JP2005231582A - 燃料タンクの取付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 取付構造の簡略化を図りかつ燃料ポンプ及び燃料液面揺動に起因する燃料タンクの振動、騒音を遮断する燃料タンク取付構造を提供することを目的とする。
【解決手段】 燃料タンク1に上下壁を貫通する孔2が設けられ、前記孔2にはラバー12を備えた接合部材10が取付けられ、この接合部材10により前記ラバー12介してフロアパネルP下面に前記燃料タンク1が取付けられている。
【選択図】 図2
【解決手段】 燃料タンク1に上下壁を貫通する孔2が設けられ、前記孔2にはラバー12を備えた接合部材10が取付けられ、この接合部材10により前記ラバー12介してフロアパネルP下面に前記燃料タンク1が取付けられている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、燃料タンクの取付構造に関する。
従来の燃料タンクの取付構造としては、燃料タンクを車体のフロアパネル下面に支持バンドにより固定するものがあり、例えば、支持バンドの端部に設けた係止部材を車体側のバンド固定部の開口部から挿入して係合部に係合し、係止部材の動きを規制する規制部材を支持バンド若しくは開口部に設けている(特許文献1参照)。
また、燃料タンクの組付け作業性を向上させるために、燃料タンクにフランジを設け、各サイドメンバに取付けられたブラケットにそのフランジを用いて燃料タンクを載置しボルトで締結することによって燃料タンクを固定したものもある(特許文献2参照)。
さらに、燃料タンクの中央部に凹部を形成して、その部分にボルト等の締結部材によって燃料タンクを車体のフロアパネルに固定するものもある。
特開平5−96962号公報
特開平5−229353号公報
また、燃料タンクの組付け作業性を向上させるために、燃料タンクにフランジを設け、各サイドメンバに取付けられたブラケットにそのフランジを用いて燃料タンクを載置しボルトで締結することによって燃料タンクを固定したものもある(特許文献2参照)。
さらに、燃料タンクの中央部に凹部を形成して、その部分にボルト等の締結部材によって燃料タンクを車体のフロアパネルに固定するものもある。
上記従来技術の燃料タンクの取付構造においては、タンク内に設けられた燃料ポンプの駆動音や燃料揺動音等が発生した場合に、これらが車体に伝達されると乗員に不快感を与えるため、車体のフロアパネルと燃料タンクとの間にラバーを設けている。
しかしながら、上記ラバーに燃料タンクからフロアパネルへ振動、騒音が伝達されないような振動遮断性能を付与するためには、ラバーの劣化、燃料タンクの収縮に伴う変位吸収、衝突時におけるラバーの変位、燃料タンクからのラバーの剥離等を考慮しなければならず、これらを満足するラバーを形成することが困難であるという問題がある。
しかしながら、上記ラバーに燃料タンクからフロアパネルへ振動、騒音が伝達されないような振動遮断性能を付与するためには、ラバーの劣化、燃料タンクの収縮に伴う変位吸収、衝突時におけるラバーの変位、燃料タンクからのラバーの剥離等を考慮しなければならず、これらを満足するラバーを形成することが困難であるという問題がある。
また、凹部を形成した燃料タンクをその凹部で締結してフロアパネルに固定する燃料タンク取付構造においては、車体のフロアパネル下面に支持バンドを設ける必要がないため取付構造を簡略化できる点で有利であるが、前記振動を遮断する要素を有しないため燃料タンクの振動を遮断できず、また、燃料タンク取付面の変形に対してはこれを吸収できないという問題がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、取付構造の簡略化を図りかつ燃料ポンプ及び燃料液面揺動に起因する燃料タンクの振動、騒音を遮断する燃料タンク取付構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載した発明は、燃料タンク(例えば、実施形態における燃料タンク1)に上下壁を貫通する孔(例えば、実施形態における孔2)が設けられ、前記孔には緩衝部材(例えば、実施形態におけるラバー12)を備えた接合部材(例えば、実施形態における接合部材10)が取付けられ、この接合部材により前記緩衝部材を介して車体(例えば、実施形態におけるフロアパネルP)下面に前記燃料タンクが取付けられていることを特徴とする。
このように構成することで、燃料タンクをその上下壁を貫通して内側に設けられた孔において接合部材で支持することが可能となる。
また、接合部材に設けた緩衝部材により燃料タンクから作用する騒音、振動を吸収し、これら騒音、振動が車体下面に伝達されるのを防止することが可能となる。
このように構成することで、燃料タンクをその上下壁を貫通して内側に設けられた孔において接合部材で支持することが可能となる。
また、接合部材に設けた緩衝部材により燃料タンクから作用する騒音、振動を吸収し、これら騒音、振動が車体下面に伝達されるのを防止することが可能となる。
請求項2に記載した発明は、前記孔の周縁には前記孔の内方に突出するフランジ部(例えば、実施形態におけるフランジ部3)が形成され、前記接合部材は、前記車体に取付けられた第1の剛性部材(例えば、実施形態における内筒部11)と、前記フランジ部に取付けられた第2の剛性部材(例えば、実施形態における外環部13)とを備え、前記第1の剛性部材と前記第2の剛性部材とを前記緩衝部材で連結したことを特徴とする。
このように構成することで、燃料タンク内の燃料ポンプ駆動音や燃料揺動音が第2の剛性部材に伝達されたとしても、緩衝部材によって吸収されるため、第1の剛性部材、つまり車体下面に伝達されるのを防止できる。
このように構成することで、燃料タンク内の燃料ポンプ駆動音や燃料揺動音が第2の剛性部材に伝達されたとしても、緩衝部材によって吸収されるため、第1の剛性部材、つまり車体下面に伝達されるのを防止できる。
請求項3に記載した発明は、前記孔の周縁には前記孔の内方に突出するフランジ部が形成され、前記接合部材は、一対の緩衝部材(例えば、実施形態におけるコイルバネ36a,36b)が対向するように取付けられた一対の剛性部材(例えば、実施形態における円板34,35)を備え、前記フランジ部を前記一対の緩衝部材の間に挟持して前記一対の剛性部材を締結部材(例えば、実施形態におけるボルト37,ナット38)で前記車体下面に締結したことを特徴とする。
このように構成することで、燃料タンク内の燃料ポンプ駆動音や燃料揺動音が発生しても一対の緩衝部材によって吸収されるため、一対の剛性部材、つまり車体下面に伝達されるのを防止できる。
このように構成することで、燃料タンク内の燃料ポンプ駆動音や燃料揺動音が発生しても一対の緩衝部材によって吸収されるため、一対の剛性部材、つまり車体下面に伝達されるのを防止できる。
請求項1に記載した発明によれば、燃料タンクをその上下壁を貫通して内側に設けられた孔において接合部材で支持することが可能となるため、タンクの外側に支持バンド等の取付け部材が必要なくなり、燃料タンクの取付構造の簡素化を図ることができる効果がある。
また、接合部材に設けた緩衝部材により燃料タンクから作用する騒音、振動を吸収し、これら騒音、振動が車体下面に伝達されるのを防止することが可能となるため、車室内における静粛性を高めることができる効果がある。
また、接合部材に設けた緩衝部材により燃料タンクから作用する騒音、振動を吸収し、これら騒音、振動が車体下面に伝達されるのを防止することが可能となるため、車室内における静粛性を高めることができる効果がある。
請求項2に記載した発明によれば、燃料タンク内の燃料ポンプ駆動音や燃料揺動音が第2の剛性部材に伝達されたとしても、緩衝部材によって吸収されるため、第1の剛性部材、つまり車体下面に伝達されるのを防止でき、したがって、燃料タンク騒音を確実に遮断して車室内における静粛性を高めることができる効果がある。
請求項3に記載した発明によれば、燃料タンク内の燃料ポンプ駆動音や燃料揺動音が発生しても一対の緩衝部材によって吸収されるため、一対の剛性部材、つまり車体下面に伝達されるのを防止でき、したがって、燃料タンク騒音を確実に遮断して車室内における静粛性を高めることができる効果がある。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明における第1の実施の形態に係る燃料タンクの断面図である。
同図に示すように、燃料タンク1は射出成型により形成された車両用の樹脂製燃料タンクであって、例えば箱形の形状を有しており、その内側には2箇所で上下壁が一体となって重合され、ここに上下壁を貫通して各々1個、合計で2個の孔2が形成されている。これら孔2の内側の周縁には、孔2の内方に突出するようにフランジ部3が形成されている。なお、この燃料タンク1は、車体下面のフロアパネルPの形状に合わせて形成されればよいため、箱型形状に限られものではなく、孔2の個数は2個に限られるものではない。
図1は、本発明における第1の実施の形態に係る燃料タンクの断面図である。
同図に示すように、燃料タンク1は射出成型により形成された車両用の樹脂製燃料タンクであって、例えば箱形の形状を有しており、その内側には2箇所で上下壁が一体となって重合され、ここに上下壁を貫通して各々1個、合計で2個の孔2が形成されている。これら孔2の内側の周縁には、孔2の内方に突出するようにフランジ部3が形成されている。なお、この燃料タンク1は、車体下面のフロアパネルPの形状に合わせて形成されればよいため、箱型形状に限られものではなく、孔2の個数は2個に限られるものではない。
図2に示すように、車体のフロアパネルPには中央部が下方に膨出したブラケットBがフランジFを介して取付けられ、このブラケットBに接合部材10を介して燃料タンク1が取付けられている。
接合部材10は、中央部に内筒部(第1の剛性部材)11を有すると共にこの内筒部11を囲むようにしてリング状の外環部(第2の剛性部材)13を備え、内筒部11と外環部13とが加硫接着され緩衝性に優れたラバー(緩衝部材)12により連結されている。
接合部材10は、中央部に内筒部(第1の剛性部材)11を有すると共にこの内筒部11を囲むようにしてリング状の外環部(第2の剛性部材)13を備え、内筒部11と外環部13とが加硫接着され緩衝性に優れたラバー(緩衝部材)12により連結されている。
外環部13は断面略L字状の部材で、主として内周壁13aは前記ラバー12を介して内筒部11に連結され、下壁13bは前記燃料タンク1のフランジ部3に取付けられるようになっている。なお、外環部13の内周壁13aの上縁には外側フランジ13cが形成されこの部位にも内周壁13aに接着されたラバー12が回り込んで接着されている。また、ラバー12に突起部12aを設けることにより、フロアパネルPやブラケットBとの干渉を防ぐことも可能である。
そして、前記内筒部11に下方からボルト14が挿通され、このボルト14をブラケットBの中央部上面に設けられたナット15にブラケットBを貫通して締結すると共に、前記外環部13の下壁13bを燃料タンク1の孔2の周囲に設けたフランジ部3に重合し、これらフランジ部3と外環部13の下壁13bとを貫通して下方から挿入されたボルト16をナット17に締め付けて両者を締結している。なお、ナット15、ナット17はウエルドナットでもよい。また、下壁13bの内径よりも大きな円板18を内筒部11の下部に設置することにより、ラバー12の劣化や外的要因等による万一の燃料タンク1の落下を防止できる。
前記内筒部11、ラバー12、外環部13、ボルト14、ナット15、ボルト16、ナット17とにより接合部材10が構成されている。
そして、前記内筒部11に下方からボルト14が挿通され、このボルト14をブラケットBの中央部上面に設けられたナット15にブラケットBを貫通して締結すると共に、前記外環部13の下壁13bを燃料タンク1の孔2の周囲に設けたフランジ部3に重合し、これらフランジ部3と外環部13の下壁13bとを貫通して下方から挿入されたボルト16をナット17に締め付けて両者を締結している。なお、ナット15、ナット17はウエルドナットでもよい。また、下壁13bの内径よりも大きな円板18を内筒部11の下部に設置することにより、ラバー12の劣化や外的要因等による万一の燃料タンク1の落下を防止できる。
前記内筒部11、ラバー12、外環部13、ボルト14、ナット15、ボルト16、ナット17とにより接合部材10が構成されている。
上記の構成からなる接合部材10において、車両走行時等に、燃料タンク1内の燃料ポンプの作動や燃料の揺動に起因して振動や騒音が発生して、接合部材10の外環部13に伝達されるが、この振動や騒音はラバー12の弾性変形によって吸収されるため、内筒部11を介してフロアパネルPには伝達されず遮断される。したがって、燃料タンク1の振動や騒音が車室内のこもり音となることがなくなり、車室内の静粛性を高めることができる。
また、燃料タンク1の内側に設けた孔2に接合部材10を設け、この接合部材10を介して燃料タンク1をフロアパネルPに取付けるため、従来のように燃料タンク1をフロアパネルPに固定する際、燃料タンク1の外側に支持バンド等が必要なくなり、燃料タンク1の取付構造の簡略化を図ることができる。
そして、燃料タンク1自体が、車体のフロアパネルPに接合部材10を介してフローティング支持されたダイナミックダンパとして機能するため、低周波ロードノイズの低減効果を発揮することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態を図3に基づいて説明する。なお、第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
この実施の形態では、燃料タンク1のフランジ部3を、金属製のインサート部品で形成したり、あるいは樹脂部分を金属で被覆することにより形成したものである。フランジ部3には孔2が形成され、ここに接合部材20を介して燃料タンク1が取付けられている。
接合部材20は、下方に向かって凸設されたフロアパネルPの取付面Tに固定されるリング状の台座部21を備えている。台座部21は一部が内径を小さくして下方に突出して形成されたリング状の突出部21aを有し、ここに外環部22がボルト26により固定されている。この外環部22の内壁面にはラバー23が加硫接着により取付けられ、ラバー23の内周壁に軸部24が外環部22と同様に加硫接着により取付けられている。
接合部材20は、下方に向かって凸設されたフロアパネルPの取付面Tに固定されるリング状の台座部21を備えている。台座部21は一部が内径を小さくして下方に突出して形成されたリング状の突出部21aを有し、ここに外環部22がボルト26により固定されている。この外環部22の内壁面にはラバー23が加硫接着により取付けられ、ラバー23の内周壁に軸部24が外環部22と同様に加硫接着により取付けられている。
前記軸部24は先端部24aに行くほど徐々に先細り形状に形成された円錐状の部材である。この軸部24には下部に雄ネジ部27が形成され、この雄ネジ部27を前記フランジ部3の孔2に上方から挿通してナット25を締結して、燃料タンク1が車体パネルPに固定されている。なお、突出部21aの内径よりも大きな円板28を、接続部29を介して軸部24の先端部24aと接続して突出部21aの上部に設置することにより、ラバー12の劣化や外的要因等による万一の燃料タンク1の落下を防止できる。
前記台座部21、外環部22、ラバー23、軸部24、ナット25及びボルト26により接合部材20が構成されている。
前記台座部21、外環部22、ラバー23、軸部24、ナット25及びボルト26により接合部材20が構成されている。
上記の構成からなる接合部材20においても、車両走行時等に、燃料タンク1内の燃料ポンプの作動や燃料の揺動に起因して発生する振動や騒音をラバー23の弾性変形によって吸収できるため、これら燃料タンク1の振動や騒音が車室内のこもり音となることがなくなり、車室内の静粛性を高めることができる。また、従来のように支持バンド等が必要なくなり、燃料タンク1の取付構造の簡略化を図ることができる。そして、燃料タンク1自体が、ダイナミックダンパとして機能するため、低周波ロードノイズの低減効果を発揮することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態を図4に基づいて説明する。この実施の形態では、燃料タンク1回りの構成については第1の実施の形態と同様であるが接合部材の構成が大きく異なっている。なお、他の部分については第1の実施の形態と同一部分に同一符号を付して説明は省略する。
この実施の形態における接合部材30は、内筒部31と、この内筒31の上端部に溶接などで固定された円板32と、この内筒31の下端部に溶接などで固定された円板33とを備えている。なお、円板32,33には各々貫通孔32a,33aが形成されている。
内筒31の外側には、前記円板32,33より内径が大きくかつ外径が小さい輪状の円板34、円板35が各々設けられている。これら円板34及び円板35は、内径側において相互に接する方向に屈曲された屈曲部34a,35aがそれぞれ形成され、外径側において相互に離間する方向に屈曲された屈曲部34b,35bがそれぞれ形成されている。そして、内筒部31の上端の円板32と上側の円板34との間にコイルバネ36aが介装され、内筒部31の下端の円板33と下側の円板35との間にコイルバネ36bが介装されている。
なお、円板32,33にはそれぞれ、コイルバネ36a,36bの据付け位置を固定できるように凹部32b,33bが設けられている。また、屈曲部34a,35aは、燃料タンク1のフランジ部3の移動を抑止できるように屈曲されており、屈曲部34b,35bは、コイルバネ36a,36bの据付け位置を固定できるように屈曲されている。
内筒31の外側には、前記円板32,33より内径が大きくかつ外径が小さい輪状の円板34、円板35が各々設けられている。これら円板34及び円板35は、内径側において相互に接する方向に屈曲された屈曲部34a,35aがそれぞれ形成され、外径側において相互に離間する方向に屈曲された屈曲部34b,35bがそれぞれ形成されている。そして、内筒部31の上端の円板32と上側の円板34との間にコイルバネ36aが介装され、内筒部31の下端の円板33と下側の円板35との間にコイルバネ36bが介装されている。
なお、円板32,33にはそれぞれ、コイルバネ36a,36bの据付け位置を固定できるように凹部32b,33bが設けられている。また、屈曲部34a,35aは、燃料タンク1のフランジ部3の移動を抑止できるように屈曲されており、屈曲部34b,35bは、コイルバネ36a,36bの据付け位置を固定できるように屈曲されている。
そして、前記燃料タンク1のフランジ部3を前記円板34と円板35とで挟持した状態で、前記内筒部31内及び円板32,33を貫通して下方からボルト37を挿通し、このボルト37をフロアパネルPのブラケットBのナット38に締結して、燃料タンク1を接合部材30を介して車体に取付けている。
前記内筒部31、円板32,33、円板34,35、コイルバネ36a,36b、ボルト37及びナット38により接合部材30が構成されている。
前記内筒部31、円板32,33、円板34,35、コイルバネ36a,36b、ボルト37及びナット38により接合部材30が構成されている。
上記の構成からなる接合部材30において、車両走行時等に、燃料タンク1内の燃料ポンプの作動や燃料の揺動に起因して振動や騒音が発生して、接合部材30の円板34,35に伝達されて円板34,35が上下に振動するが、この振動はコイルバネ36a,36bが弾性変形することによって吸収される。したがって、円板32,33には伝達されず、これらを介して振動や騒音がフロアパネルPには伝達されずに遮断される。したがって、燃料タンク1の振動や騒音が車室内のこもり音となることがなくなり、車室内の静粛性を高めることができる。
また、燃料タンク1内部に設けた孔2に接合部材30を設け、この接合部材30を介して燃料タンク1をフロアパネルPに取付けるため、従来のように燃料タンク1をフロアパネルPに固定する際、燃料タンク1の外側に支持バンド等が必要なくなり、燃料タンク1の取付構造の簡略化を図ることができる。
そして、燃料タンク1自体が、車体のフロアパネルPに接合部材30を介してフローティング支持されたダイナミックダンパとして機能するため、低周波ロードノイズの低減効果を発揮することができる。
とりわけ、この実施の形態においては、コイルバネコイルバネ36a,36bを交換するだけで、燃料タンク1の重量に応じて最適なダンパ性能を設定できるため、汎用性に優れているメリットがある。
とりわけ、この実施の形態においては、コイルバネコイルバネ36a,36bを交換するだけで、燃料タンク1の重量に応じて最適なダンパ性能を設定できるため、汎用性に優れているメリットがある。
次に、本発明の第4の実施の形態を図5に基づいて説明する。この実施の形態は前記第3の実施の形態における円板34,35を廃止すると共にコイルバネ36a,36bに替えてラバー44,45を介装したものである。なお、燃料タンク1回りの構成は、上記第1の実施の形態と同様であるので同一部分に同一符号を付して説明は省略する。
つまり、この実施の形態の接合部材40は、前記実施の形態の内筒部31と同一構成の内筒部41と、前記実施の形態の円板32,33と同一構成の円板42,43とを備えている。そして、前記上側の円板42と燃料タンク1のフランジ部3との間にラバー44が介装され、前記下側の円板43と燃料タンク1のフランジ部3との間にラバー45が介装されている。
各ラバー44,45は同一構造のものを互いに上下を逆にして介装したものであり、内部には空間部44a,45aが形成されている。そして、空間部44a,45aには燃料タンク1のフランジ部3に対向する位置に突起44b、45bが形成され、突起44b、45bの形状、大きさを適宜選択することにより弾性力のチューニングを可能としている。なお、円板42,43には各々貫通孔42a,43aが形成されている。
各ラバー44,45は同一構造のものを互いに上下を逆にして介装したものであり、内部には空間部44a,45aが形成されている。そして、空間部44a,45aには燃料タンク1のフランジ部3に対向する位置に突起44b、45bが形成され、突起44b、45bの形状、大きさを適宜選択することにより弾性力のチューニングを可能としている。なお、円板42,43には各々貫通孔42a,43aが形成されている。
そして、前記燃料タンク1のフランジ部3を前記ラバー44,45で挟持した状態で、前記内筒部41内及び円板42,43を貫通して下方からボルト46を挿通し、このボルト46をフロアパネルPのブラケットBのナット47に締結して、燃料タンク1に接合部材40を介して車体に取付けている。前記内筒部41、円板42,43、ラバー44,45、ボルト46及びナット47により接合部材40が構成されている。
上記の構成からなる接合部材40においても、車両走行時等に、燃料タンク1内の燃料ポンプの作動や燃料の揺動に起因して発生する振動や騒音をラバー44,45の弾性変形によって吸収できるため、これら燃料タンク1の振動や騒音が車室内のこもり音となることがなくなり、車室内の静粛性を高めることができる。また、従来のように支持バンド等が必要なくなり、燃料タンク1の取付構造の簡略化を図ることができる。そして、燃料タンク1自体が、ダイナミックダンパとして機能するため、低周波ロードノイズの低減効果を発揮することができる。
とりわけ、この実施の形態においては前記実施の形態に比較して円板34,35が廃止できる分だけ、部品点数が少なくて済む点で有利である。
とりわけ、この実施の形態においては前記実施の形態に比較して円板34,35が廃止できる分だけ、部品点数が少なくて済む点で有利である。
なお、上記各実施の形態に限らず、接合部材には、燃料タンク1からの振動を車体のフロアパネルPに伝達しないように、フロアパネルPと燃料タンク1との間に介在する緩衝部材が設けられればよい。また、その緩衝部材は、上記各実施の形態に例示されたマウントラバーまたはコイルバネに限らず、燃料タンク1からの振動を吸収することが可能な部材であればよい。
P フロアパネル(車体)
1 燃料タンク
2 孔
3 フランジ部
10 接合部材
12 ラバー(緩衝部材)
11 内筒部(第1の剛性部材)
13 外環部(第2の剛性部材)
34,35 円板
36a,36b コイルバネ(一対の緩衝部材)
37 ボルト(締結部材)
38 ナット(締結部材)
1 燃料タンク
2 孔
3 フランジ部
10 接合部材
12 ラバー(緩衝部材)
11 内筒部(第1の剛性部材)
13 外環部(第2の剛性部材)
34,35 円板
36a,36b コイルバネ(一対の緩衝部材)
37 ボルト(締結部材)
38 ナット(締結部材)
Claims (3)
- 燃料タンクに上下壁を貫通する孔が設けられ、前記孔には緩衝部材を備えた接合部材が取付けられ、この接合部材により前記緩衝部材を介して車体下面に前記燃料タンクが取付けられていることを特徴とする燃料タンクの取付構造。
- 前記孔の周縁には前記孔の内方に突出するフランジ部が形成され、
前記接合部材は、前記車体に取付けられた第1の剛性部材と、前記フランジ部に取付けられた第2の剛性部材とを備え、前記第1の剛性部材と前記第2の剛性部材とを前記緩衝部材で連結したことを特徴とする請求項1記載の燃料タンクの取付構造。 - 前記孔の周縁には前記孔の内方に突出するフランジ部が形成され、
前記接合部材は、一対の緩衝部材が対向するように取付けられた一対の剛性部材を備え、前記フランジ部を前記一対の緩衝部材の間に挟持して前記一対の剛性部材を締結部材で前記車体下面に締結したことを特徴とする請求項1記載の燃料タンクの取付構造。
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ID=35014962
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004046296A Withdrawn JP2005231582A (ja) | 2004-02-23 | 2004-02-23 | 燃料タンクの取付構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005231582A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100931053B1 (ko) | 2008-04-02 | 2009-12-10 | 현대자동차주식회사 | 엘피지 봄베 마운팅 장치 |
US7658414B2 (en) | 2005-03-25 | 2010-02-09 | Honda Motor Co., Ltd. | Fuel tank fixing structure |
JP2015042885A (ja) * | 2013-08-26 | 2015-03-05 | 東洋ゴム工業株式会社 | 緩衝具 |
-
2004
- 2004-02-23 JP JP2004046296A patent/JP2005231582A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7658414B2 (en) | 2005-03-25 | 2010-02-09 | Honda Motor Co., Ltd. | Fuel tank fixing structure |
KR100931053B1 (ko) | 2008-04-02 | 2009-12-10 | 현대자동차주식회사 | 엘피지 봄베 마운팅 장치 |
JP2015042885A (ja) * | 2013-08-26 | 2015-03-05 | 東洋ゴム工業株式会社 | 緩衝具 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070501 |