JP2005238597A - シート状多孔質体の製造方法およびシート状多孔質体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 湿式凝固法により、厚さ方向に孔径の分布が少ない均一なシート状多孔質体を提供する。
【解決手段】 少なくとも1種以上の高分子材料と、該高分子材料の良溶剤と、この良溶剤と相溶性のある貧溶剤に溶解する1種または2種以上の気孔形成材とを含む原料組成物を基材上にキャストする工程、前記高分子材料に対する良溶剤と前記貧溶剤との混合溶液に浸漬する工程を含む、シート状多孔質体の製造方法である。シート状多孔質体の表面から内部にわたって平均孔径が均一性に富むシート状多孔質体を製造することができる。従来よりもシート状多孔質体の厚さを厚くすることができる。
【選択図】 なし
【解決手段】 少なくとも1種以上の高分子材料と、該高分子材料の良溶剤と、この良溶剤と相溶性のある貧溶剤に溶解する1種または2種以上の気孔形成材とを含む原料組成物を基材上にキャストする工程、前記高分子材料に対する良溶剤と前記貧溶剤との混合溶液に浸漬する工程を含む、シート状多孔質体の製造方法である。シート状多孔質体の表面から内部にわたって平均孔径が均一性に富むシート状多孔質体を製造することができる。従来よりもシート状多孔質体の厚さを厚くすることができる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、湿式凝固法により厚さ方向に孔径の分布が少なく、均一なシート状多孔質体を得る製造方法に関し、より詳細には、シート状多孔質体の原料化合物を良溶剤と貧溶剤との混合液に浸漬することで孔径の分布を少なくした、シート状多孔質体の製造方法、およびシート状多孔質体に関する。
成分輸血への普及に伴い、白血球を効率よく捕捉すると同時に赤血球の収率向上を目的として、白血球除去フィルターの開発が行われている。このようなフィルターは、白血球の充分な捕捉を行なうと共に捕捉された血球による目詰まりが防止されることが好ましく、このような特性を有するフィルターとして、シート状多孔質体を利用することが提唱されている。
一般に、多孔質体の製造方法には大別して乾式法と湿式法とがある。乾式法は、樹脂溶液を塗布後、溶媒を揮散させることにより樹脂を凝固させる方法であり、多孔質体の原料を金型の中で直接反応させ、気泡を含むウレタンフォームを製造する方法がある。安価で使用用途も多岐にわたるため多用されるが、得られた多孔質は一般には独立気泡であり、孔径を細胞レベルに小さくすることも困難であるため、フィルターや細胞の支持体には不向きである。
一方、湿式法は、有機溶媒に膜素材を20%程度の濃度で溶解し、その有機溶媒とは混和するが膜素材を溶解しない凝固液に浸漬する方法である。孔径の大きさを適度にコントロールしやすく連続通気孔を得ることもできるため、血液処理フィルターのような厳格に孔径精度が要求され、かつ濾過(捕捉)対象物以外のものの流路確保が要求される用途に適している。例えば、平均気孔径が1〜60μm、空孔率が30〜95%の三次元網目状連続多孔質体からなる高圧蒸気滅菌可能な白血球捕捉用フィルター材は、高分子材料を含む原料組成物を基材表面にコーティングし、次いで前記高分子材料に対する貧溶剤を主成分とする浴に浸漬させ、ゲル化する工程によって製造されている(特許文献1)。
特許第3172542号
しかしながら、湿式凝固法によって得られた膜は、スキン層を表面に有する場合があり、肉厚のものを作製すると表面層と内部層との気孔の孔径が大きく異なる場合がある。
このようなスキン層が形成された多孔質体は、表面層の特性に全体の特性が左右されるため、特定の用途には好適に使用できるが、それ以外の用途では使用目的を充分果たせない。例えば、このような多孔質体を白血球除去フィルター等に用いると、白血球を除去することはできるが、ろ過後に目詰まりを生じやすくなる。逆に目詰まりを回避すれば、白血球を充分除去できない場合がある。
また、スキン層の形成によって、多孔質体の厚さ方向に極端に孔径の小さい部分が存在するため、細胞分離などでは孔径サイズを絞り込みむことが困難となる。
この解決手段として表面のスキン層をスライス切除して使うこともできるが、別個にスライス工程が必要になり、不利である。また、スライス時に異物が発生する等のリスクが発生し、白血球除去フィルター、血漿分離フィルターなどの血液処理フィルター、細胞分離膜、細胞培養支持体等の使用には好ましくない。
上記現状に鑑み、本発明は、多孔質表面に孔径の小さいスキン層が発生しない、シート状多孔質体の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、フィルター濾材や細胞の支持体にも使用できるように、孔径が細胞レベルに小さいシート状多孔質体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、湿式法によるシート状多孔質体の製造方法について詳細に検討した結果、少なくとも1種以上の高分子材料と該高分子材料の良溶剤と気孔形成材とを含む原料組成物を基材上にキャストし、これを前記高分子材料に対する貧溶剤に浸漬すると孔径の小さいスキン層が形成されやすいこと、および貧溶剤に代えて良溶剤と貧溶剤との混合液に浸漬させると極めて効率的にスキン層の発生を防止できることを見出し、本発明を完成させた。混合溶液への浸漬の後に更に貧溶剤に浸漬すれば、含まれる気孔形成材を除去することができる。すなわち、上記課題は、以下の(1)〜(10)によって解決される。
(1) 肉厚方向に沿って実質的同一の平均孔径を有するシート状多孔質体の製造方法であって、
少なくとも1種以上の高分子材料と、該高分子材料の良溶剤と、この良溶剤と相溶性のある貧溶剤に溶解する1種または2種以上の気孔形成材とを含む原料組成物をシート状基材にキャストする工程、前記高分子材料に対する良溶剤と前記貧溶剤との混合溶液に浸漬する工程を含むことを特徴とするシート状多孔質体の製造方法。
少なくとも1種以上の高分子材料と、該高分子材料の良溶剤と、この良溶剤と相溶性のある貧溶剤に溶解する1種または2種以上の気孔形成材とを含む原料組成物をシート状基材にキャストする工程、前記高分子材料に対する良溶剤と前記貧溶剤との混合溶液に浸漬する工程を含むことを特徴とするシート状多孔質体の製造方法。
(2) 前記浸漬工程は、前記高分子材料に対する良溶剤と前記貧溶剤との混合比率が異なる2種以上の溶液に段階的に浸漬するものである、前記(1)記載のシート状多孔質体の製造方法。
(3) 前記浸漬工程は、少なくとも前記高分子材料に対する良溶剤と前記貧溶剤との混合比率が50:50〜80:20である混合溶液に5秒〜3分浸漬する工程を含む、前記(1)または(2)記載のシート状多孔質体の製造方法。
(4) 前記浸漬工程に次いで、前記貧溶剤に浸漬する工程を含む前記(1)〜(3)のいずれかに記載のシート状多孔質体の製造方法。
(5) 肉厚が1.2〜2.7mmであり、かつ、肉厚方向に沿って実質的同一の平均孔径を通することを特徴とするシート状多孔質体。
(6) 前記シート状多孔質体は、一方側の表面部分の平均孔径と、他方側の平均孔径との比率が(一方側の表面部分):(他方側の表面部分)=1:0.7〜1:1.2である前記(5)に記載のシート状多孔質体。
(7) 肉厚が1.2〜2.7mmであり、かつ、両側の表面部分を除いた中央部分の平均孔径と、表面部分の平均孔径がほぼ同一であることを特徴とするシート状多孔質体。
(8) 前記両側の表面部分を除いた中央部分の平均孔径と、前記表面部分の平均孔径との比率が(中央部分):(表面部分)=1:0.7〜1:1.2である前記(7)に記載のシート状多孔質体。
(9) 前記シート状多孔質体は、シート状基材の表面に配置されており、
前記表面部分は、シート状基材と対向する側の表面から約0.3mmまでの部分である前記(8)または(9)に記載のシート状多孔質体。
前記表面部分は、シート状基材と対向する側の表面から約0.3mmまでの部分である前記(8)または(9)に記載のシート状多孔質体。
(10) 前記(5)ないし(9)のいずれかに記載のシート状多孔質体からなり、
該シート状多孔質体の平均孔径が2〜15μmであることを特徴とする白血球除去フィルター。
該シート状多孔質体の平均孔径が2〜15μmであることを特徴とする白血球除去フィルター。
本発明によれば、従来の湿式法によるシート状多孔質体の製造装置を使用して、貧溶剤への浸漬に先立ち良溶剤と貧溶剤との混合液に浸漬させる工程を含めることで、表面から内部に渡って気孔が均一なシート状多孔質体を製造することができる。
特に、肉厚で厚さ方向における孔径の差がないシート状多孔質体を製造、供給する事が可能になる。
本発明によるシート状多孔質体の製造方法によれば、細胞レベルに細孔の小さいシート状多孔質体を得ることができる。しかも、スキン層が存在しないためスキン層の除去工程も不要である。
本発明のシート状多孔質体の製造方法によれば、得られるシート状多孔質体は、表面層から内部層に至るまで孔径が均一であるため、一般的なフィルターから血液処理フィルター、細胞培養での支持体等、再生医療分野等での細胞分離膜などに好適に使用することができる。
本発明の第一は、肉厚方向に沿って実質的同一の平均孔径を有するシート状多孔質体の製造方法であって、少なくとも1種以上の高分子材料と、該高分子材料の良溶剤と、この良溶剤と相溶性のある貧溶剤に溶解する1種または2種以上の気孔形成材とを含む原料組成物をシート状基材にキャストする工程、前記高分子材料に対する良溶剤と前記貧溶剤との混合溶液に浸漬する工程を含むことを特徴とするシート状多孔質体の製造方法である。良溶剤と貧溶剤との混合液に浸漬すると、高分子材料とその良溶剤とを含有する原料組成物の表面において、原料組成物の凝固速度とを調和することができ、凝固速度が速いために発生するスキン層の形成を抑制することができる。また、良溶剤と貧溶剤との混合比率を調整することで、原料組成物の凝固速度を調整することもできる。以下、本発明の好ましい態様の一例を図1を用いて説明する。
図1は、本発明に好ましく使用できる連続式シート状多孔質体製造装置および該装置における原料組成物の流れを示す図である。該装置には、基材10が、同期されたローラ11、21、41の回転によって移動されるように配置され、かつ基材上にキャストした原料組成物を凝固させるための第一浸漬槽、第二浸漬槽が配備されている。
まず、ローラ11の回転で引き出された基材の上部に原料組成物1を適当量キャストする。該基材10は、ローラ11の回転によって第一浸漬槽に導入され凝固を開始し、次いで第二浸漬槽に導入され、良溶剤を溶出するとともに凝固を促進させる。第二浸漬槽での浸漬の後は、例えば更に洗浄槽(図示せず)に導入してもい。
原料組成物に使用される高分子としては、各種高分子を使用することができる。例えば、ポリウレタン、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエステル、ポリ(メタ)アクリレート、ブタジエン−アクリロニトリルコポリマー、ポリアミド、ポリエーテルポリアミドブロックコポリマーあるいはエチレン−ビニルアルコールコポリマーなどがあり、これらの1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、多孔質体の用途にもよるが、医療用に使用する場合には高圧蒸気滅菌に耐えうる耐熱性を有するものであることが好ましく、この点で、特にポリウレタンが好ましい。この高分子材料の配合量は、原料組成物中に5〜30質量%、より好ましくは10〜20質量%である。高分子材料の配合量が5質量%を下回ると、得られる多孔質体の強度が十分とならない場合があり、一方、30質量%を越えると、原料組成物の粘度が極度に上昇しキャスティングの際の取扱いが困難な場合がある。
このような高分子材料に対する良溶剤とは高分子材料を溶解する溶媒であり、従って、用いる高分子材料の種類によって適宜選択され得る。また、高分子材料には気孔形成材を添加するが、この良溶剤と相溶性のある貧溶剤に溶解するものに限定されるため、これらを考慮すると、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトン、ジオキサン、メチルセルソルブアセテート、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン、エチルアルコール、メチルアルコール、メチルエチルケトン、フェノール、ギ酸の他、芳香族炭化水素あるいは塩素化炭化水素、フッ素化アルコール等が代表的なものとして示される。高分子材料がポリウレタンの場合には、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、アセトン、酢酸エチル等が好ましい。なお、良溶剤の配合量は、原料組成物中に50〜90質量%、より好ましくは60〜80質量%である。
気孔形成剤としては、上記高分子材料の良溶剤と相溶性のある貧溶剤に溶解または膨潤するものに限定される。このような貧溶剤としては、水、アルコールなどがあり、このような貧溶剤に溶解するものとして、水溶性高分子などの水溶性化合物を好適に使用することができる。具体的には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ポリエーテル、多糖類、ポリアクリル酸またはその塩、ポリアクリルアミドなどが気孔形成剤として使用可能である。これらの気孔形成剤の添加量は、前記原料組成物に3〜45質量%、より好ましくは10〜20質量%である。気孔形成剤の添加量が3質量%未満であると、得られる多孔質体が三次元網目状連続組織、すなわち多孔質体のマトリックスにより形成される連続開放気孔を形成しない場合があり、一方、45質量%を越えると、原料組成物の粘度が極度に上昇し取扱いが困難なものとなるためである。
またさらに、この原料組成物中には必要に応じて、原料組成物100質量部に対して30質量部以下、好ましくは5〜15質量部の配合量で、気孔径調整剤を添加することもできる。この気孔径調整剤は、高分子材料の貧溶剤に溶解し、かつ良溶剤には溶解しないもので、例えば、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化リチウム等の無機塩が用いられる。上記成分を含む原料組成物は、溶剤の沸点以下、好ましくは30〜80℃で、均一な分散体が形成されるまで十分に攪拌混合されることが好ましい。
該原料組成物は、先端部に扁平なスリットを有する適当なダイ、例えばTダイ等を有する押出機により押出し、基材の表面にキャストする。
本発明で使用する基材としては、上記原料組成物をキャストできるものであれば特に制限はない。しかしながら、多孔質体を基材から剥離せずに使用する場合には、基材は多孔質体に要求される透過性などを阻害しないことが好ましい。特に、白血球除去フィルター、血漿分離フィルターなどの血液処理フィルター、細胞培養での支持体等、再生医療分野等での細胞分離膜などに使用するには、細胞径に適する空隙を有することが好ましい。このような条件を満たす材料としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリオレフィン等がある。これらの厚みは特に限定されないが、通常0.05〜1mm、好ましくは0.1〜0.5mmである。
第一浸漬槽は、前記良溶剤と前記貧溶剤との混合溶液からなる。第一浸漬槽に使用する良溶剤は、原料組成物に配合した良溶剤と同じであってもよいが、異なっていてもよい。また、貧溶剤も配合する気孔形成材によって適宜選択することができる。本発明では、このような良溶剤と貧溶剤との配合比(良溶剤:貧溶剤)が50:50〜80:20(質量比)の混合溶液にキャスト物を浸漬させることが好ましい。より好ましくは60:40〜70:30質量比である。従来は、このような良溶剤と貧溶剤との混合溶液に浸漬することなく、ただちに水などの貧溶剤に浸漬させ、原料組成物を凝固すると共に含まれる気孔形成材を溶出させていた。しかしながら、特に表面層の急激な凝固によって表面層の気孔径が小さくなり、この結果、内部層と表面層との気孔の平均孔径の差が大きくなりやすかった。しかしながら本発明では、上記する混合溶液に浸漬することで、表面からの良溶剤の溶出速度を遅くし、いわゆるスキン層の形成を効率的に抑制することができ、表面から内部層にわたり均一は孔径のシート状多孔質体とすることができる。
この混合溶液の温度は、50〜95℃であることが好ましく、より好ましくは60〜80℃である。該混合溶液は、第一浸漬槽にある攪拌子23によって攪拌されている。該混合溶液の温度が50℃を下回ると良溶剤の溶出が緩慢となり、一方、95℃を越えると、形成された高分子材料が混合溶液に溶解する場合がある。なお、このような温度は図示しない温度制御装置によって調整することができる。
第一浸漬槽への浸漬時間は、5秒〜3分、より好ましくは20秒〜1分である。5秒を下回ると、スキン層抑制の効果が十分でなく、一方、3分を越えると、高分子材料が混合溶液に溶解する場合がある。本発明では、ローラ11、21および41は同期して一定速度で回転するように制御されているため、このような浸漬時間の調整は、第一浸漬槽内に配置された基材の支持棒25と27の間隔などを変化させることで調整することができる。
図1の態様では、第一浸漬槽を出た基材10は原料組成物をローラ21側に向けて移動する。上記原料組成物は第一浸漬槽で凝固を開始するが、第一浸漬槽への浸漬のみでは完全に気孔を形成させて凝固させない。しかしながら、第一浸漬槽での混合溶液の温度や浸漬時間が上記範囲にあれば、ローラ21に原料組成物が付着することなく、また形成された気孔が押しつぶされること無く、連続的に第二浸漬槽に導入させることができる。なお、図1と相違して、ローラ21に基材側が向くようにして移動させてもよい。
第二浸漬槽の液組成は、第一浸漬槽の組成と良溶剤と貧溶剤との配合比を代えたものであり、好ましくは貧溶剤の配合比を第一浸漬槽よりも高濃度とする。具体的には、第二浸漬槽の溶液の良溶剤と貧溶剤との配合比(良溶剤:貧溶剤)は、0:100〜50:50(質量比)、より好ましくは0〜100:30〜70である。また、第二浸漬槽の液温は、第一浸漬槽の液温よりも0〜10℃低く、より好ましくは4〜8℃低くする。その理由は、原料組成物の内部で凝固速度が遅くなり、孔径が大きくなることを防止するためである。また、第二浸漬槽での浸漬時間は、10〜60分、より好ましくは20〜40分である。10分を下回ると、気孔形成材の溶出が十分でなく、一方、60分を越えると、処理時間が長すぎ不利である。原料組成物をキャスティングした基材を支持棒31、32、33、34、35、36を介して折りたたむように浸漬させることで、このような浸漬時間の調整を行うことができる。
このように第一浸漬槽について、良溶剤と貧溶剤との組成比が異なり、特に貧溶剤の配合比が上昇した混合液に浸漬することで、良溶剤を従前よりも時間をかけて溶出させることができ、第一浸漬槽への浸漬と相まって、表面層から内部層に至る気孔径を均一に調製することができる。
なお、図示しないが、本発明では、第一浸漬槽、第二浸漬槽に加えて、良溶剤と貧溶剤との配合比を代え、第二浸漬槽よりも貧溶剤の濃度が高い第三浸漬槽を配置してもよい。この場合、第三浸漬槽の溶液の良溶剤と貧溶剤との配合比(良溶剤:貧溶剤)は、0〜100:20〜80(質量比)、より好ましくは0〜100:10〜90である。また、第三浸漬槽の浸漬温度は、第二浸漬槽よりも10℃低くし、より好ましくは2〜8℃低くする。また、第三浸漬槽の浸漬時間は、10〜60分、より好ましくは20〜40分である。10分を下回ると、気孔形成材の溶出が十分でなく、一方、60分を越えると、処理時間が長すぎ不利である。本発明では、同様にして、第四浸漬槽、題5浸漬槽を設けてもよい。
一方、第一浸漬槽に次いで貧溶剤のみの第二浸漬槽に浸漬して、浸漬工程を終了してもよい。この場合の浸漬時間、浸漬温度は、上記第二浸漬槽の条件に準ずる。本発明の製造方法によるシート状多孔質体は、用途に応じて湿潤したまま使用してもよいが、その後に常法に従ってローラによる圧縮などによって脱水した後に乾燥機などを使用して乾燥してもよい。また、乾燥後に更に滅菌処理を行ってもよい。
なお、以上は連続式のシート状多孔質体の製造方法として記載したが、バッチ式で実施することもできる。
本発明の製造方法により得られたシート状多孔質体は、水銀圧入計を用いて測定した平均気孔径が2〜15μm、BET法による比表面積が0.6〜1.5m2/g、空孔率が70〜90%、肉厚が1.2〜2.7mmであり、かつ走査型電子顕微鏡(500倍に拡大)で観察し、画像全体の面積に対する孔部分の面積の割合を100分率で求めた表面開孔率が30〜80%である三次元網目状連続組織となっている。このため、白血球除去フィルター、血漿分離フィルターなどの血液処理フィルター、細胞培養での支持体等、再生医療分野等での細胞分離膜などに好適に使用することができる。
本発明の第二は、肉厚が1.2〜2.7mmであり、かつ、肉厚方向に沿って実質的同一の平均孔径を通することを特徴とするシート状多孔質体である。
このようなシート状多孔質体は、第一の発明の製造方法によって製造することができる。特に、良溶剤と前記貧溶剤との混合溶液への浸漬工程を含めることで、表面層および内面層にわたって均一な孔径を有するシート状多孔質体を製造することができる。得られたシート状多孔質体は、一方側の表面部分の平均孔径と、他方側の平均孔径との比率が(一方側の表面部分):(他方側の表面部分)=1:0.7〜1:1.2、より好ましくは1:0.8〜1:1.2である均一性を有する。なお、表面部分とは、シート状多孔質体の表面から0.3mmまでの部分を意味する。
また、シート状多孔質体の肉厚は、1.2〜2.7mmであることが好ましく、かつ、両側の表面部分を除いた中央部分の平均孔径と、表面部分の平均孔径がほぼ同一であることを特徴とする。この均一性としては、前記両側の表面部分を除いた中央部分の平均孔径と、前記表面部分の平均孔径との比率が(中央部分):(表面部分)=1:0.7〜1:1.2、より好ましくは1:0.9〜1:1.1である。シート状多孔質体は、一般に外表面と内部との間に平均孔径に大きな差が発生しやすいが、上記範囲であれば、白血球除去フィルターなどとして好適に使用することができる。なお、上記「表面部分」とは、シート状多孔質体の表面から0.3mmまでの部分を意味し、「中央部分」とは、シート状多孔質体の両側の表面部分を取り除いた部分、すなわち、シート状多孔質体の基材側の表面部分と、基材と対向する側の表面部分とを取り除いた部分を意味する。
しかも第一の発明によれば、基材上にキャストする原料組成物を増加することで、内部に亘り均一な平均孔径を有するシート状多孔質体であって、上記のように、厚さ1.2〜2.7mm、より好ましくは1.2〜1.8mmのものを得ることができる。このため、従来、厚さ0.6mmの薄型の多孔質体を8枚の積層して使用していた場合には、本発明による厚さ1.6mmの多孔質体を3枚積層することで従来と同等のろ過機能を発揮させることができる。なお、得られたシート状多孔質体が厚物の場合には、スライスして使用してもよい。このように、本発明の平均孔径が2〜15μmのシート状多孔質体は、白血球除去フィルターに好適に使用することができる。
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は何ら本発明を制限するものではない。
(実施例1)
(1) 原料組成物の調製
水浴付きウトラホモジナイザーを用いてN−メチルピロリドン中にポリウレタンを17質量%になるように加え、同時に塩化カルシウムをポリウレタンの質量に対して10質量%加え、1,000rpm、水浴温40℃以下で6時間撹拌し、ポリウレタンのN−メチルピロリドン溶液を調製した。
(1) 原料組成物の調製
水浴付きウトラホモジナイザーを用いてN−メチルピロリドン中にポリウレタンを17質量%になるように加え、同時に塩化カルシウムをポリウレタンの質量に対して10質量%加え、1,000rpm、水浴温40℃以下で6時間撹拌し、ポリウレタンのN−メチルピロリドン溶液を調製した。
次に、溶解後8時間以上室温静置した溶液800gを油浴付きプラネタリーミキサーのタンクに仕込み、含まれるポリウレタン質量に対し100質量%のメチルセルロースを加え、60rpm、油浴温度60℃で5時間混練した。
(2) 成形条件及び方法
混練直後のドープを70℃に温調したポリエステル製不織布上に2.0mm厚に延伸キャストした。その後、60℃に加温した濃度50、60、70、80質量%のN−メチルピロリドン水溶液中に30秒浸漬し、直ちに60℃の湯浴(0%N−メチルピロリドン水溶液)に浸漬し、30分間凝固させた。
混練直後のドープを70℃に温調したポリエステル製不織布上に2.0mm厚に延伸キャストした。その後、60℃に加温した濃度50、60、70、80質量%のN−メチルピロリドン水溶液中に30秒浸漬し、直ちに60℃の湯浴(0%N−メチルピロリドン水溶液)に浸漬し、30分間凝固させた。
(3) 洗浄、乾燥
凝固したポリウレタン膜を流水下、ロールで絞りメチルセルロースを洗浄除去した。
凝固したポリウレタン膜を流水下、ロールで絞りメチルセルロースを洗浄除去した。
洗浄後、ロールで脱水し、70℃の乾燥器内で乾燥した。乾燥したポリウレタン多孔質体の厚みは1.2mmであった。
(4) 気孔の評価
得られたポリウレタン多孔質体を厚み方向でスライス4分割して、第1層(最下層・基材側)から第4層(表面層)として、各層の平均孔径をパームポロメーターで測定した。結果を表1に示す。
得られたポリウレタン多孔質体を厚み方向でスライス4分割して、第1層(最下層・基材側)から第4層(表面層)として、各層の平均孔径をパームポロメーターで測定した。結果を表1に示す。
(実施例2、3、4)
実施例の第(2)工程で、キャスト後に60℃に加温した濃度50質量%のN−メチルピロリドン水溶液に代えて、濃度60、70、80質量%の溶液に30秒浸漬した以外は実施例1と同様に操作し、シート状多孔質体を得た。実施例1と同様にスライスして、各層の平均孔径をパームポロメーターで測定した。結果を表1に示す。なお、表1において「比率」とは、第4層の平均孔径に対する第2〜3層の平均孔径の比である。
実施例の第(2)工程で、キャスト後に60℃に加温した濃度50質量%のN−メチルピロリドン水溶液に代えて、濃度60、70、80質量%の溶液に30秒浸漬した以外は実施例1と同様に操作し、シート状多孔質体を得た。実施例1と同様にスライスして、各層の平均孔径をパームポロメーターで測定した。結果を表1に示す。なお、表1において「比率」とは、第4層の平均孔径に対する第2〜3層の平均孔径の比である。
(比較例1)
実施例1の工程(2)において、60質量%のN−メチルピロリドン水溶液への浸漬工程をおこなわないこと以外は、実施例1と同様に操作して、シート状多孔質体を得た。乾燥後の厚みは1.2mmであった。
実施例1の工程(2)において、60質量%のN−メチルピロリドン水溶液への浸漬工程をおこなわないこと以外は、実施例1と同様に操作して、シート状多孔質体を得た。乾燥後の厚みは1.2mmであった。
実施例1と同様にスライスして、各層の平均孔径をパームポロメーターで測定した。結果を表1、表2に示す。
(結果)
表1に示すように水に浸漬する前に、濃度の異なるN−メチルピロリドン水溶液に浸漬すると、N−メチルピロリドン濃度が高いほど得られるシート状多孔質体の表面から内部にわたる均一性が向上した。また、N−メチルピロリドン濃度が高いほど、特に第4層の平均孔径を拡大することができる。
表1に示すように水に浸漬する前に、濃度の異なるN−メチルピロリドン水溶液に浸漬すると、N−メチルピロリドン濃度が高いほど得られるシート状多孔質体の表面から内部にわたる均一性が向上した。また、N−メチルピロリドン濃度が高いほど、特に第4層の平均孔径を拡大することができる。
これに対して、N−メチルピロリドン水溶液への浸漬工程を行わない比較例1では、第1層の平均孔径が実施例よりも小さく、更に、第4層の平均孔径も小さくなっており、表面層と最下層との平均孔径差は2.65μmにも達した。
なお、表2から明らかなように、比較例1では1層と4層との比率が0.61であったが、実施例1〜4のシート状多孔質体は0.76〜1.00の範囲にあり、均一性に優れた。中央部分と1層または中央部分と4層との比率においても、本発明の実施例1〜4では、0.84〜1.18の範囲にあるのに対して、比較例1では、第4層との比が0.58と著しく低下していた。これは、本発明の製造方法が均一性に優れるシート状多孔質体を製造できることを示すものである。
(実施例5、比較例2)
実施例2と比較例1のシート状多孔質体を25mmφに打ち抜いてCPD加新鮮全血30mlを濾過し(n=5)、濾過時間と濾過後血算値(白血球数)を測定し、白血球除去フィルターとしての性能を評価した。結果を表3に示す。
実施例2と比較例1のシート状多孔質体を25mmφに打ち抜いてCPD加新鮮全血30mlを濾過し(n=5)、濾過時間と濾過後血算値(白血球数)を測定し、白血球除去フィルターとしての性能を評価した。結果を表3に示す。
(結果)
表3から、実施例2のシート状多孔質体は、比較例1のシート状多孔質体より瀘過時間が短く、しかも瀘過後の白血球数は実施例2と比較例1で得たシート状多孔質体において差はみられなかった。
表3から、実施例2のシート状多孔質体は、比較例1のシート状多孔質体より瀘過時間が短く、しかも瀘過後の白血球数は実施例2と比較例1で得たシート状多孔質体において差はみられなかった。
(実施例5)
実施例1〜4と同様に調製したドープを2.6mm厚になるように延伸キャストし、60℃に温調された60質量%のN−メチルピロリドン水溶液に30秒浸漬後、60℃の水浴中に5分間浸漬、更に30℃の水浴に15分間浸漬した。その後は、実施例1と同様の操作を行いシート状多孔質体を得た。乾燥後厚みは1.8mmであった。得られたシート状多孔質体を厚さ方向に第1層(最下層)から第6層(表面層)に6分割し、平均孔径を測定した。結果を表3に示す。なお、表3において「比率」とは、第6層の平均孔径に対する第2〜5層の平均孔径の比である。
実施例1〜4と同様に調製したドープを2.6mm厚になるように延伸キャストし、60℃に温調された60質量%のN−メチルピロリドン水溶液に30秒浸漬後、60℃の水浴中に5分間浸漬、更に30℃の水浴に15分間浸漬した。その後は、実施例1と同様の操作を行いシート状多孔質体を得た。乾燥後厚みは1.8mmであった。得られたシート状多孔質体を厚さ方向に第1層(最下層)から第6層(表面層)に6分割し、平均孔径を測定した。結果を表3に示す。なお、表3において「比率」とは、第6層の平均孔径に対する第2〜5層の平均孔径の比である。
(比較例2)
60℃に温調された60質量%のN−メチルピロリドン水溶液に浸漬しない以外は、実施例6と同様に操作してシート状多孔質体を得た。乾燥後厚みは1.8mmであった。得られたシート状多孔質体を厚さ方向に第1層から第6層に6分割し、平均孔径を測定した。結果を表4、表5に示す。
60℃に温調された60質量%のN−メチルピロリドン水溶液に浸漬しない以外は、実施例6と同様に操作してシート状多孔質体を得た。乾燥後厚みは1.8mmであった。得られたシート状多孔質体を厚さ方向に第1層から第6層に6分割し、平均孔径を測定した。結果を表4、表5に示す。
表4の結果から、キャスティングの膜厚が厚くなると、比較例2では表面層(第6層)と内部(第1層)との間に孔径の大きい部分ができる傾向があるが、温度の異なる水浴に浸漬させた実施例6のシート状多孔質体では第1層から第6層にわたって、比較例2よりも平均孔径が均一になっていた。
なお、表5から明らかなように、比較例2では1層と4層との比率が0.68であったが、実施例5のシート状多孔質体は0.87であり均一性に優れた。中央部分と1層または中央部分と6層との比率においても、本発明の実施例5では、0.83〜0.95の範囲にあるのに対して、比較例2は、第6層との比が0.61と著しく低下していた。これは、本発明の製造方法が均一性に優れるシート状多孔質体を製造できることを示すものである。
本発明のシート状多孔質体の製造方法は、表面から内部に亘り平均孔径が均一性に富む多孔質を製造することができる。しかも、得られるシート状多孔質体の平均孔径は2〜15μmに調整できるめ、白血球除去フィルターなどに好適に使用でき、有用である。
1・・・原料組成物、
10・・・基材、
11、21、41・・・ローラ、
20・・・第一浸漬槽、
25、27・・・支持棒、
23・・・攪拌子、
30・・・第二浸漬槽、
31、32、33、34、35、36・・・支持棒、
40・・・洗浄槽。
10・・・基材、
11、21、41・・・ローラ、
20・・・第一浸漬槽、
25、27・・・支持棒、
23・・・攪拌子、
30・・・第二浸漬槽、
31、32、33、34、35、36・・・支持棒、
40・・・洗浄槽。
Claims (10)
- 肉厚方向に沿って実質的同一の平均孔径を有するシート状多孔質体の製造方法であって、
少なくとも1種以上の高分子材料と、該高分子材料の良溶剤と、この良溶剤と相溶性のある貧溶剤に溶解する1種または2種以上の気孔形成材とを含む原料組成物をシート状基材にキャストする工程、前記高分子材料に対する良溶剤と前記貧溶剤との混合溶液に浸漬する工程を含むことを特徴とするシート状多孔質体の製造方法。 - 前記浸漬工程は、前記高分子材料に対する良溶剤と前記貧溶剤との混合比率が異なる2種以上の溶液に段階的に浸漬するものである、請求項1記載のシート状多孔質体の製造方法。
- 前記浸漬工程は、少なくとも前記高分子材料に対する良溶剤と前記貧溶剤との混合比率が50:50〜80:20である混合溶液に5秒〜3分浸漬する工程を含む、請求項1または2記載のシート状多孔質体の製造方法。
- 前記浸漬工程に次いで、前記貧溶剤に浸漬する工程を含む請求項1〜3のいずれかに記載のシート状多孔質体の製造方法。
- 肉厚が1.2〜2.7mmであり、かつ、肉厚方向に沿って実質的同一の平均孔径を通することを特徴とするシート状多孔質体。
- 前記シート状多孔質体は、一方側の表面部分の平均孔径と、他方側の平均孔径との比率が(一方側の表面部分):(他方側の表面部分)=1:0.7〜1:1.2である請求項5に記載のシート状多孔質体。
- 肉厚が1.2〜2.7mmであり、かつ、両側の表面部分を除いた中央部分の平均孔径と、表面部分の平均孔径がほぼ同一であることを特徴とするシート状多孔質体。
- 前記両側の表面部分を除いた中央部分の平均孔径と、前記表面部分の平均孔径との比率が(中央部分):(表面部分)=1:0.7〜1:1.2である請求項7に記載のシート状多孔質体。
- 前記シート状多孔質体は、シート状基材の表面に配置されており、
前記表面部分は、シート状基材と対向する側の表面から約0.3mmまでの部分である請求項8または9に記載のシート状多孔質体。 - 請求項5ないし9のいずれかに記載のシート状多孔質体からなり、
該シート状多孔質体の平均孔径が2〜15μmであることを特徴とする白血球除去フィルター。
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JP6460298B1 (ja) * | 2017-08-03 | 2019-01-30 | Dic株式会社 | 多孔体の製造方法 |
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CN113118005A (zh) * | 2020-01-14 | 2021-07-16 | 丰田自动车株式会社 | 树脂多孔质体的制造方法 |
-
2004
- 2004-02-25 JP JP2004050379A patent/JP2005238597A/ja active Pending
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