JP2005233122A - 内燃機関の潤滑におけるオイルチェックバルブの配設構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 潤滑油供給路へのチェックバルブの配設をケース体とカバーとの接合面を利用して行なうことで、該チェックバルブの配設のための構造の簡素化と配設の容易化を図る。
【解決手段】 クランクケース20とクランクケースカバー23との接合面24を通過するオイルギャラリへの潤滑油供給路F3,F4にチェックバルブV2が配設されており、該チェックバルブV2は、クランクケース20とケースカバー23の接合面24に形成された孔部24a,24b内に該バルブ本体が嵌合固定されることで前記配設がなされている。
【選択図】 図10

Description

本発明は、内燃機関の潤滑に関し、特に内燃機関の潤滑における潤滑油供給路に配設されるオイルチェックバルブの配設構造に関する。
内燃機関の潤滑構造において、フィードポンプから潤滑油供給路を通してオイルギャラリに潤滑油が供給され、オイルギャラリから複数に分岐した潤滑油供給路を介して機関各所、すなわちクランク軸のジャーナル部、クランクピン部、ピストン内壁部、さらにはカム軸等の動弁系等に潤滑油が供給される構造のものが従来から良く知られており、このものにおいては、通常、フィードポンプからオイルギャラリへの潤滑油供給路にチェックバルブが配設され、機関の運転時において所定の油圧下における潤滑油の供給がなされるとともに、機関停止時に前記機関各部に供給された潤滑油のポンプ側への戻りが防止され、機関の運転再開時における潤滑油切れの発生が防止されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−276318号公報(第4頁−第5頁、第2図,第6図,第11図)
図14ないし図16に図示される上記特許文献1に記載の発明には、内燃機関0Eにおける潤滑構造が記載されており、この潤滑構造は、内燃機関(エンジン)0Eのクランク軸01の回転に連動して回転されるフィードポンプ0Pfとスカベンジポンプ0Psを備え、これらのポンプ0Pf,0Psは、クランク軸01に直結されることなく、クランクケースとは別構造であるポンプユニット0P(図15参照)内のクランク軸01にチェーンを介して連動するポンプ軸0P1(図15参照)に配設されている。
そして、クランク軸01に連動するポンプ軸0P1の回転によりフィードポンプ0Pfが回転し、オイルタンク03から潤滑油が吸込まれ、フィードポンプ0Pf内で圧力が高められた潤滑油が潤滑油供給路0Fからオイルクーラー011、オイルフィルタ012を経て、オイルギャラリ(メインギャラリ)0F5へと供給される。オイルギャラリ0F5に供給された潤滑油は、オイルギャラリ0F5から複数の分岐した潤滑油供給路0F6,0F7を経て機関0E各所、すなわち、クランク軸01のジャーナル部01gやクランクピン部01a、さらにはカム軸04a,04b等の動弁系04へと供給されるようになされている(図14,16参照)。
この潤滑油の供給構造は、フィードポンプ0Pfからオイルギャラリ0F5に通じる潤滑油供給路0Fにチェックバルブ0V2(図15,16参照)が配設されており、このバルブ0V2は、所定の潤滑油供給圧の作用で押し開かれ、機関の運転時には充分な、かつ安定した供給量の潤滑油がオイルギャラリ0F5に供給されるようになされており、また機関停止時においてはバルブ0V2の逆止作用により、機関0E各所の潤滑油のポンプ吐出側への戻りが防止される構造とされている。
そして、このフィードポンプ0Pfからオイルギャラリ(メインギャラリ)0F5に通じる潤滑油供給路0Fへの前記チェックバルブ0V2の配設は、オイルポンプユニット0P内に形成された前記潤滑油供給路0Fにおいて該チェックバルブ0V2が装着される(図15参照)ことでなされている。
ところで、この特許文献1に記載の発明においては、上述したようにクランク軸直結のポンプ駆動方式を採用しておらず、クランク軸からのチェーンを介したポンプ駆動方式が採用されており、このため内燃機関における潤滑のための供給路の一部はクランクケースと別構造部であるポンプユニット内に形成される構造とされている。そして、既述のようにこのポンプユニット内に形成された潤滑油供給路にチェックバルブが配設されている。
したがって、この構造によれば、潤滑油供給路の構造の複雑化は避けられず、クランクケースと別部材のポンプユニットが該ケースに取付けられることで実質的に供給路が構成されるものであるから、供給路の接続箇所が増加し、潤滑油供給路の構造が複雑となる。また、供給路における接続個所の増加は、油漏れの視点からの保守や点検の必要性を増大させ、その分余分な労力を費やすことになる。
また、潤滑油供給路に配設されたバルブの点検や修理に際しては、クランクケースからポンプユニットをそっくり取外す必要があり、その作業は面倒であり、バルブの点検、修理のための作業性は悪く、その分コスト高となる。
さらに、オイルポンプユニットの構造が比較的複雑であり、該ユニットにおける潤滑油供給路へのバルブ配設のための装着孔の形成とその加工作業は相当面倒な作業であり、その加工精度の確保にも相当な困難が伴うものであり、該加工作業の容易化と加工精度の確保の容易化において改善されるべく課題が残されるところである。
上述したような状況の中で、内燃機関における潤滑のための潤滑油供給路の構造が単純化されるとともに、該潤滑油供給路へのチェックバルブ配設のための構造が単純化されて該供給路へのバルブの配設作業の容易化と、さらには該バルブの点検,修理に際してのバルブ装脱の容易化がなされて、これにより前記バルブの配設およびバルブの点検,修理における作業性の向上が図られ、しかも高い装着精度が得られる前記潤滑油供給路におけるチェックバルブ配設のための改良構造の提供が求められている。
本発明は、前記課題を解決するための内燃機関の潤滑における潤滑油供給路へのチェックバルブの配設構造に関し、より具体的にはオイルポンプからオイルギャラリへの潤滑油供給路に配設されるチェックバルブの配設構造に関し、潤滑油を圧送するポンプと、該ポンプにより圧送された潤滑油を内燃機関の各所にその潤滑のために供給するための潤滑油供給路と、該潤滑油供給路に配設された所定圧の潤滑油の供給を許容し潤滑油の戻りを阻止するチェックバルブとを備えた内燃機関の潤滑におけるチェックバルブの配設構造において、前記チェックバルブはクランクケースとクランクケースカバーの取付け接合面を跨ぐようにして前記潤滑油供給路に配設されていることを特徴とする。
また、前記クランクケースとクランクケースカバーの取付け接合面を跨ぐようにして前記潤滑油供給路に配設されるチェックバルブは、前記クランクケースとクランクケースカバーの前記取付け接合面のそれぞれに形成された孔部にそのバルブ本体が嵌合されることで前記配設がなされていることを特徴とする。
さらに、前記チェックバルブが配設される潤滑油供給路は、前記ポンプからオイルギャラリに潤滑油を供給する潤滑油供給路であることを特徴とする。
請求項1に係る発明は、潤滑油を圧送するポンプと、該ポンプにより圧送される潤滑油を内燃機関の各所にその潤滑のために供給するための潤滑油供給路と、該潤滑油供給路に配設された所定圧の潤滑油の供給を許容し潤滑油の戻りを阻止するチェックバルブとを備えた内燃機関の潤滑におけるチェックバルブの配設構造において、前記チェックバルブはクランクケースとクランクケースカバーの取付け接合面を跨ぐようにして前記潤滑油供給路に配置されているから、チェックバルブの装着が容易であり、装着のための作業性が良いので、結果としてコストの低減が図られる。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記クランクケースとクランクケースカバーの取付け接合面を跨ぐようにして前記潤滑油供給路に配設されるチェックバルブは、前記クランクケースとクランクケースカバーの前記取付け接合面のそれぞれに形成された孔部にそのバルブ本体が嵌合されることで前記配設がなされているから、単純な構造によりしかも正確な位置決めの基に確実にチェックバルブの装着がなされる。 また、チェックバルブの装着が容易であるから装着に際しての作業性が良く、結果としてコストの低減が図られる。
さらに、請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に係る発明において、前記チェックバルブが配設される潤滑油供給路は、前記ポンプからオイルギャラリに潤滑油を供給する潤滑油供給路であるから、オイルポンプからオイルギャラリへの潤滑油の安定した供給状態が確保され、オイルギャラリから分岐された潤滑油供給路を通してなされるクランク軸のジャーナル部等の機関各所における供給油量の確保が可能となる。
また、機関停止時におけるオイルギャラリからのポンプ吐出口への潤滑油の戻りはチェックバルブの逆止作用により完全に阻止されるので、機関の運転再開時における潤滑油切れの発生が回避される。
オイルポンプからオイルギャラリに潤滑油を供給する潤滑油供給路に配設されたチェックバルブが、クランクケースとクランクケースカバーの取付け接合面を跨ぐようにして前記潤滑油供給路に配設されることで実施される。
図1ないし図13に基づいて本発明の実施例について説明する。
図1には、本発明の内燃機関Eが搭載される雪上車60の側面視における全体図が図示されており、また、図2には雪上車60の上面視における全体図が図示されている。そして、これらの図から理解できるように、雪上車60の車体の前方寄りの位置に内燃機関Eが搭載されており、また、車体の前部には左右フロントサスペンション61a,61bが備えられ、各フロントサスペンション61a,61bに操向用のスキー62a,62bが連結されている。
操向用のスキー62a,62bは、ステアリング軸63aやアームピボット、リンクロッド等のステアリング系63の部材を介して車体の略中央部のハンドル63bに連結され、このステアリング系63の部材は、内燃機関Eの前部を通過するように配設されている。 そして、ハンドル63bの後方の車体上に乗員が着座するためのシート64が備えられている。
また、車体の前方寄りの位置に搭載された内燃機関Eの駆動力を、雪上車60走行用の無端トラックベルト65に伝達するための駆動部を構成する駆動プーリ66Aと従動プーリ66Bを備えるVベルト式自動変速機66が備えられており、後述される伝動方式をもってこの自動変速機66により変速された回転駆動力が駆動ホイール67に伝達され、無端トラックベルト65が駆動され雪上車60が走行駆動されるようになされている。
なお、図示における68は、シート64の下に配設されたラジエターである。
そして、この図1,2、または図3の参照により明らかなように、これらの図には、内燃機関Eの吸気管E21や排気管E11が図示されており、吸気管E21は、機関E後部から車体の後方に向かって延びて上方に曲折し、この上方曲折部にエアークリーナE22が配設され、また、図2から理解できるように4本の排気管E11は、機関Eの前部から車体の前方に向かって2本ずつ集合されて延びて、さらに1本に集合されて車体前方においてU字湾曲して再び車体後方に向かって延びる後方曲折部とされ、この後方曲折部にマフラE12が配設された構造を有している。
また、図3には内燃機関Eの搭載部近傍の構造が拡大されて示されており、該図にはその車体の一部であるフレームや駆動部の一部である既述のVベルト式自動変速機66、さらにはステアリング軸63a等のステアリング系63の一部等が図示されており、車体に搭載される内燃機関Eは、そのシリンダ部E0がやや後方に傾斜するような状態で搭載され(図1参照)、この機関Eの図示における左側が雪上車60の車体の前方側を向く機関Eの前部E1とされ、機関Eの前部E1は排気側として構成され、したがって、該機関前部E1からは既述の排気管E11が延出されている。
内燃機関Eは、図4にその主要部の縦断面図が示されるように、クランクケース20と、シリンダブロック30と、シリンダヘッド40、さらにはシリンダヘッドカバー50からなる本体構造を備え、そのクランクケース20内には、クランク軸1が回転可能に軸受支持されており、クランク軸1の4つのクランクピン1aにはそれぞれコンロッド1bの大端部1cが回動可能に支持され、コンロッド1bの小端部1dにピストンピン1eを介してそれぞれピストン1fが取付けられている。そして、この記述から理解できるように、本実施例の内燃機関Eは直列4気筒の4サイクル機関である。
クランク軸1はクランクケース20の5箇所のジャーナル部1gにより支持され、その右方端1h寄りの位置において、さらに、既述のVベルト式自動変速機66の存在が考慮されたボールベアリング1iによる支持がなされており、このボールベアリング1iによる軸受支持部の外側に延出するクランク軸1の右方延長軸部1jに、Vベルト式の自動変速機66の駆動プーリ66Aが装着されている。
そして、既述の変速回転駆動力を車両走行のために駆動ホイール67に伝達するVベルト式自動変速機66は、より具体的には、その駆動プーリ66Aの回転駆動力が、図1,3に図示されるように、Vベルト66Cを介して従動プーリ66B側に所望の減速(変速)比をもって伝えられ、該従動プーリ66Bから、該プーリ66Bと同軸の図示されないスプロケットを介して駆動ホイール67と同軸の図示されないスプロケットに伝達されるようになされており、両スプロケット間における駆動力の伝達は、両者間に掛け渡される図示されないチェーン等によりなされている。
駆動プーリ67と同軸のスプロケットに伝達された回転駆動力は、駆動ホイール67を駆動回転せしめ、これにより、雪上車60の走行駆動用無端トラックベルト65がスライドレール65aにガイドされて該レール65aに沿うように回転駆動されて雪上車60が走行される。
ここで、Vベルト式自動変速機66について図5を参照して簡単に説明しておく、機関Eの低速回転時や停止時には、駆動プーリ66A側はそのV溝66aの幅が拡がるように、すなわち、該プーリ66Aの実質的な有効径が小さくなるように、また、従動プーリ66B側はそのV溝66bの幅が狭まるように、すなわち、該プーリ66Bの実質的な有効径が大きくなるように、従動プーリ66B側に設けられた図示されないバネの作用により保持されている。
そして、駆動プーリ66Aの可動プーリ片部66A2には、図5においては図示されないがウエイト部材が装備されており、このウエイト部材はVベルト式自動変速機66における減速(変速)比を変える作用をなし、機関E(クランク軸1)の回転に応じた遠心力の作用で該ウエイト部材が前記プーリ片部66A2の径方向において移動し、これに伴い該プーリ片部66A2がV溝66aの幅を変化させる方向に移動することで、前記減速比が変えられ自動的に無段変速がなされる構造とされている。
すなわち、機関E(クランク軸1)の高速回転時には、遠心力の作用で前記図示されないウエイト部材が前記バネ力(従動プーリ66Bのバネ)に抗して可動プーリ片部66A2の径方向外方へと移動し、可動プーリ片部66A2が駆動プーリ66AのV溝66aの幅を狭める方向に移動させられる。したがって、該V溝66aに掛けられたVベルト66CはそのV溝66aとの接触位置を径方向外方向へと移行され、実質的な駆動プーリ66Aの有効径が大きくされる。
一方、従動プーリ66Bにおいては、駆動プーリ66A側におけるVベルト66Cのその接触位置の径方向外方への移行に応じて、逆にV溝66bの幅が拡がる方向にプーリ片部66B1が図示されない前記バネ力に抗して移動させられ、これにより、従動プーリ66Bの実質的な有効径が小さくされ減速比が小さくされ、この減速比をもって無端トラックベルト65が駆動され、雪上車60が高速で走行することになる。
また、機関E(クランク軸1)の低速回転時には、ウエイト部材は可動プーリ片部66A2の径方向内側に位置して、可動プーリ片部66A2はV溝66aの幅が拡げられる方向に移動されるので、駆動プーリ66Aの実質的な有効径が小さくされ、一方、従動プーリ66Bにおいては逆にV溝66bの幅が狭められ、従動プーリ66Bの実質的な有効径が大きくされ、減速比が大きくされ、この減速比をもって無端トラックベルト65が駆動され,雪上車60は低速で走行されることになる。なお、このようなVベルト式自動変速機66そのものは、既に知られたものである。
再び図4を参照して、該図から理解できるように、クランク軸1の右方端1h寄りのボールベアリング1i支持部に隣接する位置には径の小さいスプロケット1kが設けられており、このスプロケット1kと後に述べられる(図3,12参照)冷却水ポンプPwのポンプ軸Pwaに設けられたスプロケットPwb間にチェーンPwcが掛けられ、これにより、クランク軸1の回転に連動して冷却水ポンプPwが駆動されるようになされている。
一方、クランク軸1の左方端部1m近傍には発電機2のロータ部2aが装着され、また、該軸1の左方端部1mに植え込まれたボルトBからなる延出軸部1nには同軸関係で継手1pを介して該端部1mに連結されかつ延長するオイルポンプ軸1qが設けられている。そして、このオイルポンプ軸1qには2つのオイルポンプPf,Psが並設されている。
オイルポンプ軸1qに並設の2つのポンプの内、一方のオイルポンプPfは、潤滑油供給用のフィードポンプであり、また他方のオイルポンプPsは、クランクケース20底部21の溜まり油をドライサンプ用オイルタンク3へ戻すスカベンジポンプである。なお、両ポンプPf,Psによる潤滑油の供給と給送作用については後に説明されるのでここではその説明は省略される。
そして、クランク軸1には、その左方端部1m寄りの位置に径の小さなスプロケット1rが装着されており、このスプロケット1rは動弁系4の2本のカム軸4a,4bを駆動するためのものであり、カム軸4a,4bに装着されたスプロケット4c,4dとこのスプロケット1r間にカムチェーン4eが掛けられることでクランク軸1の回転が1/2の回転数をもって2本のカム軸4a,4bに伝達される。
また、このスプロケット1rに隣接して比較的径の大きな歯車1sが一方向クラッチ1tを介して装着されており、この歯車1sはスタータモータ(図5参照)用の歯車であり、中間歯車5b,5cの噛合いを介してスタータモータ5のモータ軸5Aと一体の歯車5aと連動連結されている(図5参照)。
クランクケース20の上部にはシリンダブロック30が連結され、このシリンダブロック30には、該ブロック30を貫通しかつ互いに並列して配置される4つのシリンダ孔31が設けられ、これら4つのシリンダ孔31内を周知のようにピストン1fが摺動運動する。また、シリンダブロック30の上部にはシリンダヘッド40が連結されている。
そして、このシリンダヘッド40には、その下方の4つの凹状部41と前記4つのシリンダ孔31の上部とにより形成される4つの燃焼室42が形成されており、この各燃焼室42には吸・排気のための吸・排気口43,44と、該吸・排気口43,44を開閉する吸・排気バルブ45,46、さらに点火プラグ47等が設けられている。
シリンダヘッド40内には前記燃焼室42に設けられた吸・排気口43,44に連通する吸・排気通路48,49が形成され、またシリンダヘッド40上部には吸・排気バルブ45,46を作動させるための既述の動弁系4、すなわちカム4f,4gやカム軸(2本)4a,4bと、その駆動機構、タペット4h等が設けられている。また、シリンダヘッド40の上部にはシリンダヘッドカバー50が取付けられている。
そして、図3,7に図示されるように、内燃機関Eの前部E1におけるクランクケース20とシリンダブロック30の壁部形成部には、すなわち、車両搭載時の機関Eの車両進行方向に直交する機関E前部E1の前記壁部形成部には、該壁部形成部の幅の略全幅にわたる長さを持つドライサンプ用オイルタンク3が配設され、このタンク3は、図6に図示されるように、機関Eの前方から該機関Eの前部E1を視た正面視において、その右側の下方部が矩形状の切り欠き空間部E1aとされ、左側の上方部が矩形状の切り欠き空間部E1bとされた特徴的な形状を有している。
ドライサンプ用オイルタンク3の右側下方の切り欠き形状により形成された空間部E1aには冷却水ポンプPwが配置されて取付けられ、このポンプPwはその冷却水の吸込み口PwA1を下方にしかつ吐出口PwBを上方にして該空間部E1aに収納保持されて機関Eの前部E1に取付けられている。また、左側上方の切り欠き形状に形成された空間部E1bには既述のスタータモータ5が配置されて取付けられ、このスタータモータ5はそのモータ軸5Aの突出方向を図示の左方、すなわち機関Eの幅方向外方にして該空間部E1bに収納保持されて機関Eの前部E1に取付けられている。
そして、ドライサンプ用オイルタンク3の上述の正面視において、該タンク3の左右略中央部3aには該タンク3の上下を通過する雪上車60の操向用ハンドル63b連接のステアリング系63に供されるためのその断面略円弧状の凹状溝3bであるステアリングポスト3Aが形成されており、このステアリングポスト3Aはその上下方向における通過においてやや斜め指向とされるステアリング系63におけるステアリング軸63aを受入れるために該軸部材の延長方向と整合するようにやや斜め指向とされている。
上述したことから、また図6の図示から理解できるように、結局、冷却水ポンプPwとスタータモータ5は、ステアリング系63のためのドライサンプ用オイルタンク3の中央部3aで該タンク3を上下方向に通過する凹状溝3bからなるステアリングポスト3Aを挟むようにその左右位置で機関Eの前部E1においてはバランス良く配設される構造とされている。
また、図4,7,12等に図示されるように、機関Eの車両進行方向と平行な側部(図4においては左側側面)におけるシリンダブロック30とシリンダヘッド40の壁部対応部でかつクランク軸1左方端1mのオイルポンプPf,Psと発電機2の略上方位置には、オイルクーラー11とオイルフィルタ12が配設されている。オイルクーラー11とオイルフィルタ12は一体構造とされており、その装着状態において一体構造とされたユニット10の下方構造部がクランクケースカバー23の上部に取付けられることで上述の配設がなされている。
一体構造とされたユニット10の装着状態における下方構造部は、すなわち、クランクケースカバー23の上部への取付けに供される下方構造部がオイルクーラー11として構成されており、このオイルクーラー11は明確には図示されない円筒状の熱交換部を備え、そのための冷却水の導入管11aと排出管11bが設けられている(図12参照)。また、ユニット10の上方構造部はオイルフィルタ12として構成されている。
本実施例の内燃機関Eは概ね上述の構造を備えるものであるが、ここで、該機関Eにおける所謂ドライサンプ方式を採用した潤滑油の供給構造について説明する。なお、本実施例における潤滑油供給系統を図11に示す。
既述したように、また図4,9等の参照から理解できるように、クランク軸1の左方端1mには、このクランク軸1と同軸関係をもってかつ該軸1と連動回転するポンプ軸1qに設けられた2つのオイルポンプPf,Ps、すなわちフィードポンプPfとスカベンジポンプPsが並設されている。
そして、図7に示されるように、フィードポンプPfの吸込み口PfAはドライサンプ用オイルタンク3下部の開口3cと潤滑油吸込み油路F1を介して連通されており、また、フィードポンプPfの吐出口PfBはオイルクーラー11とオイルフィルタ12とが一体構造とされたユニット10に潤滑油供給路F2を介して連通されており、この潤滑油供給路F2は前記ユニット10の下方部のオイルクーラー11とフィードポンプPfの吐出口PfBを連通している。したがって、フィードポンプPfの駆動によりドライサンプ用オイルタンク3内の潤滑油が前記ユニット10に供給されるようになされている。
なお、潤滑油供給路F2には分岐油路F01が設けられており(図11参照)、この分岐油路F01にはリリーフバルブV1(図1,7参照)が配設されており、該バルブV1は潤滑油供給路F2における潤滑油供給圧の調圧作用をなし、該リリーフバルブV1から流出した潤滑油は分岐油路F02(図11参照)を経て再び前記潤滑油吸込み油路F1に戻されるようになされている。
ユニット10に供給されて、ユニット10内でオイルクーラー11により冷却され、またオイルフィルタ12により濾過された潤滑油は、図4,7,8,9を参照することにより理解できるように該ユニット10の潤滑油出口近傍の供給路から分岐供給路、すなわち潤滑油供給路F3,F4(図7参照)を介してオイルギャラリF5に、また、潤滑油供給路F10,F11(図4参照)を介して動弁系4、すなわち動弁系4のカム軸4a,4bに供給されるようになされている。
ユニット10の潤滑油出口に連通するオイルギャラリF5への分岐供給路である潤滑油供給路F3,F4には、チェックバルブV2が配設されており(図9参照)、このチェックバルブV2の配設はクランクケース20とケースカバー23の接合面24を利用してなされている。なお、チェックバルブV2の構造とその装着の詳細については後に説明される。
そして、図4に図示されるように、オイルギャラリF5はクランク軸1の下方部において該クランク軸1と平行に延伸され、しかもその延伸長さはクランク軸1の略全長に亘る長さとされており、このオイルギャラリF5には、該ギャラリF5からクランク軸1の各ジャーナル部1gやコンロッド1bが連結されるクランクピン部1aに潤滑油を供給するための複数の潤滑油供給路F6,F7が分岐されている。
また、このオイルギャラリF5からは、シリンダ孔31内壁部へ潤滑油を吹き付ける噴射口F8、さらにはクランク軸1右方端寄りのボールベアリング1iに潤滑油を供給するための潤滑油供給路F9が分岐されている。
動弁系4のカム軸4a,4bに連通する潤滑油供給路F10,F11は、オイルギャラリF5を経由することのない所謂、動弁系4専用の潤滑油供給路F10,F11であり、図4に図示されるように供給路F10は、ユニット10のオイル出口通路から分岐して、水平に延びて、クランクケース20とクランクケースカバー23との接合面24を通過して延びて供給路F11に連通されている。
潤滑油供給路F10に連通する供給路F11は、供給路F10から略直角に曲折してクランクケース20上部のシリンダブロック30とシリンダヘッド40のカムチェーン4eのための開口部30A,40Aに沿って、また、シリンダのウオータジャケット32に沿うように(図4参照)上方に向かって延長され、分岐潤滑油供給路F12を介して、2つのカム軸4a,4b内の潤滑油供給路F13,F14に連通される。このカム軸4a,4b内の潤滑油供給路F13,F14には、それぞれ各カム面において開口する複数の開孔15,16が備えられている。
フィードポンプPfと並設されたスカベンジポンプPsは、そのポンプ吸込み口PsA(図4参照)がクランクケース20底部21の後述される溜まり油を吸込むための油路S1に接続されている。そして、この溜まり油吸込み油路S1は図4における図示において、ポンプ吸込み口PsAからクランクケース20底部21の略中央部に位置する油溜まり部22にまで延長されており、この油溜まり部22に臨むその延長端に該油溜まり部22の溜まり油を吸込むための開口S0が備えられている。
また、この溜まり油吸込み油路S1は、油溜まり部22からクランクケース20の底部21に沿って略水平にかつクランク軸1とまた上述のオイルギャラリF5の下方でしかも該クランク軸1とオイルギャラリF5に沿って平行に延長されてスカベンジポンプPsの吸込み口PsAに連通されている。
そして、図7に図示されるようにスカベンジポンプPsの吐出口PsBは溜まり油戻し油路S2を介してドライサンプ用オイルタンク3の上部開口3dと連通されており、この通路S2はポンプ吐出口PsBから該オイルタンク3の上部に向かって略斜め上方に延長している。したがって、このスカベンジポンプPsに連通する前記両油路S1,S2の構造によりスカベンジポンプPsの駆動でクランクケース底部21の溜まり油はドライサンプ用オイルタンク3に戻されるようになされている。
ここで、上述したオイルギャラリF5への潤滑油供給路F3,F4に配設されるチェックバルブV2の構造とその配設構造について図10に基づいて説明する。
チェックバルブV2は、外筒部V2aと、この外筒部V2a内で摺動する摺動バルブ部材V2bを備えており、外筒部V2aには摺動バルブ部材V2bのシート部V2cが当接する弁座V2dが設けられており、摺動バルブ部材V2bはバネV2eにより押圧されて無負荷時にはそのシート部V2cが、外筒部V2aの弁座V2dに当接されている。また、外筒部V2aにはその弁座V2dに隣接して筒体の側部に複数の開口V2fが形成されている。
チェックバルブV2は、既述のようにクランクケース20とケースカバー23の取付け接合面24に配設されているが、クランクケース20とケースカバー23にはそれぞれその接合面24に孔部24a,24bが設けられており、チェックバルブV2はこれらの孔部24a,24b内に収容されるように配設されている。
クランクケース20の孔部24aは浅めの孔であり、その内径は円筒状のチェックバルブV2の外径より大きくなされており、該バルブV2装着時にそのバルブ外径部と孔部内径との間に環状空間24a1が形成され、この環状空間24a1が孔部24aの中央部において突出形成された支え24a2により形成される空間24a3に連通して潤滑油のための流路が形成されている。チェックバルブV2はその装着時にその流出側円筒端V21(図10における右方端)が前記支え24a2に当接されることで該孔部24a内で位置決め保持されている。
また、クランクケースカバー23の孔部24bは比較的深く、その内径は円筒状のチェックバルブV2の外径より大きな大径部24b2と、該大径部24b2が縮径された小径部24b3からなり、大径部24b2の内径は、チェックバルブV2の円筒状外径より大きく前記クランクケース20における孔部24aの内径と略等しく形成されている。
また、小径部24b3の内径は、チェックバルブV2の流入側の円筒端V22を形成する円筒部V23の外径部と等しく形成されており、該バルブV2の装着時に、その流入側の円筒部V23(図10における左方側)が、前記小径部24b3にOリング等のシール部材24b4を介して密に嵌合固定されることで該孔部24bに位置決め保持されている。
したがって、チェックバルブV2は、その長手方向の流入側と流出側の両円筒端部V21,V22がそれぞれ孔部24a,24b内で固定支持されて、該両孔部24a,24b内に装着保持される。チェックバルブV2の両孔部24a,24bにおける装着状態においては、該両孔部24a,24bのそれぞれの内径部と該バルブV2の円筒状外径との間に既述の環状空間部24a1,24b1が形成され、この環状空間部24a1,24b1はチェックバルブV2の開口V2fが開いた時の潤滑油の流路として形成されている。
したがって、チェックバルブV2の流入側(図10における左方側)からの潤滑油の供給圧が所定値を超えると、バネV2eの弾性力に抗して摺動バルブ部材V2bが押圧され開口V2fが開かれ、該開口V2fから該バルブV2の円筒外側の環状空間24a1,24b1を経て、チェックバルブV2の流出側(図10における右方側)へと流れる潤滑油の流路が形成される。
チェックバルブV2の開口V2fの開度は、潤滑油の供給圧に応じて変わり、供給圧が高ければ開口V2fの開度が大きくなり、供給圧が低くければ開口V2fの開度は小さい。すなわち、チェックバルブV2の開口V2fの開度は、機関Eの回転数に応じて自動的に調整される。そして、このチェックバルブ2Vによる流量調整作用は、結果として、機関回転数が落ちるポンプPfによる潤滑油供給圧の下降時において、該バルブ2Vの開口V2fが絞られることで、既述の動弁系4への潤滑油供給圧の下降を抑制する特徴的な構造とされるのである。
内燃機関Eの起動によるクランク軸1の回転に伴い2つのオイルポンプPf,Ps、すなわちフィードポンプPfとスカベンジポンプPsが駆動され、図7に示されるようにフィードポンプPfの駆動により、ドライサンプ用オイルタンク3内の潤滑油が潤滑油吸込み油路F1を通して該ポンプ吸込み口PfAからポンプPf内に吸入され、潤滑油はポンプPf内においてそのポンプ圧が高められて該ポンプPfの吐出口PfBから圧送される。
ポンプPfの吐出口PfBから圧送された潤滑油は、潤滑油供給路F2内を流れてオイルクーラー11とオイルフィルタ12が一体構造とされたユニット10へと供給される。 そして、この潤滑油供給路F2における供給圧は、分岐油路F01(図11参照)に設けられたリリーフバルブV1により調圧され、該バルブV1の調圧作用により該バルブV1から流出した潤滑油は、油路F02(図11参照)を通して再び潤滑油吸込み油路F1に戻される。
ユニット10内に流入された潤滑油は該ユニット10内を循環して流れ、この間にオイルクーラー11の熱交換部により冷却され、またオイルフィルタ12により濾過される。ユニット10内で冷却され濾過された潤滑油は、分岐潤滑油供給路F3,F4およびF10,F11(図4参照)内を流れて、それぞれオイルギャラリF5や動弁系4のカム軸4a,4b等へと供給される。
オイルギャラリF5に連通する分岐潤滑油供給路F3に圧送された潤滑油は、該供給路F3内を流れて、上述のチェックバルブV2(図9参照)の開口V2fを押し開いて、該バルブV2の環状空間24b1,24a1を通過して供給路F4内を流れてオイルギャラリF5内へと供給される。
そして、この潤滑油の供給における流れにおいて、チェックバルブV2は、既述のように潤滑油供給圧に応じてそのバルブ開口V2fの開度が変化するようになされているから、すなわち、機関Eの回転に応じてバルブ開口V2fの開度が調整されるから、機関Eの低速運転時にはオイルギャラリF5に比較的少ない潤滑油が供給され、機関Eの高速運転時にはオイルギャラリF5に多量の潤滑油が供給される。
また、機関E低速運転時のバルブV2の開口V2fの開度の絞りによるオイルギャラリF5への供給量の減少時には、結果として相対的に動弁系4における潤滑油供給圧の下降が抑制され、その潤滑油供給量の減少を抑える作用がもたらされ、該動弁径4における潤滑油量の確保が保障されることになる。
オイルギャラリF5に供給された潤滑油は、クランク軸1の下方で該軸1に沿って延長する前記ギャラリF5内を流れ、ここからクランク軸1のジャーナル部1gやコンロッド1bが連結されるクランクピン部1a、シリンダ孔21内壁部への潤滑油噴射口、さらにはクランク軸1右方端寄りのボールベアリング1i等に通じる複数の潤滑油供給路F6,F7,F9および潤滑油噴射口F8内を流れてこれら各部へと供給され、該各部の潤滑がなされる(図4参照)。
一方、動弁系4のカム軸4a,4b部に連通される分岐潤滑油供給路F10に圧送された潤滑油は、クランクケース20とケースカバー23の接合面24を通過する水平に延びる潤滑油供給路F10内を流れて、略直角に曲折されシリンダブロック30およびシリンダヘッド40のカムチェーン4e用開口部30A,40Aに沿いかつシリンダのウオータジャケット32に沿う壁部に沿って該壁部内を上方へ延びる潤滑油供給路F11内へと供給される(図4参照)。
潤滑油供給路F11内に供給された潤滑油は、その供給路F11の上部において分岐潤滑油供給路F12を経て2つに分岐されて流れ、2本のカム軸4a,4b、すなわち、吸気側のカム軸4aと排気側のカム軸4bのそれぞれのカム軸4a,4b内の中空孔部4i,4jである潤滑油供給路F13,F14内を流れて、該潤滑油供給路F13,F14の複数のカム面で開口する開孔F15,F16通して流れ出て、カム4f,4gのカム面やタペット4h等の潤滑と冷却がなされる(図4,8参照)。
また、図示されない他の補機類の駆動部等に適宜潤滑油供給路や供給手段を介して潤滑油が供給される。
上述した機関E各所の潤滑に供された潤滑油は機関E内を滴下して、また図示されない適宜戻り油路を通してクランクケース20の底部21の油溜まり部22へと流される(図4参照)。
そして、内燃機関Eの上述した各所の潤滑に供され、クランクケース20の底部21の油溜まり部22に滴下し、また明確には図示されない戻り油路を通じて流れ込んだ潤滑油は、フィードポンプPfと共に駆動されるスカベンジポンプPsにより溜まり油吸込み油路S1を通して該ポンプ吸込み口PsAから吸入され、ポンプPs内でそのポンプ圧が高められた溜まり油は溜まり油戻し油路S2を通してドライサンプ用オイルタンク3内へと戻されて回収され(図4,7参照)、再び上述の潤滑油供給の経路を辿り上述の機関E各所の潤滑に供される。
次に、本内燃機関Eにおける冷却構造について説明を加えておくことにする。
図6に図示されるように、内燃機関前部E1のドライサンプ用オイルタンク3の切欠き空間部E1aに配設された冷却水ポンプPwは、既述のようにクランク軸1の図示における右方端部1h寄りに設けられたスプロケット1k(図3,4参照)と冷却水ポンプ軸Pwaに取付けられたスプロケットPwb間に掛け渡されたチェーンPwcを介してクランク軸1の回転に同調して駆動回転されるようになされている(図3,13参照)。
そして、図6,13の参照により理解できるように、冷却水ポンプPwの冷却水吸込み口PwA1と、雪上車60におけるシート64の下方に配置された図6,13には図示されないラジエター68(図1参照)の冷却水出口とを連通する冷却水戻り通路W1が備えられている。
また、冷却水ポンプPwの冷却水吐出口PwBと、機関前部E1中央の機関Eへの冷却水導入口E01とを連通する冷却水供給通路W2が備えられ、さらに機関前部E1中央の機関Eへの冷却水導入口E01から導入された冷却水を、機関Eの各シリンダ孔31の周辺に導くウオータジャケット32等からなる冷却水供給通路W3が備えられている(図12参照)。
そして、この冷却水供給通路W3の出口、すなわち、機関E内からの冷却水排出口E02と、ラジエター68の冷却水入口とを連通する図示されないサーモスタットとリザーブタンクが介在された冷却水通路W4が備えられている。またサーモスタットから分岐して冷却水温度が低い冷却時(暖気運転時)用のバイパス冷却水通路W10が設けられ(図6,12参照)、この通路W10は冷却水ポンプPwの吸込み口PwA2(図6参照)に連通されている。
なお、機関E内への冷却水導入口E01は、シリンダブロック30の上下方向における略中央部に位置するが、機関E内からの冷却水出口E02は、シリンダブロック30の上下方向における上部に位置している。したがって、冷却水導入口E01と冷却水排出口E02は互いにシリンダブロック30において上下関係をもって配設されている(図6参照)。
さらに、冷却水供給通路W2と前記冷却水導入口E01との接続部近傍位置には、オイルクーラー11の冷却水導入管11aに接続する冷却水供給通路W20が備えられ(図6,12参照)、またオイルクーラー11の冷却水排出管11bに接続する冷却水通路W21(図12参照)が備えられ、この冷却水通路W21は、図示されるところではないが、前記冷却水排出口E02とラジエター68の冷却水入口とを連通する冷却水通路W4に連通されている。
したがって、内燃機関Eの起動によるクランク軸1の回転に連動して冷却水ポンプPwが回転駆動し、その吸込み口PwA1からラジエター68により冷却された冷却水を吸込む、ポンプPw内に吸込まれた冷却水は該ポンプPw内でそのポンプ圧力が高められてポンプPwの吐出口PwBから吐出され、冷却水供給通路W2を通して機関前部E1中央の機関E内への冷却水導入口E01を介して(図6参照)、機関E内のウオータジャケット32等からなる冷却水供給通路W3に流れ込む(図12参照)。
機関E内の冷却水供給通路W3に流れ込んだ冷却水は、該通路W3の主要部を形成する各シリンダ孔31周りのウオータジャケット32内に導入され、該ジャケット32内を通って、また図示されないシリンダヘッド40内の冷却水供給路内を通って熱を吸収し、この温まった冷却水は機関E内の冷却水通路W3の出口、すなわち、機関E内からの冷却水排出口E02から機関Eの外へと排出され、該排出口E02に連通するラジエター68への接続通路である冷却水通路W4内を流れて(図12参照)ラジエター68の上部からその入口を介してラジエター68の内部へと導入される。
ラジエター68の内部に導入された温まった冷却水は、ラジエター68内を循環してその循環の過程において熱を奪われて冷却される。そして、この冷却された冷却水は、冷却水戻り通路W1を経て再び冷却水ポンプPwの吸込み口PwA1に吸込まれ(図6参照)、上述の冷却水供給経路を辿り機関E各所の冷却に供されるために循環される。
本実施例における発明は上述した構造を備えるものである。そして、以下のような本実施例に特有の作用効果を奏する。
本実施例においては、オイルギャラリF5への潤滑油供給路に配設されるチェックバルブV2が、クランクケース20とケースカバー23に跨ってその取付け接合面24に配設されるから、チェックバルブV2の装着は容易に行なうことができ、バルブV2装着のための作業性が向上し、その分コストの削減を図ることができる。
また、前記接合面におけるチェックバルブV2の装着は、クランクケース20とケースカバー23のそれぞれの接合面24に形成された孔部24a,24bにおいてなされるから、チェックバルブV2の装着は、該孔部24a,24bへのバルブV2の嵌合により行なわれ、該バルブV2装着に際しての芯出し等の作業が容易であり、単純な構造を利用した単純な装着作業であるにも拘わらず精度の高いバルブV2の装着が可能となる。
そして、オイルギャラリF5への潤滑油供給路F3,F4に配設されたチェックバルブV2は、潤滑油供給圧に応じてその開口の開度が調整されるチェックバルブV2であるから、機関Eの運転状態にマッチした該機関Eへの潤滑油の供給が可能となり、機関E運転時の適量な油量の確保が保障され、機関Eにおける潤滑効率の向上が図られ、機関Eの良好な運転状態が確保される。
また、機関Eの低速運転時等におけるチェックバルブV2の開口V2fの開度の絞りによるオイルギャラリF5への潤滑油供給量の減少は、結果として相対的に動弁系4における潤滑油供給量の減少を抑え、動弁系4への供給を促す作用がなされるので、機関Eの低速運転時等においても動弁系4における潤滑油量の確保が保障される。
オイルギャラリF5への潤滑油供給路F3,F4に実質的に逆止弁であるチェックバルブV2が配設されるから、機関E停止時にオイルギャラリF5内の潤滑油が、該潤滑油供給路F3,F4を逆流してフィードポンプPfの吐出口PfBに戻る戻り油は完全に阻止され、機関Eの運転再開時における油切れが解消される。
本発明の内燃機関におけるチェックバルブの配設構造は、各種の車両用内燃機関において、また他の装置や機械用の内燃機関において適用可能なものである。
本発明の内燃機関が搭載された雪上車の側面図であり、その主要構造部を示すために外装カバー等が外された状態を示す図である。 本発明の内燃機関が搭載される雪上車の上面図であり、その主要構造部を示すためにその外装カバーやシート等が外された状態を示す図である。 本発明の雪上車における内燃機関搭載部近傍の拡大側面図である。 本発明の内燃機関の主要構造部を縦断面にて示した図である。 本発明の雪上車駆動機構におけるVベルト式自動変速機の構造部を示す図である。 本発明の内燃機関の車両進行方向前側の外観構造を示す図である。 本発明の内燃機関の主要構造部を示す側面図である。 本発明の内燃機関の上面図である。 本発明の潤滑油供給路におけるチェックバルブ配設部の近傍を示す図である。 本発明のチェックバルブの構造を示す拡大断面図である。 本発明の内燃機関における潤滑油供給系統を示す説明用略図である。 本発明の内燃機関における冷却水供給通路の主要構造部を示す図である。 本発明の内燃機関における主要な冷却水供給構造の一部を示す図である。 従来の内燃機関の主要部を示す断面図である。 従来の内燃機関における潤滑油供給路のチェックバルブ配設構造を示す図である。 従来の内燃機関における潤滑油供給系統を示す略図である。
符号の説明
1・・・クランク軸、2・・・発電機、3・・・オイルタンク、3A・・・ステアリングポスト、4・・・動弁系、4a,4b・・・カム軸、5・・・スタータモータ、5A・・・モータ軸、10・・・ユニット、11・・・オイルクーラー、12・・・オイルフィルタ、20・・・クランクケース、21・・・クランクケース底部、22・・・油溜まり部、23・・・クランクケースカバー、24・・・ケース接合面、24a,24b・・・孔部、24a1,24b1・・・環状空間部、24a2・・・支え、24a3・・・空間、24b2・・・大径部、24b3・・・小径部、24b4・・・シール部材、30・・・シリンダブロック、31・・・シリンダ孔、32・・・シリンダジャケット、30A・・・カムチェーン用開口部、40・・・シリンダヘッド、41・・・凹状部、42・・・燃焼室、43,44・・・吸・排気口、45,46・・・吸・排気バルブ、47・・・点火プラグ、48,49・・・吸・排気通路、40A・・・カムチェーン用開口部、60・・・雪上車、63・・・ステアリング系、63a・・・ステアリング軸、63b・・・ハンドル、64・・・シート、65・・・無端トラックベルト、66・・・Vベルト式自動変速機、66A・・・駆動プーリ、66B・・・従動プーリ、66C・・・Vベルト、67・・・駆動ホイール、68・・・ラジエター、E・・・内燃機関、E1・・・機関前部、E11・・・排気管、E2・・・機関後部、E21・・・吸気管、Pf・・・フィードポンプ、F01,F02・・・分岐油路、F1・・・潤滑油吸込み油路、F2,F3,F4,F6,F7,F9,F10,F11,F12,F13,F14・・・潤滑油供給路、F15,F16・・・開孔、F5・・・オイルギャラリ、F8・・・噴射口、PfA・・・吸込み口、PfB・・・吐出口、Ps・・・スカベンジポンプ、S0・・・開口、S1・・・溜まり油吸込み油路、S2・・・溜まり油戻し油路、PsA・・・吸込み口、PsB・・・吐出口、V1・・・リリーフバルブ、V2・・・チェックバルブ、V2a・・・外筒部、V2b・・・摺動バルブ部材、V2c・・・シート部材、V2d・・・弁座、V2e・・・バネ、V2f・・・開口、V21・・・流出側円筒端、V22・・・流入側円筒端、V23・・・流入側円筒部、Pw・・・冷却水ポンプ、W1・・・冷却水戻り通路、W2,W3・・・冷却水供給通路、W4・・・冷却水通路、W10・・・バイパス冷却水通路、W20・・・冷却水供給通路、W21・・・冷却水通路、PwA1,PwA2・・・吸込み口、PwB・・・吐出口。

Claims (3)

  1. 潤滑油を圧送するポンプと、該ポンプにより圧送された潤滑油を内燃機関の各所にその潤滑のために供給するための潤滑油供給路と、該潤滑油供給路に配設された所定圧の潤滑油の供給を許容し潤滑油の戻りを阻止するチェックバルブとを備えた内燃機関の潤滑におけるチェックバルブの配設構造において、
    前記チェックバルブはクランクケースとクランクケースカバーの取付け接合面を跨ぐようにして前記潤滑油供給路に配設されていることを特徴とする内燃機関の潤滑におけるチェックバルブの配設構造。
  2. 前記クランクケースとクランクケースカバーの取付け接合面を跨ぐようにして前記潤滑油供給路に配設されるチェックバルブは、前記クランクケースとクランクケースカバーの前記取付け接合面のそれぞれに形成された孔部にそのバルブ本体が嵌合されることで前記配設がなされていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の潤滑におけるチェックバルブの配設構造。
  3. 前記チェックバルブが配設される潤滑油供給路は、前記ポンプからオイルギャラリに潤滑油を供給する潤滑油供給路であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関の潤滑におけるチェックバルブの配設構造。
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