JP2005240180A - 複合クロムめっき皮膜を有する摺動部材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐摩耗性及び耐焼き付き性に優れ、かつ相手材摩耗の少ない複合クロムめっき皮膜を有する摺動部材、及びその部材からなるピストンリング、並びにそれらの製造方法を提供する。
【解決手段】 網目状に拡張された微小亀裂内に硬質粒子を含有する複合クロムめっき皮膜が少なくとも摺動面に形成された摺動部材であって、上記複合クロムめっき皮膜は、上記微小亀裂内に上記硬質粒子が含有されたポーラス部が、上記摺動面に形成された実質的に上記硬質粒子を含有しない硬質クロムめっき層上に形成された構造を有し、上記ポーラス部の厚さは5〜30μmである摺動部材。
【選択図】 なし

Description

本発明は、複合クロムめっき皮膜を少なくとも摺動面に有する部材及びその製造方法に関し、特にシリンダとの初期なじみがよく、かつ耐摩耗性及び耐焼き付き性に優れ、相手材摩耗性が小さい複合クロムめっき皮膜を有し、ピストンリングとして好適な摺動部材及びその製造方法に関する。
近年内燃機関に対する高出力化及び高燃費化の要望に応じて、ピストンリングのシリンダライナに対する耐焼き付き性及び耐摩耗性の向上が強く求められている。このような要求に応えるため、従来ピストンリングには硬質クロムめっき皮膜が形成されている。しかし従来の硬質クロムめっき皮膜を形成したピストンリングを、ディーゼルエンジンや有鉛ガソリンエンジンのように熱負荷が大きく、摩耗の激しいエンジンに使用しても、十分な耐焼き付き性及び耐摩耗性が得られない。
そこで硬質クロムめっき皮膜中に硬質粒子を分散させることにより耐摩耗性を向上させる方法が提案されている。例えば特開昭62-56600号(特許文献1)は、全厚に亘って延びる亀裂ネットワーク中に固体物質粒子を含む硬質クロム層を提案している。特開平10-130891号(特許文献2)は、網目状のクラックに平均粒径が0.8〜3μmのSi3N4粒子を有し、複合比率(皮膜中の硬質粒子含有率)が3〜15体積%である複合クロムめっき皮膜を提案している。特開平10-130892号(特許文献3)は、網目状のクラックに平均粒径が0.7〜10μmの球状粒子を有し、複合比率が3〜15体積%である複合クロムめっき皮膜を提案している。特許文献1〜3の複合クロムめっき皮膜は亀裂に固体粒子を有するので、摺動応力による亀裂の閉塞が防止され、耐摩耗性が向上している。
しかし特許文献1〜3に記載の複合クロムめっき皮膜は、その全厚に亘って硬質粒子が含有されているので、ピストンリングに形成した場合、運転によりピストンリングとシリンダがなじんで定常摩耗状態に移行した後、硬質粒子がシリンダ内周面を攻撃し、相手材の摩耗を増加させるという問題がある。またこれらの複合クロムめっき皮膜は、めっき工程及び逆電処理工程からなるサイクルを繰り返すことにより形成するため、製造に要する時間が長く、コストが高いという問題もあった。さらにこれらのような多層めっき皮膜は層間密着性が十分でなく、層間剥離により耐摩耗性が低下するという問題もある。
このように従来の複合クロムめっき皮膜は、その内部に硬質粒子を均一に含有し、初期なじみ性(運転初期におけるピストンリングの摺動面と相手材とのなじみ性)、耐摩耗性及び耐焼き付き性に優れている反面、相手材攻撃性が大きいという問題がある。複合クロムめっき皮膜の相手材摩耗性には、硬質粒子の分布状態のみならず、硬質粒子の形状、大きさ及び含有量も影響する。例えば特許文献3に記載の複合クロムめっき皮膜は、粒子径が0.7〜10μmの硬質粒子を有し、複合比率が3〜15体積%と高いため、耐相手材摩耗性を満足するものではなかった。
特開昭62-56600号公報 特開平10-130891号公報 特開平10-130892号公報
従って、本発明の目的は、相手材に対する初期なじみ性、耐摩耗性及び耐焼き付き性に優れ、かつ相手材摩耗の少ない複合クロムめっき皮膜を有する摺動部材及びその製造方法を提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、摺動部材の少なくとも摺動面に硬質クロムめっき層を形成し、得られた硬質クロムめっき層を逆電処理し、その表面に微小亀裂を形成するとともに、微小亀裂内に硬質粒子を含有させることにより、相手材に対する初期なじみ性、耐摩耗性及び耐焼き付き性に優れ、かつ相手材摩耗性の少ない複合クロムめっき皮膜を有する摺動部材が得られることを発見し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の摺動部材は、網目状に拡張された微小亀裂内に硬質粒子を含有する複合クロムめっき皮膜が少なくとも摺動面に形成されたものであって、前記複合クロムめっき皮膜は、前記微小亀裂内に前記硬質粒子が含有されたポーラス部が、前記摺動面に形成された実質的に前記硬質粒子を含有しない硬質クロムめっき層上に形成された構造を有し、前記ポーラス部の厚さは5〜30μmであることを特徴とする。
微小亀裂の表面占有率は10〜20面積%であるのが好ましい。微小亀裂の分布密度は1,200〜2,500本/cmであるのが好ましい。微小亀裂の溝幅は0.5〜5μmであるのが好ましい。硬質粒子の平均粒径は0.1〜5μmであるのが好ましい。硬質粒子は、WC、Al2O3、SiC、Si3N4、BC、ダイヤモンド及びh-BNからなる群から選ばれた少なくとも一種からなるのが好ましい。複合クロムめっき皮膜中に含まれる硬質粒子の割合は、前記ポーラス部の質量に対し1〜15質量%であるのが好ましい。本発明の第一及び第二の摺動部材はピストンリング用途に好適である。
本発明の摺動部材の製造方法は、摺動部材の少なくとも摺動面に硬質クロムめっき層を形成し、得られためっき層の表面を所定の形状に加工した後、スルホン酸基含有化合物又はその塩、アニオン系界面活性剤及び硬質粒子を含有するクロムめっき浴中で逆電処理することにより、前記硬質粒子を含有する微小亀裂を前記硬質クロムめっき層の表面に形成することを特徴とする。前記硬質クロムめっき層を形成し、得られためっき層の表面を所定の形状に加工したのち前記逆電処理を施すことにより、複合クロムめっき皮膜に均一に微小亀裂を形成することができ、摺動部材の耐摩耗性が向上する。
スルホン酸基含有化合物又はその塩の添加により、硬質クロムめっき層に多数の微小亀裂を均一に形成することができる。アニオン系界面活性剤の添加により、硬質粒子が微小亀裂中に取り込まれやすくなり、微小亀裂中の硬質粒子の複合化率が均一となる。このような製法により得られた摺動部材は耐摩耗性、耐焼き付き性及び耐相手材摩耗性に優れ、特性のばらつきはほとんど認められない。
本発明の摺動部材は、少なくとも摺動面に形成された複合クロムめっき皮膜が、表面に形成された多数の微小亀裂内に硬質粒子が含まれる外側のポーラス部と、内側の硬質クロムめっき層からなるので、相手材に対する初期なじみ性に優れているとともに、初期なじみ終了後も良好な耐摩耗性、耐焼き付き性及び耐相手材摩耗性を示す。また本発明の摺動部材は従来のように硬質クロムめっき工程と逆電処理工程を繰り返すことなく、1回のサイクルで形成できるので、製造コストが低い。
本発明の摺動部材の製造方法によれば、逆電処理により硬質クロムめっき層の微小亀裂の溝幅、微小亀裂の表面占有率、及び微小亀裂の本数(分布密度)を制御できるとともに、微小亀裂内に硬質粒子を均一に含有させることができる。本発明の方法によりピストンリングを製造する場合、シリンダライナ材やエンジンに合わせた複合クロムめっき皮膜を形成することができる。
[1] 摺動部材
本発明の摺動部材は、硬質粒子を含有する複合クロムめっき皮膜が、少なくとも摺動面に形成されている。
(1) 第一の摺動部材
本発明の第一の摺動部材は、その複合クロムめっき皮膜(以下特段の断りがない限り、単に「第一の皮膜」とよぶ)が、摺動部材の摺動面に形成された実質的に硬質粒子を含有しない硬質クロムめっき層と、その表面に形成された微小亀裂内に硬質粒子が含有されたポーラス部とからなる単層構造を有する。微小亀裂は、第一の皮膜の表面に均一に多数形成され、互いに交差し網目状になっている。そのため第一の摺動部材は保油性に異方性がない。
ポーラス部の厚さは5〜30μmであり、5〜25μmであるのが好ましい。ポーラス部の厚さを5〜30μmの範囲とすることにより、耐摩耗性及び耐焼き付き性に優れ、かつ相手攻撃性が低い皮膜を作製することができ、特に摺動部材がピストンリングである場合に、相手材に対する初期なじみ性(例えば運転初期におけるピストンリングの摺動面とシリンダとのなじみ性)に優れた皮膜を作製することができる。ポーラス部の厚さが5μm未満であると、耐摩耗性及び耐焼き付き性が不十分である。一方30μm超とすると、特に摺動部材がピストンリングである場合に、運転によりピストンリングとシリンダがなじんで定常摩耗状態に移行した後、硬質粒子がシリンダ内周面を攻撃し、相手材の摩耗を増加させる。ポーラス部の厚さは、皮膜断面を20×20倍の面積倍率で写真撮影し、得られた写真の皮膜断面のポーラス部の厚さを5点測定し、平均することにより求めた。
微小亀裂の溝幅は0.3〜5μmであるのが好ましく、0.3〜2μmであるのがより好ましい。微小亀裂の溝幅が0.3μm未満では保油性が不十分である可能性がある。一方5μm超とすると、保油性を充分発揮できず、第一の皮膜の強度が不足し、摺動特性が劣る可能性がある。
微小亀裂の表面占有率は10〜20面積%であるのが好ましく、10〜15面積%であるのがより好ましい。皮膜の表面における微小亀裂の分布密度は1,200〜2,500本/cmであるのが好ましく、1,500〜2,000本/cmであるのがより好ましい。微小亀裂の表面占有率が10面積%未満又は微小亀裂の分布密度が1,200本/cm未満では、潤滑油の油だまりとしての機能が低く、皮膜の保油性が不十分であり、摺動特性が劣っている可能性がある。一方微小亀裂の表面占有率が20面積%超、又は微小亀裂の分布密度が2,500本/cm超では、皮膜が脆く、強度不足である可能性がある。
微小亀裂の表面占有率を10〜20面積%の範囲内としても、微小亀裂の分布密度を1,200本/cm未満とすると、微小亀裂に偏在が生じ、微小亀裂の分布密度が特に低い部分で異常摩耗が起こる可能性がある。そのため皮膜全体としての耐摩擦性が低くなる可能性がある。
微小亀裂の表面占有率は皮膜表面の走査型電子顕微鏡写真から画像解析により求めた。具体的には、露出した面の走査型電子顕微鏡写真を撮影し、得られた写真をLuzex F リアルタイム画像処理解析装置(株式会社ニレコ製)に取り込み、画像ソフトLuzex F Standard System Ver.3.30 を用いて画像処理し、写真中の皮膜表面の面積(128μm×16μm)から微小亀裂の無い部分の合計面積を差し引いたものを微小亀裂の面積とした。そして上記皮膜表面の面積(128μm×16μm)を100面積%として、微小亀裂の面積の割合を求めた。必要に応じて、写真撮影の前に皮膜表面部をクロム酸で僅かに溶解してもよい。
皮膜に形成された微小亀裂の分布密度(本/cm)は、露出した面を10×10倍の面積倍率で写真撮影し、得られた写真の皮膜表面に長さ10 cmの直線を任意に5〜10本引き、直線と微小亀裂の交点を数え、平均することにより求めた。必要に応じて、写真撮影の前に皮膜表面部をクロム酸で僅かに溶解してもよい。なお第一の皮膜をピストンリングに形成した場合、ポーラス部の厚さ、皮膜表面の微小亀裂の表面占有率及び分布密度は合口と対向する位置付近において測定する。
硬質粒子は、WC、Al2O3、SiC、Si3N4、BC、ダイヤモンド及びh-BN(六方晶窒化ホウ素)からなる群から選ばれた少なくとも一種からなるのが好ましい。硬質粒子の平均粒径は0.1〜5μmが好ましく、0.3μm〜2μmがより好ましく、0.3〜1.5μmが特に好ましい。第一の皮膜のポーラス部に含まれる硬質粒子の割合(複合化率)はポーラス部の質量に対し1〜15質量%であるのが好ましい。複合化率が1質量%未満又は平均粒子径が0.1μm未満では、第一の皮膜表面に占める硬質粒子の面積が小さく、相手材に対する初期なじみ性、耐摩耗性及び耐焼き付き性の効果が小さい。一方複合化率が15質量%超又は平均粒子径が5μm超では、硬質粒子により相手材(シリンダ)を摩耗させてしまい、その摩耗した相手材の粉(シリンダライナ粉)がアブレッシブ摩耗を引き起こし、摺動部材(ピストンリング)を摩耗させてしまう可能性がある。複合化率は蛍光X線分析装置により皮膜表面の定量分析を行い、定量化した各元素の割合から硬質粒子の割合(質量%)を算出することにより求めた。
皮膜の厚さは50〜200μmが好ましい。皮膜の厚さが50μm未満では耐摩耗性及び耐焼き付き性の持続が困難となる可能性がある。一方200μmを超えると耐摩耗性及び耐焼き付き性を十分に発揮できなかったり、厚膜化により粗大クラックが発生しやすくなることがある。
第一の皮膜は、実質的に表面に拡張された微小亀裂内にのみ硬質粒子を含有しているため、相手攻撃性が低く、特に摺動部材がピストンリングである場合に、シリンダに対する初期なじみ性に優れている。硬質粒子を含有する外側のポーラス部が摩耗すると、硬質クロムめっき層が露出するが、初期なじみの段階でピストンリングの外周は、硬質粒子を含有する第一の皮膜により摺動に適した形状となり、また相手材のシリンダにも摺動に適したなじみ面が形成されるため、硬質クロムめっき層が露出した後でも、第一の皮膜は優れた耐摩耗性及び耐焼き付き性を維持する。
(2) 第二の摺動部材
本発明の第二の摺動部材は、その複合クロムめっき皮膜が、(a) 摺動部材の摺動面に形成された実質的に硬質粒子を含有しない単層の硬質クロムめっき層と、(b) その上に積層され、微小亀裂内に硬質粒子を含有する複合クロムめっき層(ポーラス部)とからなる以外、第一の摺動部材と本質的に同じである。複合クロムめっき層(ポーラス部)の厚さは5〜30μmであり、5〜25μmであるのが好ましい。複合クロムめっき層(ポーラス部)は、実質的に全厚に亘って微小亀裂が形成されているのが好ましい。複合クロムめっき層(ポーラス部)は少なくとも一層からなるものであればよい。
[2] 摺動部材の製造方法
(1) 第一の製造方法
本発明の第一の摺動部材の製造方法は、少なくとも摺動部材の摺動面に硬質クロムめっき層を形成した後、逆電処理により硬質クロムめっき層の表面の微小亀裂を拡張させてポーラス部を形成するとともに、微小亀裂内に硬質粒子を含有させるものである。以下摺動部材としてピストンリングを製造する場合を例にとり、第一の製造方法について詳細に説明する。
(i) 硬質クロムめっき層の形成
まずクロム酸を主成分とするめっき浴を用い、電気めっきによりピストンリング母材に硬質クロムめっき層を形成する。めっき浴は特に限定されず、例えばクロム酸と硫酸を含むサージェント浴や、サージェント浴にケイフッ化物を添加したケイフッ化塩浴等が使用できる。これらのめっき浴に、スルホン酸基含有化合物又はその塩、アニオン系界面活性剤等を添加してもよい。
ピストンリング母材を陰極とし、対極を陽極とし、40〜80 A/dm2の電流密度及び50〜60℃のめっき浴温度下、3〜4時間電流を印加することにより、ピストンリング母材の表面に硬質クロムめっき層を析出させることができる。硬質クロムめっき層の厚さは、めっき浴組成、電流密度、めっき浴温度、電流印加時間等を適宜調節することにより調整することができる。
(ii) 硬質クロムめっき層の表面加工
硬質クロムめっき層を形成したリングの外周面を研削し、表面を平滑化するのが好ましい。これにより、後段の逆電処理工程で、複合クロムめっき皮膜に一層均一に微小亀裂を形成することができる。研削手段は公知のものでよく、例えば砥石、研削バンド等が挙げられる。ただしリング外周面の研削は後段の逆電処理の後に行ってもよいし、逆電処理の前後に行ってもよい。
(iii) ポーラス部の形成
リング外周面を研削した後、クロム酸を主成分とし、さらにスルホン酸基含有化合物又はその塩、アニオン系界面活性剤及び硬質粒子を含有するクロムめっき浴(以下特段の断りがない限り、「複合クロムめっき浴」とよぶ)中にピストンリングを浸漬し、硬質クロムめっき処理と電位を逆にした状態(陽極:クロムめっきリング、陰極:対極)で通電する。これにより硬質クロムめっき層の表面に微小亀裂が形成されるとともに、微小亀裂内に硬質粒子が取り込まれ、ポーラス部が形成される。クロムめっき浴にケイフッ化物を添加するのが好ましい。
スルホン酸基含有化合物又はその塩は皮膜の微小亀裂密度を増大させる作用を有する。スルホン酸基含有化合物又はその塩の濃度はスルホン酸基基準で0.01〜0.12 mol/Lとするのが好ましい。この濃度を0.01 mol/L未満とすると微小亀裂密度が1,200〜2,500本/cmにならず、一方0.12 mol/L超とすると皮膜が脆くなる可能性がある。スルホン酸基含有化合物又はその塩としては、スルホン酸及びジスルホン酸並びにこれらの塩が好ましい。スルホン酸及びジスルホン酸の具体例として、脂肪族スルホン酸(例えばメタンスルホン酸、エタンスルホン酸等)、脂肪族ジスルホン酸(例えばメタンジスルホン酸、エタンジスルホン酸等)、芳香族スルホン酸(例えばベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等)、芳香族ジスルホン酸(例えばベンゼンジスルホン酸等)等が挙げられる。
アニオン系界面活性剤はめっき浴の表面張力を低下させ、硬質粒子をマイナスに帯電させることにより、微小亀裂内に硬質粒子を取り込み易くさせ、微小亀裂内で硬質粒子を均一に分散させる作用がある。めっき浴の表面張力は10〜70 dyn/cmとするのが好ましく、そのためアニオン系界面活性剤の含有量は100〜1,000 ppm(質量基準)とするのが好ましい。
アニオン系界面活性剤としてはクロムめっき浴中で安定なフッ素系陰イオン界面活性剤が好ましい。フッ素系陰イオン界面活性剤としては、少なくとも一部がフッ素置換された炭化水素基と酸性基とを各々一つ以上含む化合物又はその塩であればよく、例えば下記式(1):
(ただしX1はスルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基、カルボキシル基、スルホン酸塩基、リン酸塩基、ホスホン酸塩基又はカルボン酸塩基を示す。)により表される化合物、下記式(2):
(ただしX1は式(1)と同じである。)により表される化合物、特開平7-60096号に開示の下記式(3):
(ただしM1はアルカリ金属を示す。)により表される化合物、特開2003-210967号に開示の下記式(4):
[ただし、X2及びX3はそれぞれ独立に水素原子又は-SO3M2(M2は水素原子又はアルカリ金属原子を示す)を示し、X2及びX3の少なくとも一方は-SO3M2であり、Rfはパーフルオロヘキセニル基又はパーフルオロノネニル基を示す。]により表される化合物、特開2003-286246号に開示の下記式(5):
(ただしX2、X3及びRfは式(4)と同じであり、Rは炭素数1又は2の飽和アルキル基を示す。)により表される化合物等が挙げられる。
フッ素系陰イオン界面活性剤として市販品を利用してもよく、例えばFC-95(住友スリーエム株式会社製)、フタージェント100、同100C、同110、同140A、同150、同150CH、同A-K、同501(以上商品名、株式会社ネオス製)等が挙げられる。
めっき浴中のケイフッ化物の濃度は3〜8g/Lとするのが好ましい。ケイフッ化物としては、例えばケイフッ化水素酸(H2SiF6)、ケイフッ化カリウム、ケイフッ化ナトリウム等が挙げられる。
逆電電流密度は10〜100 A/dm2とするのが好ましい。逆電電流密度を10 A/dm2未満とするとポーラス部の形成が不完全であり、一方100 A/dm2超とすると硬質クロムめっき層の表面が荒れてしまう可能性がある。めっき浴温度は53〜58℃とするのが好ましい。浴温を53℃未満とするとポーラス部の形成が不完全になり、硬質粒子の含有率が低下する可能性がある。一方58℃超とすると微小亀裂の分布が不均一となり、硬質粒子の分布が不均一となる可能性がある。逆電時間は1〜5分間が好ましい。逆電時間を1分間未満とすると十分な微小亀裂が形成されず硬質粒子の含有率が低くなる可能性があり、一方5分間超とすると、微小亀裂の分布が不均一となり、硬質粒子の分布が不均一となる可能性がある。
ポーラス部の厚さは、浴組成、逆電電流密度、めっき浴温度、電流印加時間等を適宜調節することにより調整することができる。
上記アニオン系界面活性剤によりマイナスに帯電した硬質粒子は逆電処理時に陽極側の被めっき材に引き付けられる。めっき液はアニオン系界面活性剤により表面張力が低下し浸透性が高くなっているため、逆電処理により拡張された微小亀裂内に硬質粒子が容易に入り込み、均一に分散する。積層皮膜を形成する場合、硬質粒子を取り込んだめっき層上に、さらにめっき層が形成されるので、微小亀裂内の硬質粒子は安定的に保持される。
リング外周面加工と逆電処理は一サイクルで行うのが好ましいが、複数サイクル繰り返しても良い。硬質クロムめっき層の形成工程乃至逆電処理工程(硬質クロムめっき層の形成−逆電処理、又は硬質クロムめっき層の形成−外周面加工−逆電処理)は一サイクルで行うのが好ましい。
(iv) ポーラス部の表面加工
上記のように、リング外周面の研削は逆電処理の後に行ってもよいし、逆電処理の前後に行ってもよい。いずれの場合でも、逆電処理の後にリング外周面を研削するにあたり、予めポーラス部上に上記と同様にしてさらに硬質クロムめっき層を加工しろとして形成するのが好ましい。次いで加工しろを形成したリング外周面を研削し、ポーラス部を皮膜表面に露出させる。加工しろとして形成する硬質クロムめっき層の厚さは、研削手段により削り取られる厚さより僅かに薄くするのが好ましい。
(2) 第二の製造方法
本発明の第二の摺動部材の製造方法は、少なくとも摺動部材の摺動面(ピストンリング母材の摺動面)に硬質クロムめっき層を形成することにより得られたクロムめっき部材(クロムめっきリング)を、複合クロムめっき浴に浸漬した状態で、(a) クロムめっき部材(クロムめっきリング)の摺動面にさらに硬質クロムめっき層を形成し、(b) 得られた硬質クロムめっき層を逆電処理し、必要に応じて工程(a) 及び(b) を繰り返すことにより、硬質クロムめっき層上に少なくとも一層の複合クロムめっき層からなるポーラス部を形成するものである。以下摺動部材としてピストンリングを製造する場合を例にとり、第二の製造方法について詳細に説明する。
(i) 硬質クロムめっき層の形成
ピストンリング母材上に設ける硬質クロムめっき層は、第一の方法と同様にして形成すればよい。
(ii) 硬質クロムめっき層の表面加工
上記のように硬質クロムめっき層を表面加工(研削処理)するのが好ましい。ただしリング外周面の研削は後段のポーラス部形成の後に行ってもよいし、ポーラス部形成の前後に行ってもよい。
(iii) ポーラス部の形成
硬質クロムめっき層を表面加工した後、クロムめっきリングを、複合クロムめっき浴に浸漬する。複合クロムめっき浴の組成は第一の方法と同じでよい。クロムめっきリングを複合クロムめっき浴に浸漬し、(a) クロムめっきリングの摺動面にさらに硬質クロムめっき層を形成し、及び(b) 得られた硬質クロムめっき層を逆電処理し、必要に応じて工程(a) 及び(b) を繰り返すことにより、ポーラス部(複合クロムめっき層)を形成する。
めっき処理における電流密度及びめっき浴温度は上記硬質クロムめっき層を形成する場合と同じでよい。めっき処理における印加時間は10〜60分間とする。逆電処理における電流密度及びめっき浴温度は第一の方法と同じでよい。逆電処理における印加時間は50〜200秒間とする。ポーラス部の厚さは、上記工程(a) 及び(b) を繰り返したり、浴組成、逆電電流密度、めっき浴温度、電流印加時間等を適宜調節したりすることにより調整することができる。
硬質クロムめっき層の表面加工と上記工程(a) 及び(b) は一サイクルで行うのが好ましいが、複数サイクル繰り返しても良い。ピストンリング母材摺動面への硬質クロムめっき層の形成工程乃至上記工程(a)及び(b)(ピストンリング母材摺動面への硬質クロムめっき層の形成−上記工程(a) 及び(b) 、又はピストンリング母材摺動面への硬質クロムめっき層の形成−めっき層の表面加工−上記工程(a) 及び(b) )は一サイクルで行うのが好ましい。
(iv) ポーラス部の表面加工
上記のように、リング外周面の研削はポーラス部形成の後に行ってもよいし、ポーラス部形成の前後に行ってもよい。ポーラス部の研削方法は第一の製造方法と同じでよい。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例1
(1) 硬質クロムめっき層の形成
CrO3:250 g/L
H2SO4:1.2 g/L
H2SiF6:4.7 g/L
ピストンリング母材(SWOSC-V鋼製、外径96 mm×リング幅2.5 mm×リング厚さ3.7 mm)を、上記組成のクロムめっき浴に浸漬し、ピストンリング母材を陰極とし、対極を陽極とし、50 A/dm2の電流密度及び56℃のめっき浴温度下で3.5時間電流を印加し、硬質クロムめっき層(厚さ:120μm)を形成した。
(2) 硬質クロムめっき層の研削加工
得られたクロムめっきリングの外周表面の硬質クロムめっき層を、ラッピング加工により20μm研削し、表面粗さ(Rz:10点平均粗さ)を1μm以下とした。
(3) ポーラス部の形成
CrO3:260 g/L
H2SO4:1.5 g/L
H2SiF6:3.0 g/L
メタンジスルホン酸:2.0 g/L
アニオン系界面活性剤(商品名「FC-95」、住友スリーエム株式会社製):500 ppm(質量基準)
Si3N4粒子(平均粒径:0.7μm):100 g/L
研削加工したクロムめっきリングを、上記組成の複合クロムめっき浴に浸漬し、クロムめっきリングを陽極とし、対極を陰極として、45 A/dm2の逆電電流密度及び56℃のめっき浴温度下で2分間電流を印加することにより逆電処理し、硬質クロムめっき層の表面に硬質粒子を含有する微小亀裂を形成した。
得られたピストンリングの表面部分の断面写真を図1に示す。図1から明らかなように、ピストンリング母材1の表面に、硬質クロムめっき層2と、その表面部分に形成された微小亀裂を有するポーラス部3とからなる複合クロムめっき皮膜10が形成された。ポーラス部の厚さは6μmであった。得られた複合クロムめっき皮膜の複合化率は5質量%であり、微小亀裂の表面占有率は15面積%であり、分布密度は2,000本/cmであった。
実施例2
(1) 硬質クロムめっき層の形成
実施例1と同じピストンリング母材に実施例1と同様にして、硬質クロムめっき層(厚さ:120μm)を形成した。
(2) 硬質クロムめっき層の研削加工
得られたクロムめっきリングの外周表面の硬質クロムめっき層を、ラッピング加工により20μm研削し、表面粗さ(Rz:10点平均粗さ)を1μm以下とした。
(3) ポーラス部の形成
研削加工したクロムめっきリングを、実施例1と同じ組成の複合クロムめっき浴に浸漬し、クロムめっきリングを陰極とし、対極を陽極とし、55 A/dm2の電流密度及び56℃のめっき浴温度下で14分間電流を印加することにより、硬質クロムめっき層を形成した。リングと対極の極性を反転させ、60 A/dm2の電流密度及び56℃のめっき浴温度下で、60秒間電流を印加することにより逆電処理した。得られたピストンリングは、硬質粒子を含有する微小亀裂がほぼ全厚に亘って形成された複合クロムめっき層(厚さ:15μm)を、硬質クロムめっき層上に有する複合クロムめっき皮膜が形成されていた。得られた複合クロムめっき皮膜の微小亀裂の表面占有率は10面積%であり、分布密度は1,500本/cmであり、複合化率は10質量%であった。
比較例1
CrO3:250 g/L
H2SO4:1.0 g/L
H2SiF6:4.7 g/L
メタンジスルホン酸:2.0 g/L
アニオン系界面活性剤(商品名「FC-95」):500 ppm(質量基準)
Si3N4粒子(平均粒径:0.7μm):100 g/L
実施例1と同じピストンリング母材を、上記組成の複合クロムめっき浴に浸漬し、ピストンリングを陰極とし、対極を陽極として、55 A/dm2の電流密度及び56℃のめっき浴温度下で14分間電流を印加することによりめっき処理した。ピストンリングと対極の極性を反転させ、60 A/dm2の電流密度及び56℃のめっき浴温度下で60秒間電流を印加することにより逆電処理した。このめっき処理及び逆電処理からなるサイクルを合計11回繰り返し、複合クロムめっき皮膜(厚さ:150μm)を形成した。得られた複合クロムめっき皮膜の複合化率は2.5質量%であった。得られたピストンリングの外周面をラッピング加工し、表面粗さ(Rz:10点平均粗さ)を1μm以下とした。
(実機試験)
実施例1、2及び比較例1で得られたピストンリングを、各々直噴ディーゼルエンジン(4サイクル、水冷6気筒、4,100 cc)に組み込み、3,200 rpm及び4/4負荷(全負荷)の条件下で200時間のベンチテストを行い、ピストンリングの自己摩耗及びシリンダライナの摩耗(相手材摩耗)を測定した。結果を図2及び図3に示す。
図2及び図3から明らかなように、複合クロムめっき皮膜の表面部分(ポーラス部)の微小亀裂内に硬質粒子を含有する実施例1及び2のピストンリングは、複合クロムめっき皮膜全体に硬質粒子を含有する比較例1のピストンリングに比べ、ピストンリング外周面の摩耗が少なく、シリンダライナの相手材摩耗も少ない。これは、実施例1及び2の複合クロムめっき皮膜では、摺動初期において硬質粒子の作用によりピストンリングの外周面になじみ面が形成された後、硬質粒子を含まない硬質クロムめっき層が表面に露出し、定常摩耗領域となるのに対し、比較例1の複合クロムめっき皮膜では、摺動初期においては実施例1及び2と同じであるが、皮膜内部にも硬質粒子を含有するため、その後はシリンダライナ摩耗量が多くなるのみならず、摩耗したシリンダライナ粉がアブレッシブ摩耗を引き起こし、ピストンリングの摩耗量も多くなるからである。
実施例1で作製したピストンリングの表面部分の断面を示す光学顕微鏡写真(500倍)である。 実施例1、2及び比較例1のピストンリングのピストンリング摩耗量と運転時間との関係を示すグラフである。 実施例1、2及び比較例1のピストンリングによるシリンダライナ摩耗量と運転時間との関係を示すグラフである。
符号の説明
1・・・ピストンリング母材
2・・・硬質クロムめっき層
3・・・ポーラス部
10・・・複合クロムめっき皮膜

Claims (3)

  1. 網目状に拡張された微小亀裂内に硬質粒子を含有する複合クロムめっき皮膜が少なくとも摺動面に形成された摺動部材であって、前記複合クロムめっき皮膜は、前記微小亀裂内に前記硬質粒子が含有されたポーラス部が、前記摺動面に形成された実質的に前記硬質粒子を含有しない硬質クロムめっき層上に形成された構造を有し、前記ポーラス部の厚さは5〜30μmであることを特徴とする摺動部材。
  2. 請求項1に記載の摺動部材において、前記微小亀裂の表面占有率は10〜20面積%であり、分布密度は1,200〜2,500本/cmであることを特徴とする摺動部材。
  3. 摺動部材の少なくとも摺動面に硬質クロムめっき層を形成し、得られためっき層の表面を所定の形状に加工した後、スルホン酸基含有化合物又はその塩、アニオン系界面活性剤及び硬質粒子を含有するクロムめっき浴中で逆電処理することにより、前記硬質粒子を含有する微小亀裂を前記硬質クロムめっき層の表面に形成することを特徴とする摺動部材の製造方法。
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