JP2005232571A - 連続電気めっきラインの通電量制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スパークの発生を防止しても、金属帯の搬送速度を低下させずにめっき層の厚さを目標値の厚さとすることが可能な連続電気めっきラインの通電量制御装置を提供する。
【解決手段】 金属帯1の搬送方向に沿って複数配置される電極12と、通電停止手段30及び通電量増加手段40を備えるとともに、各電極12にスパーク検出手段20を備えた連続電気めっきラインにおいて、スパーク検出手段20によって電極12で発生したスパークを検出し、通電停止手段30によってスパークが検出された電極12への通電を停止させ、通電量増加手段40によって通電を停止した電極12以外の電極12への通電量の総量を、通電を停止した電極12の通電量に応じて増加させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、搬送される金属帯の表面に対して電気めっき処理を行う連続電気めっきラインの通電量制御装置に関する。
従来の連続電気めっきラインとしては、例えば特許文献1に記載されているものがある。この連続電気めっきラインには、金属帯の搬送方向に沿って複数組のセルが配置されている。
各セルは、板状の電極、通電ロール、バックアップロール及び整流器を備えている。電極は、金属帯の表面と対向するとともに、整流器を介して電源の一方の極と接続されている。通電ロールは、バックアップロールと上下で対をなし、搬送される金属帯を挟持するとともに、整流器を介して電源の一方の極と接続されている。整流器は、電極と通電ロール間の通電量を制御している。また、電極付近には、金属帯の表面に向けてめっき液を噴出可能な複数のノズルが配設され、金属帯の下方には、噴出されためっき液を回収するめっき液槽が配設されている。
そして、電極と通電ロール間を通電させることで、電極と金属帯間に電圧が加わり、金属帯の表面にめっき液中の金属が析出してめっき層が形成される。このめっき層の厚さは、金属帯が複数組のセルを通過していくにしたがって増していく。
上記の連続電気めっきラインで消費される電力は、めっき反応そのものに消費される電力以外に、電極と金属帯間の電気抵抗によるジュール熱として消費される電力がある。このジュール熱として消費される電力は、連続電気めっきラインで消費される電力において多くの割合を占めている。このため、近年では、連続電気めっきラインにおけるめっき処理コストの低減策として、電極と金属帯との間隔を狭く設定する傾向がある。しかし、電極と金属帯との間隔を狭く設定すると、金属帯のばたつき等によって電極と金属帯とが接触しやすくなり、電極と金属帯との接触によるスパーク疵が発生しやすくなる。
スパーク疵を検出する方法としては、例えば特許文献2に記載されている方法がある。この方法は、電極と通電ロール間の電流値及び電圧値の変化を求め、電流値が正に変化するとともに電圧値が負に変化したことを判断することで、セルで発生したスパーク疵を検出するものである。
また、スパーク疵の発生を防止する方法としては、例えば特許文献3に記載されている方法がある。この方法は、まず、金属帯を挟んで対向配置されている二つの電極において、一方の電極と金属帯間に加わる電圧値と、他方の電極と金属帯間に加わる電圧値との差を示す差電圧を演算し、この差電圧が予め設定された電圧範囲から外れているか否かを判定する。そして、演算された差電圧が予め設定された電圧範囲から外れている場合に、二つの電極のうち一方の電極の通電量を減少させて、電極と金属帯との接触を防止することにより、スパーク疵の発生を防止するものである。
特開平4−191400号公報 特開平7−150398号公報 特開平8−144087号公報
しかしながら、特許文献2に記載されている方法は、スパーク疵の検出精度を向上させるものである。このため、良好なめっき処理を行うためには、スパーク疵を検出した時点で連続電気めっきラインの操業を停止して、スパーク疵の発生したセルのメンテナンスを行う必要があり、連続電気めっきラインの生産性が低下してしまう。
また、特許文献3に記載されている方法ではスパーク疵の発生は防止されるが、電極と通電ロール間の通電量が減少するために、電極と金属帯間に加わる電圧が低下して、めっきの目付け量が減少してしまい、金属帯にめっき層の厚さ不足が生じてしまう。このめっき層の厚さ不足は、金属帯の搬送速度を低下させることにより解決することが可能であるが、金属帯の搬送速度を低下させてしまうと、連続電気めっきラインの生産性が低下してしまう。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、スパーク疵やスパークの発生を防止しても、めっきの目付け量を減少させることがなく、めっき層の厚さを目標値の厚さにするとともに、生産性を低下させることがない連続電気めっきラインの通電量制御装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明のうち、請求項1に記載した発明は、金属帯の搬送方向に沿って複数の電極を、該金属帯の表面に対向配置した連続電気めっきラインの通電量制御装置において、
スパークが発生した電極、あるいは、スパークが発生する危険のある電極を異常電極として検出する異常検出手段と、前記異常検出手段によって検出された異常電極に対し通電の停止もしくはスパークの発生が抑えられると推定される通電量まで減少を行う通電量抑制手段と、
前記通電量抑制手段によって通電を停止もしくは通電量を減少した異常電極以外の他の電極への通電量の総量を、前記異常電極への通電量の減少分に応じて増加させる通電量増加手段と、を備えたことを特徴とするものである。
請求項1の発明によると、スパークが検出された電極またはスパーク発生の危険のある電極への通電を停止もしくは通電量を減少することにより、通電を停止もしくは通電量を減少した電極におけるスパーク疵またはスパークの発生が防止される。また、通電を停止した電極もしくは通電量を減少した電極以外の他の電極への通電量の総量が、通電を停止した電極もしくは通電量を減少した電極の通電量の減少分に応じて増加するため、通電量を増加した電極ではめっきの目付け量が増加する。
次に、請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した発明であって、前記異常検出手段は、それぞれの電極について、電極への電流値を検出する電流値検出手段と、電極と金属帯との間の電圧値を検出する電圧値検出手段とを有し、前記電流値検出手段及び前記電圧値検出手段の検出値に基づき、スパークの発生の有無を判断する判断手段とを備えるスパーク発生検出手段を備えたことを特徴とするものである。
請求項2の発明によると、例えば、電極と金属帯間の電流値が正方向へ所定の閾電流値を越えて変化し、且つ電極と金属帯間の電圧値が負方向へ所定の閾電圧値を越えているかを判断することによって、電極で発生したスパークを検出することが可能となる。
次に、請求項3に記載した発明は、請求項1または2に記載した発明であって、前記複数の電極は、それぞれが前記金属帯を挟んで対向配置されて対をなしており、
前記異常検出手段は、前記対をなす電極同士の電圧差を演算する演算手段と、前記電圧差が予め設定された電圧範囲から外れているか否かにより当該対をなす電極をスパークが発生する危険がある電極と判定する判定手段を有することを特徴とするものである。
請求項3の発明によると、対をなす電極同士の電圧差を演算し、この電圧差が予め設定された電圧範囲から外れているか否かを判定して、例えば、電圧差が予め設定された電圧範囲から外れているときに対をなす電極のうちいずれかの電極と金属帯とが接近していると判定することにより、金属帯と電極との接触によって発生するスパークを予測することが可能となり、スパーク発生の危険のある電極を検出することが可能となる。
なお、電極と金属帯間の電圧値を、電極と通電ロール間の電圧値と置き換えてもよい。
本発明によれば、スパークの発生を防止しても、金属帯の搬送速度を低下させずにめっきの目付け量の減少を防止することが可能となり、めっき層の厚さを目標値の厚さにするとともに、連続電気めっきラインの生産性の低下を防止することが可能となる。
本発明の第一の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、本実施の形態の連続電気めっきラインは、金属帯1に沿って複数組のセル10が配置されており、通電量抑制手段をなす通電停止手段30と、通電量増加手段40が備えられている。
各セル10は、板状の電極12、通電ロール14、バックアップロール16、整流器18及び異常検出手段をなすスパーク検出手段20を備えている。
電極12は、金属帯1の表面と対向するとともに、整流器18を介して図示しない電源の一方の極と接続されている。
通電ロール14は、整流器18を介して図示しない電源の他方の極と接続され、バックアップロール16と上下で対をなし、左側から右側に搬送される金属帯1を挟持している。
整流器18は、図示しない電源の電力を、電極12と通電ロール14間へ通電しており、通電停止手段30及び通電量増加手段40から送信された信号に基づき、電極12と通電ロール14間への通電量を制御可能となっている。
また、電極12付近には、金属帯1の表面に向けてめっき液を噴出可能な図示しない複数のノズルが配設され、金属帯1の下方には、噴出されためっき液を回収する図示しないめっき液槽が配設されている。
スパーク検出手段20は、電流値検出手段をなす電流値検出器22、電圧値検出手段をなす電圧値検出器24、判断手段26を備えている。
電流値検出器22は、電極12と通電ロール14間の電流値Iを検出し、この電流値Iを判断手段26に出力する。
電圧値検出器24は、電極12と通電ロール14間の電圧値Vを検出し、この電圧値Vを判断手段26に出力する。
判断手段26は、後述するように、入力された電流値I及び電圧値Vに基づき、セル10でスパークが発生したか否を判断する。そして、スパークが発生したと判断したら、スパークが発生したセル10の電極12は異常電極として検出し、当該セル情報を、スパーク検出信号S1として通電停止手段30及び通電量増加手段40へ送信する。なお、ここでいうセル情報とは、例えば各セル10毎に固有の番号のことをいう。
通電停止手段30及び通電量増加手段40には、予め各セル10毎のセル情報が記憶されている。また、通電量増加手段40には、各セル10毎に通電されている電流の通電量が記憶されている。
通電停止手段30は、スパーク検出信号S1を受信すると、電極12と通電ロール14間の通電を停止させる通電停止信号S2を、セル情報に該当するセル10の整流器18へ送信する。
通電量増加手段40は、スパーク検出信号S1を受信すると、セル情報に該当するセル10への通電量に応じて、めっき層の厚さが目標値の厚さとなるように、セル情報に該当するセル10以外のセル10(以下、稼動中セル10と示す)への通電量の増加分の総量を算出する。そして、算出した通電量の増加分の総量に基づき、電極12と通電ロール14間の通電量を増加させる通電量増加信号S3を、各稼動中セル10の整流器18へ送信する。通電量の増加分の総量は、例えばセル情報に該当するセル10への通電量と等量にすることにより、各稼働中セル10におけるめっきの目付け量の総量を増加させ、めっき層の厚さを目標値の厚さとする。
次に、上記判断手段26の処理について図面を参照して詳説する。
判断手段26は、所定時間間隔単位毎に、図2に示す処理を行う。
すなわち、まずステップ10にて、電流値検出器22から電流値Iを入力するとともに、電圧値検出器24から電圧値Vを入力する。
次に、ステップ12にて、電流値Iを一時的に記憶し、電流値Iの一つ前に記憶した電流値I0との電流差分値ΔIを算出するとともに、電圧値Vを一時的に記憶し、電圧値Vの一つ前に記憶した電圧値V0との電圧差分値ΔVを算出する。
ステップ14では、電流差分値ΔIを予め設定されている所定の閾電流値IAと比較する。そして、電流差分値ΔIが閾電流値IA未満であれば、セル10の状態が正常であると判断してステップ10へ戻り、電流差分値ΔIが閾電流値IAを超えていればステップ16へと移行する。
ステップ16では、電圧差分値ΔVを予め設定されている所定の閾電圧値VAと比較する。そして、電圧差分値ΔVが閾電圧値VAを超えていれば、セル10の状態が正常であると判断してステップ10へ戻り、電圧差分値ΔVが閾電圧値VA未満であれば、セル10にスパークが発生したと判断してステップ18へ移行する。
ステップ18では、スパークが検出されたセル10のセル情報を、スパーク検出信号S1として通電停止手段30及び通電量増加手段40へ送信して処理を終了する。
次に、上記の構成を備えた連続電気めっきラインの通電量制御装置の作用・効果等を説明する。
連続電気めっきラインを始動させると、まず、電流値検出器22が電流値Iを判断手段26へ出力するとともに、電圧値検出器24が電圧値Vを判断手段26へ出力する。
判断手段26は、電流差分値ΔIが閾電流値IAを超え、電圧差分値ΔVが閾電圧値VA未満であれば、セル10にスパークが発生したと判断し、スパーク検出信号S1を通電停止手段30及び通電量増加手段40へ送信する。
通電停止手段30は、スパーク検出信号S1を受信すると、スパークの発生したセル10の電極12と通電ロール14間の通電を停止させる。これにより、以後は通電が停止したセル10におけるスパークの発生が防止される。
同時に、通電量増加手段40は、スパーク検出信号S1を受信すると、各稼動中セル10の電極12と通電ロール14間への通電量を増加させる。このとき、通電量を増加させた各稼動中セル10において、電極12と金属帯1間に加わる電圧が増加して、めっきの目付け量が増加する。
なお、各稼動中セル10への通電量の増加分の総量が、通電を停止したセル10におけるめっきの目付け量を補償可能な量であれば、各稼動中セル10への通電量の増加分を、通電を停止したセル10で消費されていた電力を基準にして調整してもよい。また、各稼動中セル10において、通電量が増加する稼動中セル10と通電量が減少する稼動中セル10とが混在してもよい。
さらに、各稼動中セル10への通電量の増加分は、稼動中セル10毎に等量としてもよく、稼動中セル10毎に異なる量としてもよい。例えば、図3に示す連続電気めっきラインにおいて、スパークが発生したセル10Aへの通電を停止するとともに、セル10Aの下流側にある稼働中セル10のみ通電量を増加し、セル10Aにおけるめっきの目付け量の減少分を補償して、めっき層の厚さを目標値の厚さとしてもよい。また、セル10Aの下流側及び上流側にある稼働中セル10へ、稼働中セル10毎の通電量の増加分が等量となるように通電量を増加し、セル10Aにおけるめっきの目付け量の減少分を補償して、めっき層の厚さを目標値の厚さとしてもよい。
このとき、セル10Aへの通電の停止によってめっきの目付け量が零となる範囲(図中にWで示す範囲)の、めっきの目付け量の補償は、セル10Aの下流側にある稼働中セル10のみで行ってもよく、セル10Aの下流側及び上流側にある稼働中セル10で行ってもよい。
このように、本実施の形態によれば、スパークの発生したセル10への通電が停止しても、各稼動中セル10への通電量の総量を増加することにより、金属帯1の搬送速度を低下させることなくめっきの目付け量の減少を防止し、めっき層の厚さを目標値の厚さにするとともに、連続電気めっきラインの生産性の低下を防止することが可能となる。
なお、本実施の形態では、連続電気めっきラインに対して通電停止手段30を一つ備えたが、例えば各セル10毎に通電停止手段30を備えてもよい。
また、スパークの発生したセル10は、メンテナンス時まで通電を停止して、メンテナンス時に修理等を行うことにより、連続電気めっきラインの生産性の低下を防止することが可能となる。
さらに、スパークの発生したセル10への通電量を停止させる代わりに、スパークの発生したセル10への通電量を、スパークの発生が抑えられると推定される通電量まで減少させることにより、スパークの発生を防止してもよい。
次に、本発明の第二の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。なお、第一の実施の形態で説明したものと同様の構成については、同一の符号を付して説明する。
図4に示すように、本実施の形態の連続電気めっきラインは、金属帯1に沿って複数組のセル10が配置されており、通電量増加手段40が備えられている。また、上記した第一の実施の形態と異なり、対をなすセル10a及び10bが金属帯1を挟んで対向配置され、このセル10a及び10bによって一組のグループが構成されている。そして、一組のグループ毎に、異常検出手段をなすスパーク予測手段50及び通電量抑制手段をなす通電量減少手段80が備えられている。
セル10aは、電極12a、通電ロール14a、バックアップロール16a及び整流器18aを備えている。
電極12aは、金属帯1の上方に金属帯1の表面と対向して配置され、整流器18aを介して図示しない電源の一方の極と接続されている。
通電ロール14aは、整流器18aを介して図示しない電源の他方の極と接続され、バックアップロール16aと上下で対をなし、左側から右側に搬送される金属帯1を挟持している。
整流器18aは、図示しない電源の電力を、電極12aと通電ロール14a間へ通電しており、通電量増加手段40及び通電量減少手段80から送信された信号に基づき、電極12aと通電ロール14a間への通電量を制御可能となっている。
セル10bは、電極12b、通電ロール14b、バックアップロール16b及び整流器18bを備えている。
電極12bは、金属帯1の下方に金属帯1の表面と対向して配置され、整流器18bを介して図示しない電源の一方の極と接続されている。
通電ロール14bは、整流器18bを介して図示しない電源の他方の極と接続され、バックアップロール16bと上下で対をなし、左側から右側に搬送される金属帯1を挟持している。
整流器18bは、図示しない電源の電力を、電極12bと通電ロール14b間へ通電しており、通電量増加手段40及び通電量減少手段80から送信された信号に基づき、電極12bと通電ロール14b間への通電量を制御可能となっている。
また、電極12aと電極12bは金属帯1を挟んで対向配置されており、電極12a及び電極12b付近には、図示しない複数のノズルが配設され、金属帯1の下方には、第1の実施の形態と同様に、図示しないめっき液槽が配設されている。
スパーク予測手段50は、電圧値検出手段52a、電圧値検出手段52b、演算手段60及び判定手段70を備えている。
図5に示すように、電圧値検出手段52aは、絶縁アンプ54a、フィルタ56a及びアナログデジタル(A/D)変換器58aによって構成されており、電圧値検出手段52bは、絶縁アンプ54b、フィルタ56b及びアナログデジタル(A/D)変換器58bによって構成されている。
電圧値検出手段52aは、電極12aと金属帯1間に加えられた電圧(以下、上電圧V1と示す)を検出する。そして、上電圧V1を、絶縁アンプ54a、フィルタ56a及びアナログデジタル(A/D)変換器58aを介してデジタル値に変換し、このデジタル値を表す信号SV1を演算手段60に送信する。
電圧値検出手段52bは、電極12bと金属帯1間に加えられた電圧(以下、下電圧V2と示す)を検出する。そして、上電圧V2を、絶縁アンプ54b、フィルタ56b及びアナログデジタル(A/D)変換器58bを介してデジタル値に変換し、このデジタル値を表す信号SV2を演算手段60に送信する。
演算手段60は、信号SV1及び信号SV2を受信すると、上電圧V1と下電圧V2との差を示す差電圧VDを演算し、この差電圧VDを判定手段70に出力する。
判定手段70は、予め設定された電圧範囲として、最大値をVmaxとし、最小値をVminとする電圧範囲VRが記憶されている。また、後述するように、差電圧VDが入力されると、差電圧VDが電圧範囲VRから外れているか否かを判定し、上電極接近信号SUまたは下電極接近信号SDを、通電量減少手段80へ送信する。
通電量減少手段80は、上電極接近信号SUを受信すると、差電圧VDが電圧範囲VR内に入るとともに、電極12aと通電ロール14a間の通電量をスパークの発生が抑えられると推定される通電量まで減少させる通電量減少信号S4を、整流器18aに送信する。また、下電極接近信号SDを受信すると、差電圧VDが電圧範囲VR内に入るとともに、電極12bと通電ロール14b間の通電量をスパークの発生が抑えられると推定される通電量まで減少させる通電量減少信号S4を、整流器18bに送信する。さらに、通電量減少信号S4が送信されるセル10の通電量の減少分とセル情報とを、減少量信号S5として通電量増加手段40へ送信する。
通電量増加手段40は、予め各セル10のセル情報が記憶されている。また、減少量信号S5を受信すると、セル情報に該当するセル10の通電量の減少分に応じて、金属帯1のめっき層の厚さが目標値の厚さとなるように、セル情報に該当するセル10以外のセル10(以下、通常セル10と示す)への通電量の増加分の総量を算出する。そして、算出した通電量の増加分の総量に基づき、電極12と通電ロール14間の通電量を増加させる通電量増加信号S3を、各通常セル10の整流器18へ送信する。
次に、上記した判定手段70の処理を説明する。
判定手段70は、所定時間間隔単位毎に連続して、図6に示す処理を行う。
すなわち、まずステップ100にて、演算手段60より差電圧VDを入力する。
ステップ102では、差電圧VDと最小値Vminとを比較する。そして、差電圧VDが最小値Vmin未満のときは、金属帯1が電極12aに接近していると判定してステップ104に移行し、差電圧VDが最小値Vminを超えているときはステップ106に移行する。
ステップ104では、上電極接近信号SUを通電量減少手段80に送信して処理を終了する。
ステップ106では、差電圧VDと最大値Vmaxを比較する。そして、差電圧VDが最大値Vmax未満のときは、金属帯1と電極12a及び電極12b間の距離は正常であると判定してステップ100の処理へ戻る。また、差電圧VDが最大値Vmaxを超えているときは、金属帯1が電極12bに接近していると判定してステップ108へ移行する。
ステップ108では、下電極接近信号SDを通電量減少手段80に送信して処理を終了する。
次に、上記の構成を備えた連続電気めっきラインの通電量制御装置の作用・効果等を説明する。
連続電気めっきラインを始動させると、デジタル信号SV1及びSV2が演算手段60に送信される。
演算手段60は、信号SV1及び信号SV2を受信すると、両者の差を示す差電圧VDを演算し、この差電圧VDを判定手段70に出力する。
判定手段70は、差電圧VDが最小値Vmin未満のときは、上電極接近信号SUを通電量減少手段80に送信し、差電圧VDが最大値Vmaxを超えているときは、下電極接近信号SDを通電量減少手段80に送信する。
通電量減少手段80は、上電極接近信号SUあるいは下電極接近信号SDを受信すると、通電量減少信号S4を整流器18a及び整流器18bへ送信し、Vmin≦VD≦Vmaxとなるまで電極12a及び電極12bへの通電量を減少する。これにより、電極12a、電極12bへの通電量が減少し、スパークの発生の危険がなくなる。また、通電量減少手段80は、通電量がVmin≦VD≦Vmaxを満たす範囲となると、通電量の減少を始めてからVmin≦VD≦Vmaxを満たすようになるまでの通電量の減少量を演算し、減少量信号S5を通電量増加手段40に送信する。
通電量増加手段40は、減少量信号S5を受信すると、各通常セル10の電極12と通電ロール14間への通電量を増加させる。このとき、上下で対をなしている両電極への通電量の増加量は同一とする。通電量が増加した各稼動中セル10において電極12と金属帯1間に加わる電圧が増加し、めっきの目付け量が増加する。
なお、各通常セル10への通電量の増加分の総量が、通電量を減少したセル10におけるめっきの目付け量を補償可能な量であれば、各通常セル10への通電量の増加分を、通電量を減少したセル10で消費されていた電力を基準にして調整してもよい。また、各通常セル10において、通電量が増加する通常セル10と通電量が減少する通常セル10とが混在してもよい。
さらに、各通常セル10への通電量の増加分は、第一の実施の形態における稼働中セル10と同様に、通常セル10毎に等量としてもよく、通常セル10毎に異なる量としてもよい。また、金属帯1において、通電量の減少によってめっきの目付け量が減少する範囲のめっきの目付け量の補償や、通電量の減少によってめっきの目付け量が減少する範囲以降の部分に対するめっきの目付け量の補償も、第一の実施の形態と同様に行う。
但し、上下で対をなす電極については、通電量の増加量を同一としないと、通常セルについてまで差電圧VDが大きくなり、上電極接近信号SUあるいは下電極接近信号SDを誤発信してしまう恐れがあるので、上下の電極対については、通電量は同一とすることが望ましい。
このように、本実施の形態によれば、スパークの発生が防止されたセル10への通電量が減少しても、各通常セル10への通電量の総量を増加することにより、金属帯1の搬送速度を低下させることなくめっきの目付け量の低下を防止し、めっき層の厚さを目標値の厚さにするとともに、連続電気めっきラインの生産性の低下を防止することが可能となる。
なお、本実施の形態では、一組のグループ毎に通電量減少手段80を備えたが、連続電気めっきラインに対して通電量減少手段80を一つ備えてもよい。
また、スパークの発生が予測されたセル10への通電量を減少する代わりに、スパークの発生が予測されたセル10への通電を停止して、スパークの発生を防止してもよい。この場合は、上下の電極対の両方の通電を停止する。
さらに、本実施の形態と上記第1の実施の形態とを併用して、連続電気めっきラインを構成してもよい。
第一の実施の形態の連続電気めっきラインの一部を示す図である。 第一の実施の形態の判断手段の処理を示すフロー図である。 第一の実施の形態の一例を示す概略図である。 第二の実施の形態の連続電気めっきラインの一部を示す図である。 電圧値検出手段の概略構成を示すブロック図である。 第二の実施の形態の判定手段の処理を示すフロー図である。
符号の説明
1 金属帯
10 セル
12 電極
14 通電ロール
16 バックアップロール
18 整流器
20 スパーク検出手段
22 電流値検出器
24 電圧値検出器
26 判断手段
30 通電停止手段
40 通電量増加手段
50 スパーク予測手段
52 電圧値検出手段
54 絶縁アンプ
56 フィルタ
58 アナログデジタル(A/D)変換器
60 演算手段
70 判定手段
80 通電量減少手段
S1 スパーク検出信号
S2 通電停止信号
S3 通電量増加信号
S4 通電量減少信号
S5 減少量信号

Claims (3)

  1. 金属帯の搬送方向に沿って複数の電極を、該金属帯の表面に対向配置した連続電気めっきラインの通電量制御装置において、
    スパークが発生した電極、あるいは、スパークが発生する危険のある電極を異常電極として検出する異常検出手段と、前記異常検出手段によって検出された異常電極に対し通電の停止もしくはスパークの発生が抑えられると推定される通電量まで減少を行う通電量抑制手段と、
    前記通電量抑制手段によって通電を停止もしくは通電量を減少した異常電極以外の他の電極への通電量の総量を、前記異常電極への通電量の減少分に応じて増加させる通電量増加手段と、を備えたことを特徴とする連続電気めっきラインの通電量制御装置。
  2. 前記異常検出手段は、それぞれの電極について、電極への電流値を検出する電流値検出手段と、電極と金属帯との間の電圧値を検出する電圧値検出手段とを有し、前記電流値検出手段及び前記電圧値検出手段の検出値に基づき、スパークの発生の有無を判断する判断手段とを備えるスパーク発生検出手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載した連続電気めっきラインの通電量制御装置。
  3. 前記複数の電極は、それぞれが前記金属帯を挟んで対向配置されて対をなしており、
    前記異常検出手段は、前記対をなす電極同士の電圧差を演算する演算手段と、前記電圧差が予め設定された電圧範囲から外れているか否かにより当該対をなす電極をスパークが発生する危険がある電極と判定する判定手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載した連続電気めっきラインの通電量制御装置。
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