第1の発明は、回線を介して隔測検針装置と接続される無線親機とメータに接続される無線子機との間で無線による通信を行い、メータの検針を行う自動無線検針システムにおいて、無線子機は外部からの信号により無線電文を送信し、送信した無線電文に対する応答電文を受信する子機送受信部と、子機送受信部が受信した応答電文に基づくデータにより報知する子機報知部と、無線親機は無線子機からの受信データの受信レベルを判定する親機受信レベル判定部と、親機送受信部からの信号をA/D変換して親機波形記憶部に記憶させる親機波形処理部と、親機波形記憶部に記憶されたデータよりアイ開口率を判定する親機無線信号判定部と、無線子機からの無線電文を受信し親機受信レベル判定部で取得したデータおよび親機無線信号判定部の判定結果を送信する親機送受信部を備えることにより、無線子機側から無線親機の受信レベルやアイ開口率等の無線信号品質の判定結果を受信が可能となり、無線通信状態の良否判定ができる。
第2の発明は、特に、無線子機において子機送受信部からの信号をA/D変換して子機波形記憶部に記憶させる子機波形処理部と、子機波形記憶部に記憶されたデータよりアイ開口率を判定する子機無線信号判定部と、無線親機からの無線電文を受信し子機受信レベル判定部で取得したデータおよび子機無線信号判定部の判定結果を送信する子機送受信部を有することにより、子機側での受信状態も判別することができる。すなわち、無線親機側と無線子機側の両方での無線通信の判別が同時にでき、どちらかに起因する通信不良でも判別できる。さらに、子機側からだけでなく、親機側からまたはセンターからの起動により無線通信品質の良否判定も可能となる。
第3の発明は、特に、第1の発明において無線通信状態の確認を行うための外部からの開始信号を無線子機に内蔵された外部信号検出部を使用するのではなく無線子機に設定確認装置を接続して無線通信状態の確認を開始する。その後、無線子機は子機送受信部により無線親機からの受信レベルおよび無線信号の判定結果が付加された無線データを設定確認装置に出力する。そのデータを設定確認装置に内蔵したLCDに表示させることで受信レベルの相対値やアイ開口率等の無線信号品質の判定結果が認識できるためより精度の高い無線通信状態の確認が可能となる。
第4の発明は、特に、第2の発明において無線通信状態の確認を行うための外部からの開始信号を無線親機に内蔵された外部信号検出部を使用するのではなく無線親機に設定確認装置を接続して無線通信状態の確認を開始する。その後、無線親機は親機送受信部により無線子機からの受信レベルやアイ開口率等の無線信号品質の判定結果が付加された無線データと、無線子機からの無線電文を受信した際、親機受信レベル判定部で取得したデータおよび親機無線信号判定部の判定結果を設定確認装置に出力する。そのデータを設定確認装置に内蔵したLCDに表示させることで受信レベルの相対値やアイ開口率等の無線信号品質の判定結果が認識できるためより精度の高い無線通信品質の確認が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態における自動検針システムのブロック図である。
図1において、隔測検針装置1は、回線およびT−NCU2を介して無線親機3と接続される。自動無線子機4は前記無線親機3に対向して設けられ需要家のメータ5に接続される。
無線子機4は外部信号検出部10からの信号により無線電文を送信し、送信した無線電文に対する応答電文を受信する子機送受信部12と、子機送受信部12が受信した応答電文を解析し解析したデータにより報知する子機報知部11を有する。
無線親機3は無線子機4からの無線信号の受信レベルを判定する親機受信レベル判定部9と、親機送受信部8からの信号をA/D変換して親機波形記憶部14に記憶させる親機波形処理部13と、親機波形記憶部14に記憶されたデータよりアイ開口率等を判定する親機無線信号判定部15と、無線子機4からの無線電文を受信し親機受信レベル判定部9で取得したデータおよび親機無線信号判定部15の判定結果を送信する親機送受信部8から構成されている。また、無線親機3は縁組みに使用する外部信号検出部6と縁組みが終了したことを通知する親機報知部7を備えている。
センターからの自動検針の場合、隔測検針装置1から回線およびT−NCU2を介して無線親機3に対して、メータの検針要求を送信し、無線親機3から無線子機4に対してメータの検針要求を無線送信して、無線子機4が需要家のメータ5に対して検針要求を送信する。無線子機4はメータ5からの検針応答を受信すると、無線親機3に対して検針応答を無線送信し、無線親機3からT−NCU2を介して隔測検針装置1に検針応答を無線送信する。こうして、メータ5の検針値をセンターで集中検針できる。
しかし、実際前述の無線通信を行う場合は、あらかじめ設置時に無線親機3と無線子機4の縁組みを行う必要がある。縁組みの方法は無線親機3と無線子機4を近づけ無線親機3に内蔵された外部信号検出部6を作動させる。例えば外部信号検出部6はリードSW等を内蔵させた構造でマグネット等を近付けることで外部からの信号を検出させる。無線 親機3は外部からの信号の検出により縁組みを行うため無線親機3に内蔵された親機送受信部8を無線子機4の無線データを受信するための受信待ち状態にする。
その後所定期間(例えば約2秒)以内に無線子機4に内蔵された外部信号検出部10を作動させる。無線子機4に内蔵された子機送受信部12は外部からの信号検出により無線子機4の情報(相手識別のための無線子機のアドレス)を無線データとして出力し、出力し終わると今度は無線親機3からの無線データを受信するため受信待ち状態に入る。
無線親機3は無線子機4からの無線データを受信した後、通信時に使う相手識別のための無線子機4のアドレスを子機情報として記憶する。次に無線親機3の情報(相手識別のための無線親機のアドレス)を親機情報として親機送受信部8から無線送信すると共に無線親機3側の縁組みが終了したことを通知するため親機報知部7を作動させる。親機報知部7はLEDやLCDで通知させたりブザー等の音で通知させても良い。
次に無線子機4は内蔵された子機送受信部12により無線親機3からの無線データを受信し親機情報(相手識別のための無線親機のアドレス)として記憶すると共に無線子機4側の縁組みが終了したことを通知するため無線子機4に内蔵された子機報知部11を作動させる。子機報知部11はLEDやLCDで通知させたりブザー等の音で通知させても良い。これにより無線親機3と無線子機4の縁組みが成立したことになる。
その後、無線親機3と無線子機4を実際に設置する場所に取り付ける必要がある。例えば無線親機3は電話回線の近くであるため家の2階の壁等に、無線子機4はガスメータ5の近くに取り付けることとなる。取り付けた後は、隔測検針装置1から回線およびT−NCU2を介しての通信確認を行う。
しかし、無線親機3と無線子機4を取り付けた位置により、例えば無線親機3と無線子機4の距離が遠い場合や途中に障害物や遮蔽物がある場合に電波が途中で減衰し受信レベルに達しなかったり、無線親機3または無線子機4の周囲環境により無線信号そのものが歪んで通信データが変化してしまうことがあるため、せっかく無線親機3と無線子機4を近くで縁組みして設置場所に取り付けたのに隔測検針装置1からの通信試験を行う段階になって通信が成功しない場合がある。
ここで、無線親機3と無線子機4の設置工事を行う前に、事前に電話回線を使用しないで実設置する無線親機3と無線子機4の実物を使用して設置環境による受信レベル値やアイ開口率等の無線信号品質を確認できれば、あらかじめ無線親機3と無線子機4の設置場所を決めることができるため、縁組を行い無線親機3と無線子機4を設置した後に隔測検針装置1からの通信試験を行う段階になって通信が失敗し再度無線親機3や無線子機4を移動し再試験することがない。
そこで無線親機3と無線子機4を縁組みさせた後、設置しようと考えている場所に無線親機3と無線子機4を仮止めしその状態で無線の受信レベルおよびアイ開口率等の無線信号品質を測定する。
起動方法は無線子機4に既に内蔵されている外部信号検出部10を使って行う。これは縁組み時の作動と区別するため外部信号検出部10の検出時間を例えば縁組み時ための送信の場合は1秒以上、設置後の受信感度測定のための送信の場合は3秒以上検出した場合というように区別しておく。
無線子機4は外部からの所定信号の検出により無線親機3に無線状態確認要求の無線電文を無線子機4に内蔵された子機送受信部12を用いて出力し、出力し終わると無線 子機4に内蔵された子機送受信部12は無線親機3の無線データを受信するため受信待ち状態に入る。
無線親機3は、無線親機3に内蔵された親機送受信部8により無線子機4からの無線 データを受信し無線通信品質要求だと判断すると親機受信レベル判定部9でそのとき受信した無線信号の受信レベルを測定する。この時、親機受信レベル判定部9は無線データを最後まで受信した後で受信レベル確認要求だと判断しても既に無線データは出力されていないため全ての無線受信毎に無線信号の受信レベルを格納しておく構成のほうが良い。
また、無線親機3は、親機波形処理部13により無線受信中、親機送受信部8からの無線信号をA/D変換して親機波形記憶部14に順次記憶させると、無線受信が終わった時点で、親機無線信号判定部15が親機波形記憶部14に記憶されたデータよりアイ開口率を判定する。
図6は親機波形処理部13で処理される無線データ信号波形の一例である。サンプリングタイミングにおいて、信号が負に振れた部分でデータ「1」,信号が正に振れた部分でデータ「0」となる。
図7は上記親機波形処理部13からの無線データ信号を波形処理部によって、A/D変換して一定のタイミングで重ね合わせて親機波形記憶部14に記憶させた波形の一例で、アイ開口率を計測するもととなる。ここで、アイ開口率はb/aで計算され、無線信号品質を判断する手段の一つで、数値が大きいほど信号の品質が良く、通信エラーの頻度が低くなる。
無線親機3に内蔵された親機送受信部8は親機受信レベル判定部9で測定した受信レベルデータと親機無線信号判定部15により判定したよりアイ開口率等の判定データを付けて無線子機4に対して応答電文として無線送信する。
次に無線子機4は内蔵された子機送受信部12により無線親機3からの受信レベルおよびアイ開口率等の判定データが付加された無線データを受信し、受信レベルおよび判定データ等が所定値以上であれば無線子機4と無線親機3の電波状態は正常であるとし無線子機4に内蔵された子機報知部11を作動させる。
このとき正常と異常表示を区別して出力させる。例えば、子機報知部11がLEDやブザーであれば正常だった場合は5秒以上連続作動させ、異常であった場合は短い間隔で作動させる。
従って、子機報知部からの信号が正常信号であった場合は現在の位置のままで設置作業を行うが、異常であった場合は無線子機4の位置を移動させ再度前述の受信レベル確認テストを行うこととなる。
以上のように、無線親機3と無線子機4を仮設置した段階で実際の無線データを送受信するレベルが確認できるため、電話回線を使用した確認試験の段階で電波状況により無線 通信が不能になることがなくなり、無線親機3と無線子機4の設置作業を円滑に行うことができ、かつシステムの無線データの送受信動作を高信頼性をもって実現することができる。
(実施の形態2)
図2は本発明の第2の実施の形態における自動検針システムのブロック図であり、図1と同一のものには同一の符号を付してある。
図2において、隔測検針装置1は、回線およびT−NCU2を介して無線親機3と接続される。自動無線子機4は前記無線親機3に対向して設けられ需要家のメータ5に接続される。
無線子機4は外部信号検出部10からの信号により無線電文を送信し、送信した無線電文に対する応答電文を受信する子機送受信部12と、子機送受信部12が受信した応答電文を解析し解析したデータにより報知する子機報知部11を有する。また、無線子機4は無線親機3からの無線信号の受信レベルを判定する子機受信レベル判定部16と、子機送受信部12からの信号をA/D変換して子機波形記憶部18に記憶させる子機波形処理部17と、子機波形記憶部17に記憶されたデータよりアイ開口率等を判定する子機無線信号判定部19を備えている。
無線親機3は無線子機4からの無線信号の受信レベルを判定する親機受信レベル判定部9と、親機送受信部8からの信号をA/D変換して親機波形記憶部14に記憶させる親機波形処理部13と、親機波形記憶部14に記憶されたデータよりアイ開口率等を判定する親機無線信号判定部15と、無線子機4からの無線電文を受信し親機受信レベル判定部9で取得したデータおよび親機無線信号判定部15の判定結果を送信する親機送受信部8から構成されている。また、無線親機3は縁組みに使用する外部信号検出部6と縁組みが終了したことを通知する親機報知部7を備えている。
センターからの自動検針および無線親機3と無線子機4の縁組みについては、実施の形態1の場合と同様であるので説明は省略する。
無線親機3と無線子機4を縁組みさせた後、設置しようと考えている場所に無線 親機3と無線子機4を仮止めし、その状態で無線の受信レベルおよび無線信号品質を測定する。
起動方法は無線子機4に既に内蔵されている外部信号検出部10を使って行う。これは縁組み時の作動と区別するため外部信号検出部10の検出時間を例えば縁組み時の送信が1秒以上、設置後の受信感度測定のための送信は3秒以上検出した場合というように区別しておく。
無線子機4は外部からの所定信号の検出により無線親機3に無線状態確認要求の無線電文を無線子機4に内蔵された子機送受信部12を用いて出力し、出力し終わると無線子機4に内蔵された子機送受信部12は無線親機3の無線データを受信するため受信待ち状態に入る。
無線親機3は、無線親機3に内蔵された親機送受信部8により無線子機4からの無線 データを受信し無線通信品質要求だと判断すると親機受信レベル判定部9でそのとき受信した無線信号の受信レベルを測定する。この時、親機受信レベル判定部9は無線データを最後まで受信した後で受信レベル確認要求だと判断しても既に無線データは出力されていないため全ての無線受信毎に無線信号の受信レベルを格納しておく構成のほうが良い。
また、無線親機3は、親機波形処理部13により無線受信中、親機送受信部8からの無線信号をA/D変換して親機波形記憶部14に順次記憶させると、無線受信が終わった時点で、親機無線信号判定部15が親機波形記憶部14に記憶されたデータよりアイ開口率を判定する。
無線親機3に内蔵された親機送受信部8は親機受信レベル判定部9で測定した受信レベルデータと親機無線信号判定部15により判定したよりアイ開口率等の判定データを付けて無線子機4に対して応答電文として無線送信する。
次に無線子機4は内蔵された子機送受信部12により無線親機3からの受信レベルおよびアイ開口率等の判定データが付加された無線データを受信した時、同時に、子機受信レベル判定部19でそのとき受信した無線信号の受信レベルを測定する。また、無線子機4は、子機波形処理部17により無線受信中、子機送受信部12からの無線信号をA/D変換して子機波形記憶部18に順次記憶させると、無線受信が終わった時点で、子機無線信号判定部19が子機波形記憶部18に記憶されたデータよりアイ開口率を判定する。無線親機3から受信した親機がわの受信レベルおよびアイ開口率等の判定データと子機受信レベル判定部19で判定した無線信号の受信レベルおよび子機無線信号判定部19が判定したアイ開口率が共に所定値以上であれば、無線親機3と無線子機4の電波状態は共に正常であるとし無線子機4に内蔵された子機報知部11を作動させる。
このとき正常と異常表示を区別して出力させる例えば子機報知部11がLEDやブザーであれば正常だった場合は5秒以上連続作動させ、異常であった場合は短い間隔で作動させる。
従って子機報知部11からの信号が正常信号であった場合は現在の位置のままで設置作業を行うが、異常であった場合は無線子機4の位置を移動させ再度前述の無線通信品質の確認テストを行うこととなる。
ここで無線通信品質の確認は外部からの信号により無線親機3を起点に行う構成でも、センターから行う構成でも良い。
以上のように、無線子機4にも子機受信レベル判定部16および子機無線信号判定部19を内蔵することにより、無線親機3側と無線子機4側の両方の無線通信品質が確認できるため、電話回線を使用した確認試験の段階で電波状況により無線 通信が不能になることがなくなり、無線親機3と無線子機4の設置作業を円滑に行うことができ、かつシステムの無線データの送受信動作を高信頼性をもって実現することができる。
(実施の形態3)
図3は本発明の第3の実施の形態における自動検針システムのブロック図であり、図1と同一の物には同一の符号を付してある。
図3において、隔測検針装置1は、回線およびT−NCU2を介して無線親機3と接続される。自動無線子機4は前記無線親機3に対向して設けられ需要家のメータ5に接続される。
無線子機4は外部信号検出部10からの信号により無線電文を送信し、送信した無線電文に対する応答電文を受信する子機送受信部12と、子機送受信部12が受信した応答電文を解析し解析したデータにより報知する子機報知部11を有する。設定確認装置20は無線子機4に接続し無線親機3と無線子機4の設置場所を選定するための確認試験を開始し結果を報知する。
無線親機3は無線子機4からの無線信号の受信レベルを判定する親機受信レベル判定部9と、親機送受信部8からの信号をA/D変換して親機波形記憶部14に記憶させる親機波形処理部13と、親機波形記憶部14に記憶されたデータよりアイ開口率等を判定する親機無線信号判定部15と、無線子機4からの無線電文を受信し親機受信レベル判定部9で取得したデータおよび親機無線信号判定部15の判定結果を送信する親機送受信部8から構成されている。また、無線親機3は縁組みに使用する外部信号検出部6と縁組みが終了したことを通知する親機報知部7を備えている。
センターからの自動検針および無線親機3と無線子機4の縁組みについては、実施の形態1の場合と同様であるので説明は省略する。
図3において、無線通信品質の確認手順は実施例1の場合と同様である。ここで無線親機3と無線子機4の無線通信品質の確認を行うための外部からの開始信号を無線子機4に内蔵された外部信号検出部10を使用するのではなく無線子機4に接続された設定確認装置20を用いて無線通信状態の確認を開始する。
無線子機4は設定確認装置20からの信号により無線親機3に無線状態確認要求の無線電文を無線子機4に内蔵された子機送受信部12を用いて出力し、出力し終わると無線 子機4に内蔵された子機送受信部12は無線親機3の無線データを受信するため受信待ち状態に入る。
無線親機3は、無線親機3に内蔵された親機送受信部8により無線子機4からの無線 データを受信し無線通信品質要求だと判断すると親機受信レベル判定部9でそのとき受信した無線信号の受信レベルを測定する。この時、親機受信レベル判定部9は無線データを最後まで受信した後で受信レベル確認要求だと判断しても既に無線データは出力されていないため全ての無線受信毎に無線信号の受信レベルを格納しておく構成のほうが良い。
また、無線親機3は、親機波形処理部13により無線受信中、親機送受信部8からの無線信号をA/D変換して親機波形記憶部14に順次記憶させると、無線受信が終わった時点で、親機無線信号判定部15が親機波形記憶部14に記憶されたデータよりアイ開口率を判定する。
無線親機3に内蔵された親機送受信部8は親機受信レベル判定部9で測定した受信レベルデータと親機無線信号判定部15により判定したよりアイ開口率等の判定データを付けて無線子機4に対して応答電文として無線送信する。
次に無線子機4は内蔵された子機送受信部12により無線親機3からの受信レベルおよびアイ開口率等の判定データが付加された無線データを受信し、設定確認装置20に出力する。そのデータを設定確認装置20に内蔵したLCDに表示させることで受信レベルの相対値やアイ開口率等の判定データが認識できるためより精度の高い無線通信品質の確認が可能となる。
また、無線子機4がパイプシャフト(PS)の中に設置された時などは扉を閉めた状態で設置確認試験をしなくてはならないため、設置確認結果を報知する子機報知部11が無線子機4に内蔵されていた場合、結果が確認しにくい場合もある。しかし外部より設定確認装置20を接続する構成であれば設定確認装置20のみを扉の外に出して確認試験が可能なためより簡単に無線通信品質の確認を行うことができる。
従って設定確認装置20の表示内容を確認することにより正常なデータであった場合は現在の位置のままで設置作業を行うが、異常なデータであった場合は無線子機4の位置を移動させ再度前述の無線通信品質の確認テストを行うこととなる。
以上のように、設定確認装置を接続することで無線親機と無線子機の無線データを送受信する受信レベルの相対値およびアイ開口率等の判定データをPSの扉を閉めた状態でも確認できるため、電話回線を使用した確認試験の段階で電波状況により無線 通信が不能になることがなくなり、より無線親機と無線子機の設置作業を円滑に行うことができ、かつシステムの無線データの送受信動作を高信頼性をもって実現することができる。
(実施の形態4)
図4は本発明の第4の実施の形態における自動検針システムのブロック図であり、図2と同一の物には同一の番号を付してある。
図4において、隔測検針装置1は、回線およびT−NCU2を介して無線親機3と接続される。自動無線子機4は前記無線親機3に対向して設けられ需要家のメータ5に接続される。
無線子機4は外部信号検出部10からの信号により無線電文を送信し、送信した無線電文に対する応答電文を受信する子機送受信部12と、子機送受信部12が受信した応答電文を解析し解析したデータにより報知する子機報知部11を有する。また、無線子機4は無線親機3からの無線信号の受信レベルを判定する子機受信レベル判定部16と、子機送受信部12からの信号をA/D変換して子機波形記憶部18に記憶させる子機波形処理部17と、子機波形記憶部17に記憶されたデータよりアイ開口率等を判定する子機無線信号判定部19を備えている。設定確認装置21は無線親機3に接続し無線親機3と無線子機4の設置場所を選定するための確認試験を開始し結果を報知する。
無線親機3は無線子機4からの無線信号の受信レベルを判定する親機受信レベル判定部9と、親機送受信部8からの信号をA/D変換して親機波形記憶部14に記憶させる親機波形処理部13と、親機波形記憶部14に記憶されたデータよりアイ開口率等を判定する親機無線信号判定部15と、無線子機4からの無線電文を受信し親機受信レベル判定部9で取得したデータおよび親機無線信号判定部15の判定結果を送信する親機送受信部8から構成されている。また、無線親機3は縁組みに使用する外部信号検出部6と縁組みが終了したことを通知する親機報知部7を備えている。設定確認装置21は無線親機3に接続し無線親機3と無線子機4の設置場所を選定するための確認試験を開始し結果を報知する。
センターからの自動検針および無線親機3と無線子機4の縁組みについては、実施の形態1の場合と同様であるので説明は省略する。
無線親機3と無線子機4を縁組みさせた後、設置しようと考えている場所に無線 親機3と無線子機4を仮止めしその状態で無線の受信レベルおよび無線信号品質を測定する。
無線親機3は設定確認装置21からの信号により無線子機4に無線状態確認要求の無線電文を無線親機3に内蔵された親機送受信部8を用いて出力し、出力し終わると無線親機3に内蔵された親機送受信部8は無線子機4からの無線データを受信するため受信待ち状態に入る。
無線子機4は、無線子機4に内蔵された子機送受信部12により無線親機3からの無線 データを受信し無線通信品質要求だと判断すると子機受信レベル判定部16でそのとき受信した無線信号の受信レベルを測定する。この時、子機受信レベル判定部16は無線データを最後まで受信した後で受信レベル確認要求だと判断しても既に無線データは出力されていないため全ての無線受信毎に無線信号の受信レベルを格納しておく構成のほうが良い。
また、無線子機4は、子機波形処理部17により無線受信中、子機送受信部12からの無線信号をA/D変換して子機波形記憶部18に順次記憶させると、無線受信が終わった時点で、子機無線信号判定部19が子機波形記憶部18に記憶されたデータよりアイ開口率を判定する。
無線子機4に内蔵された子機送受信部12は親機受信レベル判定部9で測定した受信レベルデータと子機無線信号判定部19により判定したよりアイ開口率等の判定データを付けて無線親機3に対して応答電文として無線送信する。
次に無線親機3は内蔵された親機送受信部8により無線子機4からの受信レベルおよびアイ開口率等の判定データが付加された無線データを受信した時、同時に、親機受信レベル判定部9でそのとき受信した無線信号の受信レベルを測定する。また、無線親機3は、親機波形処理部13により無線受信中、親機送受信部8からの無線信号をA/D変換して親機波形記憶部14に順次記憶させると、無線受信が終わった時点で、親機無線信号判定部15が親機波形記憶部14に記憶されたデータよりアイ開口率を判定する。無線子機4から受信した子機側の受信レベルおよびアイ開口率等の判定データと親機受信レベル判定部9で判定した無線信号の受信レベルおよび親機無線信号判定部15が判定したアイ開口率等のデータを設定確認装置21に内蔵したLCDに表示させることで受信レベルの相対値やアイ開口率等の判定データが認識できるためより精度の高い無線通信品質の確認が可能となる。
また、無線親機3が家の壁壁面に設置された時などは、設置確認結果を報知する親機報知部7が無線親機3に内蔵されていた場合、結果が確認しにくい場合もある。しかし外部より設定確認装置21を接続する構成であれば設定確認装置21のみを無線親機3から離れたところからでも確認試験が可能なためより簡単に無線通信品質の確認を行うことができる。
従って設定確認装置21の表示内容を確認することにより正常なデータであった場合は現在の位置のままで設置作業を行うが、異常なデータであった場合は無線親機3または無線子機4の位置を移動させ再度前述の無線通信品質の確認テストを行うこととなる。
以上のように、設定確認装置を接続することで無線親機と無線子機の無線データを送受信する受信レベルの相対値およびアイ開口率等の判定データを無線親機3が離れた状態でも確認できるため、電話回線を使用した確認試験の段階で電波状況により無線 通信が不能になることがなくなり、より無線親機と無線子機の設置作業を円滑に行うことができ、かつシステムの無線データの送受信動作を高信頼性をもって実現することができる。