JP2005234653A - 光学式読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コードパターンの形成が容易でかつ高精度であり、生産性の高い回転ローラを備えた光学式読取装置を提供する。
【解決手段】 外枠部材10内部に中空透明の回転ローラ20を回転自在に納め、この回転ローラ20内部に外枠部材10に固定支持される読取光学部を納めた光学式読取装置1において、
回転ローラ20の内周面に回転ローラ20と共に回転する透明な円筒部材13を設け、円筒部材13は外側の端面に線状溝13aを周期的配列状に有し、内側の端面は傾斜状に形成して反射面13cとし、
回転ローラ20内部にはコード光源34と、コード光源34からの光を円筒部材13の線状溝13aが形成された端面に導く導光体を設け、
コード光源34の光は導光体を介して円筒部材13の線状溝13aが形成された端面に入射し、円筒部材13の反射面13cで全反射して読取光学部で読取られる。
【選択図】 図2

Description

本発明は人の指紋や印刷物などの被検体を光学的に読取る光学式読取装置に関し、より詳細には透明な回転ローラを介して被検体の像を読取る光学式読取装置に関する。
現在、特定の人物を認証する方法として、各人の有する身体的特徴を利用した生体認証が用いられるようになってきている。その中でも、人の指紋を利用する指紋認証は、比較的安価な構成で安定した本人認証が可能なことから、広く普及してきている。指紋認証は通常、認証の対象となる人の指紋パターンを画像データとして予め記憶させておき、認証時に指紋パターンをスキャンして画像データとして読取り、記憶している画像データと照合することにより行われる。
指紋の読取りを行う光学式読取装置としては、例えば特許文献1に記載されているように、外枠部材の指紋パターンの読取り位置に透明で中空状の回転ローラを設け、この回転ローラの内部に回転ローラを介して被検者の指に光を照射する光源と、回転ローラを介して被検者の指で反射した光を受光するアレイ状の受光部を配置した構造のものがある。
このような構造の光学式読取装置は、回転ローラの上に指が置かれると、光源から照射された光が指の腹において反射し、この反射光がアレイ状の受光部に入射して1次元の画像データに変換されるので、被検者が回転ローラを所定方向に回転させることにより、指の指紋の1次元データが順次読み取られ、読取り終了後に指紋パターンを表す2次元画像データが取得される。
特開2000−013563号公報
またこのような光学式読取装置は、正確な指紋パターンの2次元画像を得るためには指の移動量を測定して画像を補正する必要があるため、指の移動量と等しい回転ローラの回転量を検出する必要がある。そこで従来の光学読取装置においては、回転ローラの回転量を検出するため、回転ローラの一端の外周面に規則的な白黒の濃淡パターン、あるいは規則的な間隔で形成された溝からなるコードパターンを設け、回転ローラの上に置かれた指の像と共にこのコードパターンの像を受光部で受光する構成となっている。このコードパターンのピッチは既知であるので、受光部側で再現されたコードパターンのコードの数を算出することで、回転ローラの回転量を検出することが可能となっている。
ところで、従来このようなコードパターンは回転ローラの周面に対して印刷を施す、あるいは溝加工を施すことにより設けられていた。しかし、印刷によりコードパターンを設けると、回転ローラを成形した後、回転ローラ一個毎に印刷を施す工程が必要となり、大量生産には向かず、あるいは専用設備が必要となり生産コストの増加を招いてしまう。また金型による成形加工の際にコードパターンとなる溝を設ける場合、円筒状の金型の周面に精密なパターン形状を加工する必要があり、技術的な困難性が伴うと共に、コードパターンが離型可能なパターンに限定されてしまい、回転ローラの回転検出に必要なコードパターンの要求に十分応えられない可能性がある。
本発明は以上の問題点を鑑みてなされたものであり、コードパターンの形成が容易でかつ高精度であり、生産性の高い回転ローラを備えた光学式読取装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため本発明に係る光学式読取装置は、外枠部材内部に中空透明の回転ローラを回転自在に納め、該回転ローラ内部に上記外枠部材に固定支持される読取光学部を納めた光学式読取装置において、上記回転ローラの内周面に回転ローラと共に回転する透明な円筒部材を設け、該円筒部材は外側の端面に円筒部材の径方向に対して傾斜した線状溝を周期的配列状に有し、内側の端面は傾斜状に形成して反射面とし、上記回転ローラ内部にはコード光源と、該コード光源からの光を上記円筒部材の線状溝が形成された端面に導く導光体を設け、上記コード光源の光は上記導光体を介して上記円筒部材の線状溝が形成された端面に入射し、上記円筒部材の反射面で全反射して上記読取光学部で読取られることを特徴として構成されている。
また本発明に係る光学式読取装置は、上記読取光学部は上記回転ローラを透過して入射した光を集光するレンズアレイと、該レンズアレイによって集光された光を受光するラインセンサとからなり、上記レンズアレイの一端部近傍は上記円筒部材の内周面と対向し、上記コード光源から発せられ上記円筒部材を透過した光は、上記レンズアレイの上記円筒部材の内周面と対向する端部近傍において集光され、上記ラインセンサに入射することを特徴として構成されている。
また本発明に係る光学式読取装置は、外枠部材内部に中空透明の回転ローラを回転自在に納め、該回転ローラ内部に上記外枠部材に固定支持される読取光学部を納めた光学式読取装置において、上記回転ローラの内周面に回転ローラと共に回転する透明な円筒部材を設け、該円筒部材は外側の端面に円筒部材の径方向に対して傾斜した線状溝を周期的配列状に有し、上記回転ローラ内部にはコード光源と、該コード光源からの光を上記円筒部材の線状溝が形成された端面に導く導光体と、上記円筒部材を透過した上記コード光源の光を上記読取光学部に集光するレンズ体とを設けたことを特徴として構成されている。
また本発明に係る光学式読取装置は、上記円筒部材は内側の端面に上記回転ローラの長手方向に延出する延出部を有し、該延出部の先端部は傾斜状に形成して反射面とし、上記レンズ体は上記円筒部材を透過して反射面で全反射した上記コード光源の光を上記読取光学部に集光するラインレンズ部を有することを特徴として構成されている。
また本発明に係る光学式読取装置は、上記読取光学部は上記円筒部材の線状溝の径方向外側部分を通過した光と径方向内側部分を通過した光の光量からそれぞれ回転信号を形成することを特徴として構成されている。
また本発明に係る光学式読取装置は、上記円筒部材は外側の端面に上記線状溝の略中央を横断して全周に渡って形成された円状溝を有することを特徴として構成されている。
また本発明に係る光学式読取装置は、上記円筒部材の線状溝は断面略V字状に形成されることを特徴として構成されている。
本発明に係る光学式読取装置によれば、回転ローラの内周面に円筒部材を設け、円筒部材は外側の端面に線状溝を周期的配列状に有し、内側の端面は傾斜状に形成して反射面とし、回転ローラ内部にはコード光源と、導光体を設け、コード光源の光は導光体を介して円筒部材の線状溝が形成された端面に入射し、円筒部材の反射面で全反射して読取光学部で読取られることから、線状溝からなるコードパターンを射出成形により形成可能となるので生産性を高めることができる。特に円筒部材を回転ローラと一体成形することにより製造工程が減りより生産性を高めることができる。また線状溝からなるコードパターンを回転ローラの回転軸と直交する平面に対して形成することとしたので、金型の加工が容易になると共に離型の問題も生じなくなる。また、円筒部材を透過させることでコードパターンを読み込む構成としたので、光量を低減させても光学的にコントラストの高いパターンが得られる。
また本発明に係る光学式読取装置によれば、読取光学部はレンズアレイとラインセンサとからなり、レンズアレイの一端部近傍は円筒部材の内周面と対向し、コード光源から発せられ円筒部材を透過した光は、レンズアレイの円筒部材の内周面と対向する端部近傍において集光されてラインセンサに入射することから、被検体読取り側と回転検出側でレンズアレイ及びラインセンサを兼用することができるので、部品点数を減少させることができ製造コストを低下させることができる。また、被検体の像とコードパターンが一つのラインセンサで読取られるので、読取情報と回転情報を一つのデータにまとめることができ、データの処理が容易となると共にその同期性を保つことができる。
また本発明に係る光学式読取装置によれば、回転ローラの内周面に円筒部材を設け、この円筒部材は外側の端面に線状溝を有し、回転ローラ内部にはコード光源と、導光体と、円筒部材を透過した光を集光するレンズ体とを設けたことから、レンズアレイとは別に設けたレンズ体によりコード光源からの光を集光することで、円筒部材の内側にレンズアレイが必要なくなり円筒部材及び回転ローラの小型化が可能となり、光学式読取装置の小型化が可能となる。またこのようなレンズ体によれば、レンズアレイに生じる明るさのムラが生じず、より正確にコードパターンを読取ることができる。
また本発明に係る光学式読取装置によれば、円筒部材は内側の端面に延出部を有し、この延出部の先端部は傾斜状に形成して反射面とし、レンズ体は円筒部材を透過して反射面で全反射したコード光源の光を読取光学部に集光するラインレンズ部を有することから、レンズ体本体とは別にラインレンズ部でコード光源の光を読取光学部に集光することで、回転ローラの機構余裕等に起因する回転ローラの軸方向へのずれを検出可能となり、取得された画像パターンの補正が容易となる。
また本発明に係る光学式読取装置によれば、読取光学部は円筒部材の線状溝の径方向外側部分を通過した光と径方向内側部分を通過した光の光量からそれぞれ回転信号を形成することから、線状溝が径方向に対して傾斜しているので線状溝の径方向外側部分を通過した光と径方向内側部分を通過した光の光量はそれぞれ異なり、時間変化で見ると各回転信号は互いに異なる位相を有した周期波形状となるので、この各回転信号の位相の関係から回転ローラの回転方向が検出可能となる。
また本発明に係る光学式読取装置によれば、円筒部材は外側の端面に線状溝の略中央を横断して全周に渡って形成された円状溝を有することから、回転ローラの機構余裕等に起因する回転ローラの軸方向へのずれを検出可能となり、取得された画像パターンの補正が容易となることに加え、線状溝の径方向外側部分と径方向内側部分が円状溝によって分断され、回転信号を形成するための光が明確に二分されるので回転信号がより正確な状態を表す信号となる。
また本発明に係る光学式読取装置によれば、円筒部材の線状溝は断面略V字状に形成されることから、円筒部材の外側の端面のうち、線状溝が形成された部分に入射した光は表面で反射、散乱しやすくなり、線状溝が形成された部分では光の透過量が減少するので、コードパターンの像の明暗のコントラストが大きくなり、コードの有無の認識が容易となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。まず本発明の第一の実施形態について説明する。図1は本発明の第一の実施形態における光学式読取装置の斜視図、図2は本発明の第一の実施形態における光学式読取装置の縦断面透視図、図3は本発明の第一の実施形態における円筒部材、光学読取部品、コード読取部品の構成を示す斜視図、図4は本発明の第一の実施形態における円筒部材を表す図、図5は本発明の第一の実施形態における線状溝の拡大断面図、図6は光学読取装置によって読取られた指紋パターンとコードパターンの一例を示す図、図7は本発明の第一の実施形態における線状溝とラインセンサ及び回転信号との関係を表す図である。
本実施形態では、光学式読取装置1によって被検者の指紋パターンを読取る場合について説明する。光学式読取装置1は、例えば建物の出入口に取付けられたり、携帯電話などに搭載されたりするものであり、図1に示すように外枠部材10の内部に回転ローラ20及び指紋パターンの読取りを行うための各読取光学部品を納めたものである。外枠部材10にはその上部に開口状の読取窓11が設けられており、ここから回転ローラ20が外部に露出する。
回転ローラ20は光が透過するようにアクリルなどの透明な材料によって成形されるものであり、図2に示すように内部に中空部21を有する円筒状に形成され、その両端を軸受部材12、12によって回転自在に支持されている。軸受部材12は外枠部材10に固定される固定支持部12aと、この固定支持部12aの内側面に回転ローラ20の内径と略同直径の円柱状に形成され、回転ローラ20に内接して回転ローラ20を回転自在とする回転支持部12bから構成される。軸受部材12は固定支持部12aが外枠部材10に嵌合して外枠部材10に固定される。この軸受部材12は摩擦係数の低いポリオキシメチレン樹脂等の樹脂素材により成形される。また、回転ローラ20と軸受部材12の回転支持部12bとの間にはグリスを塗布し、回転ローラ20の回転を円滑にすると共に、回転ローラ20の中空部21の防塵性、防水性、防湿性を確保している。
また、回転ローラ20の一方の端部近傍には、図2、図3に示すように円筒部材13が内周面と一体的に設けられている。この円筒部材13は回転ローラ20の回転量を検出するためのものであり、回転ローラ20同様、光が透過するようにアクリルなどの透明な材料で成形されるものである。この円筒部材13の外側の端面には図4(a)に示すような線状溝13aが全周に渡って周期的配列で形成されている。この線状溝13aは円筒部材13の径方向に対して傾斜するように形成されるものであり、また図5に示すように断面略V字状に形成される。
さらに円筒部材13の外側の端面には、線状溝13aの略中央を横断する円状溝13bが全周に渡って形成されている。この円状溝13bにより、線状溝13aは略中央で二分されることとなる。
一方、円筒部材13の内側の端面は図4(b)に示すように、先細となる傾斜状の反射面13cが形成されている。この傾斜状の反射面13cは、外側の端面から入射し円筒部材13内部を透過して内側の端面に到達した光を全反射させ、下方向に光路を変更させる働きをする。
なお、この円筒部材13は回転ローラ20の成形時に回転ローラ20と一体成形してもよく、あるいは回転ローラ20とは別に成形し、あとから回転ローラ20の内周面に取付けるようにしてもよい。
また、回転ローラ20の中空部21には、図3に示すように被検者の指紋パターンを読取るための読取光学部品である発光部31、31、レンズアレイ32、及び受光部33が納められている。
発光部31は回転ローラ20の中央線に対して対称となる位置に1つずつ設けられるものである。この発光部31は光を発光する光源31aと、この光源31aが設けられる発光側基板31bと、光源31aから発せられた光を上方に拡散させる導光体31cから構成される。
本実施形態では光源31aとしてLEDを用いており、このLEDが回転ローラ20の長手方向に沿って2個配置される。なお、光源31aには蛍光灯、ハロゲンランプなどを用いてもよい。また導光体31cは透明な樹脂などで形成されたものであり、回転ローラ20の長手方向に沿って光源31a及び発光側基板31bの上に載置される。光源31aから発せられた光は、導光体31cを透過する際に拡散して回転ローラ20の長手方向の各位置において略同じ光強度になり、透明の回転ローラ20を透過して外枠部材10の読取窓11から外部に照射される。
レンズアレイ32は直径300μm程度のロッドレンズが所定ピッチで一列に配列されたものであり、外枠部材10の読取窓11の真下にくるように、かつロッドレンズの配列が回転ローラ20の長手方向に沿うように配置され、円筒部材13と対向する位置にもこのレンズアレイ32は設けられる。なおロッドレンズとは、断面円形で中心から周辺にかけて放物線状の屈折率分布を有するオプティカルファイバーである。このレンズアレイ32は光源31aから発せられ被検体において反射した光をレンズアレイ32の下部に配置された受光部33に結像する。
受光部33はラインセンサ33aと、このラインセンサ33aが設けられる受光側基板33bから構成される。ラインセンサ33aは多数の受光素子が所要の読取分解に対応した間隔で一列に配列されたものである。ラインセンサ33aを配置した受光側基板33bは、レンズアレイ32の下部に、回転ローラ20の長手方向に沿うように配置されている。レンズアレイ32によって結像された光はラインセンサ33aにおいて光電変換され、さらに受光側基板33bで取り込まれて1次元の画像データが得られる。
このように、各読取光学部品を回転ローラ20の中空部21に納めることにより、実装体積を小さくすることができ、光学式読取装置1を小型化することが可能となるので、携帯電話等の小型の電子機器への搭載により適したものとなる。
さらに、回転ローラ20の中空部21内であって、円筒部材13よりも外側の位置には、図2、図3に示すように、回転ローラ20の回転検出に用いるコード読取部品たるコード光源34とコード導光体35が配置されている。本実施形態ではコード光源34としてLEDを用いており、回転ローラ20の回転中心からずれた位置に配置される。なお、コード光源34には蛍光灯、ハロゲンランプなどを用いてもよい。またコード導光体35はアクリルなどの透明な樹脂で形成されたものであり、コード光源34上に載置されコード光源34上部から円筒部材13の外側の端面の上端付近の位置まで延出しており、コード光源34から発せられた光を円筒部材13の線状溝13aが形成された端面に導く。
コード光源34から発せられた光は、コード導光体35内を全反射しながら円筒部材13の線状溝13aが形成された端面に到達し、円筒部材13内を透過して内側の反射面13cに到達する。そしてこの反射面13cにおいて全反射して光路が下方向に変わってレンズアレイ32に入射し、ラインセンサ33aに集光されて光電変換され、受光側基板33bで取り込まれる。
ここで図5に示すように、コード光源34からの光が円筒部材13の外側の端面から円筒部材13に入射する際に、線状溝13aが形成されていない平面部に到達した光は、大部分が反射せずそのまま入射するので、ほぼそのままの光強度で円筒部材13内を透過する。一方、線状溝13aが形成された部分に到達した光は、線状溝13aは断面V字状であるので線状溝13aの表面で大部分の光が屈折して光路が外れ、円筒部材13を透過する光の光強度は弱まる。これにより、最終的にラインセンサ33aで光電変換され、ラインセンサ33aで取り込まれて得られる画像データには、図6に示すように、線状溝13aの有無と同じコントラストの明暗を有するコードパターンが再現される。そしてこの再現されたコードパターンのコードの数を算出することにより、回転ローラ20の回転量を検出することが可能となる。
また、本実施形態における円筒部材13では、回転ローラ20の回転方向も検出可能である。上述したように、コード光源34から発せられた光は、円筒部材13の端面を透過、反射し、ラインセンサ33aに入射する。すなわち端部近傍の一定範囲のラインセンサ33aの画素がコード光源34からの光の読取りに割り当てられている。なおここでは図7(a)に示すように、ラインセンサ33aの10画素がコード光源34からの光の読取りに割り当てられ、円筒部材13の端面の幅に対応するものとして説明する。
ここで、線状溝13aは径方向に対して傾斜状に形成されているので、ラインセンサ33aの各画素に入射する光の光量は各画素ごとに異なり、また各画素に入射する光の光量は円筒部材13の回転に伴って連続的に変化する。そこで、径方向内側に対応する画素に入射する光の光量の平均と、径方向外側に対応する画素に入射する光の光量の平均とを算出し、これを時間変化で捉えると、図7(b)に示すようにそれぞれ位相の異なる略正弦波状の回転信号となる。この両回転信号の位相差は、円筒部材13の回転方向によって決定するので、この位相差の違いから円筒部材13、すなわち回転ローラ20の回転方向を検出することが可能となる。
また、本実施形態においては線状溝13aの中心を円状溝13bが横断しており、線状溝13aは径方向外側の部分と内側の部分が明確に分断されているので、径方向外側を透過する光と内側を透過する光も明確に分断される。これにより、例えば図7(a)のように分断された径方向外側3画素を透過する光の光量の平均と、径方向内側3画素を透過する光の光量の平均から回転信号を作成することで、両回転信号は互いに略90度位相が異なる略正弦波状となる。ここで、回転ローラ20が軸方向にずれた場合、円状溝13bに対応するラインセンサ33aの画素もずれる。そこで、この画素のずれを検出することで回転ローラ20の軸方向へのずれ量も判明し、画像パターンの軸方向のずれを補正することができる。
以上、本発明の第一の実施形態について説明した。上記実施形態においては、コード光源34から発せられ円筒部材13を透過、全反射した光をレンズアレイ32によって集光することとした。しかし、レンズアレイ32を用いず、集光用のレンズを別に設ける構成も可能である。以下、集光用のレンズを別に設けた第二の実施形態について説明する。図8は本発明の第二の実施形態における円筒部材、光学読取部品、コード読取部品の構成を示す斜視図、図9は本発明の第二の実施形態における光学式読取装置の縦断面透視図である。
本実施形態における光学式読取装置1は上記第一の実施形態で説明したものと同様、外枠部材10の内部に回転ローラ20と各読取光学部品を納めたものであり、回転ローラ20の一方の端部近傍には図8、図9に示すように、円筒部材13が回転ローラ20の内周面と一体的に設けられている。この円筒部材13の外側の端面には線状溝13a及び円状溝13bが全周に渡って形成されている。また、円筒部材13の内側の端面は回転ローラ20の長手方向に対して垂直に形成されており、円筒部材13の外側の端面から入射した光は、円筒部材13内を透過して内側の端面からそのまま出射する。
また、この回転ローラ20の中空部21内であって、円筒部材13よりも外側の位置には、コード光源34とコード導光体35が配置されている。さらに本実施形態においては、円筒部材13の内側の位置にレンズ体36が設けられている。このレンズ体36は円筒部材13の上端付近と対向する部分に入射レンズ面36aを有し、円筒部材13を透過した光はこのレンズ体36の入射レンズ面36aに入射して平行光となる。またこの入射レンズ面36aの内側部分には、傾斜状に形成された反射面36bを有し、入射レンズ面36aで平行光とされた光はこの反射面36bで全反射して下方向に光路が変更される。さらに、この反射面36bの下部には出射レンズ面36cを有し、反射面36bで下方向に光路が変更された光はこの出射レンズ面36cによって、レンズ体36の下方に配置されているラインセンサ33aに集光される。
このようにレンズ体36を別に設け、レンズアレイ32ではなくレンズ体36を用いて光を集光することにより、光学式読取装置1をより小型に構成することが可能となる。すなわち、上記実施形態においては、円筒部材13の内側にもレンズアレイ32を設けてこのレンズアレイ32により回転検出用の光をラインセンサ33aに集光することとしていた。しかし、レンズアレイ32は入射した光を等倍の正立像として結像させるために所定の長さが必要となり、その小型化に限界がある。このことから、円筒部材13及び回転ローラ20の小型化も限界が生じる。
一方、本実施形態のように円筒部材13の内側にレンズ体を別部材として設けることにより、円筒部材13の内側でレンズアレイ32が干渉することがなくなるので、円筒部材13、及び回転ローラ20をより小型化することが可能となる。
また、このようなレンズ体36を用いると、結合される像は倒立像となるが、回転検出用の光はラインセンサ33aに集光された像が倒立像であっても問題ないため、特に支障は生じない。またこのような通常のレンズを用いることで、レンズアレイ32で集光した像に生じる明るさのムラが生じず、より正確にコードパターンを再現することができる。
ところで、回転ローラ20は回転自在となるために、両端面が軸受部材12、12と密接するのではなく、両部材間に幾分かの間隙が機構余裕として必要となる。しかし機構余裕により、被検者が回転ローラ20を操作した際、回転ローラ20が軸方向にずれてしまうことがある。このように回転ローラ20が軸方向にずれると、回転ローラ20を介して得られる画像パターンも同様にずれを有するようになる。この画像パターンのずれを補正するためには、回転ローラ20のずれを検出する必要がある。
しかし、本実施形態における光学式読取装置1においては、レンズ体36はラインセンサ33aに対して定位置に固定されており、回転ローラ20が軸方向にずれてもラインセンサ33aに対するレンズ体36の位置は変化せず、また回転ローラ20は円筒部材13を透過してレンズ体36に入射する光の光軸と略平行にずれるので、回転ローラ20が軸方向にずれてもレンズ体36とレンズ体36に入射する光との関係はほとんど変化しない。従って回転ローラ20が軸方向にずれても、レンズ体36によって光が集光されるラインセンサ33aの画素はずれないので、レンズ体36のみでは回転ローラの軸方向のずれを検出できない。
そこで、画像パターンのずれを補正するため、本実施形態における光学読取装置1も回転ローラ20の回転量と共に、回転ローラ20の軸方向のずれを検出する機能も有することが望ましい。この機能は図10に示すように、円筒部材13の内側の端面に設けられた延出部14と、レンズ体36の内側部分に設けられたラインレンズ部37によって実現される。
延出部14は円筒部材13の内側端面の周縁部から回転ローラ20の長手方向に延出し、この延出部14の先端部は傾斜状に形成され反射面14aを構成している。またラインレンズ部37は、レンズ体36と一体的に形成されるものであり、上面及び下面に凸レンズ面を有し、上方からの光をラインセンサ33aに集光する。
そして、上述の延出部14を設けることで、コード光源34から発せられコード導光体35を介して円筒部材13に入射した光の一部は、周縁部に設けられた延出部14を透過する。延出部14を透過した光は先端部の反射面14aにおいて全反射して下方向に光路が変わり、ラインレンズ部37によってラインセンサ33aに集光される。ここで、回転ローラ20が軸方向にずれた場合、これに伴って延出部14も軸方向にずれるため、延出部14を透過して反射面14aで全反射する光も軸方向にずれる。これにより、ラインレンズ部37によって光が集光されるラインセンサ33aの画素もずれる。よって、この画素のずれを検出することで回転ローラ20の軸方向へのずれ量も判明し、画像パターンの軸方向のずれを補正することができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。上記実施形態では指紋パターンを読取る場合について説明したが、光学式読取装置1で読取る被検体はこれに限られず、通常のスキャナ同様に紙面上に印刷された文字や画像の読取りなど、他の物体の読取りにも広く用いることが可能である。
本発明の第一の実施形態における光学式読取装置の斜視図である。 本発明の第一の実施形態における光学式読取装置の縦断面透視図である。 本発明の第一の実施形態における円筒部材、光学読取部品、コード読取部品の構成を示す斜視図である。 本発明の第一の実施形態における円筒部材を表す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A断面図である。 本発明の第一の実施形態における線状溝の拡大断面図である。 光学読取装置によって読取られた指紋パターンとコードパターンの一例を示す図である。 本発明の第一の実施形態における線状溝とラインセンサ及び回転信号との関係を表す図である。 本発明の第二の実施形態における円筒部材、光学読取部品、コード読取部品の構成を示す斜視図である。 本発明の第二の実施形態における光学式読取装置の縦断面透視図である。 回転ローラのずれ検出機能を有する光学式読取装置の縦断面透視図である。
符号の説明
1 光学式読取装置
10 外枠部材
11 読取窓
12 軸受部材
12a 固定支持部
12b 回転支持部
13 円筒部材
13a 線状溝
13b 円状溝
13c 反射面
14 延出部
14a 反射面
20 回転ローラ
21 中空部
31 発光部
31a 光源
31b 発光側基板
31c 導光体
32 レンズアレイ
33 受光部
33a ラインセンサ
33b 受光側基板
34 コード光源
35 コード導光体
36 レンズ体
36a 入射レンズ面
36b 反射面
36c 出射レンズ面
37 ラインレンズ部

Claims (7)

  1. 外枠部材内部に中空透明の回転ローラを回転自在に納め、該回転ローラ内部に上記外枠部材に固定支持される読取光学部を納めた光学式読取装置において、
    上記回転ローラの内周面に回転ローラと共に回転する透明な円筒部材を設け、該円筒部材は外側の端面に円筒部材の径方向に対して傾斜した線状溝を周期的配列状に有し、内側の端面は傾斜状に形成して反射面とし、
    上記回転ローラ内部にはコード光源と、該コード光源からの光を上記円筒部材の線状溝が形成された端面に導く導光体を設け、
    上記コード光源の光は上記導光体を介して上記円筒部材の線状溝が形成された端面に入射し、上記円筒部材の反射面で全反射して上記読取光学部で読取られることを特徴とする光学式読取装置。
  2. 上記読取光学部は上記回転ローラを透過して入射した光を集光するレンズアレイと、該レンズアレイによって集光された光を受光するラインセンサとからなり、上記レンズアレイの一端部近傍は上記円筒部材の内周面と対向し、上記コード光源から発せられ上記円筒部材を透過した光は、上記レンズアレイの上記円筒部材の内周面と対向する端部近傍において集光され、上記ラインセンサに入射することを特徴とする請求項1記載の光学式読取装置。
  3. 外枠部材内部に中空透明の回転ローラを回転自在に納め、該回転ローラ内部に上記外枠部材に固定支持される読取光学部を納めた光学式読取装置において、
    上記回転ローラの内周面に回転ローラと共に回転する透明な円筒部材を設け、該円筒部材は外側の端面に円筒部材の径方向に対して傾斜した線状溝を周期的配列状に有し、
    上記回転ローラ内部にはコード光源と、該コード光源からの光を上記円筒部材の線状溝が形成された端面に導く導光体と、上記円筒部材を透過した上記コード光源の光を上記読取光学部に集光するレンズ体とを設けたことを特徴とする光学式読取装置。
  4. 上記円筒部材は内側の端面に上記回転ローラの長手方向に延出する延出部を有し、該延出部の先端部は傾斜状に形成して反射面とし、上記レンズ体は上記円筒部材を透過して反射面で全反射した上記コード光源の光を上記読取光学部に集光するラインレンズ部を有することを特徴とする請求項3記載の光学式読取装置。
  5. 上記読取光学部は上記円筒部材の線状溝の径方向外側部分を通過した光と径方向内側部分を通過した光の光量からそれぞれ回転信号を形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学式読取装置。
  6. 上記円筒部材は外側の端面に上記線状溝の略中央を横断して全周に渡って形成された円状溝を有することを特徴とする請求項5記載の光学式読取装置。
  7. 上記円筒部材の線状溝は断面略V字状に形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学式読取装置。
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