JP2005233907A - 雨滴検出システム - Google Patents

雨滴検出システム Download PDF

Info

Publication number
JP2005233907A
JP2005233907A JP2004046863A JP2004046863A JP2005233907A JP 2005233907 A JP2005233907 A JP 2005233907A JP 2004046863 A JP2004046863 A JP 2004046863A JP 2004046863 A JP2004046863 A JP 2004046863A JP 2005233907 A JP2005233907 A JP 2005233907A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
visible light
amount
raindrop
detection system
change
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004046863A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4199683B2 (ja
Inventor
Hiromi Iwasaki
紘美 岩崎
Takahiro Kurita
貴弘 栗田
Hidenori Satou
英法 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murakami Corp
Original Assignee
Murakami Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murakami Corp filed Critical Murakami Corp
Priority to JP2004046863A priority Critical patent/JP4199683B2/ja
Publication of JP2005233907A publication Critical patent/JP2005233907A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4199683B2 publication Critical patent/JP4199683B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 可視光線を利用して、正確かつ低電力に雨滴の付着を検出することが可能な雨滴検出システムを提供することを課題とする。
【解決手段】 フロントガラスFを透過する可視光線の光量を測定するセンサユニット10と、このセンサユニット10からの信号を受信する制御部20とから、雨滴検出システム1を構成する。センサユニット10は、複数の可視光センサ11を備え、フロントガラスFの内側に取り付けられる。制御部20は、変化量演算部21と、雨滴判定部22と、メモリ部23とを備え、前記可視光センサ11で測定した可視光線の光量の変化量の相異に基づいて、雨滴の付着を判定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両に付着する雨滴を検出する雨滴検出システムに関する。
自動車等の窓ガラスに付着した雨滴を検出する雨滴検出システムとしては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。以下、特許文献1に記載された雨滴検出システム(雨滴検出装置)について説明する。
従来の雨滴検出システム100は、図7に示すように、自動車のフロントガラスFの内側から当該フロントガラスFの外側に向かって赤外線Rを発光する赤外線発光ダイオード101と、フロントガラスFに当たって反射した前記赤外線Rを受光してその受光量を検出する赤外線フォトダイオード102と、前記赤外線発光ダイオード101の発光量と前記赤外線フォトダイオード102の受光量を比較して雨滴の有無を判定する雨滴判定手段とから構成されている。
赤外線発光ダイオード101と赤外線フォトダイオード102は、収納ケース103に収納されて、フロントガラスFの内側面Faに取り付けられている。
従来の雨滴検出システム100によれば、赤外線発光ダイオード101から発射された赤外線Rは、フロントガラスFに雨滴Dが付着していない場合には(図7(a)参照)、フロントガラスFの内側面Faにほとんどすべて反射される。そのため、赤外線フォトダイオード102の受光量は発光量と略同等となる。一方、フロントガラスFに雨滴Dが付着している場合には(図7(b)参照)、発射された赤外線Rの一部は、雨滴Dを通じてフロントガラスFの外側へ透過してしまう。そのため、赤外線フォトダイオード102の受光量は、発光量に比べて減少することとなる。そして、雨滴判定手段は、赤外線の発光量と受光量を比較し、発光量に比べて受光量が減少した場合に、雨滴が付着したと判定する。
このように、従来の雨滴検出システム100は、雨滴Dの有無によって赤外線Rの受光量が変化することを利用して雨滴Dの付着を検出するものである。
特開2002−283968号公報(段落[0018]〜[0024]、図2)
しかしながら、最近の自動車の窓ガラスは、赤外線などの熱線による搭乗者の不快感を軽減するために、熱線反射ガラスや熱線吸収ガラスを採用している場合がある。このような自動車に従来の雨滴検出システム100を用いると、赤外線発光ダイオード101から発射された赤外線Rは、フロントガラスFに雨滴Dが付着しているか否かにかかわらず、熱線反射ガラスや熱線吸収ガラスによって反射されたり吸収されたりすることとなる。そのため、熱線反射ガラスや熱線吸収ガラスを採用している自動車では、従来の雨滴検出システム100を用いて雨滴の有無を検出することが困難であった。
また、赤外線発光ダイオード101に替えて可視光線を発光する発光ダイオードを用いるとともに、赤外線フォトダイオード102に替えて可視光線を検出するフォトダイオードを用いることとすると、例えば、自動車が日向から日陰に移動することなどによって、可視光線の受光量が変化した場合に、当該変化を雨滴による変化と誤認することがあった。
また、従来の雨滴検出システム100は、自ら赤外線Rを発光するものであることから、多くの電力を必要とする。そのため、イグニッションをOFFにした状態で、従来の雨滴検出システム100を稼動させつづけると、バッテリーの低下を招くこととなり易い。したがって、消費電力の少ない雨滴検出システムの開発が望まれていた。
本発明は、これらの課題に鑑みてなされたものであり、可視光線を利用して、正確かつ低電力に雨滴の付着を検出することが可能な雨滴検出システムを提供することを課題とする。
請求項1に係る雨滴検出システムは、車両に付着する雨滴を検出する雨滴検出システムであって、前記車両に設置される透明なシールドの内側に配置され、前記シールド部材を透過する可視光線の光量を測定する複数の可視光センサと、前記可視光センサ毎に、所定時間における前記光量の変化量を演算する変化量演算手段と、前記可視光センサ相互間における前記変化量の相異に基づいて、雨滴の付着を判定する雨滴判定手段と、を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、複数の可視光センサによって、透明なシールド部材を透過する可視光線の光量を測定し、変化量演算手段によって、可視光センサ毎に、光量の変化量を演算し、雨滴判定手段によって、前記可視光センサ相互間における前記変化量の相異に基づいて、雨滴の付着を判定することから、赤外線を用いる必要がない。そのため、前記透明なシールド部材が熱線反射ガラスや熱線吸収ガラスで構成されている場合であっても、雨滴の付着を正確に検出することができる。また、自ら光線を発光する必要がないことから、消費電力を低減することができる。
また、複数の可視光センサを備え、これら可視光センサ相互間における前記変化量の相異に基づいて、雨滴の付着を判定することから、例えば、車両がトンネルを通過する場合のように、複数の可視光センサで測定される光量が全体的に同位相で変化する場合を除外することができるため、雨滴の付着を正確に検出することができる。
ここで、シールド部材は、例えば、自動車のウィンドシールド(フロントガラス、リアガラス等)であってもよいし、雨滴検出システム専用に自動車のボディに備えられたものであってもよい。また、シールド部材の材質は、可視光線を透過するものであれば、ガラス、合成樹脂等、どのようなものでもよい。
また、可視光センサとしては、フォトダイオードやフォトトランジスタを用いることができる。また、可視光センサは、可視光線以外の光線を、フィルタによりカットするものでもよいし、電子回路で演算処理することによりカットするものであってもよい。
請求項2に係る雨滴検出システムは、請求項1に記載の雨滴検出システムであって、前記雨滴判定手段は、前記変化量演算手段で演算される前記変化量のうち、最大値と最小値との差が所定の閾値α以上となったときに、雨滴が付着したと判定することを特徴とする。
請求項2の構成によれば、前記雨滴判定手段は、前記変化量演算手段で演算される前記変化量のうち、最大値と最小値との差が所定の閾値α以上となったときに、雨滴が付着したと判定することから、シールド部材のある部分には雨滴が付着しておらず(変化量ゼロ)、ある部分には雨滴が付着した(変化量大)場合のような、雨の降り始めの状態を検出することができる。また、車両がトンネルを通過する場合や、建物の影の中を通過する場合などのように、各可視光センサで測定される光量がすべて同じように(同位相で)変化する場合を、誤って検知してしまうことがない。
ここで、「所定の閾値α」は、実験などを行って適切に定めるのが好適である。閾値αの決め方の一例としては、雨滴が付着した場合における可視光センサの出力変化の最小値を求めるとともに、日陰や雨などの要因がない状態(以下、「通常状態」という。)での可視光センサの出力変化の最大値を求め、この最小値と最大値との差から「所定の閾値α」を決定すること等が考えられる。また、前記最小値の代わりに、可視光センサの出力変化の平均値aveから標準偏差σの3倍を差し引いた値(ave.−3σ)を用いてもよい。また、前記最大値の代わりに、可視光センサの出力変化の平均値aveに標準偏差σの3倍を加えた値(ave.+3σ)を用いてもよい。
請求項3に係る雨滴検出システムは、請求項1に記載の雨滴検出システムであって、前記雨滴判定手段は、前記変化量演算手段で演算される前記変化量のうち、最大値と最小値との差が所定の閾値α以上となり、かつ、前記最大値が演算された可視光センサにおいてその時点で測定された前記光量と、この可視光センサにおいてその時点以降に測定される前記光量との差が、所定の閾値β以下である状態が所定時間以上継続したときに、雨滴が付着したと判定することを特徴とする。
ここで、「その時点」とは、「前記変化量のうち、最大値と最小値との差が所定の閾値α以上となった時点」である。
請求項3の構成によれば、前記最大値が演算された可視光センサにおいてその時点で測定された前記光量と、この可視光センサにおいてその時点以降に測定される前記光量との差が、所定の閾値β以下である状態が所定時間以上継続したときに、雨滴が付着したと判定することから、例えば、複数の可視光センサの一部に建物の影がかかった場合のように、一部の可視光センサの測定値が一時的に変化した場合であっても、その状態が所定時間以上継続しなければ、雨滴が付着したと判定しない。そのため、このような場合について雨滴が付着したと誤検知することがない。したがって、雨滴検出システムの検出精度を一層向上させることができる。
なお、「所定の閾値β」及び「所定時間」は、実験などを行って適切に定めるのが好適である。
閾値βは、前記通常状態での可視光センサの出力変化の最大値や「ave.+3σ」等を用いることができる。また、閾値βは、一定であってもよいし、他の可視光センサの変化量に基づいて変化させるようにしてもよい。具体的には、全ての可視光センサが同じ様に(同位相に)変化した場合には、前記最大値(又はave.+3σ)に当該変化量を加えた値を閾値βとする。このようにすれば、雨滴の付着により一部の可視光センサの変化量が閾値α以上となった後に、日陰などの外的な要因によりすべての可視光センサが同位相で変化した場合であっても、雨滴検出システムに「雨である」と判定させることができる。
所定時間については、雨滴検出システムに接続される装置に応じて適切な時間を定める。例えば、ワイパー駆動装置が接続される場合には、ワイパーの往復時間を基準とするのが好適であり、パワーウィンドウ駆動装置が接続される場合には、雨で車内が濡れないことを考慮して、数秒〜10秒程度に設定するのが好ましい。
また、雨滴判定手段は、雨滴が付着したと判定した場合に、雨滴検出信号を出力可能であるのが好適である。例えば、車両に備えられたワイパーを駆動させるワイパー駆動部へ、前記雨滴検出信号を出力して、ワイパーを自動的に駆動させることが可能となる。また、パワーウィンドウを駆動させるパワーウィンドウ駆動部へ、前記雨滴検出信号を出力して、パワーウィンドウを自動的に駆動させることが可能となる。
本発明に係る雨滴検出システムよれば、可視光線を利用して、正確かつ低電力に雨滴の付着を検出することができる。
本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図面において、同一の要素には同一の番号を付し、重複する説明は省略する。説明する図面において、図1は、本実施形態に係る雨滴検出システムが取り付けられた自動車の斜視図である。また、図2は、センサユニットの正面図であり、図3は、図2のA−A断面におけるセンサユニットの断面図である。
<雨滴検出システム1の構成>
雨滴検出システム1は、図1に示すように、フロントガラスを透過する可視光線の光量(以下、「受光量」と適宜略称する。)を測定するセンサユニット10と、このセンサユニット10からの信号を受信する制御部20とから構成されている。センサユニット10と制御部20とは、電気的に接続されており、測定した受光量を表す光量データを制御部20に送信可能になっている。
センサユニット10は、図2及び図3に示すように、複数の可視光センサ11と、これらの可視光センサ11が取り付けられた基板12と、複数の可視光センサ11及び基板12を収納する収納ケース13とから構成されている。センサユニット10は、運転視界の妨げにならないように、バックミラー付近のフロントガラスFの内側面に取り付けられている。
可視光センサ11は、図2に示すように、3×3のマトリックス状に配列されている。それぞれの可視光センサ11は、図3に示すように、基板12に固定された状態で、収納ケース13の中に収納されている。可視光センサ11は、受光量の変化によって電気抵抗値が変化するようになっている。そのため、可視光センサ11に一定の電流を通流させることにより、受光量の変化を電圧信号の変化として測定することができる。
基板12は、収納ケース13の底部に設置されており、基板12の上面には可視光センサ11が固定されている。また、基板12は、可視光センサ11から出力される電圧信号の増幅回路や検出回路等を備えている。また、基板12は、後記する制御部20に接続されており、可視光センサ11で測定した可視光線の光量を光量データとして制御部20に出力可能になっている。
収納ケース13は、図2、図3に示すように、一面が開口した箱状の部材であり、前記複数の可視光センサ11及び基板12を収納できるようになっている。収納ケース13は、開口面をフロントガラスFに向けて、フロントガラスFの内側面Faに取り付けられている。これにより、収納ケース13の内部に収納された複数の可視光センサ11は、その受光面で、フロントガラスFを透過してきた可視光線を受光することができる。
制御部20は、自動車に搭載された様々な装置を制御するものであり、変化量演算部21と、雨滴判定部22と、メモリ部23とを備えている(図4参照)。また、制御部20は、図1に示すように、ハーネスを介してセンサユニット10に接続されている。制御部20については、図4を用いて後に詳しく説明する。
図4は、本実施形態に係る雨滴検出システムを示したブロック図である。なお、図4においては、センサユニット10について、説明の都合上、基板12と収納ケース13と可視光センサ11の一部とを省略して3つの可視光センサ11(11a、11b、11c)のみを示している。
図4に示すように、それぞれの可視光センサ11a、11b、11cで受光される可視光線Lの光量は、フロントガラスFの表面に付着した雨滴Dの大きさなどによってそれぞれ変化する。したがって、フロントガラスFの表面に雨滴Dが付着している場合、それぞれの可視光センサ11a、11b、11cの受光量は、互いに異なる値となる。
制御部20は、図4に示すように、可視光センサ11に接続されており、測定した光量データを受信可能となっている。受信した光量データは、メモリ部23に記憶される。ワイパーWを駆動させるワイパー駆動部30と、パワーウィンドウPを駆動させるパワーウィンドウ駆動部40に接続されており、これらを制御するようになっている。
変化量演算部(変化量演算手段)21は、各可視光センサ11で測定された受光量に基づいて、所定時間における受光量の変化量(以下、「変化量」という)を演算するものである。変化量演算部21は、メモリ部23に記録されている光量データの中から、所定時間を隔てて測定された2つの光量データを読み出し、可視光センサ11ごとの受光量の変化量を演算する。演算結果は、測定時刻とともにメモリ部23に記憶される。
例えば、変化量演算部21は、受光量の変化量の計算基準となる時間間隔をΔtとし、測定時刻tにおける可視光センサ11(11a、11b、11c)の受光量Pt(Pat、Pbt、Pct)の変化量Qt(Qat、Qbt、Qct)を、以下に示す式(1)によって演算する。
t=Pt−Pt-△t ・・・・(1)
雨滴判定部(雨滴判定手段)22は、変化量演算部21で演算された変化量の相異に基づいて、雨滴の付着の有無を判定するものである。本実施形態において、雨滴判定部22は、同時刻における各可視光センサ11の受光量の変化量のうち、最大値と最小値との差が所定の閾値α以上となったか否かについて判定する方法を、「変化量の相異を判定する方法」として採用している。
例えば、雨滴判定部22は、時刻tnにおける各可視光センサ11(11a、11b、11c)の受光量の変化量Qtn(Qatn、Qbtn、Qctn)を相互に比較し、そのうち最大のものQmaxと、最小のものQminを抽出する。そして、以下に示す式(2)により、可視光センサ相互間における変化量の相異を判定する。
Qmax−Qmin≧α ・・・・(2)
ここで、αは所定の閾値であり、フロントガラスFに雨滴が付着したときの可視光センサの受光量の変化量を実験などにより求めて設定する値である。
また、雨滴判定部22は、前記「最大値と最小値との差」が所定の閾値α以上となった場合には、さらに、前記最大値が演算された可視光センサ11においてその時点で測定された光量と、この可視光センサ11においてその時点以降に測定される光量との差が、所定の閾値β以下である状態が所定時間以上継続するか否かを判定する。
例えば、時刻tnにおいて、前記式(2)を満足するQmax、Qminが得られた場合、かかるQmaxが演算された可視光センサを可視光センサ11aとすると(Qmax=Qatnとすると)、雨滴判定部22は、時刻tnにおける可視光センサ11aの受光量Patnと、時刻tn+m(ただし、tn+m=tn+m・△t、m=1,2,3,・・・)における可視光センサ11aの受光量Patn+mとを比較し,その差(絶対値の差)が所定の閾値β以下であり、かつ、その状態が所定時間γ以上継続するか否かを、以下に示す式(3)、式(4)により判定する。
|Patn−Patn+m|≦β ・・・(3)
n+m−tn≧γ ・・・(4)
そして、前記式(2)、式(3)、式(4)がすべて満足された場合に、雨滴判定部22は、ワイパー駆動部30あるいはパワーウィンドウ駆動部40に、雨滴検出信号を発信するようになっている。
ワイパー駆動部30は、主に、ワイパーWを駆動させるモータと駆動回路等からなり、雨滴判定部22から雨滴検出信号を受信すると、ワイパーWを駆動させるようになっている。また、パワーウィンドウ駆動部40は、パワーウィンドウを駆動させるモータと駆動回路等からなり、パワーウィンドウが開いているときに、雨滴判定部23から雨滴検出信号を受信すると、パワーウィンドウを閉じるようになっている。
<雨滴検出システム1の動作>
つづいて、雨滴検出システム1の動作について、図5を参照して説明する。参照する図面において、図5は、本実施形態に係る雨滴検出システムのフローチャートである。
はじめに、各可視光センサ11a、11b、11cは、フロントガラスFを透過する可視光線の光量(受光量)Pat、Pbt、Pctを時系列に測定する(ステップS1)。測定された受光量Pat、Pbt、Pctは、制御部20に送信され、メモリ部23に記憶される(ステップS2)。
次に、変化量演算部21は、時刻tnにおける受光量Patn、Pbtn、Pctnをメモリ部23から読み出し(ステップS3)、可視光センサ11a、11b、11c毎に変化量Qatn、Qbtn、Qctnを前記式(1)により演算する(ステップS4)。
そして、雨滴判定部22は、同時刻における各可視光センサ11a、11b、11cの変化量Qatn、Qbtn、Qctnのうち、最大値Qmaxと最小値Qminとを抽出する(ステップS5)。
次に、雨滴判定部22は、最大値Qmaxと最小値Qminとの差が、所定の閾値α以上となっているか否かについて、前記式(2)により判定する(ステップS6)。
ここで、Qmax−Qmin<αである場合には(ステップS6、No)、雨滴判定部22は、ステップS3に戻って、時刻tn+1における可視光線の光量Ptn+1について、演算を行う(ステップS10)。
一方、Qmax−Qmin≧αである場合には(ステップS6、Yes)、雨滴判定部22は、最大値Qmaxを記録した可視光センサ11(11a)における時刻tn+mの受光量Patn+mをメモリ部23から読み出し、前記式(3)により、受光量Patnと受光量Patn+mとの差が所定の閾値β以下であるか否かを判定する(ステップS7)。
そして、|Patn−Patn+m|>βである場合には(ステップS7、No)、雨滴判定部22は、ステップS3に戻って、時刻tn+1における可視光線の光量Ptn+1について、演算を行う(ステップS10)。
一方、|Patn−Patn+m|≦βである場合には(ステップS7、Yes)、雨滴判定部22は、前記式(4)に基づいて、時刻tn+1と時刻tnとの時間間隔が所定時間γ以上となっているか否か、換言すれば、|Patn−Patn+m|≦βとなる状態が所定時間γ以上継続しているか否かを判定する(ステップS8)。
ここで、tn+m−tn<γである場合には(ステップS8、No)、雨滴判定部22は、ステップS7に戻って、時刻tn+(m+1)における受光量Patn+(m+1)をメモリ部23から読み出し、再度、式(3)に基づいて判定を行う(ステップS11)。
そして、tn+m−tn≧γである場合には(ステップS8、Yes)、雨滴判定部22は、ワイパー駆動部30或いはパワーウィンドウ駆動部40に対して、雨滴検出信号を発信する(ステップS9)。
ここで、図5に示すフローチャートの流れについて、図6に示すグラフに基づいて、具体的に説明する。図6は、可視光センサで測定した受光量の経時的変化を示したグラフであり、(a)は雨滴が付着した場合、(b)はトンネルを通過する場合、(c)は可視光センサの一部のみが物影を通過した場合、をそれぞれ示す。なお、図6に示すグラフにおいて、横軸は時間を示しており、縦軸は受光量Pを電圧信号Vとして示している。
(雨滴が付着した場合について)
雨が降り始めて、フロントガラスFのセンサユニットを取り付けた範囲に雨滴D(図4参照)が付着すると、図6(a)に示すグラフのように、雨滴Dが付着した部分と雨滴Dが付着していない部分との間に受光量Pの相異が生じる。そのため、最も変化の大きい可視光センサ11aの受光量Paの変化量Qatnと、変化の無かった可視光センサ11cの受光量Pcの変化量Qctn(=0)との差が所定の閾値α以上となる(ステップS6、Yes)。
また、雨滴が付着した後(時刻tn以降)の受光量Paは、図6(a)に示すように、略一定となるため、|Patn−Patn+m|≦βとなり(ステップS7、Yes)、tn+m−tn≧γとなる(ステップS8、Yes)。そのため、雨滴検出信号が発信される(ステップS9)。
(トンネルを通過する場合)
自動車Cがトンネルを通過する場合には、各可視光センサ11a、11b、11cの受光量Pa、Pb、Pcは、図6(b)に示すグラフのように、すべて同じ様に(同位相に)変化する。そのため、各可視光センサ11a、11b、11cの変化量Qa、Qb、Qcは、略等しくなり(Qatn=Qbtn=Qctn)、雨滴は付着していないと判定される(ステップS6、No)。
すなわち、自動車Cがトンネルを通過するような場合には、雨滴検出信号は発信されないこととなる。
(可視光センサの一部のみが物影を通過した場合)
時刻tnから時刻tn+1(=tn+1・△t)にかけて、可視光センサ11aのみが物影を通過した場合には、各可視光センサ11a、11b、11cの受光量Pa、Pb、Pcは、例えば図6(c)に示すグラフのように、可視光センサ11aの受光量Paのみが一時的に変化し(変化量Qatn)、可視光センサ11b、11cの受光量Pb、Pcは変化しない(変化量Qbtn=Qctn=0)。
そして、時刻tnにおける可視光センサ11aの変化量Qatnが所定の閾値α以上となった場合には(ステップS6、Yes)、次に、時刻tnにおける可視光センサ11aの受光量Patnと時刻tn+1における可視光センサ11aの受光量Patn+1との差が所定の閾値β以下であるか否かが判定される(ステップ7)。
図6(c)に示すグラフにおいては、時刻tnから時刻tn+1までは、可視光センサ11aの受光量Paは一定であるため、|Patn−Patn+1|=0≦β(ステップS7、Yes)と判定される。
しかし、時刻tn+1と時刻tnとの間隔が所定時間γ以下である場合には、雨滴検出信号は発信されず、ステップS7に戻る(ステップS8、No)。
そして、今度は、ステップS7において、時刻tnにおける可視光センサ11aの受光量Patnと時刻tn+2における可視光センサ11aの受光量Patn+2との差が所定の閾値β以下であるか否かが判定される(ステップS11)。
しかし、時刻tn+2においては、自動車Cは物影をすでに通過していることから、図6(c)に示すグラフのように、時刻tn+2における受光量Patn+2は元に戻ってしまっている。そのため、|Patn−Patn+2|>βと判定され(ステップS7、No)、ステップS3に戻り、次の時刻tn+1について再び演算が行われることとなる(ステップS10)。
すなわち、可視光センサ11の一部のみが物影を通過したような場合には、雨滴検出信号は発信されないこととなる。
以上、本発明の最良の実施形態について図面を参照して説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で実施形態の変更が可能である。
例えば、センサユニット10は、フロントガラスFではなく、リアガラスに取り付けてもよいし、自動車Cの車体に雨滴検出システム専用の透明なシールド部材を設置してもよい。また、シールド部材は、可視光線を透過するならば、赤外線反射ガラスであっても赤外線吸収ガラスであってもよい。
また、本実施形態においては、図5に示すフローチャートのステップS7,S8において、最大値Qmaxが演算された可視光センサ11において、時刻tnで測定された受光量Ptnと、この可視光センサ11において時刻tn+mに測定される受光量Ptn+mとの差が、所定の閾値β以下であり(ステップS7、Yes)、その状態が所定時間γ以上継続したときに(ステップS8、Yes)、雨滴が付着したと判定することとしたが、単に、最大値Qmaxと最小値Qminとの差が所定の閾値α以上となったときに(ステップS6、Yes)、雨滴が付着したと判定してもよい。
本実施形態に係る雨滴検出システムが取り付けられた自動車の斜視図である。 本実施形態に係る雨滴検出システムにおけるセンサユニットの正面図である。 図2のA−A断面におけるセンサユニットの断面図である。 本実施形態に係る雨滴検出システムを示したブロック図である。 本実施形態に係る雨滴検出システムのフローチャートである。 本実施形態に係る雨滴検出システムにおける受光量の経時的変化を示したグラフであり、(a)は雨滴が付着した場合、(b)はトンネルを通過する場合、(c)は可視光センサの一部のみが物影を通過した場合、をそれぞれ示す。 従来の雨滴検出システムの一部を示した断面図であり、(a)は通常時、(b)は雨滴付着時の状態を示す。
符号の説明
1 雨滴検出システム
10 センサユニット
11 可視光センサ
12 基板
13 収納ケース
20 制御部
21 変化量演算部
22 雨滴判定部
23 メモリ部
30 ワイパー駆動部
40 パワーウィンドウ駆動部
C 自動車
D 雨滴
F フロントガラス
P パワーウィンドウ
W ワイパー

Claims (3)

  1. 車両に付着する雨滴を検出する雨滴検出システムであって、
    前記車両に設置される透明なシールド部材の内側に配置され、前記シールド部材を透過する可視光線の光量を測定する複数の可視光センサと、
    前記可視光センサ毎に、前記光量の変化量を演算する変化量演算手段と、
    前記可視光センサ相互間における前記変化量の相異に基づいて、雨滴の付着を判定する雨滴判定手段と、
    を備えることを特徴とする雨滴検出システム。
  2. 請求項1に記載の雨滴検出システムであって、
    前記雨滴判定手段は、
    前記変化量演算手段で演算される前記変化量のうち、最大値と最小値との差が所定の閾値α以上となったときに、雨滴が付着したと判定することを特徴とする雨滴検出システム。
  3. 請求項1に記載の雨滴検出システムであって、
    前記雨滴判定手段は、
    前記変化量演算手段で演算される前記変化量のうち、最大値と最小値との差が所定の閾値α以上となり、かつ、
    前記最大値が演算された可視光センサにおいてその時点で測定された前記光量と、この可視光センサにおいてその時点以降に測定される前記光量との差が、所定の閾値β以下である状態が所定時間以上継続したときに、雨滴が付着したと判定することを特徴とする雨滴検出システム。
JP2004046863A 2004-02-23 2004-02-23 雨滴検出システム Expired - Fee Related JP4199683B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004046863A JP4199683B2 (ja) 2004-02-23 2004-02-23 雨滴検出システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004046863A JP4199683B2 (ja) 2004-02-23 2004-02-23 雨滴検出システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005233907A true JP2005233907A (ja) 2005-09-02
JP4199683B2 JP4199683B2 (ja) 2008-12-17

Family

ID=35017002

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004046863A Expired - Fee Related JP4199683B2 (ja) 2004-02-23 2004-02-23 雨滴検出システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4199683B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111323848A (zh) * 2018-12-17 2020-06-23 北汽福田汽车股份有限公司 一种车辆雨量传感器的校正方法和存储介质

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111323848A (zh) * 2018-12-17 2020-06-23 北汽福田汽车股份有限公司 一种车辆雨量传感器的校正方法和存储介质

Also Published As

Publication number Publication date
JP4199683B2 (ja) 2008-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11945413B2 (en) Rainfall amount measurement apparatus
EP1647458B1 (en) Sensor device and wiper controller
EP0680860B1 (en) Sensor for detecting raindrops, wiper drive apparatus using the device, and vehicle using them
TWI432768B (zh) 藉由光電影像感測器判定距離之方法與裝置
US20030160158A1 (en) Raindrop/light beam detecting sensor and auto-wiper device
JPH04138390A (ja) 車両用測距装置
JP3244438B2 (ja) 物体情報検知装置
CN104515998A (zh) 激光雷达装置
US20090085730A1 (en) Illuminance sensor for vehicle
JP2008275390A (ja) 雨滴検出装置
JP4211199B2 (ja) 雨滴検出方法およびその装置
JP2005233728A (ja) 光センサ装置
JP4199683B2 (ja) 雨滴検出システム
JP5074142B2 (ja) ワイパー制御装置
JP4508201B2 (ja) 雨滴検知装置
JPS5924278A (ja) 車両用障害物検知装置
JPS59106348A (ja) ワイパ自動制御装置
JP3938081B2 (ja) 雨滴検出装置
JP4066847B2 (ja) 雨滴検知装置
JP2009042156A (ja) 光センサ装置
JPH0930349A (ja) 距離測定装置
KR100602935B1 (ko) 진단/보상 기능을 가진 차량의 장애물 감지 장치 및 방법
JP2001099948A (ja) レインセンサ
JP2579554Y2 (ja) 車間距離測定装置
JP4844508B2 (ja) 雨滴検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060627

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080708

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080828

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080924

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081003

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121010

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121010

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131010

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees