JP2005237551A - タンクへの消火剤供給方法及びタンク用消火剤供給設備 - Google Patents

タンクへの消火剤供給方法及びタンク用消火剤供給設備 Download PDF

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Abstract

【課題】 タンク火災時におけるタンク側壁面の温度上昇を抑制し且つ迅速にタンク火災を消火できる方法と設備を提供すること。
【解決手段】 可燃性液体16を貯留する略円柱形状のタンク12の可燃性液体16の液面16aより上部のタンク側壁面13近傍から消火剤100を噴射する。噴射は、タンク12の中心方向に対しタンク12の円周方向に所定角度角度づけさせ、これによりタンク中央で竜巻状の上昇気流部22を起こすとともに消火剤100をタンク12の円周方向に旋回させつつ供給し消火を行う。
【選択図】 図4

Description

本願発明は、可燃性液体を貯蔵したタンクに火災時において消火剤を供給する方法及び消火剤を供給する設備に関する。
我が国では石油を貯留する方法は、そのほとんどが地上に設置される鋼製石油貯蔵、いわゆるタンク貯蔵である。タンクは例えば、略円柱状の形状を有し、可燃性液体上に浮いた状態で備えられ、液面の上下に伴い上下する浮屋根を有する浮屋根式のものが知られている。このような可燃性燃料を貯留したタンクに火災が発生し火災の規模が大きくなるとタンク側壁の崩壊を伴う場合があり、消火過程においてこのような現象を防止し且つ早期にタンク火災の消火を行うことが大きな課題となっている。
通常、火災発生直後はその規模は局所的なものであり、比較的容易ないわゆる初期消火が可能であるが、この時期を失すると火災は可燃性液面全面に広がるようになる。火災時の炎の挙動は一定状態に安定したものではなく、例えば炎中に周囲の空気が取り込まれる「炎が呼吸をする」ような動作を伴う現象になる(例えば、特許文献1、『発明の詳細な説明』第3段落目、参照)。
このような現象を伴う炎に熱せられ、可燃性液体液面より上部のタンク側壁は炎の温度(1200℃以上)付近にまで高くなる。一方、タンク側壁の可燃性液体液面直下部では可燃性液体に抜熱され、その温度は急激に低下し例えば、可燃性液体の沸点近傍にまで低下している。
通常、側壁は厚さが5〜20mmの鋼鉄で形成されており、従って上記温度状態において、炎が存在する部位では側壁はタンク径が拡大(拡径)する方向に膨張するが、可燃性液面下部の部位では殆ど変化がない。また、鋼材は温度が常温から1200℃以上の高温に上昇する過程で材質に変質等が発生し例えば脆くなることが知られている。これらのことにより、タンク火災時の側壁の円周方向の拡大膨張は、タンクの高さ位置によって異なる。すなわち、可燃性液面近傍における液面下部では膨張が小さく、液面上部では大きい。従って、タンク側壁に膨張差による応力が働くので亀裂が発生しあるいは湾曲部が発生し易くなりタンク崩壊の原因ともなり得る。
また、浮屋根式タンクにおいて、可燃性液体上に浮かべられた浮屋根が鋼材で構成されている場合、タンク側壁面と同様火災時には膨張差及び鋼材の変質により亀裂が発生し、可燃性液体下部に沈む場合も考えられる。
非特許文献1には、消火剤として泡(泡水溶液)を使用し、この消火剤を可燃性液体液面上に展開させ、液面の全表面を覆うことによりタンク火災を消火する技術が示されている。
この消火剤のタンクへの放出方法は、一般的にはタンク側壁より泡消火剤を壁面に沿って垂下する方法、タンク底部より泡消火剤を注入し液面に展開する方法、外部より泡放射砲によりタンク内部に注入する方法等が知られている。
同文献にはまた消火剤として可燃性気体の希釈作用及び冷却作用を有する二酸化炭素を使用した技術が示されている。この二酸化炭素を使用した火災消火は、火災区画を不燃濃度にすることにより消火するものである。
特許文献1にはタンク消火を行う他の技術が開示されている。これは、火災が可燃性液体の全面に広がった場合の、従って側壁が加熱された状況での消火方法についてのものであり、同文献には消火剤の供給方法と側壁の冷却方法が開示されている。この文献に開示された方法では、タンク火災が発生した場合、すぐにはタンク側壁の冷却を行わず、先ず泡消火剤等の消火剤をタンク内に供給することが優先されている。そして消火剤の供給により、ほとんどの炎が消失したとき(沈火に至る前のノックダウン状態)に側壁に散水等を行い、側壁の冷却を行うことが側壁部の湾曲を回避する上で適切であることを例示している。また、冷却箇所はタンク液面上約3フィート上部が好ましいとされている。そして側壁の冷却と並行して更に粉末消火剤をタンクに供給し最終的な消火が行われるものである。
タンク消火を行う他の技術が特許文献2に開示されている。これは、浮屋根式タンクの火災を火災規模の小さい初期火災の段階で消火するためのもので、浮屋根のシール周囲で発生した火災を感知ヘッドで早期に検知し、且つ火災と判断し粉末消火剤を放出するものである。なお、火災発生の判断は感知ヘッドの作動時に不活性ガスを放出させ、このガス放出に伴う圧力低下が所定値以下になった時に火災発生としている。
最新燃料便覧 燃料協会編 初版第1刷 736頁〜739頁 特表2001−500397号公報 特開2000−140142号公報
しかし、非特許文献1に記載された二酸化炭素を使用した消火技術では、風通しの良い場所では消火の効果は低下する。そして火災発生部位の気体が不燃濃度にまで低下するのに長時間を要すると、タンク側壁が炎により加熱されタンク側壁の湾曲等が発生するおそれがある。
また、同文献に開示された泡消火剤を壁面に沿って垂下させる方法等では、可燃性液体の液面上での消火剤の展開はいずれも自然展開によるものであり、このため消火剤を多量に放出したとしても可燃性液体の液面全面を覆うのに要する時間の短縮には限界があった。従って、全面を覆うまでの間に炎によりタンク側壁が加熱されると可燃性液体液面付近のタンク側壁部で可燃性液体が沸騰し、たとえ液面全面を消火剤が覆ったとしても可燃性液体沸騰による炎が点在する。そして、この炎の側壁加熱により前記沸騰状態が維持されて完全な消火に長時間を要するようになり、また側壁部に亀裂や湾曲が発生する危険性が残る。
特許文献1に示された、ノックダウンの後に側壁の冷却を行う方法では、火災の程度が大きい時期に側壁が熱により湾曲することを防止する積極的な対策がなされているものではなくノックダウン前にタンク側壁面が変形するおそれが残る。
また、特許文献2に示された技術は、浮屋根式タンクに発生した火災が初期火災の場合には有効に作用する。しかし、消火の対象が浮屋根式タンクに限られており、また火災が大きくなった場合には上述のように浮屋根が沈むような場合もあり、このような場合に適用できるものではない。
本願発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、火災時におけるタンク側壁面の温度上昇を抑制し且つ迅速にタンク火災を消火できる方法と設備を提供することにある。
上記目的を達成する請求項1に記載のタンクへの消火剤供給方法は、可燃性液体を貯留する略円柱形状のタンクの可燃性液体液面上に消火剤を供給する方法であって、可燃性液体の液面より上部のタンクの側壁近傍から消火剤を噴射し、噴射は、タンク中心方向に対しタンクの円周方向に所定角度角度づけして行うことを特徴とする。
これにより、消火剤(例えば泡(泡水溶液))の噴射が燃焼している可燃性液体の上方の気体に対して旋回方向の動きを与える。タンク内は火災のエネルギーにより既に上昇気流が発生しているが、上記噴射動作により旋回流発生のきっかけが与えられ、気体の旋回が生じる。これにより、タンク内の液面上方の中心領域において竜巻状に上昇する上昇気流が発生するようになる。
この竜巻状に上昇する上昇気流は安定して旋回しながら上方向に流れる気体流であり、従ってこの上昇気流内部は周囲の気圧に対して負圧になっている。すなわち、この上昇気流は周囲の気体を中心部に巻き込む吸引力を有しており、炎はこの竜巻状上昇気流によりタンク中央へ絞り込まれるように吸引される。その結果、炎はタンク側壁から内側に遠ざけられ、タンク側壁部の温度上昇が抑制され、消火剤がタンクに充填されて火災を消火するまでの間のタンク側壁の熱膨張による湾曲が有効に防止される。
更に、タンクに噴射された消火剤は、可燃性液面の上面を旋回しながら徐々に中心部に向けて展開されて行く。この消火剤の液面展開は旋回流によりタンク中心領域に形成された上記上昇気流の吸引力により中心領域に吸引されるので、消火剤がタンク外部に消失する量が少ないので、迅速且つ確実に可燃性液面全面が覆われ、タンク火災の消火が迅速且つ確実に行われる。
請求項2に記載のタンクへの消火剤供給方法は、請求項1に記載のタンクへの消火剤供給方法であって、消火剤の噴射は、タンク側壁の円周方向の複数の位置から共通の円周方向に向けて行うことを特徴とする。
これにより、気体旋回流をより確実に発生させることができる。すなわち、気体旋回流を発生させる消火剤噴射力がタンク側壁の複数の位置から得られるので、気体の旋回に必要なエネルギーをより確実に得ることができる。また、消火剤の噴射を行う複数の位置の一部が噴射不可能な状態になった場合でも他の位置からの消火剤噴射がこれを補うことが可能となり、動作の確実性も向上する。
請求項3に記載のタンク用消火剤供給設備は、可燃性液体を貯留する略円柱状のタンクに設けられ、可燃性液体の液面上に消火剤を噴射供給する設備であって、可燃性液体の液面より上部のタンク側壁に所定間隔をもって複数設けられ、それぞれ噴射方向をタンク中心方向に対しタンクの共通する円周方向に所定角度角度づけして消火剤を噴射する消火剤噴射口と、消火剤を供給する消火剤供給装置と、を備えたことを特徴とする。
この設備により、請求項1に記載の発明方法を達成することが可能になっている。すなわち、タンク側壁に設けられた消火剤噴射口からの消火剤の噴射により、タンク内での気体の旋回流が発生し、タンク内の液面上方の中心領域において竜巻状に上昇する上昇気流を発生させるようになる。この上昇気流の吸引力により炎がこの上昇気流に絞り込まれるように吸引されるので、タンク側壁部の温度上昇が抑制され、従ってタンク火災を消火するまでの間の側壁の湾曲が有効に防止される。
更に、タンクに噴射された消火剤は可燃性液面の上面を旋回しながら徐々に中心部に向けて展開されて行く。この消火剤の液面展開は旋回流によりタンク中心領域に形成された上記上昇気流の吸引力により中心領域に吸引されるので、迅速且つ確実に可燃性液面全面を覆い、タンク火災の消火が迅速且つ確実に行われる。
請求項4に記載のタンク用消火剤供給設備は、請求項3に記載のタンク用消火剤供給設備であって、消火剤噴射口は、それぞれの噴射方向が所定の範囲で調整可能に設けられたことを特徴とする。
これにより、消火剤の旋回流を発生させるための適切な消火剤噴射方向を設定することができる。すなわち、タンクの直径や高さ更に貯留されている可燃性液体の量(液面高)等の状況に対応して消火剤噴射口の消火剤噴射方向を消火剤噴射口毎に微調整することができる。
請求項5に記載のタンク用消火剤供給設備は、請求項3又は4の何れかに記載のタンク用消火剤供給設備であって、タンクには、前記消火剤噴射口に加えて、タンク内に消火剤を供給する補助消火剤供給口が併設されたことを特徴とする。
この補助消火剤供給口の併設により、前記消火剤噴射口からの消火剤の噴射に加えて補助消火剤供給口からも消火剤が補助的に加えられるので、より確実かつ迅速に可燃性液体液面上を覆うことができる。
請求項6に記載のタンク用消火剤供給設備は、請求項5に記載のタンク用消火剤供給設備であって、補助消火剤供給口は、前記タンクの側壁の内側面に沿って下方に供給する供給口及びタンクの底部側から供給する供給口の何れか一方又は双方の供給であることを特徴とする。
これにより、請求項5のタンク用消火剤供給設備の作用に加えて、タンクの側壁の内側面に沿った下方への消火剤供給ではタンク側壁部の冷却を行いつつ消火剤を供給することができ、また、タンクの底部側からの消火剤供給では、炎により消火剤が消失する状況を回避しつつ消火剤供給を行うことができる。
本発明に係るタンクへの消火剤供給方法及びタンク用消火剤供給設備によれば、タンク側壁の熱負荷を抑制した状態で消火剤を供給でき、かつ供給された消火剤は可燃性液体の液面上で迅速に全面展開されるので、側壁の湾曲や崩壊を防止した状態でタンク火災を迅速に消火することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1は、本実施の形態に係るタンク用消火剤供給設備を浮屋根式タンク12に備えた状態の概念構成を示した図であり(浮屋根の構成は図示していない)、図2は構成部材の配置関係を示す説明図である。なお、タンク内に貯留される可燃性液体としては、重油、原油、石油、ガソリン、灯油、軽油等の他、メタノール、エタノール等の化学液体が挙げられる。
図1に示したようにタンク12内に消火剤100を噴射する消火剤噴射口14は、水平断面略円形のタンク12のタンク側壁部13の5カ所に等間隔で設けられている。消火剤噴射口14の高さ方向の設置位置は、図2に示したようにタンク12に貯留された可燃性液体16の液面16aより上部のタンク側壁13上端近傍位置である。消火剤噴射口14は消火剤をタンク中心方向よりもタンク12の円周方向に傾斜させて消火剤100を噴射するように取り付けられている。
本実施の形態では全ての消火剤噴射口14の噴射方向が、タンク中心方向に対して同じ角度で角度づけされている。この噴射方向の角度づけにより消火剤100のタンク内側壁13aに沿った噴射とこれに因る旋回流の発生を促すものである。なお、消火剤噴射口14は、その噴射方向を遠隔操作で変更可能とする構成を取ることが好適である。
消火剤噴射口14には、噴射口14に消火剤100を供給する供給配管18(図1では一本の実線のみで示している)がタンク12の周囲を囲んで円環状に備えられており、更にこの供給配管18を介して消火剤噴射口14に消火剤100を供給する消火剤供給装置20がタンク12の外部に設置されている。消火剤供給装置20と供給配管18との間には制御弁19が設けられている。
図3、4はそれぞれ図1、2に示したタンク12で火災が発生し、これを上述したタンク消火設備で消火する概要を示したものである。なお、図3、4において、浮屋根は火災により破損し、存在しない状態となっている。
火災が発生した場合、各消火剤噴射口14から消火剤100が噴射されるが消火剤噴出口14の向きは、上述のようにタンク12の中心方向に対し円周方向に角度づけされているので、消火剤100は矢印200で示したようにタンク12の円周方向へ旋回するように噴射される。この消火剤100の噴射により、液面16aの上方の気体に対し図3及び図4の破線300で示した矢印の方向に旋回する動力が与えられる。このきっかけ動作によりタンク上部で気体が旋回し始め、気体旋回流を形成するようになると、気体は図4に示したようにタンク中心部で竜巻状に上昇する上昇気流部22を形成するようになる。
この上昇気流部22の気体流は前述した竜巻やあるいは旋風(dust-devil)のように気体が回転しながら安定して上昇する気体流である。このような安定して一定方向に流れる気体流の内部は周囲の圧力に対して負圧になる。このため図3、4で白い矢印400で示したように竜巻の周囲の気体をタンク12中心方向に向かって吸引するようになり、また気体旋回流300も上昇する(図4参照)。
このように消火剤噴射口14からの消火剤の噴出力により上昇気流部22が形成されると、発生した炎は気体の流れに沿って上昇気流部22に絞り込まれるように吸引され、そして上空に拡散される。炎が中心方向に向かうことにより、炎は側壁13から遠ざけられ、側壁13が炎に直接煽られることがなくなり、側壁13の熱負荷が軽減され従って側壁13の温度上昇も抑制される。
また、上述のように消火剤100は側壁13に沿って噴射されるように角度づけされているので、噴射された消火剤100は矢印200方向に旋回して流れ、液面16a上を展開する。この展開は上記の竜巻状の上昇気流部22の吸引力を受け、消火剤タンク12の中心方向への展開となり、自然展開されるよりも液面16a上の展開がスムーズに行われる。すなわち、噴射された旋回方向の消火剤の流れと、タンク中央領域で生じている竜巻状上昇気流の吸引とによって消火剤100は液面16a上の全面をうず巻状に迅速かつ確実に覆い、迅速なタンク火災の消火がなされる。
このように、タンク側壁13の温度上昇の抑制により側壁13の湾曲等を防止した状態を維持しながら、液面16a上を消火剤で覆い火災を短時間で確実に消火するものである。
図5は、本発明に係るタンク消火設備の他の実施の形態を示している。なお、図3と同様の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。本実施の形態では、消火剤噴射口14と、消火剤を補助的に付加するための補助消火剤供給口であるフォームチャンバー26とが併設されている。フォームチャンバー26は側壁13の上部位置に所定間隔ごとに複数備えられている。そして、フォームチャンバー26から可燃性液体16に向けて補助消火剤、例えば泡(泡水溶液)102を供給するものである。なお、本実施の形態においては、消火剤噴射口14からも同じく泡(泡水溶液)を噴射するようにしている。
これにより、上述の消火剤噴射口14から消火剤100の噴射による竜巻状に上昇する上昇気流部22の発生及び消火剤100の旋回流動に対して補助的に泡(泡水溶液)102が追加される。従って、泡(泡水溶液)の供給がより豊富に行われ、上昇気流部22の吸引力により液面16a上をより迅速に展開するので、より迅速確実に消火が行われる。
本発明の構成は、上記実施の形態の構成に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲で種々の変形が可能である。例えば、図5に示した本実施の形態では消火剤噴射口14から噴出される消火剤及び補助消火剤供給口26から供給される消火剤を共に泡としたが、これに限られるものではない。例えば、消火剤噴射口14から噴出される消火剤100を二酸化炭素ガスやウォターミスト又は粉末混合ガスとし、補助消火剤供給口26から供給される消火剤を低発泡性溶液とすることも可能である。また、補助消火剤供給口26の設置位置をタンク12底部の側壁部13近傍位置とし、ここから消火剤を液面16a上に浮上させる形式にすることも可能であり、その場合、炎により消火剤が消失する状況を回避しつつ消火剤供給を行うことができる。
また、消火剤噴射口14及び消火剤供給装置20は、消火剤100を所定の噴射力で噴射できるものであれば足り、消火剤100の噴出力を調整できる制御弁を供給配管に設けても良い。
また、消火剤噴射口14からの消火剤噴射方向は、消火剤100の噴射により側壁13側から中心へ向けた旋回流を発生できるように設定されていれば良く、例えば予め実験を行い最適の状態に角度づけできるようにしておくのが好適であり、また、消火剤の噴射方向を遠隔で制御するにあたり、タンク内における燃焼状況等を認識するためにテレビカメラを設置しても良い。
本発明に係るタンク用消火設備をタンクに備えた状態の概略上面図である。 図1の構成部材の配置関係を示す説明図である。 図1に示したタンク用消火設備で火災を消火する状態を示した概略上面図である。 図3の側面図である。 本発明に係るタンク用消火設備の他の実施の形態を示した概略説明図である。
符号の説明
12 タンク
13 側壁部
14 消火剤噴射口
16 可燃性液体
18 供給配管
20 消火剤供給装置
22 上昇気流部
26 フォームチャンバー(補助消火剤供給口)
100 消火剤

Claims (6)

  1. 可燃性液体を貯留する略円柱形状のタンクの可燃性液体液面上に消火剤を供給する方法であって、
    前記貯留された可燃性液体の液面より上部の前記タンクの側壁近傍から消火剤を噴射し、該噴射は、タンク中心方向に対し前記タンクの円周方向に所定角度角度づけして行うことを特徴とするタンクへの消火剤供給方法。
  2. 前記消火剤の前記噴射は、前記タンク側壁の円周方向の複数の位置から共通の前記円周方向に向けて行うことを特徴とする請求項1に記載のタンクへの消火剤供給方法。
  3. 可燃性液体を貯留する略円柱状のタンクに備えられ、このタンク内に貯留された前記可燃性液体の液面上に消火剤を噴射供給する設備であって、
    前記貯留された可燃性液体の液面より上部のタンク側壁に所定間隔をもって複数設けられ、それぞれ噴射方向をタンク中心方向に対し前記タンクの共通する円周方向に所定角度角度づけして消火剤を噴射する消火剤噴射口と、
    この消火剤噴射口から前記消火剤を噴射させるように前記消火剤を供給する消火剤供給装置と、を備えたことを特徴とするタンク用消火剤供給設備。
  4. 前記消火剤噴射口は、それぞれの噴射方向が所定の範囲で調整可能に設けられたことを特徴とする請求項3に記載のタンク用消火設備。
  5. 前記タンクには、前記消火剤噴射口に加えて、
    前記タンク内に消火剤を供給する補助消火剤供給口が併設されたことを特徴とする請求項3又は4の何れかに記載のタンク用消火剤供給設備。
  6. 前記補助消火剤供給口は、前記タンクの側壁の内側面に沿って下方に供給する供給口及び前記タンクの底部側から供給する供給口の何れか一方又は双方の供給であることを特徴とする請求項5に記載のタンク用消火剤供給設備。
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