JP2005234204A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 内在反射方式の半透過反射型液晶表示装置は、透過表示のコントラスが不足し、かつ、明るさが不足しているという問題点がある。
【解決手段】 第1の偏光板11と液晶ポリマ−位相差板12と、パターンニング位相差層9と半透過反射層7を内在した液晶素子20と、第2の偏光板12を備え、液晶ポリマー位相差板のΔndが、前記液晶素子のΔndとほぼ同一であり、液晶素子20で発生する複屈折性を補償するように液晶ポリマー位相差板12を配置することにより、高コントラストで、かつ、明るい透過表示が得られ、かつ、内在反射方式での反射表示も可能である半透過反射型液晶表示装置を得られた。
【選択図】 図1

Description

本発明は液晶表示装置の構成に関し、特に、液晶素子内部に反射層を備えた内在反射方式の半透過反射型液晶表示装置の表示コントラストを高める技術に関するものである。
従来、反射型液晶表示装置は、一対の偏光板と、一方の偏光板の外側に配置した反射層の間に、TN(ツイステッドネマティック)液晶素子や、STN(スーパーツイステッドネマチック)液晶素子を設けた反射型液晶表示装置が主に用いられている。しかし、この方式では明るさが低く、さらに、反射層がガラス基板の外側にあるので、視差により、表示に影が生じるという問題がある。
上記の対策として、反射層を液晶素子内部に形成し、偏光板1枚で表示が可能な内在反射方式の反射型液晶表示装置が提案されている。偏光板が1枚であるので、従来の偏光板を2枚用いる反射型液晶表示装置より明るさを改善することができる。また、反射層を液晶表示素子内部に形成することで、ガラス基板の厚みによる表示の影の問題も解決することが可能である。
また、反射層として、薄膜アルミニウムを蒸着やスパッタ法で膜厚が0.01〜0.03μmと非常に薄く成膜し、ハーフミラー化した半透過反射層を用いたり、反射層に画素毎の開口部をフォトエッチングにより設けた半透過反射層を用い、外光が弱い場所や夜間にはバックライトの光で表示を行う内在反射方式の半透過反射型液晶表示装置が開発されている。
この半透過反射型液晶表示装置の第1の従来例(特許文献1参照)を図面を用いて説明する。図14は、従来の半透過反射型液晶表示装置の断面図である。図14に示すように、液晶素子30と、液晶素子30の上側に、散乱層15と液晶ポリマー位相差板12と第1の偏光板11と、液晶素子30の下側に設けた、1/4波長位相差板14と、第2の偏光板17と、バックライト16により構成してある。
液晶素子30は、アルミニウムからなる厚さ0.15μmの半透過反射層7と、アクリル系材料からなる厚さ2μmの保護膜8と、透明電極であるITOからなる厚さ0.2μmの第1の電極3とを形成した厚さ0.5mmのガラス板からなる第1の基板1と、ITOからなる厚さ0.2μmの第2の電極4が形成されている厚さ0.5mmのガラス板からなる第2の基板2と、第1の基板1と第2の基板2を張り合わせるシール材5と、第1の基板1と第2の基板2とに挟持されている、左回りで240゜ツイスト配向しているネマチック液晶からなる液晶層6とで形成してある。
液晶ポリマ−位相差板12は、右回りのツイスト配向であり、ツイスト角180゜で、液晶ポリマ−の複屈折差Δnと液晶ポリマ−層の厚さdの積であるΔnd値は0.73μmである。1/4波長位相差板14は、位相差値0.14μmで、緑色の波長である0.55μmの約1/4波長相当としてある。ネマチック液晶の複屈折差Δnは0.15で、第1の基板1と第2の基板2のすきまであるセルギャップdは5.6μmであり、したがって、ネマチック液晶の複屈折差Δnとセルギャップdとの積で表す、液晶素子30の複屈折性を示すΔndは、0.84μmである。
この液晶ポリマ−位相差板12を用いた内在反射方式の半透過反射型液晶表示装置は、液晶ポリマ−位相差板12のツイスト角と、Δnd値、ならびに配置角度を最適化し、液
晶素子のツイスト角と液晶ポリマ−位相差板のツイスト角に差を設け、かつ、液晶素子のΔndと液晶ポリマ−のΔndに差を設けることにより、液晶ポリマ−位相差板12と液晶層6を合成した複屈折性が約1/4波長相当になるように設定してある。反射表示において、電圧無印加状態のオフ状態では、入射光は半透過反射層7において円偏光となり、再度、液晶層6と液晶ポリマー位相差板12を透過して、入射光と直交した直線偏光となり、黒表示が得られる。電圧を印加したオン状態で、液晶素子のΔndが減少し、液晶ポリマ−位相差板12と液晶層6を合成した複屈折性がほぼゼロになるため、第1の偏光板を透過した入射光は、直線偏光のまま、半透過反射層7に到達し、そのまま入射光と平行な直線偏光で、第1の偏光板11に戻ってくるため、白表示となり、良好なコントラストの反射表示が可能である。
なお、散乱層15は、入射光が透過しやすく、出射光の散乱性能が良好である前方散乱性材料を用いる事で、出射光があらゆる方向に広がり、視認性が向上する。この散乱層15の代わりに、半透過反射層7自体を凸凹にして、散乱性を付与する事や、保護膜8に散乱性を持たせた散乱性保護膜を用いる事も可能である。
つぎに、透過表示について説明する。バックライト16から出た光は、第2の偏光板17と1/4波長位相差板14により円偏光となる。液晶ポリマ−位相差板12と液晶素子30の合成した複屈折性は1/4波長相当であり、1/4波長位相差板14は、液晶ポリマー位相差板12と液晶層6と1/4波長位相差板14の合計する位相差値がほぼゼロになるような角度に配置してあるので、電圧を印加していないオフ状態では、液晶ポリマ−位相差板12を透過した光は直線偏光に戻り、第1の偏光板11の透過軸と直交するように第2の偏光板17の透過軸を配置することにより、透過光は第1の偏光板11に吸収され、黒表示となる。電圧を印加したオン状態では、液晶ポリマ−位相差板12と液晶層6を合成した複屈折性がほぼセロになるため、1/4波長位相差板14から出た円偏光のままで第1の偏光板11へ到達し、白表示となる。
しかし、1/4波長位相差板14で生じる円偏光を、液晶素子30と液晶ポリマ−位相差板12の両方を用いて全ての可視光波長範囲において補償する事は難しく、透過表示において、完全な黒を得ることが難しく、コントラストが不十分となる第1の問題点があった。また、バックライト16から出た光のうち、半透過反射層7の非開口部で反射してバックライト方向に戻る光は、1/4波長位相差板14を2回通過する間に、偏光方向が90゜回転し、第2の偏光板に吸収されてしまう。その為に、バックライトとの間でリサイクル効果が得られず、暗い表示となる第2の問題点もあった。
この第2の問題点を解決する為に、半透過反射層にパターンニング位相差層を備えた半透過反射型液晶表示装置が開発された。この第2の従来例(特許文献2参照)を図15に示した。位相差値が1/4波長相当であるパターンニング位相差層9を半透過反射層7の非開口部の位置に設けてある。一方、第1の基板1と第2の偏光板17との間に位相差板を設けておらず、第2の基板2と第1の偏光板11との間にも位相差板や液晶ポリマ−位相差板を設けていない事が特徴である。
液晶素子31は、電圧無印加のオフ状態の複屈折性が1/4波長相当に設定されており、電圧を印加したオン状態では、液晶分子が完全に立ち、複屈折性がほぼゼロになる。反射表示において、オン状態では、液晶層6とパターンニング位相差層9の合計の位相差値は1/4波長となり、入射光は半透過反射層7において円偏光となり、再度、パターンニング位相差層9と液晶層6を透過することで、入射光と直交した直線偏光となって第1の偏光板11に吸収されるために黒表示が得られ、一方、オフ状態では、液晶層とパターンニング位相差層の合計の位相差値はゼロとなり、入射光の偏向状態は変化せずに第1の偏光板11に戻るために、第1の偏光板を透過し、白表示が得られる。つまり、電圧無印加
時が白表示であるノーマリ白モードが得られる。
一方、透過表示において、半透過反射層7の開口部には、パターンニング位相差層9が無いので、バックライト16から出た光は、第2の偏光板17を透過し、そのまま液晶層6へ入射する。第2の偏光板17の透過軸を、第1の偏光板11の透過軸と直交するように配置すると、オン状態では、液晶層6の複屈折性はゼロであるため、第1の偏光板11により吸収され黒表示となる。オフ状態では、液晶層の複屈折性が1/4波長相当であるため、液晶層6を透過した光は円偏光となり、第1の偏光板11を透過し、白表示が得られる。
さらに、第2の偏光板17を透過した光で、半透過反射層7の非開口部で反射してバックライト方向に戻る光は、図14で示した従来の内在反射方式の半透過反射型液晶表示装置の備える1/4波長位相差板14が不要になるので、偏光状態が変化せず、第2の偏光板17を透過してバックライト16に戻り、再度、バックライト表面で反射して利用するリサイクル効果により、明るい透過表示が得られる。
また、この第2の従来例において、反射表示のコントラストを改善する為に、第2の基板2と第1の偏光板11との間に1/2波長位相差板19を設けた第3の従来例(特許文献3参照)を図16に示した。1/2波長位相差板19の位相差値は、緑色の波長0.55μmの約1/2波長相当の0.28μmであり、パターンニング位相差層9の位相差値は1/4波長相当の0.14μmであり、1/2波長位相差板19とパターンニング位相差層9の延伸軸の交差角を約60゜に設定し、短波長の位相差値が長波長の位相差値よりも小さい、いわゆる広帯域円偏光位相差板を構成している。従って、反射表示のオン状態において、液晶素子32の複屈折性はゼロとなり、第1の偏光板11から入射した光は、1/2波長位相差板19とパターンニング位相差層9により、全ての可視光波長範囲の光が円偏光となり、半透過反射層7の非開口部で反射し、再度、パターンニング位相差層9と1/2波長位相差板19を透過すると、全ての可視光波長範囲の光が、入射光に直交した直線偏光となり、第1の偏光板11に吸収されるため、第2の従来例より、高いコントラストの反射表示が得られる。
特開2003−172925 特開2003−279957 特開2003−279956
上記のような技術を用いたとしても、従来の内在反射方式の半透過反射型液晶表示装置は、透過表示において、十分なコントラストが得られないという問題は、完全には解決されていない。つまり、第1の従来例のように、液晶素子とバックライトとの間に1/4波長位相差板14を設けた液晶表示装置では、1/4波長位相差板14を透過した光の偏光状態を、液晶層6と液晶ポリマ−位相差板12で全波長範囲にわたり補償する事は難しく、つまり、完全な黒を出すことができず、透過コントラストが低下する課題がある。
また、第2の従来例や、第3の従来例において、液晶素子とバックライトとの間に1/4波長位相差板は無いので、高コントラストで明るい透過表示が得られる。しかし、ノーマリ白モードであるので、良好な黒表示を得るためには、液晶素子の複屈折性を完全にゼロにする必要があり、そのために、液晶素子に高電圧を印加して液晶分子を完全にたたせ
るので、単純マトリクス駆動は難しいという課題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、内在反射方式の半透過反射型液晶表示装置において、特に、透過表示のコントラストを改善し、かつ、低電圧駆動でも高コントラストが得られ、かつ、明るい透過表示が得られる液晶表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の第1の手段は、第1の偏光板と、第1の基板と第2の基板間に液晶を挟持した液晶素子と、第2の偏光板を備え、前記液晶素子には、部分的に開口部を設けた半透過反射層と、該半透過反射層の前記開口部を除く非開口部の位置に位相差を持つパターンニング位相差層を備え、前記第1の偏光板と前記液晶素子の間に液晶ポリマ−位相差板を前記半透過反射層より前記第1の偏光板側に備え、該液晶ポリマー位相差板の複屈折性Δnとセルギャップdの積であるΔndが、前記液晶素子のΔndとほぼ同一であり、該液晶素子で発生する複屈折性を補償するように前記ポリマー位相差板を配置していることを特徴とする。
上記課題を解決するために本発明の第2の手段は、本発明の第1の手段において、前記液晶は、ツイスト配向しているネマチック液晶であり、前記液晶ポリマ−位相差板は液晶素子とは逆ねじれのツイスト配向しており、かつ、液晶ポリマー位相板のツイスト角が液晶素子のツイスト角の絶対値とほぼ等しく、かつ、前記パターンニング位相差層は半透過反射層と液晶層の間に位置し、位相差値が1/4波長相当であることを特徴とする。
上記課題を解決するために本発明の第3の手段は、本発明の第1の手段において、前記液晶は、ツイスト配向しているネマチック液晶であり、前記液晶ポリマ−位相差板は液晶素子とは逆ねじれのツイスト配向しており、かつ、液晶ポリマー位相板のツイスト角が液晶素子のツイスト角の絶対値とほぼ等しく、かつ、前記パターンニング位相差層は液晶層と第2の基板の間に位置し、位相差値が1/4波長相当であることを特徴とする。
上記課題を解決するために本発明の第4の手段は、本発明の第1の手段において、前記液晶は、ホモジニアス配向しているネマチック液晶であり、前記液晶ポリマ−位相差板はホモジニアス配向しており、配向方向が液晶素子の配向方向と直交しており、かつ、前記パターンニング位相差層は半透過反射層と液晶層の間に位置し、位相差値が1/4波長相当であることを特徴とする。
上記課題を解決するために本発明の第5の手段は、本発明の第1の手段において、前記液晶は、ホモジニアス配向しているネマチック液晶であり、前記液晶ポリマ−位相差板はホモジニアス配向しており、配向方向が液晶素子の配向方向と直交しており、かつ、前記パターンニング位相差層は液晶層と第2の基板の間に位置し、位相差値が1/4波長相当であることを特徴とする。
上記課題を解決するために本発明の第6の手段は、本発明の第2または第3または第4または第5の手段において、第2の基板の外側に、散乱層を備えることを特徴とする。
上記課題を解決するために本発明の第7の手段は、本発明の第2または第3または第4または第5の手段において、前記第1の基板と前記第2の基板のどちらか1方の基板に複数色のカラーフィルタを備えることを特徴とする。
上記課題を解決するために本発明の第8の手段は、本発明の第2または第3または第4または第5の手段において、前記パターンニング位相差層として、半透過反射層の開口部
および非開口部で膜厚が同一である材料を備えることを特徴とする。
上記課題を解決するために本発明の第9の手段は、本発明の第2または第3または第4または第5の手段において、前記第2の偏光板の外側に、第2の偏光板の透過軸とほぼ平行な透過軸を有する反射型偏光板を備えることを特徴とする。
本発明の液晶表示装置において液晶ポリマー位相差板は、屈折率の波長依存性が液晶素子の波長依存性と近く、さらに、ツイスト配向も可能であるため、第1の手段により、液晶層の複屈折性を液晶ポリマ−位相差板により、完全に補償する事が可能となる。つまり、電圧無印加時のオフ状態において、全ての可視光波長範囲において位相差をゼロにする事が可能である。そのために、透過表示のオフ状態において、完全な黒が得られ、高コントラストが得られる効果がある。また、電圧無為印加時に黒表示であるノーマリ黒モードであるので、低電圧で完全な黒が得られ、白表示も液晶分子を完全に立たせる必用がないので、駆動電圧が低く、単純マトリクス駆動等にも使用可能となる効果がある。
また、従来の内在反射方式の半透過反射型液晶表示装置が備えていた第1の基板と第2の偏光板の間の1/4波長位相差板が不要であり、第2の偏光板から出た光のうち、半透過反射層を透過できずに反射した光は、そのままの偏光状態で戻るために、第2の偏光板を透過することができ、バックライトで再度反射するリサイクル効果により、明るい透過表示が得られる効果がある。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良な半透過反射型液晶表示装置の構成と作用を説明する。図1は、本発明の液晶表示装置の構成を示す断面図であり、図2は本発明の液晶表示装置の画素部分を拡大した平面図であり、図3は、本発明のパターンニング位相差層の平面図である。
本発明の半透過反射型液晶表示装置は、液晶素子20の内部にパターンニング位相差層9を備え、かつ、液晶素子20の上側に、液晶ポリマ−位相差板12を備えることを特徴としている。図1に示すように、液晶素子20は半透過反射層7とパターンニング位相差層9とその上に保護膜8を備え、さらに第1の電極3が形成されている第1の基板1と、第2の電極4が形成されている第2の基板2と、第1の基板1と第2の基板2を張り合わせるシール材5と、第1の基板1と第2の基板2に挟持されているツイスト配向しているネマチック液晶よりなる液晶層6とを有している。
さらに本発明の液晶表示装置は、液晶素子20の上側に、液晶ポリマ−位相差板12と、第1の偏光板11と、液晶素子20の下側に設けた第2の偏光板17と、バックライト16で構成することができる。また、第2の基板の外側には散乱層15を設けても良い。
図2に示したように、第1の電極3と第2の電極4の交差した部分が画素となる。画素の中央部分に、半透過反射層7にフォトエッチングで形成した開口部7aを設けてある。この開口部7aの面積が大きいほど、バックライト点灯時の透過表示の明るさは明るくなるが、逆に、反射表示が暗くなってしまう。例えば、開口部7aの面積を30%とすると、この半透過反射層7は30%程度の光を透過し、残りの70%の光を反射することになる。
このように構成した液晶表示装置は、内在反射方式の半透過反射型液晶表示装置と呼ばれ、外光を用いた反射表示と、バックライト16を用いた透過表示の両方が可能である。また、反射層が液晶素子内部にあり、視差がないので、クッキリとした反射表示が得られ
る。液晶ポリマ−位相差板12は、液晶素子と逆ねじれのツイスト配向しており、いわゆる、ねじれ位相差板となっている。液晶ポリマ−位相差板12のツイスト角とΔndを、液晶層6のツイスト角とΔndにほぼ等しくし、かつ、液晶ポリマー位相差板12を位相差が引き算されるような角度に配置して、液晶層6の複屈折性を完全に補償するように構成してある。また、パターンニング位相差層9は、図3に示すように、半透過反射層7に設けられた開口部7aの位置には存在せず、透過表示の時には位相差がゼロであり、非開口部の位置だけに、パターンニング位相差層9を設け、これは緑色の光の波長0.55μmの1/4波長相当である0.14μmの位相差を持っている。
まず、反射表示について説明する。外光は第1の偏光板11から入射し、直線偏光になる。電圧無印加のオフ状態では、液晶ポリマ−位相差板12と液晶層6を合計した複屈折性は、ほぼゼロであるので、液晶層6を透過した状態でも、入射光は変化せず、直線偏光のままである。そして、パターンニング位相差層9を透過すると円偏光となり、半透過反射層7で反射し、位相が180゜回転し、逆回転の円偏光となる。再度、パターンニング位相差層9を透過することで、入射光と直交した直線偏光となり、液晶ポリマ−位相差板12と液晶層6を合計した複屈折性は、ほぼゼロであるので、液晶ポリマー位相差板12を透過した状態でも、入射光と直交した直線偏光のままであるので、第1の偏光板11に吸収されて、黒表示となる。
電圧を印加したオン状態では、液晶分子が立ち、液晶層6の複屈折性が1/4波長相当小さくなり、今度は、液晶ポリマ−位相差板12と液晶層6とパターンニング位相差層9の合計した複屈折性がほぼゼロになる。第1の偏光板11から入った直線偏光は、直線偏光の状態のままで半透過反射層7に到達し、反射して位相が180゜回転するが、実質的には入射した直線偏光と同一な直線偏光の状態で、再度、パターンニング位相差層9と液晶層6と液晶ポリマ−位相差板12を透過し、入射光と同一方向の直線偏光のまま戻り、第1の偏光板11を透過するため、白表示となる。
つぎに、バックライトを用いた透過表示について説明する。オフ状態では、バックライト16から出た光は、第2の偏光板17を通過し直線偏光となり、半透過反射層7の開口部7aを透過する。半透過反射層の開口部7aには、パターンニング位相差層9は形成されておらず、また液晶層6と液晶ポリマ−位相差板12の合計した複屈折性もゼロであるので、そのままの偏光状態で、第1の偏光板11に到達する。第1の偏光板11を第2の偏光板17の透過軸の配置角度に対して直交して配置すると、バックライト16から出た光を吸収し、黒表示となる。
液晶層に電圧を印加したオン状態では、液晶分子が立ち、液晶層の複屈折性が減少し、液晶ポリマ−位相差板12と液晶層6の合計した状態で、複屈折性が発生し、第2の偏光板17から入った直線偏光は、第1の偏光板11に楕円偏光や円偏光となって到達し、第1の偏光板を透過し、白表示となる。
このように、液晶ポリマ−位相差12の屈折率の波長依存性は、液晶層6の屈折率の波長依存性とほぼ等しく、かつ、液晶ポリマ−位相差板12のツイスト角を液晶層と逆ねじれで同じツイスト角とし、液晶ポリマー位相差板12を液晶層の複屈折性を補償する角度に配置する事で、全可視光波長領域の光を完全に補償でき、完全な黒が得られ、その結果、従来の内在反射方式の半透過反射型液晶表示装置より、高コントラストの透過表示が得られる。
また、オフ状態が黒表示である、ノーマリ黒モードとしているため、白表示を得るために液晶分子を完全に立たせる必用がなく、そのために高電圧を印加する必用もなく、低電圧での駆動が可能となる。そのため、単純マトリクス駆動でも、高コントラストな透過表示と、良好な反射表示が可能となる。
また、バックライト16から出た光で、半透過反射層7を透過できずに非開口部で反射した光は、そのまま、第2の偏光板17を透過し、バックライトに到達する。バックライトの表面の拡散板やプリズムシートで、再度、反射し、第2の偏光板17に戻る。この第2の偏光板を透過した光の一部が、今度は半透過反射層の開口部7aを通過し、有効に利用される。半透過反射層を透過できなかった光は再度、バックライトに戻る。この動作を繰り返す事により、いわゆるリサイクル効果により、透過輝度が上昇し、明るい透過表示が得られる。
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
図1〜図5は本発明の実施例1を示す図である。図1は本実施例における液晶表示装置の構成要素を説明するための断面図で、図2は画素部を拡大した平面図で、図3はパターンニング位相差層の平面図で、図4と図5は構成要素の配置関係示す平面図である。以下、図面を用いて、本発明の半透過反射型液晶表示装置の構成を説明する。
本実施例の液晶表示装置は、図1に示すように、液晶素子20と、液晶素子20の上側に、液晶ポリマ−位相差板12と、液晶ポリマ−位相差板12の上側に設けた第1の偏光板11と、液晶素子20の下側に設けた、第2の偏光板17と、バックライト16により構成した。
第1の偏光板11と液晶ポリマ−位相差板12は、アクリル系粘着剤で一体化してあり、液晶素子20とは、アクリル系粘着剤に微粒子を混入してある粘着散乱層15で貼り付けてある。また、第2の偏光板17は液晶素子20とアクリル系粘着剤で貼り付けた。
液晶素子20は、アルミニウムからなる厚さ0.15μmの半透過反射層7と、液晶性ポリマ−からなるパターンニング位相差層9と、アクリル系材料からなる厚さ2μmの保護膜8と、透明電極材料であるITOで形成した厚さ0.2μmの第1の電極3を備える厚さ0.5mmのガラス板である第1の基板1と、ITOからなる厚さ0.2μmの第2の電極4が形成されている厚さ0.5mmのガラス板からなる第2の基板2と、第1の基板1と第2の基板2を張り合わせるシール材5と、第1の基板1と第2の基板2とに挟持されている、左回り240゜ツイスト配向のネマチック液晶からなる液晶層6とで構成した。
図2に示したように、第1の電極3と第2の電極4の交差した部分が画素となる。半透過反射層7には、画素のほぼ中央部になるように、長方形の開口部7aをフォトエッチング工程により形成した。
つぎに、パターンニング位相差層9の製造方法について説明する。半透過反射層7を形成した第1の基板に、配向膜を印刷法またはスピンナーで塗布し、所望の角度でラビングを行った。次に、この配向膜上に感光性の液晶性高分子モノマ−をスピンナ−で塗布し、等方性温度より高い70〜90゜Cに加熱し、徐々に冷却して液晶性高分子モノマーを配向させる。次に、フォトマスクを用いて、半透過反射層7の非開口部にだけUV露光を行い、液晶性高分子モノマ−をポリマ−化させた。その後、有機系溶剤で現像し、非硬化の液晶性高分子モノマ−を取り除く事で、図3に示したように、半透過反射層7の非開口部(反射部)のみに、厚さ約0.1μmで位相差値140nmのパターンニング位相差層9を形成した。
液晶ポリマ−位相差板12はねじれ構造を持つ液晶性高分子ポリマーを、トリアセチルセルロース(TAC)フィルムやポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに配向
処理してから塗布し、150゜C程度の高温で、液晶状態にして、ツイスト角を調整後、室温まで急冷して、そのねじれ状態を固定化したフィルムを用いた。
あるいは、配向用フィルムに配向処理を施し、液晶性高分子ポリマーを塗布し、ねじれ状態を固定後、別に用意したTACフィルムに、液晶性高分子ポリマーを配向用フィルムから転写して形成したフィルムを用いても構わない。
本実施例では、ツイスト角Tc=−240゜で、複屈折性を示すΔnd値Rc=0.80μmの右回りの液晶ポリマ−位相差板12を用いた。
第1の偏光板11と第2の偏光板17は、なるべく明るく、かつ、偏光度が高いことが好ましく、本実施例では、透過率45%で偏光度99.9%の材料を使用した。第1の偏光板11の表面に、屈折率の異なる無機薄膜を、真空蒸着法やスパッタ法で数層コートした反射率が0.5%程度の無反射層を設けることで、第1の偏光板11の表面反射が低下することで透過率が改善し、明るくなり、また、黒レベルが低下することでコントラストも改善し、さらに好ましい。
バックライト16は、光源として蛍光灯やLEDを用い、光源からの光を導光板に入れて、導光板からの出射光を用いたものや、光源と反射板と拡散板等で構成した、光源で直接照明する方法や、エレクトロルミネッセンス(EL)板などの自発光型の平面光源を用いることが可能であるが、本実施例では厚さが約1mmの導光板に、発光色が白色LED光源を取り付けた白色バックライトを用いた。
つぎに、各構成部材の配置関係を図4と図5を用いて説明する。図4は、液晶素子20と液晶素子20の下側に配置する構成部材の配置関係を示し、図5は、液晶素子20の上側に配置する構成部材の配置関係を示す。第1の電極3と第2の電極4の表面には配向膜(図示せず)を形成し、図4に示すように、第1の基板1は、水平軸Hに対して、右上がり30方向にラビング処理することで、下液晶分子配向方向6aは+30゜となり、第2の基板2は右下がり30゜方向にラビング処理することで上液晶分子配向方向6bは−30゜となる。粘度20cpのネマチック液晶には、カイラル材と呼ぶ旋回性物質を添加し、ねじれピッチPを11μmに調整し、左回りでツイスト角Ts=240゜ツイストのSTNモードの液晶素子20を形成した。
使用するネマチック液晶の複屈折差Δnは0.15で、第1の基板1と第2の基板2のすきまであるセルギャップdは5.4μmとした。したがって、ネマチック液晶の複屈折差Δnとセルギャップdとの積で表す、液晶素子20の複屈折性を示すΔnd値Rs=0.81μmである。
第1の偏光板の透過軸11aは、図5に示すように、水平軸Hを基準にして、−15゜に配置する。液晶ポリマ−位相差板12の下分子配向方向12aは、水平軸Hを基準にして+60゜に配置し、上分子配向方向12bは、−60゜に配置し、右回りでツイスト角Tc=240゜になり、ツイスト角の絶対値の差ΔT=Ts−Tc=0゜であり、複屈折性の差ΔR=Rs−Rc=0.01μmとほぼゼロになっている。このように、液晶ポリマ−位相差板の下分子配向配向方向12aと、液晶素子の上液晶分子配向方向6bが直交するように配置することで、液晶素子で発生する複屈折性を、液晶ポリマー位相差板で完全に補償することができる。
液晶素子20の下側に配置した、第2の偏光板17の透過軸17aは、図4に示したように、水平軸Hに対して+75゜に配置し、第1の偏光板11の透過軸11aと直交させた。パターンニング位相差層の遅相軸9aは、図4に示したように、水平軸Hに対して、+30゜になるように形成した。従って、第1の偏光板の透過軸11aとの交差角は45
゜になり、位相差が最も発生しやすい配置になっている。
本実施例の液晶表示装置の反射モードと透過モードの動作原理については、既に説明したので省略する。つぎに、パターンニング位相差層の効果について、再度、簡単に説明する。パターンニング位相差層は、半透過反射層の開口部7aには無く、非開口部だけに位相差を持つ。従って、内在反射方式の半透過反射型とは異なり、通常の透過型液晶表示装置と同様な光学設計が可能である。本実施例では、液晶ポリマ−位相差板12で液晶素子20を完全に補償し、合計の複屈折性をほぼゼロとすることで、全ての波長の光を遮断し、高コントラストの透過表示が得られた。また、オフ状態で黒表示であるノーマリ黒モードであるため、駆動電圧が低く、単純マトリクス駆動でも、良好なコントラストが得られた。
また、従来の内在反射方式の半透過反射型液晶表示装置は、第2の偏光板と半透過反射層の間に、1/4波長位相差板を備えるため、第2の偏光板から入射し、半透過反射層の非開口部で透過できずに反射した光は、1/4波長位相差板を2回透過する間に偏光方向が90゜回転し、第2の偏光板に吸収されたが、本実施例では、1/4波長位相差板が第2の偏光板と半透過反射層の間にないので、半透過反射層を透過できずに、第2の偏光板の方に反射された直線偏光は、入射光と同一方向の直線偏光のままで戻り、第2の偏光板を透過する。この透過した光がバックライト16の表面で反射し、再度利用され、いわゆるリサイクル効果により、明るい透過表示が得られた。従来の内在反射方式の透過コントラストは20〜30であったが、本発明の半透過反射型液晶表示装置の透過コントラストは50〜100で、かつ、明るさは約1.3倍になった。
一方、反射モードにおいては、半透過反射層の非開口部には、パターンニング位相差層9が形成され、位相差値が1/4波長相当である、いわゆる円偏光位相差層となっている。第1の偏光板の透過軸11aに対し、パターンニング位相差層の遅相軸9aを45゜に配置することで、第1の偏光板から入射した直線偏光は、パターンニング位相差層9を透過して円偏光となり、半透過反射層7で反射し、逆回転の円偏光となる。再度、パターンニング位相差層9を透過する事で、入射光と直交した直線偏光となるので、第1の偏光板11に吸収され、黒表示が得られる。ただし、パターンニング位相差層9は波長依存性を持つため、全ての波長範囲にわたり完全な円偏光にする事はむずかしく、反射コントラストは7〜10程度であった。
このように、第1の偏光板11と液晶ポリマ−位相差板12と、パターンニング位相差層9と半透過反射層7を内在した液晶素子20と、第2の偏光板12により、低駆動電圧でも高コントラストで、かつ、明るい透過表示が得られ、かつ、内在反射方式での反射表示であるため視差のない半透過反射型液晶表示装置を得られた。
本実施例では、液晶素子20として、240゜ツイストのSTNモードの液晶素子を用いたが、ツイスト角が90゜前後のTN液晶素子でも、液晶ポリマ−位相差板のツイストイ角を90゜で液晶素子のツイスト角と同じにすることで、240゜ツイストのSTNモードの液晶素子と同様な半透過反射型液晶表示装置が可能である。
本実施例では、散乱層15を液晶素子20の上側に配置したが、半透過反射層7に凸凹を設け、散乱性を持たせることで、散乱層15を設けなくても、同様な半透過反射型液晶表示装置が提供することが可能である。また、保護膜8に散乱性を持たせた、散乱性保護膜としてもよい。
本実施例では、液晶ポリマー位相差板12として、室温ではねじれ状態が固定化している液晶性ポリマーフィルムを用いたが、液晶分子の1部を鎖状のポリマー分子に結合した
だけの、温度によりRcが変化する温度補償型液晶ポリマー位相差板を用いると、高温や低温での明るさやコントラストが改善し、より良好な半透過反射型液晶表示装置が得られる。
本実施例では、半透過反射層7として、アルミニウム薄膜を用いたが、アルミニウム合金や銀合金の薄膜や、反射率を改善するためや表面を保護するために、透明部を形成後、アルミニウムの表面に無機酸化物、例えば、SiO2,TiO2の多層膜を用いることも可能である。
本実施例では、半透過反射層7を、第1の電極3とは別に形成したが、第1の電極をアルミニウムや銀等の金属薄膜で形成することで、半透過反射層7と兼用した反射電極とし、半透過反射層の開口部のみに透明電極を形成してもよい。また、表示に影は発生するが、半透過反射層7を第1の基板1の外側に配置しても、同じような効果は得られる。
つぎに、本発明における実施例2の半透過反射型液晶表示装置の構成について説明する。本実施例の液晶表示装置は、第1の基板に、カラーフィルタを備えることでカラー表示が可能となっていること、第2の偏光板の外側に反射型偏光板を備える事、パターンニング位相差層の製造法が異なる事が、実施例1の構成と異なっている。
本実施例における液晶表示装置の構成を、図面を用いて説明する。図6は本実施例の液晶表示装置の構成要素を説明するための断面図で、図7は本実施例のパターンニング位相差層の平面図ある。以下、図面を用いて、本発明の半透過反射型液晶表示装置の構成を説明する。
本実施例の半透過反射型液晶表示装置は、図6に示すように、液晶素子21と、液晶素子21の上側に設けた散乱層15と、液晶ポリマー位相差板12と、第1の偏光板11と、液晶素子21の下側に設けた第2の偏光板17と、反射型偏光板18とバックライト16により構成した。第1の偏光板11、第2の偏光板17、液晶ポリマー位相差板12、バックライト16は、実施例1と同一材料であり、配置関係も同一である。反射型偏光板18は、屈折率の異なる材料の多層膜である3M社製、商品名D−BEFを、透過軸が第2の偏光板17の透過軸と同一になるように配置した。
液晶素子21は、アルミニウムからなる厚さ0.15μmの半透過反射層7と、パターンニング位相差層9と、赤フィルタR、緑フィルタG、青フィルタBの3色からなる厚さ1μmのカラーフィルタ13と、アクリル系材料からなる厚さ2μmの保護膜8と、ITOからなる厚さ0.2μmの第1の電極3とを形成した厚さ0.5mmのガラス板からなる第1の基板1と、ITOからなる厚さ0.2μmの第2の電極4が形成されている厚さ0.5mmのガラス板からなる第2の基板2と、第1の基板1と第2の基板2を張り合わせるシール材5と、第1の基板1と第2の基板2とに挟持されている、左回り240゜ツイスト配向のネマチック液晶からなる液晶層6とで形成した。使用したネマチック液晶も、液晶素子のΔndも、実施例1と同一である。
カラーフィルタ13は、赤フィルタRと、緑フィルタGと、青フィルタBの3色で構成され、第2の電極4と平行になる縦ストライプ形状とした。各カラーフィルタの幅は、第2の電極4の幅より広く形成し、2色が重なり、すきまが生じないようにしてある。カラーフィルタ13の間にすきまが生じると、入射光が増加し、明るくはなるが、表示色に白の光が混色し、色純度が低下するので、好ましくない。
カラーフィルタ13としては、顔料分散型、染色型、印刷型、転写型、電着型などが使
えるが、アクリル系やPVA系の感光性樹脂に顔料を分散させた顔料分散型が耐熱温度が高く、色純度も良いので、最も好ましい。
第1の基板1にアルミニウム薄膜の半透過反射層7を形成し、図2に示した実施例1の半透過反射層と同様に、半透過反射層7には開口部7aをフォトエッチング工程で形成した後、パターンニング位相差層9を形成した。本実施例では、半透過反射層の開口部7aにも、液晶性高分子ポリマ−が残っている点が実施例1と異なるが、半透過反射層の開口部のパターンニング位相差層はランダム配向しているため、位相差値を持たない。図7に示したように、パタ−ンニング位相差層9は、全面に形成されているが、位相差がある部分10aと位相差が無い部分10bがある。そして、感光性樹脂に顔料を10〜15%配合したカラーレジストを、スピンナーを用いて第1の基板1に塗布し、露光工程と現像工程を行い、厚さが1μm程度でも、透過率が高いカラーフィルタ13を形成した。パターンニング位相差層9の位相差値は140nmで、配向方向も実施例1と同一である。
本実施例にもちいたパターンニング位相差層の製造法について説明する。半透過反射層7を形成した第1の基板に、光配向用配向膜を印刷法またはスピンナーで塗布する。その後、フォトマスクをもちいて、半透過反射層の非開口部にだけ、直線偏光UVを、所望の角度で照射し、その後、熱処理により完全硬化した。この光配向用配向膜上に感光性の液晶性高分子モノマ−をスピンナ−で塗布し、等方性温度より高い70〜90゜Cに加熱し、徐々に冷却して液晶性高分子モノマーを配向させる。この際、直線偏光UVを照射した部分は、液晶性高分子モノマーは配向するが、非照射部はランダム配向となっている。次に、全面にUV照射を行う事で、液晶性高分子モノマ−をポリマ−化させた。図7に示したように、半透過反射層7の非開口部(反射部)は液晶性高分子ポリマ−が配向しており、厚さ約0.1μmで位相差140nmのパターンニング位相差層9を形成し、半透過反射層の開口部には、位相差値がほぼゼロの部分10bを形成した。
つぎに、本実施例の動作原理について、簡単に説明する。反射表示と透過表示について、基本的な動作は実施例1と同一であるので省略する。液晶素子21にカラーフィルタ13を内在しており、カラーフィルタ13と半透過反射層7との距離が近く、視差による混色がないので、高彩度のカラー反射表示が可能となる。
また、光吸収がほとんどない反射型偏光板18を、第2の偏光板17の外側に備えた事で、バックライト16から出た光のうち、第2の偏光板の透過軸方向の光は透過するが、従来は吸収されていた第2の偏光板の吸収軸方向の光は、反射型偏光板18の反射軸方向であるため、反射し、バックライト16に戻る。バックライトの表面の拡散板やプリズムシートで再度、反射し、リサイクル効果で、明るい透過表示が得られる。
さらに、半透過反射層と第2の偏光板の間に、1/4波長位相差板がないので、半透過反射層の非開口部で反射して、第2の偏光板を透過してバックライトに戻り、再度、反射した光も、反射型偏光板18を備えることで、第2の偏光板17に吸収されることなく、リサイクルの効率が向上し、さらに明るい透過表示が得られ、好ましい。
また、パターンニング位相差層として、実施例1と異なり、半透過反射層の開口部7aにもパターンニング位相差層を形成しているので、平坦性が向上し、その結果、表示ムラが少なく、コントラストが良好な表示が得られ、より好ましい。
つぎに、実施例2の効果について説明する。実施例1と同様に、液晶ポリマー位相差板12とパターンニング位相差層9を備えたことで、高コントラストで明るい透過表示が得られる。さらに反射型偏光板18を備えた事で、半透過反射層7で反射して、バックライトに戻った光のリサイクル効率も上昇し、前述した通常の反射型偏光板のリサイクル効果と併せ、従来の1.5倍以上の明るい表示が得られた。
このように、第1の偏光板11と液晶ポリマー位相差板12と、半透過反射層7とパターンニング位相差層9とカラーフィルタ13を内在した液晶素子21と、第2の偏光板17と反射型偏光板18により、外光を用いる反射表示においては、良好なコントラストのカラー表示が可能であり、外光が少ない環境ではバックライト16を点灯し、高コントラストで明るいカラー透過表示が得られ、さらにノーマリ黒モードであるために低電圧駆動が可能である半透過反射型液晶表示装置を得られた。
また、本実施例では、カラーフィルタ13を第1の基板1に設けたが、第2の基板2の液晶側で、第2の電極4と第2の基板2の間にカラーフィルタを形成することも可能である。しかし、カラーフィルタを第1の基板に設ける方が、保護膜8を、カラーフィルタの平坦化と、半透過反射膜7と第1の電極3との絶縁層を兼ねることが可能となり、好ましい。
また、本実施例では、カラーフィルタ13として、赤緑青の3色を用いたが、シアン、イエロー、マゼンタの3色のカラーフィルタを用いても、同じように、明るいカラー表示が可能である。また、透過率が多少低くても高彩度のカラーフィルタを備え、カラーフィルタの半透過反射層の非開口部の位置の一部を取り除き、カラーフィルタ無し部分を画素内に設けると、高彩度の透過表示と、明るい反射表示を両立することが可能となる。
つぎに、本発明における実施例3の半透過反射型液晶表示装置の構成について説明する。本実施例の液晶表示装置は、パターンニング位相差層を第2の基板に備える事が、実施例1の構成と異なっている。本実施例の構成を図8〜図10を用いて説明する。図8は本実施例の液晶表示装置の構成要素を説明するための断面図で、図9と図10は本実施例の配置関係を示す平面図ある。以下、図面を用いて、本発明の半透過反射型液晶表示装置の構成を説明する。
本実施例の半透過反射型液晶表示装置は、図8に示すように、液晶素子22と、液晶素子22の上側に設けた散乱層15と、液晶ポリマー位相差板12と、第1の偏光板11と、液晶素子22の下側に設けた第2の偏光板17と、バックライト16により構成した。第1の偏光板11、第2の偏光板17、液晶ポリマー位相差板12、バックライト16は、実施例1と同一材料である。
液晶素子22は、アルミニウムからなる厚さ0.15μmの半透過反射層7と、アクリル系材料からなる厚さ2μmの保護膜8と、ITOからなる厚さ0.2μmの第1の電極3とを形成した厚さ0.5mmのガラス板からなる第1の基板1と、パターンニング位相差層9と厚さ2μmの保護膜8aとITOからなる厚さ0.2μmの第2の電極4が形成されている厚さ0.5mmのガラス板からなる第2の基板2と、第1の基板1と第2の基板2を張り合わせるシール材5と、第1の基板1と第2の基板2とに挟持されている、左回り240゜ツイスト配向のネマチック液晶からなる液晶層6とで形成した。使用したネマチック液晶も、液晶素子のΔndも、実施例1と同一である。
パターンニング位相差層9の製造方法は、実施例1と同一であるので、省略する。位相差値は、実施例1と同じ1/4波長相当である。
つぎに、各構成部材の配置関係を図9と図10を用いて説明する。図9は、液晶素子22と液晶素子22の下側に配置する構成部材の配置関係を示し、図10は、液晶素子22の上側に配置する構成部材の配置関係を示す。第1の電極3と第2の電極4の表面には配向膜(図示せず)を形成し、図9に示すように、液晶素子22のラビング方向は実施例1
と同一であり、また図10に示すように、液晶ポリマ−位相差板12の配置関係も実施例1と同一である。
第1の偏光板の透過軸11aは、図10に示すように、水平軸Hを基準にして、−10゜に配置する。第2の偏光板17の透過軸17aは、図9に示したように、水平軸Hに対して+80゜に配置し、第1の偏光板11の透過軸11aと直交させた。パターンニング位相差層の遅相軸9aは、図9に示したように、水平軸Hに対して、+60゜になるように形成した。
つぎに、実施例の動作原理について説明する。透過表示については、実施例1と同様に動作する。つまり、バックライト16から出た光は、第2の偏光板17を通過し直線偏光となり、半透過反射層7の開口部7aを透過する。パターンニング位相差層9の開口部は位相差値を持たず、また液晶層6と液晶ポリマ−位相差板12の合計した複屈折性もゼロであるので、そのままの状態で、第1の偏光板11に到達する。第1の偏光板11を第2の偏光板17の透過軸の配置角度に対して直交して配置すると、バックライト16から出た光を吸収し、黒表示となる。
液晶層に電圧を印加したオン状態では、液晶分子が立ち、液晶層の複屈折性が減少し、液晶ポリマ−位相差板12と液晶層の合計しても複屈折性が発生し、第2の偏光板17から入った直線偏光は、第1の偏光板11に楕円偏光となって到達し、一部の光は第1の偏光板を透過し、白表示となる。また、従来技術とは異なり、第2の偏光板17と液晶素子22の間に、1/4波長位相差板がないので、半透過反射層7で反射した光が、バックライトに戻り、リサイクル効果により明るい透過表示が得られる。
つぎに、反射表示について説明する。実施例1と異なり、液晶ポリマ−位相差板12と液晶層6の間に、パターンニング位相差層9が存在するため、液晶層6の複屈折性を、液晶ポリマ−位相差板12で、完全に補償することはできない。しかし、試作して評価したところ、パターンニング位相差層9の遅相軸9aを、液晶ポリマ−位相差板の下分子配向方向12aと同一に配置すると、パターンニング位相差層の影響が最も少なくなり、その結果、実施例1よりは、コントラストは低下したが、黒表示が得られた。
電圧を印加したオン状態では、液晶分子が立ち、液晶層6の複屈折性が1/4波長相当小さくなると、液晶ポリマ−位相差板12と液晶層6とパターンニング位相差層9の合計した複屈折性がほぼゼロになり、白表示が得られた。また、パターンニング位相差層9を第2の基板に形成した事で、第1の基板の構成が単純になり、製造歩留が向上した。
このように、第1の偏光板11と液晶ポリマ−位相差板12と、パターンニング位相差層9と半透過反射層7を内在した液晶素子22と、第2の偏光板12により、高コントラストで、かつ、明るい透過表示が得られ、かつ、内在反射方式での反射表示も可能であり、さらにノーマリ黒モードであるために低電圧駆動が可能である半透過反射型液晶表示装置を提供できた。
つぎに、本発明における実施例4の半透過反射型液晶表示装置の構成について説明する。本実施例の液晶表示装置は、液晶素子と液晶ポリマ−位相差板がともに、ホモジニアス配向であることが、実施例1の構成と異なっている。本実施例の構成を図11〜図13を用いて説明する。図11は本実施例の液晶表示装置の構成要素を説明するための断面図で、図12と図13は本実施例の配置関係を示す平面図ある。以下、図面を用いて、本発明の半透過反射型液晶表示装置の構成を説明する。
本実施例の半透過反射型液晶表示装置は、図11に示すように、液晶素子23と、液晶素子23の上側に設けた散乱層15と、液晶ポリマー位相差板12と、第1の偏光板11と、液晶素子23の下側に設けた第2の偏光板17と、バックライト16により構成した。第1の偏光板11、第2の偏光板17、散乱層15、バックライト16は、実施例1と同一材料である。
液晶素子23は、アルミニウムからなる厚さ0.15μmの半透過反射層7と、パターンニング位相差層9と、アクリル系材料からなる厚さ2μmの保護膜8と、ITOからなる厚さ0.2μmの第1の電極3とを形成した厚さ0.5mmのガラス板からなる第1の基板1と、ITOからなる厚さ0.2μmの第2の電極4が形成されている厚さ0.5mmのガラス板からなる第2の基板2と、第1の基板1と第2の基板2を張り合わせるシール材5と、第1の基板1と第2の基板2とに挟持されている、ホモジニアス配向(ツイスト角0゜)のネマチック液晶からなる液晶層6とで形成した。使用したネマチック液晶のΔn=0.1で、第1の基板1と第2の基板2の隙間であるセルギャップd=2で、液晶素子23のΔndであるRs=0.2μmである。
パターンニング位相差層9は、実施例1と同一の製造方法により作成し、位相差値は140nmで、遅相軸9aの配向方向は、図12に示したように、水平軸Hを基準にして、+90゜に配置する。
液晶ポリマー位相差板12も、実施例1と同様な製造方法により作成したが、液晶性高分子モノマーに、ねじれ性を与えるカイラル材を混合せず、ホモジニアス配向の液晶ポリマー位相差板を形成した。
第1の偏光板の透過軸11aは、図13に示すように、水平軸Hを基準にして、+45゜に配置する。液晶ポリマ−位相差板12もホモジニアス配向であり、下の分子配向方向12aと上分子配向方向12bは、ともに+90゜に配置し、液晶素子23の配向方向と直交している。液晶ポリマ−位相差板12のΔndであるRc=0.2で、複屈折性の差ΔR=Rs−Rc=0になっている。このように配置することで、液晶素子で発生する複屈折性を、液晶ポリマー位相差板で補償することができる。
液晶素子23の下側に配置した、第2の偏光板17の透過軸17aは、図12に示したように、水平軸Hに対して−45゜に配置し、第1の偏光板11の透過軸11aと直交させた。パターンニング位相差層の遅相軸9aは、図12に示したように、水平軸Hに対して、+90゜になるように形成した。従って、第1の位相差板の透過軸11aとの交差角は45゜になり、位相差が最も発生しやすい配置になっている。
つぎに、本実施例の動作原理について、説明する。透過表示については、実施例1と同様に動作する。つまり、バックライト16から出た光は、第2の偏光板17を通過し直線偏光となり、図2で示した半透過反射層7の開口部7aを透過する。オフ状態では、パターンニング位相差層9の開口部は位相差値を持たず、また液晶層6と液晶ポリマ−位相差板12の合計した複屈折性もゼロであるので、そのままの状態で、第1の偏光板11に到達する。第1の偏光板11を第2の偏光板17の透過軸の配置角度に対して直交して配置すると、バックライト16から出た光を吸収し、黒表示となる。ここで、液晶ポリマー位相差板12の屈折率の波長依存性が、液晶層6の波長依存性と近いので、全波長範囲で補償でき、良好な黒表示が得られる。
液晶層に電圧を印加したオン状態では、液晶分子が立ち、液晶層の複屈折性が減少し、液晶ポリマ−位相差板12と液晶層の複屈折性合計しても、ゼロとはならず、複屈折性が発生するため、第2の偏光板17から入った直線偏光は、第1の偏光板11に楕円偏光となって到達し、一部の光は第1の偏光板を透過し、白表示となる。また、第2の偏光板1
7と液晶素子22の間に、1/4波長位相差板がないので、半透過反射層7で反射した光が、バックライトに戻り、リサイクル効果により明るい表示が得られる。
つぎに、反射表示について説明する。実施例1と同様に、液晶ポリマ−位相差板12は、液晶層6で得られる複屈折性を完全に補償するように、位相差値は液晶層9とほぼ等しく、かつ、位相差値が引き算されるように直交して配置してある。オフ状態では、外光は第1の偏光板11から入射し、直線偏光になり、液晶層6を透過した状態でも、入射光は直線偏光のままである。そして、パターンニング位相差層9を透過すると円偏光となり、半透過反射層7で反射し、位相が180゜変化し、逆回転の円偏光となって反射する。再度、パターンニング位相差層9を透過することで、入射光とは90゜回転した直線偏光となり、第1の偏光板11に吸収されて、黒表示となる。
電圧を印加したオン状態では、液晶分子が立ち、液晶層6の複屈折性が1/4波長相当小さくなると、今度は、液晶ポリマ−位相差板12と液晶層6とパターンニング位相差層9の合計した複屈折性がほぼゼロになり、第1の偏光板11から入った直線偏光は、直線偏光の状態で半透過反射層7に到達し、そのまま、再度、パターンニング位相差層9と液晶層6と液晶ポリマ−位相差板12を透過し、入射光と同一方向の直線偏光のまま戻り、第1の偏光板11を透過するため、白表示となる。
このように、第1の偏光板11と液晶ポリマ−位相差板12と、パターンニング位相差層9と半透過反射層7を内在した液晶素子23と、第2の偏光板12により、ホモジニアス配向の液晶素子でも、高コントラストで、かつ、明るい透過表示が得られ、かつ、内在反射方式での反射表示も可能であり、さらにノーマリ黒モードであるために低電圧駆動が可能である半透過反射型液晶表示装置を得られた。
なお、本実施例では、液晶ポリマー位相差板12はツイストしておらず、位相差板と類似した性能を示すが、波長分散性が液晶素子と近く、かつ、液晶素子の位相差を完全に補正して透過コントラストを改善するためであり、図16に示した従来例に用いられていた1/2波長位相差板のように、液晶素子と広帯域位相差板を形成し、反射コントラストを改善するものとは、位相差値も配置角度もその作用効果も異なっている。
また、本実施例では、パターンニング位相差層9を、半透過反射層9と液晶層6の間に設けたが、実施例3のように、液晶層6と第2の基板2の間に設けることも可能である。この場合、パターンニング位相差層の遅相軸9aは、本実施例でも、液晶ポリマー位相差板の下分子配向方向12aと同一であるので、偏光板やパターンニング位相差層の配置関係は、本実施例と同一である。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、第1の偏光板と液晶ポリマ−位相差板とパターンニング位相差層を用いる事で、内在反射方式の半透過反射型液晶表示装置において、透過表示のコントラストを大幅に改善し、かつ、低電圧駆動でも高コントラストが得られ、かつ、リサイクル効果により明るい透過表示が得られる液晶表示装置を提供できる。
本発明の実施例1における半透過反射型液晶表示装置の構成を示す断面図である。 本発明の実施例1における半透過反射型液晶表示装置の画素部を拡大した平面図である。 本発明の実施例1における半透過反射型液晶表示装置のパターンニング位相差層を拡大した平面図である。 本発明の実施例1における半透過反射型液晶表示装置の配置関係を示す平面図である。 本発明の実施例1における半透過反射型液晶表示装置の配置関係を示す平面図である。 本発明の実施例2における半透過反射型液晶表示装置の構成を示す断面図である。 本発明の実施例2における半透過反射型液晶表示装置のパターンニング位相差層を拡大した平面図である。 本発明の実施例3における半透過反射型液晶表示装置の構成を示す断面図である。 本発明の実施例3における半透過反射型液晶表示装置の配置関係を示す平面図である。 本発明の実施例3における半透過反射型液晶表示装置の配置関係を示す平面図である。 本発明の実施例4における半透過反射型液晶表示装置の構成を示す断面図である。 本発明の実施例4における半透過反射型液晶表示装置の配置関係を示す平面図である。 本発明の実施例4における半透過反射型液晶表示装置の配置関係を示す平面図である 従来の内在反射方式の半透過反射型液晶表示装置の構成を示す断面図である。 従来のパターンニング位相差層を備えた半透過反射型液晶表示装置の構成を示す断面図である。 従来のパターンニング位相差層を備えた半透過反射型液晶表示装置の構成を示す断面図である
符号の説明
1 第1の基板
2 第2の基板
3 第1の電極
4 第2の電極
5 シール材
6 液晶層
6a 下液晶分子配向方向
6b 上液晶分子配向方向
7 半透過反射層
7a 半透過反射層の開口部
8 保護膜
9 パターンニング位相差層
9a パターンニング位相差層の遅相軸
10a パターンニング位相差層(位相差有り)
10b パターンニング位相差層(位相差無し)
11 第1の偏光板
11a 第1の偏光板の透過軸
12 液晶ポリマ−位相差板
12a 液晶ポリマ−位相差板の下分子配向方向
12b 液晶ポリマ−位相差板の上分子配向方向
13 カラ−フィルタ
14 1/4波長位相差板
15 散乱層
16 バックライト
17 第2の偏光板
17a 第2の偏光板の透過軸
18 反射型偏光板
19 1/2波長位相差板
20、21、22、23、30、31、32 液晶素子
R 赤フィルタ
G 緑フィルタ
B 青フィルタ

Claims (9)

  1. 第1の偏光板と、第1の基板と第2の基板間に液晶を挟持した液晶素子と、第2の偏光板を備え、前記液晶素子には、部分的に開口部を設けた半透過反射層と、該半透過反射層の前記開口部を除く非開口部の位置に位相差を持つパターンニング位相差層を備え、前記第1の偏光板と前記液晶素子の間に液晶ポリマ−位相差板を前記半透過反射層より前記第1の偏光板側に備え、該液晶ポリマー位相差板の複屈折性Δnとセルギャップdの積であるΔndが、前記液晶素子のΔndとほぼ同一であり、該液晶素子で発生する複屈折性を補償するように前記ポリマー位相差板を配置していることを特徴とする半透過反射型液晶表示装置。
  2. 前記液晶は、ツイスト配向しているネマチック液晶であり、前記液晶ポリマ−位相差板は液晶素子とは逆ねじれのツイスト配向しており、かつ、液晶ポリマー位相板のツイスト角が液晶素子のツイスト角の絶対値とほぼ等しく、かつ、前記パターンニング位相差層は半透過反射層と液晶層の間に位置し、位相差値が1/4波長相当であることを特徴とする請求項1に記載の半透過反射型液晶表示装置。
  3. 前記液晶は、ツイスト配向しているネマチック液晶であり、前記液晶ポリマ−位相差板は液晶素子とは逆ねじれのツイスト配向しており、かつ、液晶ポリマー位相板のツイスト角が液晶素子のツイスト角の絶対値とほぼ等しく、かつ、前記パターンニング位相差層は液晶層と第2の基板の間に位置し、位相差値が1/4波長相当であることを特徴とする請求項1に記載の半透過反射型液晶表示装置。
  4. 前記液晶は、ホモジニアス配向しているネマチック液晶であり、前記液晶ポリマ−位相差板はホモジニアス配向しており、配向方向が液晶素子の配向方向と直交しており、かつ、前記パターンニング位相差層は半透過反射層と液晶層の間に位置し、位相差値が1/4波長相当であることを特徴とする請求項1に記載の半透過反射型液晶表示装。
  5. 前記液晶は、ホモジニアス配向しているネマチック液晶であり、前記液晶ポリマ−位相差板はホモジニアス配向しており、配向方向が液晶素子の配向方向と直交しており、かつ、前記パターンニング位相差層は液晶層と第2の基板の間に位置し、位相差値が1/4波長相当であることを特徴とする請求項1に記載の半透過反射型液晶表示装。
  6. 第2の基板の外側に散乱層を備えることを特徴とする請求項2、3、4、5に記載の半透過反射型液晶表示装置。
  7. 前記第1の基板と前記第2の基板のどちらか1方の基板に複数色のカラーフィルタを備えることを特徴とする請求項2、3、4、5に記載の半透過反射型液晶表示装置。
  8. 前記パターンニング位相差層として、半透過反射層の開口部および非開口部で膜厚が同一である材料を備えることを特徴とする請求項2、3、4、5に記載の半透過反射型液晶表示装置。
  9. 前記第2の偏光板の外側に、第2の偏光板の透過軸とほぼ平行な透過軸を有する反射型偏光板を備えることを特徴とする請求項2、3、4、5に記載の半透過反射型液晶表示装置。
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