JP2005239962A - 多層構造を有する熱硬化性成形材料用ペレット - Google Patents
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Abstract
【課題】 ペレット内での硬化を抑制してペレットの貯蔵安定性を高めるとともに、低い混練能力の成形機であっても容易に均質に混合されうる成形材料用ペレットを提供する。
【解決手段】 熱硬化可能なエポキシ含有材料、熱可塑性成分及び前記エポキシ含有材料の硬化剤を含む、熱硬化性成形材料用ペレットであって、第一の熱硬化性成分を含む芯と、その芯の周囲に配置された第二の熱硬化性成分を含む鞘からなる多層構造である、熱硬化性成形材料用ペレット。
【選択図】 なし
【解決手段】 熱硬化可能なエポキシ含有材料、熱可塑性成分及び前記エポキシ含有材料の硬化剤を含む、熱硬化性成形材料用ペレットであって、第一の熱硬化性成分を含む芯と、その芯の周囲に配置された第二の熱硬化性成分を含む鞘からなる多層構造である、熱硬化性成形材料用ペレット。
【選択図】 なし
Description
本発明は多層構造を有する熱硬化性成形材料用ペレットに関する。
樹脂成形用材料として、一般に、小さな錠剤状のペレットが用いられる。ペレットは、予め混合調製された樹脂原料を加熱溶融させてストランド状に押出成形し、得られた樹脂ストランドを切断することで製造される。このようなペレットを用いることで、成形のたびに原料の配合調製を行なう面倒がなくなり、そして安定した樹脂性能を得ることが可能になる。結果として、成形装置への原料供給作業などの取り扱いが容易になり、成形品の品質も安定するなどの利点がある。
熱硬化性接着剤組成物、シーラーなどの製造においてもペレットを使用することがある。ペレットの製造において、原料の混練は熱硬化性材料の硬化反応温度よりも低い温度で行われる。しかし、硬化反応に関与するすべての原材料を配合し、ペレット化すると、たとえ、熱硬化反応温度以下の温度で調製してもペレット内で熱硬化反応が進行するおそれがあり、ペレット製品加工後の貯蔵安定性が懸念される。さらに悪い場合には、最終の成形品形状に加工する前に不良ペレットになることもある。これを防止するために、ペレットを冷蔵庫に保管することもできるが、管理上の負荷がかかることは否めない。
このような問題を解決しようとする技術して、第一の硬化性材料成分を含む第一のペレットと、第二の硬化性材料成分を含む第二ペレットとを作製し、ペレット間で硬化成分同士を分離する方法がある。これらの2種類のペレットは成形前にタンブラーミキサーなどで混合し、その後、押出成形機に供給される。しかし、単軸のスクリューを有し、そのスクリュー形状が樹脂を送るだけの機能しか有しない押出機のように、押出成形機の混練能力が低い場合には、2種類のペレットは十分に混合せずに、濃度分布がある成形品となることがあり、最終製品に重大な欠陥を生じる可能性がある。また、2種類といえども、成形前に原料ペレットを混合する必要があり、手間がかかる。
一方、ペレットの製造の技術に関しては、例えば、特許文献1には多層構造のペレットが開示されており、そして特許文献2には多層構造のペレットの製造方法が開示されている。これらの文献に開示されたペレットは芯構造として粘着性に富む材料を用い、さや層として不粘着性材料を用いた芯−さや構造ペレットとすることで粘着性材料のブロッキングを防止しようとするものである。
本発明の目的は、ペレット内での硬化を抑制してペレットの貯蔵安定性を高めるとともに、低い混練能力の成形機であっても容易に均質に混合されうる成形材料用ペレットを提供することである。
本発明は、その1つの態様によると、熱硬化可能なエポキシ含有材料、熱可塑性成分及び前記エポキシ含有材料の硬化剤を含む、熱硬化性成形材料用ペレットであって、第一の熱硬化性成分を含む芯と、その芯の周囲に配置された第二の熱硬化性成分を含む鞘からなる多層構造である、熱硬化性成形材料用ペレットが提供される。
ペレットにおいて、熱硬化性成分を第一の硬化性成分と第二の硬化性成分とに分離させることで、ペレットの成形材料としての使用前の貯蔵時に意図せずに硬化することを防止することができる。また、これらの硬化性成分を1つのペレットの芯と鞘の多層構造とすることで、比較的に混練能力の低い成形機を用いた場合にも容易に均一に混合される。
以下において、本発明を好適な実施形態に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は記載された特定の実施形態に限定されるものではない。
エポキシ含有材料
エポキシ含有材料は、加熱時に硬化可能な成分であり、成形材料に熱硬化性を付与する。有用なエポキシ含有材料は、開環反応により重合可能なオキシラン環を少なくとも1つ有するエポキシ樹脂である。かかる材料は、広義にはエポキシドと呼ばれ、単分子及び高分子のエポキシドを含んでおり、脂肪族、脂環式又は芳香族となりうる。このような材料は、平均して、1分子につき2個のエポキシ基、好適には2個以上のエポキシ基を一般に有する。また、かかる材料は特にポリエポキシドと呼ばれ、エポキシの官能性が2.0よりわずかに小さい、例えば1.8のエポキシ含有材料をも包含するものとする。1分子あたりのエポキシ基の平均の数は、エポキシ含有材料中のエポキシ基の数をエポキシ分子の合計で除して得られる値として定義される。高分子のエポキシドは、エポキシ基を末端に有する線状の高分子(例えばポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル)、骨格のオキシランのユニットを有する高分子(例えばポリブタジエンポリエポキシド)を含んでいる。エポキシ含有材料の分子量は約58〜100,000まで変化してもよい。また、様々なエポキシ含有材料の混合物を使用することもできる。
エポキシ含有材料
エポキシ含有材料は、加熱時に硬化可能な成分であり、成形材料に熱硬化性を付与する。有用なエポキシ含有材料は、開環反応により重合可能なオキシラン環を少なくとも1つ有するエポキシ樹脂である。かかる材料は、広義にはエポキシドと呼ばれ、単分子及び高分子のエポキシドを含んでおり、脂肪族、脂環式又は芳香族となりうる。このような材料は、平均して、1分子につき2個のエポキシ基、好適には2個以上のエポキシ基を一般に有する。また、かかる材料は特にポリエポキシドと呼ばれ、エポキシの官能性が2.0よりわずかに小さい、例えば1.8のエポキシ含有材料をも包含するものとする。1分子あたりのエポキシ基の平均の数は、エポキシ含有材料中のエポキシ基の数をエポキシ分子の合計で除して得られる値として定義される。高分子のエポキシドは、エポキシ基を末端に有する線状の高分子(例えばポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル)、骨格のオキシランのユニットを有する高分子(例えばポリブタジエンポリエポキシド)を含んでいる。エポキシ含有材料の分子量は約58〜100,000まで変化してもよい。また、様々なエポキシ含有材料の混合物を使用することもできる。
有用なエポキシ含有材料には、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸エステル、3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボン酸エステル、及びビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジピン酸エステルで代表されるエポキシシクロヘキサンカルボン酸エステルのようなシクロヘキセンオキシドの基が含まれる。
また、特に有用なエポキシ含有材料は、多価フェノールをエピクロロヒドリンのようなクロロヒドリンと過剰に反応させることにより得られる多価フェノールのグリシジルエーテル(例えば2,2−ビス−(2,3−エポキシプロポキシフェノール)プロパンのジグリシジルエーテル)のようなジグリシジルエーテルの単量体である。
多くのエポキシ含有材料が市販されており、本発明の実施に使用することができる。例えば、使用可能なエポキシ含有材料は、ジャパン・エポキシ(株)から、Epikote 1001、Epikote 1002、Epikote 1003、Epikote 1004、Epikote 828 又はEpikote 154 という製品名で市販されている。
また、エポキシ含有材料は、熱可塑性樹脂をエポキシ化したものであることもできる。このような場合には、エポキシ含有材料は熱可塑性成分の役割も有することになり、熱硬化前の成形用材料の溶融加工を可能にする。このようなエポキシ化熱可塑性樹脂の典型的な一例は、エポキシ化エチレン系熱可塑性樹脂である。エポキシ化エチレン系熱可塑性樹脂としては、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体が好ましい。このエチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体は、ポリエチレンをエポキシ化したものであって、通常は、エチレンとグリシジル(メタ)アクリレートの共重合により得られる。さらに、エポキシ化熱可塑性樹脂として、エポキシ化スチレン系熱可塑性樹脂なども使用可能である。
エポキシ樹脂エポキシ含有材料には、前述したエポキシ化熱可塑性樹脂のほか、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂のような液状又は固体状のエポキシ樹脂も使用可能である。
熱可塑性成分
本発明のペレットには、熱硬化温度よりも低い温度において溶融成形し、そしてペレット化を行なうことができるように熱可塑性成分を含む。熱可塑性成分として有用である代表的な熱可塑性樹脂はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体(エポキシ含有材料でもある)、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタールなどが挙げられる。熱可塑性成分は成形品製造における熱硬化性成分の硬化温度よりも低い温度で溶融/混練を行なうことができる樹脂であることが好ましく、より好ましくは、エポキシ含有熱硬化性材料の硬化温度よりも20℃以上低い温度で溶融/混練を行なうことができる。例えば、エポキシ含有材料の硬化温度が140℃である場合には、140℃以下の温度、好ましくは120℃以下の温度で溶融/混練可能な熱可塑性樹脂が選択される。もし、エポキシ含有熱硬化性材料の硬化温度よりも高い温度でなければ溶融/混練できない熱可塑性樹脂を用いた場合には、熱硬化を伴なわずに熱硬化性のペレットを製造することができない。さらに、多層ペレットから成形品を製造するときに、硬化温度よりも高い成形温度が要求され、成形機内で熱硬化反応が進行してしまう。
本発明のペレットには、熱硬化温度よりも低い温度において溶融成形し、そしてペレット化を行なうことができるように熱可塑性成分を含む。熱可塑性成分として有用である代表的な熱可塑性樹脂はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体(エポキシ含有材料でもある)、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタールなどが挙げられる。熱可塑性成分は成形品製造における熱硬化性成分の硬化温度よりも低い温度で溶融/混練を行なうことができる樹脂であることが好ましく、より好ましくは、エポキシ含有熱硬化性材料の硬化温度よりも20℃以上低い温度で溶融/混練を行なうことができる。例えば、エポキシ含有材料の硬化温度が140℃である場合には、140℃以下の温度、好ましくは120℃以下の温度で溶融/混練可能な熱可塑性樹脂が選択される。もし、エポキシ含有熱硬化性材料の硬化温度よりも高い温度でなければ溶融/混練できない熱可塑性樹脂を用いた場合には、熱硬化を伴なわずに熱硬化性のペレットを製造することができない。さらに、多層ペレットから成形品を製造するときに、硬化温度よりも高い成形温度が要求され、成形機内で熱硬化反応が進行してしまう。
熱可塑性成分は、特に限定されないが、一般に、エポキシ含有材料100重量部に対して、50〜400重量部の量で用いられる。熱可塑性成分の量が少なすぎると、硬化後の成形物は脆くなる傾向があり、一方、多量でありすぎると、熱架橋による硬化が不十分になることがある。
エポキシ含有材料の硬化剤
硬化剤は、加熱時にエポキシ基を反応させて硬化物を得ることができるかぎり限定されない。したがって、硬化剤は、例えばジシアンジアミドのようなアミン化合物、分子内にカルボキシル基(酸無水物も含む)をもった化合物、ルイス酸もしくはブレンステッド酸の塩、イミダゾール類、有機酸ジヒドラジド、尿素誘導体などの第三級アミン化合物を挙げることができる。また、上記の硬化剤のうち、イミダゾール類又は第三級アミン化合物は、通常、単独では使用されず、ジシアンジアミド、有機酸ジヒドラジド、酸又は酸無水物などの硬化剤との組み合わせで、硬化促進剤として機能を発現する。有機酸ジヒドラジドとしては、アジピン酸ジヒドラジドが代表的である。酸及び酸無水物としては、高酸化ロジン、無水フタル酸、無水トリメリット酸が代表的である。ルイス酸もしくはブロンステッド酸の塩としては、三フッ化ホウ素ピペリジンが代表的である。イミダゾール類としては、2,4−ジアミノ−6−(2’−メチルイミダゾリル−(1’))−エチル−s−トリアジン−イソシアヌレート、2−フェニル−4−ベンジル−5−ヒドロキシエチルイミダゾール及びニッケルイミダゾールフタレートが代表的である。尿素誘導体などの第三級アミン化合物としては、3−フェニル−1,1−ジメチル尿素、p−クロロフェニル−1,1−ジメチル尿素が代表的である。
硬化剤は、加熱時にエポキシ基を反応させて硬化物を得ることができるかぎり限定されない。したがって、硬化剤は、例えばジシアンジアミドのようなアミン化合物、分子内にカルボキシル基(酸無水物も含む)をもった化合物、ルイス酸もしくはブレンステッド酸の塩、イミダゾール類、有機酸ジヒドラジド、尿素誘導体などの第三級アミン化合物を挙げることができる。また、上記の硬化剤のうち、イミダゾール類又は第三級アミン化合物は、通常、単独では使用されず、ジシアンジアミド、有機酸ジヒドラジド、酸又は酸無水物などの硬化剤との組み合わせで、硬化促進剤として機能を発現する。有機酸ジヒドラジドとしては、アジピン酸ジヒドラジドが代表的である。酸及び酸無水物としては、高酸化ロジン、無水フタル酸、無水トリメリット酸が代表的である。ルイス酸もしくはブロンステッド酸の塩としては、三フッ化ホウ素ピペリジンが代表的である。イミダゾール類としては、2,4−ジアミノ−6−(2’−メチルイミダゾリル−(1’))−エチル−s−トリアジン−イソシアヌレート、2−フェニル−4−ベンジル−5−ヒドロキシエチルイミダゾール及びニッケルイミダゾールフタレートが代表的である。尿素誘導体などの第三級アミン化合物としては、3−フェニル−1,1−ジメチル尿素、p−クロロフェニル−1,1−ジメチル尿素が代表的である。
硬化剤の量はエポキシ含有材料を硬化させることができるかぎり特に限定されず、一般的に使用される量でよい。
任意の添加剤
本発明の熱硬化性成形用ペレットは、上記の成分の他、必要に応じて、充填材、着色剤、酸化防止剤、紫外線安定剤、可塑剤、軟化材、滑材、カップリング剤などの添加剤を含むことができる。
本発明の熱硬化性成形用ペレットは、上記の成分の他、必要に応じて、充填材、着色剤、酸化防止剤、紫外線安定剤、可塑剤、軟化材、滑材、カップリング剤などの添加剤を含むことができる。
本発明の多層構造ペレット(マスターバッチ)に用いることができるエポキシ含有熱硬化性材料は、例えば、特表平9−505335号公報、特開2000−192013号公報、特開2002−121351号公報などに記載されている。
第一の硬化性成分及び第二の硬化性成分への材料の分離
本発明の熱硬化性成形材料ペレットは、第一の熱硬化性成分を含む芯と、その芯の周囲に配置された第二の熱硬化性成分を含む鞘からなる多層構造である。ここで、熱硬化可能なエポキシ含有材料、熱可塑性成分、エポキシ含有材料の硬化剤及び場合により存在する硬化促進剤は貯蔵時に硬化が進行しないように分離されるかぎり、各要素をどちらの硬化性成分中に含有させてもよい。
本発明の熱硬化性成形材料ペレットは、第一の熱硬化性成分を含む芯と、その芯の周囲に配置された第二の熱硬化性成分を含む鞘からなる多層構造である。ここで、熱硬化可能なエポキシ含有材料、熱可塑性成分、エポキシ含有材料の硬化剤及び場合により存在する硬化促進剤は貯蔵時に硬化が進行しないように分離されるかぎり、各要素をどちらの硬化性成分中に含有させてもよい。
例えば、第一の例として、エポキシ含有材料を第一の硬化性成分中に含有させ、硬化剤を第二の硬化性成分中に含有させることができる。この例において、第一の硬化性成分中には、エポキシ含有材料及び熱可塑性成分が含まれて、溶融成形可能なものとすることができる。第二の硬化性成分中には、硬化剤、存在するならば硬化促進剤、及び熱可塑性成分が含まれてよい。このような組み合わせであれば、ペレットの溶融/混練前には硬化反応が進行せず、貯蔵安定性が高まる。
第二の例として、エポキシ含有材料の熱硬化に硬化剤と硬化促進剤との組み合わせを用いる場合には、硬化剤を第一の硬化性成分中に含有させ、硬化促進剤を第二の硬化性成分中に含有させることができる。より具体的には、第一の硬化性成分中には、エポキシ含有材料、熱可塑性成分及び硬化剤が含まれ、第二の硬化性成分中には、エポキシ含有材料、熱可塑性成分及び硬化促進剤が含まれる。
多層ペレットの製造
多層ペレットの製造方法自体は公知であり、例えば、特開2001−198918号公報に開示されるような多層ペレット製造方法及び装置を用いることで本発明の多層構造のペレットを製造することができる。図1は多層ペレットの製造装置の略図と、製造された多層ストランド(ペレットへの切断前の状態)あるいは多層ペレットの断面構造を表している。図1(a)に示すように、ダイ装置3に対して、芯材料用の押出機1と鞘材料用の押出機2とが互いに直交する方向から接続されている。芯材押出機1では、芯材料となる樹脂原料が供給され加熱溶融される。鞘材料用押出機2では、鞘材料となる樹脂原料が供給され加熱溶融される。加熱溶融した材料は、ダイ装置3に供給される。
多層ペレットの製造方法自体は公知であり、例えば、特開2001−198918号公報に開示されるような多層ペレット製造方法及び装置を用いることで本発明の多層構造のペレットを製造することができる。図1は多層ペレットの製造装置の略図と、製造された多層ストランド(ペレットへの切断前の状態)あるいは多層ペレットの断面構造を表している。図1(a)に示すように、ダイ装置3に対して、芯材料用の押出機1と鞘材料用の押出機2とが互いに直交する方向から接続されている。芯材押出機1では、芯材料となる樹脂原料が供給され加熱溶融される。鞘材料用押出機2では、鞘材料となる樹脂原料が供給され加熱溶融される。加熱溶融した材料は、ダイ装置3に供給される。
ダイ装置3からは、複数本の多層ストランドSが互いに平行で円筒面を構成するようにして押出成形される。図1(b)に示すように、多層ストランドSの断面形状は、中心に芯材料aが配置され、その外周を比較的に薄い厚みで鞘材料bが被覆している。押出成形された多層ストランドSは、冷却槽4に送られて冷却固化する。冷却槽4から出た多層ストランドSは、水切り装置5を経てペレタイザ6に送られる。ペレタイザ6では、多層ストランドSが細かく切断されて、多層ペレットPが得られる。多層ペレットPの断面構造も、図1(b)に示すように、芯材料aと鞘材料bとの芯鞘構造になっている。
図2及び図3に示すように、ダイ装置3は、概略円筒状の本体10を有している。図3に詳しく示すように、本体10の円筒周面には、互いに直交する位置に、芯材供給筒21と鞘材供給筒41とが設けられている。芯材供給筒21の端面が芯材供給口20となり、鞘材供給筒41の端面が鞘材供給口40となる。芯材供給口20は芯材押出機1に接続され、鞘材供給口40は鞘材押出機2に接続される。
本体10の先端面には、円周に沿って複数個所に押出口12が配置されている。図の場合、等間隔で6個所に押出口12を有する。押出口12で構成する円周の中心を円周を含む面と直交する方向に延ばした線が中心軸Cを表す。図2に示すように、芯材供給口20から各押出口12に至る芯材供給路22、24、26と、鞘材供給口40(図3参照)から各押出口12に至る鞘材供給路42、44、46が設けられている。芯材供給路は、芯材供給口20から本体10の中央の中心軸Cに向かって延び、そのあと中心軸Cに沿って前方の押出口12側に延びる比較的に太い主供給路22と、主供給路22につづいて、主供給路22よりも細く、放射方向を少し斜め前方に円錐面に沿って延びる複数本の放射方向供給路24と、放射方向供給路24につづいて、中心軸Cと平行に前方に延び、押出口12に至る平行供給路26とで構成される。
平行供給路26は、本体10内に着脱自在に埋め込まれた筒状の芯用ノズル14の中央を通過し、押出口12に向かって延びている。芯用ノズル14の先端は、テーパー状に細くなっていて、本体10の前面に配置された押出盤50のホルダー孔52の内部に配置されている。押出盤50には、各押出成形部毎にホルダー孔52が設けられており、ホルダー孔52の先端が押出口12になっている。鞘材供給路は、鞘材供給口40から本体10の中央の中心軸Cに向かって延び、そのあと中心軸Cに沿って前方の押出口12側に延びる比較的に太い主供給路42と、主供給路42につづいて、主供給路42よりも細く、放射方向を少し斜め前方に向かって延びる放射方向供給路44と、放射方向供給路44につづいて、中心軸Cと平行に前方に延び、押出口12に至る平行供給路46とで構成される。
鞘材料の主供給路42は、芯材料の主供給路22よりも押出口12に近い前方側に配置されている。鞘材料の放射方向供給路44は、芯用ノズル14の内周までつづいている。鞘材料の平行供給路46は、芯用ノズル14の外周とホルダー孔52との隙間を延びて押出口12に至っている。芯用ノズル14の先端外径とホルダー孔52との隙間で、鞘材料bの厚みが変わり、芯材料aと鞘材料bとの厚みの割合が決まる。芯用ノズル14の位置を中心軸Cと平行な前後方向に調整することで、鞘材料bの厚みを調節することができる。
各押出機1、2からダイ装置3に供給された溶融状態の芯材料aおよび鞘材料bは、芯材供給路20〜26および鞘材供給路40〜46を流れる。押出口12では、中心を芯材料aが流れ外周を鞘材料bが流れることで、いわゆる芯鞘構造の多層ストランドSが成形される。芯材供給路20〜26では、主供給路22から中心軸Cの位置に送られた芯材料aが、中心軸Cから均等に各放射方向供給路24へと分配される。鞘材供給路40〜46でも、主供給路42から中心軸Cの位置に送られた鞘材料bが、中心軸Cから均等に各放射方向供給路44へと分配される。
図4に示すように、芯材料aおよび鞘材料bの何れも、放射方向供給路24、44によって均等に分配された状態で平行供給路26、46に送られるので、複数個所の押出成形部で、芯材料aと鞘材料bの供給量に差が出来たり、多層ストランドSにおける芯材料aと鞘材料bの厚みの比率に変動が生じたりすることが防げる。押出盤50のところでは、芯用ノズル14の内外周の平行供給路26、46を流れてきた芯材料aおよび鞘材料bが、芯用ノズル14の先端で合流し、ホルダー孔52から押出口12で外径を調整されて、芯材料aに対して鞘材料bが一定の厚み割合で被覆した多層ストランドSが成形される。
ダイ装置3で押出成形された多層ストランドSは、押出口12の配置構造にしたがって、6本の多層ストランドSが円筒を形づくるようにして送り出されてくる。図1に示すように、複数本の多層ストランドSは平行状態のままで冷却槽4に入り、水中に浸漬された状態で走行しながら冷却される。冷却槽4を出た多層ストランドSは、水切り装置5で表面に付着した水分を除去されたあと、ペレタイザ6で切断されて多層ペレットPになる。
成形品の製造
以上のとおりに製造される本発明の多層ペレットは硬化性成分を分離しているので、貯蔵の間に硬化反応が進行してしまうことがない。また、ペレット内で芯−鞘構造でもって硬化性成分を分離しているので、これを用いて成形品を製造する場合に、比較的に混練性能の低い成形機を用いたとしても十分均質に成分が混合され、成形品の品質に問題を生じることがない。このように、成形品は、一般的な成形機、特に、混練性能の低い1軸押出成形機の供給材料として使用されることができる。押出成形機のホッパーに供給されたペレットは熱硬化温度よりも低い温度で溶融成形されて未硬化の成形品を得ることができる。また、成形機内でさらに熱硬化温度よりも高い温度にまで加熱されて、硬化された成形品を得ることもできる。
成形品の製造には上記のような押出成形の他、射出成形などの他の成形方法を用いることもできる。
以上のとおりに製造される本発明の多層ペレットは硬化性成分を分離しているので、貯蔵の間に硬化反応が進行してしまうことがない。また、ペレット内で芯−鞘構造でもって硬化性成分を分離しているので、これを用いて成形品を製造する場合に、比較的に混練性能の低い成形機を用いたとしても十分均質に成分が混合され、成形品の品質に問題を生じることがない。このように、成形品は、一般的な成形機、特に、混練性能の低い1軸押出成形機の供給材料として使用されることができる。押出成形機のホッパーに供給されたペレットは熱硬化温度よりも低い温度で溶融成形されて未硬化の成形品を得ることができる。また、成形機内でさらに熱硬化温度よりも高い温度にまで加熱されて、硬化された成形品を得ることもできる。
成形品の製造には上記のような押出成形の他、射出成形などの他の成形方法を用いることもできる。
本発明の芯−鞘二層構造を有するペレット(マスターバッチ)を上記のような構成の多層ペレット製造装置(住化カラー(株)社製)を用いて製造した。芯材と鞘材の成分組成は以下のとおりである。
この例は、芯材としてエポキシ含有材料と、熱可塑性成分と、硬化剤と、充填材とを含み、鞘材としてエポキシ含有材料と、硬化促進剤と、着色剤とを含むようになっており、硬化剤と硬化促進剤とを分離するものである。なお、鞘材側には着色剤を添加して、成分を明確に分けている。得られたペレットは直径3mm、長さ5mmであり、30ピースのペレットの重量平均は0.679gであった。
比較例1
2MA−OK(硬化促進剤)を鞘材側でなく、芯材側に入れたことを除いて、実施例1と全く同様に芯−鞘構造を有するペレットを作製した。このため、エポキシ含有材料と、硬化剤と硬化促進剤は芯材側に導入されている。成分組成を下記の表2に示す。
2MA−OK(硬化促進剤)を鞘材側でなく、芯材側に入れたことを除いて、実施例1と全く同様に芯−鞘構造を有するペレットを作製した。このため、エポキシ含有材料と、硬化剤と硬化促進剤は芯材側に導入されている。成分組成を下記の表2に示す。
比較例2
実施例1における芯材からなる第一ペレット(単層)、及び、実施例1における鞘材からなる第二ペレット(単層)をそれぞれ、別個にパイロット押出機で製造した。得られたペレットは実施例1におけるペレットと同一の形状及び寸法であった。
実施例1における芯材からなる第一ペレット(単層)、及び、実施例1における鞘材からなる第二ペレット(単層)をそれぞれ、別個にパイロット押出機で製造した。得られたペレットは実施例1におけるペレットと同一の形状及び寸法であった。
1.ペレットの評価
1.1−混練性の評価
実施例1の多層ペレットと比較例2のペレットとの混練性を比較する試験を行った。実施例1の多層ペレットを、ブラベンダーミキサーに付随している1軸押出機であって混練能力が低く、材料送り機能のみを有する1軸押出機を用いて押出成形を行なった。なお、1軸押出機の構成はL/D(長さ/直径比)=20、直径=20cmであった。得られた押出品は均一な薄い青色であり、良好に混練がなされたことが確認された。
一方、比較例2の第一ペレット及び第二ペレットを100:11.1の重量比(90:10wt%比)でタンブラーミキサーで10分間混合した。その後、実施例1のペレットと同様に押出品を製造した。得られた押出品は青色がまだら模様に含まれるもので、十分な混練がなされなかったことを示した。
1.1−混練性の評価
実施例1の多層ペレットと比較例2のペレットとの混練性を比較する試験を行った。実施例1の多層ペレットを、ブラベンダーミキサーに付随している1軸押出機であって混練能力が低く、材料送り機能のみを有する1軸押出機を用いて押出成形を行なった。なお、1軸押出機の構成はL/D(長さ/直径比)=20、直径=20cmであった。得られた押出品は均一な薄い青色であり、良好に混練がなされたことが確認された。
一方、比較例2の第一ペレット及び第二ペレットを100:11.1の重量比(90:10wt%比)でタンブラーミキサーで10分間混合した。その後、実施例1のペレットと同様に押出品を製造した。得られた押出品は青色がまだら模様に含まれるもので、十分な混練がなされなかったことを示した。
1.2−メルトフローレート(MFR)
熱硬化温度より低い温度で貯蔵したときの硬化の進行の目安となるメルトフローで実施例1のペレットと比較例1のペレットを評価した。なお、メルトフロー測定はJIS K7210に準じて行い、試験温度を100℃、荷重を5kgとした。測定はペレット製造直後(初期)と、室温放置(2週間及び1ヶ月)と40℃での促進老化(2週間及び1ヶ月)後に測定した。結果を下記の表3に示す。
熱硬化温度より低い温度で貯蔵したときの硬化の進行の目安となるメルトフローで実施例1のペレットと比較例1のペレットを評価した。なお、メルトフロー測定はJIS K7210に準じて行い、試験温度を100℃、荷重を5kgとした。測定はペレット製造直後(初期)と、室温放置(2週間及び1ヶ月)と40℃での促進老化(2週間及び1ヶ月)後に測定した。結果を下記の表3に示す。
実施例1のペレットは全ての場合において比較例1のペレットよりも高いMFRを示した。特に、実施例1のペレットは室温での1ヶ月の貯蔵後にも100(g/10min)を有意に超える高いMFRを示すが、比較例1のペレットは100(g/10min)未満になってしまう。上記の結果から、硬化剤と硬化促進剤とを分離した本発明の多層ペレットは硬化温度以下での熱硬化が進行せず、貯蔵安定性が高いことが判る。
1,2…押出機
3…ダイ装置
4…冷却槽
5…水切り装置
6…ペレタイザ
3…ダイ装置
4…冷却槽
5…水切り装置
6…ペレタイザ
Claims (6)
- 熱硬化可能なエポキシ含有材料、熱可塑性成分及び前記エポキシ含有材料の硬化剤を含む、熱硬化性成形材料用ペレットであって、第一の熱硬化性成分を含む芯と、その芯の周囲に配置された第二の熱硬化性成分を含む鞘からなる多層構造である、熱硬化性成形材料用ペレット。
- 前記エポキシ含有材料及び前記熱可塑性成分は第一の熱硬化性成分中に含まれ、前記硬化剤及び前記熱可塑性成分は第二の熱硬化性成分中に含まれる、請求項1記載の熱硬化性成形材料用ペレット。
- 前記熱可塑性成分及び前記硬化剤は第一の熱硬化性成分中に含まれ、前記熱可塑性成分及び前記硬化促進剤は第二の熱硬化性成分中に含まれており、そしてエポキシ含有材料は第一の熱硬化性成分又は第二の熱硬化性成分のいずれか、或いは、その両方に含まれている、請求項1記載の熱硬化性成形材料用ペレット。
- 前記硬化剤はジシアンジアミド、有機酸ヒドラジド、酸又は酸無水物であり、前記硬化促進剤はイミダゾール類又は第三級アミン化合物である、請求項3記載の熱硬化性成形材料用ペレット。
- 前記エポキシ含有材料はエポキシ化された熱可塑性樹脂を含み、熱可塑性成分を兼ねている、請求項1〜4のいずれか1項記載の熱硬化性成形材料用ペレット。
- 前記エポキシ化された熱可塑性樹脂はエチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体を含む、請求項5記載の熱硬化性成形材料用ペレット。
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