入射光が前記第2光変調素子で反射して前記第2光変調素子から出射する出射光の光軸とが所定角をなすオフアクシス光学系となるように前記第2光変調素子を配置し、
前記第1光変調素子で形成される画像に対して、前記所定角に応じた歪みを与える画像変形手段を備えることを特徴とする。
このような構成であれば、画像変形手段により、第1光変調素子で形成される画像に対して所定角に応じた歪みが与えられる。そして、第1光変調素子により、光源からの光が1次変調され、第1光変調素子からの光が第2光変調素子に入射される。このとき、第1光変調素子で形成される画像は、第2光変調素子の受光面に対して斜めに結像されるが、画像変形手段により所定角に応じた歪みが与えられているので、第2光変調素子の受光面で生じる歪みを少なくして結像される。そして、第2光変調素子により、第1光変調素子からの光を反射することにより第1光変調素子からの光が2次変調される。
これにより、第1光変調素子および第2光変調素子を介して光源からの光を変調するので、比較的高い輝度ダイナミックレンジおよび階調数を実現することができるという効果が得られる。また、第2光変調素子を開口率の高い反射型光変調素子で構成したので、第1光変調素子と第2光変調素子の間のアライメント精度が高くなくても、表示画像の輝度をある程度確保することができる。したがって、従来に比して、表示画像の輝度が低下するのを抑制することができるという効果も得られる。さらに、オフアクシス光学系となるように第2光変調素子を配置しても、第1光変調素子で形成される画像を歪みを少なくして第2光変調素子の受光面に結像することができるので、比較的精度の高い2次変調を行うことができる。したがって、従来に比して、画質が劣化する可能性を低減することができるという効果も得られる。さらに、光源として固体レーザや半導体レーザを利用しなくてもすむので、従来に比して、装置の小型化を図ることができるという効果も得られる。
ここで、光源は、光を発生する媒体であればどのようなものを利用することもでき、例えば、ランプのような光学系に内蔵の光源であってもよいし、太陽や室内灯のような外界の光源であってもよい。以下、発明8の光変調方法において同じである。
また、第1光変調素子は、光を変調する素子であればどのような構成であってもよく、構造としては、例えば、単一の光変調素子からなる単板式のものであってもよいし、複数の光変調素子からなる多板式のものであってもよい。また、機能としては、例えば、光の全波長領域の輝度を変調するようになっていてもよいし、光の波長領域のうち異なる複数の特定波長領域についてその特定波長領域の輝度を変調するようになっていてもよい。以下、発明2の光学表示装置、発明8の光変調方法、および発明9の画像表示方法において同じである。
また、第2光変調素子は、光を反射する素子であればどのような構成であってもよく、構造としては、例えば、単一の光変調素子からなる単板式のものであってもよいし、複数の光変調素子からなる多板式のものであってもよい。また、機能としては、例えば、光の全波長領域の輝度を変調するようになっていてもよいし、光の波長領域のうち異なる複数の特定波長領域についてその特定波長領域の輝度を変調するようになっていてもよい。以下、発明8の光変調方法において同じである。
〔発明2〕 一方、上記目的を達成するために、発明2の光学表示装置は、
光源と、前記光源からの光を異なる複数の特定波長領域の光に分離する光分離手段と、前記光分離手段で分離した光をそれぞれ入射する複数の第1光変調素子と、前記各第1光変調素子からの光を合成する光合成手段と、前記光合成手段からの光を入射する第2光変調素子とを備え、前記各第1光変調素子および前記第2光変調素子を介して前記光源からの光を変調して画像を表示する装置であって、
前記第2光変調素子を反射型光変調素子で構成し、
前記第1光変調素子を介して前記第2光変調素子に入射する入射光の光軸と、前記入射光が前記第2光変調素子で反射して前記第2光変調素子から出射する出射光の光軸とが所定角をなすオフアクシス光学系となるように前記第2光変調素子を配置し、
前記各第1光変調素子で形成される画像に対して、前記所定角に応じた歪みを与える画像変形手段を備えることを特徴とする。
このような構成であれば、画像変形手段により、各第1光変調素子で形成される画像に対して所定角に応じた歪みが与えられる。そして、光分離手段により、光源からの光が複数の特定波長領域の光に分離され、各第1光変調素子により、光分離手段からの各分離光が1次変調される。次いで、光合成手段により、各第1光変調素子からの光が合成され、合成された光が第2光変調素子に入射される。このとき、各第1光変調素子で形成される画像は、第2光変調素子の受光面に対して斜めに結像されるが、画像変形手段により所定角に応じた歪みが与えられているので、第2光変調素子の受光面で生じる歪みを少なくして結像される。そして、第2光変調素子により、光合成手段からの光を反射することにより光合成手段からの光が2次変調される。
これにより、第1光変調素子および第2光変調素子を介して光源からの光を変調するので、比較的高い輝度ダイナミックレンジおよび階調数を実現することができるという効果が得られる。また、第2光変調素子を開口率の高い反射型光変調素子で構成したので、第1光変調素子と第2光変調素子の間のアライメント精度が高くなくても、表示画像の輝度をある程度確保することができる。したがって、従来に比して、表示画像の輝度が低下するのを抑制することができるという効果も得られる。さらに、オフアクシス光学系となるように第2光変調素子を配置しても、各第1光変調素子で形成される画像を歪みを少なくして第2光変調素子の受光面に結像することができるので、比較的精度の高い2次変調を行うことができる。したがって、従来に比して、画質が劣化する可能性を低減することができるという効果も得られる。さらに、光源として固体レーザや半導体レーザを利用しなくてもすむので、従来に比して、装置の小型化を図ることができるという効果も得られる。
ここで、特定波長領域は、RGB3原色ごとに設定するに限らず、必要に応じて任意に設定することができる。ただし、RGB3原色ごとに設定すれば、既存の液晶ライトバルブ等をそのまま利用することができ、コスト面で有利である。以下、発明9の画像表示方法において同じである。
〔発明3〕 さらに、発明3の光学表示装置は、発明2の光学表示装置において、
前記第1光変調素子は、光伝搬特性を独立に制御可能な複数の画素を有する光変調素子であり、
前記第2光変調素子は、光の反射特性を独立に制御可能な複数の画素を有する光変調素子であり、
前記画像変形手段は、前記所定角に応じた歪みを考慮して前記第1光変調素子の画素および前記第2光変調素子の画素の対応関係を規定した画素対応関係テーブルおよび表示データに基づいて、前記第1光変調素子の光伝搬特性および制御値、並びに前記第2光変調素子の反射特性および制御値のうちいずれかを決定するようになっていることを特徴とする。
このような構成であれば、画像変形手段により、画素対応関係テーブルおよび表示データに基づいて、第1光変調素子の光伝搬特性および制御値、並びに第2光変調素子の反射特性および制御値のうちいずれかが決定される。画素対応関係テーブルには、所定角に応じた歪みを考慮して第1光変調素子の画素および第2光変調素子の画素の対応関係が規定されているので、決定された光伝搬特性、反射特性または制御値に基づいて第1光変調素子または第2光変調素子が制御されると、各第1光変調素子で形成される画像に対して所定角に応じた歪みが与えられる。
これにより、所定角に応じた歪みを考慮して第1光変調素子の光伝搬特性および制御値、並びに第2光変調素子の反射特性および制御値のうちいずれかを比較的容易に決定することができるという効果が得られる。
〔発明4〕 ところで、HDR表示データは、従来のsRGB等の画像フォーマットでは実現できない高い輝度ダイナミックレンジを実現することができる画像データであり、画素の輝度レベルを示す画素値を画像の全画素について格納している。HDR表示データにおける画素pの輝度レベルをRp、第1光変調素子の画素pに対応する画素の透過率をT1、第2光変調素子の画素pに対応する画素の反射率をT2とすると、下式(1),(2)が成立する。

Rp = Tp×Rs …(1)
Tp = T1×T2×G …(2)

ただし、上式(1),(2)において、Rsは光源の輝度、Gはゲインであり、いずれも定数である。また、Tpは、光変調率である。
上式(1),(2)から、画素pについてT1およびT2の組み合わせが無数に存在することが分かる。しかしながら、T1およびT2を任意に決定してよいわけではない。決定の仕方によっては画質が劣化することがあるので、T1およびT2は、画質を考慮して適切に決定する必要がある。
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、T1およびT2の決定の仕方によって画質が劣化するのは、次のような要因が影響していることを見出した。
第1光変調素子および第2光変調素子がそれぞれ異なる解像度を有する場合、第1光変調素子の1つの画素p1について画素p1が第2光変調素子の複数の画素と光路上で重なり合い、また逆に、第2光変調素子の1つの画素p2について画素p2が第1光変調素子の複数の画素と光路上で重なり合うことがある。ここで、第1光変調素子の画素p1について透過率T1を算出する場合、第2光変調素子の重なり合う複数の画素の反射率T2が決定されていれば、それら反射率T2の平均値等を算出し、算出した平均値等を第2光変調素子の画素p1に対応する画素の反射率T2と見立てて、上式(1),(2)により透過率T1を算出することが考えられる。しかしながら、あくまで平均値等を第2光変調素子の反射率T2と見立てているので、そこにはどうしても誤差が生じる。この誤差は、第1光変調素子の透過率T1の方を先に決定する場合でも、第2光変調素子の反射率T2の方を先に決定する場合でも、決定順序にかかわらず発生するが、第1光変調素子および第2光変調素子のうち表示解像度を決定するものについては、視覚的な影響力が大きいので誤差を極力小さくした方がよい。
そこで、決定順序の違いで誤差の大きさがどのように変化するかを検討してみる。まず、第2光変調素子の反射率T2の方を先に決定することを考える。第1光変調素子の画素p1の透過率T1は、第2光変調素子の重なり合う複数の画素の反射率T2の平均値等を算出し、算出した平均値等およびHDR表示データに基づいて上式(1),(2)により算出することができる。その結果、第1光変調素子の画素p1からみれば、その透過率T1は、第2光変調素子の重なり合う複数の画素の反射率T2に対して誤差が生じるものの、誤差の度合いは、平均値等の統計的演算により生じる誤差程度である。これに対し、第2光変調素子の画素p2からみれば、その反射率T2は、第1光変調素子の重なり合う複数の画素の透過率T1の平均値等を算出しても、その平均値等に対して上式(1),(2)を満たさないほど大きな誤差が生じることがある。これは、画素p1を基準として第2光変調素子の重なり合う複数の画素との関係(上式(1),(2)を満たす関係)を規定しても、その逆の関係が必ずしも成立しないことに起因するものと考えられる。したがって、第2光変調素子の反射率T2の誤差の方が大きくなる可能性が高い。
逆の場合も同様であり、第1光変調素子の透過率T1の方を先に決定する場合は、第1光変調素子の透過率T1の誤差の方が大きくなる可能性が高い。
以上のことから、画質を向上する観点からは、第1光変調素子および第2光変調素子のうち表示解像度を決定するものの反射率または透過率(以下、反射率等という。)の方を後に決定する方が誤差の影響が少なくてよいという結論が得られる。
かかる結論に基づいて、発明4の光学表示装置は、発明3の光学表示装置において、
前記第2光変調素子は、表示解像度を決定する光変調素子であり、
さらに、前記第2光変調素子の各画素の反射特性を仮決定する反射特性仮決定手段と、前記反射特性仮決定手段で仮決定した反射特性および前記表示データに基づいて前記第1光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定する光伝搬特性決定手段と、前記光伝搬特性決定手段で決定した光伝搬特性に基づいて前記第1光変調素子の各画素の制御値を決定する第1制御値決定手段と、前記光伝搬特性決定手段で決定した光伝搬特性および前記表示データに基づいて前記第2光変調素子の各画素の反射特性を決定する反射特性決定手段と、前記反射特性決定手段で決定した反射特性に基づいて前記第2光変調素子の各画素の制御値を決定する第2制御値決定手段とを備え、
前記画像変形手段を、前記光伝搬特性決定手段、前記第1制御値決定手段、前記反射特性決定手段および前記第2制御値決定手段のうちいずれかに適用したことを特徴とする。
このような構成であれば、反射特性仮決定手段により、第2光変調素子の各画素の反射特性が仮決定される。次いで、光伝搬特性決定手段により、仮決定された第2光変調素子の反射特性および表示データに基づいて第1光変調素子の各画素の光伝搬特性が決定され、第1制御値決定手段により、決定された第1光変調素子の光伝搬特性に基づいて第1光変調素子の各画素の制御値が決定される。そして、反射特性決定手段により、決定された第1光変調素子の光伝搬特性および表示データに基づいて第2光変調素子の各画素の反射特性が決定され、第2制御値決定手段により、決定された第2光変調素子の反射特性に基づいて第2光変調素子の各画素の制御値が決定される。
これにより、表示解像度を決定する第2光変調素子の反射特性の方を後に決定するので、誤差の影響を抑制することができ、画質が劣化する可能性を低減することができるという効果が得られる。
ここで、光伝搬特性とは、光の伝搬に影響を与える特性をいい、例えば、光の透過特性、反射特性、屈折特性その他の伝搬特性が含まれる。以下、発明5の光学表示装置、並びに発明11および12の画像表示方法において同じである。
また、反射特性決定手段は、光伝搬特性決定手段で決定した光伝搬特性および表示データに基づいて第2光変調素子の各画素の反射特性を決定するようになっていればどのような構成であってもよく、光伝搬特性決定手段で決定した光伝搬特性そのものに限らず、光伝搬特性決定手段で決定した光伝搬特性に基づいて演算または変換を行い、その演算結果または変換結果に基づいて第2光変調素子の各画素の反射特性を決定するようになっていてもよい。例えば、第1制御値決定手段で決定した制御値は、光伝搬特性決定手段で決定した光伝搬特性に基づいて決定されるので、反射特性決定手段は、第1制御値決定手段で決定した制御値および表示データに基づいて第2光変調素子の各画素の反射特性を決定することができる。
〔発明5〕 さらに、発明5の光学表示装置は、発明3の光学表示装置において、
前記第1光変調素子は、表示解像度を決定する光変調素子であり、
さらに、前記第1光変調素子の各画素の光伝搬特性を仮決定する光伝搬特性仮決定手段と、前記光伝搬特性仮決定手段で仮決定した光伝搬特性および前記表示データに基づいて前記第2光変調素子の各画素の反射特性を決定する反射特性決定手段と、前記反射特性決定手段で決定した反射特性に基づいて前記第2光変調素子の各画素の制御値を決定する第1制御値決定手段と、前記反射特性決定手段で決定した反射特性および前記表示データに基づいて前記第1光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定する光伝搬特性決定手段と、前記光伝搬特性決定手段で決定した光伝搬特性に基づいて前記第1光変調素子の各画素の制御値を決定する第2制御値決定手段とを備え、
前記画像変形手段を、前記反射特性決定手段、前記第1制御値決定手段、前記光伝搬特性決定手段および前記第2制御値決定手段のうちいずれかに適用したことを特徴とする。
このような構成であれば、光伝搬特性仮決定手段により、第1光変調素子の各画素の光伝搬特性が仮決定される。次いで、反射特性決定手段により、仮決定された第1光変調素子の光伝搬特性および表示データに基づいて第2光変調素子の各画素の反射特性が決定され、第1制御値決定手段により、決定された第2光変調素子の反射特性に基づいて第2光変調素子の各画素の制御値が決定される。そして、光伝搬特性決定手段により、決定された第2光変調素子の反射特性および表示データに基づいて第1光変調素子の各画素の光伝搬特性が決定され、第2制御値決定手段により、決定された第1光変調素子の光伝搬特性に基づいて第1光変調素子の各画素の制御値が決定される。
これにより、表示解像度を決定する第1光変調素子の光伝搬特性の方を後に決定するので、誤差の影響を抑制することができ、画質が劣化する可能性を低減することができるという効果が得られる。
ここで、光伝搬特性決定手段は、反射特性決定手段で決定した反射特性および表示データに基づいて第1光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定するようになっていればどのような構成であってもよく、反射特性決定手段で決定した反射特性そのものに限らず、反射特性決定手段で決定した反射特性に基づいて演算または変換を行い、その演算結果または変換結果に基づいて第1光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定するようになっていてもよい。例えば、第1制御値決定手段で決定した制御値は、反射特性決定手段で決定した反射特性に基づいて決定されるので、光伝搬特性決定手段は、第1制御値決定手段で決定した制御値および表示データに基づいて第1光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定することができる。
〔発明6〕 さらに、発明6の光学表示装置は、発明2ないし5のいずれか1の光学表示装置において、
前記第2光変調素子をDMDで構成したことを特徴とする。
このような構成であれば、第2光変調素子を開口率の高いDMDで構成したので、第1光変調素子と第2光変調素子の間のアライメント精度が高くなくても、表示画像の輝度をある程度確保することができるという効果が得られる。また、第2光変調素子をディジタル駆動することができるという効果も得られる。
〔発明7〕 さらに、発明7の光学表示装置は、発明2ないし5のいずれか1の光学表示装置において、
前記第2光変調素子を反射型液晶表示素子で構成したことを特徴とする。
このような構成であれば、第2光変調素子を開口率の高い反射型液晶表示素子で構成したので、第1光変調素子と第2光変調素子の間のアライメント精度が高くなくても、表示画像の輝度をある程度確保することができる。また、第1光変調素子と第2光変調素子の間の光伝達において偏光特性を保持することができる。したがって、表示画像の輝度が低下するのをさらに抑制することができるという効果が得られる。また、DMDで構成する場合に比して、高精細化ができるので画質を向上することができるとともに、製造コストを低減することができるという効果も得られる。
〔発明8〕 一方、上記目的を達成するために、発明8の光変調方法は、
第1光変調素子を介して光源からの光を変調する第1次変調ステップと、第2光変調素子を介して前記第1光変調素子からの光を変調する第2次変調ステップとを含み、前記光源からの光を変調する方法であって、
前記第2光変調素子は、反射型光変調素子であり、前記第1光変調素子を介して前記第2光変調素子に入射する入射光の光軸と、前記入射光が前記第2光変調素子で反射して前記第2光変調素子から出射する出射光の光軸とが所定角をなすオフアクシス光学系となるように配置されており、
前記第1光変調素子で形成される画像に対して、前記所定角に応じた歪みを与える画像変形ステップを含むことを特徴とする。
これにより、発明1の光変調装置と同等の効果が得られる。
〔発明9〕 一方、上記目的を達成するために、発明9の画像表示方法は、
光を異なる複数の特定波長領域の光に分離する光分離手段を介して光源からの光を分離する光分離ステップと、前記光分離手段からの各分離光ごとに、第1光変調素子を介して当該分離光を変調する第1次変調ステップと、光を合成する光合成手段を介して前記各第1光変調素子からの分離光を合成する光合成ステップと、第2光変調素子を介して前記光合成手段からの光を変調する第2次変調ステップとを含み、前記光源からの光を変調して画像を表示する方法であって、
前記第2光変調素子は、反射型光変調素子であり、前記第1光変調素子を介して前記第2光変調素子に入射する入射光の光軸と、前記入射光が前記第2光変調素子で反射して前記第2光変調素子から出射する出射光の光軸とが所定角をなすオフアクシス光学系となるように配置されており、
前記各第1光変調素子で形成される画像に対して、前記所定角に応じた歪みを与える画像変形ステップを含むことを特徴とする。
これにより、発明2の光学表示装置と同等の効果が得られる。
〔発明10〕 さらに、発明10の画像表示方法は、発明9の画像表示方法において、
前記第1光変調素子は、光伝搬特性を独立に制御可能な複数の画素を有する光変調素子であり、
前記第2光変調素子は、光の反射特性を独立に制御可能な複数の画素を有する光変調素子であり、
前記画像変形ステップは、前記所定角に応じた歪みを考慮して前記第1光変調素子の画素および前記第2光変調素子の画素の対応関係を規定した画素対応関係テーブルおよび表示データに基づいて、前記第1光変調素子の光伝搬特性および制御値、並びに前記第2光変調素子の反射特性および制御値のうちいずれかを決定することを特徴とする。
これにより、発明3の光学表示装置と同等の効果が得られる。
〔発明11〕 さらに、発明11の画像表示方法は、発明10の画像表示方法において、
前記第2光変調素子は、表示解像度を決定する光変調素子であり、
さらに、前記第2光変調素子の各画素の反射特性を仮決定する反射特性仮決定ステップと、前記反射特性仮決定ステップで仮決定した反射特性および前記表示データに基づいて前記第1光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定する光伝搬特性決定ステップと、前記光伝搬特性決定ステップで決定した光伝搬特性に基づいて前記第1光変調素子の各画素の制御値を決定する第1制御値決定ステップと、前記光伝搬特性決定ステップで決定した光伝搬特性および前記表示データに基づいて前記第2光変調素子の各画素の反射特性を決定する反射特性決定ステップと、前記反射特性決定ステップで決定した反射特性に基づいて前記第2光変調素子の各画素の制御値を決定する第2制御値決定ステップとを含み、
前記画像変形ステップを、前記光伝搬特性決定ステップ、前記第1制御値決定ステップ、前記反射特性決定ステップおよび前記第2制御値決定ステップのうちいずれかに適用したことを特徴とする。
これにより、発明4の光学表示装置と同等の効果が得られる。
ここで、反射特性決定ステップは、光伝搬特性決定ステップで決定した光伝搬特性および表示データに基づいて第2光変調素子の各画素の反射特性を決定すればどのような方法であってもよく、光伝搬特性決定ステップで決定した光伝搬特性そのものに限らず、光伝搬特性決定ステップで決定した光伝搬特性に基づいて演算または変換を行い、その演算結果または変換結果に基づいて第2光変調素子の各画素の反射特性を決定してもよい。例えば、第1制御値決定ステップで決定した制御値は、光伝搬特性決定ステップで決定した光伝搬特性に基づいて決定されるので、反射特性決定ステップは、第1制御値決定ステップで決定した制御値および表示データに基づいて第2光変調素子の各画素の反射特性を決定することができる。
〔発明12〕 さらに、発明12の画像表示方法は、発明10の画像表示方法において、
前記第1光変調素子は、表示解像度を決定する光変調素子であり、
さらに、前記第1光変調素子の各画素の光伝搬特性を仮決定する光伝搬特性仮決定ステップと、前記光伝搬特性仮決定ステップで仮決定した光伝搬特性および前記表示データに基づいて前記第2光変調素子の各画素の反射特性を決定する反射特性決定ステップと、前記反射特性決定ステップで決定した反射特性に基づいて前記第2光変調素子の各画素の制御値を決定する第1制御値決定ステップと、前記反射特性決定ステップで決定した反射特性および前記表示データに基づいて前記第1光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定する光伝搬特性決定ステップと、前記光伝搬特性決定ステップで決定した光伝搬特性に基づいて前記第1光変調素子の各画素の制御値を決定する第2制御値決定ステップとを含み、
前記画像変形ステップを、前記反射特性決定ステップ、前記第1制御値決定ステップ、前記光伝搬特性決定ステップおよび前記第2制御値決定ステップのうちいずれかに適用したことを特徴とする。
これにより、発明5の光学表示装置と同等の効果が得られる。
ここで、光伝搬特性決定ステップは、反射特性決定ステップで決定した反射特性および表示データに基づいて第1光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定すればどのような方法であってもよく、反射特性決定ステップで決定した反射特性そのものに限らず、反射特性決定ステップで決定した反射特性に基づいて演算または変換を行い、その演算結果または変換結果に基づいて第1光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定してもよい。例えば、第1制御値決定ステップで決定した制御値は、反射特性決定ステップで決定した反射特性に基づいて決定されるので、光伝搬特性決定ステップは、第1制御値決定ステップで決定した制御値および表示データに基づいて第1光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定することができる。
〔発明13〕 さらに、発明13の画像表示方法は、発明9ないし12のいずれか1の画像表示方法において、
前記第2光変調素子は、DMDであることを特徴とする。
これにより、発明6の光学表示装置と同等の効果が得られる。
〔発明14〕 さらに、発明14の画像表示方法は、発明9ないし12のいずれか1の画像表示方法において、
前記第2光変調素子は、反射型液晶表示素子であることを特徴とする。
これにより、発明7の光学表示装置と同等の効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1ないし図15は、本発明に係る光変調装置および光学表示装置、並びに光変調方法および画像表示方法の実施の形態を示す図である。
本実施の形態は、本発明に係る光変調装置および光学表示装置、並びに光変調方法および画像表示方法を、図1に示すように、投射型表示装置100に適用したものである。
まず、投射型表示装置100の構成を図1を参照しながら説明する。
図1は、投射型表示装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
投射型表示装置100は、図1に示すように、光源10と、光源10から入射した光の輝度分布を均一化する輝度分布均一化部12と、輝度分布均一化部12から入射した光の波長領域のうちRGB3原色の輝度をそれぞれ変調する色変調部14と、色変調部14から入射した光をリレーするリレーレンズ16と、リレーレンズ16から入射した光の全波長領域の輝度を変調する輝度変調部18と、輝度変調部18からから入射した光をスクリーン(不図示)に投射する投射部20とで構成されている。
光源10は、高圧水銀ランプ等のランプ10aと、ランプ10aからの出射光を反射するリフレクタ10bとで構成されている。
色変調部14は、透過率を独立に制御可能な複数の画素をマトリクス状に配列した3枚の透過型液晶ライトバルブ40R,40G,40Bと、5枚のフィールドレンズ42R,42G,42B1〜42B3と、2枚のダイクロイックミラー44a,44bと、3枚のミラー46a,46b,46cと、ダイクロイックプリズム48とで構成されている。まず、輝度分布均一化部12からの光をダイクロイックミラー44a,44bにより赤色、緑色および青色のRGB3原色に分光するとともに、フィールドレンズ42R,42G,42B1〜42B3およびミラー46a〜46cを介して透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bに入射する。そして、分光したRGB3原色の光の輝度を各透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bにより変調し、変調したRGB3原色の光をダイクロイックプリズム48により合成してリレーレンズ16に出射する。
透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bは、画素電極およびこれを駆動するための薄膜トランジスタ素子や薄膜ダイオード等のスイッチング素子がマトリクス状に形成されたガラス基板と、全面にわたって共通電極が形成されたガラス基板との間にTN型液晶を挟み込むとともに、外面に偏光板を配置したアクティブマトリックス型の液晶表示素子である。透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bは、電圧非印加状態で白/明(透過)状態、電圧印加状態で黒/暗(非透過)状態となるノーマリーホワイトモードまたはその逆のノーマリーブラックモードで駆動され、与えられた制御値に応じて明暗間の階調がアナログ制御される。
ダイクロイックプリズム48は、4つの直角プリズムを貼り合わせてなり、その内部には、赤色光を反射する誘電体多層膜および青色光を反射する誘電体多層膜が断面X字状に形成されている。これら誘電体多層膜によってRGB3原色の光を合成することができる。
輝度変調部18は、反射率を独立に制御可能な複数の画素をマトリクス状に配列しかつ透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bよりも高い解像度を有するDMD50と、TIRプリズム52とで構成されている。まず、リレーレンズ16からの光をTIRプリズム52で反射してDMD50に入射し、入射した光の全波長領域の輝度をDMD50により変調して反射する。そして、反射した光束のうち所定の成分をTIRプリズム52を介して投射部20に出射する。
DMD50は、ミラーとして光束の反射方向を時間制御すること、言い換えると、光の通過状態または遮断状態をスイッチする時間制御によって変調を行うものであり、与えられた制御値に応じて明暗間の階調がディジタル制御される。DMD50の各画素を所定のフレーム単位で制御する場合、例えば、1フレームの半分の時間だけ投射部20に向けて入射光を反射するように制御すれば、画素の輝度は1/2となる。また、DMD50は、信号線および駆動トランジスタ等の遮光部位が反射画素電極の下に作り込まれているので、図22に示すように開口率が大きく、透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bおよびリレーレンズ16に対して多少のアライメント誤差があっても表示画像の輝度を低下させることなく、モアレもあまり目立たないという特徴を有する。
図2および図3は、透過型液晶ライトバルブ40R〜40BとDMD50の結像関係を示す図である。
図2(a)は、図1に示す全体の構成のうち、透過型液晶ライトバルブ40R〜40BとDMD50の間を模式的に示したものであり、さらに説明を分かりやすくするために、3枚の透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bを1枚の透過型液晶ライトバルブに置き換えかつダイクロイックプリズム48を省略して記載してある。
リレーレンズ16とDMD50の間には、TIRプリズム52が配置されているが、TIRプリズム52は、DMD50を用いた光学系のコントラスト特性を向上させるために用いられるものであり、透過型液晶ライトバルブ40R〜40BとDMD50の結像関係には影響を及ぼさない。そこで、TIRプリズム52をさらに省略すると、透過型液晶ライトバルブ40R〜40BとDMD50の結像関係は図2(b)に示すようになり、DMD50は、リレーレンズ16からの入射光の光軸と、投射部20への出射光の光軸とが所定角をなすオフアクシス光学系となるように配置されている。すなわち、DMD50は、投射部20に対して正面に配置され、透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bおよびリレーレンズ16は、所定の入射角で光が入射するようにDMD50に対して斜めに配置されている。このような配置において、透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bの光学像は、リレーレンズ16を介して図3の点線で示す位置に結像され、DMD50の画素面に形成される光強度分布は、透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bで形成した光強度分布とは一致しない。(なお、図3においては、図を簡略化する目的でリレーレンズ16を1個のレンズで代用して記載してある。)
この様子を図4を用いてより詳しく説明する。
図4は、透過型液晶ライトバルブ40R〜40BとDMD50の結像関係を示す図である。
いま、透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bで図4(a)のような格子状の画像を形成し、これをリレーレンズ16を介してDMD50の画素面に倒立結像しようとしても、DMD50がオフアクシス光学系となるように配置されているため、DMD50の画素面に結像される画像は、図4(b)に示すような(図4(a)の上側部分が縮小し、下側部分が拡大した倒立画像)台形状に歪んだものとなってしまう。
そこで、本来所望の歪みのない図4(a)の画像をDMD50の画素面に結像したい場合、透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bで形成される画像に対して、DMD50の画素面で生じる歪みを補正する画像処理を施し、図4(a’)に示すような図4(b)とは逆方向の台形状の歪みを有する画像としておけば、DMD50の画素面では、本来所望の図4(b’)に示すような歪みのない画像を結像することができる。この画像処理について後段で詳述する。
輝度分布均一化部12は、2枚のフライアイレンズ12a,12bと、偏光変換素子12cと、集光レンズ12dとで構成されている。そして、光源10からの光の輝度分布をフライアイレンズ12a,12bにより均一化し、均一化した光を偏光変換素子12cにより色変調ライトバルブの入射可能偏光方向に偏光し、偏光した光を集光レンズ12dにより集光して色変調部14に出射する。
偏光変換素子12cは、例えば、PBSアレイと、1/2波長板とで構成されている。1/2波長板は、直線偏光をそれと直交する直線偏光に変換するものである。
図5は、リレーレンズ16の構成を示す図である。
リレーレンズ16は、各透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bの光学像をDMD50の画素面に結像するものであって、図5に示すように、開口絞りに対してほぼ対称に配置された前段レンズ群および後段レンズ群からなる等倍結像レンズである。前段レンズ群および後段レンズ群は、複数の凸レンズと、1枚の凹レンズとで構成されている。ただし、レンズの形状、大きさ、配置間隔および枚数、テレセントリック性、倍率その他のレンズ特性は、要求される特性によって適宜変更され得るものであり、図5の例に限定されるものではない。
図6は、リレーレンズ16の動作原理を示す図である。
リレーレンズ16は、図6に示すように、典型的には等倍結像のものが用いられるので、透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bの光学像をDMD50の画素面に倒立結像する。また、リレーレンズ16は、多数枚のレンズから構成されるので、収差補正が良く、各透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bで形成される輝度分布を正確にDMD50に伝達することができる。
一方、投射型表示装置100は、透過型液晶ライトバルブ40R〜40BおよびDMD50を制御する表示制御装置200(不図示)を有している。以下、透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bを色変調ライトバルブと総称し、DMD50を輝度変調素子と総称する。また、本実施の形態では、輝度変調素子が表示解像度(投射型表示装置100の表示画像を観測者が見たときに観測者が知覚する解像度をいう。)を決定する。
次に、表示制御装置200の構成を図7ないし図11を参照しながら詳細に説明する。
図7は、表示制御装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。
表示制御装置200は、図7に示すように、制御プログラムに基づいて演算およびシステム全体を制御するCPU70と、所定領域にあらかじめCPU70の制御プログラム等を格納しているROM72と、ROM72等から読み出したデータやCPU70の演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAM74と、外部装置に対してデータの入出力を媒介するI/F78とで構成されており、これらは、データを転送するための信号線であるバス79で相互にかつデータ授受可能に接続されている。
I/F78には、外部装置として、色変調ライトバルブおよび輝度変調素子を駆動するライトバルブ駆動装置80と、データやテーブル等をファイルとして格納する記憶装置82と、外部のネットワーク199に接続するための信号線とが接続されている。
記憶装置82は、HDR表示データを記憶している。
HDR表示データは、従来のsRGB等の画像フォーマットでは実現できない高い輝度ダイナミックレンジを実現することができる画像データであり、画素の輝度レベルを示す画素値を画像の全画素について格納している。現在は、特にCGの世界において、CGオブジェクトを実際の風景に合成するために用いられている。画像形式としては様々なものが存在するが、従来のsRGB等の画像フォーマットよりも高い輝度ダイナミックレンジを実現するために浮動小数点形式で画素値を格納する形式が多い。また、格納する値としては、人間の視覚特性を考慮しない物理的な放射輝度(Radiance=W/(sr・m2))や、人間の視覚特性を考慮した輝度(luminance=cd/m2)に関する値であるという点も特徴である。本実施の形態では、HDR表示データとして、1つの画素についてRGB3原色ごとに放射輝度レベルを示す画素値を浮動小数点値として格納した形式を用いる。例えば、1つの画素の画素値として(1.2,5.4,2.3)という値が格納されている。
HDR表示データは、高い輝度ダイナミックレンジのHDR画像を撮影し、撮影したHDR画像に基づいて生成する。しかしながら、現在のフィルムカメラおよびデジタルスチルカメラでは、自然界における高い輝度ダイナミックレンジのHDR画像を一度に撮影することはできない。そこで、何らかの方法で露出を変化させた複数の撮影画像から1枚のHDR画像を生成する。なお、HDR表示データの生成方法の詳細については、例えば、公知文献1「P.E.Debevec, J.Malik, "Recovering High Dynamic Range Radiance Maps from Photographs", Proceedings of ACM SIGGRAPH97 , pp.367-378 (1997)」に掲載されている。
また、記憶装置82は、各色変調ライトバルブごとに、その色変調ライトバルブの制御値を登録した制御値登録テーブル400R,400G,400Bを記憶している。
図8は、制御値登録テーブル400Rのデータ構造を示す図である。
制御値登録テーブル400Rには、図8に示すように、透過型液晶ライトバルブ40Rの各制御値ごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、透過型液晶ライトバルブ40Rの制御値を登録したフィールドと、透過型液晶ライトバルブ40Rの透過率を登録したフィールドとを含んで構成されている。
図8の例では、第1段目のレコードには、制御値として「0」が、透過率として「0.004」がそれぞれ登録されている。これは、透過型液晶ライトバルブ40Rに対して制御値「0」を出力すると、透過型液晶ライトバルブ40Rの透過率が0.4%となることを示している。なお、図8は、色変調ライトバルブの階調数が4ビット(0〜15値)である場合の例を示したが、実際には、色変調ライトバルブの階調数に相当するレコードが登録される。例えば、階調数が8ビットである場合は、256個のレコードが登録される。
また、制御値登録テーブル400G,400Bのデータ構造については特に図示しないが、制御値登録テーブル400Rと同様のデータ構造を有している。ただし、制御値登録テーブル400Rと異なるのは、同一の制御値に対応する透過率が異なる点である。
また、記憶装置82は、輝度変調素子の制御値を登録した制御値登録テーブル420を記憶している。
図9は、制御値登録テーブル420のデータ構造を示す図である。
制御値登録テーブル420には、図9に示すように、輝度変調素子の各制御値ごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、輝度変調素子の制御値を登録したフィールドと、輝度変調素子の反射率を登録したフィールドとを含んで構成されている。
図9の例では、第1段目のレコードには、制御値として「0」が、反射率として「0.003」がそれぞれ登録されている。これは、輝度変調素子に対して制御値「0」を出力すると、輝度変調素子の反射率が0.3%となることを示している。なお、図9は、輝度変調素子の階調数が4ビット(0〜15値)である場合の例を示したが、実際には、輝度変調素子の階調数に相当するレコードが登録される。例えば、階調数が8ビットである場合は、256個のレコードが登録される。
また、記憶装置82は、DMD50の画素面で生じる歪みを補正した後の色変調ライトバルブの画素および輝度変調素子の画素の対応関係を規定した画素対応関係テーブルを記憶している。
次に、CPU70の構成およびCPU70で実行される処理を説明する。
CPU70は、マイクロプロセッシングユニット(MPU)等からなり、ROM72の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図10のフローチャートに示す表示制御処理を実行するようになっている。
図10は、表示制御処理を示すフローチャートである。
表示制御処理は、HDR表示データに基づいて色変調ライトバルブおよび輝度変調素子の制御値をそれぞれ決定し、決定した制御値に基づいて色変調ライトバルブおよび輝度変調素子を駆動する処理であって、CPU70において実行されると、図10に示すように、まず、ステップS100に移行するようになっている。
ステップS100では、HDR表示データを記憶装置82から読み出す。
次いで、ステップS102に移行して、読み出したHDR表示データを解析し、画素値のヒストグラムや、輝度レベルの最大値、最小値および平均値等を算出する。この解析結果は、暗めのシーンを明るくしたり、明るすぎるシーンを暗くしたり、中間部コントラストを協調するなどの自動画像補正に使用したり、トーンマッピングに使用したりするためである。
次いで、ステップS104に移行して、ステップS102の解析結果に基づいて、HDR表示データの輝度レベルを投射型表示装置100の輝度ダイナミックレンジにトーンマッピングする。
図11は、トーンマッピング処理を説明するための図である。
HDR表示データを解析した結果、HDR表示データに含まれる輝度レベルの最小値がSminで、最大値がSmaxであるとする。また、投射型表示装置100の輝度ダイナミックレンジの最小値がDminで、最大値がDmaxであるとする。図11の例では、SminがDminよりも小さく、SmaxがDmaxよりも大きいので、このままでは、HDR表示データを適切に表示することができない。そこで、Smin〜SmaxのヒストグラムがDmin〜Dmaxのレンジに収まるように正規化する。
なお、トーンマッピングの詳細については、例えば、公知文献2「F.Drago, K.Myszkowski, T.Annen, N.Chiba, "Adaptive Logarithmic Mapping For Displaying High Contrast Scenes", Eurographics 2003, (2003)」に掲載されている。
次いで、ステップS106に移行して、輝度変調素子の解像度に合わせてHDR画像をリサイズ(拡大または縮小)する。このとき、HDR画像のアスペクト比を保持したままHDR画像をリサイズする。リサイズ方法としては、例えば、平均値法、中間値法、ニアレストネイバー法(最近傍法)が挙げられる。
次いで、ステップS108に移行して、リサイズ画像の各画素の輝度レベルRpおよび光源10の輝度Rsに基づいて、上式(1)により、リサイズ画像の各画素ごとに光変調率Tpを算出する。
次いで、ステップS110に移行して、輝度変調素子の各画素の反射率T2として初期値(例えば、0.2)を与え、輝度変調素子の各画素の反射率T2を仮決定する。
次いで、ステップS112に移行して、算出した光変調率Tp、仮決定した反射率T2およびゲインGに基づいて、上式(2)により、輝度変調素子の画素単位で色変調ライトバルブの透過率T1’を算出する。
次いで、ステップS114に移行して、色変調ライトバルブの各画素ごとに、その画素と光路上で重なり合う輝度変調素子の画素について算出した透過率T1’の重み付け平均値をその画素の透過率T1として算出する。重み付けは、重なり合う画素の面積比により行う。また、画素の対応関係は、記憶装置82の画素対応関係テーブルを参照して求めることができる。
次いで、ステップS116に移行して、色変調ライトバルブの各画素ごとに、その画素について算出した透過率T1に対応する制御値を制御値登録テーブル400R〜400Bから読み出し、読み出した制御値をその画素の制御値として決定する。制御値の読出では、算出した透過率T1に最も近似する透過率を制御値登録テーブル400R〜400Bのなかから検索し、検索により索出した透過率に対応する制御値を読み出す。この検索は、例えば、2分探索法を用いて行うことにより高速な検索を実現する。
次いで、ステップS118に移行して、輝度変調素子の各画素ごとに、その画素と光路上で重なり合う色変調ライトバルブの画素について決定した透過率T1の重み付け平均値を算出し、算出した平均値、ステップS108で算出した光変調率TpおよびゲインGに基づいて、上式(2)により、その画素の反射率T2を算出する。重み付けは、重なり合う画素の面積比により行う。また、画素の対応関係は、記憶装置82の画素対応関係テーブルを参照して求めることができる。
次いで、ステップS120に移行して、輝度変調素子の各画素ごとに、その画素について算出した反射率T2に対応する制御値を制御値登録テーブル420から読み出し、読み出した制御値をその画素の制御値として決定する。制御値の読出では、算出した反射率T2に最も近似する反射率を制御値登録テーブル420のなかから検索し、検索により索出した反射率に対応する制御値を読み出す。この検索は、例えば、2分探索法を用いて行うことにより高速な検索を実現する。
次いで、ステップS122に移行して、ステップS116,S120で決定した制御値をライトバルブ駆動装置80に出力し、色変調ライトバルブおよび輝度変調素子をそれぞれ駆動して表示画像を投影し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、本実施の形態の動作を図12ないし図15を参照しながら説明する。
なお、本実施の形態では、色変調ライトバルブが3枚の透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bから構成されていることから、以降の説明は、RGB3原色ごとに適用されるものであるが、動作の基本的な考え方はすべて同じであるので、説明が煩雑になるのを避ける目的で、3枚の透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bを1枚の透過型液晶ライトバルブに置き換えて説明する。
以下では、輝度変調素子は、横18画素×縦12画素の解像度および4ビットの階調数を有し、色変調ライトバルブはいずれも、横15画素×縦10画素の解像度および4ビットの階調数を有する場合を例にとって説明を行う。また、図12ないし図15における輝度変調素子および色変調ライトバルブの平面図はいずれも、光源10側から見た状態の平面図である。
表示制御装置200では、ステップS100〜S104を経て、HDR表示データが読み出され、読み出されたHDR表示データが解析され、その解析結果に基づいて、HDR表示データの輝度レベルが投射型表示装置100の輝度ダイナミックレンジにトーンマッピングされる。次いで、ステップS106を経て、輝度変調素子の解像度に合わせてHDR画像がリサイズされる。
次いで、ステップS108を経て、リサイズ画像の各画素ごとに光変調率Tpが算出される。例えば、リサイズ画像における画素pの光変調率Tpは、画素pの輝度レベルRp(R,G,B)が(1.2,5.4,2.3)、光源10の輝度Rs(R,G,B)が(10000,10000,10000)であるとすると、(1.2,5.4,2.3)/(10000,10000,10000)=(0.00012,0.00054,0.00023)となる。
図12は、輝度変調素子の反射率T2を仮決定する場合を示す図である。
次いで、ステップS110を経て、輝度変調素子の各画素の反射率T2が仮決定される。輝度変調素子の各画素は、図12(a)に示すように番号付けする。すなわち、各画素の番号は、接頭記号の「pd」を付けた4桁で与えられ、上側2桁が行番号を表し、下2桁が列番号を表す。行番号および列番号は、輝度変調素子の最も左上の行または列を「01」とする。この画素の番号付けは、色変調ライトバルブも同様に行うが色変調ライトバルブの場合は接頭記号として「pl」を用いる。
これらの画素の反射率T2には、図12(b)に示すように、初期値T20が与えられる。
図13は、輝度変調素子の画素単位で色変調ライトバルブの透過率T1’を算出する場合を示す図である。
次いで、ステップS112を経て、輝度変調素子の画素単位で色変調ライトバルブの透過率T1’が算出される。
輝度変調素子の左上の画素pd(0101)〜pd(0303)に着目した場合、これに対応する色変調ライトバルブの透過率T1’(0101)〜T1’(0303)は、上式(2)のゲインGを「1」とすると、下式(3)〜(11)により算出することができる。ここで、Tp0101〜Tp0303は、画素pd(0101)〜pd(0303)に対応する表示画素の光変調率である。

T1’(0101)=Tp0101/T20 …(3)
T1’(0102)=Tp0102/T20 …(4)
T1’(0103)=Tp0103/T20 …(5)
T1’(0201)=Tp0201/T20 …(6)
T1’(0202)=Tp0202/T20 …(7)
T1’(0203)=Tp0203/T20 …(8)
T1’(0301)=Tp0301/T20 …(9)
T1’(0302)=Tp0302/T20 …(10)
T1’(0303)=Tp0303/T20 …(11)

実際に数値を用いて計算する。Tp0101=0.00012、Tp0102=0.05、Tp0103=0.02、Tp0201=0.01、Tp0202=0.03、Tp0203=0.005、Tp0301=0.009、Tp0302=0.035、Tp0303=0.0006、T20=0.1である場合は、上式(3)〜(11)によりT1’(0101)=0.0012、T1’(0102)=0.5、T1’(0103)=0.2、T1’(0201)=0.1、T1’(0202)=0.3、T1’(0203)=0.05、T1’(0301)=0.09、T1’(0302)=0.35、T1’(0303)=0.006となる。
なお、輝度変調素子と色変調ライトバルブは、リレーレンズ16によって倒立結像の共役関係にあるので、輝度変調素子の左上の9画素に対応する色変調ライトバルブの部位は、図13に示すように、右下に位置することになる。
図14は、色変調ライトバルブの各画素の透過率T1を決定する場合を示す図である。
次いで、ステップS114を経て、色変調ライトバルブの各画素の透過率T1が決定される。
輝度変調素子と色変調ライトバルブは、リレーレンズ16によって倒立結像の共役関係にあり、さらに輝度変調素子は、リレーレンズ16の光軸に対してオフアクシス配置されているので、輝度変調素子の画素単位で算出された色変調ライトバルブの透過率T1’(0101)〜T1’(0303)は、実際には、色変調ライトバルブの画素面で、図14(a)に示す位置に光学的に対応することとなる。このような光学的対応関係は、画素対応関係テーブルに規定されているので、画素対応関係テーブルを参照することで容易に求めることができる。画素対応関係テーブルは、反射率T2の決定にも同様に参照される。
なお、画素対応関係テーブルは、市販の光学シミュレーションソフト等を用いて輝度変調素子と色変調ライトバルブの光学的対応関係を求めて作成される。具体的には、輝度変調素子の注目する画素を通る主光線が色変調ライトバルブの画素面のどの位置から出射されるかを光線追跡する。この作業により前記注目する画素が色変調ライトバルブのどの画素と対応するかが判明する。この作業を輝度変調素子の全ての画素について行い、すべての光学的対応関係を記録したものが画素対応関係テーブルである。
図14(b)に示すように、色変調ライトバルブの画素を先述した方法に従って番号付けし、画素pl(0913)を中心とする9画素と、T1’(0101)〜T1’(0303)の重なり具合を拡大して示したのが図14(c)である。画素pl(0913)を一例としてみると、T1’(0101)〜T1’(0303)と複雑に重なり合っている。これは、輝度変調素子と色変調ライトバルブの解像度が異なることと、輝度変調素子がリレーレンズ16の光軸に対してオフアクシス配置されているためである。
この場合、画素pl(0913)とT1’(0101)〜T1’(0303)との重なり合う面積比は、T1’(0101):T1’(0102):T1’(0103):T1’(0201):T1’(0202):T1’(0203):T1’(0301):T1’(0302):T1’(0303)=2.5:10:4:3.5:41:16:1:15:7となる。したがって、画素pl(0913)の透過率T1(0913)は、下式(12)により算出することができる。

T1(0913)=(T1’(0101)×2.5+T1’(0102)×10+T1’(0103)×4+T1’(0201)×3.5+T1’(0202)×41+T1’(0203)×16+T1’(0301)×1+T1’(0302)×15+T1’(0303)×7)/100 …(12)

実際に数値を用いて計算する。T1’(0101)=0.0012、T1’(0102)=0.5、T1’(0103)=0.2、T1’(0201)=0.1、T1’(0202)=0.3、T1’(0203)=0.05、T1’(0301)=0.09、T1’(0302)=0.35、T1’(0303)=0.006である場合は、下式(12)により画素pl(0913)の透過率は、T1(0913)=0.2463となる。
色変調ライトバルブの他の画素の透過率T1についても、画素pl(0913)と同様に、面積比による重み付け平均値を算出することによりまったく同様のプロセスで求めることができる。
次いで、ステップS116を経て、色変調ライトバルブの各画素ごとに、その画素について算出された透過率T1に対応する制御値が制御値登録テーブル400R〜400Bから読み出され、読み出された制御値がその画素の制御値として決定される。例えば、Rの色変調ライトバルブについてT1(0913)=0.2463であるとすると、制御値登録テーブル400Rを参照すると、図8に示すように、0.24が最も近似した値となる。したがって、制御値登録テーブル400Rからは、画素pl(0913)の制御値として「10」が読み出される。
このようにして算出された色変調ライトバルブの透過率分布は、図4(a’)のように、輝度変調素子の画素面で生じる歪みを補正する透過率分布となっている。
図15は、輝度変調素子の各画素の反射率T2を決定する場合を示す図である。
次いで、ステップS118を経て、輝度変調素子の各画素の反射率T2が決定される。
図13(a)で説明した理由と同様の理由により色変調ライトバルブの透過率T1(0913)〜T1(1015)は、輝度変調素子の画素面では、図15(a)に示す位置に光学的に対応することとなる。図15(b)は、輝度変調素子の左上9画素と、T1(0913)〜T1(1015)の重なり具合を拡大して示した図である。
輝度変調素子の左上の画素pd(0101)は、色変調ライトバルブの透過率T1(0913)、T1(0914)、T1(1013)、T1(1014)と光路上で複雑に重なり合う。そして、輝度変調素子の画素pd(0101)と色変調ライトバルブの透過率T1(0913)、T1(0914)、T1(1013)、T1(1014)の重なり合う面積比は、この場合、T1(0913):T1(0914):T1(1013):T1(1014)=1:4:6:20となる。
したがって、画素pd(0101)に着目した場合、これに対応する色変調ライトバルブの透過率T1(pd0101)は、下式(13)により算出することができる。そして、画素pd(0101)の反射率T2(0101)は、ゲインGを「1」とすると、下式(14)により算出することができる。

T1(pd0101)=(T1(0913)×1+T1(0914)×4+T1(1013)×6+T1(1014)×20)/31 …(13)
T2(0101)=Tp0101/T1(pd0101) …(14)

実際に数値を用いて計算する。T1(0913)=0.2463、T1(0914)=0.1735、T1(1013)=0.0876、T1(1014)=0.0752である場合は、下式(13)によりT1(pd0101)=0.0958、画素pd(0101)の反射率はT2(0101)=0.0013となる。
輝度変調素子の他の画素の反射率T2についても、画素pd(0101)と同様に、面積比による重み付け平均値を算出することにで求めることができる。
次いで、ステップS120を経て、輝度変調素子の各画素ごとに、その画素について算出された透過率T2に対応する制御値が制御値登録テーブル420から読み出され、読み出された制御値がその画素の制御値として決定される。例えば、輝度変調素子の画素pd(0101)についてT2(0101)=0.0013である場合、制御値登録テーブル420を参照すると、図9に示すように、0.003が最も近似した値となる。したがって、制御値登録テーブル420からは、画素pd(0101)の制御値として「0」が読み出される。
そして、ステップS122を経て、決定された制御値がライトバルブ駆動装置80に出力される。これにより、色変調ライトバルブおよび輝度変調素子がそれぞれ駆動し、色変調ライトバルブおよび輝度変調素子の画素面に光学像が形成される。
このようにして、本実施の形態では、光源10と、光源10からの光をRGB3原色の光に分離するダイクロイックミラー44a,44bと、ダイクロイックミラー44a,44bで分離した光をそれぞれ入射しかつ透過率T1を独立に制御可能な複数の画素を有する複数の色変調ライトバルブと、各色変調ライトバルブからの光を合成するダイクロイックプリズム48と、ダイクロイックプリズム48からの光を入射しかつ反射率T2を独立に制御可能な複数の画素を有するDMD50とを備え、オフアクシス光学系となるようにDMD50を配置し、色変調ライトバルブで形成される画像に対して、DMD50の画素面で生じる歪みを補正する歪みを与えるようになっている。
これにより、輝度変調素子および色変調ライトバルブを介して光源10からの光を変調するので、比較的高い輝度ダイナミックレンジおよび階調数を実現することができる。
また、輝度変調素子を開口率の高いDMD50で構成したので、色変調ライトバルブとDMD50の間のアライメント精度が高くなくても、表示画像の輝度をある程度確保することができる。したがって、従来に比して、表示画像の輝度が低下するのを抑制することができる。
さらに、オフアクシス光学系となるようにDMD50を配置しても、色変調ライトバルブで形成される画像を歪みを少なくしてDMD50の画素面に結像することができるので、比較的精度の高い2次変調を行うことができる。したがって、従来に比して、画質が劣化する可能性を低減することができる。
さらに、光源として固体レーザや半導体レーザを利用しなくてもすむので、従来に比して、装置の小型化や高輝度化を図ることができる。
さらに、本実施の形態では、画素対応関係テーブルを参照して透過率T1および反射率T2を決定するようになっている。
これにより、色変調ライトバルブで形成される画像に対して与える歪みを考慮して透過率T1および反射率T2を比較的容易に決定することができる。
さらに、本実施の形態では、各色変調ライトバルブの光学像をDMD50の画素面に結像するリレーレンズ16を備える。
これにより、リレーレンズ16を介して各色変調ライトバルブの光学像を輝度変調素子の画素面に結像するので、各色変調ライトバルブの光学像を輝度変調素子の画素面に比較的精度よく結像することができることから比較的高精度な変調を行うことができる。したがって、従来に比して、画質が劣化する可能性を低減することができる。
さらに、本実施の形態では、色変調ライトバルブは、液晶ライトバルブである。
これにより、既存の光学部品を利用することができるので、コストの上昇をさらに抑えることができる。
さらに、本実施の形態では、光源10と色変調部14との光路上に、光源10からの光の輝度分布を均一化する輝度分布均一化部12を設けた。
これにより、輝度分布ムラが生じる可能性を低減することができる。
さらに、本実施の形態では、輝度分布均一化部12は、光源10からの光を色変調ライトバルブの入射可能偏光方向に偏光する偏光変換素子12cを有する。
これにより、光源10からの光量の多くが色変調ライトバルブの変調対象となるので、表示画像の輝度を向上することができる。
さらに、本実施の形態では、輝度変調素子の各画素の反射率T2を仮決定し、仮決定した反射率T2およびHDR表示データに基づいて色変調ライトバルブの各画素の透過率T1を決定し、決定した透過率T1に基づいて色変調ライトバルブの各画素の制御値を決定し、決定した透過率T1およびHDR表示データに基づいて輝度変調素子の各画素の反射率T2を決定し、決定した反射率T2に基づいて輝度変調素子の各画素の制御値を決定するようになっている。
これにより、表示解像度を決定する輝度変調素子の反射率T2の方を後に決定するので、誤差の影響を抑制することができ、画質が劣化する可能性を低減することができる。
さらに、本実施の形態では、仮決定した反射率T2およびHDR表示データに基づいて、輝度変調素子の画素単位で色変調ライトバルブの透過率T1’を算出し、算出した透過率T1’に基づいて色変調ライトバルブの各画素の透過率T1を算出するようになっている。
色変調ライトバルブおよび輝度変調素子がそれぞれ異なる解像度を有する場合は、仮決定された反射率T2に基づいて色変調ライトバルブの各画素の透過率T1を直接算出するよりも、一旦、仮決定された反射率T2に基づいて輝度変調素子の画素単位で色変調ライトバルブの透過率T1’を算出してから、色変調ライトバルブの各画素の透過率T1を算出した方が処理が簡単になる。したがって、色変調ライトバルブおよび輝度変調素子がそれぞれ異なる解像度を有する場合に、色変調ライトバルブの各画素の透過率T1を比較的簡単に算出することができる。
さらに、本実施の形態では、色変調ライトバルブの各画素ごとに、その画素と光路上で重なり合う輝度変調素子の画素について算出した透過率T1’に基づいて、その画素の透過率T1を算出するようになっている。
これにより、色変調ライトバルブおよび輝度変調素子がそれぞれ異なる解像度を有する場合に、色変調ライトバルブの各画素の透過率T1が、その画素と光路上で重なり合う輝度変調素子の画素の反射率T2に対して比較的適切な値となるので、画質が劣化する可能性をさらに低減することができる。また、色変調ライトバルブの各画素の透過率T1をさらに簡単に算出することができる。
さらに、本実施の形態では、色変調ライトバルブの各画素ごとに、その画素と光路上で重なり合う輝度変調素子の画素について算出した透過率T1’の重み付け平均値を、その画素の透過率T1として算出するようになっている。
これにより、色変調ライトバルブおよび輝度変調素子がそれぞれ異なる解像度を有する場合に、色変調ライトバルブの各画素の透過率T1が、その画素と光路上で重なり合う輝度変調素子の画素の反射率T2に対してさらに適切な値となるので、画質が劣化する可能性をさらに低減することができる。また、色変調ライトバルブの各画素の透過率T1をさらに簡単に算出することができる。
さらに、本実施の形態では、輝度変調素子の各画素ごとに、その画素と光路上で重なり合う色変調ライトバルブの画素について決定した透過率T1に基づいて、その画素の反射率T2を算出するようになっている。
これにより、色変調ライトバルブおよび輝度変調素子がそれぞれ異なる解像度を有する場合に、輝度変調素子の各画素の反射率T2が、その画素と光路上で重なり合う色変調ライトバルブの画素の透過率T1に対して比較的適切な値となるので、画質が劣化する可能性をさらに低減することができる。また、輝度変調素子の各画素の反射率T2を比較的簡単に算出することができる。
さらに、本実施の形態では、輝度変調素子の各画素ごとに、その画素と光路上で重なり合う色変調ライトバルブの画素について決定した透過率T1の重み付け平均値を算出し、その平均値に基づいてその画素の反射率T2を算出するようになっている。
これにより、色変調ライトバルブおよび輝度変調素子がそれぞれ異なる解像度を有する場合に、輝度変調素子の各画素の反射率T2が、その画素と光路上で重なり合う色変調ライトバルブの画素の透過率T1に対してさらに適切な値となるので、画質が劣化する可能性をさらに低減することができる。また、輝度変調素子の各画素の反射率T2をさらに簡単に算出することができる。
さらに、本実施の形態では、1段目の光変調素子として色変調ライトバルブを、2段目の光変調素子として輝度変調素子をそれぞれ利用するようになっている。
これにより、従来の投射型表示装置に光変調素子を1つだけ追加すればよいので、投射型表示装置100を比較的容易に構成することができる。
上記実施の形態において、色変調ライトバルブは、発明1ないし4、8ないし11の第1光変調素子に対応し、DMD50は、発明1ないし4、6、8ないし11若しくは13の第2光変調素子、または発明1、2、8若しくは9の反射型光変調素子に対応し、ダイクロイックミラー44a,44bは、発明2または9の光分離手段に対応している。また、ダイクロイックプリズム48は、発明2または9の光合成手段に対応し、ステップS110は、発明4の反射特性仮決定手段、または発明11の反射特性仮決定ステップに対応し、ステップS112,S114は、発明4の光伝搬特性決定手段、または発明11の光伝搬特性決定ステップに対応している。
また、上記実施の形態において、ステップS116は、発明4の第1制御値決定手段、または発明11の第1制御値決定ステップに対応し、ステップS118は、発明4の反射特性決定手段、または発明11の反射特性決定ステップに対応し、ステップS120は、発明4の第2制御値決定手段、または発明11の第2制御値決定ステップに対応している。また、ステップS114,S118は、発明1ないし4の画像変形手段、または発明8ないし11の画像変形ステップに対応している。
なお、上記実施の形態においては、TIRプリズム52を設けて構成したが、これに限らず、図16に示すように、TIRプリズム52を設けずに構成することもできる。
図16は、TIRプリズム52を設けずに投射型表示装置100を構成した場合を示す図である。
投射型表示装置100は、図16に示すように、光源10、輝度分布均一化部12、色変調部14、リレーレンズ16、輝度変調部18および投射部20で構成されている。
輝度変調部18は、反射率を独立に制御可能な複数の画素をマトリクス状に配列したDMD50で構成されている。DMD50は、リレーレンズ16からの入射光の光軸と、投射部20への出射光の光軸とが所定角をなすオフアクシス光学系となるように配置されている。すなわち、DMD50は、投射部20に対して正面に配置され、透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bおよびリレーレンズ16は、所定の入射角で光が入射するようにDMD50に対して斜めに配置されている。
また、上記実施の形態においては、輝度変調素子をDMD50で構成したが、これに代えて、図17に示すように、輝度変調素子を反射型液晶ライトバルブ54で構成することもできる。
図17は、反射型液晶ライトバルブ54を利用して投射型表示装置100を構成した場合を示す図である。
投射型表示装置100は、図17に示すように、光源10、輝度分布均一化部12、色変調部14、リレーレンズ16、輝度変調部18および投射部20で構成されている。
輝度変調部18は、反射率T2を独立に制御可能な複数の画素をマトリクス状に配列した反射型液晶ライトバルブ54と、反射型液晶ライトバルブ54のコントラスト特性を向上させるためのλ/4板56と、偏光板58とで構成されている。反射型液晶ライトバルブ54は、リレーレンズ16からの入射光の光軸と、投射部20への出射光の光軸とが所定角をなすオフアクシス光学系となるように配置されている。まず、リレーレンズ16からの光をλ/4板56を介して反射型液晶ライトバルブ54に入射し、入射した光の全波長領域の輝度を反射型液晶ライトバルブ54により変調して反射する。そして、反射した光をλ/4板56および偏光板58を介して投射部20に出射する。
反射型液晶ライトバルブ54は、表面上に反射画素電極をマトリクス状に形成したシリコン基板と、透明電極を形成した透明基板をスペーサーを介して対向配置し、その間に液晶を封入して構成されている。シリコン基板には、反射画素電極を駆動するための駆動回路も形成されている。これら2つの基板の表面には、液晶を所定の方向に配向するための配向膜が形成されている。反射型液晶ライトバルブ54は、電圧非印加状態で白/明(透過)状態、電圧印加状態で黒/暗(非透過)状態となるノーマリーホワイトモードまたはその逆のノーマリーブラックモードで駆動され、与えられた制御値に応じて明暗間の階調がアナログ制御される。
反射型液晶ライトバルブ54も、DMD50と同様に、信号線および駆動トランジスタ等の遮光部位が反射画素電極の下に作り込まれているので、図22に示すように開口率が大きく、透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bおよびリレーレンズ16に対して多少のアライメント誤差があっても表示画像の輝度を低下させることなく、モアレもあまり目立たないという特徴を有する。
これにより、輝度変調素子を開口率の高い反射型液晶ライトバルブ54で構成したので、色変調ライトバルブと輝度変調素子の間のアライメント精度が高くなくても、表示画像の輝度をある程度確保することができる。また、色変調ライトバルブと輝度変調素子の間の光伝達において偏光特性を保持することができる。したがって、従来に比して、表示画像の輝度が低下するのを抑制することができる。また、DMD50で構成する場合に比して、高精細化ができるので画質を向上することができるとともに、製造コストを低減することができる。
この場合において、反射型液晶ライトバルブ54は、発明7若しくは14の第2光変調素子、または発明7若しくは14の反射型液晶表示素子に対応している。
また、上記実施の形態においては、画素対応関係テーブルを参照して透過率T1および反射率T2を決定するように構成したが、これに限らず、画素対応関係テーブルを参照して、色変調ライトバルブの透過率T1および制御値、並びに輝度変調素子の反射率T2および制御値のうちいずれかを決定するように構成することができる。
また、上記実施の形態においては、透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bとしてアクティブマトリックス型の液晶表示素子を用いて構成したが、これに限らず、透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bとしてパッシブマトリックス型の液晶表示素子およびセグメント型の液晶表示素子を用いて構成することもできる。アクティブマトリックス型の液晶表示は、精密な階調表示ができるという利点があり、パッシブマトリックス型の液晶表示素子およびセグメント型の液晶表示素子は、安価に製造できるという利点を有する。
また、上記実施の形態においては、輝度変調素子が1枚のDMD50から構成されていることから、1つの制御値登録テーブル420を用意し、制御値登録テーブル420に基づいて輝度変調素子の各画素の制御値を決定するように構成したが、これに限らず、RGB3原色ごとに制御値登録テーブル420R,420G,420Bを用意し、制御値登録テーブル420R〜420Bに基づいて輝度変調素子の各画素の制御値を決定するように構成することもできる。輝度変調素子は、光の全波長領域の輝度を変調するため、制御値登録テーブル420には、代表的な波長の光の反射率が登録されている。しかしながら、RGB3原色のそれぞれの波長については、必ずしも登録されている反射率とはならない。
そこで、輝度変調素子については、厳密に、RGB3原色ごとに制御値に対応する反射率を測定し、制御値登録テーブル420R〜420Bを構成する。次いで、輝度変調素子の各画素の反射率T2をRGB3原色ごとに決定し、Rについて算出した反射率T2に最も近似する反射率を制御値登録テーブル420Rのなかから検索し、検索により索出した反射率に対応する制御値を読み出す。同様に、Gについて算出した反射率T2およびBについて算出した反射率T2に基づいて制御値登録テーブル420G,420Bから該当の制御値を読み出す。そして、輝度変調素子の同一の画素について読み出した制御値の平均値等をその画素の制御値として算出する。
これにより、輝度変調素子の各画素の制御値が、その画素と光路上で重なり合う色変調ライトバルブの画素のRGB3原色ごとの透過率に対して比較的適切な値となるので、画質が劣化する可能性をさらに低減することができる。
また、上記実施の形態においては、輝度変調素子を、表示解像度を決定する光変調素子として構成したが、これに限らず、色変調ライトバルブを、表示解像度を決定する光変調素子として構成することもできる。この場合、輝度変調素子の各画素の反射率T1(先に決定される光変調素子の反射率等をT1とする。)を決定してから、色変調ライトバルブの各画素の透過率T2(後に決定される光変調素子の反射率等をT2とする。)を決定する。また、上記と同様に、RGB3原色ごとに制御値登録テーブル400R〜400Bを用意し、制御値登録テーブル400R〜400Bに基づいて色変調ライトバルブの各画素の制御値を決定するように構成することもできる。
具体的には、輝度変調素子の各画素の反射率T1をRGB3原色ごとに決定し、Rについて算出した反射率T1に最も近似する反射率を制御値登録テーブル400Rのなかから検索し、検索により索出した反射率に対応する制御値を読み出す。同様に、Gについて算出した反射率T1およびBについて算出した反射率T1に基づいて制御値登録テーブル400G,400Bから該当の制御値を読み出す。そして、輝度変調素子の同一の画素について読み出した制御値の平均値等をその画素の制御値として算出する。
これにより、輝度変調素子の各画素の制御値が、その画素と光路上で重なり合う色変調ライトバルブの画素のRGB3原色ごとの透過率に対して比較的適切な値となるので、画質が劣化する可能性をさらに低減することができる。
この場合において、色変調ライトバルブは、発明5または12の第1光変調素子に対応し、輝度変調素子は、発明5または12の第2光変調素子に対応している。
また、上記実施の形態においては、HDR表示データに基づいて輝度変調素子および色変調ライトバルブの制御値を決定するように構成したが、通常の各色8ビットRGB画像データを利用する場合、通常のRGB画像データの0〜255という値は、輝度の物理量ではなくあくまで相対的な0〜255という値である。そのため、通常のRGB画像データに基づいて本発明の表示装置の表示を行うためには、通常のRGB画像から、表示すべき物理的な輝度Rpまたは表示装置全体の反射率等Tpを決めなければいけない。
図18は、入力値登録テーブル440のデータ構造を示す図である。
そのために、図18の入力値登録テーブル440を用いれば、通常のRGB画像の0〜255という入力値から物理的な反射率等Tpへの変換を行うことができ、かつ、このテーブルの反射率等Tpの設定の仕方によって簡単に通常のRGB画像に対する表示の見た目(階調特性)を変更することが可能となる。このテーブルにおける反射率等Tpは、上式(2)におけるTpであるため、この値が決定されれば後は、上記実施の形態と同様の処理を行うことにより、複数の光変調素子の透過率T1および反射率T2が決定され表示が行える。
図19は、入力値登録テーブル460のデータ構造を示す図である。
図19の入力値登録テーブル460は、反射率等Tpの代わりに輝度レベルRpを用いたものである。このテーブルにおける輝度レベルRpは、上式(1)におけるRpであるため、この値が決定されれば後は、上記実施の形態と同様の処理を行うことにより、複数の光変調素子の透過率T1および反射率T2が決定され表示が行える。
また、上記実施の形態においては、輝度変調素子の各画素ごとに、その画素と光路上で重なり合う色変調ライトバルブの画素について決定した透過率T1の重み付け平均値を算出し、その平均値に基づいてその画素の反射率T2を算出するように構成したが、これに限らず、輝度変調素子の各画素ごとに、その画素と光路上で重なり合う色変調ライトバルブの画素について決定した制御値をもとに、その制御値に対応する透過率T1tableを制御値登録テーブル400R〜400Bから読み出し、読み出した透過率T1tableの重み付け平均値を算出し、その平均値に基づいてその画素の反射率T2を算出するように構成することもできる。
また、上記実施の形態においては、同一の画素についてRGB3原色ごとに算出した透過率T1’の平均値等をその画素のT1’として算出するように構成したが、これに限らず、透過率T1’はそのままRGB3原色ごとに算出し、ステップS114において、同一の画素についてRGB3原色ごとに算出した透過率T1の平均値等をその画素のT1として算出するように構成することもできる。
また、上記実施の形態においては、輝度変調素子の各画素ごとに、その画素と光路上で重なり合う色変調ライトバルブの画素について決定した透過率T1の重み付け平均値を算出し、その平均値に基づいてその画素の反射率T2を算出するように構成したが、これに限らず、輝度変調素子の各画素ごとに、その画素と光路上で重なり合う色変調ライトバルブの画素について決定した透過率T1の最大値、最小値または平均値を算出し、その算出値に基づいてその画素の反射率T2を算出するように構成することもできる。
また、上記実施の形態において、色変調ライトバルブを透過型液晶ライトバルブ40R〜40Bで構成したが、これに限らず、光伝搬特性を独立に制御可能な複数の画素を有する光変調素子であればどのようなものでも利用することができる。ここで、光伝搬特性とは、光の伝搬に影響を与える特性をいい、例えば、光の透過特性、反射特性、屈折特性その他の伝搬特性が含まれる。
また、上記実施の形態においては、説明を簡単にするため、画素数および階調数が小さい光変調素子を用いているが、画素数および階調数が大きい光変調素子を用いる場合においても上記実施の形態と同様に処理することができる。
また、上記実施の形態においては、説明を簡単にするため、ゲインG=1.0と設定したが、ハードウェア構成によっては、ゲインG=1.0ではなくなる。また、実際の計算コストを考えたときには、ゲインGの影響を含んだかたちで制御値および反射率等を制御値登録テーブルに登録しておく方とよい。
また、上記実施の形態において、図10のフローチャートに示す処理を実行するにあたっては、ROM72にあらかじめ格納されている制御プログラムを実行する場合について説明したが、これに限らず、これらの手順を示したプログラムが記憶された記憶媒体から、そのプログラムをRAM74に読み込んで実行するようにしてもよい。
ここで、記憶媒体とは、RAM、ROM等の半導体記憶媒体、FD、HD等の磁気記憶型記憶媒体、CD、CDV、LD、DVD等の光学的読取方式記憶媒体、MO等の磁気記憶型/光学的読取方式記憶媒体であって、電子的、磁気的、光学的等の読み取り方法のいかんにかかわらず、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体であれば、あらゆる記憶媒体を含むものである。
また、上記実施の形態においては、本発明に係る光変調装置および光学表示装置、並びに光変調方法および画像表示方法を、図1に示すように、投射型表示装置100に適用したが、これに限らず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で他の場合にも適用可能である。
投射型表示装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。 透過型液晶ライトバルブ40R〜40BとDMD50の結像関係を示す図である。 透過型液晶ライトバルブ40R〜40BとDMD50の結像関係を示す図である。 透過型液晶ライトバルブ40R〜40BとDMD50の結像関係を示す図である。 リレーレンズ16の構成を示す図である。 リレーレンズ16の動作原理を示す図である。 表示制御装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。 制御値登録テーブル400Rのデータ構造を示す図である。 制御値登録テーブル420のデータ構造を示す図である。 表示制御処理を示すフローチャートである。 トーンマッピング処理を説明するための図である。 輝度変調素子の反射率T2を仮決定する場合を示す図である。 輝度変調素子の画素単位で色変調ライトバルブの透過率T1’を算出する場合を示す図である。 色変調ライトバルブの各画素の透過率T1を決定する場合を示す図である。 輝度変調素子の各画素の反射率T2を決定する場合を示す図である。 TIRプリズム52を設けずに投射型表示装置100を構成した場合を示す図である。 反射型液晶ライトバルブ54を利用して投射型表示装置100を構成した場合を示す図である。 入力値登録テーブル440のデータ構造を示す図である。 入力値登録テーブル460のデータ構造を示す図である。 透過型液晶ライトバルブの各画素の画素面を示す図である。 特許文献1記載の投射型表示装置における第1光変調素子および第2光変調素子の光路の構成を示す図である。 反射型光変調素子の各画素の画素面を示す図である。
符号の説明
100…投射型表示装置, 10…光源, 10a…ランプ, 10b…リフレクタ, 12…輝度分布均一化部, 12a,12b…フライアイレンズ, 12c…偏光変換素子, 12d…集光レンズ, 14…色変調部, 40R〜40B,40RB…透過型液晶ライトバルブ, 42R,42G,42B1〜42B3,42RB…フィールドレンズ, 44a,44b…ダイクロイックミラー, 46a〜46c…ミラー, 48…ダイクロイックプリズム, 16…リレーレンズ, 18…輝度変調部, 50…DMD, 52…TIRプリズム, 54…反射型液晶ライトバルブ, 56…λ/4板, 58…偏光板, 20…投射部, 70…CPU, 72…ROM, 74…RAM, 78…I/F, 79…バス, 80…ライトバルブ駆動装置, 82…記憶装置, 199…ネットワーク, 400R〜400G,420,420R〜420G…制御値登録テーブル, 440,460…入力値登録テーブル

Claims (9)

  1. 第1光変調素子と、前記第1光変調素子からの光を入射する第2光変調素子とを備え、前記第1光変調素子および前記第2光変調素子を介して光源からの光を変調する装置であって、
    前記第2光変調素子を反射型光変調素子で構成し、
    前記第1光変調素子を介して前記第2光変調素子に入射する入射光の光軸と、前記入射光が前記第2光変調素子で反射して前記第2光変調素子から出射する出射光の光軸とが所定角をなすオフアクシス光学系となるように前記第2光変調素子を配置し、
    前記第1光変調素子で形成される画像に対して、前記所定角に応じた歪みを与える画像変形手段を備えることを特徴とする光変調装置。
  2. 光源と、前記光源からの光を異なる複数の特定波長領域の光に分離する光分離手段と、前記光分離手段で分離した光をそれぞれ入射する複数の第1光変調素子と、前記各第1光変調素子からの光を合成する光合成手段と、前記光合成手段からの光を入射する第2光変調素子とを備え、前記各第1光変調素子および前記第2光変調素子を介して前記光源からの光を変調して画像を表示する装置であって、
    前記第2光変調素子を反射型光変調素子で構成し、
    前記第1光変調素子を介して前記第2光変調素子に入射する入射光の光軸と、前記入射光が前記第2光変調素子で反射して前記第2光変調素子から出射する出射光の光軸とが所定角をなすオフアクシス光学系となるように前記第2光変調素子を配置し、
    前記各第1光変調素子で形成される画像に対して、前記所定角に応じた歪みを与える画像変形手段を備えることを特徴とする光学表示装置。
  3. 請求項2において、
    前記第1光変調素子は、光伝搬特性を独立に制御可能な複数の画素を有する光変調素子であり、
    前記第2光変調素子は、光の反射特性を独立に制御可能な複数の画素を有する光変調素子であり、
    前記画像変形手段は、前記所定角に応じた歪みを考慮して前記第1光変調素子の画素および前記第2光変調素子の画素の対応関係を規定した画素対応関係テーブルおよび表示データに基づいて、前記第1光変調素子の光伝搬特性および制御値、並びに前記第2光変調素子の反射特性および制御値のうちいずれかを決定するようになっていることを特徴とする光学表示装置。
  4. 請求項3において、
    前記第2光変調素子は、表示解像度を決定する光変調素子であり、
    さらに、前記第2光変調素子の各画素の反射特性を仮決定する反射特性仮決定手段と、前記反射特性仮決定手段で仮決定した反射特性および前記表示データに基づいて前記第1光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定する光伝搬特性決定手段と、前記光伝搬特性決定手段で決定した光伝搬特性に基づいて前記第1光変調素子の各画素の制御値を決定する第1制御値決定手段と、前記光伝搬特性決定手段で決定した光伝搬特性および前記表示データに基づいて前記第2光変調素子の各画素の反射特性を決定する反射特性決定手段と、前記反射特性決定手段で決定した反射特性に基づいて前記第2光変調素子の各画素の制御値を決定する第2制御値決定手段とを備え、
    前記画像変形手段を、前記光伝搬特性決定手段、前記第1制御値決定手段、前記反射特性決定手段および前記第2制御値決定手段のうちいずれかに適用したことを特徴とする光学表示装置。
  5. 請求項3において、
    前記第1光変調素子は、表示解像度を決定する光変調素子であり、
    さらに、前記第1光変調素子の各画素の光伝搬特性を仮決定する光伝搬特性仮決定手段と、前記光伝搬特性仮決定手段で仮決定した光伝搬特性および前記表示データに基づいて前記第2光変調素子の各画素の反射特性を決定する反射特性決定手段と、前記反射特性決定手段で決定した反射特性に基づいて前記第2光変調素子の各画素の制御値を決定する第1制御値決定手段と、前記反射特性決定手段で決定した反射特性および前記表示データに基づいて前記第1光変調素子の各画素の光伝搬特性を決定する光伝搬特性決定手段と、前記光伝搬特性決定手段で決定した光伝搬特性に基づいて前記第1光変調素子の各画素の制御値を決定する第2制御値決定手段とを備え、
    前記画像変形手段を、前記反射特性決定手段、前記第1制御値決定手段、前記光伝搬特性決定手段および前記第2制御値決定手段のうちいずれかに適用したことを特徴とする光学表示装置。
  6. 請求項2ないし5のいずれか1項において、
    前記第2光変調素子をDMDで構成したことを特徴とする光学表示装置。
  7. 請求項2ないし5のいずれか1項において、
    前記第2光変調素子を反射型液晶表示素子で構成したことを特徴とする光学表示装置。
  8. 第1光変調素子を介して光源からの光を変調する第1次変調ステップと、第2光変調素子を介して前記第1光変調素子からの光を変調する第2次変調ステップとを含み、前記光源からの光を変調する方法であって、
    前記第2光変調素子は、反射型光変調素子であり、前記第1光変調素子を介して前記第2光変調素子に入射する入射光の光軸と、前記入射光が前記第2光変調素子で反射して前記第2光変調素子から出射する出射光の光軸とが所定角をなすオフアクシス光学系となるように配置されており、
    前記第1光変調素子で形成される画像に対して、前記所定角に応じた歪みを与える画像変形ステップを含むことを特徴とする光変調方法。
  9. 光を異なる複数の特定波長領域の光に分離する光分離手段を介して光源からの光を分離する光分離ステップと、前記光分離手段からの各分離光ごとに、第1光変調素子を介して当該分離光を変調する第1次変調ステップと、光を合成する光合成手段を介して前記各第1光変調素子からの分離光を合成する光合成ステップと、第2光変調素子を介して前記光合成手段からの光を変調する第2次変調ステップとを含み、前記光源からの光を変調して画像を表示する方法であって、
    前記第2光変調素子は、反射型光変調素子であり、前記第1光変調素子を介して前記第2光変調素子に入射する入射光の光軸と、前記入射光が前記第2光変調素子で反射して前記第2光変調素子から出射する出射光の光軸とが所定角をなすオフアクシス光学系となるように配置されており、
    前記各第1光変調素子で形成される画像に対して、前記所定角に応じた歪みを与える画像変形ステップを含むことを特徴とする画像表示方法。
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