JP2005240632A - 風力発電装置用の風車 - Google Patents
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Abstract
【課題】起動性に優れ、かつ回転時における回転翼の変形が少ない風力発電装置用の風車を提供する。
【解決手段】断面形状が流線形で略長方形の板状をした複数の回転翼1をそれぞれ支持する複数の第一の支持部材2および複数の第二の支持部材3は、中心軸6と直交する面内で回転軸6を中心として等角度で放射状に配置されていると共に、複数の回転翼1のそれぞれは、自身に取り付けられた第一の支持部材2および第二の支持部材3によって、その長手方向の中心軸線が回転軸6の中心軸線に平行な状態から回転翼1の長手方向の中心点の回転軌道の接線方向に所定の角度傾けて配置されている。
【選択図】図1
【解決手段】断面形状が流線形で略長方形の板状をした複数の回転翼1をそれぞれ支持する複数の第一の支持部材2および複数の第二の支持部材3は、中心軸6と直交する面内で回転軸6を中心として等角度で放射状に配置されていると共に、複数の回転翼1のそれぞれは、自身に取り付けられた第一の支持部材2および第二の支持部材3によって、その長手方向の中心軸線が回転軸6の中心軸線に平行な状態から回転翼1の長手方向の中心点の回転軌道の接線方向に所定の角度傾けて配置されている。
【選択図】図1
Description
この発明は、風力を利用して発電を行う風力発電装置に係わり、特に、風力発電装置に用いられる風車の構成に関する。
図8は、例えば、下記の非特許文献1に示された従来の風力発電装置の構成を概念的に示す斜視図である。
また、図9は、図8に示された従来の風力発電装置を側面および上面からみたときの図であり、図9(a)は側面図、図9(b)は上面図である。
図8および図9において、1は断面形状が流線型で略長方形の板状をした回転翼、2および3は回転翼1を支持するための第一の支持部材および第二の支持部材、4は第一の支持部材2が周縁部に固着される円盤状の第一の回転軸貫入部材、5は第二の支持部材3が周縁部に固着される円盤状の第二の回転軸貫入部材、6は第一の回転軸貫入部材4および第二の回転軸貫入部材5の中心部に形成された孔に貫入されて第一の回転軸貫入部材4および第二の回転軸貫入部材5が固定される回転軸、7は回転軸6を回転可能に支持する軸受け、8は発電機、9は軸受け7および発電機8を固定する固定装置である。
なお、図8および図9の例では、回転翼1は5枚あり、5枚の回転翼1のそれぞれに対応して、第一の支持部材2および第二の支持部材3が設けられている。
これら複数の回転翼1、第一の支持部材2、第二の支持部材3、および第一の回転軸貫入部材4、第二の回転軸貫入部材5、回転軸6、軸受け7によって風車が構成されている。
また、図9は、図8に示された従来の風力発電装置を側面および上面からみたときの図であり、図9(a)は側面図、図9(b)は上面図である。
図8および図9において、1は断面形状が流線型で略長方形の板状をした回転翼、2および3は回転翼1を支持するための第一の支持部材および第二の支持部材、4は第一の支持部材2が周縁部に固着される円盤状の第一の回転軸貫入部材、5は第二の支持部材3が周縁部に固着される円盤状の第二の回転軸貫入部材、6は第一の回転軸貫入部材4および第二の回転軸貫入部材5の中心部に形成された孔に貫入されて第一の回転軸貫入部材4および第二の回転軸貫入部材5が固定される回転軸、7は回転軸6を回転可能に支持する軸受け、8は発電機、9は軸受け7および発電機8を固定する固定装置である。
なお、図8および図9の例では、回転翼1は5枚あり、5枚の回転翼1のそれぞれに対応して、第一の支持部材2および第二の支持部材3が設けられている。
これら複数の回転翼1、第一の支持部材2、第二の支持部材3、および第一の回転軸貫入部材4、第二の回転軸貫入部材5、回転軸6、軸受け7によって風車が構成されている。
図8および図9に示すように、従来の風力発電装置用の風車(直線翼垂直軸風車とも称される)の回転軸6は、軸受け7を介して発電機8の回転子(図示なし)に連結されており、垂直方向(即ち、地面に対して直交する方向)に配置されている。
第一の支持部材2を周縁部に固着した円盤状の第一の回転軸貫入部材4と第二の支持部材3を周縁部に固着した円盤状の第二の回転軸貫入部材5は、それぞれ中心部に回転軸6が貫入されるための孔が形成されており、この孔に回転軸6が貫入され、第一の回転軸貫入部材4と第二の回転軸貫入部材5が所定の間隔を有して回転軸6に固定されている。
また、断面が流線型で略長方形の板状の形状をした回転翼1は、回転軸6側の面で垂直方向に所定の距離離れて第一の支持部材2および第二の支持部材3が取り付けられており、この第一の支持部材2および第二の支持部材3によって、その長手方向の中心軸線が垂直方向になるように配置されている。
第一の支持部材2を周縁部に固着した円盤状の第一の回転軸貫入部材4と第二の支持部材3を周縁部に固着した円盤状の第二の回転軸貫入部材5は、それぞれ中心部に回転軸6が貫入されるための孔が形成されており、この孔に回転軸6が貫入され、第一の回転軸貫入部材4と第二の回転軸貫入部材5が所定の間隔を有して回転軸6に固定されている。
また、断面が流線型で略長方形の板状の形状をした回転翼1は、回転軸6側の面で垂直方向に所定の距離離れて第一の支持部材2および第二の支持部材3が取り付けられており、この第一の支持部材2および第二の支持部材3によって、その長手方向の中心軸線が垂直方向になるように配置されている。
さらに、従来の風力発電装置用の風車では、複数枚(例えば、5枚)の回転翼1が回転軸6の中心に対して等角度で、かつ、回転軸6の中心より等距離の位置に配置されている。
そして、それぞれの回転翼1が風を受けて風車が回転することにより、回転軸6を介して風車の回転力が発電機8の回転子に伝達され、回転子が回転することにより発電が行われる。
直線翼垂直軸風車のトルク特性に関する研究 第25回記念風力エネルギー利用シンポジウム,平成15年11月,p.p319〜p.p322
そして、それぞれの回転翼1が風を受けて風車が回転することにより、回転軸6を介して風車の回転力が発電機8の回転子に伝達され、回転子が回転することにより発電が行われる。
直線翼垂直軸風車のトルク特性に関する研究 第25回記念風力エネルギー利用シンポジウム,平成15年11月,p.p319〜p.p322
上述した従来の風力発電装置用の風車では、回転翼1は、その長手方向の中心軸線が垂直方向になるように配置されているので、高さ方向(即ち、垂直方向)に取付け角(回転翼が回転する軌道の接線と回転翼弦のなす角)の変化がない。
風車の回転力は、翼が風(主流とも称す)を受けることによって発生する揚力と抗力の翼の回転軌道接線方向成分の和であり、高さ方向に取付け角の変化がない従来の風車では、翼全体に均一の回転力が働く。
このため、回転力が負(風車を逆方向に回転させる力)になる静止位置にある翼には、翼全体に負の回転力が働き,大きな回転抵抗となる。
風車の回転トルク(回転力に翼の回転半径を掛けたもの)は、それぞれの翼に発生するトルクを足し合わせたものであり、回転翼の中に大きな負のトルクになるものが存在すると,風車の回転トルクは小さくなり(負になることもある)風車は回転を始めない。
従って,従来の風力発電用の風車は起動性が悪いという問題点があった.
風車の回転力は、翼が風(主流とも称す)を受けることによって発生する揚力と抗力の翼の回転軌道接線方向成分の和であり、高さ方向に取付け角の変化がない従来の風車では、翼全体に均一の回転力が働く。
このため、回転力が負(風車を逆方向に回転させる力)になる静止位置にある翼には、翼全体に負の回転力が働き,大きな回転抵抗となる。
風車の回転トルク(回転力に翼の回転半径を掛けたもの)は、それぞれの翼に発生するトルクを足し合わせたものであり、回転翼の中に大きな負のトルクになるものが存在すると,風車の回転トルクは小さくなり(負になることもある)風車は回転を始めない。
従って,従来の風力発電用の風車は起動性が悪いという問題点があった.
また、従来の風力発電装置用の風車の回転翼1は、回転軸6の上下において、2本のアーム(即ち、第一の支持部材2および第二の支持部材3)によって、その長手方向の中心軸線が垂直方向になるように支持されている
このため,回転翼1の中心軸線方向の中央部において、遠心力によるたわみ量がもっとも大きくなり、回転時における回転翼1の変形が大きくなるという問題点もあった。
このため,回転翼1の中心軸線方向の中央部において、遠心力によるたわみ量がもっとも大きくなり、回転時における回転翼1の変形が大きくなるという問題点もあった。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、起動性に優れ、かつ、回転時の回転翼の変形量も抑制できる風力発電装置用の風車を提供することを目的とする。
この発明に係る風力発電装置用の風車は、断面形状が流線形で略長方形の板状をした複数の回転翼と、発電機の回転子に連結されて垂直方向に配置され、上記複数の回転翼の回転により回転する回転軸と、中心部に形成された孔に上記回転軸が貫入されて、上記回転軸に固定される第一の回転軸貫入部材と、中心部に形成された孔に上記回転軸が貫入されて、上記第一の回転軸貫入部材と離れた位置で上記回転軸に固定される第二の回転軸貫入部材と、一端が上記第一の回転軸貫入部材に固着され、他端が上記複数の回転翼の上記回転軸側の面のいずれかに取り付けられていると共に、上記回転軸と直交する面内で上記回転軸を中心として等角度で放射状に配置されている複数の第一の支持部材と、上記第一の支持部材と略同一長さを有し、一端が上記第二の回転軸貫入部材に固着され、他端が上記複数の回転翼の上記回転軸側の面のいずれかに取り付けられていると共に、上記回転軸と直交する面内で上記回転軸を中心として等角度で放射状に配置されている複数の第二の支持部材とを有した風力発電装置用の風車において、上記複数の回転翼のそれぞれを支持する一対の第一の支持部材および第二の支持部材は、上記回転軸の軸方向から見たとき、所定角度の開度を有して配置されているものである。
本発明による風力発電装置用の風車は、上述したような構成をしているので、起動性に優れ、かつ、回転時の回転翼の変形量も抑制することができる。
以下、図面に基づいて、本発明の一実施の形態について説明する。
なお、従来図と同一符号は、従来のものと同一あるいは相当のものを表す。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による風力発電装置の構成を概念的に示す斜視図である。
図1において、1は断面形状が流線型で略長方形の板状をした回転翼、2および3は回転翼1を支持するための略同一長さのアーム状の第一および第二の支持部材、4は第一の支持部材2が周縁部に固着される円盤状をした第一の回転軸貫入部材、5は第二の支持部材3が周縁部に固着される円盤状をした第二の回転軸貫入部材、6は第一の回転軸貫入部材4および第二の回転軸貫入部材5の中心部に形成された孔に貫入され、第一の回転軸貫入部材4および第二の回転軸貫入部材5が固定される回転軸、7は回転軸6を回転可能に支持する軸受け、8は発電機、9は軸受け7および発電機8を固定する固定装置である。
なお、本実施の形態においても、従来例と同様に、回転翼1は5枚あり、5枚の回転翼1のそれぞれに対応して、第一の支持部材2および第二の支持部材3が取り付けられている。
これら5枚の回転翼1、5枚の回転翼1にそれぞれ対応して対となって設けられる第一の支持部材2と第二の支持部材3、第一の回転軸貫入部材4、第二の回転軸貫入部材5、回転軸6、軸受け7によって風車が構成されている。
なお、従来図と同一符号は、従来のものと同一あるいは相当のものを表す。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による風力発電装置の構成を概念的に示す斜視図である。
図1において、1は断面形状が流線型で略長方形の板状をした回転翼、2および3は回転翼1を支持するための略同一長さのアーム状の第一および第二の支持部材、4は第一の支持部材2が周縁部に固着される円盤状をした第一の回転軸貫入部材、5は第二の支持部材3が周縁部に固着される円盤状をした第二の回転軸貫入部材、6は第一の回転軸貫入部材4および第二の回転軸貫入部材5の中心部に形成された孔に貫入され、第一の回転軸貫入部材4および第二の回転軸貫入部材5が固定される回転軸、7は回転軸6を回転可能に支持する軸受け、8は発電機、9は軸受け7および発電機8を固定する固定装置である。
なお、本実施の形態においても、従来例と同様に、回転翼1は5枚あり、5枚の回転翼1のそれぞれに対応して、第一の支持部材2および第二の支持部材3が取り付けられている。
これら5枚の回転翼1、5枚の回転翼1にそれぞれ対応して対となって設けられる第一の支持部材2と第二の支持部材3、第一の回転軸貫入部材4、第二の回転軸貫入部材5、回転軸6、軸受け7によって風車が構成されている。
図1に示すように、本実施の形態による風力発電装置用の風車の回転軸6は、軸受け7を介して発電機8の回転子(図示なし)に連結されており、垂直方向(即ち、地面に対して直交する方向)に配置されている。
第一の支持部材2を周縁部に固着した第一の回転軸貫入部材4と第二の支持部材3を周縁部に固着した円盤状の第二の回転軸貫入部材5は、それぞれ中心部に回転軸6が貫入されるための孔が形成されている。
そして、これらの孔に回転軸6が貫入され、第一の回転軸貫入部材4と第二の回転軸貫入部材5は、垂直方向で所定の距離を有して回転軸6に固定されている。
なお、複数の第一の支持部材2および複数の第二の支持部材3は、中心軸6と直交する面内で回転軸6を中心として等角度で放射状に配置されている。
第一の支持部材2を周縁部に固着した第一の回転軸貫入部材4と第二の支持部材3を周縁部に固着した円盤状の第二の回転軸貫入部材5は、それぞれ中心部に回転軸6が貫入されるための孔が形成されている。
そして、これらの孔に回転軸6が貫入され、第一の回転軸貫入部材4と第二の回転軸貫入部材5は、垂直方向で所定の距離を有して回転軸6に固定されている。
なお、複数の第一の支持部材2および複数の第二の支持部材3は、中心軸6と直交する面内で回転軸6を中心として等角度で放射状に配置されている。
また、回転翼1は、その断面形状は流線形であり、略長方形の板状の形状をしており、
それぞれの回転翼1は、回転軸6側の面で所定距離はなれた位置に第一の支持部材2および第二の支持部材3が取り付けられている。
そして、これらの第一の支持部材2および第二の支持部材3により、それぞれの回転翼1の長手方向の中心軸線が、回転軸6の中心軸線に平行な状態から回転翼1の長手方向中心点の回転軌道の接線方向に所定の角度(例えば、30度)傾けて配置されている。
そして、複数の回転翼1が風を受けて回転することにより、回転軸6を介して回転力が発電機8の回転子に伝達され、回転子が回転することにより発電が行われる。
それぞれの回転翼1は、回転軸6側の面で所定距離はなれた位置に第一の支持部材2および第二の支持部材3が取り付けられている。
そして、これらの第一の支持部材2および第二の支持部材3により、それぞれの回転翼1の長手方向の中心軸線が、回転軸6の中心軸線に平行な状態から回転翼1の長手方向中心点の回転軌道の接線方向に所定の角度(例えば、30度)傾けて配置されている。
そして、複数の回転翼1が風を受けて回転することにより、回転軸6を介して回転力が発電機8の回転子に伝達され、回転子が回転することにより発電が行われる。
図2は、図1に示された風力発電装置の風車部分を上からみたときの上面図である。
図2に示すように、第一の支持部材2は第二の支持部材3に対して水平方向に角度θを有して配置されている。
つまり、風車部分を上からみたとき、第一の支持部材2と第二の支持部材3は回転軸6を中心として角度θの開度を有して配置されている。
そのため、第一の支持部材2および第二の支持部材3によって支持された回転翼1は、その長手方向の中心軸線が回転軸6の中心軸線に平行な状態から回転翼1の長手方向中心点の回転軌道の接線方向に所定角度(即ち、第一の支持部材2および第二の支持部材3の回転軸6側の端部を回転軸6の中心まで延長したと仮定したときの両端部間の距離と角度θによって定まる角度)傾いて配置されることになる。
図2に示すように、第一の支持部材2は第二の支持部材3に対して水平方向に角度θを有して配置されている。
つまり、風車部分を上からみたとき、第一の支持部材2と第二の支持部材3は回転軸6を中心として角度θの開度を有して配置されている。
そのため、第一の支持部材2および第二の支持部材3によって支持された回転翼1は、その長手方向の中心軸線が回転軸6の中心軸線に平行な状態から回転翼1の長手方向中心点の回転軌道の接線方向に所定角度(即ち、第一の支持部材2および第二の支持部材3の回転軸6側の端部を回転軸6の中心まで延長したと仮定したときの両端部間の距離と角度θによって定まる角度)傾いて配置されることになる。
また、図3は、回転翼1の傾き状況を説明するための図である。
図において、10は、従来のように第一の支持部材2と第二の支持部材3によって長手方向の中心軸線が垂直方向になるように回転翼1が配置されているとき(即ち、第一の支持部材2と第二の支持部材3を上面から見て重なって見えるとき)の回転翼1の長手方向の中心軸線を示している。
本実施の形態では、図に示すように、回転翼1は、自身に取り付けられた第一の支持部材2および第二の支持部材3によって、その長手方向の中心軸線が回転軸6の中心軸線に平行な状態から回転翼1の回転軌道の接線方向に中心軸線10より所定角度(図3の例では30度)傾いて配置されている。
なお、回転翼1を図3に示すように30度傾けるには、回転翼1が30度傾くように、図2における角度θの値を適宜設定すればよい。
図において、10は、従来のように第一の支持部材2と第二の支持部材3によって長手方向の中心軸線が垂直方向になるように回転翼1が配置されているとき(即ち、第一の支持部材2と第二の支持部材3を上面から見て重なって見えるとき)の回転翼1の長手方向の中心軸線を示している。
本実施の形態では、図に示すように、回転翼1は、自身に取り付けられた第一の支持部材2および第二の支持部材3によって、その長手方向の中心軸線が回転軸6の中心軸線に平行な状態から回転翼1の回転軌道の接線方向に中心軸線10より所定角度(図3の例では30度)傾いて配置されている。
なお、回転翼1を図3に示すように30度傾けるには、回転翼1が30度傾くように、図2における角度θの値を適宜設定すればよい。
図4は、本実施の形態による風力発電装置用の風車によって、起動性が改善される効果を説明するための図である。
図4(a)は、本実施の形態による風力発電装置用の風車において、5枚の回転翼1のそれぞれについて、その長手方向の中心軸線を回転軸6の中心軸線に平行な状態から回転翼1の回転軌道の接線方向に30度傾けて配置した場合の風車無回転時のトルクをシミュレーションした結果を示している。
また、図4(b)は、図8に示した従来の風力発電装置用の風車における風車無回転時のトルクをシミュレーションした結果を示している。
図4(a)は、本実施の形態による風力発電装置用の風車において、5枚の回転翼1のそれぞれについて、その長手方向の中心軸線を回転軸6の中心軸線に平行な状態から回転翼1の回転軌道の接線方向に30度傾けて配置した場合の風車無回転時のトルクをシミュレーションした結果を示している。
また、図4(b)は、図8に示した従来の風力発電装置用の風車における風車無回転時のトルクをシミュレーションした結果を示している。
また、図4に示す横軸の角度は、図5に示されたとおりであり、任意の回転翼が静止しているときの位置(角度)である
なお、シミュレーションは、回転翼1が受ける風速が、3m/s、6m/s、9m/s、12m/sの場合について行っている。
また、シミュレーション条件を同じにするために、本実施の形態による風車は、従来の風車と同じソリディティ(風車の掃過面積に対する回転翼の全投影面積の比)、同じアスペクト比(縦横比)で設計してある。
なお、シミュレーションは、回転翼1が受ける風速が、3m/s、6m/s、9m/s、12m/sの場合について行っている。
また、シミュレーション条件を同じにするために、本実施の形態による風車は、従来の風車と同じソリディティ(風車の掃過面積に対する回転翼の全投影面積の比)、同じアスペクト比(縦横比)で設計してある。
図4より明らかなように、本実施の形態による風力発電装置用の風車は、ほぼすべての静止位置(角度)で風車の回転トルクが大きく(すべての位置で正のトルクにもなっている)起動性が改善されていることが分かる。
これは、本実施の形態による風力発電装置用の風車は、翼に発生する揚力と抗力は従来の風車と同じであるが,翼の高さ方向(即ち,垂直方向)に取付け角の変化があるため、回転力(翼に発生する揚力と抗力の翼の回転軌道接線方向成分の和)が翼の高さ方向で変化し、従来の風車では負の回転力(風車を逆方向に回転させる力)しか働かない静止位置でも、翼の一部に正の回転力が生まれ,翼全体が負の回転力にならないためである。
これは、本実施の形態による風力発電装置用の風車は、翼に発生する揚力と抗力は従来の風車と同じであるが,翼の高さ方向(即ち,垂直方向)に取付け角の変化があるため、回転力(翼に発生する揚力と抗力の翼の回転軌道接線方向成分の和)が翼の高さ方向で変化し、従来の風車では負の回転力(風車を逆方向に回転させる力)しか働かない静止位置でも、翼の一部に正の回転力が生まれ,翼全体が負の回転力にならないためである。
図6は、本実施の形態による風力発電装置用の風車において、回転時における回転翼1の変形が抑制(緩和)されることの理由を説明するためのイメージ図である。
図6(a)は本実施の形態による風車が回転したときのイメージ、図6(b)は、図8あるいは図9に示した従来の風車が回転したときのイメージである。
図において、11は風車の回転中心軸、波線で示した12および14は遠心力が働かないときの回転翼の回転軌道(繊織面をなす)、実線で示した13および15は風車回転により回転翼に遠心力が働いたときの回転翼の回転軌道を示している。
図6(a)は本実施の形態による風車が回転したときのイメージ、図6(b)は、図8あるいは図9に示した従来の風車が回転したときのイメージである。
図において、11は風車の回転中心軸、波線で示した12および14は遠心力が働かないときの回転翼の回転軌道(繊織面をなす)、実線で示した13および15は風車回転により回転翼に遠心力が働いたときの回転翼の回転軌道を示している。
従来の風車では、図6(b)に示すように、遠心力により回転翼が外側に膨らむようにたわみ、回転の中心軸方向で回転半径が大きくなる。
これに対して、本実施の形態による風力発電装置用の風車では、遠心力により回転翼がたわむことによって、図6(a)に示すように回転の中心軸方向で回転半径がほぼ一定となる。
従って、従来の風車で問題となっていた回転時の遠心力による回転翼の変形が緩和され、安定した回転を得ることができる。
これに対して、本実施の形態による風力発電装置用の風車では、遠心力により回転翼がたわむことによって、図6(a)に示すように回転の中心軸方向で回転半径がほぼ一定となる。
従って、従来の風車で問題となっていた回転時の遠心力による回転翼の変形が緩和され、安定した回転を得ることができる。
ところで、回転翼1の傾斜角度(即ち、第一の支持部材2および第二の支持部材3によって、その長手方向の中心軸線が回転軸6の中心軸線に平行な状態から回転翼1の回転軌道の接線方向に傾ける角度)が小さいと,回転翼1の高さ方向(垂直方向)における迎角の変化が小さくなり、起動性向上への寄与が小さくなる。
また、傾斜角度を大きくし過ぎると、回転翼1をねじろうとする力が加わり、第一の支持部材2および第二の支持部材3への負荷が大きくなるばかりでなく,振動が発生することが予想される。
また、傾斜角度を大きくし過ぎると、回転翼1をねじろうとする力が加わり、第一の支持部材2および第二の支持部材3への負荷が大きくなるばかりでなく,振動が発生することが予想される。
図7は、本実施の形態による風力発電用の風車において、9m/sの風が作用したときの、回転翼1の傾斜角度とトルクの関係をシミュレーションしたものである。
なお、図7(a)は傾斜角度が10度の場合のトルク分布、図7(b)は傾斜角度が20度の場合のトルク分布、図7(c)は傾斜角度が30度の場合のトルク分布、図7(d)は傾斜角度が40度の場合のトルク分布を示している。
図より明らかなように、回転翼1の傾斜角度が30度程度のとき(即ち、第一の支持部材2および第二の支持部材3によって、各回転翼1の長手方向の中心軸線が回転軸6の中心軸線に平行な状態から回転翼1の回転軌道の接線方向に回転翼1を回転翼の回転軌道の接線方向に30度程度傾けて配置したとき)に、他の傾斜角度に比べて、ピーク値の変動が最も小さくなっていることが判る。
なお、図7(a)は傾斜角度が10度の場合のトルク分布、図7(b)は傾斜角度が20度の場合のトルク分布、図7(c)は傾斜角度が30度の場合のトルク分布、図7(d)は傾斜角度が40度の場合のトルク分布を示している。
図より明らかなように、回転翼1の傾斜角度が30度程度のとき(即ち、第一の支持部材2および第二の支持部材3によって、各回転翼1の長手方向の中心軸線が回転軸6の中心軸線に平行な状態から回転翼1の回転軌道の接線方向に回転翼1を回転翼の回転軌道の接線方向に30度程度傾けて配置したとき)に、他の傾斜角度に比べて、ピーク値の変動が最も小さくなっていることが判る。
なお、上述の説明では、回転翼が5枚の場合について説明しているが、回転翼の枚数は5枚に限られるものではなく、5枚以外の複数の回転翼を用いても同様の効果が期待できることは言うまでもない。
以上説明したように、本実施の形態による風力発電装置用の風車は、断面形状が流線形で略長方形の板状をした複数の回転翼1と、発電機8の回転子に連結されて垂直方向に配置され、複数の回転翼1の回転により回転する回転軸6と、中心部に形成された孔に回転軸6が貫入されて、回転軸6に固定される第一の回転軸貫入部材4と、中心部に形成された孔に回転軸6が貫入されて、第一の回転軸貫入部材4と離れた位置で回転軸6に固定される第二の回転軸貫入部材5と、一端が第一の回転軸貫入部材4に固着され、他端が複数の回転翼1の回転軸側の面のいずれかに取り付けられていると共に、回転軸6と直交する面内で回転軸6を中心として等角度で放射状に配置されている複数の第一の支持部材2と、第一の支持部材2と略同一長さを有し、一端が第二の回転軸貫入部材4に固着され、他端が複数の回転翼1の回転軸6側の面のいずれかに取り付けられていると共に、回転軸6と直交する面内で回転軸6を中心として等角度で放射状に配置されている複数の第二の支持部材3とを有した風力発電装置用の風車において、複数の回転翼1のそれぞれを支持する一対の第一の支持部材2および第二の支持部材3は、回転軸6の軸方向から見たとき、所定角度の開度を有して配置されている。
この発明は、起動性に優れ、かつ、回転翼の変形が少ない風力発電装置用の風車の実現に有用である。
1 回転翼 2 第一の支持部材
3 第二の支持部材 4 第一の回転軸貫入部材
5 第二の回転軸貫入部材 6 回転軸
7 軸受け 8 発電機
9 固定装置
3 第二の支持部材 4 第一の回転軸貫入部材
5 第二の回転軸貫入部材 6 回転軸
7 軸受け 8 発電機
9 固定装置
Claims (2)
- 断面形状が流線形で略長方形の板状をした複数の回転翼と、発電機の回転子に連結されて垂直方向に配置され、上記複数の回転翼の回転により回転する回転軸と、中心部に形成された孔に上記回転軸が貫入されて、上記回転軸に固定される第一の回転軸貫入部材と、
中心部に形成された孔に上記回転軸が貫入されて、上記第一の回転軸貫入部材と離れた位置で上記回転軸に固定される第二の回転軸貫入部材と、一端が上記第一の回転軸貫入部材に固着され、他端が上記複数の回転翼の上記回転軸側の面のいずれかに取り付けられていると共に、上記回転軸と直交する面内で上記回転軸を中心として等角度で放射状に配置されている複数の第一の支持部材と、上記第一の支持部材と略同一長さを有し、一端が上記第二の回転軸貫入部材に固着され、他端が上記複数の回転翼の上記回転軸側の面のいずれかに取り付けられていると共に、上記回転軸と直交する面内で上記回転軸を中心として等角度で放射状に配置されている複数の第二の支持部材とを有した風力発電装置用の風車において、
上記複数の回転翼のそれぞれを支持する一対の第一の支持部材および第二の支持部材は、上記回転軸の軸方向から見たとき、所定角度の開度を有して配置されていることを特徴とする風力発電装置用の風車。 - 上記所定角度は、一対の上記第一の支持部材および第二の支持部材によって支持される回転翼の長手方向の中心軸線が上記回転軸の中心軸線に平行な状態から上記回転翼の長手方向中心点の回転軌道の接線方向に30度傾くように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置用の風車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004050013A JP2005240632A (ja) | 2004-02-25 | 2004-02-25 | 風力発電装置用の風車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004050013A JP2005240632A (ja) | 2004-02-25 | 2004-02-25 | 風力発電装置用の風車 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005240632A true JP2005240632A (ja) | 2005-09-08 |
Family
ID=35022640
Family Applications (1)
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JP2004050013A Pending JP2005240632A (ja) | 2004-02-25 | 2004-02-25 | 風力発電装置用の風車 |
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JP (1) | JP2005240632A (ja) |
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-
2004
- 2004-02-25 JP JP2004050013A patent/JP2005240632A/ja active Pending
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