JP2005233364A - 磁気ばね式動吸振装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】要素磁石をバックヨーク上に配置し機械的に固定する構成において、要素磁石の数が多い場合でも、製作精度および経済性を損なわずに容易に製作することができ、組立・分解作業性のよい磁気ばね式動吸振装置を提供する。
【解決手段】制振対象物に固定される固定部と、固定部と相対運動可能に支持された可動部と、バックヨーク7に複数の要素磁石8を取り付けてなり可動部に取り付けられた可動部磁石アセンブリ5と、バックヨーク7に複数の要素磁石8を取り付けてなり固定部1に取り付けられ可動部磁石アセンブリ5と磁気作用する固定部磁石アセンブリ6とを備え、可動部磁石アセンブリ5および固定部磁石アセンブリ6の少なくとも一方は、バックヨーク7に取り付けられて要素磁石8を位置決めする磁石固定部品9と、バックヨーク7に取り付けられて磁石固定部品9の側面に要素磁石8を押し付ける磁石押し付け部品10とを備えている構成とする。
【選択図】図2
【解決手段】制振対象物に固定される固定部と、固定部と相対運動可能に支持された可動部と、バックヨーク7に複数の要素磁石8を取り付けてなり可動部に取り付けられた可動部磁石アセンブリ5と、バックヨーク7に複数の要素磁石8を取り付けてなり固定部1に取り付けられ可動部磁石アセンブリ5と磁気作用する固定部磁石アセンブリ6とを備え、可動部磁石アセンブリ5および固定部磁石アセンブリ6の少なくとも一方は、バックヨーク7に取り付けられて要素磁石8を位置決めする磁石固定部品9と、バックヨーク7に取り付けられて磁石固定部品9の側面に要素磁石8を押し付ける磁石押し付け部品10とを備えている構成とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、構造物や機器等の制振対象物に取り付けられて制振対象物の振動を低減する磁気ばね式動吸振装置に関する。
一般に磁気ばね式動吸振装置は、制振対象物に固定される固定部および固定部と相対運動する可動部に対してそれぞれ永久磁石が取り付けられており、この固定部磁石と可動部磁石の吸引力をばね力として利用している。また、磁石間には導体板が介挿されており、可動部の移動時に導体板内を磁束が横切ることにより生じる渦電流損を減衰力として利用している。この固定部磁石と可動部磁石は、磁束効率を高めるために、バックヨークと呼ばれる強磁性の磁石固定板上に永久磁石(要素磁石)を一定間隔で配置した構成となっている。
バックヨークへの各要素磁石の固定は、通常環境下では、接着剤による接着固定が行われている。一方、放射線環境下においては、放射線による接着剤の接着強度の低下が起こる場合があることから、バックヨークに各要素磁石を機械的に固定することが望ましい。
バックヨークに各要素磁石を機械的に固定する構成の磁気ばね式動吸振装置としては、バックヨークに格子状の固定部品を固定し、その格子の内側に側面を接触させて各要素磁石を配置し、水平押さえ部品によって各要素磁石を格子状の固定部品の側面に押し付け、さらに各要素磁石の上部を垂直押さえ部品あるいは導体板により固定するものがある(下記特許文献1参照)。
特開平10−196714号公報
上述した磁気ばね式動吸振装置においては、大型の制振対象物への適用のためにバックヨーク上に配置する要素磁石の個数が多い場合、その要素磁石を縦横に配置するために大型の格子状の固定部品を製作する必要がある。しかし、要素磁石形状が小型で、その配置間隔が狭い場合には、格子状の固定部品の製作が難しく、製作精度が低下し製作コストが増大する。
また、磁気ばね式動吸振装置の固定部磁石および可動部磁石の組み立て時において、先にバックヨークに格子状の固定部品を固定しておき、その格子の内側に各要素磁石を配置していく方法では、その配置間隔が狭い場合には、要素磁石間の磁気吸引力の影響により配置作業が困難になるという問題がある。また、先にバックヨークに各要素磁石を縦横に配置しておき、後から格子状の固定部品を固定する方法では、バックヨーク上に何らかの別の手段で各要素磁石を位置決めをして配置していく必要があり、格子状の固定部の側面に接触させて配置していく場合と比較して、組み立て作業が複雑となり、作業性が悪くなるという問題がある。
また、磁気ばね式動吸振装置のばね定数および減衰係数を変更するために、要素磁石の配置個数を増減させる必要が生じた場合、格子状の固定部品に対して各要素磁石を水平押し付け部品により押し付けているため、まず全ての水平押し付け部品の押し付け力を解除する必要がある。その後、格子状の固定部品の取り外し、要素磁石の個数の増減、格子状の固定部品の取り付け、全ての水平押し付け部品による各要素磁石の押し付けといった作業が必要となる。すなわち、一部の要素磁石の配置個数を増減するための作業手順が複雑であり、作業性が悪いという問題がある。
さらに、水平押し付け部品として構造が複雑な部品を使用した場合、要素磁石の配置個数が増加すると、その組立・分解作業性が悪くなると共に、製作時間、コストも増大するという問題がある。このため、簡易な構造の水平押し付け部品あるいは組立・分解作業性の向上が望まれている。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、要素磁石をバックヨーク上に配置し機械的に固定する構成において、要素磁石の数が多い場合でも、製作精度および経済性を損なわずに容易に製作することができ、組立・分解作業性のよい磁気ばね式動吸振装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、制振対象物に固定される固定部と、前記固定部と相対運動可能に支持された可動部と、バックヨークに複数の要素磁石を取り付けてなり前記可動部に取り付けられた可動部磁石アセンブリと、バックヨークに複数の要素磁石を取り付けてなり前記固定部に取り付けられ前記可動部磁石アセンブリと磁気作用する固定部磁石アセンブリとを備え、前記可動部磁石アセンブリおよび前記固定部磁石アセンブリの少なくとも一方は、前記バックヨークに取り付けられて前記要素磁石を位置決めする磁石固定部品と、前記バックヨークに取り付けられて前記磁石固定部品の側面に前記要素磁石を押し付ける磁石押し付け部品とを備えている構成とする。
請求項2の発明は、前記磁石押し付け部品は、前記要素磁石間に挿入することにより押し付け力を生じる挿入板ばねと、前記挿入板ばねを前記バックヨークに固定する固定用ねじとを備えている構成とする。
請求項3の発明は、前記磁石押し付け部品は、前記要素磁石間に挿入され、加圧により押し付け力を生じる広がり板ばねと、前記広がり板ばねを加圧しながら前記バックヨークに固定する固定用ねじとを備えている構成とする。
請求項4の発明は、前記磁石押し付け部品は、前記要素磁石間に設置される台形部品と、前記台形部品を前記要素磁石間に押し付ける楔形部品と、前記楔形部品をバックヨークに固定する固定用ねじとを備えている構成とする。
請求項5の発明は、前記磁石押し付け部品が前記磁石固定部品に取り付けられまたは前記磁石固定部品と一体成型されている構成とする。
請求項6の発明は、前記磁石押し付け部品は前記バックヨークに配置される前記要素磁石の所定の複数個数を一括して押し付ける長さを有する構成とする。
請求項6の発明は、前記磁石押し付け部品は前記バックヨークに配置される前記要素磁石の所定の複数個数を一括して押し付ける長さを有する構成とする。
請求項7の発明は、前記磁石押し付け部品は、前記バックヨーク上に縦横各2列に一定間隔で配置された前記要素磁石4個の中央の隙間に取り付けられ前記要素磁石4個をその対角方向に一括して押し付ける板ばねと、前記板ばねを前記バックヨークに固定する固定用ねじとを備えている構成とする。
請求項8の発明は、前記磁石押し付け部品は、前記バックヨーク上に縦横各2列に一定間隔で配置された前記要素磁石4個の中央の隙間に取り付けられる台形部品と、前記台形部品を介して前記要素磁石4個をその対角方向に一括して押し付ける楔形部品と、前記楔形部品を前記バックヨークに固定する固定用ねじとを備えている構成とする。
請求項9の発明は、前記磁石押し付け部品は、前記要素磁石の上部を押圧する磁石上部固定部を備えている構成とする。
請求項10の発明は、前記固定部磁石アセンブリと前記可動部磁石アセンブリの間に導体板が設けられている構成とする。
請求項10の発明は、前記固定部磁石アセンブリと前記可動部磁石アセンブリの間に導体板が設けられている構成とする。
本発明によれば、要素磁石をバックヨーク上に配置し機械的に固定する構成において、要素磁石の数が多い場合でも、製作精度および経済性を損なわずに容易に製作することができ、組立・分解作業性のよい磁気ばね式動吸振装置を提供することができる。
以下、本発明に係る磁気ばね式動吸振装置の第1ないし第3の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
まず、図1〜図6を用いて第1の実施の形態を説明する。
図1は本実施の形態の磁気ばね式動吸振装置の構成を示す断面図である。図1において、固定部1は図示しない制振対象物に固定される。固定部1の内部には可動部2が収納されている。可動部2には受座3が取り付けられている。この受座3を支持するように、固定部1にベアリング部4が取り付けられている。また、可動部2には、可動部磁石アセンブリ5が取り付けられている。この可動部磁石アセンブリ5と磁気作用するように、固定部1の内側に固定部磁石アセンブリ6が対向するように取り付けられている。
(第1の実施の形態)
まず、図1〜図6を用いて第1の実施の形態を説明する。
図1は本実施の形態の磁気ばね式動吸振装置の構成を示す断面図である。図1において、固定部1は図示しない制振対象物に固定される。固定部1の内部には可動部2が収納されている。可動部2には受座3が取り付けられている。この受座3を支持するように、固定部1にベアリング部4が取り付けられている。また、可動部2には、可動部磁石アセンブリ5が取り付けられている。この可動部磁石アセンブリ5と磁気作用するように、固定部1の内側に固定部磁石アセンブリ6が対向するように取り付けられている。
可動部磁石アセンブリ5または固定部磁石アセンブリ6はそれぞれ、バックヨーク7および複数の要素磁石8と、その要素磁石8をバックヨークに機械的に固定するための磁石固定部品9および磁石押し付け部品10から構成されている。可動部磁石アセンブリ5と固定部磁石アセンブリ6の間には導体板11が介挿されており、導体板11は固定部1に固定されている。
図2(a)は、図1に示した磁石固定部品9と磁石押し付け部品10を用いた可動部磁石アセンブリ5および固定部磁石アセンブリ6の構成を示す平面図であり、図2(b)は図2(a)におけるa−a銭矢視断面図である。図2(a),(b)に示すように、バックヨーク7上には板状または棒状の磁石固定部品9が縦横に固定ねじ12によって固定されている。また、バックヨーク7上には、磁石固定部品9の側面に隣り合う2面が接触する形で要素磁石8が縦横に複数個配置されている。各要素磁石8の隙間には、磁石押し付け部品10が挿入され、固定用ねじ12で固定されている。
図3(a)は図2に示した磁石押し付け部品10の一形態である挿入板ばね13を示す断面図であり、図3(b)は挿入板ばね13の要素磁石8間への取り付け状態を示す断面図である。図3(a)に示すように、挿入板ばね13は、断面コ字の状態よりも拡開した断面形状を有し、また、基部には固定用の取付穴14が設けられている。図3(b)に示すように、挿入板ばね13は拡開したその上部が狭められるように要素磁石8間に挿入され、固定ねじ12によってバックヨーク7に固定されている。
図4(a)は図2に示した磁石押し付け部品10の一形態である広がり板ばね15を示す断面図であり、図4(b)は広がり板ばね15の要素磁石8間への取り付け状態を示す断面図である。図4(a)に示すように、広がり板ばね15の基部は、凸状の断面形状を有し、また、固定用の取付穴14が設けられている。図4(b)に示すように、広がり板ばね15は要素磁石8間に挿入され、固定ねじ12によってその基部を図面下方向に加圧することにより、基部の長さが図中横方向に広がった状態でバックヨーク7に固定されている。
図5(a)は図2に示した磁石押し付け部品10の一形態である台形部品16と楔形部品17を示す断面図であり、図5(b)は台形部品16と楔形部品17の要素磁石8間への取り付け状態を示す断面図である。図5(a)に示すように、台形部品16は、底辺が長い台形の断面形状を有している。また、楔形部品17は、上辺が長い台形の断面形状を有し、また、固定用の取付穴14が設けられている。図5(b)に示すように、要素磁石8間に2個の台形部品16が挿入され、その間に図中上方から下方に向かって楔形部品17が挿入され、固定ねじ12によりバックヨーク7に固定されている。
図6は磁石上部固定部品18の要素磁石8間への取り付け状態を示す側面図である。図6に示すように、磁石上部固定部品18は要素磁石8上部に係合し、かつ、挿入板ばね13が介在する形状の板材であり、各要素磁石8の上部を下方に押圧するように取り付けられている。また、挿入板ばね13が、その拡開した上部が狭められるように要素磁石8間に挿入され、磁石上部固定部品18をバックヨーク7との間に挟み込む形でその基部を固定ねじ12によってバックヨーク7に固定されている。
このように構成された本実施の形態の磁気ばね式動吸振装置において、図示しない制振対象物がその固有振動数あるいは内部モーター等の一定回転数により振動すると、図1に示したように固定部1に取り付けられた固定部磁石アセンブリ6を介して可動部磁石センブリ5にその振動が伝達され、可動部2が振動する。このとき、受座3およびベアリング部4による可動部2の可動方向はあらかじめ制振対象物の振動方向に一致させておくものとする。また、可動部磁石アセンブリ5と固定部磁石アセンブリ6間の磁気作用による磁気ばね定数および可動部磁石センブリ5と導体板11の磁気作用による減衰係数もあらかじめ制振対象物に合わせて調整しておくものとする。これにより、動吸振器の原理で制振対象物の振動が低減され、制振対象物の寿命向上、信頼性向上を図ることができる。
本実施の形態の磁気ばね式動吸振装置は、可動部磁石アセンブリ5または固定部磁石アセンブリ6が、バックヨーク7に各要素磁石8を磁石固定部品9および磁石押し付け部品10により機械的に固定した構成であるため、原子力発電所内の高放射線区域内の機器を制振対象物とする場合でも、要素磁石8の固定強度を損なうことなく、磁気ばね式動吸振装置の性能を維持することができる。
また、可動部磁石アセンブリ5または固定部磁石アセンブリ6の組み立て時においては、図2に示したように、バックヨーク7に磁石固定部品9を固定しておき、その側面に接触するように要素磁石8を配置して行く。このとき、磁石固定部品9を板状または棒状とし、固定用ねじ12でバックヨーク7に固定する構成であるので、全ての磁石固定部品9を一度に取り付ける必要がなく、要素磁石8を配置しようとしている部分のみに取り付けておけばよい。すなわち、まずバックヨーク7の端部から磁石固定部品9を取り付け、その磁石固定部品9をガイドとして位置決めしながら順次要素磁石8を取り付けていくことができる。そのため作業性が極めてよい。
また、要素磁石8の機械的固定は、図2に示したように、磁石押し付け部品10を2つの要素磁石8間に挿入して、固定用ねじ12でバックヨーク7に固定する。これにより、要素磁石8が磁石固定部品9の側面に押し付けられ、自動的に位置決めされると共にバックヨーク7に強固に機械固定することができる。
この磁石押し付け部品10として、図3に示した挿入板ばね13を要素磁石8間に挿入する場合、挿入板ばね13の拡開した上部が狭められることにより要素磁石8を磁石固定部品9に押し付ける力を得ることができる。
また、磁石押し付け部品10として、図4に示した広がり板ばね15を要素磁石8間に挿入する場合、広がり板ばね15の基部を固定用ねじ12によって下方向に加圧することにより、広がり板ばね15の基部の長さが広がり、要素磁石8を磁石固定部品9に押し付ける力を得ることができる。
また、磁石押し付け部品10として、図5に示した台形部品16および楔形部品17を要素磁石8間に挿入する場合、2つの台形部品16を楔形部品17で下方向に押し付けることにより要素磁石8を磁石固定部品9に押し付ける力を得ることができる。
また、磁石押し付け部品10により要素磁石8を磁石固定部品9に押し付けると共に、バックヨーク7の方向にも固定する場合には、図6に示したように、磁石上部固定部品18を各要素磁石8の上部に係合するように取り付けることにより、例えば挿入板ばね13によって要素磁石8を水平方向に押し付けながら、同時に磁石上部固定部品18によって垂直方向に固定することができる。なお、磁石上部固定部品18を広がり板ばね15または台形部品16または楔形部品17と共に用いても同様の効果が得られる。
本実施の形態の磁気ばね式動吸振装置は、バックヨーク7に対して板状または棒状の磁石固定部品9を固定用ねじ12で縦横に固定し、磁石押し付け部品10を要素磁石8の上下および左右の隙間に挿入して固定用ねじ12で押し付けた構成としたので、要素磁石8の取り付け、取り外しを容易に行うことができ、組み立て・分解作業性がよい。また、磁石固定部品9および、磁石押し付け部品10である挿入板ばね13、広がり板ばね15、台形部品16、楔形部品17および、磁石上部固定部品18が比較的簡易な構造であるため、製作が容易であり、製作時間、製作コストを低減することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明に係る磁気ばね式動吸振装置の第2の実施の形態を図7〜図11を用いて説明する。なお、以下の各実施の形態において同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
次に、本発明に係る磁気ばね式動吸振装置の第2の実施の形態を図7〜図11を用いて説明する。なお、以下の各実施の形態において同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図7(a)は図1に示した磁石押し付け部品10として磁石固定押し付け部品19を用いた可動部磁石アセンブリ5または固定部磁石アセンブリ6の構成を示す平面図であり、図7(b)は図7(a)におけるb−b線矢視断面図である。図7(a),(b)に示すように、バックヨーク7上には板状または棒状の磁石固定部品9が縦横に固定ねじ12によって固定されている。また、バックヨーク7上には、磁石固定部品9の側面に隣り合う2面が接触する形で要素磁石8が縦横に複数個配置されている。各要素磁石8の上下および左右の隙間には、磁石固定部品9に1個または複数の磁石押し付け部品10を取り付けた磁石固定押し付け部品19が挿入され、固定ねじ12でバックヨーク7に固定されている。
図8(a)は図7に示した磁石固定押し付け部品19の一形態である挿入板ばね13を用いた構成を示す磁石固定部品9の長さ方向に沿う断面図であり、図8(b)は図8(a)におけるc−c線矢視断面図である。図8(a),(b)に示すように、磁石固定部品9の上部には、挿入板ばね13が複数個、溶接等により取り付けられている。また、磁石固定部品9にはバックヨーク7への固定のための取付穴14が設けられている。
図9(a)は図7に示した磁石固定押し付け部品19の一形態である広がり板ばね15を用いた構成を示す磁石固定部品9の長さ方向に沿う断面図であり、図9(b)は図9(a)におけるd−d線矢視断面図である。図9(a),(b)に示すように、磁石固定部品9の下部には、広がり板ばね15が複数個、溶接等により取り付けられている。また、磁石固定部品9にはバックヨーク7への固定のための取付穴14が設けられている。
図10(a)は図7に示した磁石固定押し付け部品19の一形態である台形部品16および楔形部品17を用いた構成を示す磁石固定部品9の長さ方向に沿う断面図であり、図10(b)は図10(a)におけるe−e線矢視断面図である。図10(a),(b)に示すように、磁石固定部品9の下部には、台形部品16を押し付ける楔形部品17が複数個、溶接等により取り付けられている。また、磁石固定部品9にはバックヨーク7への固定のための取付穴14が設けられている。
図11(a)は図7に示した磁石固定押し付け部品19の一形態である磁石一括押し付け部品20の構成を示す図であり、図11(b)は磁石一括押し付け部品20を用いた可動部磁石アセンブリ5または固定部磁石アセンブリ6の構成を示す平面図である。図11(a)は、図11(b)のf−f線矢視断面を表わしている。
図11(a)に示すように、磁石固定部品9の上部には、例えば前記した挿入板ばね13の断面形状を有し、その長さを長尺化した、磁石一括押し付け部品20が溶接等により取り付けられている。また、磁石固定部品9および磁石一括押し付け部品20にはバックヨーク7への固定のための取付穴14が複数設けられている。図11(b)に示すように、各要素磁石8の左右の隙間には、磁石固定部品9に磁石一括押し付け部品20を取り付けた磁石固定押し付け部品19が挿入され、固定ねじ12でバックヨーク7に固定されている。各要素磁石8の上下の隙間には、例えば前記挿入板ばね13である磁石押し付け部品10を複数個磁石固定部品9に溶接等により取り付けた磁石固定押し付け部品19が挿入され、固定ねじ12でバックヨーク7に固定されている。
このように構成された本実施の形態の磁気ばね式動吸振装置において、図1に示した可動部磁石アセンブリ5または固定部磁石アセンブリ6を組み立てる場合、図7(a),(b)に示したように、バックヨーク7上に板状または棒状の磁石固定部品9を固定ねじ12により固定し、その側面に隣り合う2面が接触するように要素磁石8を配置していく。その後、各要素磁石8の上下および左右方向の隙間に、磁石固定押し付け部品19を挿入し、バックヨーク7に固定ねじ12により固定することにより、複数の要素磁石8を一度に押し付けることができる。
この磁石固定押し付け部品19の押し付け部として挿入板ばね13を用いる場合、図8(a),(b)に示したように、磁石固定部品9の上部に複数個の挿入板ばね13を溶接等により固定しておき、要素磁石8間に挿入することにより、挿入板ばね13の拡開した上部が狭められて複数の要素磁石8に対する押し付け力を得ることができる。
また、磁石固定押し付け部品19の押し付け部として広がり板ばね15を用いる場合、図9(a),(b)に示したように、磁石固定部品9の下部に複数個の広がり板ばね15を溶接等により固定しておき、要素磁石8間に挿入して広がり板ばね15の基部を磁石固定部品9と共に固定用ねじ12により下方向に加圧することにより、広がり板ばね15が広がり、複数の要素磁石8に対する押し付け力を得ることができる。
また、磁石固定押し付け部品19の押し付け部として台形部品16および楔形部品17を用いる場合、図10(a),(b)に示したように、磁石固定部品9の下部に複数個の楔形部品17を溶接等により固定しておき、あらかじめ挿入しておく台形部品16を押し付けるように要素磁石8間に挿入し、固定用ねじ12により磁石固定部品9と共に下方向に押し付けることにより、複数の要素磁石8に対する水平方向の押し付け力を得ることができる。
また、磁石固定押し付け部品19の押し付け部として磁石一括押し付け部品20を用いて図1に示した可動部磁石アセンブリ5または固定部磁石アセンブリ6を組み立てる場合、図11(a),(b)に示したように、バックヨーク7上に板状または棒状の磁石固定部品9を固定ねじ12により固定し、その側面に隣り合う2面が接触するように要素磁石8を配置していく。その後、各要素磁石8の上下方向の隙間に例えば磁石固定部品9に複数の挿入板ばね13を取り付けた磁石固定押し付け部品19を挿入し、左右方向の隙間に例えば磁石固定部品9に挿入板ばね13の断面形状を持ち長さを長尺化した磁石一括押し付け部品20が取り付けられた磁石固定押し付け部品19を挿入し、それぞれ固定ねじ12によりバックヨーク7に固定することにより、複数の要素磁石8を一度に押し付けることができる。
本実施の形態によれば、磁石固定部品9に取り付けた磁石押し付け部品10あるいは磁石一括押し付け部品20により複数の要素磁石8を同時に機械的に固定し、また、取り外しできるため、分解・組み立て作業性のよい磁気ばね式動吸振装置が得られる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明に係る磁気ばね式動吸振装置の第3の実施の形態を図12,13を用いて説明する。
図12(a)は図1に示した磁石押し付け部品10として縦横に各2個配置した計4個の要素磁石8の中央を挿入板ばね13で固定した可動部磁石アセンブリ5または固定部磁石アセンブリ6の構成を示す部分平面図であり、図12(b)は図12(a)におけるg−g線矢視断面図である。図12(a),(b)に示すように、バックヨーク7上には磁石固定部品9が縦横に固定ねじ12によって固定されている。また、バックヨーク7上には、磁石固定部品9の側面に隣り合う2面が接触する形で要素磁石8が縦横に複数個配置されている。各要素磁石8の縦横各2個の中央の隙間には、挿入板ばね13が互いに直交するように2個重ねた状態で挿入され、1本の固定用ねじ12でバックヨーク7に固定されている。
次に、本発明に係る磁気ばね式動吸振装置の第3の実施の形態を図12,13を用いて説明する。
図12(a)は図1に示した磁石押し付け部品10として縦横に各2個配置した計4個の要素磁石8の中央を挿入板ばね13で固定した可動部磁石アセンブリ5または固定部磁石アセンブリ6の構成を示す部分平面図であり、図12(b)は図12(a)におけるg−g線矢視断面図である。図12(a),(b)に示すように、バックヨーク7上には磁石固定部品9が縦横に固定ねじ12によって固定されている。また、バックヨーク7上には、磁石固定部品9の側面に隣り合う2面が接触する形で要素磁石8が縦横に複数個配置されている。各要素磁石8の縦横各2個の中央の隙間には、挿入板ばね13が互いに直交するように2個重ねた状態で挿入され、1本の固定用ねじ12でバックヨーク7に固定されている。
図13(a)は図1に示した磁石押し付け部品10として縦横に各2個配置した計4個の要素磁石8の中央を台形部品16および楔形部品17で固定する可動部磁石アセンブリ5または固定部磁石アセンブリ6の構成を示す部分平面図であり、図13(b)は図13(a)におけるh−h線矢視断面図である。図13(a),(b)に示すように、バックヨーク7上には磁石固定部品9が縦横に固定ねじ12によって固定されている。また、バックヨーク7上には、磁石固定部品9の側面に2辺が接触する形で要素磁石8が縦横に複数個配置されている。各要素磁石8の縦横各2個の中央の隙間には、4方向の要素磁石8の対向する辺をそれぞれ押し付けるように4個の台形部品16が挿入されており、それらを直交する4方向に押し付けるように一個の楔形部品17が固定ねじ12によりバックヨーク7に固定されている。
このように構成された本実施の形態の磁気ばね式動吸振装置において、図1における可動部磁石アセンブリ5または固定部磁石アセンブリ6を組み立てる場合、図12に示したように、バックヨーク7上に磁石固定部品9を固定ねじ12により固定し、その側面に隣り合う2面が接触するように要素磁石8を配置していく。その後、縦横各2個の要素磁石8の中央の隙間に、2つの挿入板ばね13を直交させて重ね、各要素磁石8の対角方向に押し付けるように挿入することにより、一つの固定用ねじ12で、同時に4方向に押し付け力を作用させることができる。
この場合、挿入板ばね13の代わりに前述の広がり板ばね15を用いても、同じ作用が得られる。また、要素磁石8と挿入板ばね13の間に要素磁石8の角および挿入板ばね13の両方に面接触する形状の部品を挿入することにより、より安定に押し付け力を伝達できる。
また、図13に示すように、各要素磁石8を押し付ける部品として、台形部品16と楔形部品17を使用する場合、各要素磁石8の角に台形部品16を挿入し、それらを一つの楔形部品17によって下方向に押し付けるように取り付ける。また、楔形部品17は四角錐の頂部を底部と平行に切った形状となっており、一つの固定用ねじ12で、同時に4方向に押し付け力を作用させることができる。この時、図13における台形部品16は、要素磁石8の辺および楔形部品17の対向面に接触する形状となっており、安定に押し付け力を伝達できる。
本実施の形態によれば、一つの固定用ねじ12で、4つの要素磁石8を同時に機械的に固定し、また、取り外しできるため、分解・組み立て作業性のよい磁気ばね式動吸振装置が得られる。
以上、本発明の第1ないし第3の実施の形態の磁気ばね式動吸振装置を説明したが、1台の磁気ばね式動吸振装置に備えられる可動部磁石アセンブリ5と固定部磁石アセンブリ6は同じ構成であってもよいし異なる構成であってもよい。さらに可動部磁石アセンブリ5のみ、あるいは固定部磁石アセンブリ6のみが上に説明した構成を有するものであってもよい。
1…固定部、2…可動部、3…受座、4…ベアリング部、5…可動部磁石アセンブリ、6…固定部磁石アセンブリ、7…バックヨーク、8…要素磁石、9…磁石固定部品、10…磁石押し付け部品、11…導体板、12…固定ねじ、13…挿入板ばね、14…取付穴、15…広がり板ばね、16…台形部品、17…楔形部品、18…磁石上部固定部品、19…磁石固定押し付け部品、20…磁石一括押し付け部品。
Claims (10)
- 制振対象物に固定される固定部と、前記固定部と相対運動可能に支持された可動部と、バックヨークに複数の要素磁石を取り付けてなり前記可動部に取り付けられた可動部磁石アセンブリと、バックヨークに複数の要素磁石を取り付けてなり前記固定部に取り付けられ前記可動部磁石アセンブリと磁気作用する固定部磁石アセンブリとを備え、前記可動部磁石アセンブリおよび前記固定部磁石アセンブリの少なくとも一方は、前記バックヨークに取り付けられて前記要素磁石を位置決めする磁石固定部品と、前記バックヨークに取り付けられて前記磁石固定部品の側面に前記要素磁石を押し付ける磁石押し付け部品とを備えていることを特徴とする磁気ばね式動吸振装置。
- 前記磁石押し付け部品は、前記要素磁石間に挿入することにより押し付け力を生じる挿入板ばねと、前記挿入板ばねを前記バックヨークに固定する固定用ねじとを備えていることを特徴とする請求項1記載の磁気ばね式動吸振装置。
- 前記磁石押し付け部品は、前記要素磁石間に挿入され、加圧により押し付け力を生じる広がり板ばねと、前記広がり板ばねを加圧しながら前記バックヨークに固定する固定用ねじとを備えていることを特徴とする請求項1記載の磁気ばね式動吸振装置。
- 前記磁石押し付け部品は、前記要素磁石間に設置される台形部品と、前記台形部品を前記要素磁石間に押し付ける楔形部品と、前記楔形部品をバックヨークに固定する固定用ねじとを備えていることを特徴とする請求項1記載の磁気ばね式動吸振装置。
- 前記磁石押し付け部品が前記磁石固定部品に取り付けられまたは前記磁石固定部品と一体成型されていることを特徴とする請求項1記載の磁気ばね式動吸振装置。
- 前記磁石押し付け部品は前記バックヨークに配置される前記要素磁石の所定の複数個数を一括して押し付ける長さを有することを特徴とする請求項1記載の磁気ばね式動吸振装置。
- 前記磁石押し付け部品は、前記バックヨーク上に縦横各2列に一定間隔で配置された前記要素磁石4個の中央の隙間に取り付けられ前記要素磁石4個をその対角方向に一括して押し付ける板ばねと、前記板ばねを前記バックヨークに固定する固定用ねじとを備えていることを特徴とする請求項1記載の磁気ばね式動吸振装置。
- 前記磁石押し付け部品は、前記バックヨーク上に縦横各2列に一定間隔で配置された前記要素磁石4個の中央の隙間に取り付けられる台形部品と、前記台形部品を介して前記要素磁石4個をその対角方向に一括して押し付ける楔形部品と、前記楔形部品を前記バックヨークに固定する固定用ねじとを備えていることを特徴とする請求項1記載の磁気ばね式動吸振装置。
- 前記磁石押し付け部品は、前記要素磁石の上部を押圧する磁石上部固定部を備えていることを特徴とする請求項1記載の磁気ばね式動吸振装置。
- 前記固定部磁石アセンブリと前記可動部磁石アセンブリの間に導体板が設けられていることを特徴とする請求項1記載の磁気ばね式動吸振装置。
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JP2011202768A (ja) * | 2010-03-26 | 2011-10-13 | Toshiba Corp | 磁気式多重動吸振器 |
JP2012112400A (ja) * | 2010-11-19 | 2012-06-14 | Toshiba Corp | 動吸振器 |
-
2004
- 2004-02-23 JP JP2004045777A patent/JP2005233364A/ja active Pending
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