JP2005238404A - 両面研磨装置及び両面研磨方法 - Google Patents

両面研磨装置及び両面研磨方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005238404A
JP2005238404A JP2004052976A JP2004052976A JP2005238404A JP 2005238404 A JP2005238404 A JP 2005238404A JP 2004052976 A JP2004052976 A JP 2004052976A JP 2004052976 A JP2004052976 A JP 2004052976A JP 2005238404 A JP2005238404 A JP 2005238404A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
carrier
wafer
double
workpiece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004052976A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsura Fujiyama
桂 藤山
Shinichi Kon
信一 今
Yoshihiro Hirano
好宏 平野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Handotai Co Ltd filed Critical Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority to JP2004052976A priority Critical patent/JP2005238404A/ja
Publication of JP2005238404A publication Critical patent/JP2005238404A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)

Abstract

【課題】半導体ウエーハ等のワークを両面研磨装置により研磨する際、ワークをキャリアの保持孔に挿入した後、ワークが保持孔から飛び出すことなく確実に保持することができる両面研磨装置等を提供する。
【解決手段】上下の定盤26a,26bと、該上下の定盤にそれぞれ貼付された研磨布27a,27bと、該上下の研磨布間でウエーハ状のワークWを保持するための保持孔5が形成されたキャリア4と、前記研磨布とワークとの間に研磨スラリーを供給する研磨スラリー供給手段23とを有し、少なくとも前記キャリア及び/又は下定盤の研磨布に対してガスを噴射することにより前記キャリア及び/又は研磨布から液体を飛散させるガス噴射手段8を備えていることを特徴とする両面研磨装置。下定盤の研磨布上にキャリアをセットした後、ワークを前記キャリアの保持孔内に挿入する前に、前記キャリア及び/又は下定盤の研磨布から液体を飛散させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、シリコンウエーハ等のウエーハ状のワークに対する両面研磨装置及び両面研磨方法に関する。
従来、シリコンウエーハ等の半導体ウエーハを研磨する装置として、片面研磨装置と両面研磨装置が使用されている。一般的な両面研磨装置としては、図5及び図6に示すような遊星歯車機構を用いた、いわゆる4ウエイ方式の装置50が知られている。
このような両面研磨装置50によりシリコンウエーハWを研磨する場合、キャリア51に複数形成されたウエーハ保持孔58にウエーハWを挿入して保持する。そして、保持孔内のウエーハWを研磨布57a,57bがそれぞれ貼付された上定盤56a及び下定盤56bで挟み込み、スラリー供給孔53を通じて研磨スラリーを供給するとともに、キャリア51をサンギヤ54とインターナルギヤ55との間で自転公転させる。これにより、各保持孔内のウエーハWの両面を同時に研磨することができる。
また、他の形態の両面研磨装置として、例えば、図7及び図8に示されるように、上下の定盤36a,36b(研磨布37a,37b)の間に挟まれたキャリア31を自転させずに小さな円を描くように揺動させる装置30が知られている(特許文献1、特許文献2参照。)。保持孔34を有するキャリア31がキャリアホルダ38に保持され、ホルダ38の軸受部39には偏心アーム40が回転自在に挿着されている。
研磨の際、全ての偏心アーム40をタイミングチェーン42等を介して回転軸41を中心に同期して回転させることにより、キャリアホルダ38に保持されたキャリア31が、自転せずに水平面内で小さな円を描くようにして円運動を行うことができる。このような、いわば揺動式の両面研磨装置30であれば小型化することができるため、比較的狭いスペースで研磨作業を行うことができる。近年のウエーハの大口径化に伴い、揺動式の両面研磨装置30が多く用いられるようになっている。
このような両面研磨装置30による研磨手順をさらに具体的に説明すると、例えば25枚のウエーハを収容したボックス(一般的に、FOSB、FOUPなどと呼ばれている。)が自動搬送装置(AGV等)によって所定の位置まで運ばれ、両面研磨装置30のローディングステーション(ローダ部)に配置される。次いで、ボックス内のウエーハを、キャリア31の各保持孔34内に挿入した後、上下の定盤36a,36b(研磨布37a,37b)によりウエーハWの両面を挟み込む。上下の定盤36a,36bを回転させるとともにキャリア31を揺動させ、スラリー供給孔33から研磨スラリーを供給する。スラリーは、キャリア31のスラリー通過孔35等を通じて下側の研磨布37bにも達し、ウエーハWの両面が同時に研磨される。所定の時間研磨を行った後、定盤36a,36bとキャリア31の運動を停止する。そして、保持孔34内のウエーハWは、ウエット状態を保ちながらアンローディングステーション(アンローダ部)へと搬出され、回収用容器(水槽)内に回収される。
ウエーハを回収した後、前記と同様にしてボックス内のウエーハをキャリアの保持孔に挿入して研磨を行うが、研磨布内部には前の研磨で生じた研磨カスが入り込んで目詰まりするため、定期的に、あるいは1回の研磨ごとにドレッシングを行うことがある。例えば、研磨布に大量の水をかけながらセラミックス製のプレート(ドレッシングプレート)を摺接させることによりドレッシングを行う。
従来、キャリアの保持孔にウエーハを挿入し、また、研磨後のウエーハをキャリアから回収するのは人手により行われていた。しかし、近年では自動化が進み、ボックス内のウエーハのローディングや研磨後のウエーハのアンローディングなどが搬送ロボットにより自動的に行われるようになってきている。
例えば、遊星歯車構造の両面研磨装置では、キャリアのウエーハ保持面を視覚センサにより認識し、認識した画像データからウエーハ保持孔の位置を算定し、その算定結果に基づいてウエーハ搬送ロボットの位置を制御する自動搬送装置が提案されている(特許文献3参照)。
また、揺動式の両面研磨装置では、例えば、機械的な位置決め機能(インデックス機能)を有するキャリアホルダとし、図8に示したような5つの保持孔34を有するキャリア31であれば、72°ずつ回転させて位置決めすることで、各保持孔34に対し搬送ロボットにより定位置でウエーハを1枚ずつセットすることができる。なお、研磨後は、同様にキャリア31を回転させることで、搬送ロボットによりウエーハを1枚ずつ搬出することができる。
ところが、上記のようにウエーハをキャリアの保持孔に挿入した後、次のウエーハを保持孔に挿入する際にインデックスによりキャリアを回転させたとき、既に保持孔に挿入されていたウエーハが保持孔から飛び出してしまうという問題がある。特に、ドレッシング後など、研磨布中あるいは研磨布上に水等の液体が多量に存在するときに、ウエーハが保持孔から飛び出してしまうことが多かった。
そのため、ウエーハを人手により保持孔に挿入する場合は、作業者がウエーハを研磨布に密着するように強く押し込むような手法でセットしていたが、搬送ロボットにより保持孔にウエーハを自動的に挿入する場合は、上記のような手法をロボットで行うことは非常に困難であった。
また、保持孔からウエーハの一部が飛び出した(脱落)状態で研磨を行ったり、研磨中に保持孔からウエーハが飛び出してしまった場合、ウエーハのワレやカケが生じて不良率が高くなってしまう。さらに、ウエーハが保持孔から飛び出してしまうと、ウエーハの搬送を停止したり、あるいはそのまま研磨を行ってしまったときに、研磨布さらには定盤をも損傷するなどの研磨装置の異常やトラブルが生じ、生産性の低下につながってしまう。
このようにキャリアの保持孔内にウエーハを挿入して保持する工程が、生産性の低下を招き、特に両面研磨工程の自動化の妨げとなっている。
特開平10−202511号公報 特開2000−42912号公報 特開平11−207611号公報
上記のような問題に鑑み、本発明は、半導体ウエーハ等のワークを両面研磨装置により研磨する際、ワークをキャリアの保持孔に挿入した後、ワークが保持孔から飛び出すことなく確実に保持することができる両面研磨装置及び両面研磨方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、少なくとも、上下の定盤と、該上下の定盤にそれぞれ貼付された研磨布と、該上下の研磨布間でウエーハ状のワークを保持するための保持孔が形成されたキャリアと、前記研磨布とワークとの間に研磨スラリーを供給する研磨スラリー供給手段とを有する両面研磨装置であって、少なくとも前記キャリア及び/又は下定盤の研磨布に対してガスを噴射することにより前記キャリア及び/又は研磨布から液体を飛散させるガス噴射手段を備えていることを特徴とする両面研磨装置が提供される(請求項1)。
このようにキャリアや下定盤の研磨布から液体を飛散させるガス噴射手段を備えた両面研磨装置であれば、ウエーハをキャリアの保持孔にセットする前に、キャリアや研磨布から水や研磨スラリーなどの液体をガス噴射により飛散させることができる。従って、キャリア上面、キャリアの保持孔内の研磨布中、あるいは研磨布上の液体を飛散した後でウエーハを挿入すれば、ウエーハは保持孔内に確実に保持され、飛び出すことを防ぐことができる。そのため、ウエーハのワレやカケの発生を防ぎ、さらに、研磨布や定盤などの損傷を防止し、生産性を大幅に向上させることができる。従って、ウエーハの研磨の自動化に大いに資することができる。
この場合、前記両面研磨装置が、前記キャリアを揺動させて前記ワークの研磨を行うものとすることができる(請求項2)。
このような揺動式の両面研磨装置は、比較的小型の装置で大直径のウエーハを研磨することができ、上記のようなガス噴射手段を設けたものとすることで、大直径の鏡面研磨ウエーハを高い生産性で製造することができる。
また、前記ガスとして、ドライエアー又は窒素を噴射するものであることが好ましい(請求項3)。
ドライエアーや窒素は、コストが低く利用し易い上、研磨布やウエーハを汚染することもないので好適である。
さらに本発明によれば、上下の定盤を有する両面研磨装置を用い、下定盤に貼付された研磨布上にキャリアをセットし、該キャリアの保持孔内にウエーハ状のワークを挿入し、該キャリアの保持孔内に保持されたワークを上下の研磨布間に挟み込み、前記ワークの両面を前記上下の研磨布と摺接させるとともに前記ワークと研磨布との間に研磨スラリーを供給することによりワークの両面を研磨する方法において、前記下定盤の研磨布上にキャリアをセットした後、前記ワークを前記キャリアの保持孔内に挿入する前に、前記キャリア及び/又は下定盤の研磨布から液体を飛散させることを特徴とするワークの両面研磨方法が提供される(請求項4)。
このように両面研磨装置により例えばウエーハを研磨する際、下定盤の研磨布上にキャリアをセットした後、ウエーハをキャリアの保持孔内に挿入する前に、キャリアの上面あるいはキャリアの保持孔内における下定盤の研磨布から液体を飛散させれば、その後、保持孔内にウエーハを確実に保持することができる。従って、この方法によれば、ウエーハ飛び出しに基づくウエーハの不良率が低減し、装置のトラブルの発生も防ぐことができる。
この場合、前記液体の飛散を、前記下定盤の回転、前記下定盤の研磨布に対するガス噴射、前記キャリアに対するガス噴射、前記キャリアの揺動、及び前記キャリアの回転の少なくとも1つの手段により行うことができる(請求項5)。
このようないずれかの手段を1つ以上行うようにすれば、下定盤の研磨布等から液体を効率的に飛散させることができる。
また、前記下定盤を回転させるとともに前記キャリアを揺動及び/又は回転させて液体を飛散させるときに、前記キャリアを、下定盤の回転と同一方向に揺動及び/又は回転させることが好ましい(請求項6)。
このように下定盤の回転と同じ方向にキャリアを揺動あるいは回転させれば、下定盤の研磨布から液体をより早く、かつ確実に飛散させることができる。
このとき、前記下定盤の研磨布上にキャリアをセットする前に、前記下定盤の回転及び/又は前記下定盤の研磨布に対するガス噴射により前記研磨布から液体を予め飛散させることが好ましい(請求項7)。
このように下定盤の研磨布上にキャリアをセットする前に研磨布から液体を予め飛散させれば、キャリアをセットした後での研磨布からの液体の飛散をより素早く、より効果的に行うことができる。
前記噴射するガスとして、ドライエアー又は窒素を用いることが好ましい(請求項8)。
これらのガスであればコストが低く利用し易い上、研磨布等を汚染することもない。
この場合、前記キャリアを揺動させて研磨を行うことができる(請求項9)。
このようにキャリアを揺動させて研磨を行えば、特に大直径の鏡面研磨ウエーハを高い生産性で製造することができる。
本発明によれば、半導体ウエーハ等のワークを両面研磨する際、キャリアの上面や下定盤の研磨布から水や研磨スラリーなどの液体を下定盤の回転やガス噴射などにより飛散させた後で、ワークをキャリアの保持孔に挿入する。これにより、ワークを保持孔内で確実に保持することができ、キャリアを動かしたときにウエーハが保持孔から飛び出すことを防ぐことができる。そのため、研磨中のウエーハのワレやカケの発生を防ぎ、さらに、研磨布や定盤などの損傷も防止でき、生産性を大幅に向上させることができる。その結果、本発明は、ウエーハの研磨の自動化に大いに資することができる。
以下、本発明の好適な態様として、シリコンウエーハを両面研磨する場合について添付の図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、本発明に係る両面研磨装置の一例の概略を示し、図2は研磨装置本体(研磨部)2の概略を示している。
この両面研磨装置1は、研磨時に本体2のキャリア4が自転せずに小さな円を描くように揺動する揺動タイプであり、ウエーハの自動搬送を行うため、ローダ部10、搬送ロボット13、アンローダ部16等も設けられている。
装置本体2には、上下の定盤26a,26b、各定盤26a,26bに貼付された研磨布27a,27b、ウエーハWを保持するための保持孔5が形成されたキャリア4、研磨布27a,27bとウエーハWとの間に研磨スラリーを供給するための研磨スラリー供給手段(供給孔)23等が設けられている。
下定盤26bは、下定盤回転モータ25bにより回転され、上定盤26aも同様に回転させることができる。
キャリア4は、周辺部に多数の貫通孔(固定孔)24が形成されており、ホルダ3に取り付けられたピン22を各固定孔24に挿入することでホルダ3に固定されている。そして、キャリアホルダ3の各軸受け部3aに回転自在に取り付けられた偏心アーム7が、揺動モータ25dと揺動同期ギア21により同期して回転されることで、キャリア4は揺動することができる。
また、キャリア4は、キャリア上下動アクチュエーター25cによってホルダ3と共に上下動することができる。
また、インデックステーブル20が設けられており、インデックスモータ25aによりインデックステーブル20を回転させることで、キャリアホルダ3、キャリア上下動アクチュエーター25c、揺動モータ25d等とともにキャリア4を軸Cを中心として回転させることができる。従って、インデックスモータ25aと揺動モータ25dを同時に駆動させることにより、キャリア4を回転させながら揺動させることもできる。
さらにこの両面研磨装置1には、キャリア4と下定盤26bの研磨布27bに対してガスを噴射して、キャリア4と研磨布27bから液体を飛散させるガス噴射手段8が備えられている。このガス噴射手段8は2つのノズル9a,9bを有し、図3に示されるように各ノズル9a,9bはエアーバルブ19等を介して高圧ガス容器(ガスボンベ)やコンプレッサ等のガス供給源12に連結している。一方のノズル9aは、キャリア4及び下定盤26bの研磨布27bに対して真上方向から、他方のノズル9bは横方向からそれぞれエアー等のガスを噴射することができる。
なお、ガス噴射手段は、キャリア4や下定盤26bの研磨布27bに対してガスを噴射して研磨布等から液体を飛散させることができれば図3のようなものに限定されず、例えば上側のノズル9aのみだけでも良いし、ノズルの数も適宜決めればよい。また、ガス噴射を行わないときに各ノズル9a,9bが退避できるように移動手段を設けておくことが好ましい。
このような両面研磨装置1によりシリコンウエーハWの研磨を自動化して行う場合、まず、研磨すべきウエーハWを収容したボックス11がボックス自動搬送装置14により運ばれ、ローダ部10へと配置される。ボックス11のローダ部10への搬送方法は特に限定されるものではなく、床面上を自走する自走型搬送車(AGV)により搬送する方式のほか、室内の天井部にレールを敷設し、レールに沿ってボックス11を搬送する方式(OHT)としても良い。そして、ローダ部10に配置されたボックス11は、オープナー等により蓋が開封される。
次に、ボックス11内のウエーハWを搬送ロボット13によりキャリア4の保持孔5に挿入して研磨を行うが、特に下側の研磨布27bには、前の研磨で使用した研磨スラリーやドレッシングで使用した水が多量に含まれている場合がある。また、キャリア4の上面にも水やスラリーが溜まっている場合がある。
そこで、本発明では、ウエーハをキャリアの保持孔に挿入する前に、キャリア4及び/又は下定盤26bの研磨布27bから水や研磨スラリー等の液体を飛散させる(以下、「水切り」と言う場合がある。)。
図4は、本発明による水切りを加えた研磨工程の一例のフローを示している。
まず、前に行った研磨による研磨布の目詰まりを除去するため、必要に応じて研磨布27a,27bのドレッシングを行う。
例えば、上定盤26aの研磨布27aのドレッシングとして、キャリア4の保持孔内にセラミック製のドレッサーを保持し、研磨布27a,27bに多量の水を高圧で吹き付けるとともに、上下の定盤26a,26bを15〜25rpmの回転数でそれぞれ逆方向に回転させる。
次いで、下定盤上に置かれていたキャリア4を上昇させ、下定盤26bの研磨布27bに対してさらにドレッシングを行う。
このようなドレッシングを行うと、特に下定盤26bの研磨布27bには多量の水が含まれることになる。下側の研磨布27bに多量の水が含まれている状態でキャリア4を下降させてセットし、保持孔5にウエーハWを挿入すると、保持孔内の研磨布中あるいは研磨布上の多量の水によりウエーハWが浮くことがある。そのため、次のウエーハをセットするためにインデックステーブル20等によりキャリア4を回転する際、ウエーハWが保持孔5から飛び出してしまうことがある。
そこで、下定盤26bの研磨布上にキャリア4をセットする前に、下定盤26bの回転により研磨布から液体を予め飛散させる。このとき、上定盤26aとキャリア4は上方に移動させておき、例えば下定盤26bを5〜50rpmの回転数で10〜60秒間回転させることで水切りを行う。なお、ここでの水切りは、下定盤26bの研磨布27bに対し、ガス噴射ノズル9a,9bからドライエアー等を噴射させて行っても良いし、下定盤26bの回転とガス噴射の両方を行っても良い。
なお、各ノズル9a,9bから噴射するガスは、研磨布27bや研磨するウエーハWに対して汚染を引き起こさないものを使用することができ、ドライエアーのほか、窒素ガスも好ましい。ドライエアーや窒素は、研磨布やウエーハを汚染せず、また、コストが低く利用し易いため好適に用いることができる。
このようなキャリア4をセットする前の水切りは、研磨布中の水等の含有量が比較的少ないときには省略することもできるが、特にドレッシング後など研磨布27bに多量の水が含まれているときに極めて有効である。このような水切りを予め行っておけば、後述するキャリア4をセットした後に行う水切りの時間を大幅に短縮することができるとともに、より効果的に行うことができる。
次に、キャリア4を下降させて下定盤26bに貼付された研磨布上にセットする。なお、キャリア4をセットした後、上定盤側から水やスラリーが滴り、キャリア上に液体が溜まってしまうことがある。そして、これらの水等はキャリア4を回転させたときに保持孔内に流れて溜まってしまうおそれがある。
そこで、キャリア4をセットした後、ウエーハWをキャリア4の保持孔内に挿入する前に、キャリア4及び/又はキャリア4の保持孔内における下定盤26bの研磨布27bから液体を飛散させる。
このときの水切りは、例えば、下定盤26bの回転、下定盤26bの研磨布27bに対するガス噴射、キャリア4に対するガス噴射、キャリア4の揺動、及びキャリア4の回転の少なくとも1つ以上の手段により行うことができる。
具体的には、図3に示したように、2つの噴射ノズル9a,9bから、キャリア4の上面及び下定盤の研磨布27b、特に保持孔内の研磨布27bに対し、ドライエアーや窒素等のガスを高圧で噴射する。
また、下定盤26bを回転させ、さらにキャリア4も下定盤26bと同一方向に回転させる。このとき、キャリア4の回転を速くするほど水切り効果が増すが、装置の構造上、下定盤26bほどの回転速度は出にくい。そこで、キャリア4を回転させるとともに揺動させることで、回転速度がそれほど速くなくても水切り効果が増し、より短時間で水を切ることができる。このときキャリア4の揺動は、研磨時と同様に小さな円を描くような円運動となるが、下定盤26bの回転方向と同一方向に揺動させることが好ましい。すなわち、下定盤26bを回転させるとともにキャリア4を下定盤26bの回転と同一方向に回転させながら揺動させることで遠心力が大きくなり、キャリア4の保持孔内に残存する水や研磨スラリーをより早く、かつ確実に飛散させることができる。
なお、上記のような下定盤26bの回転、ガス噴射、キャリア4の揺動、及びキャリア4の回転の各手段は任意に組み合わせれば良く、順序も限定されるものではない。例えば、キャリア4及び保持孔内の研磨布27bに対するガス噴射のみで水切りを行っても良いし、より短時間で水切りするために、全ての手段を同時に用いても良い。また、回転方向も任意であり、キャリア4と下定盤26bを逆回転させるようにしても良い。
キャリア4の上面やキャリア4の保持孔内の水を飛散させた後、キャリア4の保持孔内にウエーハWを挿入する。すなわち、ボックス内のウエーハWを搬送ロボット13により保持して取り出し、研磨部2へと搬送し、キャリア4の保持孔内に挿入する。
なお、搬送ロボット13については、例えば上下左右の動きや回転が可能なものとし、研磨装置内の上部に設けたフレームから吊るされ、関節部を有するものとすることが好ましい。このような搬送ロボットであれば、両面研磨装置1をより小型化することができ、また、下部に設置されたアンローダ部16等との干渉を防ぐこともできる。また、例えば、搬送ロボット13の先端に板状の保持手段を設けておき、ローダ部10のボックス内に水平に収容されているウエーハの下面側をすくい上げて水平に保持することができるものとする。
さらに、搬送ロボット13によりウエーハWを研磨部2へと搬送する際、図1に示されているように、保持孔内に挿入する前にウエーハWを持ち替えるための台(センタリングステージ15)などを設けておいても良い。下面側を保持したウエーハWをセンタリングステージ15の上に一旦載せた後、例えば吸着による保持手段によりウエーハWの上面側中央部を保持し直すことで、ウエーハWをより確実に保持することができ、保持孔5内への挿入も容易となる。なお、搬送ロボット13が、板状保持手段のほかに吸着による保持手段も備えたものとすれば、1台でウエーハWの持ち替えを行うことができ、研磨装置1をより小型化し、コストを一層抑えることができる。
上記のように搬送ロボット13によりウエーハWを保持孔5に挿入する際、キャリア4や研磨布27bは既に水切りされ、保持孔内に水やスラリー等の液体が多量に残留していたり、流入することはない。従って、ウエーハWは保持孔内の水に浮いてしまうようなことはなく、確実にキャリア4の保持孔5に保持されることになる。
他の保持孔5についてもインデックステーブル20等により、72°間隔でキャリア4を回し、搬送ロボット13によりウエーハWを各保持孔に挿入する。このようにキャリア4を回転する際、既に保持孔内に挿入されたウエーハWは、水に浮くことはないので、保持孔5から飛び出してしまうこともない。
全ての保持孔内にウエーハWを挿入した後、上定盤26aを下降させ、キャリア4の保持孔内に保持されたウエーハWを上下の研磨布27a,27bの間に挟み込む。
そして、上下の定盤26a,26bを所定の方向に回転させるとともに、キャリア4を揺動させることにより、ウエーハWの両面を上下の研磨布27a,27bと摺接させる。また、スラリー供給孔23、キャリア4のスラリー通過孔6を通じてウエーハWと研磨布27a,27bとの間に研磨スラリーを供給する。これによりウエーハWは保持孔内に確実に保持され、ウエーハWの両面を同時に研磨することができる。
所定の時間、研磨を行った後、定盤26a,26bとキャリア4の動作を停止し、ウエーハWを回収する。保持孔5からウエーハWを吸着による保持手段により取り出してアンローダ部16の回収用容器(水槽)17へと順次搬出する。なお、ウエーハWの回収は、前記したように吸着による保持手段も備えた搬送ロボット13により行うことが好ましいが、回収用の搬送ロボットを別途設けておいても良い。
全ての保持孔内のウエーハWを回収した後、必要に応じて前記と同様に研磨布27a,27bのドレッシングを行い、キャリア4や下側の研磨布27bの水切りを行った後、次のバッチのウエーハをキャリア4の各保持孔内に挿入して研磨を行う。
このような水切り工程を含む研磨作業を繰り返し、ボックス内の全てのウエーハWが研磨され、回収用容器内17に収容された後、自動搬送装置(AGV)18により次工程(洗浄)へと運ばれる。
以上のように、本発明では、両面研磨装置によりウエーハの研磨を行う際、下定盤の研磨布上にキャリアをセットした後、ウエーハをキャリアの保持孔内に挿入する前に、キャリア及び/又は下定盤の研磨布から液体を飛散させる。このような水切りを行った後で、各保持孔内にウエーハを挿入すれば、ウエーハを確実に保持することができ、他の保持孔にウエーハを挿入する際にキャリアを回転させたとき、保持孔からウエーハが飛び出すことを防ぐことができる。
従って、鏡面研磨ウエーハの良品率を向上させることができ、また、機械トラブルの発生を防止し、生産性を向上させることができる。
その結果、研磨工程の全自動化にも資するところ大である。
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例)
図1のような揺動式の両面研磨装置において、セラミックドレッサーを用いて上下の研磨布をドレッシングした。
ドレッシング後、上定盤とキャリアを上方に移動させた状態で下定盤を25rpmの回転数で20秒間回転させることで、下定盤側の研磨布に含まれる多量の水を予め飛散させた。
次いで、キャリアを下降させて下定盤の研磨布上にセットした後、キャリア(下研磨布)の上側と横側の各ノズルからドライエアーを圧力5〜6MPaの範囲でブローするとともに、下定盤を25rpmの回転数で回転させた。さらに、キャリアを下定盤と同一方向に2rpmの回転数で回転させるとともに、25rpmの回転数で揺動させた。このようなエアブロー、下定盤の回転、キャリアの回転及び揺動による水切りを1分20秒間行った。
水切り後、キャリアの各保持孔にウエーハを挿入し、上定盤を下降させて上下の研磨布間でウエーハを挟み込んだ。そして、上下の定盤の回転とキャリアの揺動により、ウエーハの両面を上下の研磨布と摺接させるとともに研磨スラリーを供給することによりウエーハの両面を研磨した。
上記のような水切り工程を付加する以前は、ウエーハがキャリアの保持孔から飛び出す頻度は5〜10%であった。
しかし、上記のような水切り工程を付加したことでウエーハが保持孔から飛び出すことが無くなり、ウエーハの自動搬送、自動研磨が容易に行えるようになった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、研磨装置内の配置は、図1のものに限定されず、適宜設定すれば良い。
さらに、本発明は揺動式の両面研磨装置に限定されず、4ウエイ方式の両面研磨装置に適用しても良い。
本発明に係る両面研磨装置の一例を示す概略図である。 両面研磨装置本体の一例を示す概略図である。 ガス噴射手段の一例を示す概略図である。 本発明に係る研磨工程の一例を示すフローチャートである。 4ウェイ方式の両面研磨装置の一例を示す概略図である。 遊星歯車構造を示す概略平面図である。 揺動式の両面研磨装置の概略図である。 揺動式の両面研磨装置におけるキャリアホルダの概略平面図である。
符号の説明
1…両面研磨装置、 2…研磨装置本体、 3…キャリアホルダ、 4…キャリア、
5…保持孔、 6…スラリー通過孔、 7…偏心アーム、 8…ガス噴射手段、
9…ノズル、 10…ローダ部、 11…ウエーハ収容ボックス、
12…ガス供給源、 13…搬送ロボット、 14…ボックス自動搬送装置、
15…センタリングステージ、 16…アンローダ部、 17…回収用容器(水槽)、
18…自動搬送装置、 19…エアーバルブ、 20…インデックステーブル、
23…スラリー供給孔、 W…ウエーハ。

Claims (9)

  1. 少なくとも、上下の定盤と、該上下の定盤にそれぞれ貼付された研磨布と、該上下の研磨布間でウエーハ状のワークを保持するための保持孔が形成されたキャリアと、前記研磨布とワークとの間に研磨スラリーを供給する研磨スラリー供給手段とを有する両面研磨装置であって、少なくとも前記キャリア及び/又は下定盤の研磨布に対してガスを噴射することにより前記キャリア及び/又は研磨布から液体を飛散させるガス噴射手段を備えていることを特徴とする両面研磨装置。
  2. 前記両面研磨装置が、前記キャリアを揺動させて前記ワークの研磨を行うものであることを特徴とする請求項1に記載の両面研磨装置。
  3. 前記ガスとして、ドライエアー又は窒素を噴射するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の両面研磨装置。
  4. 上下の定盤を有する両面研磨装置を用い、下定盤に貼付された研磨布上にキャリアをセットし、該キャリアの保持孔内にウエーハ状のワークを挿入し、該キャリアの保持孔内に保持されたワークを上下の研磨布間に挟み込み、前記ワークの両面を前記上下の研磨布と摺接させるとともに前記ワークと研磨布との間に研磨スラリーを供給することによりワークの両面を研磨する方法において、前記下定盤の研磨布上にキャリアをセットした後、前記ワークを前記キャリアの保持孔内に挿入する前に、前記キャリア及び/又は下定盤の研磨布から液体を飛散させることを特徴とするワークの両面研磨方法。
  5. 前記液体の飛散を、前記下定盤の回転、前記研磨布に対するガス噴射、前記キャリアに対するガス噴射、前記キャリアの揺動、及び前記キャリアの回転の少なくとも1つの手段により行うことを特徴とする請求項4に記載のワークの両面研磨方法。
  6. 前記下定盤を回転させるとともに前記キャリアを揺動及び/又は回転させて液体を飛散させるときに、前記キャリアを、下定盤の回転と同一方向に揺動及び/又は回転させることを特徴とする請求項5に記載のワークの両面研磨方法。
  7. 前記下定盤の研磨布上にキャリアをセットする前に、前記下定盤の回転及び/又は前記下定盤の研磨布に対するガス噴射により前記研磨布から液体を予め飛散させることを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載のワークの両面研磨方法。
  8. 前記噴射するガスとして、ドライエアー又は窒素を用いることを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載のワークの両面研磨方法。
  9. 前記キャリアを揺動させて研磨を行うことを特徴とする請求項4ないし請求項8のいずれか1項に記載のワークの両面研磨方法。
JP2004052976A 2004-02-27 2004-02-27 両面研磨装置及び両面研磨方法 Pending JP2005238404A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004052976A JP2005238404A (ja) 2004-02-27 2004-02-27 両面研磨装置及び両面研磨方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004052976A JP2005238404A (ja) 2004-02-27 2004-02-27 両面研磨装置及び両面研磨方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005238404A true JP2005238404A (ja) 2005-09-08

Family

ID=35020677

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004052976A Pending JP2005238404A (ja) 2004-02-27 2004-02-27 両面研磨装置及び両面研磨方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005238404A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101572103B1 (ko) 2014-09-11 2015-12-04 주식회사 엘지실트론 웨이퍼 연마 장치

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101572103B1 (ko) 2014-09-11 2015-12-04 주식회사 엘지실트론 웨이퍼 연마 장치
US9744641B2 (en) 2014-09-11 2017-08-29 Lg Siltron Incorporated Wafer polishing apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI758505B (zh) 晶圓生成裝置
KR20190052138A (ko) 웨이퍼의 엣지 연마 장치 및 방법
CN107887313B (zh) 加工装置
WO2015167012A1 (ja) 基板処理装置及び基板処理方法並びに基板処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
TW201330148A (zh) 基板洗淨方法及基板洗淨裝置
US10131030B2 (en) Buffing apparatus and substrate processing apparatus
JP2007194367A (ja) 洗浄装置及び該洗浄装置を備えるダイシング装置
JP6468037B2 (ja) 研磨装置
JP2008080180A (ja) 洗浄装置および加工装置
JP2016043471A (ja) 基板処理装置
JP7491774B2 (ja) 基板保持回転機構、基板処理装置
JP5345457B2 (ja) 研削装置
JP6445298B2 (ja) 研磨装置、及び、処理方法
JP2003022993A (ja) 基板洗浄方法
JP2011031359A (ja) 研磨工具、研磨装置および研磨加工方法
JP2005238404A (ja) 両面研磨装置及び両面研磨方法
JP2005294378A (ja) 半導体ウエーハの両面研磨装置及び両面研磨方法
JP2011066198A (ja) 研削加工装置
JP2015044250A (ja) ポリッシング方法
TW201543540A (zh) 基板處理裝置及基板處理裝置之配管洗淨方法
JP2007301697A (ja) 研磨方法
JP5257752B2 (ja) 研磨パッドのドレッシング方法
JP2011056615A (ja) 研磨パッドのドレッシング方法
JP2003257912A (ja) 半導体ウエーハの洗浄装置
JP2020131367A (ja) 研削装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061012

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090204

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100202