JP2005238824A - 被記録材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 記録層と基材間の密着性を向上させ、熱転写記録方式またはインクジェット記録方式によるプリント適性、筆記性、スタンプ性等に優れ、かつ増え続ける廃棄問題にも寄与することができる生分解性に優れた被記録材を提供すること。
【解決手段】 結晶性生分解性ポリ乳酸基材の少なくとも片面に、非晶性ポリ乳酸樹脂からなる生分解性樹脂及び充填材を含む塗工液を塗工して形成された記録層を有する被記録材において、塗工液に使用する溶媒が、溶解性パラメーターで7.5〜12.5(cal/cm3)1/2の溶媒であって、該溶媒の塗工液中の含有量が40〜90質量%であり、かつ該溶媒が、15以上の比誘電率を有する溶媒を20質量%以上含む被記録材とする。
【選択図】 なし
【解決手段】 結晶性生分解性ポリ乳酸基材の少なくとも片面に、非晶性ポリ乳酸樹脂からなる生分解性樹脂及び充填材を含む塗工液を塗工して形成された記録層を有する被記録材において、塗工液に使用する溶媒が、溶解性パラメーターで7.5〜12.5(cal/cm3)1/2の溶媒であって、該溶媒の塗工液中の含有量が40〜90質量%であり、かつ該溶媒が、15以上の比誘電率を有する溶媒を20質量%以上含む被記録材とする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、生分解性被記録材に関し、さらに詳しくは、生分解性基材の少なくとも片面に該基材との密着性に優れ、一般印刷の印刷適性に優れるのは勿論のこと熱転写記録方式及びインクジェット記録方式によるプリント適性等が改良された生分解性の記録層を有する、生分解性に優れた被記録材に関するものである。
近年、インクジェット記録用紙や熱転写記録用紙に代表される被記録材は、パソコン等の普及にともなって、プラスチックフィルムが、強度、耐水性、及び平滑な表面を生かした滑らかな画像や、OHPなどの透明性が要求される用途で使われており、そしてこれらの情報記録用紙の廃棄量は年々増加している。廃棄された情報記録用紙は、その多くをプラスチック製品が占めており、とくに半永久的に分解しない特性からきわめて処理困難な素材として問題になってきている。
また、焼却処理を行なうことも可能であるが、プラスチック製品は燃焼カロリーが高く燃焼炉に負担がかかる一方、プラスチックの種類によっては、ダイオキシンの発生の原因となる可能性がある。
それらに伴い環境問題に対する意識の高まりから、生分解性を有する素材を利用した商品の開発が盛んに行われている。これら生分解性の素材は最終的には微生物や酵素によって水と二酸化炭素に分解されるため、環境に与える負荷が大きく低減される。これらの生分解性素材のなかでもポリエチレン樹脂とほぼ同等な特性を持つものとして、とうもろこしや澱粉などの植物体由来のポリ乳酸樹脂が注目され、被記録材分野においても、基材や記録層に使用される樹脂として多くの検討がなされている。
また、焼却処理を行なうことも可能であるが、プラスチック製品は燃焼カロリーが高く燃焼炉に負担がかかる一方、プラスチックの種類によっては、ダイオキシンの発生の原因となる可能性がある。
それらに伴い環境問題に対する意識の高まりから、生分解性を有する素材を利用した商品の開発が盛んに行われている。これら生分解性の素材は最終的には微生物や酵素によって水と二酸化炭素に分解されるため、環境に与える負荷が大きく低減される。これらの生分解性素材のなかでもポリエチレン樹脂とほぼ同等な特性を持つものとして、とうもろこしや澱粉などの植物体由来のポリ乳酸樹脂が注目され、被記録材分野においても、基材や記録層に使用される樹脂として多くの検討がなされている。
例えば、「乳酸残基を70〜100モル%含有し、L−乳酸とD−乳酸のモル比(L/D)が5.0〜19.0の結晶性を有し融解熱が観測される生分解性ポリエステルから形成された良好な塗膜物性を有するコーティング」が提案されている(特許文献1参照)。
また、「支持体がポリ乳酸フィルムであり、支持体上に有機溶剤に可溶のポリ乳酸からなる受像層アンカーコート層とインク受容層とがこの順に形成されているインクジェット記録媒体」が提案されている(特許文献2参照)。
さらに、「基材層として、ポリ乳酸と乳酸系ポリエステルとを含む融点120℃以上の結晶化された乳酸系ポリエステル組成物を用い、インク受理層としてポリ乳酸と乳酸系ポリエステルとを含む軟化点が40〜110℃の非晶性組成物を用い、それらを共押し出しすることによって得られる印刷フィルム」が提案されている(特許文献3参照)。
また、「脂肪族ポリエステル樹脂とイソシアネート化合物とを溶媒に溶解、混合してなり、ポリ乳酸フィルムに塗布し、溶媒を乾燥除去した後、加熱により硬化することにより柔軟性、靱性、耐溶剤性などの物性を改良した生分解性の樹脂組成物をポリ乳酸フィルムに塗布する」例が提案されている(特許文献4参照)。
また、「支持体がポリ乳酸フィルムであり、支持体上に有機溶剤に可溶のポリ乳酸からなる受像層アンカーコート層とインク受容層とがこの順に形成されているインクジェット記録媒体」が提案されている(特許文献2参照)。
さらに、「基材層として、ポリ乳酸と乳酸系ポリエステルとを含む融点120℃以上の結晶化された乳酸系ポリエステル組成物を用い、インク受理層としてポリ乳酸と乳酸系ポリエステルとを含む軟化点が40〜110℃の非晶性組成物を用い、それらを共押し出しすることによって得られる印刷フィルム」が提案されている(特許文献3参照)。
また、「脂肪族ポリエステル樹脂とイソシアネート化合物とを溶媒に溶解、混合してなり、ポリ乳酸フィルムに塗布し、溶媒を乾燥除去した後、加熱により硬化することにより柔軟性、靱性、耐溶剤性などの物性を改良した生分解性の樹脂組成物をポリ乳酸フィルムに塗布する」例が提案されている(特許文献4参照)。
前記、特許文献1で用いられている基材は、ポリL−乳酸二軸延伸フィルム、また、特許文献3で用いられている基材は、ポリ乳酸と乳酸ポリエステルとを含む融点120℃以上の結晶化された乳酸系ポリエステル組成物とあり、基材として結晶性のポリ乳酸フィルムを使用している。特許文献2及び4についても基材はポリ乳酸を使用しているが、結晶性に関する明確な記載はない。しかしながら、「ポリ乳酸樹脂は通常、構造単位としてL−乳酸の連続ユニットを有しており、結晶性も高く、一般的な汎用性有機溶剤には不溶である」と特許文献2の記載にもあるように、基材としては、結晶性のポリ乳酸が使用される。
一方、記録層やインク受理層のバインダーには汎用性有機溶剤に可溶な非晶性のポリ乳酸樹脂が用いられる。このように基材および記録層のいずれにも、ポリ乳酸系の樹脂が用いられているが、基材に用いられる結晶性のポリ乳酸は汎用性有機溶剤には不溶なため、記録層やインク受理層と基材間の密着性については必ずしも十分であるとはいえない。結晶性のポリ乳酸を溶解させるにはハロゲン系の有機溶剤を用いることが出来るが、ハロゲン系は環境に問題があり好ましくない。
環境にやさしい生分解性に優れ、かつ熱転写記録方式及びインクジェット記録方式によるプリント適性などの良好な被記録材を提供するためには、上記両者間の密着性の向上が不可欠であり、結晶性ポリ乳酸樹脂を溶解することのできるハロゲン系の有機溶剤を使用することなく、汎用性の有機溶剤を用いて密着性の改良を図ることが望まれている。
一方、記録層やインク受理層のバインダーには汎用性有機溶剤に可溶な非晶性のポリ乳酸樹脂が用いられる。このように基材および記録層のいずれにも、ポリ乳酸系の樹脂が用いられているが、基材に用いられる結晶性のポリ乳酸は汎用性有機溶剤には不溶なため、記録層やインク受理層と基材間の密着性については必ずしも十分であるとはいえない。結晶性のポリ乳酸を溶解させるにはハロゲン系の有機溶剤を用いることが出来るが、ハロゲン系は環境に問題があり好ましくない。
環境にやさしい生分解性に優れ、かつ熱転写記録方式及びインクジェット記録方式によるプリント適性などの良好な被記録材を提供するためには、上記両者間の密着性の向上が不可欠であり、結晶性ポリ乳酸樹脂を溶解することのできるハロゲン系の有機溶剤を使用することなく、汎用性の有機溶剤を用いて密着性の改良を図ることが望まれている。
本発明は、生分解性の樹脂を基材と記録層のいずれにも用いた被記録材において、生分解性樹脂を含む汎用性の有機溶剤溶液を基材に塗工し形成された記録層と基材間の密着性を向上させ、熱転写記録方式またはインクジェット記録方式によるプリント適性、及び筆記性、スタンプ性等に優れ、かつ増え続ける廃棄問題にも寄与することができる生分解性に優れた被記録材を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、記録層に用いられる生分解性樹脂を溶解する溶媒として、特定の溶解性パラメーター(以下、SP値という)を有する溶媒であって、その中の特定量以上が特定の比誘電率を有する溶媒である溶媒を特定量範囲含む塗工液を使用することにより、その目的を達成し得ることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)結晶性生分解性ポリ乳酸基材の少なくとも片面に、非晶性ポリ乳酸樹脂からなる生分解性樹脂及び充填材を含む塗工液を塗工して形成された記録層を有する被記録材において、塗工液に使用する溶媒が、7.5〜12.5(cal/cm3)1/2のSP値を有する溶媒であって、該溶媒の塗工液中の含有量が40〜90質量%であり、かつ該溶媒が、15以上の比誘電率を有する溶媒を20質量%以上含むことを特徴とする被記録材、
(2)充填材が天然の無機及び/又は有機充填材である上記(1)の被記録材、及び
(3)生分解性樹脂と充填材との混合比が、質量比で、充填材/樹脂=0.1〜5.0の範囲である上記(1)又は(2)の被記録材、
を提供するものである。
(1)結晶性生分解性ポリ乳酸基材の少なくとも片面に、非晶性ポリ乳酸樹脂からなる生分解性樹脂及び充填材を含む塗工液を塗工して形成された記録層を有する被記録材において、塗工液に使用する溶媒が、7.5〜12.5(cal/cm3)1/2のSP値を有する溶媒であって、該溶媒の塗工液中の含有量が40〜90質量%であり、かつ該溶媒が、15以上の比誘電率を有する溶媒を20質量%以上含むことを特徴とする被記録材、
(2)充填材が天然の無機及び/又は有機充填材である上記(1)の被記録材、及び
(3)生分解性樹脂と充填材との混合比が、質量比で、充填材/樹脂=0.1〜5.0の範囲である上記(1)又は(2)の被記録材、
を提供するものである。
本発明の被記録材は、記録層と基材間の密着性を向上させ、更には熱転写記録方式及びインクジェット記録方式によるプリント適性、特に顔料系の固形インクを用いたインクジェットプリント適性、筆記性、スタンプ性等の印刷特性に優れ、加えて、廃棄、焼却が容易であるという格別の効果が得られる。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いられる基材は、生分解性を有する結晶性ポリ乳酸であることが必要である。
なかでも質量平均分子量が通常1万〜100万、好ましくは10万〜30万である結晶性のポリ乳酸樹脂が好ましい。この結晶性のポリ乳酸樹脂は、汎用性の有機溶媒に不溶である。
本発明に用いられる基材は、生分解性を有する結晶性ポリ乳酸であることが必要である。
なかでも質量平均分子量が通常1万〜100万、好ましくは10万〜30万である結晶性のポリ乳酸樹脂が好ましい。この結晶性のポリ乳酸樹脂は、汎用性の有機溶媒に不溶である。
前記基材に用いられるポリ乳酸樹脂としては、構成単位に乳酸構造を有するものであればいずれでもよく、たとえば乳酸の環状二量体であるL,Dラクチドを開環重合して得た樹脂、あるいは、L−乳酸又はD−乳酸の重縮合反応によって得られた樹脂などが挙げられる。基材としては、これらの樹脂をシート化したものが用いられ、また、熱安定性を増すために延伸処理したものが好適である。このようなポリ乳酸樹脂は、多くの生物体内に存在する乳酸を原料としているため、微生物による分解性を有する。このため環境中に廃棄された場合、時間とともに自然界の微生物によって分解、資化され最終的には水と二酸化炭素に還元される。したがって、廃棄物による環境汚染の心配がない。基材の厚さはについては特に制限はないが、通常10〜1000μm程度、好ましくは15〜500μmである。
また、生分解性樹脂から成る基材は、単層構造でも多層構造でもよく、多層構造を形成する方法としては、例えば、接着剤を介して層同士を貼り合せる方法、複数の押し出し機から複数の原料を押し出し合流させて製膜するいわゆる共押出方法、フィルムの上に押出機から直接フィルムを押し出しながら貼り合わせて積層するいわゆる押し出しラミネート方法など、公知の方法の何れで形成したものも用いることができる。
さらに、記録層等との密着性や濡れ性を向上させるなどの目的で、所望により、基材の片面または両面に、酸化法や凹凸法などにより表面処理を施すことができる。
上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、熱風処理などが挙げられ、また、凹凸法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は、基材の種類に応じて適宜選択されるが、一般にはコロナ放電処理法が効果および操作性などの面から好ましく用いられる。また、基材表面に易接着処理を施すこともできる。
上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、熱風処理などが挙げられ、また、凹凸法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は、基材の種類に応じて適宜選択されるが、一般にはコロナ放電処理法が効果および操作性などの面から好ましく用いられる。また、基材表面に易接着処理を施すこともできる。
次に、上記生分解性基材の少なくとも片面に塗布される塗工液に使用する生分解性樹脂は、非晶性のポリ乳酸樹脂であることが必要である。なかでも重量平均分子量が、10000以上、軟化点が40〜110℃程度である非晶性のポリ乳酸樹脂が好ましい。この非晶性のポリ乳酸樹脂はSP値で9.5〜11.5(cal/cm3)1/2であり、本発明で用いる溶媒〔SP値で7.5〜12.5(cal/cm3)1/2)に可溶である。
ここで、SP値の算出方法について、以下に詳述する。SP値を算出する方法は多くあるが、本発明ではFedorsが開発した方法を用いる。それによれば、溶解性パラメータδ〔(cal/cm3)1/2)は次式で表される。
式中、Δei、Δviは、それぞれ原子または原子団の蒸発エネルギー(cal/mole)、モル体積(cm3/mole)を指す。
但し、樹脂の場合には、モル体積Δviに次の値を加算する。
ポリマーの最小繰返し単位中の主鎖骨格原子の数nについて
n<3の時 4n(cm3/mole)
n≧3の時 2n(cm3/mole)
例えば、メチル基を2つ、メチレン基を1つ、ケトン基を1つ有するメチルエチルケトンのSP値は、次の数値を代入することにより、9.0((cal/cm3)1/2)と算出することができる。
Δei:1125×2+1180×1+4150×1=7580(cal/mol)
Δvi:33.5×2+16.1×1+10.8×1=93.9(cm3/mol)
但し、樹脂の場合には、モル体積Δviに次の値を加算する。
ポリマーの最小繰返し単位中の主鎖骨格原子の数nについて
n<3の時 4n(cm3/mole)
n≧3の時 2n(cm3/mole)
例えば、メチル基を2つ、メチレン基を1つ、ケトン基を1つ有するメチルエチルケトンのSP値は、次の数値を代入することにより、9.0((cal/cm3)1/2)と算出することができる。
Δei:1125×2+1180×1+4150×1=7580(cal/mol)
Δvi:33.5×2+16.1×1+10.8×1=93.9(cm3/mol)
非晶性のポリ乳酸樹脂としては、D−乳酸とL−乳酸との共重合体を用いることができる。上記D−乳酸とL−乳酸との共重合割合については、得られるポリ乳酸樹脂が、所望の分子量及び軟化点を有し、特に制限はない。
なお、L−乳酸は通常の乳酸発酵によって安価に得られるが、D−乳酸は高価である。一方、化学合成で得られる乳酸は、D−乳酸とL−乳酸のラセミ混合物であるため、非晶性のポリ乳酸樹脂を合成する原料にこのラセミ混合物を加えて製造することにより安価にD,L−乳酸構造をもつ非晶性のポリ乳酸を合成することが出来る。また、先に述べた乳酸の環状二量体であるD,L−ラクチドを経由して開環重合させても、上記の条件を満たすポリ乳酸樹脂を得ることができる。
本発明の被記録材は、基材、記録層共にポリ乳酸樹脂を使用する必要があるが、これらの樹脂の組合わせは、自然環境中に廃棄される場合に好適で、自然環境中の微生物に代謝させて最終的に水と二酸化炭素に分解される。
なお、L−乳酸は通常の乳酸発酵によって安価に得られるが、D−乳酸は高価である。一方、化学合成で得られる乳酸は、D−乳酸とL−乳酸のラセミ混合物であるため、非晶性のポリ乳酸樹脂を合成する原料にこのラセミ混合物を加えて製造することにより安価にD,L−乳酸構造をもつ非晶性のポリ乳酸を合成することが出来る。また、先に述べた乳酸の環状二量体であるD,L−ラクチドを経由して開環重合させても、上記の条件を満たすポリ乳酸樹脂を得ることができる。
本発明の被記録材は、基材、記録層共にポリ乳酸樹脂を使用する必要があるが、これらの樹脂の組合わせは、自然環境中に廃棄される場合に好適で、自然環境中の微生物に代謝させて最終的に水と二酸化炭素に分解される。
本発明において塗工液に用いられる前記非晶性のポリ乳酸樹脂からなる生分解性樹脂を溶解する溶媒は、7.5〜12.5(cal/cm3)1/2のSP値を有する溶媒であって、該溶媒の塗工液中の含有量が40〜90質量%であり、かつ該溶媒が15以上の比誘電率を有する溶媒を20質量%以上含むことが必要である。なお、溶媒として種々の溶媒を混合した混合溶媒を使用する場合には、その混合溶媒全体のSP値が、上記範囲を満たすことが必要である。SP値が7.5〜12.5(cal/cm3)1/2の範囲では、溶解性が良好であり、8.5〜11.5(cal/cm3)1/2の範囲がより好ましい。SP値および含有量を上記範囲内にすることで、生分解性樹脂を均一に溶解することができる。
また、本発明において塗工液に用いられる前記非晶性のポリ乳酸樹脂からなる生分解性樹脂を溶解する溶媒は、15以上の比誘電率を有する溶媒を20質量%以上含むことが必要である。比誘電率とは、物質内で電荷とそれによって与えられる力との関係を示す係数であり、その値が15以上の溶媒を一定量以上含むことにより、記録層と基材との密着性を高めることが可能となる。記録層と基材との密着性を向上させる要因として、基材に塗布された塗工液が、基材表層を適度に粗すことが考えられる。基材表層を粗すことにより、記録層と基材との接触面積が増大し、その密着力が向上すると考えられる。基材の表層を適度に粗すために、記録層として塗布する塗工液に用いる溶媒が、高い極性を有していることが好ましい。高い極性を有することにより、塗工液が基材によく吸着し表面を膨潤させることにより適度な粗さを施すことができるものと考えられる。溶媒の極性度合いを測る数値として、本願では、比誘電率を用いている。
なお、溶媒を混合して用いる場合には、その混合溶媒全体の20質量%以上が15以上の比誘電率を有する溶媒である必要がある。そうすることにより、上記極性を良好に発揮することができ、密着性を向上させることができる。
なお、溶媒を混合して用いる場合には、その混合溶媒全体の20質量%以上が15以上の比誘電率を有する溶媒である必要がある。そうすることにより、上記極性を良好に発揮することができ、密着性を向上させることができる。
本発明においては、樹脂を溶解するための溶媒として、上記の要件を満たす溶媒を使用するが、その溶媒としては、メチルエチルケトン、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、及び、それらの溶媒と酢酸エチル、トルエンとの混合溶媒等が挙げられる。
また、本発明においては、上記の要件を満たす樹脂を溶解するための溶媒の他に、その樹脂を溶解するための溶媒の蒸発を抑えるための溶媒(以下、遅口溶媒という。)を使用することができる。かかる遅口溶媒としては、キシレン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ブチレングリコールモノエチルエーテル、ベンジルアルコール、酢酸ジエチレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸ノルマルブチル、イソアミルアルコールなどが挙げられる。その中でもプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ブチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸ノルマルブチルが好ましい。
これらの溶剤を使用することによって、塗工液の濃度を安定させることができるので、この塗工液を塗工して形成する記録層の表面を平坦に仕上げることが可能となる。また記録層を形成する塗工液を塗工した層の乾燥工程における収縮を抑えることもできる。なお、全溶媒中の遅口溶媒の量は、50質量%以下とすることが好ましい。
本発明においては、記録層の強度や記録特性などを向上させる目的で、塗工液に生分解性樹脂と共に充填材を添加し、記録層を形成する。塗工液中の生分解性樹脂と充填材との混合比は、質量比で、充填材/樹脂=0.1〜5.0の範囲であることが好ましく、更に好ましくは0.3〜4.0の範囲である。
充填材と生分解性樹脂の比率を上記範囲内にすることで、記録層のインクの吸収性及び強度などが向上する。
充填材と生分解性樹脂の比率を上記範囲内にすることで、記録層のインクの吸収性及び強度などが向上する。
充填材としては、天然の無機及び/又は有機充填材を使用する。
天然の無機充填材としては、例えば炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン、酸化チタン、シリカ等が挙げられる。天然の無機充填剤の好ましい平均粒径は、30μm以下、より好ましくは0.1μm〜20μmである。この充填剤は、鉛筆等の筆記のための適度な荒れを表層にもたらすとともに、水性および油性インクの吸収の効果をもたらす。
天然の無機充填材としては、例えば炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン、酸化チタン、シリカ等が挙げられる。天然の無機充填剤の好ましい平均粒径は、30μm以下、より好ましくは0.1μm〜20μmである。この充填剤は、鉛筆等の筆記のための適度な荒れを表層にもたらすとともに、水性および油性インクの吸収の効果をもたらす。
天然の無機充填材は、自然環境中の微生物に代謝されることは無いが、元々地中にあった鉱物資源をある程度精製処理したものであり、環境中に廃棄されて樹脂が分解後残存しても問題は無い。したがって、特別に表面を被覆処理したもの、合成したものは好ましくない。
天然の有機充填材としては、特に澱粉系微粒子やセルロース系粒子が微生物分解性の点ですぐれている。澱粉系微粒子としては、たとえば米澱粉、とうもろこし澱粉、馬鈴薯澱粉などの微粉末が挙げられる。また、セルロース系粒子としては、トスコ麻セルロースパウダー、酢酸セルロースパウダーなどの微粉末があげられる。これら天然の有機充填剤の好ましい平均粒径は50μm以下、より好ましくは1μm〜30μmである。
天然の有機充填材としては、特に澱粉系微粒子やセルロース系粒子が微生物分解性の点ですぐれている。澱粉系微粒子としては、たとえば米澱粉、とうもろこし澱粉、馬鈴薯澱粉などの微粉末が挙げられる。また、セルロース系粒子としては、トスコ麻セルロースパウダー、酢酸セルロースパウダーなどの微粉末があげられる。これら天然の有機充填剤の好ましい平均粒径は50μm以下、より好ましくは1μm〜30μmである。
さらに、記録層には、本発明の目的が損なわれない範囲で、必要に応じ、消泡剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、防腐剤、顔料分散剤、増粘剤などの各種添加剤を含有させることができる。
本発明の被記録材は、基材の少なくとも一方の面に記録層を有するものであり、記録層は基材の片面に設けてもよいし、カール防止等の目的で両面に設けてもよい。また本発明に用いられる記録層は、ひび割れ防止の目的等により、基材の1つの面に二層以上設けてもよい。
さらに、記録層以外の層を設けてもよい。例えば、隠蔽性を向上させる目的で、適当な不透明度を有する層を設けてもよく、紫外線吸収層を設けてもよい。また、カール防止のための層を設けてもよい。これら記録層以外の層についても生分解性樹脂を用いることが好ましい。
さらに、記録層以外の層を設けてもよい。例えば、隠蔽性を向上させる目的で、適当な不透明度を有する層を設けてもよく、紫外線吸収層を設けてもよい。また、カール防止のための層を設けてもよい。これら記録層以外の層についても生分解性樹脂を用いることが好ましい。
かかる本発明の被記録材の記録層及び任意に設けられるその他の層は、次のようにして形成することができる。
それらの層は、必要な成分を溶媒に分散させたり、溶解させたりした塗工液を塗工して乾燥させることなどによって形成することができ、塗工は、リバースロールコート、エアナイフコート、グラビアコート、ブレードコート等、従来公知の種々の方法を用いることが可能である。
それらの層は、必要な成分を溶媒に分散させたり、溶解させたりした塗工液を塗工して乾燥させることなどによって形成することができ、塗工は、リバースロールコート、エアナイフコート、グラビアコート、ブレードコート等、従来公知の種々の方法を用いることが可能である。
記録層の厚さ(乾燥後)は、0.1〜80μmの範囲が好ましく、より好ましくは2〜50μmの範囲である。この範囲より薄いと、インク吸収容量が不足して、にじみが発生し易くなり、逆に、この範囲より厚いと、記録層強度が低下することがある。
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、被記録材の性能は、以下に示す方法に従って評価した。
なお、被記録材の性能は、以下に示す方法に従って評価した。
(1)酸化重合インク セット性
RI印刷適性試験機(明製作所社製)で、オフセット印刷用インクを被記録材に印刷し、原紙に一定加圧で押し当て、原紙へのインクの転移状況を観察し、次の通り目視で評価した。インクは合成紙用のプロセスインク(TSP202、東洋インキ製造社製)を使用した。
○:インクは即座に吸収された。
△:インクの吸収性がやや悪いが、実用上問題なし。
×:インクの吸収性が非常に悪い。
RI印刷適性試験機(明製作所社製)で、オフセット印刷用インクを被記録材に印刷し、原紙に一定加圧で押し当て、原紙へのインクの転移状況を観察し、次の通り目視で評価した。インクは合成紙用のプロセスインク(TSP202、東洋インキ製造社製)を使用した。
○:インクは即座に吸収された。
△:インクの吸収性がやや悪いが、実用上問題なし。
×:インクの吸収性が非常に悪い。
(2)UV硬化インク 接着性
RI印刷適性試験機(明製作所社製)で、UV硬化型インクを被記録材に印刷し、紫外線照射装置(アイグラフィックス社製)にて硬化させた。インクはベストキュア161(T&K TOKA社製)を使用した。照射条件はメタルハライドランプ出力120W/cm、ラインスピード10m/分で硬化させた。接着性はセロハンテープ片(ニチバン製、No.405、幅18mm)を用いて剥離試験を実施し、インクの剥離程度を評価した。
○:セロハンテープを貼り付けた部分のインクがほとんど剥離しない。
△:インクがやや〜かなり剥離する。
× :インクのみが完全に剥離する。
RI印刷適性試験機(明製作所社製)で、UV硬化型インクを被記録材に印刷し、紫外線照射装置(アイグラフィックス社製)にて硬化させた。インクはベストキュア161(T&K TOKA社製)を使用した。照射条件はメタルハライドランプ出力120W/cm、ラインスピード10m/分で硬化させた。接着性はセロハンテープ片(ニチバン製、No.405、幅18mm)を用いて剥離試験を実施し、インクの剥離程度を評価した。
○:セロハンテープを貼り付けた部分のインクがほとんど剥離しない。
△:インクがやや〜かなり剥離する。
× :インクのみが完全に剥離する。
(3)インクジェット記録方式によるプリント適性
富士ゼロックス社製インクジェットプリンター(Tektronix PHASER850)を使用し、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の顔料系の固形インクによりカラー記録画像を形成させた。
印字画直後、記録物の記録部を目視し、色再現性の具合を評価した。
○:鮮明な画像を形成。
△:インキの吸収性がやや悪く、画像の品質も劣る。
×:インキの流出が認められ画像が滲む。
富士ゼロックス社製インクジェットプリンター(Tektronix PHASER850)を使用し、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の顔料系の固形インクによりカラー記録画像を形成させた。
印字画直後、記録物の記録部を目視し、色再現性の具合を評価した。
○:鮮明な画像を形成。
△:インキの吸収性がやや悪く、画像の品質も劣る。
×:インキの流出が認められ画像が滲む。
(4)熱転写記録方式によるプリント適性
アルプス社製熱転写プリンター(Smile Profile N−800 II)を使用し、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の樹脂溶融型の転写インクのインクリボンによりカラー記録画像を形成させた。
印字画直後、記録物の記録部を目視し、色再現性の具合を評価した。
○:鮮明な印字を形成。
△:ドットの再現性が悪く、印字の品質も劣る。
×:ドットが転写されずほとんど印字しない。
アルプス社製熱転写プリンター(Smile Profile N−800 II)を使用し、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の樹脂溶融型の転写インクのインクリボンによりカラー記録画像を形成させた。
印字画直後、記録物の記録部を目視し、色再現性の具合を評価した。
○:鮮明な印字を形成。
△:ドットの再現性が悪く、印字の品質も劣る。
×:ドットが転写されずほとんど印字しない。
(5)筆記性
鉛筆(トンボ89002H/H/F/HB/B/2B)、ボールペン(ゼブラボールペン)、水性ペン(Magic ラッション水性ペン)、油性ペン(トンボ油性ペン)で筆記して評価した。
○:滲みや擦れが無く鮮明。
△:滲みや擦れが発生するが判読可能。
×:滲みや擦れが発生し判読不可能。
鉛筆(トンボ89002H/H/F/HB/B/2B)、ボールペン(ゼブラボールペン)、水性ペン(Magic ラッション水性ペン)、油性ペン(トンボ油性ペン)で筆記して評価した。
○:滲みや擦れが無く鮮明。
△:滲みや擦れが発生するが判読可能。
×:滲みや擦れが発生し判読不可能。
(6)スタンプ性
捺印スタンプインク(シャチハタ社製、朱肉エコス MG50EC)による捺印を施し、その直後に該捺印部分を指先で摩擦し評価した。
○:滲みが無く鮮明。
△:滲みが発生するが判読可能。
×:滲みが発生し判読不可能。
捺印スタンプインク(シャチハタ社製、朱肉エコス MG50EC)による捺印を施し、その直後に該捺印部分を指先で摩擦し評価した。
○:滲みが無く鮮明。
△:滲みが発生するが判読可能。
×:滲みが発生し判読不可能。
(7)密着性
密着性は碁盤目テープ法で評価する(JIS K−5400準拠)。記録層を貫通して基材面に達する切り傷を碁盤目状につけ、この碁盤目の上にセロハンテープ片(ニチバン製、No.405、幅18mm)を貼り付けた。親指で5回強く擦ったのち、セロハンテープを45度の向きに急激に引き離してセロハンテープ側に付着した全正方形面積の記録層の欠損部の面積から評価した。
○:欠損部が見られない。
△:欠損部の面積が50%以下。
×:欠損部の面積が50%超。
密着性は碁盤目テープ法で評価する(JIS K−5400準拠)。記録層を貫通して基材面に達する切り傷を碁盤目状につけ、この碁盤目の上にセロハンテープ片(ニチバン製、No.405、幅18mm)を貼り付けた。親指で5回強く擦ったのち、セロハンテープを45度の向きに急激に引き離してセロハンテープ側に付着した全正方形面積の記録層の欠損部の面積から評価した。
○:欠損部が見られない。
△:欠損部の面積が50%以下。
×:欠損部の面積が50%超。
(8)生分解性
畑土壌中に埋設して3ヶ月経過後の記録層(5cm×5cm)の分解面積を評価した。
○:分解面積が30%以上。
△:分解面積が30%未満0%超。
×:全く分解していない。
畑土壌中に埋設して3ヶ月経過後の記録層(5cm×5cm)の分解面積を評価した。
○:分解面積が30%以上。
△:分解面積が30%未満0%超。
×:全く分解していない。
(9)溶解性
実施例及び比較例の組成において樹脂を溶媒に溶解させる温度及び時間を計測した。攪拌にはホモミキサー(T.K.HOMODISPER、特殊機化工業社製)を用いた。
○:70℃で1時間以内。
△:70℃で1時間超〜3時間以内
×:70℃で3時間を超えても溶解せず
実施例及び比較例の組成において樹脂を溶媒に溶解させる温度及び時間を計測した。攪拌にはホモミキサー(T.K.HOMODISPER、特殊機化工業社製)を用いた。
○:70℃で1時間以内。
△:70℃で1時間超〜3時間以内
×:70℃で3時間を超えても溶解せず
実施例1〜4、比較例1〜4
厚さ100μmのコロナ処理を施した白色ポリ乳酸フィルム(エコロージュ SW201、三菱樹脂社製、融点160〜170℃、ガラス転移温度56〜57℃、結晶性樹脂)の片面に下記組成の塗工液をグラビアコーターで塗工し60℃で乾燥して、塗工厚8μmの記録層を形成し、被記録材を製作した。この被記録材の性能を評価した。その評価結果については、表2に示す。
厚さ100μmのコロナ処理を施した白色ポリ乳酸フィルム(エコロージュ SW201、三菱樹脂社製、融点160〜170℃、ガラス転移温度56〜57℃、結晶性樹脂)の片面に下記組成の塗工液をグラビアコーターで塗工し60℃で乾燥して、塗工厚8μmの記録層を形成し、被記録材を製作した。この被記録材の性能を評価した。その評価結果については、表2に示す。
組成(部:質量部)
*ポリ乳酸樹脂;(LACEA H−280、三井化学社製 質量平均分子量90000〜100000、軟化点55℃ 非晶性樹脂) 8部
*表1に記載の溶媒又は混合溶媒 58.7部
*遅口溶媒;プロピレングリコールモノメチルエーテル 28部
*炭酸カルシウム (軽質炭酸カルシウム、丸尾カルシウム社製) 平均粒径
2.0μm 0.8部
*シリカ(ミズカシルP526、水澤化学工業社製) 平均粒径 6.4μm
2.4部
*酸化チタン(タイペークR670、石原産業社製) 平均粒径 0.21μm
1.3部
*帯電防止剤(サイアスタットSN、Cytec Industries. Inc.社製) 0.8部
*ポリ乳酸樹脂;(LACEA H−280、三井化学社製 質量平均分子量90000〜100000、軟化点55℃ 非晶性樹脂) 8部
*表1に記載の溶媒又は混合溶媒 58.7部
*遅口溶媒;プロピレングリコールモノメチルエーテル 28部
*炭酸カルシウム (軽質炭酸カルシウム、丸尾カルシウム社製) 平均粒径
2.0μm 0.8部
*シリカ(ミズカシルP526、水澤化学工業社製) 平均粒径 6.4μm
2.4部
*酸化チタン(タイペークR670、石原産業社製) 平均粒径 0.21μm
1.3部
*帯電防止剤(サイアスタットSN、Cytec Industries. Inc.社製) 0.8部
本発明の被記録材は、身分証明書、運転免許証、定期券、キャッシュカード、IDカード、商品表示ラベル(バーコード)、公告宣伝用ラベル(ステッカー)、汎用ラベル、電飾用紙、成形加工品、ポスター、カレンダー、雑誌など一般商業印刷物、あるいは包装シート、化粧箱等包装用印刷物などに使用され、水性・油性スタンプで押印したり、水性・油性ボールペン、鉛筆等で筆記したり、熱転写記録方式またはインクジェット記録方式等の各種プリンターで印字したりする、特に一定期間の使用後に廃棄される用途に好適に用いられる。
Claims (3)
- 結晶性生分解性ポリ乳酸基材の少なくとも片面に、非晶性ポリ乳酸樹脂からなる生分解性樹脂及び充填材を含む塗工液を塗工して形成された記録層を有する被記録材において、塗工液に使用する溶媒が、7.5〜12.5(cal/cm3)1/2の溶解性パラメーターを有する溶媒であって、該溶媒の塗工液中の含有量が40〜90質量%であり、かつ該溶媒が、15以上の比誘電率を有する溶媒を20質量%以上含むことを特徴とする被記録材。
- 充填材が天然の無機及び/又は有機充填材である請求項1記載の被記録材。
- 生分解性樹脂と充填材との混合比が、質量比で、充填材/樹脂=0.1〜5.0の範囲である請求項1又は2記載の被記録材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004374162A JP2005238824A (ja) | 2004-01-30 | 2004-12-24 | 被記録材 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004023407 | 2004-01-30 | ||
JP2004374162A JP2005238824A (ja) | 2004-01-30 | 2004-12-24 | 被記録材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005238824A true JP2005238824A (ja) | 2005-09-08 |
Family
ID=35021062
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004374162A Pending JP2005238824A (ja) | 2004-01-30 | 2004-12-24 | 被記録材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005238824A (ja) |
-
2004
- 2004-12-24 JP JP2004374162A patent/JP2005238824A/ja active Pending
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