JP2005232002A - デスメチルサイプロヘプタジンの製造方法および精製方法 - Google Patents

デスメチルサイプロヘプタジンの製造方法および精製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明はサイプロヘプタジンから、難分解性のアルキルハライドを生成することなく、デスメチルサイプロヘプタジンを製造することを課題とする。
【解決手段】本発明の課題は、サイプロヘプタジンを酸化剤と反応させてサイプロヘプタジンのN-オキシドを得、これを2価の鉄塩と反応させることを特徴とする、デスメチルサイプロヘプタジンの製造方法によって解決される。
【選択図】 なし。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はセロトニン拮抗薬、抗血小板薬、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬等の中間体として有用なデスメチルサイプロヘプタジンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
デスメチルサイプロヘプタジンはセロトニン拮抗薬、抗血小板薬、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬等の中間体として有用である。例えば、特開平8−3135に記載されたセロトニン拮抗薬、抗血小板薬の中間体として挙げられる。
デスメチルサイプロヘプタジンの製造方法としては、サイプロヘプタジンを臭化シアンと反応させた後にシアナミドを加水分解する方法(例えばJ. Med. Chem., 8, 829 (1965))や、クロロギ酸エステル類を反応させ、対応するカーバメートを加水分解する方法(例えばJ. Chem. Soc., 2015 (1967))が知られている。
しかし、上記の方法は、臭化シアンを用いる反応においてはメチルブロマイドを排出し、クロロギ酸エチルを用いる反応においてはメチルクロライド、エチルクロライド、二酸化炭素を排出し、アルキルハライドを排出する点で共通する。この低沸点ガスであるアルキルハライドは難分解性であり、処理の面で問題があり、環境に負荷がかかる。また、生成するアルキルハライドは毒性を有する。従って、工業的に用いるのに好ましい方法とは言えず、アルキルハライドを生成しない、デスメチルサイプロヘプタジンの製造方法が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、セロトニン拮抗薬、抗血小板薬、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬等の中間体として有用である、デスメチルサイプロヘプタジンの工業的に優れる製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、デスメチルサイプロヘプタジンの精製方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究の結果、アルキルハライドを生成させることなくデスメチルサイプロヘプタジンを製造する方法を見出し、本発明を完成させた。
【0005】
すなわち本発明は、式(1)
【0006】
【化6】
Figure 2005232002
【0007】
で表されるサイプロヘプタジンを、酸化剤と反応させることにより、式(2)
【0008】
【化7】
Figure 2005232002
【0009】
で表されるN-オキシドを得、
このN-オキシドを2価の鉄塩と反応させることにより、式(3)
【0010】
【化8】
Figure 2005232002
【0011】
で表されるデスメチルサイプロヘプタジンを製造する方法である。
また、本発明は、式(2)で表されるN-オキシドと2価の鉄塩との反応において得られる反応液に、反応を終了させる際に酸を添加し、酸性条件下で溶媒濃縮又は冷却により上記式(3)で表されるデスメチルサイプロヘプタジンの酸塩の結晶を析出させ、
さらに、塩基により脱塩後、溶媒濃縮又は冷却により上記式(3)で表されるデスメチルサイプロヘプタジンの結晶を析出させることを特徴とする、デスメチルサイプロヘプタジンを精製する方法である。
【0012】
【化9】
Figure 2005232002
【0013】
【化10】
Figure 2005232002
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明で使用される「酸化剤」としては、様々な酸化剤が挙げられるが、例えば過酸化水素、ターシャリーブチルヒドロペルオキシド、3−クロロ過安息香酸などが挙げられる。このうち、安価であること、環境への負荷の低さ、副生成物の抑制、または高収率を得る点で、特に過酸化水素が好ましい。
酸化剤の量としては通常サイプロヘプタジンに対し1〜10当量であり、特に好ましくは2〜3当量である。1当量未満では反応速度の低下を招き、10当量を超えると反応速度は上昇するものの過酸化水素の濃度上昇により,過酸化水素分解時の危険性が高くなる。
【0015】
上記酸化反応で使用される溶媒は、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール、水などを用いることができる。
【0016】
上記酸化反応の温度は、溶媒の種類によって異なるが、通常30℃以上80℃以下、好ましくは40℃〜50℃である。アルコール溶媒中80℃を超えるような場合には、過酸化水素の分解が促進され、それに伴う酸素の発生により引火の危険性が高くなり、30℃未満では反応速度が著しく低下し、工業的に実施する上で好ましくない。
【0017】
上記酸化反応の終了後は、過剰に使用した過酸化水素を不活性体へと変換する必要がある。例えば触媒量のPd/CやPt/Cにより過酸化水素を酸素と水に分解する方法、亜硫酸ナトリウムなどの還元剤により、過酸化水素を水へと還元する方法などが挙げられる。このうち、過酸化水素の分解による酸素の発生を抑え、引火の危険性を低減させる点で、後者の方法を用いるのがより好ましい。
【0018】
式(2)で表されるような3級アミンのN-オキシドを式(3)で示されるような2級アミンに変換する反応として、Polonovski反応が知られている(Organic Reaction., 39, 85 (1990))。この反応には無水酢酸に代表される酸無水物、または2価の鉄塩が使用されるが、式(2)のN-オキシドを原料として使用した場合、酸無水物では目的とする式(3)のデスメチルサイプロヘプタジンは得られず、2価の鉄塩を用いた場合についてのみ目的物が得られる。
【0019】
本発明で使用される「鉄塩」は、例えば硫酸鉄(II)、塩化鉄(II)、臭化鉄(II)、フッ化鉄(II)、乳酸鉄(II)、シュウ酸鉄(II)、リン酸鉄(II)およびそれらの水和物が挙げられる。このうち、硫酸鉄(II)の水和物、塩化鉄(II)の水和物が好ましく、入手性、取り扱いの容易さ、副生成物の抑制、または高収率を得る点で、硫酸鉄(II)7水和物が特に好ましい。
鉄塩の量としては、N-オキシドに対し0.1〜5当量、好ましくは0.5〜2当量である。0.1当量未満では反応収率の低下を招き、5当量を越えるような場合、反応後の鉄残渣の処理効率が著しく悪化する。
なお、鉄以外の金属塩、例えば塩化マンガン(II)、塩化クロム(III)、塩化コバルト(II)、塩化ニッケル(II)、塩化銅(II)、塩化亜鉛(II)、塩化スズ(II)塩化パラジウム(II)およびそれらの水和物については、式(3)の化合物は全く得られない。また、塩化ルテニウム(III)水和物、ならびにトリス(トリフェニルホスフィン)塩化ルテニウム(II)については式(3)の化合物が生成するものの、鉄塩と比較して収率が極めて劣る。
【0020】
上記鉄塩を用いた反応における溶媒としては、例えば水やメタノール、またこれらの混合溶媒系が好ましい。例えば鉄塩として硫酸鉄(II)7水和物を使用した場合、メタノールの単独溶媒が特に高い収率を与え、塩化鉄(II)4水和物を使用した場合、水の単独溶媒が特に高い収率を与える。水またはメタノールを主溶媒とし、テトラヒドロフランやピリジンなどの他の溶媒を上記主溶媒と混合して使用してもよい。なお、水、メタノール以外の溶媒の単独使用は、鉄塩の溶解性に起因する反応収率の低下が見られるため好ましくない。
【0021】
上記鉄塩を用いた反応における温度は、通常5〜50℃、好ましくは15〜30℃である。5℃未満では反応速度が著しく低下し、工業的に実施する上で好ましくなく、50℃を越えるような場合、反応速度の著しい上昇により、反応熱の制御が困難になる。
【0022】
上記鉄塩を用いた反応において、酸を添加してもよい。酸を添加することにより反応収率が向上する。
添加する「酸」としては、例えば塩化水素、酢酸、パラトルエンスルホン酸、硫酸等が挙げられる。このうち、反応収率の点で、塩化水素を用いるのが特に好ましい。
添加する酸の量としては、例えば添加する酸が塩化水素の場合、N-オキシドに対し100モル%以下が特に好ましい。100モル%を越えると反応収率が著しく低下する。
【0023】
上記鉄塩を用いた反応の終了後は、目的とする式(3)の化合物を精製する必要がある。前述の文献(Organic Reaction., 39, 85 (1990))の方法によれば、水酸化ナトリウム等の塩基により、反応液を塩基性にした後、有機溶媒で抽出することにより目的とする2級アミンを取得できることが記載されているが、式(2)のN−オキシドを原料とし、反応溶媒としてメタノールを使用した場合、反応終了後、反応溶液を塩基性にし有機溶媒により抽出すると目的とする式(3)の化合物は得られず、式(4)や式(5)で表される化合物が得られる。
【0024】
【化11】
Figure 2005232002
【0025】
【化12】
Figure 2005232002
【0026】
一方、反応を終了させる際に鉄塩との反応で得られる反応液に酸を添加し、酸性条件下で溶媒濃縮又は冷却により、式(3)で表されるデスメチルサイプロヘプタジンの酸塩の結晶を析出させることができる。
反応液に酸を添加することにより、副生成物である式(4)や式(5)で表される化合物が加水分解され、副生成物である式(4)や式(5)が得られることなく、目的とする式(3)の化合物を効率よく得ることができると共に、酸性条件下で溶媒濃縮又は冷却により、式(3)で表されるデスメチルサイプロヘプタジンをその酸塩の結晶として析出、濾取することができる。
ここで添加する「酸」としては、特に酸であれば特に限定されないが、例えば塩化水素、酢酸、パラトルエンスルホン酸、硫酸等が挙げられる。
添加する酸は、反応溶液のpHが1〜2になる程度まで加える。pHが2以上になると式(4)や式(5)で表される化合物の加水分解が十分に進行しない。
なお、「溶媒濃縮又は冷却」とあるが、溶媒の濃縮と冷却を両方行う場合も含まれる。
【0027】
さらに、得られたデスメチルサイプロヘプタジンの酸塩の結晶を塩基により脱塩後、溶媒濃縮又は冷却により、式(3)で表されるデスメチルサイプロヘプタジンの結晶を析出させることができる。
例えば、濾取したデスメチルサイプロヘプタジンの酸塩の結晶を「有機溶媒」に溶解し、「塩基」を加えることにより脱塩し、溶解に用いた有機溶媒で抽出した後に有機溶媒を濃縮し、得られた残渣に「溶媒」を加え、溶媒濃縮又は冷却により、目的とする式(3)で表されるデスメチルサイプロヘプタジンの結晶を析出させることができる。
上記晶析操作により、副生成物である式(1)で表されるサイプロヘプタジン等を除くことができ、高純度で式(3)で表されるデスメチルサイプロヘプタジンを得ることができる。
抽出に用いるための「有機溶媒」としては、デスメチルサイプロヘプタジンを溶解する有機溶媒であれば特に限定されないが、トルエン、キシレン等が挙げられる。
また、脱塩するための「塩基」としては、特に塩基であれば特に限定されないが、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。
また、デスメチルサイプロヘプタジンの結晶を析出させるための「溶媒」としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール又は水が好ましい。
なお、「溶媒濃縮又は冷却」とあるが、溶媒の濃縮と冷却を両方行う場合も含まれる。
【0028】
【実施例】
以下実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明がこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0029】
<実施例1>
4−(5H−ジベンゾ[a、d]シクロヘプテン−5−イリデン)−1−メチルピペリジン N−オキシドの製造
4−(5H−ジベンゾ[a、d]シクロヘプテン−5−イリデン)−1−メチルピペリジン2.07kg(7.21mol)をイソプロパノール10.5Lに溶解し、30%過酸化水素水1.57L(16.0mol)を25分かけて滴下した。50℃にて8時間反応後、亜硫酸ナトリウム1.18kg(9.37mol)の水溶液10Lを45℃にて1時間半かけて滴下した。過酸化水素残量が1ppm以下になったところで反応液を30℃に冷却し、水層を分離した後にイソプロパノールからメタノールへと濃縮置換した。析出している塩を濾別し、表題化合物2.11kg(6.95mol)をメタノール溶液として得た(収率97.4%)。
【0030】
<実施例2>
4−(5H−ジベンゾ[a、d]シクロヘプテン−5−イリデン)ピペリジンの製造
実施例1で得られた4−(5H−ジベンゾ[a、d]シクロヘプテン−5−イリデン)−1−メチルピペリジン N−オキシド2.11kg(6.95mol)をメタノール17.2Lに溶解し、硫酸鉄7水和物1.93kg(6.95mol)と、1.48mol/kg塩化水素−メタノール溶液3.29kg(4.87mol)とメタノール20Lの混合液に15〜20℃にて35分かけて滴下し、15℃にて2時間撹拌した。
反応を停止するため、本反応液に、水16.0L、6M塩酸3.92L(23.5mol)を順次加えた。反応液のpHが1から2になったことを確認後、メタノール含量が25重量%以下になるまで減圧濃縮して結晶を析出させ、溶液を10℃以下にまで冷却後、結晶を濾別した。
得られた結晶とトルエン26.1Lを混合し、8M水酸化カリウム水溶液1.11Lと水7.8Lの混合溶液を50℃にて滴下した。この温度にて3時間撹拌後室温に冷却し、水層を分離した。トルエン層を水7.83Lで洗浄し、水層を分離後、メタノールへと溶媒を濃縮置換し、全体で約5Lになるようにした。メタノール中で冷却することにより再結晶を行い、得られた結晶を減圧乾燥後、表題化合物951g(3.48mol)を得た(収率50.0%、HPLC純度99%以上)。
H NMR (CDCl
2.1ppm (2H,m:ピペリジン環CH2
2.3ppm (2H,m:ピペリジン環CH2
2.7ppm (2H,m:ピペリジン環CH2
2.9ppm (2H,m:ピペリジン環CH2
6.9ppm (2H,s:シクロヘプテン環二重結合CH)
7.2ppm (8H,m:ベンゼン環CH)
MS (ESI)計算値C20H10N(MH+)274 実測値274
【0031】
<参考例1>
4−(5H−ジベンゾ[a、d]シクロヘプテン−5−イリデン)−1−メチルピペリジン N−オキシドと無水酢酸との反応
実施例1で得られる4−(5H−ジベンゾ[a、d]シクロヘプテン−5−イリデン)−1−メチルピペリジン N−オキシド19mg(0.063mmol)をアセトニトリル0.6mlに懸濁させ、氷水浴中で冷却しながら当モルの無水酢酸6μLを加えた後室温下で撹拌した。反応液を濃縮後、2M−水酸化ナトリウム水溶液を加えて塩化メチレンで抽出、水洗後濃縮乾固することにより得た粗生成物のHPLC分析の結果、目的とする化合物である4−(5H−ジベンゾ[a、d]シクロヘプテン−5−イリデン)ピペリジンはHPLC面積比で10%程度であった。
【0032】
<参考例2>
4−(5H−ジベンゾ[a、d]シクロヘプテン−5−イリデン)−1−メチルピペリジン N−オキシドと塩化ニッケル(II)6水和物との反応
実施例1で得られる4−(5H−ジベンゾ[a、d]シクロヘプテン−5−イリデン)−1−メチルピペリジン N−オキシド208mg(0.685mmol)をメタノール3.4mlに溶解し、塩化ニッケル(II)6水和物170mg(0.715mmol)を加えて室温にて終夜撹拌した。HPLCにて分析した結果、原料のHPLCピークのみが観測され、目的とする化合物である、4−(5H−ジベンゾ[a、d]シクロヘプテン−5−イリデン)ピペリジンのHPLCピークは観測されなかった。
【0033】
<参考例3>
4−(5H−ジベンゾ[a、d]シクロヘプテン−5−イリデン)−1−メチルピペリジン N−オキシドと塩化ルテニウム(III)水和物との反応
実施例1で得られる4−(5H−ジベンゾ[a、d]シクロヘプテン−5−イリデン)−1−メチルピペリジン N−オキシド219mg(0.723mmol)をメタノール3.6mlに溶解し、塩化ルテニウム(III)水和物189mgを加えて室温にて終夜撹拌した。HPLCにて分析した結果、目的とする化合物、4−(5H−ジベンゾ[a、d]シクロヘプテン−5−イリデン)ピペリジンはHPLC面積比で約18%であった。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、セロトニン拮抗薬、抗血小板薬、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬等の中間体として有用なデスメチルサイプロヘプタジンを、難分解性のアルキルハライドを生成することなく、収率よく得ることができる。
また、酸性条件下で「デスメチルサイプロヘプタジンの酸塩」の結晶を析出させた後、塩基により脱塩後、「デスメチルサイプロヘプタジン」の結晶を析出させることにより、高純度のデスメチルサイプロヘプタジンを得ることができる。

Claims (5)

  1. 式(1)
    Figure 2005232002
    で表されるサイプロヘプタジンを、酸化剤と反応させることにより、式(2)
    Figure 2005232002
    で表されるN-オキシドを得、
    このN-オキシドを2価の鉄塩と反応させることによる、式(3)
    Figure 2005232002
    で表されるデスメチルサイプロヘプタジンの製造方法。
  2. 酸化剤が過酸化水素、ターシャリーブチルヒドロペルオキシド、又は3−クロロ過安息香酸である請求項1記載の製造方法。
  3. 鉄塩が硫酸鉄(II)、塩化鉄(II)、臭化鉄(II)、フッ化鉄(II)、乳酸鉄(II)、シュウ酸鉄(II)、リン酸鉄(II)、又はそれらの水和物である請求項1記載の製造方法。
  4. 式(2)で表されるN-オキシドと2価の鉄塩との反応において、酸を添加する請求項1記載の製造方法。
  5. 式(2)で表されるN-オキシドと2価の鉄塩との反応において得られる反応液に、反応を終了させる際に酸を添加し、酸性条件下で溶媒濃縮又は冷却により式(3)で表されるデスメチルサイプロヘプタジンの酸塩の結晶を析出させ、
    さらに、塩基により脱塩後、溶媒濃縮又は冷却により式(3)で表されるデスメチルサイプロヘプタジンの結晶を析出させることを特徴とする、デスメチルサイプロヘプタジンの精製方法。
    Figure 2005232002
    Figure 2005232002
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