JP2005235807A - 積層型電子部品およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低背化するとともに、樹脂層内への熱のこもりを防止し、さらにショートパスを防止できる積層型電子部品およびその製造方法を提供する。
【解決手段】セラミック多層基板1と、セラミック多層基板の下面に固着され、熱硬化された樹脂層10と、セラミック多層基板の下面に接続され、樹脂層の内部に埋め込まれた表面実装部品16とを含む積層型電子部品であり、表面実装部品16の一部が樹脂層10の下面から露出している。そのため、樹脂層10を薄くでき、表面実装部品16からの放熱性が良好となり、内部の圧力上昇を露出部から解放できる。
【選択図】 図1
【解決手段】セラミック多層基板1と、セラミック多層基板の下面に固着され、熱硬化された樹脂層10と、セラミック多層基板の下面に接続され、樹脂層の内部に埋め込まれた表面実装部品16とを含む積層型電子部品であり、表面実装部品16の一部が樹脂層10の下面から露出している。そのため、樹脂層10を薄くでき、表面実装部品16からの放熱性が良好となり、内部の圧力上昇を露出部から解放できる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、セラミック基板と樹脂シートとを圧着積層してなる積層型電子部品およびその製造方法に関するものである。
携帯電話などの無線通信機器の小型化、高機能化の急速な進展に伴って、搭載部品は高い機能をより小さなスペースで実現することが求められている。このような要望に応えるため、セラミック多層基板を備えた積層型電子部品が用いられるようになってきた。
このような積層型電子部品において、さらなる小型化と高機能化を実現するため、セラミック多層基板の上面だけでなく下面にも電子部品を接続することが行われている。
このような積層型電子部品において、さらなる小型化と高機能化を実現するため、セラミック多層基板の上面だけでなく下面にも電子部品を接続することが行われている。
特許文献1では、セラミック多層基板の実装面側(下面側)に樹脂層を設けた複合セラミック部品が提案されている。セラミック多層基板の下面には半導体素子や受動部品などの回路素子が接続され、これら素子は樹脂層の内部に埋設されている。樹脂層の下面は平坦に形成され、ここに外部端子電極が形成されている。
ところが、前記のようにセラミック多層基板の下面に回路素子を埋設する樹脂層を設けると、素子の下面と樹脂層の下面との間に所定の樹脂厚みを確保する必要から、積層型電子部品全体の高さが高くなり、低背化の支障になるという問題がある。
また、回路素子から発生する熱が樹脂層内にこもり、回路素子が正常に機能しない場合がある。そのため、樹脂層として比較的熱伝導率のよい材料を使用したり、放熱用のビアホールを設けることが行われているが、これだけでは十分な放熱効果が得られない場合がある。
さらに、表面実装部品の電極が樹脂で完全に覆われていることで、マザーボード等に実装するためのリフロー時に、はんだが溶融・膨張することで、樹脂層とセラミック多層基板との界面に僅かな隙間が発生する。この僅かな隙間を、溶融しているはんだが毛細管現象により流れ、表面実装部品間あるいは表面実装部品の端子電極間でショートパスが発生することがある。
特開2003−124435号公報
そこで、本発明の目的は、低背化するとともに、樹脂層内への熱のこもりを防止し、さらにショートパスを防止できる積層型電子部品およびその製造方法を提供することにある。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、導体パターンが形成されたセラミック基板と、前記セラミック基板の下面に固着され、熱硬化された樹脂層と、前記セラミック基板の下面に接続され、前記樹脂層の内部に埋め込まれた第1の回路素子とからなり、前記第1の回路素子の一部が前記樹脂層の下面から露出していることを特徴とする積層型電子部品を提供する。
請求項9に記載の発明は、導体パターンが形成されたセラミック基板を準備する工程と、半硬化状態の熱硬化性樹脂を含む樹脂シートを準備する工程と、前記セラミック基板の下面に第1の回路素子を接続する工程と、前記セラミック基板の下面に前記樹脂シートを圧着し、前記第1の回路素子の一部が前記樹脂シートの下面から露出するように第1の回路素子を樹脂シートに埋没させる工程と、前記樹脂シートを熱硬化させる工程と、を備えることを特徴とする積層型電子部品の製造方法である。
請求項1に係る発明について説明する。
セラミック基板の下面に樹脂層を設けた積層型電子部品の場合、樹脂層がセラミック基板の下面に接続された第1の回路素子の保護層として、および落下衝撃などのセラミック基板への衝撃吸収層としての役割を有する。樹脂層が第1の回路素子を完全に覆っている場合、第1の回路素子から発生する熱が樹脂層内にこもりやすいが、本発明では樹脂層から第1の回路素子の一部が露出しているので、その熱が露出部から効果的に放出され、十分な放熱性を維持できる。そのため、誤作動などがなく、安定した特性を確保できる。
また、リフロー時にはんだが溶融・膨張することで樹脂層とセラミック基板との界面に隙間が発生し、この隙間をはんだが流れることがあるが、樹脂層から露出した第1の回路素子の部分から圧力が解放されるため、界面の隙間の発生が防止され、はんだが流れることによるショートパスを防止できる。
さらに、樹脂層と第1の回路素子との間の樹脂厚みを薄くできるので、樹脂層全体の厚みも薄くでき、積層型電子部品を低背化できる。
本発明のセラミック基板は、複数のセラミック層を積層し内部に導体パターンが形成されたセラミック多層基板であってもよく、この場合、内部に層状に配置された複数の導体パターンをビアホール導体で接続してもよい。したがって、内部に積層コンデンサや積層インダクタを含んでもよい。
第1の回路素子としては、半導体デバイス、チップ型ダイオード、チップ型トランジスタなどの能動素子、チップ型コンデンサ、チップ型インダクタ、チップ型抵抗体、チップ型フィルタなどの受動素子などがある。ここで、第1の回路素子とは、はんだ付けによって実装される表面実装部品のほか、素子を固定した後、ワイヤーボンディングで電気接続するものや、バンプ電極を介してフリップチップ実装するものも含む。
セラミック基板の下面に樹脂層を設けた積層型電子部品の場合、樹脂層がセラミック基板の下面に接続された第1の回路素子の保護層として、および落下衝撃などのセラミック基板への衝撃吸収層としての役割を有する。樹脂層が第1の回路素子を完全に覆っている場合、第1の回路素子から発生する熱が樹脂層内にこもりやすいが、本発明では樹脂層から第1の回路素子の一部が露出しているので、その熱が露出部から効果的に放出され、十分な放熱性を維持できる。そのため、誤作動などがなく、安定した特性を確保できる。
また、リフロー時にはんだが溶融・膨張することで樹脂層とセラミック基板との界面に隙間が発生し、この隙間をはんだが流れることがあるが、樹脂層から露出した第1の回路素子の部分から圧力が解放されるため、界面の隙間の発生が防止され、はんだが流れることによるショートパスを防止できる。
さらに、樹脂層と第1の回路素子との間の樹脂厚みを薄くできるので、樹脂層全体の厚みも薄くでき、積層型電子部品を低背化できる。
本発明のセラミック基板は、複数のセラミック層を積層し内部に導体パターンが形成されたセラミック多層基板であってもよく、この場合、内部に層状に配置された複数の導体パターンをビアホール導体で接続してもよい。したがって、内部に積層コンデンサや積層インダクタを含んでもよい。
第1の回路素子としては、半導体デバイス、チップ型ダイオード、チップ型トランジスタなどの能動素子、チップ型コンデンサ、チップ型インダクタ、チップ型抵抗体、チップ型フィルタなどの受動素子などがある。ここで、第1の回路素子とは、はんだ付けによって実装される表面実装部品のほか、素子を固定した後、ワイヤーボンディングで電気接続するものや、バンプ電極を介してフリップチップ実装するものも含む。
請求項2のように、セラミック基板の下面に中継電極を設け、樹脂層の下面であって中継電極と対応する位置に外部端子電極を形成し、樹脂層に、中継電極と外部端子電極とを接続するビアホール導体を厚み方向に形成してもよい。
セラミック基板の実装面側(下面側)に樹脂層が設けられるので、セラミック基板に外部端子電極を直接形成することができない。そこで、請求項2では、樹脂層の下面に外部端子電極を設け、この外部端子電極とセラミック基板の下面に設けられた中継電極とをビアホール導体を介して電気的に接続したものである。
ビアホール導体は、半硬化状態の樹脂層にビアホールを形成し、その中に導電ペーストを充填しておき、樹脂層をセラミック基板に圧着した後、樹脂層を熱硬化させる際に導電ペーストを同時に硬化させることで、容易に形成できる。
セラミック基板の実装面側(下面側)に樹脂層が設けられるので、セラミック基板に外部端子電極を直接形成することができない。そこで、請求項2では、樹脂層の下面に外部端子電極を設け、この外部端子電極とセラミック基板の下面に設けられた中継電極とをビアホール導体を介して電気的に接続したものである。
ビアホール導体は、半硬化状態の樹脂層にビアホールを形成し、その中に導電ペーストを充填しておき、樹脂層をセラミック基板に圧着した後、樹脂層を熱硬化させる際に導電ペーストを同時に硬化させることで、容易に形成できる。
請求項3のように、第1の回路素子の露出した下面と、樹脂層の下面とを実質的に同一高さとしてもよい。つまり、第1の回路素子の下面を樹脂層の下面とほぼ面一状態としてもよい。
この場合には、第1の回路素子の下面全面を露出させることが可能になり、放熱性が良好になるとともに、内部の圧力上昇を容易に解放することができる。
この場合には、第1の回路素子の下面全面を露出させることが可能になり、放熱性が良好になるとともに、内部の圧力上昇を容易に解放することができる。
請求項4のように、第1の回路素子の下面には端子電極が設けられており、第1の回路素子の端子電極が樹脂層の下面に露出しており、端子電極が外部端子電極を兼ねるようにしてもよい。
請求項2のように、樹脂層の下面に外部端子電極を設けることも可能であるが、外部端子電極を設けるための工程が必要になる。これに対し、請求項4のようにセラミック基板の下面に接続された第1の回路素子の端子電極が外部端子電極を兼ねるようにすれば、樹脂層の下面に外部端子電極を別に設ける必要がなくなり、作業工程を簡素化できる。しかも、第1の回路素子の端子電極はセラミック基板の電極と電気的に接続されているので、外部端子電極とセラミック基板との接続信頼性も高い。
請求項2のように、樹脂層の下面に外部端子電極を設けることも可能であるが、外部端子電極を設けるための工程が必要になる。これに対し、請求項4のようにセラミック基板の下面に接続された第1の回路素子の端子電極が外部端子電極を兼ねるようにすれば、樹脂層の下面に外部端子電極を別に設ける必要がなくなり、作業工程を簡素化できる。しかも、第1の回路素子の端子電極はセラミック基板の電極と電気的に接続されているので、外部端子電極とセラミック基板との接続信頼性も高い。
請求項5のように、セラミック基板は、複数のセラミック層が積層された低温焼成セラミック多層基板であり、その内部にAgまたはCuを主成分とする導体パターンが形成されている構成としてもよい。
近年、セラミック多層基板の材料は、低温焼成セラミック材料(LTCC) が主流となっている。これは、LTCCが1000℃以下の温度で焼結可能であり、AgやCuなどの低抵抗金属と共焼結可能なセラミック材料だからである。LTCC材料としては、例えばアルミナやフォルステライト等のセラミック粉末にホウ珪酸系ガラスを混合してなるガラス複合系LTCC材料、ZnO−MgO−Al2 O3 −SiO2 系の結晶化ガラスを用いた結晶化ガラス系LTCC材料、BaO−Al2 O3 −SiO2 系セラミック粉末やAl2 O3 −CaO−SiO2 −MgO−B2 O3 系セラミック粉末等を用いた非ガラス系LTCC材料が挙げられる。なお、AgやCuのような低融点金属は、タングステン等の高融点金属に比べて、低抵抗であり、特に高周波用途の導体パターン形成に適している。
しかし、LTCCは焼成温度を下げるためにガラス等が相当量含有されているため、純粋なセラミックに比べて脆弱である。例えば、純粋なアルミナの抗折強度が300MPaであるのに対して、アルミナとガラスとが体積比率で50:50のガラスセラミックの抗折強度は200MPa程度である。このため、セラミック多層基板をマザーボード上に実装した状態で、落下試験を行った場合、セラミック多層基板とプリント配線板との接合部分に引張り応力が生じて、セラミック多層基板にクラックが生じやすくなる。
このようなLTCCを用いた積層型電子部品に、本発明を適用すれば、樹脂層がセラミック多層基板の衝撃吸収層として機能するので、好適である。
近年、セラミック多層基板の材料は、低温焼成セラミック材料(LTCC) が主流となっている。これは、LTCCが1000℃以下の温度で焼結可能であり、AgやCuなどの低抵抗金属と共焼結可能なセラミック材料だからである。LTCC材料としては、例えばアルミナやフォルステライト等のセラミック粉末にホウ珪酸系ガラスを混合してなるガラス複合系LTCC材料、ZnO−MgO−Al2 O3 −SiO2 系の結晶化ガラスを用いた結晶化ガラス系LTCC材料、BaO−Al2 O3 −SiO2 系セラミック粉末やAl2 O3 −CaO−SiO2 −MgO−B2 O3 系セラミック粉末等を用いた非ガラス系LTCC材料が挙げられる。なお、AgやCuのような低融点金属は、タングステン等の高融点金属に比べて、低抵抗であり、特に高周波用途の導体パターン形成に適している。
しかし、LTCCは焼成温度を下げるためにガラス等が相当量含有されているため、純粋なセラミックに比べて脆弱である。例えば、純粋なアルミナの抗折強度が300MPaであるのに対して、アルミナとガラスとが体積比率で50:50のガラスセラミックの抗折強度は200MPa程度である。このため、セラミック多層基板をマザーボード上に実装した状態で、落下試験を行った場合、セラミック多層基板とプリント配線板との接合部分に引張り応力が生じて、セラミック多層基板にクラックが生じやすくなる。
このようなLTCCを用いた積層型電子部品に、本発明を適用すれば、樹脂層がセラミック多層基板の衝撃吸収層として機能するので、好適である。
請求項6のように、セラミック基板の上面に第2の回路素子を接続することで、さらなる小型化と高機能化を実現できる。
第2の回路素子としては、第1の回路素子と同様な素子を用いることができる。
第2の回路素子としては、第1の回路素子と同様な素子を用いることができる。
請求項7のように、セラミック基板の上面に、第2の回路素子を埋没させるようにモールド樹脂層を形成してもよいし、請求項8のように、セラミック基板の上面に、第2の回路素子を覆うようにケースを被せてもよい。
モールド樹脂層を設けた場合には、モールド樹脂層により回路素子が保護され、耐湿性、信頼性に優れた構造となる。また、モールド樹脂層の表面をマウンターで吸着できるので、表面実装が容易になる。
一方、ケースを被せた場合には、ケースで回路素子が覆われるので、信頼性に優れた構造となると同時に、ケースの表面をマウンターで吸着できるので、表面実装が容易になる。
モールド樹脂層を設けた場合には、モールド樹脂層により回路素子が保護され、耐湿性、信頼性に優れた構造となる。また、モールド樹脂層の表面をマウンターで吸着できるので、表面実装が容易になる。
一方、ケースを被せた場合には、ケースで回路素子が覆われるので、信頼性に優れた構造となると同時に、ケースの表面をマウンターで吸着できるので、表面実装が容易になる。
請求項9に係る発明では、まずセラミック基板の下面に第1の回路素子を接続し、その後、セラミック基板の下面と半硬化状態の樹脂シートとを対面させて圧着し、樹脂シートを熱硬化させる。このとき、樹脂はセラミック基板の下面に密着すると同時に、第1の回路素子の周囲にも回り込み、第1の回路素子を埋没させる。
樹脂シートを圧着させる際、前記第1の回路素子の一部が前記樹脂シートの下面から露出するように圧着する。そのため、圧着時に第1の回路素子の周囲に溜まる空気や、樹脂シートとセラミック基板との間に介在する空気を外部に排出でき、樹脂層の内部に空気が閉じ込められるのを防止できる。
樹脂シートの圧着と熱硬化は同時でなくてもよい。半硬化状態とは、硬化反応の中間状態を言い、Bステージ状態またはプリプレグ状態を指す。熱硬化性樹脂には、樹脂層の熱膨張係数の調整や樹脂層の流動性の調整を目的として、無機フィラーが必要に応じて添加される。
樹脂シートを圧着させる際、前記第1の回路素子の一部が前記樹脂シートの下面から露出するように圧着する。そのため、圧着時に第1の回路素子の周囲に溜まる空気や、樹脂シートとセラミック基板との間に介在する空気を外部に排出でき、樹脂層の内部に空気が閉じ込められるのを防止できる。
樹脂シートの圧着と熱硬化は同時でなくてもよい。半硬化状態とは、硬化反応の中間状態を言い、Bステージ状態またはプリプレグ状態を指す。熱硬化性樹脂には、樹脂層の熱膨張係数の調整や樹脂層の流動性の調整を目的として、無機フィラーが必要に応じて添加される。
請求項10のように、圧着前の樹脂シートの第1の回路素子と対応する位置に開口穴を設けてもよい。
このような開口穴付きの樹脂シートをセラミック基板の下面に圧着すると、第1の回路素子の下面に露出穴を容易に形成できる。
例えば、開口穴が第1の回路素子の下面より小さい場合には、圧着によって開口穴部分が残り、露出穴となる。
一方、開口穴が第1の回路素子の下面と同一あるいはそれより大きい場合には、開口穴を第1の回路素子に嵌合させた状態で圧着することで、請求項3のように第1の回路素子の露出した下面と樹脂層の下面とをほぼ面一状態とすることができる。
開口穴付きの樹脂シートを用いた場合、圧着時に第1の回路素子の周囲に溜まる空気や、樹脂シートとセラミック基板との間に介在する空気を、開口穴を介して外部に排出できるので、樹脂層の内部に空気が閉じ込められるのをより確実に防止できる。
このような開口穴付きの樹脂シートをセラミック基板の下面に圧着すると、第1の回路素子の下面に露出穴を容易に形成できる。
例えば、開口穴が第1の回路素子の下面より小さい場合には、圧着によって開口穴部分が残り、露出穴となる。
一方、開口穴が第1の回路素子の下面と同一あるいはそれより大きい場合には、開口穴を第1の回路素子に嵌合させた状態で圧着することで、請求項3のように第1の回路素子の露出した下面と樹脂層の下面とをほぼ面一状態とすることができる。
開口穴付きの樹脂シートを用いた場合、圧着時に第1の回路素子の周囲に溜まる空気や、樹脂シートとセラミック基板との間に介在する空気を、開口穴を介して外部に排出できるので、樹脂層の内部に空気が閉じ込められるのをより確実に防止できる。
請求項11は、樹脂シートを圧着する際、前記樹脂シートの露出した下面と前記第1の回路素子の下面とが実質的に同一高さとなるように圧着させ、請求項3と同様の構造を実現するものである。
請求項1に係る発明によれば、セラミック基板の下面に樹脂層を設け、樹脂層がセラミック基板の下面に接続された第1の回路素子を埋没させるとともに、第1の回路素子の一部が樹脂層の下面から露出するようにしたので、第1の回路素子から発生する熱が樹脂層内にこもらず、露出部から効果的に放出される。そのため、十分な放熱性を維持でき、第1の回路素子の誤作動などがなく、安定した特性を確保できる。特に、第1の回路素子がパワーアンプのように大きな発熱を伴う部品である場合、本発明の構成が好適である。
また、リフロー時にはんだが溶融・膨張することで樹脂層とセラミック基板との界面に隙間が発生し、この隙間をはんだが流れることがあるが、樹脂層から露出した第1の回路素子の部分から圧力が解放されるため、隙間の発生が防止され、はんだが流れることによるショートパスを防止でき、信頼性を向上させることができる。
さらに、樹脂層と第1の回路素子との間の樹脂厚みを薄くできるので、樹脂層全体の厚みも薄くでき、積層型電子部品を低背化できる。
また、リフロー時にはんだが溶融・膨張することで樹脂層とセラミック基板との界面に隙間が発生し、この隙間をはんだが流れることがあるが、樹脂層から露出した第1の回路素子の部分から圧力が解放されるため、隙間の発生が防止され、はんだが流れることによるショートパスを防止でき、信頼性を向上させることができる。
さらに、樹脂層と第1の回路素子との間の樹脂厚みを薄くできるので、樹脂層全体の厚みも薄くでき、積層型電子部品を低背化できる。
請求項9に係る発明によれば、セラミック基板の下面に半硬化状態の樹脂シートを圧着する際、第1の回路素子の一部が樹脂シートの下面から露出するように第1の回路素子を樹脂シートに埋没させるようにしたので、請求項1と同様に放熱性に優れ、はんだフラッシュなどの不具合がなく、低背構造の積層型電子部品を容易に製造することができる。
以下に、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1は本発明にかかる積層型電子部品の第1の実施例を示す。
この積層型電子部品Aは、複数のセラミック層からなるセラミック多層基板1と、このセラミック多層基板1の下面に固着された樹脂層10とで構成されている。
この積層型電子部品Aは、複数のセラミック層からなるセラミック多層基板1と、このセラミック多層基板1の下面に固着された樹脂層10とで構成されている。
セラミック多層基板1は、例えばLTCCよりなり、複数のセラミック層を内部電極2を介して積層するとともに、セラミック層を厚み方向に貫通するビアホール導体3を設けたものであり、一体に焼成されている。セラミック多層基板1には、積層コンデンサや積層インダクタなどを一体に作り込むこともできる。セラミック多層基板1の上下面には素子接続用パッド電極4,5が形成されている。
セラミック多層基板1の上面のパッド電極4には第2の回路素子である回路部品15が固定され、下面のパッド電極5には第1の回路素子である表面実装部品16が接続されている。回路部品15および表面実装部品16としては、IC、LSI、ダイオード、トランジスタなどの半導体デバイスや、チップコンデンサ、チップ抵抗、チップサーミスタ、チップインダクタ、フィルタなどの受動素子を用いることができる。回路部品15の接続方法としては、はんだ又は導電性接着剤によって接続してもよいし、バンプを用いて接続してもよく、あるいはワイヤボンディングで接続してもよい。一方、表面実装部品16は、はんだ又は導電性接着剤によってパッド電極5に接続固定される。
樹脂層10は熱硬化性樹脂(エポキシ、フェノール、シアネート等)中に無機フィラー(Al2 O3 、SiO2 、TiO2 等)を混合したものであり、セラミック多層基板1の下面に固定された表面実装部品16を包み込むように固着され、硬化されている。樹脂層10の下面は平坦に形成され、この平坦な下面に表面実装部品16の下面が露出している。ここでは、セラミック多層基板1の下面に固定されたすべての表面実装部品16が樹脂層10から露出しているが、一部の表面実装部品16のみが露出していてもよい。樹脂層10の下面には、表面実装部品16の露出部とは異なる位置に、複数の外部端子電極11が形成されている。ここでは外部端子電極11が銅箔で形成されている。外部端子電極11を厚膜電極ではなく銅箔にするのは、それが樹脂層10側にあり、焼成することができないことと、銅箔と樹脂との組み合わせはプリント配線板の製法が応用できるからである。外部端子電極11はセラミック多層基板1の下面に形成された中継電極6と対応する位置に形成されており、これら電極11,6が樹脂層10を厚み方向に貫通するビアホール導体12を介して導通している。なお、中継電極6はセラミック多層基板1の下面に個別に形成したものに限らず、セラミック多層基板1の下面に露出したビアホール導体3の端部で兼用することもできる。また、中継電極6はパッド電極5を兼用してもよい。
なお、この実施例では表面実装部品16の端子電極16aも樹脂層10から露出しており、外部端子電極11の一部として機能させることができる。
なお、この実施例では表面実装部品16の端子電極16aも樹脂層10から露出しており、外部端子電極11の一部として機能させることができる。
次に、図1に示す積層型電子部品Aの製造方法の一例を図2を参照して説明する。
まず、図2の(a)のようなセラミック多層基板1を準備する。セラミック多層基板1は次のようにして作製される。
PET等の樹脂フィルム上にセラミックスラリーを塗布し、乾燥し、厚み10〜200μm程度のセラミックグリーンシートを得る。セラミックスラリーに含まれるセラミック粉末として、例えばBaO、SiO2 、Al2 O3 、B2 O3 、CaOなどを混合したものを用いることができる。
前記グリーンシートに金型、レーザー等でφ0.1mm程度の貫通穴(ビアホール)をあけ、AgまたはCuを主成分とする金属粉、樹脂、有機溶剤を混練した導電ペーストをビアホール内に充填し、乾燥させる。これがビアホール導体3となる。
グリーンシート上にスクリーン印刷等で前記と同様の導電ペーストを所望のパターンに印刷し、乾燥させる。これが内部電極2となる。
適数枚のグリーンシートを積み重ねて、圧力100〜2000kgf/cm2 、温度40〜100℃程度で圧着する。
圧着した積層体の表裏面に、素子接続用パッド電極4,5や中継電極6を、前記と同様の導電ペーストを用いて形成する。
次に、導電ペーストがAg系であればエアー中で850℃前後、Cu系であればN2 中で950℃前後で積層体を焼成する。積層体の厚みは、例えば1mm程度である。
焼成後、必要に応じて表裏面に露出した電極上にNi/SnまたはNi/Au等をメッキ等で成膜する。
以上のようにしてセラミック多層基板1は作製される。
その後、セラミック多層基板1の裏面のパッド電極5に、表面実装部品16を接続する。
まず、図2の(a)のようなセラミック多層基板1を準備する。セラミック多層基板1は次のようにして作製される。
PET等の樹脂フィルム上にセラミックスラリーを塗布し、乾燥し、厚み10〜200μm程度のセラミックグリーンシートを得る。セラミックスラリーに含まれるセラミック粉末として、例えばBaO、SiO2 、Al2 O3 、B2 O3 、CaOなどを混合したものを用いることができる。
前記グリーンシートに金型、レーザー等でφ0.1mm程度の貫通穴(ビアホール)をあけ、AgまたはCuを主成分とする金属粉、樹脂、有機溶剤を混練した導電ペーストをビアホール内に充填し、乾燥させる。これがビアホール導体3となる。
グリーンシート上にスクリーン印刷等で前記と同様の導電ペーストを所望のパターンに印刷し、乾燥させる。これが内部電極2となる。
適数枚のグリーンシートを積み重ねて、圧力100〜2000kgf/cm2 、温度40〜100℃程度で圧着する。
圧着した積層体の表裏面に、素子接続用パッド電極4,5や中継電極6を、前記と同様の導電ペーストを用いて形成する。
次に、導電ペーストがAg系であればエアー中で850℃前後、Cu系であればN2 中で950℃前後で積層体を焼成する。積層体の厚みは、例えば1mm程度である。
焼成後、必要に応じて表裏面に露出した電極上にNi/SnまたはNi/Au等をメッキ等で成膜する。
以上のようにしてセラミック多層基板1は作製される。
その後、セラミック多層基板1の裏面のパッド電極5に、表面実装部品16を接続する。
次に、図2の(b)のように、金属板や粘着シートなどの支持体22上に厚み10〜40μm程度の銅箔をメッキあるいは貼り付け、フォトレジスト塗布、露光、現像エッチング、レジスト剥離の各工程を経て、銅箔をパターニングする。これが外部端子電極11となる。
次に、半硬化状態の樹脂シート10を準備する。樹脂シート10は、熱硬化性樹脂(エポキシ、フェノール、シアネート等)中に無機フィラー(Al2 O3 、SiO2 、TiO2 等)を混合したものであり、これにレーザー等で導通用ビアホール12をあける。半硬化状態とは、Bステージ状態またはプリプレグ状態をさす。ビアホール12内に、導電性樹脂(Au、Ag、Cu、Ni等の金属粒子とエポキシ、フェノール、シアネート等の熱硬化性樹脂の混合物)を充填する。なお、ビアホール12内にはんだを充填する場合には、セラミック多層基板1との圧着後にリフロー等によって充填してもよい。
セラミック多層基板1Aの厚みが1mmの場合、樹脂シート10の厚みは400μm程度がよい。
次に、半硬化状態の樹脂シート10を準備する。樹脂シート10は、熱硬化性樹脂(エポキシ、フェノール、シアネート等)中に無機フィラー(Al2 O3 、SiO2 、TiO2 等)を混合したものであり、これにレーザー等で導通用ビアホール12をあける。半硬化状態とは、Bステージ状態またはプリプレグ状態をさす。ビアホール12内に、導電性樹脂(Au、Ag、Cu、Ni等の金属粒子とエポキシ、フェノール、シアネート等の熱硬化性樹脂の混合物)を充填する。なお、ビアホール12内にはんだを充填する場合には、セラミック多層基板1との圧着後にリフロー等によって充填してもよい。
セラミック多層基板1Aの厚みが1mmの場合、樹脂シート10の厚みは400μm程度がよい。
前記のように準備された支持体22とセラミック多層基板1とを、樹脂シート10を間にして位置決めし、加熱圧着する。
加熱圧着によって、半硬化状態の樹脂シート10はセラミック多層基板1の下面に圧着し、同時に表面実装部品16の隙間にも充填される。なお、樹脂シートの圧着時に真空引きしながら圧着すれば、セラミック多層基板1と樹脂シート10との間に噛み込むエアーを良好に排除できる。加熱圧着時に、樹脂シート10の下面と表面実装部品16の下面とが面一になるように、つまり支持体22の上面が表面実装部品16の下面に接するように圧着する。
加熱圧着により、樹脂シート10に設けられたビアホール導体12は硬化し、セラミック多層基板1の下面の中継電極6と導通する。
樹脂シート10の加熱硬化後、樹脂シート10から支持体22を剥離すると、支持体22に貼り付けられていた銅箔は樹脂シート10に転写され、外部端子電極11となる(図2の(c)参照)。そして、樹脂シート(樹脂層)10の下面から表面実装部品16の下面が露出することになる。
加熱圧着によって、半硬化状態の樹脂シート10はセラミック多層基板1の下面に圧着し、同時に表面実装部品16の隙間にも充填される。なお、樹脂シートの圧着時に真空引きしながら圧着すれば、セラミック多層基板1と樹脂シート10との間に噛み込むエアーを良好に排除できる。加熱圧着時に、樹脂シート10の下面と表面実装部品16の下面とが面一になるように、つまり支持体22の上面が表面実装部品16の下面に接するように圧着する。
加熱圧着により、樹脂シート10に設けられたビアホール導体12は硬化し、セラミック多層基板1の下面の中継電極6と導通する。
樹脂シート10の加熱硬化後、樹脂シート10から支持体22を剥離すると、支持体22に貼り付けられていた銅箔は樹脂シート10に転写され、外部端子電極11となる(図2の(c)参照)。そして、樹脂シート(樹脂層)10の下面から表面実装部品16の下面が露出することになる。
次に、図2の(c)のように圧着された複合積層体の上面、つまりセラミック多層基板1の表面に設けたパッド電極4に回路部品15を接続すことで、図1に示す積層型電子部品Aが完成する。
なお、図2では、単一の積層型電子部品Aの製造方法について説明したが、実際には、セラミック多層基板1および樹脂シート10を親基板状態で圧着・硬化させ、その後で個片に分割することで、積層型電子部品Aとする方法が採用される。分割方法としては、ブレーク法やダイサーによるカット法などがある。
なお、図2では、単一の積層型電子部品Aの製造方法について説明したが、実際には、セラミック多層基板1および樹脂シート10を親基板状態で圧着・硬化させ、その後で個片に分割することで、積層型電子部品Aとする方法が採用される。分割方法としては、ブレーク法やダイサーによるカット法などがある。
図3は、図2の(b)における樹脂シート10として、穴あきシートを用いたものである。
半硬化状態の樹脂シート10の表面実装部品16と対応する位置には、開口穴13が予め設けられており、開口穴13を表面実装部品16に嵌合させながら樹脂シート10をセラミック多層基板1に圧着させる。そのため、表面実装部品16の下面を樹脂層10の下面から容易に露出させることができる。また、樹脂シート10に開口穴13が予め形成されているので、樹脂シート10をセラミック多層基板1に圧着させる際に両者の間にエアーが閉じ込められても、そのエアーを開口穴13から排出することができる。そのため、信頼性の高い積層構造体を得ることができる。
開口穴13は、例えばレーザー加工などによって形成できる。開口穴13の大きさは、表面実装部品16に嵌合しうる大きさである必要はなく、それより小さくてもよい。
半硬化状態の樹脂シート10の表面実装部品16と対応する位置には、開口穴13が予め設けられており、開口穴13を表面実装部品16に嵌合させながら樹脂シート10をセラミック多層基板1に圧着させる。そのため、表面実装部品16の下面を樹脂層10の下面から容易に露出させることができる。また、樹脂シート10に開口穴13が予め形成されているので、樹脂シート10をセラミック多層基板1に圧着させる際に両者の間にエアーが閉じ込められても、そのエアーを開口穴13から排出することができる。そのため、信頼性の高い積層構造体を得ることができる。
開口穴13は、例えばレーザー加工などによって形成できる。開口穴13の大きさは、表面実装部品16に嵌合しうる大きさである必要はなく、それより小さくてもよい。
図4は積層型電子部品の第2実施例を示す。
図1に示す積層型電子部品の場合、セラミック多層基板1の上面に接続された回路部品15が剥き出しになるため、外力が加わると回路部品15が脱落しやすく、またマウンタによる吸着が行えない。そこで、図4ではセラミック多層基板1の表面に回路部品15を覆うケース20を被せたものである。ケース21としては、樹脂ケースあるいは金属ケースを用いることができる。金属ケース21の場合には、加工のしやすさとコスト面で、洋白やリン青銅等が好ましい。金属ケースの場合には回路部品15の電磁シールドが可能になる。
図1に示す積層型電子部品の場合、セラミック多層基板1の上面に接続された回路部品15が剥き出しになるため、外力が加わると回路部品15が脱落しやすく、またマウンタによる吸着が行えない。そこで、図4ではセラミック多層基板1の表面に回路部品15を覆うケース20を被せたものである。ケース21としては、樹脂ケースあるいは金属ケースを用いることができる。金属ケース21の場合には、加工のしやすさとコスト面で、洋白やリン青銅等が好ましい。金属ケースの場合には回路部品15の電磁シールドが可能になる。
図5は積層型電子部品の第3実施例を示す。
この実施例は、セラミック多層基板1の上面に、回路部品15を覆うように樹脂21をモールドしたものである。この場合も、回路部品15の脱落防止とマウンタによる吸着が可能となる。なお、セラミック多層基板1の表裏の樹脂層10および21の熱膨張係数が異なると、熱履歴で基板1が反ったり、割れる恐れがある。そのため、両方の樹脂10,21は同一組成のものか、あるいは熱膨張係数が近い材料(熱履歴によりセラミック多層基板1に反りが発生しない程度)を使用するのがよい。
この実施例は、セラミック多層基板1の上面に、回路部品15を覆うように樹脂21をモールドしたものである。この場合も、回路部品15の脱落防止とマウンタによる吸着が可能となる。なお、セラミック多層基板1の表裏の樹脂層10および21の熱膨張係数が異なると、熱履歴で基板1が反ったり、割れる恐れがある。そのため、両方の樹脂10,21は同一組成のものか、あるいは熱膨張係数が近い材料(熱履歴によりセラミック多層基板1に反りが発生しない程度)を使用するのがよい。
図6は積層型電子部品の第4実施例を示す。
この実施例では、樹脂層10の下面が表面実装部品16の下面より下方に位置する、つまり表面実装部品16の下面の一部を樹脂層10が覆った状態としたものである。
この場合も、表面実装部品16の一部が樹脂層10の窓穴10aから露出しているので、表面実装部品16から発生する熱の放熱性が良好であるとともに、リフロー時にはんだが溶融・膨張しても、その膨張圧力を速やかに窓穴10aから外部に排出できるため、はんだフラッシュなどのショートパスを防止できる。
この実施例の場合、樹脂層10が表面実装部品16の端子電極16aを覆っていてもよいし、窓穴10aから端子電極16aの一部が露出していてもよい。樹脂層10が表面実装部品16の端子電極16aを覆っている場合には、この積層型電子部品をマザーボードなどに実装した際、表面実装部品16の端子電極16aがマザーボードの導電部と誤って導通するのを防止できる。
なお、第4実施例の積層型電子部品の上部に、図4または図5に示されるケースやモールド樹脂を設けてもよいことは勿論である。
この実施例では、樹脂層10の下面が表面実装部品16の下面より下方に位置する、つまり表面実装部品16の下面の一部を樹脂層10が覆った状態としたものである。
この場合も、表面実装部品16の一部が樹脂層10の窓穴10aから露出しているので、表面実装部品16から発生する熱の放熱性が良好であるとともに、リフロー時にはんだが溶融・膨張しても、その膨張圧力を速やかに窓穴10aから外部に排出できるため、はんだフラッシュなどのショートパスを防止できる。
この実施例の場合、樹脂層10が表面実装部品16の端子電極16aを覆っていてもよいし、窓穴10aから端子電極16aの一部が露出していてもよい。樹脂層10が表面実装部品16の端子電極16aを覆っている場合には、この積層型電子部品をマザーボードなどに実装した際、表面実装部品16の端子電極16aがマザーボードの導電部と誤って導通するのを防止できる。
なお、第4実施例の積層型電子部品の上部に、図4または図5に示されるケースやモールド樹脂を設けてもよいことは勿論である。
図7は積層型電子部品の第5実施例を示す。
この実施例では、樹脂層10の下面に形成される外部端子電極を省略し、表面実装部品16の端子電極16aによって外部端子電極を兼用したものである。
この場合は、外部端子電極に対応する位置に表面実装部品16を配置することで、外部端子電極を廃止することができる。
なお、第5実施例の積層型電子部品の上部に、図4または図5に示されるケースやモールド樹脂を設けてもよいことは勿論である。
この実施例では、樹脂層10の下面に形成される外部端子電極を省略し、表面実装部品16の端子電極16aによって外部端子電極を兼用したものである。
この場合は、外部端子電極に対応する位置に表面実装部品16を配置することで、外部端子電極を廃止することができる。
なお、第5実施例の積層型電子部品の上部に、図4または図5に示されるケースやモールド樹脂を設けてもよいことは勿論である。
本発明にかかる積層型電子部品は前記第1〜第5実施例に限定されるものではない。
例えば、セラミック多層基板と樹脂層との界面に、セラミック多層基板の底面積の20〜80%を占める電極を配しても良い。このような電極がある方がセラミック多層基板と樹脂層との接合強度が高くなる。特に、この電極は、金属箔ではなく、導電ペーストを焼結して得られた電極(焼結金属)であることが好ましい。なぜなら、金属箔(銅箔)の表面粗さ(Rmax =数μmオーダー)に比べて、焼結金属の表面粗さは粗く(Rmax =数十μmオーダー)、アンカー効果として樹脂層との接合強度を高めることができるからである。この表面粗さの差は、銅箔がメッキや銅板の圧延に形成されるのに対し、焼結金属は導電ペーストを焼結させたものであって、その焼成時に樹脂の飛散によるポアが表面や内部に残存することに起因している。この電極はセラミック多層基板の内部回路パターンに接続されたものであってもよいし、回路パターンとは電気的に独立したものであってもよい。
なお、この電極はグランド電極であることが好ましい。グランド電極は、セラミック多層基板とマザーボードとの間のシールド性を確保することができる。また、グランド電極とマザーボードとが近い方が、グランド電極とマザーボードのグランド電極とをつなぐ距離が短くなり、寄生インダクタンス値が小さくなるので、好ましい。
例えば、セラミック多層基板と樹脂層との界面に、セラミック多層基板の底面積の20〜80%を占める電極を配しても良い。このような電極がある方がセラミック多層基板と樹脂層との接合強度が高くなる。特に、この電極は、金属箔ではなく、導電ペーストを焼結して得られた電極(焼結金属)であることが好ましい。なぜなら、金属箔(銅箔)の表面粗さ(Rmax =数μmオーダー)に比べて、焼結金属の表面粗さは粗く(Rmax =数十μmオーダー)、アンカー効果として樹脂層との接合強度を高めることができるからである。この表面粗さの差は、銅箔がメッキや銅板の圧延に形成されるのに対し、焼結金属は導電ペーストを焼結させたものであって、その焼成時に樹脂の飛散によるポアが表面や内部に残存することに起因している。この電極はセラミック多層基板の内部回路パターンに接続されたものであってもよいし、回路パターンとは電気的に独立したものであってもよい。
なお、この電極はグランド電極であることが好ましい。グランド電極は、セラミック多層基板とマザーボードとの間のシールド性を確保することができる。また、グランド電極とマザーボードとが近い方が、グランド電極とマザーボードのグランド電極とをつなぐ距離が短くなり、寄生インダクタンス値が小さくなるので、好ましい。
A 積層型電子部品
1 セラミック多層基板
4,5 パッド電極
10 樹脂層
11 外部端子電極
12 ビアホール導体
15 回路部品(第2の回路素子)
16 表面実装部品(第1の回路素子)
16a 端子電極
20 モールド樹脂
21 ケース
1 セラミック多層基板
4,5 パッド電極
10 樹脂層
11 外部端子電極
12 ビアホール導体
15 回路部品(第2の回路素子)
16 表面実装部品(第1の回路素子)
16a 端子電極
20 モールド樹脂
21 ケース
Claims (11)
- 導体パターンが形成されたセラミック基板と、
前記セラミック基板の下面に固着され、熱硬化された樹脂層と、
前記セラミック基板の下面に接続され、前記樹脂層の内部に埋め込まれた第1の回路素子とからなり、
前記第1の回路素子の一部が前記樹脂層の下面から露出していることを特徴とする積層型電子部品。 - 前記セラミック基板の下面に中継電極が設けられ、
前記樹脂層の下面であって前記中継電極と対応する位置に外部端子電極が形成され、
前記樹脂層には、前記中継電極と前記外部端子電極とを接続するビアホール導体が厚み方向に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の積層型電子部品。 - 前記第1の回路素子の露出した下面と、前記樹脂層の下面とが実質的に同一高さであることを特徴とする請求項1または2に記載の積層型電子部品。
- 前記第1の回路素子の下面には端子電極が設けられており、
前記第1の回路素子の端子電極が前記樹脂層の下面に露出しており、
前記端子電極は外部端子電極を兼ねることを特徴とする請求項1または3のいずれかに記載の積層型電子部品。 - 前記セラミック基板は、複数のセラミック層が積層された低温焼成セラミック多層基板であり、その内部にAgまたはCuを主成分とする導体パターンが形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の積層型電子部品。
- 前記セラミック基板の上面に第2の回路素子が接続されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の積層型電子部品。
- 前記セラミック基板の上面に、前記第2の回路素子を埋没させるようにモールド樹脂層が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の積層型電子部品。
- 前記セラミック基板の上面に、前記第2の回路素子を覆うようにケースが被せられていることを特徴とする請求項6に記載の積層型電子部品。
- 導体パターンが形成されたセラミック基板を準備する工程と、
半硬化状態の熱硬化性樹脂を含む樹脂シートを準備する工程と、
前記セラミック基板の下面に第1の回路素子を接続する工程と、
前記セラミック基板の下面に前記樹脂シートを圧着し、前記第1の回路素子の一部が前記樹脂シートの下面から露出するように第1の回路素子を樹脂シートに埋没させる工程と、
前記樹脂シートを熱硬化させる工程と、を備えることを特徴とする積層型電子部品の製造方法。 - 圧着前の前記樹脂シートの前記第1の回路素子と対応する位置に開口穴が設けられていることを特徴とする請求項9に記載の積層型電子部品の製造方法。
- 前記樹脂シートを圧着する際、前記樹脂シートの露出した下面と前記第1の回路素子の下面とが実質的に同一高さとなるように圧着させることを特徴とする請求項9または10のいずれかに記載の積層型電子部品の製造方法。
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- 2004-02-17 JP JP2004039320A patent/JP2005235807A/ja active Pending
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