以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。図1に示すナビゲーション装置において、案内経路生成部1は、案内経路データを生成する案内経路探索装置として機能する部分であって、専用の回路、プログラムを実行するマイクロプロセッサなどで実現される。
また、案内経路記憶部2は、案内経路データおよびその候補を記憶する記憶手段として機能する記憶媒体である。この案内経路記憶部2は、半導体メモリ、ハードディスクドライブなどの磁気記録媒体などで実現される。なお、案内経路記憶部2は、過去に案内に使用した案内経路データを蓄積していくようにしてもよい。
また、GPS(Global Positioning System)受信器3は、図示外のGPS人工衛星からの位置情報の電波を受信し、GPS受信器3の地球上の位置を示す緯度経度データ、時刻データなどを出力する装置である。GPS受信器3は、たとえば4つ以上の人工衛星からの位置情報の電波を受信することで、GPS受信器3の地球上の位置を示す緯度経度データを出力する。
また、地図データベース4は、たとえば日本全土、関東地方などの地球上の所定の部位に関する地図情報を予め格納する記録媒体である。地図データベース4は、例えば、ハードディスクドライブ、DVD(Digital Versatile Disc)などの可搬性記録媒体とその読取装置などとして実現される。地図データベース4は、その地球上の所定の部位における地形や道路などを画像化した表示地図データと、その地球上の所定の部位内の任意の位置を特定するための緯度経度データと、その地球上の所定の部位内の経路探索用道路データとを有する。
経路探索用道路データは、たとえば、交差点間毎の道路を示す道路属性データと、交差点を示す交差点データとを有する。道路属性データには、その道路の距離データとともに、その道路の移動時間データが含まれている。なお、道路属性データには、たとえば季節や時間帯などに応じた複数の移動時間データが含まれていてもよい。
また、表示生成部5は、経路案内用の表示データを生成する案内用データ生成手段として機能する部分であって、専用の回路、プログラムを実行するマイクロプロセッサなどで実現される。表示部6は、表示データすなわち案内のための写真、図、文字などを表示する表示手段および出力手段として機能する装置である。例えば、表示部6は、液晶ディスプレイなどを含む。
また、操作部7は、ユーザに操作されユーザの操作に応じた電気信号を出力する入力手段として機能する部分である。この操作部7は、装置筐体に配置されたハードウェアスイッチ、表示部6による操作部表示と表示部6の表示画面上に配置されたタッチパネルによるソフトウェアスイッチなどとして実現される。さらに、操作部7として、別体のリモートコントローラおよびそのリモートコントローラと通信する通信回路を設けるようにしてもよい。なお、タッチパネルは、表示部6の表示画面上に配置され、その全部または大部分が透明または半透明の平面状部材で構成され、ユーザの指などの押圧を受けるとその押圧位置を検出し、出力する入力装置である。したがって、このタッチパネルと表示部によりユーザインタフェースが構築される。
図2は、図1における案内経路生成部1および地図データベース4の詳細を示すブロック図である。図2に示すように地図データベース4には、表示地図データ21、緯度経度データ22および経路探索用道路データ23の他に、以下のデータが格納されている。
経由候補地データ24は、ユーザが選択可能な経由地の候補として予め登録されている地点のデータである。登録地リスト25は、経由地の候補としてユーザにより追加登録された地点のデータである。
経路条件テーブル26は、出発地から経由地を経由して目的地に至る案内経路を探索(ルート探索)するための条件を含むテーブルである。例えば、経路条件テーブル26には、最短移動時間、最短移動距離、最小費用などの条件が設定される。なお、経路条件テーブル26には、複数の条件が登録されてもよい。また、たとえば150km以下の範囲内で最短の移動時間などのように、複数の項目(ここでは距離と時間)についての条件を組み合わせた条件であってもよい。
ジャンル別経由地条件テーブル27は、経由地のジャンルごとに設定された経由地における条件のデータを含むテーブルである。
また、図2に示す案内経路生成部1において、経由地登録部11は、登録対象の地点のデータを生成して登録地リスト25に追加し、地図データベース4に登録する。地点のデータは、例えば、その地点の名称を示す名称データと、その地点の緯度経度データとで構成される。
また、経由地選択部12は、ユーザの操作に基づき、経由候補地データ24および登録地リスト25に含まれる地点から1または複数の経由地を選択し、それらの経由地で構成される経由地リストを生成する。この経由地選択部12は、経由地指定手段として機能する。目的地選択部14は、ユーザの操作に基づき、その経由地リストに含まれる経由地の1つを目的地として選択する。
また、経路パターン生成部13は、その経由地リストに基づいて経路パターンを生成し、さらに経路パターンに沿って各経由地を通る経路を探索する探索手段として機能する。道路情報受信器15は、VICS(Vehicle Information and Communication System)などにより道路情報を受信する受信器である。
また、経路パターン整列部16は、経路パターン生成部13により生成された1または複数の経路パターンを、経路条件テーブル26における条件に従って配列して、経路パターンリストを生成する。
また、適格経路判定部17は、その経路パターンリスト内の各経路パターンについて、ジャンル別経由地条件テーブル27における経由地条件を満たすか否かを判定し、経由地条件を満たす経路パターンを選択する判定手段として機能する。
また、経路パターン編集部18は、操作部7に対するユーザの操作に応じて、案内経路データとして使用可能な経路パターンを編集する。この経路パターン編集部18は、経路パターン編集手段として機能する。具体的には、経路パターン編集部18は、経路パターンに対して、経由地の追加などを行う。
なお、案内経路生成部1がマイクロプロセッサとプログラムにより実現される場合、上述の各機能部11〜18は、そのプログラムを実行するCPUまたはMPUにより実現され、また、その機能部の出力データは、マイクロプロセッサに内蔵または外部接続されたRAMなどのメモリに一旦記憶され、後段の機能部に読み出され使用される。
図3は、図2における経由候補地データ24の一例を示す図である。図3には、一例として、AからFの6つの経由候補地のレコードが示されている。各経由候補地のレコードには、経由候補地のあるいは経由候補地に存在する施設などの名称データ、その経由候補地に存在する施設などのジャンル(すなわち業種ごとの分類)を示すジャンルデータ、その経由候補地に存在する施設などの休業日データ、その経由候補地に存在する施設などの営業時間データなどの経由候補地の属性データが含まれる。これらの他、各レコードには、図示せぬ、経由候補地の緯度経度、住所、電話番号などが含まれている。例えば、経由地候補Bのレコードでは、経由候補地に存在する施設の名称データが「レストラン○■」とされ、その経由候補地に存在する施設のジャンルデータが「レストラン」とされ、その経由候補地に存在する施設の休業日データが月曜日(「月」)とされ、その経由候補地に存在する施設の営業時間データが「11:00〜14:00,18:00〜24:00」とされている。
図4は、図2におけるジャンル別経由地条件テーブル27の一例を示す図である。ジャンル別経由地条件テーブル27では、各ジャンルについて1つのレコードが登録されており、特に図4の場合には、10個のジャンルのレコードが含まれている。各ジャンルのレコードには、ジャンル名データ、案内時刻データ、滞在時間データ、滞在可能時間データ、最終目的地可否データ、時間調整可否データ、飲食ジャンルデータなどのジャンルの属性データが含まれる。これらのデータは、そのジャンルに含まれる経由地(目的地を含む)に対して適用される条件を示している。例えば、2番目のレコードでは、ジャンル名データが「レストラン」とされ、案内時刻データが「11:00〜13:00,18:00〜20:00」とされ、滞在時間データが「2時間」とされ、滞在可能時間データが「2時間30分」とされ、最終目的地可否データが「×(不可)」とされ、時間調整可否データが「○(可)」とされ、飲食ジャンルデータが「○(適合)」とされている。
次に、図1に示すナビゲーション装置の動作を説明する。
案内経路生成部1の経由地選択部12は、まず、経由候補地データ24における経由候補地の名称データや、登録地リスト25に登録されている地点の名称データを読み出し、その名称データに基づき、経由候補地やユーザ登録地の名称を表示生成部5を介して表示部6に表示させる。そして、表示部6に表示された経由候補地やユーザ登録地の名称が操作部7に対するユーザの操作によって選択されると、経由地選択部12は、その選択された名称に対応する経由地または登録地のレコードを経由地データとし、1または複数の経由地データを経由地リストとする。なお、経由地が選択される場合、ジャンル検索、住所検索、電話番号検索などが実行されるようにしてもよい。また、経由地選択部12が、地図データベース4の表示地図データに基づき地図を表示生成部5を介して表示部6に表示させて登録地の地図上の位置を操作部7としてタッチパネル上でユーザに選択させ、選択された表示位置(つまり押圧位置)に対応する地点を経由地として特定するようにしてもよい。
なお、ユーザの所望する地点の名称が表示部6に表示されない場合には、ユーザは、その所望の地点を登録地リスト25へ登録させることができる。その場合には、経由地登録部11は、操作部7への操作により入力された入力データから登録地データを生成し、その登録地データを登録地リスト25に追加登録する。そして、経由地選択部12は、追加登録された登録地データに基づき、その地点の名称を表示部6に表示させる。その後、ユーザはその場所を経由地データとして選択することができる。ユーザ所望の地点を追加登録する場合、登録地データの緯度経度データの値は、ユーザがその値を入力するようにしてもよいが、例えば、経由地登録部11が、地図データベース4の表示地図データに基づき地図を表示部6に表示させて登録地の地図上の位置を操作部7としてタッチパネル上でユーザに選択させ、選択された表示位置(つまり押圧位置)に対応する経度緯度データの値をその登録地データの緯度経度データの値として利用するようにしてもよい。他にもたとえば、現在位置が登録地である場合には、経由地登録部11は、GPS受信器3が出力している緯度経度データの値を、登録地データの緯度経度データの値として利用するようにしてもよい。
このようにして、経由地選択部12により、ユーザの所望する1または複数の経由地が選定される。
次に、案内経路生成部1の目的地選択部14は、経由地選択部12により生成された経由地リストに含まれる1または複数の経由地のうちの1つを目的地として選択する。具体的には、目的地選択部14は、経由地リストに含まれる各経由地データのジャンルを特定し、ジャンル別経由地条件テーブル27を参照し、その経由地データの最終目的地可否データにおいて「○(可)」とされている場合には、その経由地を目的地とする。
その他、目的地選択部14は、経由地リストに経由地として自宅が含まれる場合には、自宅を目的地とするようにしてもよい。一般的に、自宅の経由地データは、登録地リスト25に登録されていることが多い。したがって、目的地選択部14は、経由地選択部12からの経由地リストに含まれる経由地データのうち、登録地リスト25に登録されている登録地データと合致する経由地データを、目的地として選択するようにしてもよい。特に、登録地リスト25において自宅の登録地データに自宅を示すフラグなどを予め設け、目的地選択部14が、このフラグを含む登録地データに合致する経由地データを目的地として選択するようにしてもよい。また、目的地選択部14は、登録地リスト25の最初あるいは最後に登録されている経由地を目的地として選択するようにしてもよい。
さらに、目的地選択部14は、ジャンル別経由地条件テーブル27において案内時刻の最終時刻が最も遅く設定されているジャンルの経由地を目的地として選択するようにしてもよい。例えば、図3に示すジャンル「ホテル」のように案内時刻が「15:00〜24:00」とされると、最終時刻が1日の終わりの24:00と設定されることになり、ジャンルが「ホテル」である経由地が目的地に選択される。
なお、目的地選択部14は、上述のようにして目的地を特定できない場合には、操作部7へのユーザの操作に基づき、目的地としての経由地を選択するようにしてもよい。
このようにして、目的地選択部14により、経由地リストにおける経由地から目的地(最終到達地点)が選定される。
次に、経路パターン生成部13は、経由地選択部12からの経由地リストに含まれるすべての経由地を異なる順番にて経由して、出発地から目的地までに至る複数の経路パターンを生成する。なお、出発地の緯度経度データは、GPS受信器3が出力した現在の緯度経度データの地点としてもよいし、ユーザにより選択された出発地の緯度経度データとしてもよい。経路パターン生成部13は、この経由地リストに含まれるすべての経由地の順列を経路パターンとして生成する。例えば、目的地以外の経由地の個数が4箇所である場合には、経路パターンの数は24になる。
そして、経路パターン生成部13は、経路探索用道路データ23を用いて、各経路パターンについて、その経路パターンにおける経由地の順序に沿って経由地を経由して出発地から目的地へ至る経路を探索する。その際、出発地、経由地および目的地の各地点間の移動のための所要時間が併せて計算される。各経路パターンについての経路探索の際、経路パターン生成部13は、図4のジャンル別経由地条件テーブル27の滞在時間データを参照し、各経由地のジャンルに対応付けられている滞在時間を特定し、その滞在時間を経路の所要時間に含めて経路探索を行う。また、経路パターン生成部13は、経路情報受信器15により受信された渋滞情報を考慮して地点間の移動時間を計算する。これにより、各経路パターンについて、各地点への到着時刻、各地点の出発時刻などを含む案内スケジュールが特定され、経路パターンのデータに含められる。
なお、経路パターン生成部13は、原則として、目的地以外の経由地のすべての通過順の組み合わせについて経路パターンを生成する。ただし、例えば、ループが形成されてしまう順番で複数の経由地を経由する経路パターンや、同一地域を複数回通過してしまう順番で複数の経由地を経由する経路パターンなどは生成されない。
このようにして、経路パターン生成部13により、経由地リストから1または複数の経路パターンが生成される。
次に、経路パターン整列部16は、経路パターン生成部13により生成された1または複数の経路パターンを、経路条件テーブル26の条件に基づく順序で配列した経路パターンリストを生成する。また、経路パターン整列部16は、経路パターン生成部13によって新たな経路パターンが生成されると、この経路パターンを経路パターンリストに随時追加する。特に、経路パターン整列部16は、新たな経路パターンと既に経路パターンリストに含まれる経路パターンとを配列しなおす。
図5は、実施の形態1において、経路パターン整列部16により生成される経路パターンリストの一例を示す図である。経路パターンリストには、N(Nは自然数)個の経路パターンが含まれる。また、経路パターンリストの各レコードには、経由地の順序を示す経路パターンデータと、その経路パターンにおける経由地毎の到着時刻データと、が含まれる。また、図5に示す経路パターンリストでは、経路パターンは、最短移動時間の条件にしたがって配列されている。すなわち、経路パターンの最後の経由地A(すなわち目的地)への到着時刻が最も早い経路パターンがリスト内で先頭とされ、順次、目的地への到着時刻が早い順番で経路パターンが配列される。なお、図5における経由地A,B,C,D,Eは、図3における経由候補地と同一の地点を示す。
なお、この経路パターンリストには、経路パターン生成部13により生成されたすべての経路パターンが登録されるようにしてもよいが、その一部のみが登録されるようにしてもよい。経路パターン生成部13により生成された経路パターンの中の一部を登録する場合には、経路パターン整列部16は、例えば、新たな経路パターンと経路パターンリストの最後に記憶されている経路パターン(以下、最悪経路パターンという)との優劣を経路条件テーブル26の条件に基づき判定して、新たな経路パターンが最悪経路パターンより優れている場合には、この最悪経路パターンをその新たな経路パターンで上書きした上で経路パターンリスト内の複数の経路パターンを配列しなおすようにすればよい。また、最悪経路パターンが、新たな経路パターンより優れている場合には、経路パターン整列部16は、新たな経路パターンを破棄すればよい。
このようにして、経路パターン整列部16により、所定の条件により順序付けられた1または複数の経路パターンを含む経路パターンリストが生成される。
次に、適格経路判定部17は、経路パターン整列部16からの経路パターンリストに含まれる経路パターンのうち、すべての経由地および目的地がジャンル別経由地条件テーブル27の条件を満たす経路パターンを選択し、選択した1または複数の経路パターンを案内経路データの候補として案内経路記憶部2に記憶させる。
例えば、図5に示す経路パターンリストの場合、適格経路判定部17は、以下の処理を行う。適格経路判定部17は、最初に、第一レコードの経路パターンについて適格判定を行う。その経路パターンの最初の経由地Bは、図3において「レストラン」のジャンルに分類されている。ジャンルが「レストラン」である経由地への案内時刻は、図4において「11:00〜13:00,18:00〜20:00」と設定されている。また、図5の経路パターンリストにおいて、経由地Bへの到着時刻は「10:30」になっている。そのため、適格経路判定部17は、経由地Bへの到着時刻が、経由地に設定された経由地条件であるレストランへの案内時刻外であるので、第一レコードの経路パターンを不適と判断する。
次に、適格経路判定部17は、第二レコードの経路パターンについて適格判定を行う。第二レコードの最初の経由地もBであるので、適格経路判定部17は、第二レコードの経路パターンを不適と判断する。
さらに、適格経路判定部17は、第三レコードの経路パターンについて適格判定を行う。第三レコードの最初の経由地Cは、図3において「デパート」のジャンルに分類されている。ジャンルが「デパート」である経由地への案内時刻は、図4において設定されていない。そのため、適格経路判定部17は、この経路パターンの最初の経由地Cが経由地条件を満たすと判断する。次に、適格経路判定部17は、この経路パターンの二番目の経由地Bについて合否判断を行う。二番目の経由地Bは「レストラン」のジャンルであり、その到着時刻「12:30」は図4のレストランへの案内時刻を満たしているので、適格経路判定部17は、二番目の経由地Bが経由地条件を満たすと判断する。同様に、三番目の経由地E、四番目の経由地D、および五番目の経由地(目的地)Aは、経由地条件を満たすと判断される。したがって、適格経路判定部17は、第三レコードの経路パターンを適格と判断し、案内経路データの候補として案内経路記憶部2に記憶させる。
以上の一連の案内経路の探索動作によって、案内経路記憶部2には、ジャンル別経由地条件テーブル27における条件を満たす1または複数の経路パターンが、案内経路データとして記憶される。
次に、案内経路データとして使用可能な1または複数の経路パターンが得られると、表示生成部5は、その経路パターンの一覧を表示部6に表示させる。そして、表示部6に表示された経路パターンから、案内経路データとしてユーザが所望する1つの経路パターンを選択する操作が操作部7に対して行われると、適格経路判定部17は、その1つの経路パターンを、経路案内に実際に使用する案内経路データとして確定する。そして、選択された経路パターンに対応する経路情報(経路パターン生成部13による探索において選択された複数の道路リンクの情報)も併せて案内経路記憶部2に記憶される。なお、選択されなかった経路パターンについてのデータは、後で選択される可能性もあるため、案内経路記憶部2から削除しないようにしてもよい。
さらに、この実施の形態1に係るナビゲーション装置では、1つの経路パターンを案内経路データとして確定する前に、案内経路データとして使用可能な経路パターンへ経由地を追加することが可能である。
以下、案内経路データとして使用可能な経路パターンへ経由地を追加する際の処理について説明する。図6は、実施の形態1において、案内経路データとして使用可能な経路パターンへ経由地を追加する際の処理について説明するフローチャートである。また、図7は、実施の形態1において、案内経路データとして使用可能な経路パターンへ経由地を追加する際の表示部6による表示例を示す図である。
まず、上述のように、表示生成部5が、案内経路データとして使用可能な1または複数の経路パターンを表示部6に表示させる(ステップS11)。
このように、案内経路データとして使用可能な1または複数の経路パターンが表示部6に表示されている状態においては、上述のように経路案内に実際に使用する1つの経路パターンの選択のためのユーザ操作、経由地の追加のためのユーザ操作などが操作部7に対して行われたか否かが監視される(ステップS12)。
経由地の追加のためのユーザ操作が操作部7に対して行われたことを検出すると、経路パターン編集部18は、経由地選択部12と同様にして、ユーザの操作に基づき、経由候補地データ24および登録地リスト25に含まれる地点から1つの追加経由地を選択する(ステップS13)。
次に、経路パターン編集部18は、経由地を追加する対象となる経路パターンを選択するモードおよび選択しないモードのいずれかを選択させるための画像またはテキストを、表示生成部5を介して表示部6に表示させる(ステップS14)。
そして、経由地を追加する対象となる経路パターンを選択するモードを選択する操作が操作部7に対して行われたことを検出すると、経路パターン編集部18は、案内経路データとして使用可能な経路パターンの一覧から、経由地の追加の対象となる経路パターンを選択させるための画像またはテキストを、表示生成部5を介して表示部6に表示させる(ステップS15)。図7(A)は、ステップS15における選択画面の一例を示す。図7(A)では、操作を促すためのテキスト「経路パターンを選択してください。」、3つの経路パターン101−1〜101−3が表示部6に表示されている。なお、図7(A)では、表示部6の表示画面上に操作部7としてのタッチパネルが装着されており、ユーザは指などでタッチパネルに触れることで経路パターンの選択操作を行う。
その後、経由地を追加する対象となる経路パターンを選択する操作が操作部7に対して行われたことを検出すると、経路パターン編集部18は、その経路パターンを処理の対象となる経路パターンとして特定し、選択された経路パターンについて、追加経由地の挿入箇所(すなわち、どの地点とどの地点との間に追加経由地を挿入するか)を指定するモードおよび指定しないモードのいずれかを選択させるための画像またはテキストを、表示生成部5を介して表示部6に表示させる(ステップS16)。
そして、追加経由地の挿入箇所を指定するモードを選択する操作が操作部7に対して行われたことを検出すると、経路パターン編集部18は、その経路パターンに対して経由地を挿入可能な箇所の一覧から、挿入箇所を選択させるための画像またはテキストを、表示生成部5を介して表示部6に表示させる。その後、挿入箇所を選択する操作が操作部7に対して行われたことを検出すると、経路パターン編集部18は、その挿入箇所を経路パターンにおいて特定し、その挿入箇所に追加経由地を挿入して新たな経路パターンを生成する(ステップS17)。図7(B)は、ステップS17における選択画面の一例を示す。図7(B)では、操作を促すためのテキスト「挿入箇所を選択してください。」、経路パターン101−1について、地点「B」,「C」,「D」,「E」,「A」を示す画像、およびそれらの地点間を示す画像121が表示部6に表示されている。なお、図7(B)では、表示部6の表示画面上に操作部7としてのタッチパネルが装着されており、ユーザは指などでタッチパネルに触れることで挿入箇所の選択操作を行う。
この時点では、新たな経路パターンが案内経路データとして使用可能な経路パターンであるか否かは不明である。これは、元の経路パターンは、案内経路データとして使用可能な経路パターンであるが、経由地を追加したことで、経由地条件を満たさない経由地が発生している可能性があるためである。したがって、次に、新たな経路パターンが案内経路データとして使用可能な経路パターンであるか否かが判定される。
まず、経路パターン編集部18は、案内経路記憶部2に記憶されている、案内経路データとして使用可能な経路パターンを検索し、この新たな経路パターンと同一の経路パターンが案内経路記憶部2に記憶されているか否かを判定する(ステップS18)。
経路パターン編集部18は、新たな経路パターンと同一の経路パターンが案内経路記憶部2に記憶されていると判定した場合、その新たな経路パターンを、案内経路データとして使用可能な経路パターンとし、案内経路記憶部2に記憶されている新たな経路パターンと同一の経路パターンの案内経路データに基づき、その経路パターンを経路パターンの一覧表示に追加させる(ステップS19)。図7(C)は、ステップS19の処理後の一覧表示の一例を示す。図7(C)では、図7(A)に示す一覧表示に対して、経路パターン101−1に経由地Fを追加して生成された新たな経路パターン131が追加されている。なお、図7(C)に示すように、表示部6において、新たに生成された経路パターン131は、先頭に表示される。
一方、ステップS18において、経路パターン編集部18は、この新たな経路パターンと同一の経路パターンが案内経路記憶部2に記憶されていないと判定した場合、この新たな経路パターンを経路パターン生成部13に供給し、まず、この新たな経路パターンについて、経由地の順序に沿って経由地を経由して出発地から目的地へ至る経路を探索させる。その際、出発地、経由地および目的地の各地点間の移動のための所要時間も併せて計算させる。経路パターン生成部13は、この新たな経路パターンについての経路探索結果(案内スケジュールなど)を経路パターン編集部18に供給する。
そして、経路パターン編集部18は、この新たな経路パターンのデータを適格経路判定部17に供給する。適格経路判定部17は、この新たな経路パターンにおけるすべての経由地が経由地条件を満たすか否かを判定する(ステップS20)。適格経路判定部17は、その判定結果を経路パターン編集部18に供給する。
適格経路判定部17は、この新たな経路パターンにおけるすべての経由地が経由地条件を満たすと判定した場合、この新たな経路パターンを案内経路データとして使用可能な経路パターンとして経路情報とともに、案内経路データの候補として案内経路記憶部2に記憶させる。また、経路パターン編集部18は、この新たな経路パターンにおけるすべての経由地が経由地条件を満たすと判定された場合、その新たな経路パターンを、案内経路データとして使用可能な経路パターンとし、案内経路記憶部2に記憶されている新たな経路パターンの案内経路データに基づき、その経路パターンを経路パターンの一覧表示に追加させる(ステップS19)。
一方、ステップS20において、適格経路判定部17により、この新たな経路パターンにおけるいずれかの経由地が経由地条件を満たさないと判定された場合、経路パターン編集部18は、この新たな経路パターンが案内経路データとして使用できない旨の警告表示を、表示生成部5を介して表示部6に表示させ(ステップS21)、さらに、追加経由地の挿入箇所を変更するか否かを選択させるための画像またはテキストを、表示生成部5を介して表示部6に表示させる(ステップS22)。そして、追加経由地の挿入箇所の変更を選択する操作が操作部7に対して行われたことを検出すると、経路パターン編集部18は、ステップS17に戻り、再度、ユーザの操作に基づき、挿入箇所を選択する。なお、それ以後の処理については、上述したものと同様となる。
一方、追加経由地の挿入箇所の変更を選択しない旨の操作が操作部7に対して行われたことを検出すると、経路パターン編集部18は、経由地を追加する対象となる経路パターンを変更するか否かを選択させるための画像またはテキストを、表示生成部5を介して表示部6に表示させる(ステップS23)。そして、経由地を追加する対象となる経路パターンの変更を選択する操作が操作部7に対して行われたことを検出すると、経路パターン編集部18は、ステップS15に戻り、再度、ユーザの操作に基づき、経路パターンを選択する。なお、それ以後の処理については、上述したものと同様となる。
また、ステップS16において、追加経由地の挿入箇所を指定しないモードを選択する操作が操作部7に対して行われたことを検出すると、経路パターン編集部18は、ステップS15で選択された経路パターンに対して経由地を挿入可能なすべての箇所のそれぞれに経由地を追加して1または複数の新たな経路パターンを生成する(ステップS24)。この時点では、新たな経路パターンが案内経路データとして使用可能な経路パターンであるか否かは不明である。
次に、経路パターン編集部18は、生成した新たな経路パターンのそれぞれについて、上述のステップS18およびステップS20と同様な処理を実行し、すべての経由地(目的地を含む)において経由地条件が満たされる経路パターンを抽出する(ステップS25)。経路パターン編集部18は、すべての経由地(目的地を含む)において経由地条件が満たされる経路パターンが少なくとも1つ抽出されたか否かを判定する(ステップS26)。そして、経路パターン編集部18は、すべての経由地(目的地を含む)において経由地条件が満たされる経路パターンが少なくとも1つ抽出された場合には、その新たな経路パターンを、案内経路データとして使用可能な経路パターンとし、案内経路記憶部2に記憶されている新たな経路パターンの案内経路データに基づき、その経路パターンを経路パターンの一覧表示に追加させる(ステップS19)。
一方、経路パターン編集部18は、すべての経由地(目的地を含む)において経由地条件が満たされる経路パターンが1つも抽出されなかった場合には、案内経路データとして使用可能な経路パターンが1つも得られない旨の警告表示を、表示生成部5を介して表示部6に表示させ(ステップS27)、経由地を追加する対象となる経路パターンを変更するか否かを選択させるための画像またはテキストを、表示生成部5を介して表示部6に表示させる(ステップS23)。そして、経由地を追加する対象となる経路パターンの変更を選択する操作が操作部7に対して行われたことを検出すると、経路パターン編集部18は、ステップS15に戻り、再度、ユーザの操作に基づき、経路パターンを選択する。なお、それ以後の処理については、上述したものと同様となる。
また、ステップS14において経由地を追加する対象となる経路パターンを選択しないモードを選択する操作が操作部7に対して行われたことを検出した場合、およびステップS23において経由地を追加する対象となる経路パターンを変更しない旨の操作が操作部7に対して行われたことを検出した場合、経路パターン編集部18は、経由地選択部12により選択された経由地(登録地)に、ステップS13において選択された追加経由地を追加し、その後、経路パターン生成部13、目的地選択部14、経路パターン整列部16および適格経路判定部17に、経路パターンの生成、整列、および適格性判定を実行させる(ステップS28)。これにより得られた案内経路データとして使用可能な経路パターンの一覧が、経由地追加前に表示されていた一覧に代わり表示される(ステップS11)。
このようにして、案内経路データの候補を表示した後に、ユーザの操作に応じて、経由地(目的地を含む)の追加が実行される。なお、図7の表示例では、経路パターンが簡略されて表示されているが、経路パターンについて、各経由地の名称、滞在時間および到着時刻、並びに、各地点間の移動時間が表示されるようにしてもよい。図8は、実施の形態1における経路パターンの他の表示例を示す図である。図8(A)は、経由地が「○○公園」、「レストラン××」および「△△動物園」の3つである経路パターンの表示例を示す。図8(B)は、図8(A)に示す経路パターンの「○○公園」と「レストラン××」との間に、新たな経由地「喫茶×○」を追加した経路パターンの表示例を示す。さらに、図8においては、各経由地の特徴を示すコメントが併せて表示されている。
次に、この案内経路記憶部2に記憶された案内経路データを用いたナビゲーション動作について説明する。
GPS受信器3は、現在位置の緯度経度データを所定のタイミングで繰り返し出力する。表示生成部5は、GPS受信器3からの現在位置の緯度経度データに基づいてその位置に対応した表示データを随時生成する。例えば、表示生成部5は、現在位置の緯度経度データに示される緯度経度を中心とした所定の緯度経度範囲内の表示地図データを地図データベース4から読み出す。なお、この読出し範囲は、現在位置の緯度経度データに示される緯度経度がその中心となっていなくてもよい。
また、表示生成部5は、上述の緯度経度範囲内を通過する案内経路データ(経路パターンおよび経路情報)を案内経路記憶部2から読み込む。そして、表示生成部5は、読み込んだ表示地図データの地図の中心に現在位置マークを重ねるとともに、読み込んだ案内経路データを表示地図データの経路および経由地の地図に重ね合わせて表示データを生成する。表示部6は、この表示データに基づいて案内用の画像やテキストを表示する。
GPS受信器3、すなわちナビゲーション装置が移動すると、GPS受信器3から出力される緯度経度データが示す緯度経度も変化する。GPS受信器3から出力される緯度経度データの緯度経度が変化すると、表示生成部5が地図データベース4から読み込む表示地図データや案内経路記憶部2から読み込む案内経路データも変化する。したがって、ナビゲーション装置の移動に伴って、表示画像の中心が現在位置となるように、表示部6に表示される地図や案内経路は変化する。
このようにして、経路案内処理が実行される。その結果、このナビゲーション装置を所持して、現在位置が案内経路と重なるように移動することで、ユーザは、出発地から複数の経由地を経由して目的地まで効率よく移動することができる。
以上のように、上記実施の形態1によれば、経由地選択部12が、ユーザの操作に基づき1または複数の経由地を指定し、経路パターン生成部13が、出発地から、経由地選択部12により指定された経由地を経由して目的地へ至る複数の経路パターンであって、経由地の訪問順番が互いに異なる複数の経路パターンを探索する。そして、適格経路判定部17が、経路パターン生成部13により発見された経路パターンにおける経由地が、予め設定されている経由地条件を満たすか否かを判定する。さらに、経路パターン編集部18は、経由地が経由地条件を満たすと判定された経路パターンの修正を実行すると、直ちに修正後の経路パターンにおける経由地が経由地条件を満たすか否かを適格経路判定部17に判定させる。これにより、案内経路の候補が一旦生成されたとしてもユーザがその案内経路の候補を見て修正を加えることができるため、ユーザ所望の経由地に適切なタイミングで訪問しつつ、ユーザ所望の1または複数の経由地を経由して目的地まで到達する案内経路を発見することができる。つまり、よりユーザの意図に沿った案内経路が提供される。さらに、修正された経路パターンのみが適格性の判定を受けるため、修正後におけるすべての経由地の順列に基づき再度経路パターンの生成を行う場合と比べ、処理時間が短くて済む。
また、上記実施の形態1によれば、経路パターン編集部18は、経由地の追加を実行する場合には、適格経路判定部17により経由地が経由地条件を満たすと判定された経路パターンにおいて経由地を挿入可能な複数の挿入箇所のそれぞれに新たな経由地を挿入して複数の経路パターンを生成し、生成した複数の経路パターンのそれぞれについて経由地が経由地条件を満たすか否かを適格経路判定部17に判定させる。これにより、案内経路の候補が一旦生成された後にユーザが別の経由地を追加したいと思い付いた場合にも、その経由地を含めたユーザ所望の経由地に適切なタイミングで訪問しつつ、ユーザ所望の1または複数の経由地を経由して目的地まで到達する案内経路が得られる。
また、上記実施の形態1によれば、経由地条件として、経由地の施設の営業時間の範囲内に経由地に到着すること、および、経由地に所定の滞在時間滞在することが設定されているため、ユーザ所望の経由地に適切なタイミングで訪問する案内経路が得られる。
また、上記実施の形態1によれば、経路パターン編集部18は、表示部6により表示されている経路パターンの修正後に、修正後の経路パターンにおける経由地が経由地条件を満たすか否かを適格経路判定部17に判定させ、修正後の経路パターンにおける経由地が経由地条件を満たすときにのみ、修正後の経路パターンを表示部6に表示させる。
これにより、経路パターンの修正を行っても、修正された経路パターンが経由地条件を満たさない場合には表示されない。このため、経路パターンの一覧表示では、常に、ユーザ所望の経由地に適切なタイミングで訪問しつつ、ユーザ所望の1または複数の経由地を経由して目的地まで到達する経路パターンのみが表示され、ユーザが誤って不適切な経路パターンを選択することを防止することができる。
また、経由地の修正後に、修正された経路パターンのみが適格性の判定を受けるため、修正された経路パターンの他に、別の経路パターンのデータが保存・表示されたままであり、別の経路パターンの修正もその後行うことができる。したがって、ユーザの好みに合った案内経路の候補が簡単にかつ色々に得られる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係るナビゲーション装置は、実施の形態1に係るナビゲーション装置の機能に加え、複数の経由地から経路パターンを生成する際に、ユーザにより指定された少なくとも2つの経由地の訪問順序を固定して経路パターンを生成する機能を有する。
なお、本発明の実施の形態2に係るナビゲーション装置の基本的な構成は、実施の形態1のものと同様であるので、その説明を省略する。ただし、案内経路生成部1の経路パターン生成部13は、以下のように動作する。図9は、実施の形態2における案内経路生成部1の経路パターン生成部13の動作を説明するフローチャートである。
経由地選択部12は、経由地を選択するとき、経由地の訪問順序を指定するか否かを選択させるための画像またはテキストを表示生成部5を介して表示部6に表示させる(ステップS101)。経由地の訪問順序を指定する旨の操作が操作部7により検出された場合、経由地選択部12は、選択されたすべての経由地(目的地を含む)のうち、連続して訪問したい複数の経由地をユーザに指定させるための画像またはテキストを表示生成部5を介して表示部6に表示させる(ステップS102)。
ユーザによる経由地の選択操作が操作部7により検出されると、経由地選択部12は、次に、選択された連続訪問の経由地(目的地を含む)について、訪問順序を指定するか否かを選択させるための画像またはテキストを表示生成部5を介して表示部6に表示させる(ステップS103)。
連続訪問の経由地について訪問順序を指定する旨の操作が操作部7により検出された場合、経由地選択部12は、連続訪問の経由地の訪問順番の入力を促す画像またはテキストを表示生成部5を介して表示部6に表示させる(ステップS104)。
連続訪問の経由地について訪問順番が入力されると、経由地選択部12は、その訪問順番に配列した連続訪問の経由地を1つの経由地群として他の1つの経由地と同様に取り扱い、経路パターンを生成する(ステップS105)。例えば、経由地A,B,C,Dが選択され、経由地Aが目的地とされ、それらのうちの経由地Bと経由地Cが経由地B、経由地Cの順番で連続訪問すると指定された場合、経由地群(B→C)が1つの経由地と同様に取り扱われ、経路パターンD→(B→C)→Aと経路パターン(B→C)→D→Aが生成され、経路パターンD→C→B→A,C→B→D→A,C→D→B→A,B→D→C→Aは生成されない。
一方、ステップS103において、連続訪問の経由地について訪問順序を指定しない旨の操作が操作部7により検出された場合、および所定の時間内に連続訪問の経由地について訪問順序を指定する旨の操作が操作部7により検出されなかった場合、経由地選択部12は、選択された連続訪問の経由地についてすべての順列を生成し、連続訪問の経由地の各順列をそれぞれ1つの経由地群として他の1つの経由地と同様に取り扱い、経路パターンを生成する(ステップS106)。例えば、経由地A,B,C,Dが選択され、経由地Aが目的地とされ、それらのうちの経由地Bと経由地Cが連続訪問すると指定された場合、訪問順番が経由地B、経由地Cの順番である経由地群(B→C)が1つの経由地と同様に取り扱われ、また、訪問順番が経由地C、経由地Bの順番である経由地群(C→B)が別の1つの経由地と同様に取り扱われる。このため、経路パターンD→(B→C)→A、経路パターン(B→C)→D→A、経路パターンD→(C→B)→A、および経路パターン(C→B)→D→Aが生成され、経路パターンC→D→B→A,B→D→C→Aは生成されない。
また、ステップS101において、経由地の訪問順序を指定しない旨の操作が操作部7により検出された場合、および経由地の訪問順序を指定する旨の操作が操作部7により検出されなかった場合、経由地選択部12は、実施の形態1の場合と同様に、経由地の順番に拘束条件を付けずに経路パターンを生成する(ステップS107)。例えば、経由地A,B,C,Dが選択され、経由地Aが目的地とされ、連続訪問の経由地が指定されなかった場合、経路パターンB→C→D→A、経路パターンB→D→C→A、経路パターンC→B→D→A、経路パターンC→D→B→A、経路パターンD→B→C→A、および経路パターンD→C→B→Aが生成される。
このようにして、実施の形態2では、経由地と経由地との間の訪問順番について拘束条件を設けることができ、その拘束条件を満たす経路パターンのみが生成される。また、経路パターン編集部18が、追加経由地を選択するときにも、同様にして、追加経由地と他の経由地との間の訪問順番について拘束条件を設けることができ、その拘束条件を満たす経路パターンのみが上述のステップS28において生成される。
なお、実施の形態2に係るナビゲーション装置のその他の動作については実施の形態1の場合と同様とすればよい。したがって、その説明を省略する。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3に係るナビゲーション装置は、案内経路データとして使用可能な経路パターンについて、経由地の削除を実行するようにしたものである。
本発明の実施の形態3に係るナビゲーション装置の基本的な構成は、実施の形態1または2のものと同様であるので、その説明を省略する。ただし、案内経路生成部1の経路パターン編集部18は、以下のように動作する。図10は、実施の形態3において、案内経路データとして使用可能な経路パターンから経由地を削除する際の処理について説明するフローチャートである。また、図11は、実施の形態3において、案内経路データとして使用可能な経路パターンから経由地を削除する際の表示部6による表示例を示す図である。
実施の形態1と同様にして、1または複数の案内経路データの候補が生成され、案内経路記憶部2に記憶された後、表示生成部5が、案内経路データとして使用可能な1または複数の経路パターンを表示部6に表示させる(ステップS11)。
このように、案内経路データとして使用可能な1または複数の経路パターンが表示部6に表示されている状態においては、経路案内に実際に使用する1つの経路パターンの選択のためのユーザ操作、経由地の削除のためのユーザ操作などが操作部7に対して行われたか否かが監視される(ステップS41)。
経由地の削除のためのユーザ操作が操作部7に対して行われたことを検出すると、経路パターン編集部18は、ユーザの操作に基づき、以前に選択し一覧表示されている経路パターンに含まれる経由地から1つの削除経由地を選択する(ステップS42)。
次に、経路パターン編集部18は、経由地を削除する対象となる経路パターンを選択するモードおよび選択しないモードのいずれかを選択させるための画像またはテキストを、表示生成部5を介して表示部6に表示させる(ステップS43)。
そして、経由地を削除する対象となる経路パターンを選択するモードを選択する操作が操作部7に対して行われたことを検出すると、経路パターン編集部18は、案内経路データとして使用可能な経路パターンの一覧から、経由地の削除の対象となる経路パターンを選択させるための画像またはテキストを、表示生成部5を介して表示部6に表示させる(ステップS44)。図11(A)は、ステップS44における選択画面の一例を示す。図11(A)では、操作を促すためのテキスト「経路パターンを選択してください。」、3つの経路パターン101−1〜101−3が表示部6に表示されている。なお、図11(A)では、表示部6の表示画面上に操作部7としてのタッチパネルが装着されており、ユーザは指などでタッチパネルに触れることで経路パターンの選択操作を行う。
その後、経由地を削除する対象となる経路パターンを選択する操作が操作部7に対して行われたことを検出すると、経路パターン編集部18は、その経路パターンを処理の対象となる経路パターンとして特定し、選択された経路パターンにおける複数の経由地から、削除経由地として選択された経由地を削除して新たな経路パターンを生成する。
この時点では、この新たな経路パターンが案内経路データとして使用可能な経路パターンであるか否かは不明である。これは、元の経路パターンは、案内経路データとして使用可能な経路パターンであるが、経由地を削除したことで、経由地条件を満たさない経由地が発生している可能性があるためである。したがって、次に、新たな経路パターンが案内経路データとして使用可能な経路パターンであるか否かが判定される。
まず、経路パターン編集部18は、案内経路記憶部2に記憶されている、案内経路データとして使用可能な経路パターンを検索し、この新たな経路パターンと同一の経路パターンが案内経路記憶部2に記憶されているか否かを判定する(ステップS45)。
経路パターン編集部18は、新たな経路パターンと同一の経路パターンが案内経路記憶部2に記憶されていると判定した場合、その新たな経路パターンを、案内経路データとして使用可能な経路パターンとし、案内経路記憶部2に記憶されている新たな経路パターンと同一の経路パターンの案内経路データに基づき、その経路パターンを経路パターンの一覧表示に追加させる(ステップS46)。図11(B)は、ステップS46の処理後の一覧表示の一例を示す。図11(B)では、図11(A)に示す一覧表示に対して、経路パターン101−1から経由地Dを削除して生成された新たな経路パターン151が追加されている。なお、図11(B)に示すように、表示部6において、新たに生成された経路パターン151は、先頭に表示される。
一方、ステップS45において、経路パターン編集部18は、この新たな経路パターンと同一の経路パターンが案内経路記憶部2に記憶されていないと判定した場合、この新たな経路パターンを経路パターン生成部13に供給し、まず、この新たな経路パターンについて、経由地の順序に沿って経由地を経由して出発地から目的地へ至る経路を探索させる。その際、出発地、経由地および目的地の各地点間の移動のための所要時間も併せて計算させる。経路パターン生成部13は、この新たな経路パターンについての経路探索結果(案内スケジュールなど)を経路パターン編集部18に供給する。
そして、経路パターン編集部18は、この新たな経路パターンのデータを適格経路判定部17に供給する。適格経路判定部17は、この新たな経路パターンにおけるすべての経由地が経由地条件を満たすか否かを判定する(ステップS47)。適格経路判定部17は、その判定結果を経路パターン編集部18に供給する。
適格経路判定部17は、この新たな経路パターンにおけるすべての経由地が経由地条件を満たすと判定した場合、この新たな経路パターンを案内経路データとして使用可能な経路パターンとして経路情報とともに、案内経路データの候補として案内経路記憶部2に記憶させる。また、経路パターン編集部18は、この新たな経路パターンにおけるすべての経由地が経由地条件を満たすと判定された場合、その新たな経路パターンを、案内経路データとして使用可能な経路パターンとし、案内経路記憶部2に記憶されている新たな経路パターンの案内経路データに基づき、その経路パターンを経路パターンの一覧表示に追加させる(ステップS46)。
一方、ステップS47において、適格経路判定部17により、この新たな経路パターンにおけるいずれかの経由地が経由地条件を満たさないと判定された場合、経路パターン編集部18は、この新たな経路パターンが案内経路データとして使用できない旨の警告表示を、表示生成部5を介して表示部6に表示させ(ステップS48)、さらに、経由地を削除する対象となる経路パターンを変更するか否かを選択させるための画像またはテキストを、表示生成部5を介して表示部6に表示させる(ステップS49)。そして、経由地を削除する対象となる経路パターンの変更を選択する操作が操作部7に対して行われたことを検出すると、経路パターン編集部18は、ステップS44に戻り、再度、ユーザの操作に基づき、経路パターンを選択する。なお、それ以後の処理については、上述したものと同様となる。
また、ステップS43において経由地を削除する対象となる経路パターンを選択しないモードを選択する操作が操作部7に対して行われたことを検出した場合、およびステップS49において経由地を削除する対象となる経路パターンを変更しない旨の操作が操作部7に対して行われたことを検出した場合、経路パターン編集部18は、経由地選択部12により選択された経由地(登録地)から、ステップS42において選択された削除経由地を削除し、その後、経路パターン生成部13、目的地選択部14、経路パターン整列部16および適格経路判定部17に、経路パターンの生成、整列、および適格性判定を実行させる(ステップS50)。これにより得られた案内経路データとして使用可能な経路パターンの一覧が、経由地削除前に表示されていた一覧に代わり表示される(ステップS11)。
このようにして、案内経路データの候補を表示した後に、ユーザの操作に応じて、経由地(目的地を含む)の削除が実行される。なお、図11の表示例では、経路パターンが簡略されて表示されているが、経路パターンについて、各経由地の名称、滞在時間および到着時刻、並びに、各地点間の移動時間が表示されるようにしてもよい。図12は、実施の形態3における経路パターンの他の表示例を示す図である。図12(A)は、経由地が「○○公園」、「喫茶×○」、「レストラン××」および「△△動物園」の4つである経路パターンの表示例を示す。図12(B)は、図12(A)に示す経路パターンから経由地「喫茶×○」を削除した経路パターンの表示例を示す。さらに、図12においては、各経由地の特徴を示すコメントが併せて表示されている。
なお、実施の形態3に係るナビゲーション装置のその他の動作については実施の形態1または2の場合と同様とすればよい。したがって、その説明を省略する。
実施の形態4.
本発明の実施の形態4に係るナビゲーション装置は、案内経路データとして使用可能な経路パターンについて、経由地の並べ替えを実行するようにしたものである。
本発明の実施の形態4に係るナビゲーション装置の基本的な構成は、実施の形態1〜3のいずれかのものと同様であるので、その説明を省略する。ただし、案内経路生成部1の経路パターン編集部18は、以下のように動作する。図13は、実施の形態4において、案内経路データとして使用可能な経路パターンにおいて経由地を並べ替える際の処理について説明するフローチャートである。また、図14は、実施の形態4において、案内経路データとして使用可能な経路パターンにおいて経由地を並べ替える際の表示部6による表示例を示す図である。
実施の形態1と同様にして、1または複数の案内経路データの候補が生成され、案内経路記憶部2に記憶された後、表示生成部5が、案内経路データとして使用可能な1または複数の経路パターンを表示部6に表示させる(ステップS11)。
このように、案内経路データとして使用可能な1または複数の経路パターンが表示部6に表示されている状態においては、経路案内に実際に使用する1つの経路パターンの選択のためのユーザ操作、経由地の並べ替えのためのユーザ操作などが操作部7に対して行われたか否かが監視される(ステップS61)。
経由地の並べ替えのためのユーザ操作が操作部7に対して行われたことを検出すると、経路パターン編集部18は、一覧表示されている経路パターンから経由地の並べ替えの対象となる経路パターンを選択させるための画像またはテキストを、表示生成部5を介して表示部6に表示させる(ステップS62)。図14(A)は、ステップS62における選択画面の一例を示す。図14(A)では、操作を促すためのテキスト「経路パターンを選択してください。」、3つの経路パターン101−1〜101−3が表示部6に表示されている。なお、図14(A)では、表示部6の表示画面上に操作部7としてのタッチパネルが装着されており、ユーザは指などでタッチパネルに触れることで経路パターンの選択操作を行う。
その後、経由地の並べ替えの対象となる経路パターンを選択する操作が操作部7に対して行われたことを検出すると、経路パターン編集部18は、その経路パターンを処理の対象となる経路パターンとして特定し、選択された経路パターンに含まれる複数の経由地の一覧から、並べ替えられる経由地を選択させるための画像またはテキストを、表示生成部5を介して表示部6に表示させる。その後、並べ替えの対象となる複数の経由地を選択する操作が操作部7に対して行われたことを検出すると、経路パターン編集部18は、それらの経由地を経路パターンにおいて特定し、それらの経由地を並べ替えた新たな経路パターンを生成する(ステップS63)。例えば、並べ替えの対象となる経由地が2つだけ選択された場合には、新たな経路パターンが1つ生成され、並べ替えの対象となる経由地が3つだけ選択された場合には、新たな経路パターンが5つ生成される。図14(B)は、ステップS63における選択画面の一例を示す。図14(B)では、操作を促すためのテキスト「変更する経由地を選択してください。」、経路パターン101−1について、地点「B」,「C」,「D」,「E」,「A」を示す画像171〜175が表示部6に表示されている。なお、図14(B)では、表示部6の表示画面上に操作部7としてのタッチパネルが装着されており、ユーザは指などでタッチパネルに触れることで経由地の選択操作を行う。
この時点では、新たな経路パターンが案内経路データとして使用可能な経路パターンであるか否かは不明である。これは、元の経路パターンは、案内経路データとして使用可能な経路パターンであるが、経由地を並べ替えたことで、経由地条件を満たさない経由地が発生している可能性があるためである。したがって、次に、新たな経路パターンが案内経路データとして使用可能な経路パターンであるか否かが判定される。
経路パターン編集部18は、この新たな経路パターンを経路パターン生成部13に供給し、まず、この新たな経路パターンについて、経由地の順序に沿って経由地を経由して出発地から目的地へ至る経路を探索させる。その際、出発地、経由地および目的地の各地点間の移動のための所要時間も併せて計算させる。経路パターン生成部13は、この新たな経路パターンについての経路探索結果(案内スケジュールなど)を経路パターン編集部18に供給する。
そして、経路パターン編集部18は、この新たな経路パターンのデータを適格経路判定部17に供給する。適格経路判定部17は、この新たな経路パターンにおけるすべての経由地が経由地条件を満たすか否かを判定する(ステップS64)。適格経路判定部17は、その判定結果を経路パターン編集部18に供給する。
適格経路判定部17は、この新たな経路パターンにおけるすべての経由地が経由地条件を満たすと判定した場合、この新たな経路パターンを案内経路データとして使用可能な経路パターンとして経路情報とともに、案内経路データの候補として案内経路記憶部2に記憶させる。また、経路パターン編集部18は、この新たな経路パターンにおけるすべての経由地が経由地条件を満たすと判定された場合、その新たな経路パターンを、案内経路データとして使用可能な経路パターンとし、案内経路記憶部2に記憶されている新たな経路パターンの案内経路データに基づき、その経路パターンを経路パターンの一覧表示に追加させる(ステップS65)。図14(C)は、ステップS65の処理後の一覧表示の一例を示す。図14(C)では、図14(A)に示す一覧表示に対して、経路パターン101−1における経由地Bと経由地Cを並べ替えて生成された新たな経路パターン181が追加されている。なお、図14(C)に示すように、表示部6において、新たに生成された経路パターン181は、先頭に表示される。
一方、ステップS64において、適格経路判定部17により、この新たな経路パターンにおけるいずれかの経由地が経由地条件を満たさないと判定された場合、経路パターン編集部18は、この新たな経路パターンが案内経路データとして使用できない旨の警告表示を、表示生成部5を介して表示部6に表示させる(ステップS66)。この場合には、ステップS11に戻り、元の一覧表示が継続される。
なお、実施の形態4に係るナビゲーション装置のその他の動作については実施の形態1〜3のいずれかの場合と同様とすればよい。したがって、その説明を省略する。
実施の形態5.
本発明の実施の形態5に係るナビゲーション装置は、案内経路データとして使用可能な経路パターンを地図に重畳させて表示し、経由地または地点間の経路の変更のための操作をタッチパネルにより検出し、その検出結果に基づいて経由地または地点間の経路の変更を実行するようにしたものである。
本発明の実施の形態5に係るナビゲーション装置の基本的な構成は、実施の形態1〜4のいずれかのものと同様であるので、その説明を省略する。ただし、実施の形態5に係るナビゲーション装置では、操作部7としてのタッチパネルが表示部6の表示画面上に装着されており、さらに、案内経路生成部1の経路パターン編集部18は、以下のように動作する。図15は、実施の形態5において、案内経路データとして使用可能な経路パターンにおいて経由地または地点間の経路を変更する際の処理について説明するフローチャートである。
実施の形態1と同様にして、1または複数の案内経路データの候補が生成され、案内経路記憶部2に記憶された後、表示生成部5が、案内経路データとして使用可能な1または複数の経路パターンを表示部6に表示させる(ステップS11)。
このように、案内経路データとして使用可能な1または複数の経路パターンが表示部6に表示されている状態においては、経路案内に実際に使用する1つの経路パターンの選択のためのユーザ操作、経由地の変更のためのユーザ操作などが操作部7に対して行われたか否かが監視される(ステップS81)。
経由地の変更のためのユーザ操作が操作部7に対して行われたことを検出すると、経路パターン編集部18は、一覧表示されている経路パターンから経由地の変更の対象となる経路パターンを選択させるための画像またはテキストを、表示生成部5を介して表示部6に表示させる(ステップS82)。
その後、経由地の変更の対象となる経路パターンを選択する操作が操作部7に対して行われたことを検出すると、経路パターン編集部18は、その経路パターンを処理の対象となる経路パターンとして特定し、まず、その経路パターンによる案内経路を含む地図を示す表示地図データ21を地図データベース4から読み出し、その表示地図データ21を表示生成部5に供給し、その地図を表示部6に表示させ、さらに、選択された経路パターンによる経由地および経路のデータを表示生成部5に供給し、その経由地および経路を、その地図に重畳させて表示させる(ステップS83)。
さらに、経路パターン編集部18は、表示された地図並びに経由地および経路において、変更対象となる経由地および/または経路を選択させるための画像またはテキストを、表示生成部5を介して表示部6に表示させる(ステップS84)。ユーザは、その表示を見ると、タッチパネルが配された表示画面上において、所望の経由地および/または経路の表示部分を指などで押圧する。経路パターン編集部18は、変更対象となる経由地および/または地点間経路を選択する操作が操作部7(タッチパネル)に対して行われたことを検出すると、選択された経路パターンにおけるその経由地および/または地点間経路を特定する。
次に、経路パターン編集部18は、表示されている地図の縮尺を変更するか否かを選択させるための画像またはテキストを、表示生成部5を介して表示部6に表示させる(ステップS85)。経路パターン編集部18は、縮尺変更のための操作が操作部7に対して行われたことを検出すると、ユーザの操作により指定された縮尺の表示地図データ21を読み出し、その縮尺の地図およびそれに重畳させた経由地を、表示生成部5を介して表示部6に表示させる(ステップS86)。一方、縮尺変更しない旨の操作が操作部7により検出された場合、および所定の時間内に縮尺変更のための操作が操作部7により検出されなかった場合、経路パターン編集部18は、表示されている地図の縮尺変更のための処理を行わない。
そして、経路パターン編集部18は、表示されている地図上において、変更後の経由地および/または経路を指定させるための画像またはテキストを、表示生成部5を介して表示部6に表示させる(ステップS87)。ユーザは、その表示を見ると、タッチパネルが配された表示画面上において、変更後の経由地および/または経路を指などで押圧する。経由地を指定する場合には、例えば表示部6により地図上において、ユーザが選択した経由地の位置を示す画像を表示し、ユーザによる押圧の位置に応じて、その押圧位置に対応する地図上の位置に随時その画像を移動させ、確定のための操作があったときのその画像の位置に基づき経由地が指定される。また、経路を指定する場合には、まず、経由地が表示され、ユーザがある経由地から次の経由地まで地図上の経路をなぞっていくと、経路パターン編集部18は、タッチパネルにより検出される押圧位置を追跡していき、押圧位置の軌跡および進行方向によって経路および経由地の訪問順序を特定する。
このようにして新たな経路パターンおよび/または地点間経路が入力される。この時点では、新たな経路パターンが案内経路データとして使用可能な経路パターンであるか否かは不明である。これは、元の経路パターンは、案内経路データとして使用可能な経路パターンであるが、経由地や経路が変更されたことで、経由地条件を満たさない経由地が発生している可能性があるためである。したがって、次に、新たな経路パターンが案内経路データとして使用可能な経路パターンであるか否かが判定される。
経路パターン編集部18は、この新たな経路パターンを経路パターン生成部13に供給し、まず、この新たな経路パターンについて、必要に応じて、経由地の順序に沿って経由地を経由して出発地から目的地へ至る経路を探索させる。その際、出発地、経由地および目的地の各地点間の移動のための所要時間も併せて計算させる。なお、経路のみが変更された場合には、この経路探索は省略され、所要時間のみ計算される。経路パターン生成部13は、この新たな経路パターンについての経路探索結果(案内スケジュールなど)を経路パターン編集部18に供給する。
そして、経路パターン編集部18は、この新たな経路パターンのデータを適格経路判定部17に供給する。適格経路判定部17は、この新たな経路パターンにおけるすべての経由地が経由地条件を満たすか否かを判定する(ステップS88)。適格経路判定部17は、その判定結果を経路パターン編集部18に供給する。
適格経路判定部17は、この新たな経路パターンにおけるすべての経由地が経由地条件を満たすと判定した場合、この新たな経路パターンを案内経路データとして使用可能な経路パターンとして経路情報とともに、案内経路データの候補として案内経路記憶部2に記憶させる。また、経路パターン編集部18は、この新たな経路パターンにおけるすべての経由地が経由地条件を満たすと判定された場合、その新たな経路パターンを、案内経路データとして使用可能な経路パターンとし、案内経路記憶部2に記憶されている新たな経路パターンの案内経路データに基づき、その経路パターンを経路パターンの一覧表示に追加させる(ステップS89)。
一方、ステップS88において、適格経路判定部17により、この新たな経路パターンにおけるいずれかの経由地が経由地条件を満たさないと判定された場合、経路パターン編集部18は、この新たな経路パターンが案内経路データとして使用できない旨の警告表示を、表示生成部5を介して表示部6に表示させる(ステップS90)。この場合には、ステップS11に戻り、元の一覧表示が継続される。
なお、実施の形態5に係るナビゲーション装置のその他の動作については実施の形態1〜4のいずれかの場合と同様とすればよい。したがって、その説明を省略する。
以上のように、上記実施の形態5によれば、経路パターン編集部18は、操作部7のタッチパネルにより検出される表示画面上の押圧位置の軌跡および/または進行方向に基づいて、地点間の経路および/または経由地の順序を変更する。これにより、地図上で確認しつつ経路および/または経由地の順序を修正することができ、よりユーザの要求にあった案内経路が得られる。
実施の形態6.
本発明の実施の形態6に係るナビゲーション装置は、案内経路データとして使用可能な経路パターンについて、経由地の変更を実行するようにしたものである。実施の形態6では、実施の形態3における経由地の削除処理および実施の形態1における経由地の追加処理が応用され、まず、削除経由地が選択されるとともに、その削除経由地の代わりに使用される追加経由地が選択される。そして、削除経由地の代わりに追加経由地が使用された新たな経路パターンが、経路パターン編集部18により生成される。そして、新たな経路パターンにおけるすべての経由地が経由地条件を満たす場合には、案内経路データ候補の1つとして、その新たな経路パターン(およびその経路情報)が追加される。
図16は、実施の形態6における経路パターンの他の表示例を示す図である。図16(A)は、経由地が「○○公園」、「喫茶×○」、「レストラン××」および「△△動物園」の4つである経路パターンの表示例を示す。図16(B)は、図16(A)に示す経路パターンにおける経由地「喫茶×○」が経由地「○滝」に変更された経路パターンの表示例を示す。さらに、図16においては、各経由地の特徴を示すコメントが併せて表示されている。
なお、実施の形態6に係るナビゲーション装置の上述した以外の構成および動作については、上述の実施の形態1〜5のいずれかと同様にすればよい。したがって、その説明を省略する。
なお、上述の各実施の形態は、本発明の好適な例であるが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
例えば、上記各実施の形態は、それ以外の上記実施の形態に適用可能である。すなわち、例えば、1つの案内経路生成部1により、案内経路データの候補に対して、経由地の追加、削除、変更および並べ替えのいずれも行うようにすることが可能である。
また、上記各実施の形態において、経由地選択部12は、経由候補地データ24を参照し、ユーザにより選択された経由地が営業している場合にのみ、この経由地を経由地リストに登録するようにしてもよい。なお、選択された経由地が営業していない場合には、経由地選択部12は、表示部6に警告表示をさせる。
また、上記各実施の形態において、経路パターン編集部18は、適格経路判定部17によりいずれかの経由地が経由地条件を満たさないと判定された経路パターンにおいて、経由地条件を満たさない経由地への到着時刻がその経由地の案内時間の開始時刻より早い場合には、その経由地の前に別の経由地を挿入して、新たな経路パターンを生成し、その新たな経路パターンについて、経路パターン生成部13および適格経路判定部17を使用して、すべての経由地が経由地条件を満たすか否かを判定するようにしてもよい。この場合、挿入される経由地としては、例えばジャンルが「カフェ」などの比較的短い滞在時間である地点が選択される。また、上記案内時間の開始時刻と上記到着時刻との差より短い滞在時間の経由地を選択するようにしてもよい。このように経由地を自動的に追加した場合、新たな経路パターンにおけるすべての経由地が経由地条件を満たすときには、その新たな経路パターンが、案内経路データの候補とされる。
また、上記各実施の形態において、経路パターン生成部13は、最初の経由地への到達時刻がその経由地のジャンルの案内時間の開始時刻より早い場合には、出発地の出発時刻をその開始時刻と到達時刻との差だけ遅らせた時刻に変更するようにしてもよい。
また、上記各実施の形態において、適格経路判定部17は、経路パターン整列部16による経路パターンリストに含まれる各経路パターンにおいて所定のジャンルの経由地が連続する場合には、その経路パターンは経由地条件を満たさないと判定するようにしてもよい。例えば、適格経路判定部17は、図4に示すジャンル別経由地条件テーブル27において、飲食ジャンルに該当するジャンルの経由地が連続している場合には、その経路パターンは経由地条件を満たさないと判定するようにしてもよい。
また、上記各実施の形態では、経路パターン生成部13により生成された複数の経路パターンを経路パターン整列部16により経路条件テーブル26の条件に従って配列させてから、適格経路判定部17が順番に各経路パターンの適格性を判定しているが、その代わりに、経路パターン整列部16を省略し、適格経路判定部17が、経路パターンの判定ごとに、経路条件テーブル26を参照し、経路条件テーブル26の条件に従って複数の経路パターンを探索し、複数の経路パターンの中から1つの経路パターンを順次に抽出し、その抽出した経路パターンについて適格性を判定するようにしてもよい。
また、上記各実施の形態では、経路条件テーブル26およびジャンル別経由地条件テーブル27が予め設けられているが、案内経路の探索条件や各経由地の経由地条件を経路探索の際に入力させ、その際に入力されたものを使用するようにしてもよい。
また、上記各実施の形態ではジャンル別に経由地条件を課しているが、経由地ごとに経由地条件を課しても勿論よい。また、ジャンル別の経由地条件と経由地ごとの経由地条件とを合わせて課してもよい。
また、上記実施の形態1において、経由地が経由地条件を満たすと判定された案内経路においてある挿入箇所に新たな経由地を挿入した場合に、修正後の案内経路が経由地条件を満たさないと判定されたときには、その案内経路において別の挿入箇所に自動的に新たな経由地を挿入するようにしてもよい。
また、上記各実施の形態において、経由地の並べ替えの際、経由地を配列して表示し、ユーザがドラッグしてある経由地を別の地点間に移動させる操作を行うと、それに応じて、タッチパネルの押圧位置に合わせて経由地を随時表示させ、表示において地点間の表示と移動させた経由地の表示が重畳した際に、その地点間に、その経由地を移動させた経路パターンを新たな経路パターンとして生成するようにしてもよい。
また、上記各実施の形態において、警告表示を行う場合やその他の場合において、同時に、処理の中断の選択肢のための画像またはテキストを表示部6に表示させ、ユーザによる処理の中断のための操作が検出されると、経路パターン編集部18は、経路パターンの修正処理を終了し、元の経路パターンの一覧表示を継続させるようにしてもよい。
また、上記各実施の形態では、案内経路生成部1は、ナビゲーション装置に組み込まれているが、その代わりに、クライアント・サーバモデルを採用する通信システムにおいて、ナビゲーション装置が、表示生成部5、表示部6、操作部7および図示せぬ通信回路を有するクライアント端末として実現され、案内経路生成部1および/または地図データベース4がサーバ内に実現されていてもよい。その場合、ナビゲーション装置は主にユーザインタフェースとして機能し、通信システムによる通信路を介して必要なデータの送受が行われ、経路探索などの処理はサーバ内の案内経路生成部1で行われる。その他、サーバとクライアント端末が連携して案内経路生成部1が実現するようにしてもよい。また、パーソナルコンピュータなどをクライアント端末とし、ナビゲーション装置にメモリカードなどの所定の記憶媒体のリーダを設けておき、サーバにおける案内経路生成部1により得られた案内経路の経路パターンを、クライアント端末により所定の記憶媒体に記憶させ、この記憶媒体をナビゲーション装置のリーダに挿入し読み取らせるようにしてオフラインでサーバ上の案内経路生成部1を利用するようにしてもよい。