JP2005239049A - 車載用機器におけるパネル固定構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】筐体に対して熱膨張特性の異なる化粧パネルを、少ない部品数で、体裁よく、かつ変形を抑制可能に固定できる車載用機器におけるパネル固定構造を提供する。
【解決手段】上面に化粧パネルに対応する大きさを持ち適所に雌ねじ穴を有する取り付け面部を形成した筐体と、前記雌ねじ穴にねじ込まれる雄ねじ部を有するネジと、前記雌ねじ穴に対応する位置にネジの頭部を遊在させるに十分な径の有底穴部を配下した化粧パネルと、前記ネジの頭部下面と穴部底の間に介在される熱膨張率差吸収用部材とを備えた。
【選択図】図4
【解決手段】上面に化粧パネルに対応する大きさを持ち適所に雌ねじ穴を有する取り付け面部を形成した筐体と、前記雌ねじ穴にねじ込まれる雄ねじ部を有するネジと、前記雌ねじ穴に対応する位置にネジの頭部を遊在させるに十分な径の有底穴部を配下した化粧パネルと、前記ネジの頭部下面と穴部底の間に介在される熱膨張率差吸収用部材とを備えた。
【選択図】図4
Description
本発明は車載用機器におけるパネル固定構造に関する。
車載用機器たとえばトランクルームなどに格納されるカーオーディオ用パワーアンプは、アンプ本体を筐体に収蔵させており、かかる筐体は装飾をかねて製品名等を表示した化粧パネルを有するのを通例としている。
ところで、筐体は放熱性を高くするためアルミニウムなどの金属で構成され、化粧パネルは印刷等の点から合成樹脂で作られている。かかる筐体に化粧パネルを固定する場合に直接ネジ止めすると、両部品の熱膨張特性の相違により、アンプ使用時の温度上昇、トランクルーム内の温度変化などの反復により、化粧パネルが筐体の熱膨張に追従できず、主としてネジ固定箇所が変形し、ひび割れや波打ちなどの異状が発生する。
そこで従来では、図1と図2のように、筐体Aの上面にクッションプレートB、Bを介して化粧パネルCを載置し、その化粧パネルCの上面2辺縁部を押えプレートD、Dで上から押え、それら押えプレートD、DをビスE、Eにより筐体Aに固定する構造がとられていた。
そこで従来では、図1と図2のように、筐体Aの上面にクッションプレートB、Bを介して化粧パネルCを載置し、その化粧パネルCの上面2辺縁部を押えプレートD、Dで上から押え、それら押えプレートD、DをビスE、Eにより筐体Aに固定する構造がとられていた。
しかし、この構造では、押えプレートD、Dが外部に現われ、クッションプレートBも目視されるので外観が損なわれ、しかも作業が面倒で時間がかかり、また、押えプレート、クッションプレートという特別な部品を必要とするとともに、筐体自体にも押えプレートを位置決め配置する広幅溝aを化粧パネル取付け位置の近傍に特設しなければならないので、構造が複雑かつ大型になり、このようなことから、コストアップを招いていた。
本発明は前記のような問題点を解消するためになされたもので、その目的とするところは、筐体に対して熱膨張特性の異なる化粧パネルを、少ない部品数で、体裁よく、かつ変形を抑制可能に固定できる車載用機器におけるパネル固定構造を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明は、上面に化粧パネルに対応する大きさを持ち適所に雌ねじ穴を有する取り付け面部を形成した筐体と、前記雌ねじ穴にねじ込まれる雄ねじ部を有するネジと、前記雌ねじ穴に対応する位置にネジの頭部を遊在させるに十分な径の有底穴部を配下した化粧パネルと、前記ネジの頭部下面と穴部底の間に介在される熱膨張率差吸収用部材とを備えたことを特徴としている。
アルミニウム系などの筐体に合成樹脂系の化粧パネルを直接固定することができ、特別な押え部材を省略できるとともに筐体に押え部材配置用の溝を設ける必要もないので、構造を小型、簡素化でき、また、押え方式でないため、化粧パネルの輪郭形状を含むデザインの自由度を増すことができる。
それでいて、筐体にねじ込まれたネジの他の部分は、熱膨張率差吸収用リング部材の介在により化粧パネルと直接接していないため、筐体と化粧パネルが熱膨張率の差がうまく吸収され、化粧パネルを筐体の熱膨張に追従させることができる。
熱膨張率差吸収用部材の好適な一つの例としてはOリングが挙げられる。
これによれば、安価な部品で足りるためコストを低減できる。
これによれば、安価な部品で足りるためコストを低減できる。
また、ネジ部材の好適な一つの例としては、頭部とこれと間隔をおいた鍔部とこれから伸びる雄ねじ軸を有するものが用いられる。
これによれば、鍔部で筐体への適正なねじ込みが規定されるとともに、熱膨張率差吸収用部材を頭部との間で保持できるため、作業性がよくなる。
これによれば、鍔部で筐体への適正なねじ込みが規定されるとともに、熱膨張率差吸収用部材を頭部との間で保持できるため、作業性がよくなる。
以下添付図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図3ないし図6は本発明による車載用機器におけるパネル固定構造をカーオーディオ用パワーアンプに適用した例を示しており、図3と図4において、1はアルミニウムやその合金などで代表される放熱性のよい金属で構成された筐体であり、従来と同じように内部にアンプ本体5が収蔵される。この例では筐体1の放熱フィン部は省略して示している。
図3ないし図6は本発明による車載用機器におけるパネル固定構造をカーオーディオ用パワーアンプに適用した例を示しており、図3と図4において、1はアルミニウムやその合金などで代表される放熱性のよい金属で構成された筐体であり、従来と同じように内部にアンプ本体5が収蔵される。この例では筐体1の放熱フィン部は省略して示している。
2は化粧パネルであり、合成樹脂の成形体からなっており、表面には図示しないが、商標,機器名などの表示や装飾が印刷的手法などによって施されている。
3はネジ部材であり、この例では頭部30の下に首下部31を介して鍔部32を設け、鍔部32は頭部30よりも外径が小さく下面に雄ねじ軸33を連設している
4は熱膨張率差吸収用部材であり、この例では、ゴムやプラスチックなどの弾性材料からなるOリングないしそれに類するリング状片を用いている。前記熱膨張率差吸収用部材4は、頭部30と鍔部32との間の溝に装着されている。
4は熱膨張率差吸収用部材であり、この例では、ゴムやプラスチックなどの弾性材料からなるOリングないしそれに類するリング状片を用いている。前記熱膨張率差吸収用部材4は、頭部30と鍔部32との間の溝に装着されている。
前記筐体1の上面には、前記化粧パネル2を受載する取り付け面部10が凹入形成されており、その取り付け面部10には雌ねじ穴100が間隔をおいて複数個配されている。
一方、前記化粧パネル2には、前記雌ねじ穴100に対応する間隔で有底穴部20が設けられている。
一方、前記化粧パネル2には、前記雌ねじ穴100に対応する間隔で有底穴部20が設けられている。
前記有底穴部20は、図5のように、下面から適度な距離をおいた位置に底部200を有し、その底部200の中央にはネジ部材3の鍔部32をフリーに容入する穴201が貫設されている。底部200から上方には、図6に示す締付けが完了した状態において、ネジ部材3の頭部30の外径との間に適度の相対変位を許容する隙間Sが形成されるように、ネジ部材3の頭部30を遊在させる拡径穴202が形成されている。
筐体1に化粧パネル2を固定するにあたっては、あらかじめ熱膨張率差吸収用部材4をネジ部材3に取り付ける。ネジ部材3が頭部30に首下部31を介して鍔部32を有しており、この鍔部32と頭部30の間の環状溝に熱膨張率差吸収用部材4を押し込めば、弾性によりフィットするので熱膨張率差吸収用部材4がみだりに外れず、取扱いが容易である。
この状態で、化粧パネル2を筐体1の取り付け用面部10に納めれば、化粧パネル2の下面は取り付け用面部10に接する。雌ねじ穴100と化粧パネル2の有底穴部20の軸線を整合させ、図5のようにネジ部材3を挿入して雄ねじ軸33を雌ねじ穴100にねじ込むと、鍔部32が有底穴部20の底にある穴201を遊通して下面が筐体1の取り付け用面部10に当接するためねじ込みが規制される。
その間、鍔部32と頭部30の間に介在されている熱膨張率差吸収用部材4が有底穴部20の底部200に接し、雄ねじ軸33のねじ込み中に圧縮される。これにより、図6のような固定状態になる。
その間、鍔部32と頭部30の間に介在されている熱膨張率差吸収用部材4が有底穴部20の底部200に接し、雄ねじ軸33のねじ込み中に圧縮される。これにより、図6のような固定状態になる。
アンプの使用により機器自体に高温が発生したり、トランクルームが外気温で熱せられたり、冷やされたりするなどの温度変化が生じた場合、熱膨張率の差により、金属製の筐体1はすぐに膨張・収縮し、化粧パネル2は遅れて膨張・収縮するが、ネジ部材3は熱膨張率差吸収用部材4を介して固定力を付与するだけで、化粧パネル2に直接、接触してしない。
このため、前記熱膨張率差による挙動が熱膨張率差吸収用部材4そのものの厚さ方向および水平方向の弾性変形(緩衝作用)で的確に吸収され、化粧パネル2に局所的な負荷がかからない。すなわち、化粧パネル2を金属製の筐体1の熱膨張に追従させることができ、このため、ひび割れや変形の発生を防止することができる。
このため、前記熱膨張率差による挙動が熱膨張率差吸収用部材4そのものの厚さ方向および水平方向の弾性変形(緩衝作用)で的確に吸収され、化粧パネル2に局所的な負荷がかからない。すなわち、化粧パネル2を金属製の筐体1の熱膨張に追従させることができ、このため、ひび割れや変形の発生を防止することができる。
なお、本発明は、前記態様に限定されるものではない。
1)ネジ部材3は、図7のように、鍔部32を有していなくてもよく、この場合には、熱膨張率差吸収用部材4は、予め、有底穴部20の底部200に挿入配置しておけばよい。
2)熱膨張率差吸収用部材4は弾性変形による緩衝作用を発揮する材料のほか、セラミックなど断熱性がある材料で構成されていてもよい。また、必ずしも完全なエンドレスの輪でなく、周方向で分割されていてもよい。
1)ネジ部材3は、図7のように、鍔部32を有していなくてもよく、この場合には、熱膨張率差吸収用部材4は、予め、有底穴部20の底部200に挿入配置しておけばよい。
2)熱膨張率差吸収用部材4は弾性変形による緩衝作用を発揮する材料のほか、セラミックなど断熱性がある材料で構成されていてもよい。また、必ずしも完全なエンドレスの輪でなく、周方向で分割されていてもよい。
1 筐体
2 化粧パネル
3 ネジ部材
4 熱膨張率差吸収用部材
10 雌ねじ穴
20 有底穴部
30 頭部
32 鍔部
33 ネジ軸部
200 底部
201 穴
2 化粧パネル
3 ネジ部材
4 熱膨張率差吸収用部材
10 雌ねじ穴
20 有底穴部
30 頭部
32 鍔部
33 ネジ軸部
200 底部
201 穴
Claims (3)
- 上面に化粧パネルに対応する大きさを持ち適所に雌ねじ穴を有する取り付け面部を形成した筐体と、前記雌ねじ穴にねじ込まれる雄ねじ部を有するネジと、前記雌ねじ穴に対応する位置にネジの頭部を遊在させるに十分な径の有底穴部を配下した化粧パネルと、前記ネジの頭部下面と穴部底の間に介在される熱膨張率差吸収用部材とを備えたことを特徴とする車載用機器におけるパネル固定構造。
- 熱膨張率差吸収用部材がOリングであることを特徴とする請求項1に記載の車載用機器におけるパネル固定構造。
- ネジ部材が、頭部とこれと間隔をおいた鍔部とこれから伸びる雄ねじ軸を有することを特徴とする請求項2に記載の車載用機器におけるパネル固定構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004053857A JP2005239049A (ja) | 2004-02-27 | 2004-02-27 | 車載用機器におけるパネル固定構造 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=35021246
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Country Status (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008194967A (ja) * | 2007-02-14 | 2008-08-28 | Kaneka Corp | 熱可塑性樹脂予備発泡粒子の型内発泡成形装置 |
US8378220B2 (en) | 2009-10-14 | 2013-02-19 | Fujitsu Limited | Electronic device, washer and method for manufacturing washer |
US8821091B2 (en) | 2009-02-18 | 2014-09-02 | Honda Motor Co., Ltd. | Component part mounting structure |
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2004
- 2004-02-27 JP JP2004053857A patent/JP2005239049A/ja active Pending
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CN102317116B (zh) * | 2009-02-18 | 2015-02-18 | 本田技研工业株式会社 | 零件安装结构 |
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