JP2019199517A - レーザーマーキング用インキ組成物及び包装材 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の一実施形態のレーザーマーキング用インキ組成物(以下、単に「インキ組成物」と記載することがある。)は、レーザーマーキング層の形成に用いられるものである。このインキ組成物は、バインダー樹脂と、レーザー光の照射によりレーザーマーキング層において発色を生じさせるレーザー発色材料と、レーザー発色材料による発色の助剤として機能する鱗片状フィラーとを含有する。
〔液状組成物〕
後記実施例で使用した固形分が30質量%であるポリウレタン樹脂溶液51質量%、鱗片状フィラー17質量%、酢酸エチル9質量%、及び酢酸エチル/酢酸プロピル/イソプロピルアルコールの質量比が6/2/2の混合溶剤23質量%からなる液状組成物。
〔レーザー光(1)〕
レーザー種:ファイバーレーザー
装置:商品名「Videojet7510」(Videojet Tchnologies社製)
スキャンスピード:1000mm/秒
平均出力:8.5W
パルス周波数:20kHz
レーザー光の照射パターン:直径5mmの円形状の塗りつぶし画像。
〔レーザー光(2)〕
レーザー種:CO2レーザー
装置:商品名「ML−Z9520」(キーエンス社製)
スキャンスピード:1000mm/秒
平均出力:7.5W
レーザー光の照射パターン:8mm角の正方形状の塗りつぶし画像。
〔ファイバーレーザー〕
スキャンスピード:500〜4000mm/秒、より好ましくは800〜3000mm/秒;
平均出力:2〜30W、より好ましくは5〜15W;
パルス周波数:5〜150kHz、より好ましくは10〜50kHz。
〔CO2レーザー〕
スキャンスピード:500〜4000mm/秒、より好ましくは800〜3000mm/秒;
平均出力:3〜25W、より好ましくは5〜15W。
本発明の一実施形態の包装材(以下、単に「包装材」と記載することがある。)は、基材と、基材に設けられたレーザーマーキング層とを備える。包装材は、基材及びレーザーマーキング層以外の任意の層を備えていてもよい。任意の層としては、例えば、絵柄層、着色層、保護層、蒸着層、及び接着剤層等を挙げることができるが、これらに限定されない。また、包装材におけるレーザーマーキング層は、基材の表面に直接設けられていてもよいし、例えば絵柄層や着色層等の任意の層を介して設けられていてもよい。
[1]レーザーマーキング層の形成に用いられるインキ組成物であって、バインダー樹脂と、レーザー光の照射により前記レーザーマーキング層において発色を生じさせるレーザー発色材料と、前記レーザー発色材料による前記発色の助剤として機能する鱗片状フィラーと、を含有するレーザーマーキング用インキ組成物。
[2]前記レーザー発色材料が、前記レーザーマーキング層を白色系の色相を有する白地に形成可能であるとともに前記白地において前記レーザー光の照射により黒色系の色相の発色を生じさせる前記[1]に記載のレーザーマーキング用インキ組成物。
[3]前記鱗片状フィラーの平均粒子径が1〜30μmである前記[1]又は[2]に記載のレーザーマーキング用インキ組成物。
[4]前記鱗片状フィラーは、白雲母、金雲母、フッ素金雲母、及び酸化チタン被覆雲母からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む前記[1]〜[3]のいずれかに記載のレーザーマーキング用インキ組成物。
[5]前記鱗片状フィラーの含有量が、前記レーザーマーキング用インキ組成物の固形分の全質量を基準として、1〜60質量%である前記[1]〜[4]のいずれかに記載のレーザーマーキング用インキ組成物。
[6]前記レーザーマーキング用インキ組成物の固形分の全質量を基準として、前記鱗片状フィラーの含有量が、前記レーザー発色材料の含有量に対する質量比率で、0.5〜2.0倍である前記[1]〜[5]のいずれかに記載のレーザーマーキング用インキ組成物。
[7]前記バインダー樹脂は、ウレタン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、並びにポリアミド樹脂と硝化綿の混合樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む前記[1]〜[6]のいずれかに記載のレーザーマーキング用インキ組成物。
[8]基材と、前記基材に設けられたレーザーマーキング層とを備え、前記レーザーマーキング層は、バインダー樹脂と、レーザー光の照射により前記レーザーマーキング層において発色を生じさせるレーザー発色材料と、前記レーザー発色材料による前記発色の助剤として機能する鱗片状フィラーと、を含有する包装材。
[9]基材と、前記基材に設けられたレーザーマーキング層とを備え、前記レーザーマーキング層は、前記[1]〜[7]のいずれかに記載のレーザーマーキング用インキ組成物で形成された層である包装材。
[バインダー樹脂の準備]
インキ組成物に用いるバインダー樹脂として、固形分(蒸発残分)が30%であるポリウレタン樹脂溶液(商品名「サンプレンIB−971」、三洋化成工業社製、粘度:1,000mPa・S、含有溶剤:酢酸エチル及びイソプロピルアルコール)を用いた。
(インキ1)
レーザー発色材料として白色顔料(ルチル型酸化チタン、平均粒子径0.29μm、商品名「チタニックス JR−805」、テイカ社製)30部、上記ポリウレタン樹脂溶液60部、及び酢酸エチル10部を混合し、その混合物をペイントシェーカーで練肉してインキ1を得た。
100部のインキ1に対して、鱗片状フィラーであるパール顔料(酸化チタン被覆雲母(雲母61.0〜67.1%、酸化チタン33.0〜39.0%)、平均粒子径9μm、商品名「マグナパール2000」、BASF製)20部を添加し、ディゾルバーで撹拌してインキ2を得た。
100部のインキ1に対して、鱗片状フィラーであるフッ素金雲母(平均粒子径6μm、商品名「PDM−5B」、トピー工業社製;以下、「フッ素金雲母1」と記載する。)20部を添加し、ディゾルバーで撹拌してインキ3を得た。
100部のインキ1に対して、鱗片状フィラーであるフッ素金雲母(平均粒子径10μm、商品名「PDM−800」、トピー工業社製;以下、「フッ素金雲母2」と記載する。)20部を添加し、ディゾルバーで撹拌してインキ4を得た。
100部のインキ1に対して、鱗片状フィラーである白雲母(平均粒子径4μm、商品名「M−XF」、レプコ社製)20部を添加し、ディゾルバーで撹拌してインキ5を得た。
100部のインキ1に対して、鱗片状フィラーである金雲母(平均粒子径3μm、商品名「S−XF」、レプコ社製)20部を添加し、ディゾルバーで撹拌してインキ6を得た。
インキ2で使用したものと同じパール顔料20部、上記ポリウレタン樹脂溶液60部、及び酢酸エチル10部を混合し、その混合物をディゾルバーで撹拌してインキ7を得た。
インキ3で使用したものと同じ「フッ素金雲母1」20部、上記ポリウレタン樹脂溶液60部、及び酢酸エチル10部を混合し、その混合物をディゾルバーで撹拌してインキ8を得た。
インキ5で使用したものと同じ白雲母20部、上記ポリウレタン樹脂溶液60部、及び酢酸エチル10部を混合し、その混合物をディゾルバーで撹拌してインキ9を得た。
インキ6で使用したものと同じ金雲母20部、上記ポリウレタン樹脂溶液60部、及び酢酸エチル10部を混合し、その混合物をディゾルバーで撹拌してインキ10を得た。
インキ5の調製において使用した白雲母の量を20部から15部に変更したこと以外は、インキ5の調製と同様にして、インキ11を得た。
インキ5の調製において使用した白雲母の量を20部から18部に変更したこと以外は、インキ5の調製と同様にして、インキ12を得た。
インキ5の調製において使用した白色顔料(酸化チタン)の量を30部から20部に変更し、かつ、白雲母の量を20部から30部に変更したこと以外は、インキ5の調製と同様にして、インキ13を得た。
インキ5の調製において使用した白色顔料(酸化チタン)の量を30部から20部に変更し、かつ、白雲母の量を20部から40部に変更したこと以外は、インキ5の調製と同様にして、インキ14を得た。
インキ1の調製において、レーザー発色材料として使用した「白色顔料」を、CO2レーザー発色顔料であるモリブデン化合物(オクタモリブデン酸アンモニウム、商品名「PRIME100」、データレース社製)に変更したこと以外は、インキ1の調製と同様にして、インキ15を得た。
100部のインキ15に対して、インキ2で使用したものと同じパール顔料20部を添加し、ディゾルバーで撹拌してインキ16を得た。
100部のインキ15に対して、インキ3で使用したものと同じ「フッ素金雲母1」20部を添加し、ディゾルバーで撹拌してインキ17を得た。
100部のインキ15に対して、インキ4で使用したものと同じ「フッ素金雲母2」20部を添加し、ディゾルバーで撹拌してインキ18を得た。
100部のインキ15に対して、インキ5で使用したものと同じ白雲母20部を添加し、ディゾルバーで撹拌してインキ19を得た。
100部のインキ15に対して、インキ6で使用したものと同じ金雲母20部を添加し、ディゾルバーで撹拌してインキ20を得た。
インキ19の調製において使用した白雲母の量を20部から15部に変更したこと以外は、インキ19の調製と同様にして、インキ21を得た。
インキ19の調製において使用した白雲母の量を20部から18部に変更したこと以外は、インキ19の調製と同様にして、インキ22を得た。
インキ19の調製において使用したモリブデン化合物の量を30部から20部に変更し、かつ、白雲母の量を20部から30部に変更したこと以外は、インキ19の調製と同様にして、インキ23を得た。
インキ19の調製において使用したモリブデン化合物の量を30部から20部に変更し、かつ、白雲母の量を20部から40部に変更したこと以外は、インキ19の調製と同様にして、インキ24を得た。
(希釈インキ1〜24)
得られたインキ1〜24のそれぞれについて、さらに、酢酸エチル(60%)/酢酸プロピル(20%)/イソプロピルアルコール(20%)の混合溶剤で希釈して、ザーンカップNo.3(離合社製)で17秒(25℃)となる粘度に調整し、希釈インキ1〜24を得た。
(ラミネート印刷物1)
基材フィルムとしてコロナ放電処理PETフィルム(商品名「エステルE5102」、東洋紡社製、厚さ12μm)の処理面側に、希釈インキ1を、版深35μmのグラビア版を使用してグラビア印刷した。このようにして、基材フィルム上に希釈インキ1によるインキ層(厚さ3μm)が形成された印刷物を得た。その後、その印刷物のインキ層側に、ポリエチレンイミン系アンカーコート剤(商品名「セイカダイン4100」、大日精化工業社製)を塗布し、乾燥させ、アンカーコート層(厚さ0.03μm)を形成した。そして、そのアンカーコート層に、中間層としてLDPE(商品名「ノバテックLC600A」、日本ポリエチレン社製)を溶融押し出ししてLLDPEフィルム(商品名「T.U.X FC−D」、三井化学東セロ社製)をラミネートした。このようにして、印刷物1における基材フィルムに設けられたインキ層にLDPE層(厚さ約30μm)及びLLDPE層(厚さ30μm)の保護層(厚さ計約60μm)が積層されたラミネート印刷物1を得た。
ラミネート印刷物1の作製において使用した希釈インキ1を、後記表1(表1−1及び表1−2)並びに表2(表2−1及び表2−2)に示す通り、上記の希釈インキ2〜24のいずれかに変更したこと以外は、ラミネート印刷物1の作製方法と同様の方法で、ラミネート印刷物2〜24を得た。なお、表1及び表2に示す通り、希釈インキ7〜10を用いて作製したラミネート印刷物7〜10については、後述するファイバーレーザーによる試験例及びCO2レーザーによる試験例の両方に用いるためにそれぞれ2枚ずつ用意した。
得られたラミネート印刷物1〜14のそれぞれについて、ファイバーレーザーを用いたレーザーマーキングを行い、記録物A1〜A14を得た。具体的には、ラミネート印刷物におけるインキ層が設けられた領域に対して、ラミネート印刷物におけるPETフィルム側から、ファイバーレーザーマーカー(商品名「Videojet7510」、Videojet Tchnologies社製)でファイバーレーザー(波長:1060〜1070nm)を照射し、記録物を得た。ファイバーレーザーの照射パターンは、「2017.06.01」)の文字(文字高:5mm)、及び直径5mmの円形状塗りつぶし画像とし、それらの文字及び画像を記録した。ファイバーレーザーの照射条件は、文字及び画像の両照射パターンともに、スキャンスピードを1000mm/秒、及びパルス周波数を20kHzに設定し、また、文字の照射パターンの平均出力を10W、画像の照射パターンの平均出力を8.5Wに設定した。
得られたラミネート印刷物15〜20、7〜10、及び21〜24のそれぞれについて、CO2レーザーを用いたレーザーマーキングを行い、記録物B1〜B14を得た。具体的には、ラミネート印刷物におけるインキ層が設けられた領域に対して、ラミネート印刷物におけるPETフィルム側から、CO2レーザーマーカー(商品名「ML−Z9520」、キーエンス社製)でCO2レーザー(波長:10600nm)を照射し、記録物を得た。CO2レーザーの照射パターンは、「賞味期限 2017.06.01」の文字(文字高:5mm)、及び8mm角の正方形状の塗りつぶし画像とし、それらの文字及び画像を記録した。CO2レーザーの照射条件は、文字の照射パターンでは、以下に示す2通りの照射条件1及び2に設定し、画像の照射パターンでは、以下に示す照射条件3に設定した。
(文字の照射条件1)
スキャンスピード:3000mm/秒、平均出力:10W
(文字の照射条件2)
スキャンスピード:2000mm/秒、平均出力:10W
(画像の照射条件3)
スキャンスピード:1000mm/秒、平均出力:7.5W
反射濃度計(商品名「Spectro Eye」、Gretag Macbeth社製)を用いて、記録物A1〜A14及びB1〜B14における塗りつぶし画像(円形状又は正方形状)の反射濃度(DB)を測定し、以下に示す評価基準にしたがって記録濃度を評価した。以下に示す評価基準において、「A」及び「B」を実使用可能なレベルとし、「C」及び「D」を実使用不可能なレベルとした。評価結果を表1及び表2の下段に示す。なお、試験例A7〜A10及びB7〜B10ではいずれもDBが0.1未満であった。
A:DBが1.0以上であった。
B:DBが0.5以上1.0未満であった。
C:DBが0.2以上0.5未満であった。
D:DBが0.2未満であった。
記録物A1〜A14における「2017.06.01」の文字(数字)を目視で確認し、文字のかすれ具合及び濃さを考慮して、以下に示す評価基準(A〜D)にしたがって文字の鮮明さを評価した。また、試験例B1〜B14における「賞味期限 2017.06.01」の文字(数字及び漢字)についても同様に、以下に示す評価基準(AA〜D)にしたがって文字の鮮明さを評価した。以下に示す評価基準において、「AA」、「A」及び「B」を実使用可能なレベルとし、「C」及び「D」を実使用不可能なレベルとした。評価結果を表1及び表2の下段に示す。
AA:目立ったかすれはなく、かつ文字が薄すぎず、漢字及び数字を明瞭に認識できた。
A:目立ったかすれはなく、かつ文字が薄すぎず、数字を明瞭に認識できた。
B:文字がかすれ、かつ薄い部分があったが、文字を認識できた。
C:大部分の文字がかすれ、かつ非常に薄かったため、文字の認識が困難であった。
D:文字がほとんど記録されておらず、文字を認識することができなかった。
[バインダー樹脂の準備]
試験例C及びDでは、以下のバインダー樹脂をインキ組成物に用いた。
・ウレタン樹脂;試験例A及びBで用いたポリウレタン樹脂溶液(固形分30%)
・アクリル樹脂;固形分(蒸発残分)が50%であるアクリル樹脂溶液(商品名「ダイヤナールLR−186」、三菱ケミカル社製、Tg52℃、重量平均分子量(Mw)35,000)
・ポリエステル樹脂;固形分(蒸発残分)が100%であるポリエステル樹脂(商品名「ポリエスターTP−220」、日本合成化学社製、Tg70℃、数平均分子量(Mn)16,000)をトルエン(50%)/メチルエチルケトン(50%)の混合溶剤で溶解させた、固形分(蒸発残分)が30%であるポリエステル樹脂溶液
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合(PVC−PVAc)樹脂;固形分(蒸発残分)が100%である塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂(商品名「VINNOL E15−48A」、Wacker社製、Tg69℃、分子量(Mn)22,000)をトルエン(50%)/メチルエチルケトン(50%)の混合溶剤で溶解させた、固形分(蒸発残分)が30%である塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂溶液
・ポリアミド樹脂:固形分(蒸発残分)が100%であるポリアミド樹脂(商品名「レオマイドS−2800」、花王社製、軟化点112〜120℃)をイソプロピルアルコール(70%)/トルエン(30%)の混合溶剤で溶解させた、固形分が30%であるポリアミド樹脂溶液
・硝化綿:固形分(蒸発残分)が70%である硝化綿(商品名「H(RS)―1/2」、韓国CNC社製)をトルエン(50%)/イソプロピルアルコール(30%)/酢酸エチル(20%)の混合溶剤で溶解させた、固形分(蒸発残分)が20%である硝化綿溶液
(インキ26〜29)
試験例Aにおけるインキ1の調製に使用した上記ポリウレタン樹脂溶液60部(固形分として18部)を、インキ26では上記アクリル樹脂溶液36部(固形分として18部)に、インキ27では上記ポリエステル樹脂溶液60部(固形分として18部)に、インキ28では上記PVC−PVAc樹脂溶液60部(固形分として18部)に、インキ29では上記ポリアミド樹脂溶液42部(固形分として12.6部)及び硝化綿溶液27部(固形分として5.4部)の混合樹脂溶液(固形分計18部)に、それぞれ変更したこと以外は、インキ1の調製と同様にして、インキ26〜29を得た。
得られたインキ26〜29のそれぞれに対して、試験例Aにおけるインキ5の調製に使用した白雲母20部を添加し、ディゾルバーで撹拌して、それぞれインキ31〜34を得た。
試験例Bにおけるインキ15の調製に使用した上記ポリウレタン樹脂溶液60部(固形分として18部)を、インキ37では上記アクリル樹脂溶液36部(固形分として18部)に、インキ38では上記ポリエステル樹脂溶液60部(固形分として18部)に、インキ39では上記PVC−PVAc樹脂溶液60部(固形分として18部)に、インキ40では上記ポリアミド樹脂溶液42部(固形分として12.6部)及び硝化綿溶液27部(固形分として5.4部)の混合樹脂溶液(固形分計18部)に、それぞれ変更し、かつ、白雲母20部を添加したこと以外は、インキ15の調製と同様にして、インキ37〜40を得た。
(希釈インキ25、30、35、及び36)
インキ1、5、15、及び19のそれぞれに対して、固形分(不揮発分)が30%であるポリイソシアネート硬化剤(商品名「ラミックB ハードナー」、大日精化工業社製)を10部(固形分として3部)添加し、さらに酢酸エチル(60%)/酢酸プロピル(20%)/イソプロピルアルコール(20%)の混合溶剤で希釈して、ザーンカップNo.3(離合社製)で17秒(25℃)となる粘度に調整し、それぞれ、希釈インキ25、30、35、及び36を得た。
インキ26〜28、31〜33、及び37〜39に対して、上記ポリイソシアネート硬化剤を10部(固形分として3部)添加し、さらにトルエン(50%)/メチルエチルケトン(50%)の混合溶剤で希釈して、ザーンカップNo.3(離合社製)で17秒(25℃)となる粘度に調整し、それぞれ、希釈インキ26〜28、31〜33、及び37〜39を得た。
インキ29、34、及び40に対して、トルエン(50%)/イソプロピルアルコール(30%)/酢酸エチル(20%)の混合溶剤で希釈して、ザーンカップNo.3(離合社製)で17秒(25℃)となる粘度に調整し、それぞれ、希釈インキ29、34、及び40を得た。
(印刷物25)
基材フィルムとしてコロナ放電処理PETフィルム(商品名「エステルE5102」、東洋紡社製、厚さ25μm)の処理面側に、希釈インキ25を、版深35μmのグラビア版を使用してグラビア印刷し、印刷された希釈インキ25を40℃環境で24時間硬化させた。このようにして、基材フィルム上に希釈インキ25によるインキ層(厚さ3μm)が形成された印刷物25を得た。
印刷物25の作製において使用した希釈インキ25を、後記表3及び表4に示す通り、上記の希釈インキ26〜28、30〜33、及び35〜39のいずれかに変更したこと以外は、印刷物25の作製方法と同様の方法で、印刷物26〜28、30〜33、及び35〜39を得た。
希釈インキ29、34、及び40のそれぞれを用いて、印刷物29、34、及び40を作製した。具体的には、基材フィルムとしてコロナ放電処理2軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム(商品名「FOS」、フタムラ化学社製、厚さ50μm)の処理面側に、希釈インキを、版深35μmのグラビア版を使用してグラビア印刷し、基材フィルム上に希釈インキによるインキ層(厚さ3μm)が形成された印刷物を得た。
得られた印刷物25〜34のそれぞれについて、ファイバーレーザーを用いたレーザーマーキングを行い、記録物C1〜C10を得た。具体的には、印刷物におけるインキ層が設けられた領域に対して、印刷物におけるインキ層側から、上記ファイバーレーザーマーカーでファイバーレーザー(波長:1060〜1070nm)を照射し、記録物を得た。ファイバーレーザーの照射パターン及び照射条件は、前述の試験例Aと同条件とした。
得られた印刷物35〜40のそれぞれについて、CO2レーザーを用いたレーザーマーキングを行い、記録物D1〜D6を得た。具体的には、印刷物におけるインキ層が設けられた領域に対して、印刷物におけるインキ層側から、上記CO2レーザーマーカーでCO2レーザー(波長:10600nm)を照射し、記録物を得た。CO2レーザーの照射パターン及び照射条件は、前述の試験例Bと同条件とした。
Claims (8)
- レーザーマーキング層の形成に用いられるインキ組成物であって、
バインダー樹脂と、
レーザー光の照射により前記レーザーマーキング層において発色を生じさせるレーザー発色材料と、
前記レーザー発色材料による前記発色の助剤として機能する鱗片状フィラーと、
を含有するレーザーマーキング用インキ組成物。 - 前記レーザー発色材料は、前記レーザーマーキング層を白色系の色相を有する白地に形成可能であるとともに前記白地において前記レーザー光の照射により黒色系の色相の発色を生じさせる請求項1に記載のレーザーマーキング用インキ組成物。
- 前記鱗片状フィラーの平均粒子径が1〜30μmである請求項1又は2に記載のレーザーマーキング用インキ組成物。
- 前記鱗片状フィラーは、白雲母、金雲母、フッ素金雲母、及び酸化チタン被覆雲母からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザーマーキング用インキ組成物。
- 前記鱗片状フィラーの含有量が、前記レーザーマーキング用インキ組成物の固形分の全質量を基準として、1〜60質量%である請求項1〜4のいずれか1項に記載のレーザーマーキング用インキ組成物。
- 前記レーザーマーキング用インキ組成物の固形分の全質量を基準として、前記鱗片状フィラーの含有量が、前記レーザー発色材料の含有量に対する質量比率で、0.5〜2.0倍である請求項1〜5のいずれか1項に記載のレーザーマーキング用インキ組成物。
- 前記バインダー樹脂は、ウレタン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、並びにポリアミド樹脂と硝化綿の混合樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む請求項1〜6のいずれか1項に記載のレーザーマーキング用インキ組成物。
- 基材と、前記基材に設けられたレーザーマーキング層とを備え、
前記レーザーマーキング層は、バインダー樹脂と、レーザー光の照射により前記レーザーマーキング層において発色を生じさせるレーザー発色材料と、前記レーザー発色材料による前記発色の助剤として機能する鱗片状フィラーと、を含有する包装材。
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