JP2005239608A - 2−アルキル置換インダン誘導体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
A1は、
(a) トランス-1,4-シクロへキシレン基(この基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は -O- 及び又は -S- に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は -N- に置き換えられてもよい。)
(c) 1,4-シクロヘキセニレン、1,4-ビシクロ(2.2.2)オクチレン、ピペリジン-1,4-ジイル、ナフタレン-2,6-ジイル、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル及び1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル
からなる群より選ばれる基であり、上記の基(a)、基(b)、基(c)はCN又はハロゲンで置換されていても良く、aは0、1又は2を表し、Z1は-COO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-CH2CH2-、-CH=CH-、-C≡C-、-(CH2)4-、-CH=CH-CH2CH2-、-CH2CH2-CH=CH- 又は単結合を表し、
R2は、炭素数1〜15のアルキル基又は炭素数2〜15のアルケニル基を表し、これらの基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は-O-又は-S-で置き換えられても良い。)
で表される2-置換酢酸エステル誘導体に、一般式(2)
で表される化合物を得て、さらに、水酸基を除去し、一般式(4)
で表される表される化合物を得、環化後、カルボニル基を還元することによるり、一般式(5)
で表される化合物を得る製造方法及び一般式(3)で表される化合物を提供する。
A1は、トランス-1,4-シクロへキシレン基又は1,4-フェニレン基を表すことが好ましく、
aは1又は2を表すことが好ましく、
Z1は-CH2CH2-又は単結合を表すことが好ましく、
本発明の製造方法により製造される一般式(5)で表される化合物は具体的には次に示す化合物を製造することが好ましい。
(実施例1)2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)- 5,6,7-トリフルオロインダンの合成
トランス-4-プロピルシクロヘキシル酢酸エチル (48.7 g、0.25 mol)、3,4,5-トリフルオロベンズアルデヒド(44.8 g、0.28 mol)、及びトリエチルアミン(40.4g、0.40 mol)のジクロロメタン(160 ml) 溶液を、氷冷下、激しく攪拌し、そこへ10℃程度を保ちながら四塩化チタン (38.4 ml、0.35 mol) を滴下した。そのまま30分間攪拌し、3M塩酸を加えた。ジクロロメタンで抽出した (2回) 。有機層を合わせ、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗條し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮し、3-ヒドロキシ-2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)プロピオン酸エチルを茶色の個体を得た。粗生成物は精製せずに次の反応に使用した。
収量 90.6 g
3-ヒドロキシ-2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)プロピオン酸エチル粗精製物(90.6 g)、ピリジン (26.9 g、0.34 mol)、4-N,N-ジメチルアミノピリジン (1.46 g、12 mmol) のジクロロメタン (180 ml) 溶液に、氷冷下、無水酢酸 (34.7 g、0.34 mol) を滴下した。室温で3時間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウムを加えた。水層からジクロロメタンで抽出した (2回)。有機層を合わせ、3M塩酸、飽和食塩水の順で洗條し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮し、3-アセトキシ-2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)プロピオン酸エチルを褐色の液体として得た。
収量 100.5 g
3-アセトキシ-2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)プロピオン酸エチル粗精製物のアセトニトリル溶液 (150 ml) に、1,8-ジアザビシクロ[5. 4. 0]-7-ウンデカン (51.7g、0.34 mol) を加え、5時間加熱還流した。水 (300ml)を加えて、ヘキサンで抽出した(3回)。有機層を合わせ、3M塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗條し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮し、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)アクリル酸エチルを黄色の液体として得た。
収量 78.5 g
2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)アクリル酸エチル粗精製物 (78.5 g) の酢酸エチル (150 ml) 溶液に、パラジウム-炭素 (7.8 g、50%含水品)を加えた。水素圧下(0.5 MPa)、室温で5時間攪拌した。反応液をセルロース濾過し、濃縮した。2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)プロピオン酸エチルを黄色の液体として得た。粗生成物は精製せずに次の反応に使用した。
収量 79.4 g
2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)プロピオン酸エチル 粗精製物 (79.4 g) のエタノール (100 ml) 溶液に、20%水酸化ナトリウム水溶液 (150 ml) を加え、12時間加熱還流した。反応液を氷冷し、溶液が酸性になるまで6M塩酸 (100 ml) を加えた。水層からジクロロメタンで抽出した (2回)。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗條し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮し、褐色の固体を得た。収量 71.19 g
2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)プロピオン酸 (50.4 g、0.16 mol) のジクロロメタン (100 ml) 溶液を氷冷下、激しく攪拌している中に、塩化オキサゾリル(27.5 ml、0.32 mol)を滴下した。室温で3時間攪拌し、ロータリーエバポレーター (<10Torr) で濃縮し、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)プロピオン酸クロリドを白色の粉末として得た。収量 53.2 g
無水塩化アルミニウム (42.6 g、0.32 mol、キシダ化学製) をヘキサン (50 ml) 中、0℃で激しく攪拌している中に、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)プロピオン酸クロリド粗精製物のヘキサン (50 ml) 溶液を滴下した。室温で3時間攪拌し、反応液を氷水に加えた。析出した固体を濃塩酸で溶解し、酢酸エチルで抽出した (3回)。有機層を合わせ、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗條し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮し、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-5,6,7-トリフルオロインダン-1-オンを微黄色の粉末として得た。粗精製物は精製せずに次の反応に使用した。収量 51.6 g
水素化ホウ素ナトリウム (4.5 g、0.12 mol) をTHF(50 ml)に懸濁させ、そこへ2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)- 5,6,7-トリフルオロインダン-1-オン粗精製物 (51.6 g)のTHF (50 ml) 溶液を加えた。氷冷し、メタノール (50 ml) を滴下した。1時間室温で攪拌した。飽和酢酸アンモニウム水溶液を加え、ロータリーエバポレーターで濃縮し、メタノールとTHFを留去した。水層から酢酸エチルで抽出した (2回)。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗條し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)- 5,6,7-トリフルオロインダン-1-オールを微黄色の粉末として得た。収量 53.9 g
2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)- 5,6,7-トリフルオロインダン-1-オール粗精製物 (53.9 g) のトルエン (100 ml) 溶液に、p-トルエンスルホン酸一水和物 (2.5 g) を加えた。水分離器から留出する水がなくなるまで加熱還流した (約3時間)。反応液を放冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。水層をヘキサンで抽出した。飽和食塩水で洗條し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮し、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)- 5,6,7-トリフルオロインダン-1-エンを茶色の粉末として得た。粗生成物は精製せずに次の反応に使用した。収量 51.5 g
オートクレーブ中、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)- 5,6,7-トリフルオロインダン-1-エン粗精製物 (51.5 g) の酢酸エチル溶液 (100 ml)に、5%パラジウム−炭素 (2.5 g、50%含水品)を加えた。その混合物を、水素圧下(0.5 MPa)、室温で5時間攪拌した。反応液をセライト濾過した後、溶媒を留去し、黄色粉末を得た。収量 47.0
得られた残渣をシリカゲルカラム(BW-80、150 g)に担持し、ヘキサン(600ml)で展開することにより精製し、白色粉末(収量43.0 g)を得た。減圧蒸留(175℃/1 Torr)し、さらにもう一度シリカゲルカラム(BW-80、150 g)に担持し、ヘキサン(600 ml)で展開することにより精製し、白色粉末(収量41.4 g)を得た。再結晶(エタノール80 ml)をし、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)- 5,6,7-トリフルオロインダンを白色の粉末として得た。収量 33.0 g
融点 122.5 123℃
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δ:
0.82-1.14 (m, 5H), 0.88 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 1.15-1.32(m,3H), 1.72-1.87 (m, 4H), 2.20 (dt, J = 8.4 Hz, 18.0 Hz, 1H), 2.57 (dd, J = 15.2 Hz, 25.6 Hz, 2H), 2.94 (dd, J = 8.2 Hz, 16.0 Hz, 1H), 3.07 (dd, J = 8.2 Hz, 16.0 Hz, 1H), 6.75 (t, J = 8.0 Hz, 1H)
実施例1記載の製造方法は、2-インダノン誘導体と有機金属反応剤を反応させる従来の製造方法では製造することが困難な、2位にシクロヘキサン環を有するインダン誘導体を効率的に製造することができた。当該方法は、有毒な臭化ベンジルを使用する工程を経由しないため環境負荷の点でも有用である。
ジイソプロピルアミン(262 g、2.46 mol)のテトラヒドロフラン(2 l)溶液に、氷冷下ブチルリチウム/ヘキサン溶液(1.58M、1.55 l、2.46 mol)を滴下した。0℃で30分攪拌した後に、同温度でトランス-4-プロピルシクロヘキシル酢酸エチル (260 g、1.23 mol) のテトラヒドロフラン(500 ml) 溶液を滴下した。30分攪拌した後に、同温度で、3,4,5-トリフルオロベンズアルデヒド(187 g、1.17 mol)のテトラヒドロフラン(500 ml) 溶液を滴下した。そのまま30分間攪拌し、3M塩酸を加えた。酢酸エチルで抽出した (2回) 。有機層を合わせ、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗條し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮し、3-ヒドロキシ-2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)プロピオン酸エチルを茶色の個体を得た。粗生成物は精製せずに次の反応に使用した。収量 480 g
3-ヒドロキシ-2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)プロピオン酸エチル粗精製物(480 g)、ピリジン (119 g、1.50 mol)、4-N,N-ジメチルアミノピリジン (6.1g、100 mmol) のジクロロメタン (1 l) 溶液に、氷冷下、メタンスルホニル酸クロリド (171 g、1.50 mol) を滴下した。60℃で12時間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウムを加えた。水層からジクロロメタンで抽出した (2回)。有機層を合わせ、3M塩酸、飽和食塩水の順で洗條し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮し、3-アセトキシ-2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)プロピオン酸エチルを褐色の液体として得た。収量 524 g
3-アセトキシ-2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)プロピオン酸エチル粗精製物のアセトニトリル溶液 (600 ml) に、1,8-ジアザビシクロ[5. 4. 0]-7-ウンデカン (228 g、1.50 mol) を加え、室温で5時間攪拌した。水 (300ml)を加えて、ヘキサンで抽出した(3回)。有機層を合わせ、3M塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗條し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでトルエン/ヘキサンで展開することにより精製し、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)アクリル酸エチルを黄色の液体として得た。収量 234 g
2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)アクリル酸エチル粗精製物 (234 g) の酢酸エチル (500 ml) 溶液に、パラジウム-炭素 (24 g、50%含水品)を加えた。水素圧下(0.5 MPa)、室温で5時間攪拌した。反応液をセルロース濾過し、濃縮した。2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)プロピオン酸エチルを黄色の液体として得た。粗生成物は精製せずに次の反応に使用した。収量 250 g
2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)プロピオン酸エチル 粗精製物 (250 g) のエタノール (250 ml) 溶液に、20%水酸化ナトリウム水溶液 (250 ml) を加え、12時間加熱還流した。反応液を氷冷し、溶液が酸性になるまで6M塩酸 (250 ml) を加えた。水層からジクロロメタンで抽出した (2回)。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗條し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮し、褐色の固体を得た。収量 224 g
2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)プロピオン酸 (224 g、0.68 mol) の1,2-ジクロロエタン (250 ml) 溶液を氷冷下、激しく攪拌している中に、塩化チオニル(167 g、1.40 mol)を滴下した。4時間還流し、ロータリーエバポレーター (<10Torr) で濃縮し、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)プロピオン酸クロリドを白色の粉末として得た。収量 252 g
無水塩化アルミニウム (133 g、0.68 mol) をジクロロメタン (250 ml) 中、0℃で激しく攪拌している中に、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4,5-トリフルオロフェニル)プロピオン酸クロリド粗精製物のジクロロメタン (250 ml) 溶液を滴下した。室温で3時間攪拌し、反応液を氷水に加えた。析出した固体を濃塩酸で溶解し、ジクロロメタンで抽出した (3回)。有機層を合わせ、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗條し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮し、アルミナカラムクロマトグラフィーでヘキサンで展開することにより精製し、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-5,6,7-トリフルオロインダン-1-オンを微黄色の粉末として得た。収量 180 g
2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)- 5,6,7-トリフルオロインダン-1-オン粗精製物 (180 g)のメタノール (50 ml) 溶液に、氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム (4.5 g、0.12 mol)を徐々に加えた。1時間室温で攪拌した。飽和酢酸アンモニウム水溶液を加え、ロータリーエバポレーターで濃縮し、メタノールを留去した。水層から酢酸エチルで抽出した (2回)。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗條し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)- 5,6,7-トリフルオロインダン-1-オールを微黄色の粉末として得た。収量 195 g
2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)- 5,6,7-トリフルオロインダン-1-オール粗精製物 (195 g) のトルエン (500 ml) 溶液に、p-トルエンスルホン酸一水和物 (10.0 g) を加えた。水分離器から留出する水がなくなるまで加熱還流した (約3時間)。反応液を放冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。水層をヘキサンで抽出した。飽和食塩水で洗條し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでヘキサンで展開することにより精製した。減圧蒸留(160℃/1 Torr)し、再結晶(エタノール100 ml/メタノール100 ml)をし、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)- 5,6,7-トリフルオロインダン-1-エンを茶色の粉末として得た。収量79.4g
オートクレーブ中、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)- 5,6,7-トリフルオロインダン-1-エン粗精製物 (79.4 g) の酢酸エチル溶液 (200 ml)に、5%パラジウム−炭素 (4.0 g、50%含水品)を加えた。その混合物を、水素圧下(0.5 MPa)、室温で5時間攪拌した。反応液をセライト濾過した後、溶媒を留去し、黄色粉末を得た。収量 80.5 g
蒸留し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでヘキサンで展開することにより精製し、白色粉末を得た。減圧蒸留(175℃/1 Torr)し、さらにもう一度シリカゲルカラムクロマトグラフィーでヘキサン(600 ml)で展開することにより精製し、再結晶(エタノール200 ml、2回)して、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)- 5,6,7-トリフルオロインダンを白色の粉末として得た。収量 63.9 g
実施例2記載の製造方法も、従来の製造方法では製造することが困難な、2位にシクロヘキサン環を有するインダン誘導体を効率的に製造することができた。
トランス-4-プロピルシクロヘキシル酢酸エチル (80.6 g、0.38 mol)、3,4-ジフルオロベンズアルデヒド(56.8 g、0.40 mol)、及びトリエチルアミン(50.0 g、0.50 mol)のジクロロメタン(160 ml) 溶液を、氷冷下、激しく攪拌し、そこへ25℃程度を保ちながら四塩化チタン (55.0 ml、0.35 mol) を滴下した。そのまま30分間攪拌し、3M塩酸を加えた。ジクロロメタンで抽出した (2回) 。有機層を合わせ、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗條し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮し、3-ヒドロキシ-2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4-ジリフルオロフェニル)プロピオン酸エチルを茶色の個体を得た。粗生成物は精製せずに次の反応に使用した。収量 152 g
3-ヒドロキシ-2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)プロピオン酸エチル粗精製物(152 g)、ピリジン (16.0 g、0.20 mol)、4-N,N-ジメチルアミノピリジン (1.2 g、10 mmol) のジクロロメタン (180 ml) 溶液に、氷冷下、無水酢酸 (20.0 g、0.20 mol) を滴下した。室温で3時間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウムを加えた。水層からジクロロメタンで抽出した (2回)。有機層を合わせ、3M塩酸、飽和食塩水の順で洗條し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮し、3-アセトキシ-2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)プロピオン酸エチルを褐色の液体として得た。収量 172 g
3-アセトキシ-2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)プロピオン酸エチル粗精製物のアセトニトリル溶液 (150 ml) に、1,8-ジアザビシクロ[5. 4. 0]-7-ウンデカン (76.0g、0.50 mol) を加え、5時間加熱還流した。水 (300ml)を加えて、ヘキサンで抽出した(3回)。有機層を合わせ、3M塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗條し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮し、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)アクリル酸エチルを黄色の液体として得た。収量 97.3 g
2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)アクリル酸エチル粗精製物 (97.3 g) の酢酸エチル (150 ml) 溶液に、パラジウム-炭素 (5.0 g、50%含水品)を加えた。水素圧下(0.5 MPa)、室温で5時間攪拌した。反応液をセルロース濾過し、濃縮した。2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)プロピオン酸エチルを黄色の液体として得た。粗生成物は精製せずに次の反応に使用した。収量 93.2 g
2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)プロピオン酸エチル 粗精製物 (93.2 g) のエタノール (100 ml) 溶液に、20%水酸化ナトリウム水溶液 (150 ml) を加え、12時間加熱還流した。反応液を氷冷し、溶液が酸性になるまで6M塩酸 (100 ml) を加えた。水層からジクロロメタンで抽出した (2回)。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗條し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮し、褐色の固体を得た。さらにヘキサンから再結晶することにより、白色粉末を得た。収量 59.9 g
2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)プロピオン酸 (59.9 g、0.19 mol) のジクロロメタン (100 ml) 溶液を氷冷下、激しく攪拌している中に、塩化オキサゾリル(34.3ml、0.40 mol)を滴下した。室温で3時間攪拌し、ロータリーエバポレーター (<10Torr) で濃縮し、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)プロピオン酸クロリドを白色の粉末として得た。収量 63.2 g
無水塩化アルミニウム (33.2 g、0.25 mol、和光純薬製) をヘキサン (120 ml) 中、0℃で激しく攪拌している中に、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)プロピオン酸クロリド粗精製物のヘキサン (160 ml) 溶液を滴下した。室温で3時間攪拌し、反応液を氷水に加えた。析出した固体を濃塩酸で溶解し、酢酸エチルで抽出した (3回)。有機層を合わせ、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗條し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮し、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)- 6,7-ジフルオロインダン-1-オンを微黄色の粉末として得た。粗精製物は精製せずに次の反応に使用した。収量 51.9 g
水素化ホウ素ナトリウム (4.5 g、0.12 mol) をTHF(50 ml)に懸濁させ、そこへ2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)- 6,7-ジフルオロインダン-1-オン粗精製物 (51.9 g)のTHF (50 ml) 溶液を加えた。氷冷し、メタノール (50 ml) を滴下した。1時間室温で攪拌した。飽和酢酸アンモニウム水溶液を加え、ロータリーエバポレーターで濃縮し、メタノールとTHFを留去した。水層から酢酸エチルで抽出した (2回)。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗條し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)- 6,7-ジフルオロインダン-1-オールを微黄色の粉末として得た。収量 52.5g
2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)- 6,7-ジフルオロインダン-1-オール粗精製物 (52.5 g) のトルエン (100 ml) 溶液に、p-トルエンスルホン酸一水和物 (2.5 g) を加えた。水分離器から留出する水がなくなるまで加熱還流した (約3時間)。反応液を放冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。水層をヘキサンで抽出した。飽和食塩水で洗條し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮し、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)- 6,7-ジフルオロインダン-1-エンを茶色の粉末として得た。粗生成物は精製せずに次の反応に使用した。収量 50.2g
オートクレーブ中、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)- 6,7-ジフルオロインダン-1-エン粗精製物 (50.2 g) の酢酸エチル溶液 (100 ml)に、5%パラジウム−炭素 (2.5 g、50%含水品)を加えた。その混合物を、水素圧下(0.5 MPa)、室温で5時間攪拌した。反応液をセライト濾過した後、溶媒を留去し、黄色粉末を得た。収量 50.2 g
得られた残渣を減圧蒸留(175℃/1 Torr)し、さらにシリカゲルカラム(BW-80、150 g)に担持し、ヘキサン(600 ml)で展開することにより精製し、白色粉末(収量v45.1 g)を得た。再結晶(エタノール150 ml/ヘキサン 35 ml)をし、2-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)- 6,7-ジフルオロインダンを白色の粉末として得た。収量 37.0 g
MS m/z
278 (M+)
融点
85.5 86℃
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δ:
0.83-1.03 (m, 4H), 0.88 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.12-1.27(m,4H), 1.31 (p, J = 7.2 Hz, 2H), 1.78 (t, J = 11.8 Hz, 4H), 2.17 (dt, J = 8.0 Hz, 9.8 Hz, 1H), 2.56 (dd, J = 9.8 Hz, 15.6 Hz, 2H), 2.92 (dd, J = 8.0 Hz, 15.6 Hz, 2H), 6.93 (t, J = 9.0 Hz, 2H).
Claims (6)
- 一般式(1)
A1は、
(a) トランス-1,4-シクロへキシレン基(この基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は -O- 及び又は -S- に置き換えられてもよい)
(b) 1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は -N- に置き換えられてもよい)
(c) 1,4-シクロヘキセニレン、1,4-ビシクロ(2.2.2)オクチレン、ピペリジン-1,4-ジイル、ナフタレン-2,6-ジイル、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル及び1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル
からなる群より選ばれる基であり、上記の基(a)、基(b)、基(c)はCN又はハロゲンで置換されていても良く、aは0、1又は2を表し、Z1は-COO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-CH2CH2-、-CH=CH-、-C≡C-、-(CH2)4-、-CH=CH-CH2CH2-、-CH2CH2-CH=CH- 又は単結合を表し、
R2は、炭素数1〜15のアルキル基又は炭素数2〜15のアルケニル基を表し、これらの基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は-O-又は-S-で置き換えられても良い。)
で表される2-置換酢酸エステル誘導体に、一般式(2)
で表される化合物の製造方法。 - 一般式(1)
A1は、
(a) トランス-1,4-シクロへキシレン基(この基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は -O- 及び又は -S- に置き換えられてもよい)
(b) 1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は -N- に置き換えられてもよい)
(c) 1,4-シクロヘキセニレン、1,4-ビシクロ(2.2.2)オクチレン、ピペリジン-1,4-ジイル、ナフタレン-2,6-ジイル、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル及び1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル
からなる群より選ばれる基であり、上記の基(a)、基(b)、基(c)はCN又はハロゲンで置換されていても良く、aは0、1又は2を表し、Z1は-COO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-CH2CH2-、-CH=CH-、-C≡C-、-(CH2)4-、-CH=CH-CH2CH2-、-CH2CH2-CH=CH- 又は単結合を表し、
R2は、炭素数1〜15のアルキル基、又は炭素数2〜15のアルケニル基を表し、これらの基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は-O-、又は-S-で置き換えられても良い。)
で表される2-置換酢酸エステル誘導体に、一般式(2)
で表される化合物を得て、さらに、水酸基を除去することによる一般式(4)
で表される表される化合物の製造方法。 - 一般式(1)
A1は、
(a) トランス-1,4-シクロへキシレン基(この基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は -O- 及び又は -S- に置き換えられてもよい)
(b) 1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は -N- に置き換えられてもよい)
(c) 1,4-シクロヘキセニレン、1,4-ビシクロ(2.2.2)オクチレン、ピペリジン-1,4-ジイル、ナフタレン-2,6-ジイル、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル及び1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル
からなる群より選ばれる基であり、上記の基(a)、基(b)、基(c)はCN又はハロゲンで置換されていても良く、aは0、1又は2を表し、Z1は-COO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-CH2CH2-、-CH=CH-、-C≡C-、-(CH2)4-、-CH=CH-CH2CH2-、-CH2CH2-CH=CH- 又は単結合を表し、
R2は、炭素数1〜15のアルキル基、又は炭素数2〜15のアルケニル基を表し、これらの基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は-O-、又は-S-で置き換えられても良い。)
で表される2-置換酢酸エステル誘導体に、一般式(2)
で表される化合物を得て、さらに、水酸基を除去し、一般式(4)
で表される表される化合物を得、環化後、カルボニル基を還元することによる、一般式(5)
で表される化合物の製造方法。 - 一般式(3)
A1は、
(a) トランス-1,4-シクロへキシレン基(この基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は -O- 及び又は -S- に置き換えられてもよい)
(b) 1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は -N- に置き換えられてもよい)
(c) 1,4-シクロヘキセニレン、1,4-ビシクロ(2.2.2)オクチレン、ピペリジン-1,4-ジイル、ナフタレン-2,6-ジイル、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル及び1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル
からなる群より選ばれる基であり、上記の基(a)、基(b)、基(c)はCN又はハロゲンで置換されていても良く、aは0、1又は2であり、Z1は-COO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-CH2CH2-、-CH=CH-、-C≡C-、-(CH2)4-、-CH=CH-CH2CH2-、-CH2CH2-CH=CH- 又は単結合を表し、R2は、炭素数1〜15のアルキル基、又は炭素数2〜15のアルケニル基を表し、1個又は2個以上のCH2基は-O-、又は-S-で置き換えられても良く、さらにX、Y及びZは独立して、-H、-F、-Cl、-CN、-CF3、-OCH2F、-OCHF2、-OCF3、-CH2CF3、又は炭素数1〜10のアルキル基を表し、該アルキル基は1個又は2個以上のCH2基は-O-又は-S-で置き換えられても良い。)
で表される化合物。 - 酸として塩化(IV)チタン、塩基としてトリエチルアミンを用いる請求項1、2又は3記載の製造方法。
- 塩基としてリチウムジイソプロピルアミド(LDA)を用いる請求項1、2又は3記載の製造方法。
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JPS5111712A (en) * | 1974-07-16 | 1976-01-30 | Sankyo Kasei Kogyo Kk | Beeta hidorokishikarubonsanesuteruno seizoho |
WO1994018285A1 (de) * | 1993-02-09 | 1994-08-18 | Merck Patent Gmbh | Indan-derivate |
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- 2004-02-25 JP JP2004049525A patent/JP4501457B2/ja not_active Expired - Fee Related
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