JP2005230207A - 健脚制御大腿義足 - Google Patents

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Abstract

【課題】 単純なアルゴリズムで、確実に膝折れを防止し、坂道の昇降、階段の昇降ができる高機能大腿義足を提供する。
【解決手段】 健脚側の下肢の運動を検出し、その検出された健脚側の下肢の運動から患者の運動パターンを判定し、その判定された運動パターンに従って義足の膝関節を制御する。より具体的には、健脚側のかかと荷重検出器22とつま先荷重検出器23からの信号により義足の膝関節のダンパーを制御する。基本的には各検出器22、23の信号の立ち上がりを検出して膝関節をアンロックとする遊脚相制御75を行い、信号の立ち下がりを検出してロックとする立脚相制御76を行う。この基本的な制御に加え、歩行周期を検出して遅速信号を出し、階段下りを検出してイールディング信号を出すことにより、より健常者に近い義足の動作を可能とする。
【選択図】 図5

Description

本発明は、膝関節を失った患者に用いられる大腿義足に関し、特に、平地歩行だけでなく坂道や階段の昇降をも可能とする大腿義足に関する。
膝関節を失った患者に用いられる大腿義足の最も単純なものは膝関節機能を持たない単なる棒である。しかし、この義足は遊脚相時に腰を捻って義足を前方に振り出さねばならず、歩容が極度に悪い。そこで、ヒンジのような膝関節を有する義足が提供される。膝関節を有する義足では立脚相での膝折れを防止することが転倒を防ぐ上で重要である。ある義足では患者が立脚期に股関節を伸展方向に力を入れることにより膝折れを防いでいた。また、膝関節にリンク機構を用いて、立脚期に膝の回転中心が足からの作用力線より前方に来るようにして膝折れを確実に防ぐものが、特開2002−58689号公報に提案されている。
ところで、人間の膝は単なるヒンジではなく、歩行、運動のパターンに従って様々な筋肉が働き微妙な屈曲伸展力を作用させている。そこで、義足の膝関節にも、より複雑な作用をするものが提案されるようになった。特開平9−551号公報には、エアシリンダの絞り弁を制御し、遊脚相の膝の屈曲伸展の抵抗を歩行スピードによって制御するものが提案されている。日本特許第3,131,933号(USP5,383,939)には、膝角度センサーと足負荷センサーからの信号に基づきコンピュータを用いて義足が歩行の如何なる状態に現在あるかを判定し、その状態に応じた膝関節の屈曲抵抗と伸展抵抗とを別々に制御するものが提案されている。また、特開2001−218778号公報には、義足の大腿ソケット内に2つのセンサーを設け、体重負荷と切断脚の断端の筋肉の収縮とを検出し、その信号により膝の屈曲抵抗を制御するものが提案されている。
特開2002−58689号公報 特開平9−551号公報 日本特許第3,131,933号(USP5,383,939) 特開2001−218778号公報
ところで、上記の従来の義足は、いずれも、義足側からだけの情報により膝関節を制御しようとしている。このため、例えば特許文献3の大腿義足は、膝角度、義足の骨格への負荷等の複雑な情報を処理しなければならず、その検出器だけでも装置が複雑になる。また、義足側の情報で、足関節に伸展モーメントが加わったか(かかとに荷重が加わったとき)、屈曲モーメントが加わったか(つま先に荷重が加わったとき)により歩行の状態を判断しているため、後退歩行には対応できなかった。また、階段を下りることはできても階段を上ることはできない。特許文献4の大腿義足は、断端の筋肉の緊張により患者の意図する運動を判断するため、コントロールが難しく、患者に訓練が必要になる。また、患者によっては必要な断端の緊張が得られない場合もある。
本発明は、従来のものとは発想を異にし、健脚側の下肢からの情報により大腿義足の膝関節を制御しようとするものである。健常者の歩行運動を考えてみるに、左右の下肢は180度位相がずれて全く同じ動きをしている。一方の足に荷重しているとき(立脚相)は他方の足は非荷重である(遊脚相)。したがって、おおざっぱに言えば、健脚側に荷重しているときは義足側は非荷重に、健脚側が非荷重のときは義足側に荷重されているといえる。そこで、健脚側が荷重されているときは義足の膝関節は自由に動き(遊脚相)、健脚側が非荷重になったときは義足の膝関節を固定(立脚相に)すれば良いことになる。歩行運動のように左右の下肢が対象に動くものではない運動も、健脚側の動きにより義足の関節を制御し所望の運動を達成することが容易である。従来のように、患者の断端の筋肉の緊張や義足側の動きにより義足を患者が制御することを考えれば、患者が健脚の動きにより制御することが、いかに患者にとって容易であるか想像できるであろう。
上記の目的を達成するため、第1の態様の発明として、膝の屈曲伸展を可能とする大腿義足において、健脚側の足の着床、離床を検出する健脚歩行検出手段と、義足側の膝の屈曲伸展抵抗をロック状態から自由状態まで可変とする膝抵抗可変手段と、前記健脚歩行検出手段からの信号に基づき患者の動作状態を判定し、その判定された動作状態からあるべき義足膝の指令屈曲伸展抵抗を計算するマイクロコンピュータを用いた膝抵抗計算手段と、前記膝抵抗計算手段で計算された指令屈曲伸展抵抗に従い前記膝抵抗可変手段を駆動する駆動手段と、を備えることを特徴とする健脚制御大腿義足が提供される。
第2の態様の発明として、前記健脚歩行検出手段が、かかと荷重検出器とつま先荷重検出器とからなることを特徴とすることができる。ここで、各荷重検出器は単なるオンオフ信号を出す圧力スイッチであっても良く、また、歪みゲージのように荷重を連続的に検出するものであっても良い。
第3の態様の発明として、前記膝抵抗可変手段が、油圧若しくは空圧シリンダと、そのシリンダの両室を連通する流路に設けられた絞り弁とからなることを特徴とすることができる。ここでシリンダとは、直線シリンダだけではなく回転シリンダも含むものとする。
第4の態様の発明として、前記駆動手段が、ステッピングモータであることを特徴とすることができる。
第5の態様の発明として、前記膝抵抗計算手段が、かかと荷重検出器又はつま先荷重検出器のいずれかの荷重の立ち上がりを検出したら膝抵抗可変手段をアンロックにすることを開始し、かかと荷重検出器又はつま先荷重検出器のいずれかの荷重の立ち下がりを検出したら膝抵抗可変手段をロックにすることを開始する遊脚相立脚相切換手段を備えることを特徴とすることができる。
第6の態様の発明として、前記膝抵抗計算手段が、かかと荷重検出器又はつま先荷重検出器のいずれかの立ち上がり周期を測定し歩行周期とし、義足膝の遊脚相の指令屈曲抵抗又は/及び指令伸展抵抗を前記歩行周期の関数とする遊脚相制御手段を備えていることを特徴とすることができる。
第7の態様の発明として、前記膝抵抗計算手段が、かかと荷重検出器及びつま先荷重検出器からの信号により、つま先がかかとより早く荷重し、つま先がかかとに遅れて非荷重となる歩行パターンの時は、階段下りと判定し、階段下りのときは膝抵抗可変手段のロック時の指令屈曲伸展抵抗を完全なロック状態より小さい値とするイールディング手段を備えていることを特徴とすることができる。
第8の態様の発明として、健脚側の下肢の運動を検出し、その検出された健脚側の下肢の運動から患者の運動パターンを判定し、その判定された運動パターンに従って義足の膝関節を制御する大腿義足の制御方法が提供される。ここで下肢の運動としては、上述のように、足の着床、離床だけではなく、足関節の屈伸角度、膝関節の屈伸角度等を検出し、より高度な制御を行っても良い。また、健脚側の情報だけではなく、義足側の荷重データ、膝関節の屈伸角度データ等と健脚側のデータを組み合わせることにより、より高度な義足の制御が可能になる。
上記第1の態様の発明によれば、健脚側の健脚歩行検出手段により健脚の歩行状態が判定され、それにより義足の膝抵抗が制御される。それ故、義足側の信号によらず大腿義足を適正に制御することができるという効果があり、より単純な検出器からの情報に基づいて高性能な制御を可能とする義足を提供できるという効果を奏する。
第2の態様の発明は、かかと荷重とつま先荷重という簡単な情報により健脚の運動状態を比較的正確に判断することができるから、高性能義足をより簡単な構成で提供できるという効果がある。
第3の態様の発明は、義足の膝に要求される屈伸抵抗を比較的容易に与えることができるという効果がある。油圧シリンダを用いたときは膝の確実なロックを容易に達成することができる。
第4の態様の発明は、膝抵抗可変手段のマイクロコンピュータによる制御が容易になるという効果がある。
第5の態様の発明は、健脚が遊脚相から立脚相に移行し始めようとするとき、立脚相から遊脚相に移行し始めようとするときに、義足の膝抵抗の切換を開始するから、義足の膝抵抗の切換が速く始まり、より自然に近いスムーズな義足を構成することができるという効果がある。
第6の態様の発明は、義足が遊脚相の時に義足の膝抵抗を可変にし、義足を振り出し振り戻すスピードを変化させて、患者の歩行スピードに合わせた義足の遊脚相の制御ができるという効果がある。たとえば、患者の歩行速度が速いときは、股関節の屈筋が速く屈曲されるので、義足の膝抵抗を大きくし、大腿部の振り出しに膝関節が屈曲してしまい遅れることがないようにする。これにより、患者の歩行スピードに合わせた義足の制御ができるという効果がある。ここで歩行周期の関数としては、適当な間隔で歩行周期と義足膝の指令屈曲抵抗と指令伸展抵抗の表を記憶させておき、補間演算により指令屈曲抵抗と指令伸展抵抗を求める関数とすることができる。また、歩行周期の逆数に適当な常数を乗じたものを指令屈曲抵抗とし、指令伸展抵抗は最小値のままとしても良い。さらには、適当な最大値(定数)から歩行周期を差し引いた数値を指令屈曲抵抗としても良い。
第7の態様の発明は、階段下り特有の歩行パターンを検出してイールディング(yielding)を可能とするものであるから、階段下りの際に義足に体重をかけると膝関節がゆっくりと屈曲し、階段下りを可能とする優れた効果がある。
第8の態様の発明は、本出願の発明概念の全体を包括する方法の発明であり、健脚制御により比較的簡単な構成による高機能義足を可能とするという効果がある。
図1は、本発明に係る大腿義足10を示す側面図である。大腿義足10はソケット11、下腿フレーム14、足部15を主な要素とする。ソケット11は合成樹脂で構成され、患者の大腿部断端を受け入れ吸着固定する。ソケット11はアルミニューム合金で作られた円盤形状のソケット受け台12に固定される。ソケット受け台12には膝軸13により揺動自在に下腿フレーム14が支承されている。下腿フレーム14の下部には足部15が取り付けられる。下腿フレーム14とソケット受け台12とは油圧シリンダ16により連結される。
すなわち、油圧シリンダ16の本体下部は軸18により揺動自在に下腿フレーム14に支承され、油圧シリンダ16のピストンロッドは軸17により揺動自在にソケット受け台12に支承されている。油圧シリンダ16は直線ダンパーとして作用する。制動の強さは制御ユニット20からの信号により制御される。制御ユニット20には無線受信器19からの信号が入力される。一方、健脚側の靴21には、かかと荷重検出器22とつま先荷重検出器23とがそれぞれ靴21の中敷きの踵部と前足部に組み込まれる。かかと荷重検出器22とつま先荷重検出器23からの信号は無線送信器24から送信され、前述の無線受信器19に送信される。靴21及び足部15は交互に床面25に着床する。
図2は、かかと荷重検出器22又はつま先荷重検出器23を構成するゴムスイッチ30の構造を示す断面図である。両者22、23は全く同じ構造のゴムスイッチ30である。ゴムスイッチ30は、孔33aの空いた中芯ゴム膜33を上下の金属膜32、34で挟み、その上下に保護ゴム膜31、35で覆ったものである。ゴムスイッチ30に荷重Wが掛かると上下の金属膜32、34が孔33aで当接し、端子36、37間が電気的に導通する。上下の金属膜30、34が接触しゴムスイッチ30が荷重を検出する荷重Wの大きさは中芯ゴム膜33の厚さで調節する。かかと荷重検出器22及びつま先荷重検出器23として使用するゴムスイッチ30は、例えば、患者の体重の1/20以上の荷重でオンとなり、それ以下の荷重ではオフとなるものを使用する。
図3は、ダンパーとして作用する油圧シリンダ16の構造を模式的に示す断面図である。シリンダ本体41と蓋体42とで円筒形状のシリンダ室43を構成し、シリンダ室43はピストン44で画されて上室45と下室46が形成されている。ピストン44にはピストンロッド47が固定される。シリンダ室43の上室45と下室46は、2つの油圧通路51、52により連通されている。第1の油圧通路51は、ピストンロッド47を引き出すとき、つまり、大腿義足10の膝を伸展させるときに使われる通路であり、上室45から第1の絞り弁53、第1の油圧通路51、第1のチェックバルブ54を経由して下室46に至る。
第2の油圧通路52は、ピストンロッド47を押し込むとき、つまり、大腿義足10の膝を屈曲させるときに使われる通路であり、下室46から第2の絞り弁55、第2の油圧通路52、第2のチェックバルブ56を経由して上室45に至る。各絞り弁53、55はそれぞれ回転直線運動変換機構57、58を介してステッピングモータ59、60の出力軸に結合されている。つまり、各絞り弁53、55の開度は各ステッピングモータ59、60の回転位置で制御される。各ステッピングモータ59、60は制御ユニット20により制御される。
図4は、油圧シリンダ16の油圧回路及びその制御回路を示す制御系統図である。大腿義足10の膝を伸展させようとするときは、上室45から第1の絞り弁53、第1の油圧通路51、第1のチェックバルブ54を経由して下室46に至る経路を作動油が流れる。第2の油圧通路52には第2のチェックバルブ56に阻止され作動油は流れない。膝を伸展させるときの制動力は第1の絞り弁53の開度による。第1の絞り弁53が全開のときは下腿フレーム14及び足部15の重量等で決まる自由振動に近い速度で振り出され、全閉のときはロックされた状態になり膝を伸展させることができない。
同様に、膝を屈曲させようとするときは、下室46から第2の絞り弁55、第2の油圧通路52、第2のチェックバルブ56を経由して上室45に至る経路を作動油が流れる。第1の油圧通路51には第1のチェックバルブ54に阻止され作動油は流れない。膝を屈曲させるときの制動力は第2の絞り弁55の開度による。第2の絞り弁55が全開のときは下腿フレーム14及び足部15の重量等で決まる自由振動に近い速度で屈曲され、全閉のときはロックされた状態になり膝を屈曲させることができない。つまり、膝折れしない状態になる。また、第2の絞り弁55の開度が中間の時は、膝の屈曲に適度の抵抗を与える。たとえば、患者が早足で歩行しようとする時に、患脚の股関節の速い屈曲に遅れず義足の膝が追従することができる。
そして、各絞り弁53、55の開度は各ステッピングモータ59、60の回転位置で制御される。各ステッピングモータ59、60の回転位置は制御ユニット20により制御される。制御ユニット20はCPU(中央処理装置)、ROM(読み出し専用メモリ)、RAM(読み出し書き込みメモリ)等を有するマイクロプロセッサを備え、健脚の靴21に装着されたかかと荷重検出器22及びつま先荷重検出器23からのオン、オフ信号を無線送信器24、無線受信器19を経由して受け取る。制御ユニット20ではかかと荷重検出器22及びつま先荷重検出器23からのオン、オフ信号により患者の歩行パターンを判定し、その歩行パターンに沿って各ステッピングモータ59、60を制御し、膝の屈曲伸展の制動力、ロック、アンロックを制御する。
図5は、制御ユニット20における制御ロジックの概要を示すブロック図である。健脚の靴21に装着されたかかと荷重検出器22及びつま先荷重検出器23からのオン、オフ信号は、立ち上がり検出手段71、立ち下がり検出手段72、階段下り検出手段74に入力される。また、かかと荷重検出器22からのオンオフ信号が周期検出手段73に入力される。
立ち上がり検出手段71では、かかと荷重検出器22又はつま先荷重検出器23からの信号がオンになる立ち上がりを検出する。立ち上がり検出手段71の3つのメモリ71aには最新の3回の荷重立ち上がり間隔時間が記憶される。一方、荷重の立ち上がりを検出すると直ちに指令屈曲伸展抵抗を減少させ義足の膝のアンロックを開始させる。指令屈曲伸展抵抗をゼロにしアンロックが完了するまでのアンロック所要時間は、たとえば、立ち上がり検出手段71の3つのメモリ71aに記憶された立ち上がり間隔時間の平均値の2/3とする。メモリ71aには最新の3歩の荷重立ち上がり間隔時間、つまり、かかと荷重を検出してからつま先荷重を検出するまでの所要間隔時間、あるいは、つま先荷重を検出してからかかと荷重を検出するまでの所要間隔時間が検出され記憶され更新される。
所要間隔時間が所定値たとえば1.5秒より長いときはその時間は荷重立ち上がり間隔時間ではないと見なされ無視され記憶されない。また、電源を入れた当初には患者に適合して予め設定された初期所要間隔時間(たとえば0.5秒)が3つのメモリ71aに記憶される。このようにして、最新の3歩の荷重立ち上がり間隔時間の2/3の時間でもってアンロック所要時間が算出され、そのアンロック所要時間でアンロックを完了すべく各瞬間の指令屈曲伸展抵抗を計算して遊脚相制御手段75に与える。但し、アンロック所要時間内であっても、次のつま先又はかかと荷重立ち上がりを検出したときは直ちに指令屈曲伸展抵抗を最小値にしてアンロックとする。健脚が立脚相となったからである。
遊脚相制御手段75では、原則として、立ち上がり検出手段71からの指令屈曲伸展信号に従って各ステッピングモータ59、60を回転駆動し、各絞り弁53、55を開放してアンロックの状態に駆動する。大腿義足10を遊脚相にすると言うことである。アンロック状態に移行するのに要する時間は、上記3つのメモリ71aに記憶された時間の平均値の2/3の時間に制御される。
立ち下がり検出手段72では、かかと荷重検出器22又はつま先荷重検出器23からの信号がオフになる立ち下がりを検出する。立ち下がり検出手段72の3つのメモリ72aには最新の3回の荷重立ち下がり間隔時間が記憶される。一方、荷重の立ち下がりを検出すると直ちに指令屈曲伸展抵抗を増加させ義足の膝のロックを開始させる。指令屈曲伸展抵抗が最大になりロックが完了するまでのロック所要時間は、たとえば、立ち下がり検出手段72の3つのメモリ72aに記憶された立ち下がり間隔時間の平均値の2/3とする。メモリ72aには最新の3歩の荷重立ち下がり間隔時間、つまり、かかと荷重の喪失を検出してからつま先荷重の喪失を検出するまでの所要間隔時間、あるいは、つま先荷重の喪失を検出してからかかと荷重の喪失を検出するまでの所要間隔時間が検出され記憶され更新される。
所要間隔時間が所定値たとえば1.5秒より長いときはその時間は荷重立ち下がり間隔時間ではないと見なされ無視され記憶されない。また、電源を入れた当初には患者に適合して予め設定された初期所要間隔時間(たとえば0.5秒)が3つのメモリ72aに記憶される。このようにして、最新の3歩の荷重立ち下がり間隔時間の2/3の時間でもってロック所要時間が算出され、そのロック所要時間でロックを完了すべく各瞬間の指令屈曲伸展抵抗を計算して立脚相制御手段76に与える。但し、ロック所要時間内であっても、次のつま先又はかかと荷重立ち下がりを検出したときは直ちに指令屈曲伸展抵抗を最大値にしてロックをかける。健脚が遊脚相となったからである。
立脚相制御手段76では、原則として、立ち下がり検出手段72からの指令屈曲伸展信号に従って各ステッピングモータ59、60を回転駆動し、各絞り弁53、55を閉じてロックの状態に駆動する。大腿義足10を立脚相にすると言うことである。ロック状態に移行するのに要する時間は、この例では、上記3つのメモリ72aに記憶された時間の平均値の2/3の時間に制御される。このとき、膝の伸展を可能とする第1の絞り弁53は原則として開放したままとするが、患者の好みにより可変とすることもできる。
周期検出手段73では、かかと荷重検出器22からの荷重信号の周期つまり歩行周期を計測し最新の3つの周期をメモリ73aに記憶する。電源を入れた当初には患者に適合して予め設定された初期歩行周期(たとえば2秒)が3つのメモリ73aに設定記憶される。このようにして、最新の3歩の歩行周期がメモリ73aに記憶され、その最新の3歩の歩行周期の平均値から予め記憶された表から補間計算された値の制御用の遅速信号を遊脚相制御手段75に送る。
遊脚相制御手段75では遅速信号に従いステッピングモータ59、60を制御し、絞り弁53、55が完全に開かれた状態から適切に閉じられた状態にする。これにより遊脚相での膝関節の揺動に抵抗を与え、義足の膝関節の揺動速度を遅くする。そうすると、患脚での股関節の動きへの義足の膝関節の追従性が良くなり、したがって義足の遊脚相での動きが速くなり歩行速度に合わせた自然な歩容に近いものになる。このように、健脚で測定された歩行周期により、絞り弁53、55の絞り加減を変化させ、歩行速度が速いほど膝関節の揺動抵抗が大きくなるように制御すれば、患者の歩行速度に合わせた自然な歩容に近いものになる。
階段下り検出手段74では、かかと荷重検出器22及びつま先荷重検出器23からの信号により階段下り歩行を行っていることを判定し、階段下り歩行の時はイールデイング(yielding)信号を立脚相制御手段76に出す。階段下り歩行の判定は、階段下り時には、つま先が先に着床し次いでかかとが着床し、離床時にはかかとが先に離床してからつま先が後から離床するという特殊な歩行パターンに着目する。すなわち、つま先がかかとより早く荷重し、つま先がかかとに遅れて非荷重となる歩行パターンを検出したときは、階段下りと判定し、イールデイング信号を出す。
立脚相制御手段76では、前述のように、原則として、立ち下がり検出手段72からの指令屈曲伸展信号に従って各ステッピングモータ59、60を回転駆動し、各絞り弁53、55を閉じてロックの状態に駆動するが、階段下り検出手段74からイールデイング信号が出されているときは各絞り弁53、55を完全に閉じてしまわずに僅かに開けて作動油が流れることができる状態に制御する。この状態では、膝関節に緩いロックが掛かった状態となり、患者の全体重が義足に掛かると膝関節がゆっくりと屈曲することになる。
以上の構成に基づき、健脚制御大腿義足の作動について説明する。図6、図7は、健脚のかかと荷重検出器22及びつま先荷重検出器23からの荷重信号と義足の膝関節のロックアンロックの状態を示すタイミングチャートである。図8乃至図12は、各種歩行のパターンを示す側面図である。
平地前進歩行では、図6(A)及び図8の(A)から(E)に進む歩行パターンとなる。健脚(右下肢)が遊脚相で前方に振り出され、健脚のかかとが着床するとかかと荷重の立ち上がりを検出して義足膝関節のアンロックが開始され、つま先荷重の立ち上がりを検出するフラットの状態になるまでに義足膝関節は完全にアンロックになり義足は遊脚相に健脚は立脚相になる(図8(A)〜(B))。健脚の立脚相(図8(B)〜(E))では遊脚相にある義足(左下肢)はアンロックであり自由状態にあるから、義足は腰の前進につれて一旦屈曲し、次に伸展しながら前方に振り出される。
前方に振り出された義足は、次に、立脚相に入るのであるが、同じ図8の(A)から(E)を参照して説明する。但し、ここからは、右下肢が義足で左下肢が健脚として図8を参照する。伸展した義足(右下肢)のかかとが着床する前に健脚(左下肢)のかかとが離床する(図8(A))。この健脚(左下肢)のかかと荷重の立ち下がりを検出して義足膝関節のロックが開始され、健脚のつま先が離床し(図8(C))つま先荷重の立ち下がりを検出する前に義足関節は伸展したまま完全にロックされる。以後は、義足が立脚相となり患者の体重を支え、健脚が遊脚相となって図8(C)〜(E)に進む。健脚が前方に振り出されそのかかとが着床すると、前欄の最初に戻り、通常の平地前進歩行パターンが繰り返される。この歩行パターンにおけるかかと荷重検出器22及びつま先荷重検出器23からの信号と義足の膝関節のロックアンロックの関係は図6(A)に示すようになる。
上述のように、通常の歩行パターンでは図5に示す、立ち上がり検出手段71、立ち下がり検出手段72、遊脚相制御手段75及び立脚相制御手段76が使用されて遊脚相立脚相の切換が実行される。これらの手段71、72、75、76は遊脚相立脚相切換手段を構成する。ここで、患者の歩行スピードに合わせて歩行周期の関数として導かれる遅速信号が周期検出手段73から遊脚相制御手段75に送られる。遊脚相制御手段75では遅速信号に合わせて遊脚相での膝関節の抵抗を制御する。周期検出手段73及び遊脚相制御手段75は広義の遊脚相制御手段を構成する。
図6(B)は、平地後退歩行をする際のタイミングチャートである。歩行姿勢は、映画のフィルムを逆回しするように、図8を(E)から(A)に逆方向に移動することになる。図6(B)に示すように、後退歩行では、つま先が先に着床しかかとがそれに続く。離床もつま先が先でかかとが遅れて離床する。図5に示す立ち上がり検出手段71、立ち下がり検出手段72ではかかと荷重検出器22とつま先荷重検出器23とからの信号を同等に扱っているので、前進歩行と同じ論理により義足を制御することができる。
すなわち、つま先荷重の立ち上がりにより義足の膝関節のアンロックを開始し、かかと荷重の立ち上がりまでにアンロックを完成する。そして、つま先荷重の立ち下がりにより膝関節のロックを開始し、かかと荷重の立ち下がりまでにロックを完成する。遊脚相の振り出し周期を患者の歩調に合わせるようにすることは平地前進歩行の場合と同じである。
図6(C)は、下り坂を降りる時のタイミングチャートである。歩行姿勢は図9を(E)から(A)に移動することになる。下り坂歩行では、図9(B)から(A)に至る、かかとが着床してからつま先が着床するまでの間隔時間が短くなる。同様に、図9(E)から(D)に至る、かかとが離床してからつま先が離床するまでの間隔時間が短くなる。これら間隔時間の短縮には、立ち上がり検出手段71のメモリ71aと立ち下がり検出手段72のメモリ72aの機能により間隔時間に追従して義足の膝関節が制御できる。従って、下り坂を降りるときも、患者のフィーリングに合った膝関節の制御ができる。
図6(D)は、上り坂を登る時のタイミングチャートである。歩行姿勢は図10を(A)から(E)に移動することになる。上り坂歩行では、図10(D)から(E)に左下肢で示す様に、かかとが着床してからつま先が着床するまでの間隔時間が短くなる。同様に、図10(D)から(A)に右下肢で示すように、かかとが離床してからつま先が離床するまでの間隔時間が短くなる。つまり、タイミングチャートで見ると上り坂歩行の歩行パターンは下り坂歩行の歩行パターンと同一になる。従って、同一の制御により、患者のフィーリングに合った膝関節の制御ができる。
図7(E)は、階段を降りるときのタイミングチャートである。歩行姿勢は図11を(A)から(D)に移動する。階段を降りるときは独特の歩行パターンを示す。すなわち、図11(C)〜(D)の右下肢に示されるように、つま先が先に下の階段ステップに着床してから、かかとが下の階段ステップに着床する。そして、離床の際には、図11(B)〜(C)の左下肢に示すように、かかとが先に上の階段ステップを離床し、次いでつま先が離床する。本実施の形態では上記の歩行パターンを検出して階段降り歩行と判定し、義足の膝関節をロックすべき立脚相の期間にイールディング(yielding)制御をする。
つまり、立脚相において屈曲用の第2の絞り弁55を完全に閉じてしまわず、僅かに開いて作動油が通過できるように制御する。開く程度は患者の体重に合わせて予め設定しておくものとする。この結果、義足に患者の全体重が掛かると膝関節がゆっくりと屈曲するようになる。図11において右下肢が義足であるとすると、(A)から(D)に移行するに従って義足の膝が徐々に屈曲し、遊脚相にある健脚が階段の下のステップに着床するのを助ける。
図7(F)は、階段を登るときのタイミングチャートである。歩行姿勢は図12を(A)から(E)に移動する。階段を登るときの歩行パターンは平地歩行の歩行パターンと似ている。異なっているのは、図12(A)〜(B)の右下肢に示されるように、階段の上のステップに着床する際に、つま先とかかとが殆ど同時に着床する。一方、階段のステップから離床する際は、図12(A)〜(B)の左下肢に示されるように、かかとから離床する。そうであるから義足の制御は平地歩行と同じ論理でよい。図12で左下肢を健脚、右下肢を義足として説明する。図12(A)では健脚で体重を支えている。従って、かかと荷重検出器22、つま先荷重検出器23共にオンであり義足は遊脚相に、つまり、義足の膝関節はアンロックの状態に保持される。患者は患脚の股関節屈筋を使い義足を階段のステップの上に振り上げる。この時、膝関節はフリーであるので大腿部の振り上げに伴い屈曲する。
図12(B)では義足が階段の上のステップに着床し膝の屈曲の程度も小さくなっている。ここで患者が健脚のかかとを上げると平地歩行と同じ論理により、かかと荷重検出器22がオフになり、義足の膝が屈曲したまま屈曲方向のみロックされる。そこで患者はロックされた義足に体重を移し、健脚側でけり出すと共に、義足側の股関節伸筋を働かせることにより、義足の膝を伸展させて階段を一段登る。このとき義足の膝は完全に伸展する必要はない(図12(C))。このとき健脚は遊脚相であるから少し屈曲した義足で体重を支えながら健脚を前方上方に振りだし、図12(D)のように、一つ上のステップに健脚が届くようにする。そして図12(E)のように、健脚が上のステップに着床し荷重が加わると、かかと荷重検出器22、つま先荷重検出器23がオンになり、義足の膝関節がアンロックとなりフリーになる。そこで患者は、患脚の股関節屈筋を使って義足を振り上げ、図12(A)以降の動作を繰り返せば良い。以上の動作を繰り返すことにより、階段を登ることができる。
図7(G)は、膝屈曲位での静止姿勢をとるときのタイミングチャートである。歩行が終わり膝屈曲位をとろうとするときは、健脚のかかととつま先を着床したまま健脚の膝をゆっくり曲げる。義足の膝は、かかと荷重検出器22とつま先荷重検出器23がオンであるので、アンロックであり自由に屈曲する。目的の膝屈曲位姿勢になったら患者は健脚のかかとを僅かに上げてやる。すると、かかと荷重検出器22がオフとなるので健脚が遊脚相になったと判定され、義足の膝がその屈曲した姿勢でロックされ体重を支えることができるようになる。
図7(H)は、椅子などに着座するときの動作を示すタイミングチャートである。着座しようとするときは健脚のかかととつま先を着床して行う。かかと荷重とつま先荷重がオンの状態では義足の膝はアンロックとなっているから、健脚をゆっくり屈曲させることにより椅子に着座することができる。椅子に着座した状態で健脚のかかととつま先を着床しておけば義足の膝はアンロックのままであるし、かかとかつま先を上げれば義足の膝がロックされる。これは患者が楽なように健脚で操作すればよい。着座の場合は、かかと荷重検出器22がオンになった立ち上がりから次の立ち上がりまで長時間かかると思われるが、周期検出手段73では所定時間より長いときはこれを無視してメモリ73aに記憶しないようにしているので、次の歩行の際に誤った遅速信号が出る虞はない。着座姿勢から立ち上がるには、義足の膝は伸展方向にはフリーに設定してあるため(絞り弁53は常時全開)、健脚側のかかとを着床したままでも、浮かした状態でも、同様に立ち上がりが可能である。
以上説明した実施の形態では、図4に示すように、二つの流路51、52を設け膝の伸展屈曲をそれぞれ別々の絞り弁53、55で制御するようにしたが、膝の伸展は自由とし、膝の屈曲抵抗のみを制御する簡易な構成にしても良い。この場合、第1の絞り弁53、第1のステッピングモータ59は不要で、第1の油圧流路に第1のチェックバルブ54のみがあればよいので、さらに義足の構成が簡易になる。また、遊脚相では屈曲伸展抵抗を歩行速度に合わせて調節するように作用させても良い。
また、前記の実施の形態では、無線送信器24と無線受信器19により健脚の情報を義足に送るようにしたが、赤外線、超音波を用いても良いし、有線で信号線を股関節近傍を経由して義足に送るようにしても良い。
上述の説明では大腿義足の膝関節の制御について説明したが、健脚制御の技術思想は股義足にも応用可能である。すなわち、股義足の膝関節を健脚側の情報により制御するようにしても良いことは明らかである。
本発明に係る大腿義足を示す側面図である。 かかと荷重検出器又はつま先荷重検出器を構成するゴムスイッチの構造を示す断面図である。 ダンパーとして作用する油圧シリンダの構造を模式的に示す断面図である。 油圧シリンダの油圧回路及びその制御回路を示す制御系統図である。 制御ユニットにおける制御ロジックの概要を示すブロック図である。 健脚のかかと及びつま先荷重検出器からの荷重信号と義足の膝関節のロックアンロックの状態を示すタイミングチャートである(平地前進、平地後退、下り坂、上り坂)。 健脚のかかと及びつま先荷重検出器からの荷重信号と義足の膝関節のロックアンロックの状態を示すタイミングチャートである(階段降り、階段登り、屈曲位での静止、着座)。 平地歩行のパターンを示す側面図である。 下り坂歩行のパターンを示す側面図である。 上り坂歩行のパターンを示す側面図である。 階段降り歩行のパターンを示す側面図である。 階段登り歩行のパターンを示す側面図である。
符号の説明
10 大腿義足
11 ソケット
16 油圧シリンダ
19 無線受信器
20 制御ユニット
22 かかと荷重検出器
23 つま先荷重検出器
24 無線送信器
53 第1の絞り弁(伸展用)
55 第2の絞り弁(屈曲用)
59 第1のステッピングモータ
60 第2のステッピングモータ
71 立ち上がり検出手段
72 立ち下がり検出手段
73 周期検出手段
74 階段下り検出手段
75 遊脚相制御手段
76 立脚相制御手段

Claims (8)

  1. 膝の屈曲伸展を可能とする大腿義足において、
    健脚側の足の着床、離床を検出する健脚歩行検出手段と、
    義足側の膝の屈曲伸展抵抗をロック状態から自由状態まで可変とする膝抵抗可変手段と、
    前記健脚歩行検出手段からの信号に基づき患者の動作状態を判定し、その判定された動作状態からあるべき義足膝の指令屈曲伸展抵抗を計算するマイクロコンピュータを用いた膝抵抗計算手段と、
    前記膝抵抗計算手段で計算された指令屈曲伸展抵抗に従い前記膝抵抗可変手段を駆動する駆動手段と、
    を備えることを特徴とする健脚制御大腿義足。
  2. 前記健脚歩行検出手段が、かかと荷重検出器とつま先荷重検出器とからなることを特徴とする請求項1に記載の健脚制御大腿義足。
  3. 前記膝抵抗可変手段が、油圧若しくは空圧シリンダと、そのシリンダの両室を連通する流路に設けられた絞り弁とからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の健脚制御大腿義足。
  4. 前記駆動手段が、ステッピングモータであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の健脚制御大腿義足。
  5. 前記膝抵抗計算手段が、かかと荷重検出器又はつま先荷重検出器のいずれかの荷重の立ち上がりを検出したら膝抵抗可変手段をアンロックにすることを開始し、かかと荷重検出器又はつま先荷重検出器のいずれかの荷重の立ち下がりを検出したら膝抵抗可変手段をロックにすることを開始する遊脚相立脚相切換手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の健脚制御大腿義足。
  6. 前記膝抵抗計算手段が、かかと荷重検出器又はつま先荷重検出器のいずれかの立ち上がり周期を測定し歩行周期とし、義足膝の遊脚相の指令屈曲抵抗又は/及び指令伸展抵抗を前記歩行周期の関数とする遊脚相制御手段を備えていることを特徴とする請求項5に記載の健脚制御義足。
  7. 前記膝抵抗計算手段が、かかと荷重検出器及びつま先荷重検出器からの信号により、つま先がかかとより早く荷重し、つま先がかかとに遅れて非荷重となる歩行パターンの時は、階段下りと判定し、階段下りのときは義足膝の立脚相の膝抵抗可変手段のロック時の指令屈曲伸展抵抗を完全なロック状態より小さい値とするイールディング手段を備えていることを特徴とする請求項5に記載の健脚制御大腿義足。
  8. 健脚側の下肢の運動を検出し、その検出された健脚側の下肢の運動から患者の運動パターンを判定し、その判定された運動パターンに従って義足の膝関節を制御する大腿義足の制御方法。




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