JP2005230252A - 手の洗浄消毒装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】手を挿入するだけで、手の洗浄、消毒が自動的に行え、医療機関における院内感染、食品を取り扱う施設における食中毒を未然に防止できる手の洗浄消毒装置を提供することにある。
【解決手段】 手を挿入する手挿入部12及び手挿入部に連通する洗浄消毒室13を構成した本体11と、本体に設けられ洗浄流体、乾燥流体及び消毒流体を前記洗浄消毒室に向かって選択的に噴出可能な独立もしくは共通の流体シャワー機構15と、流体シャワー機構に接続して設けられ洗浄流体を供給する洗浄流体供給路27、乾燥流体供給路24及び消毒流体供給路26と、各供給路を選択的に開閉もしくは切換えて前記流体シャワー機構に向かう洗浄流体、乾燥流体及び消毒流体のいずれかを選択するコントローラ30と、コントローラを指令信号を入力する入力部としてのフットスイッチとを具備したことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えば、医療機関、食品を取り扱う施設等に設置され、手を挿入するだけで洗浄、消毒できる手の洗浄消毒装置に関する。
病院等の医療機関においては、医師、看護士等の医療従事者の手洗い励行が厳しく指導されている。例えば、水道水の流水による手洗い後、乾式性のアルコール消毒等が実施されている。しかし、MRSA、BRE、結核菌等の院内感染が後を絶たない。
これは、手洗い及びアルコール消毒にしても、その実施する時間、方法に個人差があり、水道水の流水による手洗い後、乾式性のアルコール消毒しても、手洗いが不十分であったり、消毒が不十分のために、医療従事者の感染事故、医療従事者が媒体となって院内感染を起こす虞がある。
また、外食産業、レストランの厨房室等の食品を取り扱う施設においても、関係者の手洗い励行が厳しく指導されているが、その実施する時間、方法に個人差があり、水道水の流水による手洗いを行っても、手洗いが不十分のために、食中毒を起こす虞がある。
しかしながら、従来においては、手洗い後の乾燥機は市販されているものの、手を洗浄消毒する機器は知られていない。
この発明の目的は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、手を挿入するだけで、手の洗浄、消毒が自動的に行え、医療機関における院内感染、食品を取り扱う施設における食中毒を未然に防止できる手の洗浄消毒装置を提供することにある。
この発明は、前記目的を達成するために、請求項1は、手を挿入する手挿入部及び手挿入部に連通する洗浄消毒室を構成した本体と、前記本体に設けられ洗浄流体、乾燥流体及び消毒流体を前記洗浄消毒室に向かって選択的に噴出可能な独立もしくは共通の流体シャワー機構と、前記流体シャワー機構に接続して設けられ洗浄流体を供給する洗浄流体供給路、乾燥流体供給路及び消毒流体供給路と、前記各供給路を選択的に開閉もしくは切換えて前記流体シャワー機構に向かう洗浄流体、乾燥流体及び消毒流体のいずれかを選択するコントローラと、前記コントローラを指令信号を入力する入力部とを具備したことを特徴とする手の洗浄消毒装置にある。
請求項2は、請求項1の前記手挿入部は、両腕が独立して挿入できる挿入孔と、この挿入孔の内周部に設けられ腕の外周面に密着するシール部を有していることを特徴とする。
請求項3は、請求項1の前記手挿入部は、前記本体の前面にスライド式に開閉自在に設けた一対の開閉蓋と、この両開閉蓋の合わせ面にそれぞれ設けられた半円状の切欠部とからなり、前記開閉蓋の合わせ面を合わせたときに、腕が挿入される円形の挿入孔が形成されることを特徴とする。
請求項4は、請求項1の前記流体シャワー機構は、前記洗浄消毒室の内周部に設けられ、前記手挿入部と反対方向に向かって開口する多数のノズルを有していることを特徴とする。
請求項5は、請求項1の前記入力部は、フットスイッチであることを特徴とする。
この発明によれば、手を挿入するだけで、手の洗浄、乾燥、消毒が連続的に短時間に自動的に行うことができ、医療機関や食品を取り扱う施設に設置することにより、医療機関における院内感染、食品を取り扱う施設における食中毒を未然に防止できるという効果がある。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3は第1の実施形態を示し、図1は手の洗浄消毒装置の縦断平面図、図2は同じく縦断側面図、図3は同じく斜視図である。本実施形態は、例えば医療機関等に設置される手の洗浄消毒装置を示し、本体11は、矩形箱状に構成され、前面11a、背面11b、上下面11c,11d及び両側面11e,11fを備えている。
本体11の前面11aには左右の手L,Rを独立して挿入することができる円形状の開口からなる手挿入部12が左右に隣接して設けられている。本体11の内部には手挿入部12に連通する空間からなる洗浄消毒室13が設けられている。手挿入部12の内周面にはゴム、合成樹脂シートからなり、十字状のスリットを有したシール材14が装着され、手挿入部12から洗浄消毒室13まで手L,Rを挿入したとき、手首あるいは腕が手挿入部12に位置するため、シール材14が手首あるいは腕に密着するようになっている。
本体11の内部の洗浄消毒室13は密閉された水密構造であり、その内周面に沿って流体シャワー機構15が設けられている。この流体シャワー機構15について説明すると、洗浄消毒室13の最も奥部には円環状のヘッダー16が設けられている。このヘッダー16には例えば2本の幹管17a,17bの一端部が接続されている。一方の幹管17aは洗浄消毒室13の上面11cに沿って前面11a近傍まで延長され、他方の幹管17bは洗浄消毒室13の下面11dに沿って前面11a近傍まで延長されている。さらに、両幹管17a,17bの中途部には洗浄消毒室13の内周面に沿って複数の環状のノズル管18が洗浄消毒室13の前後方向に所定間隔を存して配置されている。これらノズル管18は両幹管17a,17bと連通しているとともに、前記手挿入部12と反対方向で、しかも洗浄消毒室13の中央部に向かって開口する多数のノズル19が設けられている。このノズル19は洗浄流体としての洗浄水、乾燥流体としての温風及び消毒流体としてのアルコール噴霧を噴出可能である。
また、本体11の背面11b側の外部には機械室20が設けられ、この機械室20には温風を発生する温風発生機器21及びアルコール噴霧機器22が設けられている。温風発生機器21は第1のバルブ23を有する乾燥流体供給路24を介して流体シャワー機構15のヘッダー16に接続され、アルコール噴霧機器22は第2のバルブ25を有する消毒流体供給路26を介して流体シャワー機構15のヘッダー16に接続されている。さらに、流体シャワー機構15のヘッダー16には水道水等の洗浄流体供給路27が接続され、この洗浄流体供給路27の途中には第3のバルブ28が設けられている。また、洗浄消毒室13の底部には排水口29が設けられている。
前記温風発生機器21、アルコール噴霧機器22及び第1〜第3のバルブ23,25,28は機械室20に設けられたコントローラ30に電気的に接続され、コントローラ30からの指令によって温風発生機器21及びアルコール噴霧機器22の温度調節、吐出量及び第1〜第3のバルブ23,25,28の開閉制御が行われるようになっている。
コントローラ30には電気コード31を介して入力部としてのフットスイッチ32が設けられている。このフットスイッチ32には洗浄、乾燥及び消毒の選択スイッチ、温風発生機器21及びアルコール噴霧機器22の温度調節及び吐出量調節及び第1〜第3のバルブ23,25,28の開閉スイッチ等が設けられている。
次に、前述のように構成された手の洗浄消毒装置の作用について説明する。
まず、手を洗浄した後、乾燥し、次に手を消毒する場合について説明する。左右の手R、Lを手挿入部12から洗浄消毒室13に挿入すると、手首あるいは腕に手挿入部12のシール材14が密着する。フットスイッチ32によって第3のバルブ28を開放すると、水道水は洗浄流体供給路27を介して流体シャワー機構15のヘッダー16に供給される。ヘッダー16に供給された水道水は両幹管17a,17bを介してノズル管18に導かれ、多数のノズル19から手R、Lに向って吹き付けられる。従って、汚染された手R、Lは水道水によって洗い落とされ、汚染された水道水は排水口29から排水される。
次に、フットスイッチ32によって第3のバルブ28を閉塞し、第1のバルブ23を開放すると、温風発生機器21から温風が乾燥流体供給路24を介して流体シャワー機構15のヘッダー16に供給される。ヘッダー16に供給された温風は両幹管17a,17bを介してノズル管18に導かれ、多数のノズル19から手R、Lに向って温風が吹き付けられる。従って、洗浄された手R、Lは温風によって乾燥される。
次に、フットスイッチ32によって第1のバルブ23を閉塞し、第2のバルブ25を開放すると、アルコール噴霧機器22から噴霧状のアルコールが消毒流体供給路26を介して流体シャワー機構15のヘッダー16に供給される。ヘッダー16に供給された噴霧状のアルコールは両幹管17a,17bを介してノズル管18に導かれ、多数のノズル19から手R、Lに向って噴霧状のアルコールが吹き付けられる。従って、洗浄・乾燥された手R、Lは噴霧状のアルコールによって消毒される。
従って、洗浄・消毒しようとする左右の手R、Lを手挿入部12から洗浄消毒室13に挿入し、フットスイッチ32によって第1〜第3のバルブ23,25,28の開閉スイッチを操作するだけで、短時間に洗浄・消毒できる。また、このとき、温風発生機器21及びアルコール噴霧機器22の温度調節及び吐出量調節もフットスイッチ32によって制御できる。
また、ノズル管18のノズル19から噴射する洗浄水、温風、噴霧状のアルコールは、手挿入部12と反対方向で、しかも洗浄消毒室13の中央部に向かって開口しているため、手挿入部12方向に向うこともなく、またシール材14によってシールされているため、衣服を濡らすこともない。
なお、医療機関等に設置される手の洗浄消毒装置を想定してアルコール噴霧による消毒まで行ったが、食品を取り扱う施設においては、洗浄・乾燥までで止めてもよい。また、水道水によって洗浄する場合について説明したが、電解水、純水を用いてもよい。また、温風乾燥工程で、滅菌フィルターを通して空気を温め、急速乾燥するようにしてもよい。
さらに、フットスイッチ32によってバルブの切換えを行うようにしたが、洗浄・消毒しようとする左右の手R、Lを手挿入部12から洗浄消毒室13に挿入したとき、その手R、Lを光センサ等によって感知し、洗浄・乾燥・消毒が自動的に行えるようにしてもよく、音声認識機能を備え、音声によってコントローラ30に入力するようにしてもよい。
図4及び図5は第2の実施形態を示し、図4は本体の正面図、図5(a)は手挿入部の正面図、(b)はA−A線に沿う断面図である。本体11の前面11aには上下スライド式に開閉自在な開閉蓋35が設けられている。開閉蓋35は、下部に位置する固定蓋36と、上部に位置し、上下動可能な可動蓋37とから構成され、可動蓋37は例えばエアシリンダ38によって上下動するようになっている。固定蓋36と可動蓋37との合わせ面36a,37aにはそれぞれ設けられた半円状の切欠部39,40が設けられている。そして、開閉蓋35の合わせ面36a,37aを合わせたとき(閉じたとき)に、腕が挿入される円形の手挿入孔41が形成されるようになっている。
切欠部39,40の内周部には圧縮空気によって膨張したバルーン状のシール材42が装着されている。従って、可動蓋37を上方へ移動させた状態で、左右の手R、Lを手挿入部42から洗浄消毒室13に挿入すると、手首あるいは腕が切欠部39,40に位置する。次に、フットスイッチ32を操作してエアシリンダ38によって可動蓋37を下降させ、開閉蓋35の合わせ面36a,37aを合わせると、手首あるいは腕が手挿入孔41に挿入された状態となり、同時にバルーン状のシール材42によって手首あるいは腕がシールされる。従って、洗浄時に洗浄液が飛散しても、衣服を濡らすことなく、洗浄・消毒できる。
なお、手挿入部41に設けたシール材42の構造は、予め圧縮空気によって膨張したバルーン状のシール材42に限定されず、手首あるいは腕を手挿入孔41に挿入したことを感知してシール材に圧縮空気が供給されるようにしてもよく、その構造も限定されるものではない。
なお、この発明は、前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組合わせてもよい。
この発明の第1の実施形態を示し、手の洗浄消毒装置の縦断平面図。 同実施形態の縦断側面図。 同実施形態の斜視図。 この発明の第2の実施形態を示し、手の洗浄消毒装置の本体の正面図。 同実施形態の手挿入部を示し、(a)は正面図、(b)はA−A線に沿う断面図。
符号の説明
11…本体、12…手挿入部、13…洗浄消毒室、14…シール材、15…流体シャワー機構、19…ノズル、23,25,28…バルブ、24…乾燥流体供給路、26…消毒流体供給路、27…洗浄流体供給路、30…コントローラ、32…フットスイッチ

Claims (5)

  1. 手を挿入する手挿入部及び手挿入部に連通する洗浄消毒室を構成した本体と、
    前記本体に設けられ洗浄流体、乾燥流体及び消毒流体を前記洗浄消毒室に向かって選択的に噴出可能な独立もしくは共通の流体シャワー機構と、
    前記流体シャワー機構に接続して設けられ洗浄流体を供給する洗浄流体供給路、乾燥流体供給路及び消毒流体供給路と、
    前記各供給路を選択的に開閉もしくは切換えて前記流体シャワー機構に向かう洗浄流体、乾燥流体及び消毒流体のいずれかを選択するコントローラと、
    前記コントローラを指令信号を入力する入力部と、
    を具備したことを特徴とする手の洗浄消毒装置。
  2. 前記手挿入部は、両腕が独立して挿入できる挿入孔と、この挿入孔の内周部に設けられ腕の外周面に密着するシール部を有していることを特徴とする請求項1記載の手の洗浄消毒装置。
  3. 前記手挿入部は、前記本体の前面にスライド式に開閉自在に設けた一対の開閉蓋と、この両開閉蓋の合わせ面にそれぞれ設けられた半円状の切欠部とからなり、前記開閉蓋の合わせ面を合わせたときに、腕が挿入される円形の挿入孔が形成されることを特徴とする請求項1記載の手の洗浄消毒装置。
  4. 前記流体シャワー機構は、前記洗浄消毒室の内周部に設けられ、前記手挿入部と反対方向に向かって開口する多数のノズルを有していることを特徴とする請求項1記載の手の洗浄消毒装置。
  5. 前記入力部は、フットスイッチであることを特徴とする請求項1記載の手の洗浄消毒装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008188228A (ja) * 2007-02-05 2008-08-21 Kagoshima Supersonic Technical Laboratory Co Ltd 超音波洗浄方法および装置
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RU2651759C1 (ru) * 2016-12-06 2018-04-23 Федеральное бюджетное учреждение науки "Научно-исследовательский институт дезинфектологии" Федеральной службы по надзору в сфере защиты прав потребителей и благополучия человека Устройство для обеззараживания рук
IT201700033064A1 (it) * 2017-03-27 2018-09-27 Spano Renato Isidoro Michele Dispositivo semi-automatico per il lavaggio delle mani

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