JP2005232968A - 歯車ポンプおよびブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
通常ブレーキのたびに電動ポンプを駆動して、このポンプにより直接ブレーキ液圧を制御するブレーキバイワイヤシステムに好適なポンプを提供し、システムの実現を図る。
【解決手段】
回転軸が略平行に配置され、互いにかみ合って回転する2つの歯車と、前記2つの歯車を前記回転軸の軸方向において両側から回転可能に挟設する側板と、前記歯車の一部の歯先および前記側板との間でシールするシールブロックとを備えた歯車ポンプである。
前記シールブロックは、前記歯車の一部の歯先および前記側板との間をシールする第1のシール面と、前記歯車の一部に連続する歯先の一部については回転方向には対向配置されるが非シールであって、前記側板に対してはシールする第2のシール面とからなるシール部を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、歯車ポンプに係わり、油圧装置等の流体圧源はもとより、ガソリンや高温ブレーキ油等の低粘度の流体を加圧吐出するのに好適な歯車ポンプに関する。
従来、ブレーキ液を加圧するためのポンプには、内接形の歯車ポンプが知られていた。例えば、その一例として、特許文献1がある。これについて説明すると、漏れを防いで吐出圧を高圧化するために、ゴム部材と樹脂部材とから成るシール部材を用いていた。
また、従来、容積効率の高い外接形の歯車ポンプには、シールブロックに加工を施し漏れを減少するようにした構成が知られていた。例えば、その一例として、特許文献2がある。これについて説明すると、漏れを防いで高い容積効率を実現するために、シールブロックと側板とが当接する円筒面シール部にシール材を介在させていた。
特許文献3には電動モータを駆動源とする外接形の歯車ポンプと、電動モータを制御するための電動モータ制御手段が記載されている。
特開2000−295376号公報 特開2000−73964号公報 特開平5−147524号公報
特許文献1に記載の内接形歯車ポンプでは、回転する歯車に樹脂部材が常時接触してシールする構造なので、樹脂の摩耗により長時間の耐久性を確保することは困難と考えられる。この内接形歯車ポンプが搭載されるブレーキシステムでは特許文献1にも記載の通り、通常のブレーキではブレーキペダルに入力された踏力を倍力装置で倍力してマスタピストンを押圧することによりブレーキ液圧を発生させる。すなわち通常ブレーキの際はポンプが駆動されず、ABS(アンチロックブレーキ装置)制御時のようにブレーキ液圧を電子制御する場合にのみポンプを駆動するようになっている。このためポンプは車両の生涯を通じて短い時間しか駆動されないので、ポンプには長時間の耐久性が要求されないシステムとなっていた。
これに対し、近年、自動車の電子制御化が進み、ブレーキにおいてもブレーキペダルとホイールシリンダ(液圧をピストンで受けてブレーキを作動させる部品)の間にメカニカルな接続を持たず、電気信号によってブレーキ力を制御するというBBW(ブレーキバイワイヤ)システムの普及が見込まれている。このシステムでは運転者の踏力に頼らずに通常ブレーキ時のブレーキ液圧を発生させる必要があるため、通常ブレーキの際でもポンプを駆動する必要がある。このシステムには、ポンプで加圧したブレーキ液を一旦アキュムレータに蓄圧し、制御弁を介してホイールシリンダにブレーキ液圧を与える方式と、ポンプで直接ホイールシリンダのブレーキ液圧を制御する方式とがある。ブレーキペダルを踏むたびに、前者は制御弁が駆動され、後者はポンプが駆動される。前者は常にアキュムレータに高圧を蓄圧する必要があるのに対し、後者は必要時にのみモータを回して必要な圧力だけ昇圧させればよく、省エネにできる。
この後者のBBWシステムは、ABS制御時に加え、通常ブレーキでも毎回ポンプが駆動されるため、ポンプの作動時間、オンオフ回数共に多く、ポンプに高い耐久性が要求される。しかしながら、上記従来技術の内接形歯車ポンプでは、前記した通り長時間の耐久性確保が困難であるので、このシステムへの適用は難しいという課題があった。
特許文献2に記載の外接形歯車ポンプでは、シール材を厚くするのが困難であるため、十分な密封効果が得られず、高温のブレーキ液を高い容積効率で高圧まで昇圧するには必ずしも十分でないという課題があった。これは、この歯車ポンプでは慣らし運転時に歯車の歯先でシールブロック内面をシール材と共に削り取ることが必要であるが、歯車の削り深さは軸受隙間の半分程度しかないため、シール材の厚みはこれより薄い、数〜数十マイクロメートルのオーダーまで薄くする必要があるためである。
本発明の目的は、高温のブレーキ液のような低粘度の流体でも高い圧力に昇圧可能で、かつ高い容積効率を得ることができ、以って通常ブレーキのたびに電気信号によってブレーキ力を制御するBBWシステムに好適に適用され得る歯車ポンプおよび歯車ポンプを使用したプレーキ装置を提供することにある。
本発明は、回転軸が略平行に配置され、互いにかみ合って回転する2つの歯車と、前記2つの歯車を前記回転軸の軸方向において両側から回転可能に挟設する側板と、前記歯車の一部の歯先および前記側板との間でシールするシールブロックとを備えた歯車ポンプにおいて、前記シールブロックは、前記歯車の一部の歯先および前記側板との間をシールする第1のシール面と、前記歯車の一部に連続する歯先の一部については非シールであって、前記側板に対してはシールする第2のシール面とからなるシール部を備える歯車ポンプを提供する。
前記第2のシール面は、前記シールブロックの先端に切り欠き形状を形成することによって構成する。
前記第2のシール面は、前記側板に溝形状を形成することによって構成する。
前記第2のシール面は、前記シールブロックの先端に溝を形成する。
ペダルへの踏力に対応して踏力信号を生成する踏力信号生成装置と、この踏力信号に基づいてブレーキ液圧信号を発生させる電動モータ制御手段と、該電動モータ制御手段によってブレーキ液圧信号に対応して回転駆動されて液圧ブレーキを吐出する歯車ポンプと、該歯車ポンプからの吐出された液圧ブレーキ液によって作動されるブレーキ装置であって、前記歯車ポンプは、回転軸が略平行に配置され、互いにかみ合って回転する2つの歯車と、前記2つの歯車を前記回転軸の軸方向において両側から回転可能に挟設する側板と、前記歯車の一部の歯先および前記側板との間でシールするシールブロックとを備えた歯車ポンプであって、前記シールブロックは、前記歯車の一部の歯先および前記側板との間をシールする第1のシール面と、前記歯車の一部に連続する歯先の一部については回転方向には対向配置されるが非シールであって、前記側板に対してはシールする第2のシール面とからなるシール部を備える。
本発明によれば、高温のブレーキ液でも高い圧力に昇圧可能で、高い容積効率と耐久性を得ることができる歯車ポンプを提供することができる。これによって、通常ブレーキのたびに電子制御信号によって歯車ポンプを駆動して、このポンプにより直接ブレーキ液圧を制御するブレーキバイワイヤシステムを実現することが可能になる。このように電子制御形体のブレーキ装置は車両内の配置自由度が増すことになる。
発明を実施するための最良の形態として、回転軸が略平行に配置され、互いにかみ合って回転する2つの歯車と、前記2つの歯車を前記回転軸の軸方向において両側から回転可能に挟設する側板と、前記歯車の一部の歯先および前記側板との間でシールするシールブロックとを備えた歯車ポンプにおいて、前記シールブロックは、前記歯車の一部の歯先および前記側板との間をシールする第1のシール面と、前記歯車の一部に連続する歯先の一部については回転方向には対向配置されるが非シールであって、前記側板に対してはシールする第2のシール面とからなるシール部を備え、前記第2のシール面は、前記シールブロックの先端に切り欠き形状を形成することによって構成した歯車ポンプあるいは、前記第2のシール面は、前記シールブロックの先端に溝を形成することによって構成した歯車ポンプが提供される。
また、ペダルへの踏力に対応して踏力信号を生成する踏力信号生成装置と、この踏力信号に基づいてブレーキ液圧信号を発生させる電動モータ制御手段と、該電動モータ制御手段によってブレーキ液圧信号に対応して回転駆動されて液圧ブレーキを吐出する歯車ポンプと、該歯車ポンプからの吐出された液圧ブレーキ液によって作動されるブレーキ装置であって、前記歯車ポンプは、回転軸が略平行に配置され、互いにかみ合って回転する2つの歯車と、前記2つの歯車を前記回転軸の軸方向において両側から回転可能に挟設する側板と、前記歯車の一部の歯先および前記側板との間でシールするシールブロックとを備えた歯車ポンプであって、前記シールブロックは、前記歯車の一部の歯先および前記側板との間をシールする第1のシール面と、前記歯車の一部に連続する歯先の一部については回転方向には対向配置されるが非シールであって、前記側板に対してはシールする第2のシール面とからなるシール部を備える。
以下、図1、図2を用いて、本実施例の歯車ポンプの構成、動作を説明する。
図1は本発明の歯車ポンプの一実施例を示す横断面図、図2は図1におけるA−A断面である。図3は、本実施例の歯車ポンプの構成品を斜視図として示す図である。
図1において41はカバー、37はケーシングで軸受39、39’を介して駆動軸51と一体になった駆動歯車31が軸支されている。従動歯車32は駆動歯車31と歯幅がほぼ等しく、互いにかみ合って回転しポンプ作用を行う。シール側板34、34’は両歯車31、32の側面に摺接して、歯車の側面シールを行うと共に、回転軸となる歯車軸52、53の軸受を兼ね備え、このシール側板34、34’によって駆動歯車31、従動歯車32の両軸が平行かつ所定の間隔を有して支持されている。尚、駆動軸51は歯車軸52と一体となっている。ケーシング37は図2に示すように内部が円筒形をなすもので、歯車31、32とは離れてこれを包囲し、カバー41とでシール側板34、34’および歯車31、32を挟み込んで支持している。ケーシングの内部深さは、シール側板34、34’と歯車31または32を重ねた厚さよりもわずかに深くなっているため、シール側板34、34’とケース37とは直接接触せず、シール側板34、34’は、両者間に間挿されたシール部材38、38’の弾性力を介して挟設支持されている。
シール側板34、34’は図2、図3に示すように吸込用流通孔となる吸込ポート35(IN)を有しており、吸込ポート35から伸び、吸込ポート近傍における外縁Rは両歯車の歯先円の径にほぼ等しく形成されている。33は吸込ポート近傍において歯車31、32の歯先シールを行う山型形状をしたシールブロックで、カバー41およびケーシング37とは別個に構成される。そして歯先に対向する面はシール面46、46’とされ、シールブロック33のそれぞれのシール面46、46’はそれぞれの内径が歯車31、32の歯先円の径とほぼ等しく形成される。シール面46、46’が両シール側板34、34’の外縁に接合した状態で、シールブロック33は両持ち保持されている。シール側板34、34’は、シールブロック33の側面をシール部材38、38’によってシールされる。
このように、シールブロック33は歯車31、32の一部の歯先21および側板34、34’との間をシールする第1のシール面46、46’と、歯車31、32の一部の歯先21に連続する歯先の一部22については非シールであって、側板に対してはシールすることになる直角状面であるシール面47、47’とからなるシール部を備える。すなわち、切り欠き形状60、60’によってシール面47、47’がそれらの両側に形成される。
吸込ポート35はシール側板34、34’およびシールブロック33とケーシング37に形成されており、歯車31、32のポンプ作用によって吸込ポート35より吸い込まれた流体はケーシング内に放出され、このケース内に充満すると、シール側板34、34’に形成された吐出ポート36(OUT)、36’より外部に吐出される。
本歯車ポンプはいわゆる可動側板タイプのシールブロック形歯車ポンプであり、歯車31、32の側面をシール側板34、34’でシールし、歯先をシールブロック33でシールしてポンプの内部漏れを極小化させるものである。シール側板34、34’の役割は吐出圧力の大小に依らず歯車側面とのすきまを常に一定に保つためのものであり、基本的には歯車31、32と接触しているため巨視的なすきまはない。もし側板内面が高圧になれば側板背面のすきまに導かれた流体も高圧になるので軸方向の圧力平衡が保たれる結果、シール側板34、34’は常に歯車側面との接触を保つようになっている。
従来、シールブロック式の歯車ポンプは、シールブロックによる歯先シールを歯先1〜2枚に限定して行うことにより、吸込ポート35近傍の低圧領域をシールブロック33の内面のごく狭い範囲に限定し、残りの部分をすべて高圧領域として、歯車外周の圧力平衡を図り、軸受荷重を小さくできる特長がある。吸込ポート35は、シール側板34に設けた吸気ポート35’に連通する。しかしながら、歯先シールを歯先1〜2枚に限定しているために、シールブロック33とシール側板34、34’との接触幅が自ずと狭くなるため、シールブロック外周の高圧側から接触面の隙間を通って吸入ポート部の低圧側に抜ける漏れを防ぐことが重要である。
このため本実施例の歯車ポンプ3では、図1、図2に示すようにシールブロック33のシール面46、46’の歯先に対する接触面を延長し、シール長さを長くすることにより漏れを低減させている。本実施例では図3に示すように、この接触幅を歯先3枚程度としてある。接触幅は歯先1〜3枚とすることができる。この際、歯車歯先のシール枚数は増やさずにシール効果を向上させるために、歯先が接触する部分のみシールブロックを削り落とした切り欠き形状60、60’としてシール面の長さを長くしている。歯先シールの枚数をこれ以上増やしてしまうと、軸受荷重が増え、軸受の耐久性が低下するおそれがある。このシール面47、47’は前述するように歯先の一部については非シールであって、側板34、34’に対してはシール面となる形成とされている。
このように本実施例によれば、ポンプの漏れを減らすことができるので、元々容積効率の高いシールブロック式の歯車ポンプの性能をさらに向上させ、通常ブレーキ用ポンプとして必要な吐出性能を確保しやすくなる上、軸受荷重が小さいという特長をそのまま活かすことができるので、高い耐久性を確保することが可能である。
なお、上記の実施例ではシールブロック33を背面まで貫通するように削り落とした形状としていたが、図4に示すように、貫通させずに内面を掘り込むようにした溝61、61’を形成してもよい。但し、この掘り込んだ溝61、61’が吐出通路となるので、大きな通路抵抗とならないように、掘り込み深さを浅くしすぎないようにする。他の構成は実施例1と同じであり、実施例1の説明が援用される。以下、同じである。
また、シールブロック33は削らないで、図5、図6に示すように側板34a、34a’の外周部を削り落とした溝形状62、62’としても同様の効果が得られる。図5は図6におけるB−B断面であり、側板34a’は歯車側面と接触する面が見えている。シール側板34a’は吸入ポート35の近傍を残して外周部を掘り下げた溝形状62、62’となっており、残した部分とシールブロック33bとの接触幅は歯先1〜2枚分となるようにしてある。この場合は側板の掘り下げた部分とシールブロックとで囲まれた部分が吐出通路となるので、やはり大きな通路抵抗とならないように、掘り下げる溝形状の深さを浅くしすぎないようにする。
以上説明した歯車ポンプを使用することによって、ポンプによりブレーキ液圧を発生させる車両用の油圧ブレーキ装置において、ブレーキ液圧を昇圧または減圧させるたびに毎回前記ポンプを駆動するよう構成し、かつ前記ポンプに外接形の歯車ポンプを用いたブレーキ装置が構成される。
また、ポンプによりブレーキ液圧を発生させる車両用の油圧ブレーキ装置において、少なくとも運転者がブレーキ操作を行うたびに毎回前記ポンプを駆動するよう構成し、かつ前記ポンプに外接形の歯車ポンプを用いたブレーキ装置が構成される。以下、説明する。
図7は本発明の車両用ブレーキ装置の一実施例である。運転者がブレーキペダル6を踏むと、踏力は信号生成装置7により電気信号に変換され、電動モータ制御手段であるコントローラ8を介してモータ2およびこれに接続された外接形の歯車ポンプ3が駆動される。コントローラ8は、演算ブロック81、制御ブロック82およびモニタブロック83を備えている。コントローラ8内では、信号生成装置7からの入力および車輪速、バッテリ電圧などから必要なブレーキ液圧やモータ回転数を演算ブロック81で演算し、制御ブロック82からの出力信号によってモータを制御する。この際、必要に応じてブレーキ液圧やモータ回転数の情報をモニタブロックを介してフィードバックすることで制御精度を向上することを行う。歯車ポンプ3はリザーバータンク11からブレーキ液を吸引し、ホイールシリンダ4に加圧・供給してブレーキ液圧を与え、これにより車両にブレーキが作用する。ブレーキ液圧の減圧は、点線で示す減圧装置5によりブレーキ液をリザーバータンク側に抜くことにより実現できるが、減圧装置を用いずに歯車ポンプのみで減圧動作をさせることも可能である。
歯車ポンプによる減圧は、ポンプを逆回転させることにより非常に速い減圧ができ、また、ポンプを停止させるか、あるいは回転数を下げるだけでも減圧が可能である。これは歯車ポンプ内の微小な隙間のために、吐出側から吸入側へブレーキ液が漏れる、いわゆる内部漏れがあるためである。歯車ポンプのみで加圧、減圧を行うことにより、構造がシンプルで安価なブレーキ装置を提供することができる。
以上説明したブレーキ装置では、運転者がブレーキペダルを踏むたびにポンプが駆動されるため、ABSユニットに用いられるポンプに比べて作動時間が長く、オンオフ回数も多いのでポンプには長寿命が求められる。また、通常ブレーキに用いるために、ポンプは脈動が少なく、滑らかにブレーキ液圧を制御できることが重要である。
このため本実施例のブレーキ装置では、ポンプを外接形の歯車ポンプを採用している。通常のABSユニット用のポンプとして用いられている1プランジャ式のポンプは、安価で比較的耐久性も確保しやすいが、吸入・吐出が間欠的であるために圧力脈動が大きい短所がある。これに対し、歯車ポンプは低脈動かつ安価という長所があり、通常ブレーキ用のポンプに適している。課題はプランジャポンプに比べて漏れが多く、容積効率が低いことであり、このため本発明では歯車ポンプの中では容積効率のよい外接形を用いるようにしたものである。
ここで、歯車ポンプには内接形と外接形があり、内接形は一般に容積効率が低いため、前記の従来の技術で記載したように、ゴムや樹脂部材等で回転部をシールして漏れを抑える必要がある。この方法では樹脂の摩耗により長時間の耐久性を確保することは困難と考えられ、通常ブレーキ用のポンプは適さない。これに対し、外接形は容積効率が高いので、樹脂等の軟質材料に頼ることなくブレーキ用として必要な吐出性能を確保することが可能であり、摺動部には耐摩耗性のよい材料を選択可能なので長時間の耐久性も得ることができる。
なお、この外接形の歯車ポンプの中でも最も容積効率が高いのがシールブロック式であるので、このポンプが通常ブレーキ用のポンプに最も適しているといえる。しかしながら、ブレーキ用ポンプには100℃を超えるような高温下で10MPaを超える高い圧力を吐出する必要があり、さらに通常ブレーキ用では緊急時の急ブレーキに対応できるような早い昇圧速度を得るために、ABSユニット用のポンプに比べて大流量が求められる。このため容積効率の更なる向上が重要であり、効率を上げることでモータを小型化でき、装置全体を小型化できるので、レイアウト性も向上する。
そこで、本発明に採用される歯車ポンプは、シールブロックのシール長さを長くすることにより漏れを低減し、容積効率を向上させている。本発明に採用される歯車ポンプは、脈動が少なく、ブレーキを踏んだときにショックを与えることなく、滑らかなブレーキ作動とすることができる。
本発明の歯車ポンプの一実施例を示す横断面図。 本発明の歯車ポンプの一実施例を示す縦断面図。 本発明の歯車ポンプの構成品の一実施例を示す斜視図。 本発明の歯車ポンプの一実施例を示す縦断面図。 本発明の歯車ポンプの一実施例を示す縦断面図。 本発明の歯車ポンプの一実施例を示す横断面図。 本発明のブレーキ装置の一実施例を示す図。
符号の説明
1…リザーバータンク、2…モータ、3…外接形歯車ポンプ、4…ホイールシリンダ、5…減圧装置、6…ブレークペダル、7…信号生成装置、8…コントローラ、31…駆動歯車、32…従動歯車、33…シールブロック、34…シール側板、35…吸込ポート、36…吐出ポート、37…ケーシング、38…シール部材、39…軸受、41…カバー、42…Oリング、43…回転軸シール、46、46’…シール面、47、47’…非シールを含んだシール面。

Claims (6)

  1. 回転軸が略平行に配置され、互いにかみ合って回転する2つの歯車と、前記2つの歯車を前記回転軸の軸方向において両側から回転可能に挟設する側板と、前記歯車の一部の歯先および前記側板との間でシールするシールブロックとを備えた歯車ポンプにおいて、
    前記シールブロックは、前記歯車の一部の歯先および前記側板との間をシールする第1のシール面と、前記歯車の一部に連続する歯先の一部については非シールであって、前記側板に対してはシールする第2のシール面とからなるシール部を備えること
    を特徴とする歯車ポンプ。
  2. 請求項1において、前記第2のシール面は、前記シールブロックの先端に切り欠き形状を形成することによって構成することを特徴とする歯車ポンプ。
  3. 請求項1において、前記第2のシール面は、前記側板に溝形状を形成することによって構成することを特徴とする歯車ポンプ。
  4. 請求項1において、前記第2のシール面は、前記シールブロックの先端に溝を形成することによって構成することを特徴とする歯車ポンプ。
  5. ペダルへの踏力に対応して踏力信号を生成する踏力信号生成装置と、この踏力信号に基づいてブレーキ液圧信号を発生させる電動モータ制御手段と、該電動モータ制御手段によってブレーキ液圧信号に対応して回転駆動されて液圧ブレーキを吐出する歯車ポンプと、該歯車ポンプからの吐出された液圧ブレーキ液によって作動されるブレーキ装置。
  6. 請求項5において、前記歯車ポンプは、回転軸が略平行に配置され、互いにかみ合って回転する2つの歯車と、前記2つの歯車を前記回転軸の軸方向において両側から回転可能に挟設する側板と、前記歯車の一部の歯先および前記側板との間でシールするシールブロックとを備えた歯車ポンプであって、前記シールブロックは、前記歯車の一部の歯先および前記側板との間をシールする第1のシール面と、前記歯車の一部に連続する歯先の一部については非シールであって、前記側板に対してはシールする第2のシール面とからなるシール部を備える歯車ポンプであることを特徴とするブレーキ装置。
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