JP2005237289A - β−グルカン含有素材及びその製造方法 - Google Patents

β−グルカン含有素材及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 保存安定性が高く、溶解性に優れ、しかも水等に溶解したときに元の高粘性を復元できるβ−グルカン含有素材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 乾燥に供するアウレオバシジウム培養液の一部を取り出してミキサーで撹拌してからデキストリン及び粉乳を添加して混合した後、これを残りのアウレオバシジウム培養液と混合し、凍結乾燥することにより、β−グルカン含有素材を得る。本β−グルカン含有素材は、更に、乳酸菌の生菌を含有することが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、溶解性に優れた保存安定性の高いβ−グルカン含有素材及びその製造方法に関する。
β−グルカンは,免疫賦活活性や抗腫瘍活性等の種々の生理活性を有しており、中でもβ−1,3−1,6グルカンは優れた生理活性を有していることが知られている。β−1,3−1,6グルカンは、カワラタケ、シイタケ、スエヒロタケ等のキノコ類やアウレオバシジウム(Aureobacidium)属の微生物(通称、黒酵母)の培養液に含まれていることが知られている。特にアウレオバシジウムの培養液にはβ−1,3−1,6グルカンが豊富に含まれており、アウレオバシジウム培養液を利用した健康食品等の開発が進められている。
例えば、下記特許文献1には、オウレオバシディウム プルランス(Aureobasidium pullulans)IFO4466菌株の培養上清から得られるβ−グルカンを医薬、食品添加物、飼料添加物等として用いることが記載されている。
また、下記特許文献2には、オーレオバシジウム属(Aureobacidium、sp)に属する微生物より生産されるβ−1,3−1,6グルカン又はβ−1,3−1,6グルカンとフラクトオリゴ糖とを主成分とする培養液を殺菌処理後、エチルアルコールを濃度60容量%以上になるように加えて撹拌し、析出する凝集物を分離し乾燥することを特徴とするβ−1,3−1,6グルカンを含む飲食物の製法が開示されている。そして、免疫増強作用を有するβ−1,3−1,6グルカン又はこれと人間のビイフイズス因子であるフラクトオリゴ糖とを高濃度に含む固形製品を得ることができるので、健康維持食品又は健康維持飲料への応用、また食品に濃厚性を与え触感性を高めるための増粘剤としての利用等の用途に極めて有用である旨記載されている。
また、下記特許文献3には、ゲスト成分としてのアウレオバシジウム培養液をホスト成分としてのサイクロデキストリンで包接処理した粉末状包接体の形態として物理性及び保存性を改善したアウレオバシジウム培養液組成物が開示されている。
また、下記特許文献4には、β−1,3−1,6グルカン及びリンゴ抽出物を含有する組成物が開示されており、この組成物は、保存中の腐敗、酸化を防止することができ、体内での抗酸化性や抗アレルギー作用をも増強することができ、飲料あるいは皮膚塗布剤に有用である旨記載されている。
また、下記特許文献5には、β−1,3−1,6グルカンの日常的な摂取を可能にし、健康の維持増進に役立てることを可能とすると共に、保形性、弾力性、歯切れ性、歯ごたえ性、粘性、味のマイルド化、味質向上、食感向上等の食品適性に優れた食品を得るために、β−1,3−1,6グルカンを主成分とするアウレオバシジウム培養液を、様々な食品に添加することが記載されている。
特開平6−340701号公報 特開平10−276740号公報 特開2001−186862号公報 特開2002−335926号公報 特開2003−159011号公報
しかしながら、アウレオバシジウム培養液は非常に粘性が高く、そのままでは取り扱いが面倒であるだけでなく、長期間の保存ができないという問題があった。また、乾燥粉末化しても吸湿性が高いため保存安定性が低く、更に粉末の溶解性も悪いという問題もあった。更に、アウレオバシジウム培養液を粉末乾燥化する際に粉末化基剤を用いた場合、高粘性のアウレオバシジウム培養液に粉末化基剤を溶解することが困難なため、ミキサー等を使用してアウレオバシジウム培養液の粘性を低下させた後、粉末化基剤を溶解する必要があるが、このようにして得られたアウレオバシジウム培養液の粉末は溶解性が悪いだけでなく、水等に溶解させても本来の粘性が損なわれているという欠点があった。
したがって、本発明の目的は、保存安定性が高く、溶解性に優れ、しかも水や牛乳等に溶解したときに元の高粘性を復元できるβ−グルカン含有素材及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究した結果、アウレオバシジウム培養液の粉末化基剤としてデキストリン及び粉乳を用いることにより、保存安定性が高く、溶解性に優れ、しかも水や牛乳等に溶解したときに元の高粘性を復元できるアウレオバシジウム培養液の粉末を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のβ−グルカン含有素材は、アウレオバシジウム培養物と、デキストリンと、粉乳とを含有し、乾燥していることを特徴とする。
上記発明によれば、粉末化基剤としてデキストリン及び粉乳を用いてアウレオバシジウム培養物を乾燥粉末化することにより、保存安定性及び溶解性に優れ、しかも水や牛乳等に溶解したときに元の高粘性を復元できるβ−グルカン含有素材を提供することができる。このβ−グルカン含有素材は、直接摂取するだけでなく、様々な飲食品に添加して摂取することにより、β−グルカンの生理活性効果が期待できる。
本発明のβ−グルカン含有素材においては、更に、乳酸菌の生菌を含有することが好ましい。この態様によれば、摂取することにより、β−グルカンと乳酸菌の両方の生理活性効果が期待できるβ−グルカン含有素材を提供することができる。
また、本発明のβ−グルカン含有素材の製造方法は、乾燥に供するアウレオバシジウム培養液の一部を取り出してミキサーで撹拌してからデキストリン及び粉乳を添加して混合した後、これを残りのアウレオバシジウム培養液と混合し、凍結乾燥することを特徴とする。
本発明の製造方法によれば、乾燥に供するアウレオバシジウム培養液の一部を取り出し、これをミキサーでよく撹拌して粘性を下げてからデキストリン及び粉乳を添加、混合することにより、デキストリン及び粉乳を容易に溶解することができる。そして、この培養液を未処理のアウレオバシジウム培養液と混合して凍結乾燥することにより、保存安定性及び溶解性に優れ、しかも水や牛乳等に溶解したときに元の高粘性を復元できるアウレオバシジウム培養液の粉末を効率よく得ることができる。
本発明のβ−グルカン含有素材の製造方法においては、凍結乾燥した後、乳酸菌の生菌粉末を混合することが好ましい。この態様によれば、β−グルカンを高濃度に含有するヨーグルトスターターを提供することができる。
本発明によれば、アウレオバシジウム培養液を乾燥粉末化する際に、粉末化基剤としてデキストリン及び粉乳を用いることにより、保存安定性及び溶解性に優れ、しかも水や牛乳等に溶解したときに元の高粘性を復元できるβ−グルカン含有素材を得ることができる。このβ−グルカン含有素材は、直接摂取するだけでなく、様々な飲食品に添加して摂取することにより、β−グルカンの生理活性効果を期待することができる。特に、乳酸菌の生菌を含有するβ−グルカン含有素材は、ヨーグルトや乳酸菌飲料等の発酵乳製品のスターターとして好適に用いることができ、β−グルカンと乳酸菌の両方の生理活性効果が期待できるβ−グルカン含有発酵乳製品を簡単に得ることができる。
本発明において、アウレオバシジウム培養物とは、アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属し、β−1,3−1,6グルカン生産能を有する菌、例えば、アウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)(ATCC2052、微工研寄託第4257号)等を、ショ糖1%、アスコルビン酸0.2%、米糠0.2%を含む液体培地(pH5.3)に菌を接種し、温度20〜30℃で2〜3日間通気培養、好ましくは通気撹拌培養することにより得ることができる(特開昭57−149301号公報等参照)。また、アウレオバシジウム培養物は市販されており、例えば、商品名「β−グルカン」(株式会社アウレオ製)、商品名「真宝」(株式会社キャッツドットコム製)等を用いることができる。
アウレオバシジウムの培養液には、通常、0.6〜1.8質量%の固形分が含まれており、該固形分中にはβ−1,3−1,6グルカンが5〜50質量%含まれている。なお、β−1,3−1,6グルカンとは、グルコースがβ−1,3結合した主鎖からβ−1,6結合でグルコースが分岐した構造を有するβ−グルカンを意味する。
本発明においては、上記のようにして得られる培養液をそのまま、あるいは濾過等により菌体を分離除去した後、加熱又は加圧加熱殺菌して用いることができる。本発明のβ−グルカン含有素材におけるアウレオバシジウム培養物の配合割合は、固形分中に、上記培養物をβ−1,3−1,6グルカン換算で2.5〜25質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましい。β−1,3−1,6グルカンの配合割合が少なすぎるとβ−1,3−1,6グルカンの生理活性効果が期待できず、多すぎると得られる粉末の吸湿性が高くなり、その後の取り扱いが困難になる。
本発明において、デキストリン及び粉乳は粉末化基剤あるいは賦形剤として用いられるものであり、デキストリンとしては、DE値7〜30、好ましくはDE値18〜25のもののほか、難消化性デキストリンを用いることができる。粉乳としては、脱脂粉乳、全脂粉乳等を用いることができる。粉乳を添加することにより牛乳等への溶解性を向上することができる。また、粉末化基剤あるいは賦形剤として、更に大豆蛋白粉、ポリデキストロース等を併用することもできる。
本発明のβ−グルカン含有素材におけるデキストリンの配合割合は、固形分中に75〜97質量%が好ましく、85〜95質量%がより好ましい。デキストリンの配合割合が少なすぎると得られる粉末の吸湿性が高くなり、多すぎるとβ−1,3−1,6グルカンの生理活性効果が期待できなくなる。一方、本発明のβ−グルカン含有素材における粉乳の配合割合は、上記賦形剤中に10〜70質量%が好ましく、30〜50質量%がより好ましい。賦形剤中の粉乳の配合割合が少なすぎると粉末化後の溶解性が悪くなり、多すぎるとアウレオバシジウム培養液への賦形剤の溶解が困難となる。
本発明のβ−グルカン含有素材は、更に乳酸菌の生菌を含有することが好ましい。乳酸菌としては、ラクトコッカス・クレモリス(Lactococcus cremoris)、ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス・ブルガリカス(Lactobacillus bulgalicus)、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)、ラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)、ストレプトコッカス・サーモフィラス(Streptococcus thermophilus)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium Longum)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)等の食品に使用可能な乳酸菌が例示でき、中でもラクトコッカス・クレモリス(Lactococcus cremoris)が好ましい。これらの乳酸菌は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、上記乳酸菌は、発酵乳やチーズ、乳酸菌製剤等に一般に使用されている菌であり、容易に入手することができる。
本発明のβ−グルカン含有素材における乳酸菌の生菌の配合割合は、β−グルカン含有素材1g中に1×10〜5×10CFUが好ましく、1×10〜1×10CFUがより好ましい。
また、本発明のβ−グルカン含有素材は、更に、乳酸菌の死菌体を含むこともできる。乳酸菌の加熱死菌体は、上記乳酸菌を常法にしたがって培養して得られた培養物から、濾過、遠心分離等の方法により菌体を回収し、水洗後、水等に懸濁して80〜115℃、30分〜3秒間加熱処理すればよい。加熱殺菌した乳酸菌は、必要に応じて濃縮、乾燥してから用いてもよい。
乳酸菌の死菌体としては、より強い免疫賦活活性を有するエンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis、例えばATCC 19433、ATCC 14508、ATCC 23655等)が特に好ましく用いられる。エンテロコッカス・フェカリスの加熱処理菌体は、例えば「EFパワー」、「EC−12」(いずれも商品名、コンビ株式会社製)、「FK−23」(商品名、ニチニチ製薬製)等として市販されており、これらを用いてもよい。
本発明のβ−グルカン含有素材における乳酸菌の死菌体の配合割合は、β−グルカン含有素材1g中に0.2〜500mgが好ましく、2〜200mgがより好ましい。
乳酸菌の生菌及び/又は死菌体を含有することにより、乳酸菌の生理活性効果とβ−グルカンの有する生理活性効果との相乗効果が期待できる。
本発明のβ−グルカン含有素材は、上記基本的成分以外に、ビタミン、ミネラル、オリゴ糖、食物繊維、ポリフェノール等を適宜含むことができる。
本発明のβ−グルカン含有素材は、乾燥に供するアウレオバシジウム培養液の一部(通常、全培養液の10〜50%程度)を取り出し、例えば、ホモジナイザーを用いて50〜200気圧、好ましくは100〜150気圧で処理するか、ハイシアーミキサー(シルバーソン社製)等のミキサーで、100〜3000rpm、好ましくは500〜2000rpmの回転速度で5〜30分間撹拌して、該培養液の粘度を下げてから、粉末化基剤としてデキストリン及び粉乳を添加して均一に混合した後、これを残り(未処理)のアウレオバシジウム培養液と混合し、凍結乾燥することにより得ることができる。また、上記のようにして得られた粉末に賦形剤としてデキストリンや粉乳をさらに添加することもできる。更に、例えば、上記粉末化基剤としてデキストリンを用いてアウレオバシジウム培養液を乾燥粉末化し、得られた粉末に賦形剤として粉乳を添加、混合してもよい。
粉末化基剤としてのデキストリン及び粉乳の添加量は、アウレオバシジウム培養液100質量部に対して3質量部以上、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10〜15質量部である。粉末化基剤の添加量が少な過ぎると粉末化後、吸湿性が高くなるため、その後の取扱いが困難となる。多過ぎると最終製品のβ−グルカン含量が低下してしまう。
また、乳酸菌の生菌を配合する場合は、上記のようにしてアウレオバシジウム培養液を凍結乾燥した後、所定量の乳酸菌の生菌粉末を混合すればよい。なお、乳酸菌の死菌体を配合する場合は、上記のようにアウレオバシジウム培養液を凍結乾燥した後に乳酸菌の死菌体粉末を添加してもよく、アウレオバシジウム培養液を乾燥粉末化する際に、粉末化基剤等と一緒に添加してもよい。
本発明のβ−グルカン含有素材の製剤形態としては、溶解性の点から粉末、あるいは顆粒が好ましいが、カプセル剤や錠剤等としてもよい。
本発明のβ−グルカン含有素材は、例えば、清涼飲料、牛乳、ヨーグルト、乳酸菌飲料、ゼリー飲料、果汁飲料、野菜ジュース、スープ、味噌汁等の各種飲食品に配合することができる。特に、乳酸菌生菌を含有するβ−グルカン含有素材は、ヨーグルトや乳酸菌飲料等の発酵乳製品のスターターとして用いることができ、β−グルカン含有発酵乳製品を簡単に得ることができる。
上記各飲食品における本β−グルカン含有素材の添加量は、適宜に設定すればよいが、例えば、発酵乳製品のスターターとして用いる場合、牛乳1000mL当り、該β−グルカン含有素材を1〜10g、好ましくは3〜5g添加、溶解し、25〜45℃で5時間〜3日間発酵させることにより、β−グルカン含有発酵乳を簡単に得ることができる。
下記表1に示す配合でβ−グルカン含有素材を製造した。具体的には、アウレオバシジウム培養液(商品名「β−グルカン」、株式会社アウレオ製)の一部(300g)をミキサー(商品名「ハイシアーミキサー」、シルバーソン社製)で高速撹拌(1500rpm、20分間)して粘度が下がってから、粉末化基剤としてデキストリン(商品名「サンデック」、三和澱粉工業社製)及び/又は脱脂粉乳を添加し、ミキサーで均一に混合した。これを残りのアウレオバシジウム培養液(700g)と混合してから凍結乾燥して粉末化し、β−グルカン含有素材を得た。そして、得られたβ−グルカン含有素材の牛乳に対する溶解性を調べた。なお、溶解性は、100mL容ビーカーに牛乳100mLを入れ、1gのβ−グルカン含有素材を投入して1時間放置し、表面に浮いたダマの直径(mm)の合計を測定することにより行った。その結果を併せて表1に示す。













Figure 2005237289
表1から、粉末化基剤としてデキストリン含有量の多いサンプル1及び2は、β-グルカン液への溶解性はよいものの、粉末化後の牛乳に対する溶解性が悪いのに対して、脱脂粉乳とデキストリンを適宜併用したサンプル3及び4は、賦形剤のβ-グルカン液への溶解性も良く、粉末化後の牛乳への溶解性も高いことが分かる。また、脱脂粉乳の混合比の高いサンプル5,6,7は、粉末化後の牛乳への溶解性が優れているにもかかわらず、β−グルカン液への溶解性が劣るという欠点がある。
実施例1で得られたサンプル1(粉末化基剤としてデキストリンのみを用いたもの)5gに、後から賦形剤として脱脂粉乳2.5gを添加、混合してβ−グルカン含有素材を得た。そして、得られたβ−グルカン含有素材の溶解性を実施例1と同様にして測定したところ、サンプル1の溶解性が15(mm)であったのに対し、賦形剤として脱脂粉乳を添加したサンプルの溶解性は2(mm)となり、溶解性が向上していることが分かった。
表2に示す配合で、実施例1で得られたサンプル1(粉末化基剤としてデキストリンのみを用いたもの)に、脱脂粉乳及び市販のヨーグルトスターターを添加、混合して乳酸菌の生菌を含有するβ−グルカン含有素材を得た。
Figure 2005237289
得られたβ−グルカン含有素材をヨーグルトスターターとして用いて、β−グルカン含有ヨーグルトを製造した。具体的には、市販の牛乳1Lに、上記β−グルカン含有素材5gを添加して溶解した後、25〜30℃で約20時間培養した。スターター中の乳酸菌の増殖により牛乳が凝固し、アウレオバシジウム培養物の成分は培養中に上層に分離し、ヨーグルトの表面を覆った。
牛乳が凝固したことを確認後、上層に分離したアウレオバシジウム培養物の成分をスプーンでヨーグルトの中に混ぜ、β−グルカン含有ヨーグルトを得た。このヨーグルトは、舌触りが大変滑らかであった。
本発明のβ−グルカン含有素材は、保存安定性及び溶解性に優れ、しかも水や牛乳等に溶解したときに元の高粘性を復元できるので健康食品として直接摂取するだけではなく、様々な飲食品に容易に添加することができる機能性食品素材として利用することができる。特に、乳酸菌の生菌を含有するβ−グルカン含有素材は、ヨーグルトや乳酸菌飲料等の発酵乳製品のスターターとして好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. アウレオバシジウム培養物と、デキストリンと、粉乳とを含有し、乾燥していることを特徴とするβ−グルカン含有素材。
  2. 更に、乳酸菌の生菌を含有する請求項1に記載のβ−グルカン含有素材。
  3. 乾燥に供するアウレオバシジウム培養液の一部を取り出してミキサーで撹拌してからデキストリン及び粉乳を添加して混合した後、これを残りのアウレオバシジウム培養液と混合し、凍結乾燥することを特徴とするβ−グルカン含有素材の製造方法。
  4. 凍結乾燥した後、乳酸菌の生菌粉末を混合する請求項3に記載のβ−グルカン含有素材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5717224B1 (ja) * 2014-08-28 2015-05-13 株式会社ビオコスモ 粉末状の機能性食品及びその製造方法

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