JP2005241588A - 電子線照射装置、オゾン環境内銅基体、及び、それの保護方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】オゾン充満大気に触れ冷却を要求される銅基体構造の銅腐食を抑制すること。
【解決手段】真空容器(1)と、真空容器(1)の中に配置される電子線源(2)と、電子線源(2)で生成される電子線を取り出す取出し窓(3)とから構成されている。取出し窓(3)から取り出される電子線により真空容器(1)の外側に配置される処理対象(Z)が処理される。取出し窓(3)は銅基体(13)を備えている。銅基体(13)の大気曝露面はNiメッキ層(16)で被覆されている。電子線照射領域の大気は、オゾンで満たされる。電子線の透過を受けエネルギーを受入する構造体は高温に発熱する。その構造体の冷却を促進するために、その構造体は熱伝導率が高い銅で製作される。銅の大気曝露面はオゾン環境で高速に腐食するが、Niメッキ層で被覆されている銅基体(13)の腐食の進行が顕著に抑制される。
【選択図】 図1
【解決手段】真空容器(1)と、真空容器(1)の中に配置される電子線源(2)と、電子線源(2)で生成される電子線を取り出す取出し窓(3)とから構成されている。取出し窓(3)から取り出される電子線により真空容器(1)の外側に配置される処理対象(Z)が処理される。取出し窓(3)は銅基体(13)を備えている。銅基体(13)の大気曝露面はNiメッキ層(16)で被覆されている。電子線照射領域の大気は、オゾンで満たされる。電子線の透過を受けエネルギーを受入する構造体は高温に発熱する。その構造体の冷却を促進するために、その構造体は熱伝導率が高い銅で製作される。銅の大気曝露面はオゾン環境で高速に腐食するが、Niメッキ層で被覆されている銅基体(13)の腐食の進行が顕著に抑制される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電子線照射装置、オゾン環境内銅基体、及び、それの保護方法に関し、特に、冷却性を要求される構造を有する電子線照射装置、オゾン環境内銅基体、及び、それの保護方法に関する。
電子線照射装置は、殺菌、物理的物性の改質、化学的物性の改質、その他の多用途の開発が期待されている。電子線照射装置は、真空容器の中で生成される電子線を真空容器の一部として形成される電子線取出窓(参照:後掲特許文献1)を通して処理対象に対して投射する。電子線ビームは、扇状に、カーテン状に、又は、コーン状に形成される。
電子線取出窓の窓枠は、真空容器の開口部位として形成されるフランジに取り付けられるTi薄膜と、そのTi薄膜をそのフランジに押し付ける取付枠を構成している。Ti薄膜と取付枠は、電子線エネルギーを受入して高温に発熱する。電子線照射を受ける処理対象を含む窓枠周囲環境には、空気中の酸素が電子線を受けて生成されるオゾンが充満している。
窓枠基体、窓枠周囲環境、処理対象の周囲を囲む反射面形成基体は、その冷却のために熱伝達率が高い材料が用いられる。そのような材料として、銅又は銅合金が好適に用いられている。オゾン充満環境に配置される銅体は、その表面に青錆が発生し、銅腐食が生じる。
銅腐食を抑制する腐食防止技術として、後掲特許文献1に記載されているように、電解Niメッキが周知である。
電子線照射処理対象を含むオゾン充満大気に直接に触れ冷却を受ける銅基体構造の銅腐食を抑制することが求められる。
本発明の課題は、電子線照射処理対象を含むオゾン充満大気に触れ冷却を受ける銅基体構造の銅腐食を抑制する電子線照射装置、オゾン環境内銅基体、及び、それの保護方法を提供することにある。
本発明による電子線照射装置は、真空容器(1)と、真空容器(1)の中に配置される電子線源(2)と、電子線源(2)で生成される電子線を取り出す取出し窓(3)とから構成されている。取出し窓(3)から取り出される電子線により真空容器(1)の外側に配置される処理対象(Z)が処理される。取出し窓(3)は銅基体(13)を備えている。銅基体(13)の大気曝露面(15)はNiメッキ層(16)で被覆されている。
電子線照射領域の大気は、オゾンで満たされる。電子線の透過を受けエネルギーを受入する構造体は高温に発熱する。その構造体の冷却を促進するために、その構造体は熱伝導率が高い銅で製作される。銅の大気曝露面はオゾン環境で高速に腐食するが、Niメッキ層で被覆されている銅基体(13)の腐食の進行が顕著に抑制される。腐食の進行を更に有効に抑制するために、銅基体(13)の中には冷却通路(14)が形成されている。
処理対象(Z)を含むオゾン充満環境に配置され処理対象(Z)を透過する電子線を反射する反射構造体(12)が配置される。反射構造体(12)は銅基体(13)を備えている。反射構造体の銅基体(13)の大気曝露面はNiメッキ層で被覆されている。反射構造体(12)の銅基体(13)の中に冷却通路が形成されることは、既述の通りである。
本発明によるオゾン環境大気内銅基体は、電子線照射装置(10)が投射する電子線により処理される処理対象を含むオゾン充満環境に配置される銅基体(13)である。銅基体(13)のオゾン充満環境大気に曝露される表面には、Niメッキ層(16)が形成される。
本発明によるオゾン環境内銅基体の保護方法は、電子線照射装置から電子線を取り出すこと、電子線を処理対象に投射すること、銅基体にNiメッキ層を形成すること、処理対象を含むオゾン充満大気に銅基体を配置することによりNiメッキ層を前記オゾン充満大気に曝露することとから構成されている。その曝露面は、自然冷却を促進する。
本発明による電子線照射装置、オゾン環境内銅基体、及び、それの保護方法は、電子線照射装置の周辺で用いられる銅基体を有効に保護することができる。
本発明による電子線照射装置の実現態は、図に対応して、詳細に記述される。その電子線照射装置10は、図1に示されるように、円筒状ケーシング1と円筒状ケーシング1の中に内蔵される電子線源2と電子線取出窓3とから構成されている。電子線源2は、交換自在であり、カーテン状電子線ビーム4、扇状電子ビーム、又は、コーン状電子ビームを生成する。カーテン状電子ビーム4は、電子線取出窓3を透過して処理対象Zに投射される。処理対象Zとしては、フィルムが好適に例示される。
電子線取出し窓3は、円筒状ケーシング1の開口部位に取り付けられる真空側窓枠5とTi薄膜6と大気側窓枠7とから形成されている。大気側窓枠7は、矩形状の中央穴8を有している。真空側窓枠7は、多くの桟要素9を形成している。Ti薄膜6は、大気圧を受けて多くの桟要素9の外側面に押し付けられて吸着する。円筒状ケーシング1の中心軸心線Lの方向に隣り合って互いに並ぶ桟要素9の間は、電子線通過路として形成されている。処理対象Zを透過する透過電子線11の自由な放出を防止するために、処理対象Zの周囲を囲む電子線反射構造体12が設けられている。
真空側窓枠5の周囲枠は、図2に示されるように、銅製又は銅合金製の銅基体13として形成されている。電子線エネルギー受入により高温に発熱する銅基体13と桟9の熱を排出するために、銅基体13の中には冷却水通路14が形成されている。冷却水通路14には、多数の冷却水導入口(図示されず)と冷却水導出口(図示されず)が形成されている。銅基体13の全表面、特に、銅基体13の外側周面15には、Niメッキ層16が形成される。
図3は、電子線反射構造体12を示している。電子線反射構造体12の銅基体13の全表面(全表裏面、全側周面)15には、Niメッキ層16が形成されている。電子線エネルギー受入により高温に発熱する銅基体13の熱を排出するために、銅基体13の中には冷却水通路14が形成されている。
電子線源2により生成され、Ti薄膜6を透過し、桟要素9を透過し、更に処理対象Zを透過する電子線のエネルギーは、その透過過程で減衰している。このようにエネルギーが減衰して処理対象Zを透過する透過電子線11は、電子線反射構造体12を透過するために十分であるエネルギーを有していないが、電子線反射構造体12の反射面17で反射し、処理対象Zに向かい、処理のために有効に用いられる。電子線取出窓3と処理対象Zを含むオゾン充満環境に触れるNiメッキ層16には、耐腐食性がある。銅基体13の表面に超硬接合層として接合するNiメッキ層16の強靱な耐腐食性は周知である。大気側窓枠7が銅製である場合には、大気側窓枠7のオゾン充満環境曝露面にNiメッキ層16が形成される。
冷却されているが高温状態を維持する銅基体13にNiメッキ層16が形成されていない場合には、オゾン充満環境の中で銅基体13の腐食過程は高速に進行するが、高温状態を維持するがNiメッキ層16が形成されている銅基体13の腐食過程は顕著に低速にしか進行しない。
1…真空容器
2…電子線源
3…取出し窓
10…電子線照射装置
13…銅基体
12…反射構造体
14…冷却通路
15…大気曝露面
16…Niメッキ層
Z…処理対象
2…電子線源
3…取出し窓
10…電子線照射装置
13…銅基体
12…反射構造体
14…冷却通路
15…大気曝露面
16…Niメッキ層
Z…処理対象
Claims (6)
- 真空容器と、
前記真空容器の中に配置される電子線源と、
前記電子線源で生成される電子線を取り出す取出し窓とを具え、
前記取出し窓から取り出される電子線により前記真空容器の外側に配置される処理対象が処理され、
前記取出し窓は銅基体を備え、
前記銅基体の大気曝露面はNiメッキ層で被覆されている
電子線照射装置。 - 前記銅基体の中には冷却通路が形成されている
請求項1の電子線照射装置。 - 前記処理対象を含むオゾン充満環境に配置され前記処理対象を透過する電子線を反射する反射構造体を更に具え、
前記反射構造体は銅基体を備え、
前記反射構造体の前記銅基体の大気曝露面はNiメッキ層で被覆されている
請求項1の電子線照射装置。 - 前記反射構造体の前記銅基体の中には冷却通路が形成されている
請求項3の電子線照射装置。 - 電子線照射装置が投射する電子線により処理される処理対象を含むオゾン充満環境に配置されるオゾン環境大気内銅基体であり、
オゾン充満環境大気に曝露される表面にNiメッキ層が形成されている
オゾン環境大気内銅基体。 - 電子線照射装置から電子線を取り出すこと、
前記電子線を処理対象に投射すること、
銅基体にNiメッキ層を形成すること、
前記処理対象を含むオゾン充満大気に前記銅基体を配置することにより前記Niメッキ層を前記オゾン充満大気に曝露すること
とを具えるオゾン環境内銅基体の保護方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004054783A JP2005241588A (ja) | 2004-02-27 | 2004-02-27 | 電子線照射装置、オゾン環境内銅基体、及び、それの保護方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JP2005241588A true JP2005241588A (ja) | 2005-09-08 |
Family
ID=35023450
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004054783A Withdrawn JP2005241588A (ja) | 2004-02-27 | 2004-02-27 | 電子線照射装置、オゾン環境内銅基体、及び、それの保護方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005241588A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010008385A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-14 | Iwasaki Electric Co Ltd | 電子線照射装置 |
JP2010008386A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-14 | Iwasaki Electric Co Ltd | 電子線照射装置 |
JP2012114099A (ja) * | 2007-09-28 | 2012-06-14 | Varian Medical Systems Inc | X線管装置及びx線管 |
WO2016136423A1 (ja) * | 2015-02-23 | 2016-09-01 | 日立造船株式会社 | 内面電子線照射装置 |
-
2004
- 2004-02-27 JP JP2004054783A patent/JP2005241588A/ja not_active Withdrawn
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JP2012114099A (ja) * | 2007-09-28 | 2012-06-14 | Varian Medical Systems Inc | X線管装置及びx線管 |
JP2010008385A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-14 | Iwasaki Electric Co Ltd | 電子線照射装置 |
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