JP2005227438A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005227438A
JP2005227438A JP2004034700A JP2004034700A JP2005227438A JP 2005227438 A JP2005227438 A JP 2005227438A JP 2004034700 A JP2004034700 A JP 2004034700A JP 2004034700 A JP2004034700 A JP 2004034700A JP 2005227438 A JP2005227438 A JP 2005227438A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
particles
image
release agent
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004034700A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Yamazaki
弘 山崎
Akizo Shirase
明三 白勢
Masafumi Uchida
雅文 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Business Technologies Inc
Original Assignee
Konica Minolta Business Technologies Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Business Technologies Inc filed Critical Konica Minolta Business Technologies Inc
Priority to JP2004034700A priority Critical patent/JP2005227438A/ja
Priority to US11/052,906 priority patent/US7704654B2/en
Publication of JP2005227438A publication Critical patent/JP2005227438A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/01Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for producing multicoloured copies
    • G03G15/0142Structure of complete machines
    • G03G15/0147Structure of complete machines using a single reusable electrographic recording member
    • G03G15/0152Structure of complete machines using a single reusable electrographic recording member onto which the monocolour toner images are superposed before common transfer from the recording member
    • G03G15/0157Structure of complete machines using a single reusable electrographic recording member onto which the monocolour toner images are superposed before common transfer from the recording member with special treatment between monocolour image formation
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/01Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for producing multicoloured copies
    • G03G15/0142Structure of complete machines
    • G03G15/0147Structure of complete machines using a single reusable electrographic recording member
    • G03G15/0152Structure of complete machines using a single reusable electrographic recording member onto which the monocolour toner images are superposed before common transfer from the recording member
    • G03G15/0173Structure of complete machines using a single reusable electrographic recording member onto which the monocolour toner images are superposed before common transfer from the recording member plural rotations of recording member to produce multicoloured copy, e.g. rotating set of developing units
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/01Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for producing multicoloured copies
    • G03G15/0142Structure of complete machines
    • G03G15/0178Structure of complete machines using more than one reusable electrographic recording member, e.g. one for every monocolour image
    • G03G15/0189Structure of complete machines using more than one reusable electrographic recording member, e.g. one for every monocolour image primary transfer to an intermediate transfer belt

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】 超音波振動を用いた転写工程を有する画像形成方法において、振動の影響で離型剤がトナー粒子から脱離しないトナーを用いることにより、転写材の定着ローラへの巻付きやオフセットを発生させず、画像ズレのないフルカラー画像を安定して提供する。
【解決手段】 像担持体上へのトナー現像時や転写材上へのトナー画像転写実施時に超音波振動を使用する画像形成方法で、樹脂粒子と融点が40〜75℃の離型剤粒子とを凝集させて形成され、個数平均粒径が3.0〜5.0μmのトナーを用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、特定範囲の融点を有する離型剤を含有する樹脂粒子を凝集させて形成したオイルレストナーを用い、超音波振動を利用した転写工程を経て転写材上にトナー画像を形成する画像形成方法に関する。
電子写真方式による画像形成はいまやデジタル方式が主流となっており、当該技術の動向の一つとしてフルカラーの画像形成技術が挙げられる。トナー画像のカラー化を促進させる技術の1つとして、トナー粒子中に離型剤を多量に含有させたオイルレストナーを用いてフルカラーのトナー画像形成を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。
デジタルの画像形成では、1200dpi(1インチあたりのドット数、1インチは2.54cm)レベルの小さなドット画像を顕像化することもあるので、小粒径トナーと呼ばれる数ミクロンオーダーのトナーを用いて画像形成が行われている。
ところで、小粒径トナーによる画像形成は、感光体表面に形成されたトナー画像を紙やOHPフィルム等の転写材上に転写する際に転写性が悪くなる傾向を有していた。特に、Y,M,Cのカラートナーを重ね合せてトナー画像を形成するフルカラーの画像形成ではその傾向が顕著に現われ、感光体表面や中間転写体からトナー画像を安定にかつ確実に転写することが行えず、良好なカラーバランスや濃度を有するカラー画像を転写材上に形成することが難しかった。
そこで、感光体に物理的な作用を付与してトナー画像を記録媒体上に確実に転写する技術が検討され、その1つの手段として転写材上にトナー画像を転写する時にトナー画像を担持する担持体に超音波を照射して、超音波より発生する振動の作用で担持体表面からトナー画像を転写材上に効率よく転写する技術がある(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
しかしながら、特許文献2や特許文献3に開示された超音波を用いたトナー画像の転写は、定着時に転写材上にオイル塗布を行うトナー用に開発されたものだった。そして、オイルレストナーを用いてこの転写方法で画像形成を試みたが全くうまく行いかなかった。オイルレストナーを用いて超音波転写を行うと、超音波からの振動の作用で離型剤がトナー粒子より脱離し、定着工程で転写材が定着ローラに巻き付いたり、オフセットを発生するという問題がおきた。
また、離型剤が脱離したオイルレストナーは、離型剤とともに外添剤も脱離しているため、感光体との付着力が増大し転写率が低下する傾向を有しているので、超音波による振動の影響でトナー画像が乱れ易くなり、フルカラー画像上で個々の単色のトナー画像を正確に重ねることができなかった。
特開2002−214821号公報(段落0049参照) 特開2001−100546号公報(段落0022参照) 特開2001−117381号公報(段落0035等参照)
本発明は、上記課題を鑑みてなされ、超音波による転写工程を経る画像形成方法において、トナー粒子から離型剤が脱離しないトナーを用いて画像形成を行うことにより、転写材が定着ローラに巻き付いたり、オフセットを発生させない画像形成方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、超音波からの振動を受けてもトナー画像が乱れることなく、各色のトナー画像が相互に正確に重なり合い、高画質のフルカラー画像を形成することの可能な画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、オイルレスのトナー粒子に超音波振動を付与した時に、トナー粒子中の離型剤相が、トナー粒子中で振動の影響を優先的かつ選択的に受ける傾向を有する結果、超音波による振動の影響が離型剤相に集中する結果、離型剤相がトナー粒子から脱離するものと推測した。
この推測に基づいて本発明者は、トナー粒子から離型剤相を脱離させない方法を検討し、以下に記載のオイルレストナーを用いた画像形成では、超音波の影響で離型剤相がトナー粒子から脱離せず、良好な画像形成が行えることを見出した。
〔1〕 像担持体上にトナーを現像する時、または、転写材上にトナー画像を転写する時に超音波振動を使用する画像形成方法において、該画像形成方法で使用されるトナーが、樹脂粒子と融点が40〜75℃の範囲にある離型剤粒子とを凝集させて形成されたもので、個数平均粒径が3.0〜5.0μmであることを特徴とする画像形成方法。
〔2〕 前記トナーが、形状係数の変動係数が14%以下、個数粒度分布における個数変動係数が18〜24%であることを特徴とする前記〔1〕に記載の画像形成方法。
〔3〕 前記トナーは、形状係数1.05〜1.55の範囲にあるトナー粒子を65個数%以上含有することを特徴とする前記〔1〕または〔2〕に記載の画像形成方法。
〔4〕 前記トナーが、角がないトナー粒子を50個数%以上含有することを特徴とする前記〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の画像形成方法。
本発明では、上記構成に記載されるトナーを用いて超音波振動による転写を行った時に、トナー粒子から離型剤が脱離せずに良好な画像形成ができる様になった。上記構成により、トナー粒子から離型剤が脱離せずに超音波振動が付与された状態で効果的な転写性能を発現することができた理由は明らかではないが、おそらく、上記構成で特定する特定の温度範囲内に融点をもつ化合物を離型剤に用いることで、離型剤相と樹脂相間の界面が安定化して、超音波からの振動を受けても離型剤相がトナー粒子から脱離しなくなったものと推測される。
この様に、本発明では特定の温度範囲に融点をもつ化合物を離型剤に用いることで、オイルレストナーに超音波振動を付与してもトナー粒子内から離型剤相が脱離せずに安定化できることを見出した。その結果、超音波振動を用いた工程でトナー粒子から離型剤相が脱離することがなくなり、トナー画像を形成した転写材が定着ローラに巻き付いたり、オフセットを発生する様なトラブルを解消した。また、各色のトナー画像を正確に重ね合わせることができる様になったので、画像乱れのない良好なフルカラー画像を安定して形成することが可能になった。
また、本発明では上記記載の構成からなるトナーを用いて画像形成を行うので、トナー粒子から離型剤相が脱離しにくくなり、耐久性が向上したトナーが得られる様になった。その結果、超音波を用いる工程を有する画像形成において、超音波の影響があってもトナー粒子から離型剤相が脱離せずに安定した画像形成の実施が可能になった。
本発明は、樹脂粒子と融点が40〜75℃の範囲にある離型剤粒子とを凝集させて形成され、その個数平均粒径が3.0〜5.0μmとなるトナー粒子を用いて画像形成を行うことにより、超音波振動を用いた画像形成工程でトナー粒子が振動を受けても離型剤相の脱離が発生しなくなった。その結果、トナー粒子から離型剤が脱離することによって発生した転写材の定着ローラへの巻き付きやオフセットなどのトラブルが解消し安定した画像形成が行える様になった。
また、画像形成時にトナー粒子が振動の影響を受けなったので、画像乱れの問題を解消できる様になった。その結果、各色のトナー画像が正確に重なり合った良好なフルカラーのトナー画像が安定して得られる様になった。
本発明は、像担持体上にトナーを現像する時、または、転写材上にトナー画像を転写する時に超音波振動を使用する画像形成方法に関し、樹脂粒子と40〜75℃の範囲に融点をもつ離型剤粒子とを凝集して作製した個数平均粒径が3.0〜5.0μmのトナーを用いて画像形成を行うものに関する。
最初に、本発明に係る画像形成方法に使用されるトナーについて説明する。
本発明で使用されるトナー粒子は、個数平均粒径が3.0〜5.0μmのものが使用され、好ましくは3.5〜4.0μmである。ここで個数平均粒径とは、個数基準の粒径分布で50%累積のときの平均粒径(50%径)を現わすものである。トナー粒子の個数平均粒径は、製造工程における凝集剤(塩折剤)濃度や投入のタイミング、あるいは温度により制御可能である。
本発明では、超音波振動を使用する転写工程を有する画像形成方法に用いられるトナーの個数平均粒径の範囲を3.0.〜5.0μm、好ましくは3.5〜4.5μmとすることにより、前述の課題に加え細線再現性やドット画像を大幅に向上することが確認され、1200dpiレベルのデジタルによる画像形成にも適用可能である。
また、トナーの個数平均粒径の具体的な測定手段は、前述のレーザ回折粒子径測定装置SALD−1100(株式会社島津製作所製)が挙げられる。また、コールターカウンターTA−II、コールターマルチサイザー(いずれもコールター社製)を用いても測定可能である。本発明では、SALD−1100を用い、粒度分布を出力するインターフェース(日科機社製)、パーソナルコンピュータを接続し測定、算出した。
また、本発明に使用されるトナーは、近年におけるオイルレス定着への要請に対応するために、必要に応じて離型剤を添加することができる。離型剤の添加により、従来定着部材表面に付与されている、シリコーンオイル等の剥離助剤を省略することができ、剥離助剤の定着基材(用紙)への移行による光沢度むらを減少させることができる。そして、定着装置そのものの構成を単純化することができるため、定着装置の小型化に有効である。
ここで使用する離型剤の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を示すシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物・石油系ワックス;ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル、ミリスチン酸ミリスチリル等の高級脂肪酸と高級アルコールとのエステルワックス類;ステアリン酸ブチル、モノステアリン酸グリセリド、ジステアリン酸グリセリド、ペンタエリスリトールテトラベヘネート等の高級脂肪酸と単価又は多価低級アルコールとのエステルワックス類;ジエチレングリコールモノステアレート、ジプロピレングリコールジステアレート、ジステアリン酸ジグリセリド、テトラステアリン酸トリグリセリド等の高級脂肪酸と多価アルコール多量体とからなるエステルワックス類;ソルビタンモノステアレート等のソルビタン高級脂肪酸エステルワックス類;コレステリルステアレート等のコレステロール高級脂肪酸エステルワックス類などを挙げることができる。これらの離型剤は1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用して用いても良い。
これらの離型剤の添加量としては、トナーに対して0.5〜50質量%の範囲が適当である。好ましくは1〜30質量%の範囲、より好ましくは5〜15質量%の範囲が適当である。離型剤の添加量をこの様な範囲とすることで定着時の画像表面への浸み出しが十分に発現されて良好な離型性能が発現されるとともに、OHTシートに画像形成を行った場合に、十分な透明性の確保されたフルカラー画像が得られる。
また、本発明では、上述した離型剤の中でも、とりわけ融点の値が40〜75℃の範囲にあるものを含有させたトナーを用いることにより、超音波振動を用いた転写工程を有する画像形成装置で、安定した画像形成性能を発現することが確認された。すなわち、融点が40〜75℃の範囲にある離型剤では、詳細は不明だが、トナー粒子を形成する樹脂成分と当該離型剤成分との界面に強固な接着作用が発現され画像形成に超音波振動の影響をトナーが受けても、離型剤がトナー粒子より離脱しなくなったため、トナー粒子に振動が加わっても安定した画像形成が行える様になったものと推測される。
この様な作用効果を発現する離型剤としては、上記温度範囲に融点を有するベヘン酸ベヘニル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチリル等の脂肪酸の1価アルコールエステル化合物やセバジン酸ジステアリルが、特に好ましいことが確認されている。
次に、本発明で使用されるトナーの形状について説明する。本発明に使用されるトナーは、形状係数の変動係数が14%以下、個数粒度分布における個数変動係数が18〜24%、形状係数が1.05〜1.55の範囲にあるトナー粒子の割合が65個数%以上という形状特性を有するものが好ましい。この様な形状を有するトナーを用いてフルカラー画像形成を行った時に、各色のトナー粒子間の表面性が均質なものとなり、より安定した現像性と転写性を有する画像形成を可能にしている。
また、帯電量分布がシャープとなり、各色のトナー粒子間での帯電性を均質なものとすることにより、各色のトナー粒子間で画像形成支持体に対する付着性が均一になり各色のトナーは転写材に対して均等に付着するのでオリジナル画像に忠実なフルカラー画像形成を可能にしている。
従って、本発明では、色再現性及び細線再現性に優れた高画質のフルカラー画像を長期にわたって安定的に形成することを可能にした。
また、本発明に使用されるトナーは、角がないトナー粒子の割合を50個数%以上とすることによって、超音波振動を用いる画像形成工程を有していながらも、より優れた色再現性と細線再現性を有する高画質のフルカラー画像を長期にわたり安定的に形成することを可能にした。
〈トナーの形状係数〉
ここで、トナーの「形状係数」とは、下記式(A)により示されるものであり、トナー粒子の丸さの度合いを示す。
式(A):形状係数=((最大径/2)2×π)/投影面積
ここで、最大径とは、トナー粒子の平面上への投影像を2本の平行線ではさんだとき、その平行線の間隔が最大となる粒子の幅をいう。また、投影面積とは、トナー粒子の平面上への投影像の面積をいう。
本発明では、この形状係数は、走査型電子顕微鏡により2000倍にトナー粒子を拡大した写真を撮影し、ついでこの写真に基づいて「SCANNING IMAGE ANALYZER」(日本電子社製)を使用して写真画像の解析を行うことにより測定した。この際、100個のトナー粒子を使用して本発明の形状係数を上記算出式にて測定したものである。
本発明に使用されるトナーは、この形状係数が1.05〜1.55の範囲にあるトナー粒子の割合を65個数%以上とすることが好ましい。
形状係数が1.05〜1.55の範囲にあるトナー粒子の割合を65個数%以上とすることにより、各色のトナー粒子間の表面性が均質なものとなるため、画像形成支持体への転写性のバラツキが少なく、安定した転写性が得られる。また、トナー粒子が破砕しにくくなって帯電付与部材の汚染性が減少し、トナーの帯電性が安定するため、各色のトナー粒子間での静電潜像担持体に対する付着性のバラツキが少なく、カラー画像を安定化することができるものと推測される。
この形状係数を制御する方法は特に限定されるものではないが、例えば、前述の特開2001−318482号公報に開示の方法が好ましい。
<トナーの形状係数の変動係数>
本発明のトナーの「形状係数の変動係数」は下記式(B)から算出される。
式(B):変動係数=〔S1/K〕×100 (%)
〔式中、S1は100個のトナー粒子の形状係数の標準偏差を示し、Kは形状係数の平均値を示す。〕
本発明に使用されるトナーでは、この形状係数の変動係数を14%以下とすることが好ましい。形状係数の変動係数が14%以下とすることにより、各色のトナー粒子間の表面性が均質なものとなり、超音波振動の付与される状態にありながら転写材上への転写性のバラツキを低減させて、安定した転写性が得られる。また、トナー粒子が破砕しにくくなって帯電付与部材の汚染性が減少し、トナーの帯電性が安定するため、各色のトナー粒子間での静電潜像担持体に対する付着性のバラツキが少なく、カラー画像を安定化することができる。
このトナーの形状係数および形状係数の変動係数を、極めてロットのバラツキなく均一に制御するために、トナーを構成する樹脂粒子(重合体粒子)を調製(重合)、当該樹脂粒子を融着、形状制御させる工程において、形成されつつあるトナー粒子の特性をモニタリングしながら適正な工程終了時期を決めてもよい。
「モニタリングする」とは、インラインに測定装置を組み込みその測定結果に基づいて、工程条件の制御をするという意味である。すなわち、形状などの測定をインラインに組み込んで、例えば樹脂粒子を水系媒体中で会合あるいは融着させることで形成する重合法トナーでは、融着などの工程で逐次サンプリングを実施しながら形状や粒径を測定し、所望の形状になった時点で反応を停止する。
モニタリング方法としては、特に限定されるものではないが、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子社製)を使用することができる。本装置は試料液を通過させつつリアルタイムで画像処理を行うことで形状をモニタリングできるため好適である。すなわち、反応場よりポンプなどを使用し、常時モニターし、形状などを測定することを行い、所望の形状などになった時点で反応を停止するものである。
また、トナーの個数粒度分布および個数変動係数は、コールターカウンターTA−IIあるいはコールターマルチサイザー(コールター社製)で測定されるものである。本発明に使用さトナーにおいてはコールターマルチサイザーを用い、粒度分布を出力するインターフェース(日科機製)、パーソナルコンピューターを接続して使用した。前記コールターマルチサイザーにおいて使用するアパーチャーとしては100μmのものを用いて、2μm以上のトナーの体積、個数を測定して粒度分布および平均粒径を算出した。個数粒度分布とは、粒子径に対するトナー粒子の相対度数を表すものであり、個数平均粒径とは、個数粒度分布におけるメジアン径を表すものである。トナーの「個数粒度分布における個数変動係数」は、下記式(C)から算出される。
式(C):〔S2/Dn〕×100 (%)
〔式中、S2は個数粒度分布における標準偏差を示し、Dnは個数平均粒径(μm)を示す。〕
本発明に使用されるトナーは、その個数変動係数が18〜24%以下である時に、トナー粒子間の表面性が均質なものとなるため、画像形成支持体への転写性のバラツキが少なく、安定した転写性が得られる。また、トナー粒子が破砕しにくくなって帯電付与部材の汚染性が減少し、トナーの帯電性が安定するため、各色のトナー粒子間での静電潜像担持体に対する付着性のバラツキが少なく、トナー画像の安定化に寄与しているものと推測される。
そして、中間転写体を介してカラー定着画像を形成する場合には、中間転写体上に転写形成されたトナー層におけるトナー粒子の充填密度が高くなるため、良好な転写性を維持することができる。
本発明のトナーにおける個数変動係数を制御する方法は特に限定されるものではないが、前述の特開2001−318482号公報に開示された方法が有力である。
本発明に使用されるトナーは、角がないトナー粒子の割合を50個数%以上とすることが好ましい。
角がないトナー粒子の割合を50個数%以上とすることにより、各色のトナー粒子間の表面性が均質なものとなるため、画像形成支持体への転写性のバラツキが少なく、安定した転写性が得られる。また、摩耗、破断しやすいトナー粒子および電荷の集中する部分を有するトナー粒子が減少することとなり、帯電量分布がシャープとなって、各色のトナー粒子間の帯電性が安定し、良好なカラー画像を長期にわたって安定的に形成することができる。
ここに、「角がないトナー粒子」とは、電荷の集中するような突部またはストレスにより摩耗しやすいような突部を実質的に有しないトナー粒子を言い、具体的には以下のトナー粒子を角がないトナー粒子という。すなわち、図6(a)に示すように、トナー粒子Tの長径をLとするときに、半径(L/10)の円Cで、トナー粒子Tの周囲線に対し1点で内側に接しつつ内側をころがした場合に、当該円CがトナーTの外側に実質的にはみださない場合を「角がないトナー粒子」という。「実質的にはみ出さない場合」とは、はみ出す円が存在する突起が1箇所以下である場合をいう。また、「トナー粒子の長径」とは、当該トナー粒子の平面上への投影像を2本の平行線で挟んだ時、その平行線の間隔が最大となる粒子の幅をいう。なお、図6(b)および(c)は、それぞれ角のあるトナー粒子の投影像を示している。
角がないトナー粒子の割合の測定は次のようにして行った。先ず、走査型電子顕微鏡によりトナー粒子を拡大した写真を撮影し、さらに拡大して15,000倍の写真像を得る。次いでこの写真像について前記の角の有無を測定する。この測定を100個のトナー粒子について行った。
角がないトナーを得る方法は特に限定されるものではないが、特開2001−318482号公報に開示の方法が好ましく用いられている。
また、本発明ではカラー画像を形成するために使用するイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナーを構成するトナー粒子の形状などが揃っていること(各色のトナー粒子間でバラツキが少ないこと)で、色再現性を向上させることが確認されている。
すなわち、下記式(1)〜(4)を満足することにより、タンデム方式によりカラー画像を形成する場合に、各色のトナー粒子間の付着性や帯電性のバラツキを少なくすることができ、色再現性を高くすることができるともに、転写工程や定着工程での画質劣化がなく、良好なカラー画像を形成することができる。
式(1);0≦〔(Kの最大値)−(Kの最小値)〕/(Kの最大値)≦0.20
式(2);
0≦〔(Kσの最大値)−(Kσの最小値)〕/(Kσの最大値)≦0.30
式(3);0≦〔(Dの最大値)−(Dの最小値)〕/(Dの最大値)≦0.15
式(4);
0≦〔(Dσの最大値)−(Dσの最小値)〕/(Dσの最大値)≦0.25
上記式(1)〜(4)において、Kの最大値および最小値とは、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、およびブラックトナーの各々の形状係数の平均値(Ky、Km、Kc、Kb)のうちの最大値および最小値をいい、Kσの最大値および最小値とは、各色トナーの形状係数の変動係数(Kσy、Kσm、Kσc、Kσb)のうちの最大値および最小値をいい、Dの最大値および最小値とは、各色トナーの個数平均粒径(Dy、Dm、Dc、Db)のうちの最大値および最小値をいい、Dσの最大値および最小値とは、各色トナーの個数粒度分布における個数変動係数(Dσy、Dσm、Dσc、Dσb)のうちの最大値および最小値をいう。
また、本発明に使用されるトナーは、トナー粒子の粒径をD(μm)とし、自然対数lnDを横軸にとり、この横軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示すヒストグラムを作成した時に、最頻階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和(M)が70%以上であることが好ましい。
相対度数(m1)と相対度数(m2)との和(M)が70%以上であると、トナー粒子の粒度分布の分散が狭くなり、当該トナーを画像形成工程に用いることにより選択現像の発生を確実に抑制することが可能である。
本発明において、前記の個数基準の粒度分布を示すヒストグラムは、自然対数lnD(D:個々のトナー粒子の粒径)を0.23間隔で複数の階級(0〜0.23:0.23〜0.46:0.46〜0.69:0.69〜0.92:0.92〜1.15:1.15〜1.38:1.38〜1.61:1.61〜1.84:1.84〜2.07:2.07〜2.30:2.30〜2.53:2.53〜2.76・・・)に分けた個数基準の粒度分布を示すヒストグラムである。このヒストグラムは、下記の条件に従ってコールターマルチサイザーにより測定されたサンプルの粒径データを、I/Oユニットを介してコンピュータに転送し、当該コンピュータにおいて、粒度分布分析プログラムにより作成される。
〔測定条件〕
(1)アパーチャー:100μm
(2)サンプル調製法:電解液〔ISOTON R−11(コールターサイエンティフィックジャパン社製)〕50〜100mLに界面活性剤(中性洗剤)を適量加えて攪拌し、これに測定試料10〜20mgを加える。この系を超音波分散機にて1分間分散処理することにより調製する。
次に、本発明で用いられる画像形成装置について説明する。本発明では、像担持体上に形成されたトナー画像を用紙等の転写材上に転写する時、あるいは、像担持体上に形成されたトナー画像を中間転写体に重ね合わせて転写する時、さらには中間転写体上の重ねトナー画像を転写材に転写する時に、トナー画像に超音波振動を付与しながら転写を行ってフルカラーの画像形成を行う。
図1は、本発明で好ましく使用される画像形成装置の一例を示す概略構成図である。この画像形成装置は、装置を示す概略構成図である。この画像形成装置は、矢印A方向に回転するドラム状の感光体ドラム11を備えており、感光体ドラム11を有するカラー画像形成装置本体1の上部には、原稿4の画像を読み取る画像読取部2が配備されている。この画像読取部2には、プラテンガラス3、光源5、2つの走査ミラー6,7、結像レンズ8、カラー用のCCDセンサ9等が備えられている。
また、カラー画像形成装置本体1の内部には、画像形成ユニット30と、中間転写体ユニット31とが配備されている。画像形成ユニット30には、感光体ドラム11の周囲に、感光体ドラム11をほぼ一様に帯電する帯電器12と、感光体ドラム11にレーザービームを照射して静電潜像を書き込むレーザービーム走査部13と、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色のトナーを収容する現像器14Y、14M、14C、14Kとが備えられている。
中間転写体ユニット31には、駆動ロール17、アイドラーロール18,20、及び二次転写用バックアップロール19によって張架された中間転写体ベルト16が備えられており、中間転写体ベルト16は駆動ロール17によって駆動され、矢印B方向に回転するようになっている。
画像形成装置本体1の下部には、転写材である用紙23を収容する給紙カセット21と、この用紙カセット21から用紙23を一枚ずつ取り出して搬送する給送ロール22と、用紙23を中間転写体ベルト16との対向位置にタイミングを合わせて搬送するレジストロール28が配置される。
そして、中間転写体ベルト16と転写材とが対向する転写位置に、中間転写体ベルト16の裏面側に超音波発生素子42及びホーン41が配置されている。
さらに、用紙上に転写されたトナー像を定着する定着器26と、定着後の用紙が搬出されるトレイ27とが配置されている。
本発明に使用される超音波装置について説明する。図4は、本発明で用いられる代表的な超音波装置40の模式図である。図4の超音波装置40は、超音波を発生する超音波発生素子42、発生した超音波を超音波放射面44aに導くホーン41、および超音波発生素子42を駆動する高周波電源45よりなる。なお、本発明に使用される超音波装置はこれに限定されるものではない。
図4に示される超音波発生素子42は、強力な超音波を発生するために例えばセラミック系の圧電素子が使用される。超音波発生素子42は、それぞれの長さL1が超音波発生素子42の共振周波数と材料中の音速とで定まる音波長λ1の1/2の整数倍である直管部41a及びホーン部41bよりなるホーン41の直管部41aに有機接着剤で強固に接合される。
ホーン部41bは、超音波発生素子42と接合する直管部41aからホーン部41bの先端に向かって断面積が次第に小さく絞られたラッパ状の形状を有している。ホーン41を構成する材料は、SUSが代表的でその他にアルミニウム青銅、りん青銅、チタン合金、ジュラルミン等が挙げられる。
ホーン41により、超音波発生素子42の振動振幅を直管部41aの放射端面41cの面積とホーン部41bの先端面41dの面積との面積比に応じて増幅することが可能で、より強力な超音波の放射が可能である。また、超音波発生素子42の振動振幅を小さくすることで、振動応力による疲れ疲労や振動特性の劣化を防止することが可能である。
本発明では、ホーン41の放射端面41cの面積に対する先端面41dの面積比を5:1としてあるが、この位の面積比の時にホーン41の振動特性が最も効果的に発現されることが確認されている。
さらに、この超音波装置40は、ホーン41の先端に超音波放射板44が取り付けられている。図4では超音波放射板44は直径25mmの円盤状の形状を有している。超音波放射板44の被放射体に対向する面には超音波放射面44aが形成される。
この様に、超音波装置40では超音波発生素子42で超音波を発生させ、ホーン41を使用して超音波の振動振幅を増幅し、それを広い面積を有する超音波放射面44aから放射させて、被放射体上の広い領域にわたり強いエネルギ振動を起こすことが可能である。
本発明では、この様に構成した超音波装置40を例えば中間転写体ベルト16の幅方向に一列もしくは千鳥状に配列して超音波振動手段を構成した。
本発明で用いられる超音波振動における周波数は40kHz〜2MHzが適当であることが確認されている。超音波振動における周波数を高くすると超音波発生素子42の厚みが薄くなり超音波の出力を大きくすることが難しくなるので、上記範囲の周波数が好ましい。また、本発明では、上記範囲の周波数で転写を行う画像形成が、40〜75℃の範囲に融点を有する離型剤を含有した樹脂粒子を凝集させて形成し、個数平均粒径が3.0〜5.0μmの球形に近い形状を有する小径トナーを用いると、特に好ましい画像形成が行えることを確認している。
本発明では、転写位置で高い転写率を安定して得るために、ホーン41が接触する中間転写体ベルト16あるいは搬送ベルト47の間に、超音波伝播部材として、例えば図4及び図5に示す様にシート状のジェル部材46を設けることが好ましい。ジェル部材46は、シート状のものの他に、例えば、チューブより出したジェル部材46をホーン41の先端に設けられている超音波放射板44に塗布し、フォーム状(成形体)としたものでもよい。
本発明では、転写位置に超音波伝播部材を設けることにより、中間転写体ベルト16に確実に超音波を伝播させて転写位置における転写率を向上させることが可能であるとともに、超音波装置40の先端部と中間転写体ベルト16あるいは搬送ベルト47とが摺擦しない様に装置を構成する部材の保護が可能になる。
前述の様に、ジェル部材46は、例えば、100%シリコーンを用い、転写時に超音波伝播部材として作用させる。本発明で最も好ましく使用されるジェル部材46は、シート状シリコーン系ジェルである。シート状シリコーン系ジェルは、ジェルそのものが圧力の影響を殆ど受けずに超音波を対向面44bに効率よく伝播するので好ましい。また、シリコーン系ジェルは、耐熱性や耐薬品性が優れ、しかも経時にともなう変動が殆どないので、長期にわたり安定した超音波の伝播特性を発現することが可能であり、かつ、設置環境を汚染することがないので衛生面及び環境特性からも優れていることが確認されている。
具体的なシート状シリコーン系ジェルとしては、例えば、シリコーンゴム層の上にシリコーンジェル層を積層させてなるシリコーンジェルシート(特開平2−196453号公報参照)、ガラスクロス等の網目状補強材にシリコーンゴムを被覆硬化させたシリコーンゴムシートにシリコーンジェルを積層してなるもの(特開平6−155517号公報参照)、及び片面に金属箔を設けてなるシリコーンジェルシート(特開平6−291226号公報参照)等が挙げられるが、本発明ではいずれの形態のシート状シリコーン系ジェルを用いてもよいことが確認されている。
図1〜図3に示す画像形成装置では、転写位置において、超音波装置40の超音波放射面44aが、トナー像を間に挟んで中間転写体ベルト16あるいは感光体ベルト11及び転写材23とが平行に対向している。ここで超音波放射面44aと対向する中間転写体ベルト16等の部位を対向面44bとすると、超音波放射面44aと対向面44bとの間の距離L2は、超音波放射面44aから放射される超音波の波長λ2の1/2の整数倍に相当する位置に配置される。この超音波放射面44aと対向面44bとの間の距離L2は、波長λ2の1/2である時に最大の感度が得られるので好ましい。
これは、超音波装置40の超音波放射面44aから放射された超音波と対向面44bで反射された超音波の位相が一致して、超音波装置40の超音波放射面44aと対向面44bとの間に超音波の定在波が形成されるためと推測される。
この定在波が形成されると定在波振動の“腹”の部位に位置する対向面44bに、単純な超音波の放射による作用力よりも大きな力が作用する。例えば、共振周波数が40kHzの超音波発生素子42を使用した場合、放射される超音波の波長λ2は空気中の音速を共振周波数で割った値であるので、λ2は周囲温度によって多少影響を受けるが約17mmとなる。
プラテンガラス3上に載置され、光源5によって照らされた原稿4からの反射光像は、2つの走査ミラー6,7、及び結像レンズ8を介してCCDセンサ9によってRGB(レッド、グリーン、ブルー)の画像信号として読み取られる。読み取られたRGBの画像信号は画像信号処理部10に入力され、ここでYMCK(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の画像信号に変換されると共に、必要に応じて画像信号処理部10の内部に設けられたメモリに一時記憶される。
感光体ドラム11は、帯電器12によって所定の負電位に一様に帯電された後、レーザービーム走査部13によって静電潜像の形成が行われる。レーザービーム走査部13は、画像信号処理部10から順次出力されるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色の画像データに応じたレーザービームを像担持体ドラム11上に走査することにより、画像露光を行い、これにより像担持体ドラム11上に静電潜像が形成される。
感光体ドラム11上に形成された静電潜像は、現像器14Y、14M、14C、14Kで現像され、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色のトナー像が形成される。各色のトナーは負に帯電しており、像担持体ドラム11上のレーザービームが照射された領域に付着する。なお、像担持体ドラム11が1回転する毎に1色分のトナー像が形成され、4回転で4色分のトナー像が形成される。
感光体ドラム11が1回転する毎に形成された1色分のトナー像は、その都度、中間転写体ベルト16上に転写され、これを4回繰り返すことにより中間転写体ベルト16上に4色分のトナー画像が重ね合わされる。
中間転写体ベルト16上に4色分のトナー像が転写された後、中間転写体ベルト16がさらに回転してその4色分のトナー像が転写材との転写位置に達するのと同期して、給紙カセット21内に収容されている用紙23が給送ロール22によって給送され、レジストロール28によって中間転写体ベルト16と転写材との転写位置に搬送される。
中間転写体ベルト16と転写材との転写位置では、超音波発生素子42及びホーン41により中間転写体ベルト16上のトナー画像が転写材上に転写される。
図5は、中間転写体ベルト16と転写材23との転写位置を示す模式図である。中間転写体ベルト16と転写材(用紙)23とが対向する転写位置には、用紙23の裏面側に超音波発生素子42及びホーン41が備えられている。図5に示す様に、ホーン41の先端部は矢印の向きに同位相振動(ピストン振動)し、ホーン周辺部では中間転写体ベルト16と用紙23との間に超音波の定在波が形成される。
超音波発生素子42の駆動により発生した超音波を転写に効率よく寄与させるためには、発生した超音波振動が用紙23の表面で発現する様に、用紙23を十分な張力で張ることが好ましい。
用紙23に張力を印加させるため、転写位置の上流側と下流側にローラ48をそれぞれ対向配置させ、これらのローラ48間に搬送ベルト47を設ける。
また、ローラ48及び搬送ベルト47には、図示していないがトナー粒子が付着しない向きへの電圧を印加する電源などを設けてもよい。
この様に、中間転写体ベルト16上で重ね合わされたトナー像を転写位置で超音波により用紙23上に転写する。
また、トナー粒子Rのリバウンドや、自発形成される鏡像力が小さい用紙23を使用した時の画像乱れを防止するために、静電気力あるいは熱を用いてトナー像の保持力を増大する手段を設けてもよい。
具体的には、ホーン41に電源61を接続し、トナー粒子Rを保持するための電圧を印加するものや、電圧を印加可能な転写保持ロールを用紙23の裏面側に接触させたものが挙げられる。これらにより、用紙23に電荷が付与され、転写されたトナー粒子Rは用紙23上に保持される。なお、用紙23のたわみ振動を防止するために、ホーン41を挟んで転写保持ロール62の反対側にテンションロール64を配置してもよい。
トナー像が転写された用紙23は、定着器26において熱及び圧力による定着処理を受けた後、トレイ27上に搬出され、一連のカラー画像形成サイクルが終了する。
一方、中間転写体ベルト16へのトナー画像の転写を終了した感光体ドラム11は、クリーニング装置32により感光体ドラム11表面の残留物が除去され、次の画像形成サイクルに移行する。また、転写材(用紙23)への転写を終了した中間転写体ベルト16は、クリーニング装置33により中間転写体ベルト16表面の残留物が除去され、次の画像形成サイクルに移行する。
この様に、本発明に用いられる画像形成装置では、中間転写体ベルト上のトナー像を転写材(用紙23)に転写する際に超音波の定在波による音響放射力を用いることによりトナー粒子を飛翔させて転写することが可能であり、前述したトナー粒子中における離型剤相の分散状態が特定されたトナーを使用することにより、超音波の影響で離型剤粒子が脱離してトナー粒子が破壊せずに、転写の際にトナー像の乱れが発生することを防止することが可能である。
なお、本発明は、前述した様な中間転写体ベルト16上のトナー画像を転写材に転写する他に、感光体ドラム11上に形成したトナー画像を中間転写体ベルト16上に転写する時に超音波振動を使用するものでもよい。図2は、超音波転写により感光体ドラム11上のトナー画像を中間転写体ベルト16上に転写する画像形成装置の一例を表す概略構成図である。なお、図示してはいないが、図2においても中間転写体ベルト16と超音波装置40の間に超音波伝播部材としてジェル部材46を用いることが好ましい。
また、図3は、本発明の画像形成方法に使用可能な他のフルカラー画像形成装置の概略構成図である。図3に示す画像形成装置では、感光体11上に形成したフルカラーのトナー画像を転写材上に転写するものである。
図3の画像形成装置では、最初にベルト状の感光体11上にイエローの単位画像を形成する。方法は単色の画像形成装置と同様であり、まず、一様帯電器により感光体面を一様に帯電し、その感光体面を像露光器で像様に露光し、イエローのカラートナーにより現像してイエロー画像を形成する。
感光体11の回転移動によりこれとタイミングを合わせた画像形成をマゼンタ、シアン、ブラックについても感光体の同一領域に行い、各単位色画像が重ね合わさったフルカラートナー画像が形成される。
感光体11が回転移動を続け、前述の対向面44bに相当する超音波装置40の地点に至ると、タイミングを合わせて搬送されてきた転写材23の上にフルカラートナー画像が転写され、フルカラートナー画像を担持した転写材23は、定着器26の方へ搬送されてカラー画像が転写材23上に定着される。また、図3においても対向面44bと超音波装置40の間に超音波伝播部材としてジェル部材46を設けることが好ましい。
トナー画像の転写を行った感光体11はさらに回転移動を続けて、ブレードを有するクリーニング装置33により感光体面の転写残トナー、紙粉等を除去された後、再び画像形成に使用される。
次に、本発明で使用されるトナーの製造方法について説明する。
本発明で使用されるトナーの製造方法としては、樹脂粒子と融点が40〜75℃の範囲にある離型剤粒子とを凝集させる工程を経るものであれば、特に限定されるものではない。具体的な製造方法としては、乳化会合法、懸濁重合法、分散重合法、溶解懸濁法などが挙げられる。以下、乳化会合法によるトナー製造方法の代表的な例である乳化重合凝集法によるトナー製造方法について説明する。
本発明に使用されるトナーの好ましい製造方法である乳化重合凝集法は、粒子を凝集させた後、より高温で粒子を融合合一させるため、かかるシェアは小さく、また粒子間で融合合一されるため、前記吸収ピークシフト化物質の適度な相溶性を有効に活用することができるものと推定される。
乳化重合凝集法では、少なくとも樹脂粒子を分散させてなる樹脂粒子分散液と、着色剤を分散させてなる着色剤分散液と、離型剤を分散させてなる離型剤分散液と、吸収ピークシフト化物質分散液とを混合し、樹脂粒子、着色剤及び離型剤を凝集させて凝集粒子を形成し、凝集粒子分散液を調製する工程(以下「凝集工程」と称することがある)、及び前記凝集粒子を加熱・融合してトナー粒子を形成する工程(以下「融合工程」と称することがある)を含む。
本発明に使用されるトナーの製造方法は、必要に応じて、前記凝集工程に続けて、前記凝集粒子分散液に樹脂微粒子及び/又はその他の成分の微粒子の分散液を添加して前記凝集粒子表面に前記微粒子を付着させる工程(以下「付着工程」と称することがある)を設け、前記付着粒子を加熱融合してトナー粒子を形成する工程(「融合工程」)を経てトナーを得ることが可能である。
前記凝集工程においては、分散液中の樹脂粒子、着色剤及び離型剤がヘテロ凝集して凝集粒子を形成する。そのヘテロ凝集において、凝集粒子の安定化、粒度/粒度分布制御を目的として、凝集粒子とは極性が異なるイオン性界面活性剤や、一価以上の電荷を有する化合物、例えば無機金属塩等を添加することが有効である。
また、前記融合工程では、凝集粒子中の樹脂及び離型剤が溶融するものの、樹脂粒子と離型剤は互いに相溶性が低いか全くないが、前記吸収ピークシフト物質を介在させることにより、凝集粒子内で融合させることが容易になり、トナー粒子が形成される。
前記付着工程を設ける場合は、前記凝集粒子を母体粒子として、その表面に追加された微粒子が均一に付着され、付着粒子が形成される。前記付着粒子はヘテロ凝集等により形成される。前記付着粒子は、融合工程で付着粒子中の樹脂が溶融され融合してトナー粒子が形成される。この方法によれば、付着工程で凝集粒子表面に微粒子が被覆され、融合されたトナー粒子中のコア部分に離型剤が実質的に収容され、トナー粒子表面への離型剤の露出が抑制される利点がある。また、トナー粒子表面を形成する微粒子により、トナー粒子の表面物性を制御することも可能である。
本発明に使用されるトナーを乳化重合凝集法を用いて製造する場合、樹脂微粒子を分散した分散液を用いる。その際に用いる樹脂微粒子の材料としては、例えば、熱可塑性樹脂などが挙げられ、具体的には、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類の単独重合体又は共重合体(スチレン系樹脂);アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類の単独重合体又は共重合体(オレフィン系樹脂);エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等の非ビニル縮合系樹脂、及びこれらの非ビニル縮合系樹脂とビニル系モノマーとのグラフト重合体などが挙げられる。これらの樹脂は1種単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
これらの樹脂の中でもビニル系樹脂が特に好ましい。ビニル系樹脂の場合、イオン性界面活性剤などを用いて乳化重合やシード重合により樹脂微粒子分散液を容易に調製できる有利がある。前記ビニル系モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ケイ皮酸、フマル酸、ビニルスルフォン酸、エチレンイミン、ビニルピリジン、ビニルアミンなどのビニル系高分子酸やビニル系高分子塩基の原料となるモノマーが挙げられる。これらのビニル系モノマーの中でも、ビニル系樹脂の形成反応の容易性の点でビニル系高分子酸がより好ましく、具体的にはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ケイ皮酸、フマル酸などのカルボキシル基を解離基として有する解離性ビニル系モノマーが、重合度やガラス転移点の制御の点で特に好ましい。
なお、前記解離性ビニル系モノマーにおける解離基の濃度は、例えば、「高分子ラテックスの化学」(高分子刊行会)に記載の、トナー粒子等の粒子を表面から溶解して定量する方法で決定することができる。なお、この方法により、粒子表面から内部にかけての樹脂の分子量やガラス転移点も決定することもできる。
乳化重合凝集法に用いる樹脂微粒子の平均粒径は、1μm以下、好ましくは0.01〜1μmの範囲が適当である。平均粒径を1μm以下にすることにより、最終的に得られる静電荷像現像用トナーの粒度分布をシャープなものにするとともに、遊離粒子の発生を抑制するのでトナーの性能や信頼性を向上させることが確認されている。さらに、樹脂微粒子の平均粒径を前記範囲内とすることで、トナー間の偏在が減少し、トナー中の各成分粒子の分散が良好となり、トナーの性能や信頼性のバラツキが小さくなる点で有利である。なお、前記平均粒径は、例えば、コールターカウンター(コールター社製)などを用いて測定することができる。
乳化重合凝集法を用いたトナー製造方法では着色剤を分散した分散液を用いる。その際に用いる着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR,ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアントカーミン3B、ブリリアントカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレートなどの種々の顔料;アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジゴ系、チオインジゴ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系、キサンテン系などの各種染料;などが挙げられる。これらの着色剤は、1種単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
前記着色剤の平均粒径は、1μm以下、好ましくは0.5μm以下、より好ましくは0.01から0.5μmの範囲が適当である。着色剤の平均粒径を1μm以下とすることで、最終的に得られるトナーの粒度分布をシャープなものにするとともに、遊離粒子の発生を防止するので、トナーの性能や信頼性を向上させる。また、平均粒径が前記範囲内にすることで、トナー間の偏在が減少し、トナー中の各成分の粒子の分散性が良好となり、トナーの性能や信頼性のバラツキが小さくなる点で有利である。さらに、平均粒径が0.5μm以下であると、得られるトナー粒子が、発色性、色再現性、OHP透過性等に優れる有利がある。なお、平均粒径は、例えば、レーザー回折式粒度分布測定機などを用いて測定することができる。
乳化重合凝集法を用いてトナーを製造する場合、離型剤を分散した分散液を用いる。本発明では前述した性能を有する離型剤が好ましく使用される。前述した離型剤は一般的にはトナー粒子の結着樹脂との相溶性に乏しいものであり、この様に結着樹脂との相溶性に乏しい離型剤を用いることにより、離型剤による結着樹脂の可塑化を防止し、定着時におけるトナーの粘度を維持するので、オフセットの発生防止に効果的である。
また、離型剤による結着樹脂の可塑化を発生させないので、表面近傍に存在していた離型剤粒子の一部が樹脂層に安定して保持され、トナー表面近傍での離型剤量減少による離型効果の低減のおそれがない。また、トナー表面に存在する樹脂粒子が離型剤により可塑化されることがないので、トナー表面のガラス転移点が維持されてトナーの流動性が保持される。離型効果は、トナー粒子内に含まれる離型剤の分散単位とトナー表面からの距離とに関係し、一般に離型剤の分散単位が大きいほど、また離型剤のトナー表面からの距離は小さいほどその効果は大きい。
本発明に使用されるトナーにおける離型剤の含有量は、トナーに対して0.1〜50質量%が好ましく、0.5〜40質量%がより好ましく、1〜30質量%が特に好ましい。前記含有量が前述の範囲にあることで、離型効果が十分に発現されるだけではなく、定着時にトナーが定着ロールに付着するいわゆるオフセットが発生しにくい。さらに、凝集時に離型剤が遊離しないので、トナーが脆弱することなく現像機内で長期にわたり攪拌を続けてもトナー粒子は粉砕されず、微粒子を発生させることがない。
前記離型剤粒子の平均粒径は、1μm以下が好ましく、0.01〜1μmの範囲がより好ましい。平均粒径を1μm以下とすることにより、最終的に得られるトナーの粒度分布をシャープなものにすることが可能であり、遊離粒子の発生を防止してトナーの性能や信頼性を向上させる。さらに、平均粒径を前記範囲内とすることにより、離型剤のトナー間での偏在を減少させ、トナー粒子中での離型剤の分散性が良好になるので、トナーの性能や信頼性のバラツキを小さくするので有利である。なお、前記平均粒径は、例えばレーザー回折式粒度分布測定機や、遠心式粒度分布測定機等を用いて測定することが可能である。
なお、これらのワックス類は、水等の水系媒体中にイオン性界面活性剤、高分子酸、高分子塩基等の高分子電解質と共に分散し、融点以上に加熱し、強い剪断力を印加してホモジナイザーや圧力吐出型分散機で処理すると、容易に1μm以下の微粒子に調整することができる。
本発明に使用されるトナーを製造する際、樹脂微粒子と、着色剤と、離型剤の組み合わせには、離型剤の融点が40〜75℃とする以外には特に制限はなく、目的に応じて適宜自由に選択して用いることができる。また、本発明に使用されるトナーは、目的に応じて、樹脂微粒子、着色剤及び離型剤以外に、内添剤、帯電制御剤、無機粒体、有機粒体、滑剤、研磨材などのその他の成分の微粒子を添加してトナーの物性を制御することが可能である。
また、本発明に使用されるトナーを製造する際、前述したその他の成分の微粒子は、樹脂微粒子分散液、着色剤分散液及び離型剤分散液のいずれに添加して分散させても良いし、樹脂粒子分散液、着色剤分散液及び離型剤分散液を混合してなる混合液中に添加して混合しても良い。
前記内添剤としては、例えば、フェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、マンガン、ニッケル等の金属、合金、又はこれら金属を含有する化合物などの磁性体などが挙げられる。
帯電制御剤としては、例えば、4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、アルミニウム、鉄、クロムなどの錯体からなる染料、トリフェニルメタン系顔料などが挙げられる。なお、トナーの製造工程のうち、凝集工程や融合工程における安定性に影響するイオン強度の制御を容易にするために、水に溶解し難い帯電制御剤を用いることが好ましい。
無機粒子としては、例えば、シリカ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウム、酸化セリウム等の通常トナー表面の外添剤として使用される全ての粒子が挙げられる。有機粒子としては、例えば、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等の通常トナー表面の外添剤として使用される全ての粒子が挙げられる。なお、これらの無機粒子や有機粒子は、流動性助剤、クリーニング助剤等として使用することができる。
滑剤としては、例えば、エチレンビスステアリル酸アミド、オレイン酸アミド等の脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩等が挙げられ、研磨剤としては、例えば、前述のシリカ、アルミナ、酸化セリウムなどが挙げられる。
本発明に使用されるトナーの製造方法に用いられる、前記その他の成分の平均粒径は、1μm以下が好ましく、0.01〜1μmの範囲がより好ましい。平均粒径を1μm以下とすることにより、最終的に得られるトナーの粒度分布をシャープなものにすることが可能で、遊離粒子の発生を防止するので、トナーの性能や信頼性を向上させる。また、平均粒径を前記範囲内にすることによりトナー間の偏在を減少させ、トナー粒子中における成分の分散性を良好にするので、トナーの性能や信頼性のバラツキを小さくする上で有利である。なお、前記平均粒径は、例えばレーザー回折式粒度分布測定機や、遠心式粒度分布測定機等を用いて測定することが可能である。
前記樹脂、着色剤及び離型剤を含有するトナー組成の配合は、着色剤の含有量が50質量%以下、好ましくは2〜40質量%の範囲が適当であり、離型剤の含有量も50質量%以下、好ましくは2〜40質量%の範囲が適当である。また、その他の成分の含有量は、本発明の目的を阻害しない程度であればよく、一般的には極少量で、具体的には0.01〜5質量%、好ましくは0.5〜2質量%の範囲が適当である。
本発明に使用されるトナーの製造方法における、樹脂微粒子分散液、着色剤分散液、離型剤分散液、及びその他の成分の分散液における分散媒としては、例えば水系媒体などを使用することができる。水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
前記分散液においては、前記水系媒体に界面活性剤を添加混合しておくことが好ましい。本発明に使用されるトナーの製造方法においては、少なくとも前記樹脂微粒子分散液と前記着色剤分散液を混合して凝集粒子を生成し、これに前記離型剤分散液を添加して前記凝集粒子の表面近傍に前記離型剤粒子を付着させる場合においても、前記樹脂微粒子、前記着色剤粒子及び前記離型剤粒子などの分散粒子の水系媒体中における安定性、ひいては分散液の保存性を向上させる上で界面活性剤の添加は有利である。また凝集工程における前記凝集粒子の安定性の点からも有利である。
界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤などが挙げられる。これらの中でもイオン性界面活性剤が好ましく、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤がより好ましい。
前記分散液に使用される界面活性剤は、その極性が同一であっても問題はないが、前記樹脂粒子分散液と前記着色剤粒子分散液とに含有される界面活性剤の極性と前記離型剤分散液に含有される界面活性剤の極性が異なっている方が、離型剤の遊離を減少させることができ、また、その後の付着工程におけるその他の粒子の遊離を減少できる利点である。
一般的にはアニオン系界面活性剤は分散力が強く、樹脂微粒子及び着色剤の分散に優れている。また、離型剤を分散させる界面活性剤はカチオン系界面活性剤の方が有利である。なお、非イオン系界面活性剤は、前記アニオン系界面活性剤又はカチオン系界面活性剤と併用するのが好ましく、界面活性剤は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アニオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油ナトリウム等の脂肪酸セッケン類;オクチルサルフェート、ラウリルサルフェート、ラウリルエーテルサルフェート、ノニルフェニルエーテルサルフェート等の硫酸エステル類;ラウリルスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、トリイソプピルナフタレンスルホネート、ジブチルナフタレンスルホネートなどのアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ナフタレンスルホネートホルマリン縮合物、モノオクチルスルホサクシネート、ジオクチルスルホサクシネート、ラウリン酸アミドスルホネート、オレイン酸アミドスルホネート等のスルホン酸塩類;ラウリルホスフェート、イソプロピルホスフェート、ノニルフェニルエーテルホスフェート等のリン酸エステル類;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどのジアルキルスルホコハク酸塩類、スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム等のスルホコハク酸塩類などが挙げられる。
カチオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリルアミン塩酸塩、ステアリルアミン塩酸塩、オレイルアミン酢酸塩、ステアリルアミン酢酸塩、ステアリルアミノプロピルアミン酢酸塩等のアミン塩類;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロライド、オレイルビスポリオキシエチレンメチルアンモニウムクロライド、ラウロイルアミノプロピルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ラウロイルアミノプロピルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムパークロレート、アルキルベンゼンジメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のアルキルフェニルエーテル類;ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレート等のアルキルエステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンオレイルアミノエーテル、ポリオキシエチレン大豆アミノエーテル、ポリオキシエチレン牛脂アミノエーテル等のアルキルアミン類;ポリオキシエチレンラウリン酸アミド、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンオレイン酸アミド等のアルキルアミド類;ポリオキシエチレンヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレンナタネ油エーテル等の植物油エーテル類;ラウリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド等のアルカノールアミド類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等のソルビタンエステルエーテル類などが挙げられる。
界面活性剤の各分散液中への含有量は、トナーの製造を阻害しない程度であれば良く、一般的には少量である。具体的には0.01〜10質量%、好ましくは0.05〜5質量%、さらに好ましくは0.1〜2質量%の範囲が適当である。含有量を0.01〜10質量%の範囲内にすることで、樹脂粒子分散液、着色剤分散液、離型剤分散液等の分散性を良好に保持することが可能で、各分散液中で分散物が凝集することがなく、凝集工程では各粒子間の安定性が異なる状態にあっても、特定粒子が遊離する様なことなく確実に凝集を行うことが可能である。また、上記範囲にすることで、粒子の粒度分布をシャープにするとともに、粒子径の制御を容易に行えることが確認されている。
樹脂微粒子分散液は、その調製方法について特に制限はなく、その方法は目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、以下の様に調製される。樹脂微粒子分散液における樹脂が、ビニル基を有するエステル類、ビニルニトリル類、ビニルエーテル類、ビニルケトン類等のビニル単量体の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂)である場合、ビニル系単量体をイオン性界面活性剤中で乳化重合やシード重合等で樹脂微粒子を生成し、樹脂微粒子をイオン性界面活性剤に分散させて樹脂微粒子分散液を調製する。
樹脂微粒子分散液における樹脂が、ビニル単量体の単独重合体又は共重合体以外の樹脂である場合には、該樹脂が、水への溶解度が比較的低く、油性溶剤に溶解するのであればよく、油性溶剤に溶解した樹脂溶解物をイオン性界面活性剤や高分子電解質とともに水中に添加し、ホモジナイザー等の分散機を用いて微粒子に分散させた後、加熱及び/又は減圧して油性溶剤を蒸散させることによって調製する。
着色剤分散液は、着色剤を界面活性剤等の水系媒体に分散させて調製することができる。離型剤分散液は、離型剤をイオン性界面活性剤や高分子酸や、高分子塩基等の高分子電解質と共に水中に分散させ、融点以上に加熱しながら、ホモジナイザーや圧力吐出型分散機を用いて、強い剪断力をかけることにより、離型剤を微粒子化して調製する。その他の成分(粒子)の分散液も、着色剤分散液と同様に界面活性剤等の水系媒体に分散して調製する。
分散手段には、特に制限はないが、例えば、回転剪断型ホモジナイザーやメディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどの公知の分散装置が挙げられる。
乳化重合凝集法を用いる場合の凝集粒子分散液を調製する工程では、凝集剤として一価以上の電荷を有する化合物を用いることが好ましい。この化合物としては、前記のイオン性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等の水溶性界面活性剤類、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸等の酸類、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、硝酸銀、硫酸銅、炭酸ナトリウム等の無機酸の金属塩、酢酸ナトリウム、蟻酸カリウム、シュウ酸ナトリウム、フタル酸ナトリウム、サリチル酸カリウム等の脂肪族酸や芳香族酸の金属塩、ナトリウムフェノレート等のフェノール類の金属塩、アミノ酸の金属塩、トリエタノールアミン塩酸塩、アニリン塩酸塩等の脂肪族や芳香族アミン類の無機酸塩類等が挙げられる。この中でも無機酸の金属塩が、凝集粒子の安定性、凝集剤の熱的、経時的安定性といったトナーの性能や使用上の利点を有することから好ましい。
これらの凝集剤の添加量は、電荷の価数により異なるが、いずれも少量でよく、一価の場合は3質量%以下、二価の場合は1質量%以下、三価以上の場合は0.5質量%以下が好ましい。凝集剤の量は少ない方がよいので、価数の多い化合物の方が好ましい。
また、吸収点ピークシフト化物質としては、少なくとも1つ以上の極性基を有し、樹脂微粒子と離型剤に対して相溶性を有するともに、トナーの正接損失(tanδ)の温度に対する吸収ピークのうち、最低温度側の吸収ピークと最高温度側の吸収ピークとの間に吸収ピークを有する化合物を使用することができる。具体的には、エタノール、ブタノール等の低級アルコール類、オクタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等の高級アルコール類、エチレングリコール、プロパントリオール、エリスリトール、テトラプロパントリオール等の多価アルコール類およびそれらの脱水縮合物類、酢酸、酪酸、ステアリン酸、べヘン酸等の低級から高級までの脂肪酸類、サリチル酸等のオキシカルボン酸類、ナフトール等のフェノール類、及びこれらの酸類、アルコール類とのエステル類、ステアリル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等のアルキル鉱酸、高級脂肪酸の金属塩類、チオアルコール、チオエーテル、チオアルコール等の含硫黄化合物、その他アルキルアミン等のアミン類、アニリン類、ウレタン類、シリコーン類等が挙げられる。
これらは単独で用いても、複数種混合して用いても良い。これらの化合物の正接損失(tanδ)の温度に対するプロットから得られた吸収ピークは、トナーの正接損失(tanδ)の温度に対するプロットから得られた複数の吸収ピークの最低温と最高温の間にあることが好ましい。具体的には、高級アルコール、高級脂肪酸、及びそれらのエステル類、高級脂肪酸金属塩等が好ましく、高級アルコールとしては、ステアリルアルコール、イコサノール、ドコサノール、ペンタコサノール、ヘキサコサノール、オクタコサノール、トリアコンタノール、ドトリアコンタノール、テトラトリアコンタノール、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、トリデカンジオール、テトラデカンジオール、ペンタデカンジオール、ヘキサデカンジオール、ヘプタンデカンジオール、オクタデカンジオール、ノナデカンジオール、イコサンジオール;高級脂肪酸としては、パルミチン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、アラキジン酸、ドコサン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸;エステルとしては、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸ジグリセリド、ステアリン酸トリグリセリド、ドコサン酸モノグリセリド、ドコサン酸ジグリセリド、ドコサン酸トリグリセリド、ステアリン酸ステアリル、パルミチン酸パルミチル、ドコサン酸ドコサニル、セロチン酸ステアリル、モンタン酸ドコサニル;高級脂肪酸金属塩としては、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、アラギン酸ナトリウム、ドコサン酸ナトリウムなどが挙げられる。
前記吸収ピークシフト化物質を用いるときに、トナーの正接損失(tanδ)の温度に対するプロットから得られた複数の吸収ピークの移動温度は多くとも40℃であることが好ましい。40℃を超えると、前記吸収ピークシフト化物質を介して前記樹脂微粒子と前記離型剤とが相溶しやすくなり、トナーのTgが低下するために、保存性の点から好ましくない。
吸収ピークシフト化物質のトナーへの添加量は、離型剤量に対して0.1〜100質量%、好ましくは1.0〜50質量%、より好ましくは1.0〜30質量%の範囲が本発明の効果を発現するために必要である。添加量を0.1〜100質量%とすることで、吸収ピークシフト化物質を添加したことによる樹脂微粒子や離型剤への影響はない。
本発明に使用されるトナーは、その表面にシリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム等の無機粒子や、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂粒子を、乾燥状態で剪断力により添加してもよい。これらの無機粒子や樹脂粒子は、流動性助剤やクリーニング助剤等の外添剤として機能する。
本発明に使用されるトナーに用いられる樹脂の分子量分布、即ちゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、4〜30、好ましくは4〜20、より好ましく5〜15の範囲が適当である。
分子量分布(Mw/Mn)を4〜30の範囲とすると、定着画像の透明性や平滑性、混色性が十分に発現され、特にOHPなどのフィルム上にトナー画像を形成する場合は、光が十分に透過されて映し出される画像が鮮明で明るい画像になり、しかも透明性を有し発色性に富んだ投影画像が得られる。また、高温定着時におけるトナーの粘度低下を防止するのでオフセットが発生しない。この様に、分子量分布(Mw/Mn)が、前記数値範囲内にあると、定着画像の透明性、平滑性、混色性が十分である上、高温定着時における静電荷像現像用トナーの粘度低下を防止してオフセットの発生を効果的に制御することが可能である。
本発明に使用されるトナーは、帯電性、現像性、転写性、定着性、クリーニング性などの諸特性が優れ、特に画像における平滑性、透明性、混色性、発色性が優れる。また、環境条件に影響を受けず、前記諸特性能を安定に発現し、維持するので信頼性が高い。さらに本発明に使用されるトナーは乳化重合凝集法で製造されるため、混練粉砕法等により製造される場合と異なり、その平均粒径を小さくするとともに、その粒度分布をシャープなものにすることが可能である。
本発明に使用されるトナーの帯電量は、10〜40μC/g、好ましくは15〜35μC/gである。トナーの帯電量を10〜40μC/gとすることで、背景部汚れの発生を抑え、良好な濃度を有するトナー画像が得られる。本発明に使用されるトナーの夏場(30℃、85%RH)における帯電量と、冬場(10℃、20%RH)における帯電量との比は、0.5〜1.5、好ましくは0.7〜1.3の範囲が適当であり、この時、トナーは環境からの影響を受けずに安定した帯電量を維持することが可能になるので実用上良好なトナー画像を安定して作成することが可能である。
本発明に係る画像形成方法は、上記トナーを用いて画像形成を行うものであるが、上記トナーを単独で用いる一成分系現像剤として使用するものであっても、また、キャリアと組み合わせてなる二成分系現像剤として使用するものであってもよい。前記キャリアには特に制限はなく、例えば、特開昭62−39879号公報、特開昭56−11461号公報等に記載された公知の樹脂被覆キャリア等が使用される。
樹脂被覆キャリアは、キャリアの核体粒子として通常の鉄粉、フェライト、マグネタイト造型物などが使用され、その平均粒径は30〜200μmの範囲が適当である。前記核体粒子の被覆樹脂としては、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸、n−プロピルメタクリル酸ラウリルメタクリル酸2−エチルヘキシル等のα−メチレン脂肪酸モノカルボン酸類、ジメチルアミノエチルメタクリレート等の含窒素アクリル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等のビニルピリジン類、ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロベニルケトン等のビニルケトン類、エチレン、プロピレン等のオレフィン類、弗化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン等のビニル系フッ素含有モノマー等の単独重合体、又は2種類以上のモノマーからなる共重合体、メチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等のシリコーン類、ビスフェノール、グリコール等を含有するポリエステル類、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。被覆樹脂の量は、核体粒子に対して0.1〜10質量部、好ましくは0.5〜3.0質量部の範囲が適当である。
キャリアの製造には、加熱型ニーダー、加熱型ヘンシェルミキサー、UMミキサーなどを使用することができ、前記被覆樹脂の量によっては、加熱型流動転動床、加熱型キルンなども使用することができる。本発明の静電荷像現像剤におけるトナーとキャリアの混合比には、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択される。
以下に、実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。なお、以下の実施例において、「部」は質量部を意味する。また、トナーの平均粒径はコールターカウンター(コールター社製、TA2型)で測定した。前記の樹脂微粒子、着色剤粒子、及び離型剤粒子の平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(堀場製作所社製、LA−700)で測定した。さらに、樹脂微粒子及びトナー粒子における樹脂の分子量及び分子量分布はゲルパーミエションクロマトグラフィー(東ソー社製、HLC−8120GPC)を用いて測定した。樹脂微粒子及びトナー粒子における樹脂のガラス転移点は、示差走査熱量計(島津製作所社製、DSC−50)を用い、昇温速度3℃/分の条件下で測定した。
《トナー粒子の製造》
〈樹脂微粒子分散液の調製〉
−樹脂微粒子分散液(1)の調製―
スチレン(和光純薬(株)製) 355部
アクリル酸ブチル(和光純薬(株)製) 45部
アクリル酸(和光純薬(株)製) 8部
ドデシルメルカプタン(和光純薬(株)製) 8部
前記の成分を混合して溶解した溶液を予め調製し、非イオン性界面活性剤(三洋化成(株)製:ノニポール8.5)8部及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンRK)9部をイオン交換水583部に溶解したものに、前記溶液を分散して乳化し、10分間ゆっくりと混合しながら、これに過硫酸アンモニウム(和光純薬(株)製)4部を溶解したイオン交換水50部を投入し、窒素置換を行なった後、攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、6時間そのまま乳化重合を継続した。その後、この反応液を室温まで冷却し、樹脂微粒子分散液(1)を調製した。この樹脂微粒子分散液(1)の一部を80℃のオーブン上に放置して水分を除去して樹脂微粒子の特性を測定したところ、平均粒径は128nm、ガラス転移点が57℃、重量平均分子量が38,000、個数平均分子量が13000で、分子量分布(Mw/Mn)は2.92であった。
〈着色剤分散液の調製〉
―着色剤分散液(1)の調製―
フタロシアニン顔料 60部
(大日精化(株)製:PV FAST BLUE)
アニオン界面活性剤(和光純薬(株)製) 2部
イオン交換水 300部
上記成分を混合して溶解した後、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)を用いて分散し、平均粒径が150nmである着色剤(フタロシアニン顔料)を分散してなる着色剤分散液(1)を調製した。
―着色剤分散液(2)の調製―
マゼンタ顔料(C.I.ピグメントレッド122) 60部
アニオン界面活性剤(和光純薬(株)製) 2部
イオン交換水 300部
上記成分を混合して溶解した後、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)を用いて分散し、平均粒径が150nmである着色剤(マゼンタ顔料)を分散してなる着色剤分散液(2)を調製した。
―着色剤分散液(3)の調製―
イエロー顔料(C.I.ピグメントイエロー74) 60部
アニオン界面活性剤(和光純薬(株)製) 2部
イオン交換水 300部
上記成分を混合して溶解した後、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)を用いて分散し、平均粒径が150nmである着色剤(イエロー顔料)を分散してなる着色剤分散液(3)を調製した。
―着色剤分散液(4)の調製―
カーボンブラック(リーガル330(キャボット社製)) 60部
アニオン界面活性剤(和光純薬(株)製) 2部
イオン交換水 300部
上記成分を混合して溶解した後、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)を用いて分散し、平均粒径が150nmである着色剤(カーボンブラック)を分散してなる着色剤分散液(4)を調製した。
〈離型剤粒子分散液の調製〉
−離型剤粒子分散液(1)の調製―
ステアリン酸ステアリル(融点58℃) 100部
アニオン界面活性剤 3部
(ライオン(株)社製:リパール860K)
イオン交換水 500部
上記成分を混合して溶解した後、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックス)を用いて分散し、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理して、平均粒径が190nmである離型剤粒子(ステアリン酸ステアリル)を分散してなる離型剤粒子分散液(1)を調製した。
−離型剤粒子分散液(2)の調製―
ベヘン酸ベヘニル(融点75℃) 100部
アニオン界面活性剤 3部
(ライオン(株)社製:リパール860K)
イオン交換水 500部
上記成分を混合して溶解した後、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックス)を用いて分散し、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理して、平均粒径が190nmである離型剤粒子(ベヘン酸ベヘニル)を分散してなる離型剤粒子分散液(2)を調製した。
−離型剤粒子分散液(3)の調製―
ミリスチン酸ミリスチリル(融点40℃) 100部
アニオン界面活性剤 3部
(ライオン(株)社製:リパール860K)
イオン交換水 500部
上記成分を混合して溶解した後、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックス)を用いて分散し、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理して、平均粒径が190nmである離型剤粒子(ミリスチン酸ミリスチリル)を分散してなる離型剤粒子分散液(3)を調製した。
−離型剤粒子分散液(4)の調製―
パラフィンワックス 100部
(日本精蝋社製:HNP0190、融点90℃)
アニオン界面活性剤 3部
(ライオン(株)社製:リパール860K)
イオン交換水 500部
上記成分を混合して溶解した後、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックス)を用いて分散し、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理して、平均粒径が190nmである離型剤粒子(パラフィンワックス)を分散してなる離型剤粒子分散液(4)を調製した。
−離型剤粒子分散液(5)の調製―
ポリエチレンワックス 100部
(東洋ペトロライト社製:Polywax725、融点98℃)
アニオン界面活性剤 2部
(竹本油脂(株)社製:パイオニンA−45−D)
イオン交換水 500部
上記成分を混合して溶解した後、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)を用いて分散し、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理して、平均粒径が230nmである離型剤粒子(ポリエチレンワックス)を分散してなる離型剤粒子分散液(5)を調製した。
〈吸収ピークシフト化物質分散液の調製〉
−吸収ピークシフト化物質分散液(1)の調製―
ステアリルステアレート 100部
(理研ビタミン社製、リケマールSL−800,融点55℃、正接損失の吸収ピークに対する温度69℃)
アニオン界面活性剤 4部
(第一工業製薬(株)社製:ネオゲンSC)
イオン交換水 500部
上記成分を混合して溶解した後、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックス)を用いて分散し、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理して、平均粒径が190nmである吸収ピークシフト物質の粒子を分散してなる分散液(1)を調製した。
〈トナー粒子の作製〉
−凝集粒子分散液の調製―
樹脂微粒子分散液(1) 300部
着色剤分散液(1) 15部
離型剤粒子分散液(1) 34部
吸収ピークシフト化物質分散液(1) 6部
硫酸アルミニウム(和光純薬社製) 3部
イオン交換水 500部
上記の成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散させた後、加熱用オイルバス中で55℃まで攪拌しながら加熱した。55℃で20分間保持した後、光学顕微鏡で観察したところ、平均粒径が2.7μmの凝集粒子が形成されていることが確認された。
−付着粒子分散液の調製―
前記凝集粒子分散液中に樹脂微粒子分散液(1)を緩やかに40部追加し、さらに55℃で15分加熱攪拌を保持した後、光学顕微鏡にて観察すると、平均粒径が3.0μmの付着粒子が形成されていることが確認された。
−付着粒子の融合―
前記付着粒子分散液のpHは2.3であった。硫酸(和光純薬社製)を0.5質量%に希釈した水溶液を、前記分散液中に穏やかに添加し、pHを7.2に調整し添加した後、攪拌を継続しながら93℃まで加熱して6時間保持した。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させることによりシアントナー粒子11Cを得た。
上記付着粒子分散液の調製時に凝集粒子分散液中に樹脂微粒子分散液(1)を緩やかに40部追加した後、55℃で20分加熱攪拌を保持して、平均粒径が3.5μmの付着粒子を形成させた。
また、樹脂微粒子分散液(1)を40部追加した後に行う55℃での加熱撹拌を35分保持して平均粒径4.0μmの付着粒子を、45分保持して平均粒径4.5μmの付着粒子を、55分保持して平均粒径5.0μmの付着粒子を作製した。さらに、70分保持して平均粒径6.0μmの付着粒子と90分保持して平均粒径8.5μmの付着粒子を作製した。得られたシアントナー粒子を12C〜15C、比較11C〜比較13Cとする。
また、凝集粒子分散液を調製する際に、離型剤粒子分散液(1)に代わり離型剤粒子分散液(2)〜(5)をそれぞれ用いた他は、上記で平均粒径4.0μmの付着粒子を作製し、得られたシアントナー粒子を16C〜17C、比較14C〜比較15Cとする。
上記凝集粒子分散液の調製する際に、着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(2)〜(4)をそれぞれ用いた他は、上記と同じ手順によりマゼンタトナー11M〜17M、比較11M〜15M、イエロートナー粒子11Y〜17Y、比較11Y〜15Y、黒色トナー粒子11Bk〜17Bk、比較11Bk〜15Bkを作製した。
−外部添加剤の添加−
以上の様にして得られた各トナー粒子(C、M、Y、Bk)11〜17及び各比較用トナー粒子(C、M、Y、Bk)11〜15に、疎水性シリカ0.8質量部、疎水性酸化チタン1.0質量部を添加し、10Lのヘンシェルミキサーの回転翼の周速を30m/sに設定し25分間混合した。なお、これらのトナー粒子について、外部添加剤の添加によってその形状や粒径は変化しないものである。
作製した各トナー粒子の特性を表1〜表4に示す。
Figure 2005227438
Figure 2005227438
Figure 2005227438
Figure 2005227438
《キャリアの製造》
〈フェライト芯材の製造〉
MnOを18mol%、MgOを4mol%、Fe23を78mol%を湿式ボールミルで2時間粉砕、混合し乾燥させた後に、900℃で2時間保持することにより仮焼成し、これをボールミルで3時間粉砕しスラリー化した。分散剤およびバインダーを添加し、スプレードライヤーにより造粒、乾燥し、その後1200℃で3時間本焼成を行い、抵抗値4.3×108Ω・cmのフェライト芯材粒子を得た。
〈被覆用樹脂の製造〉
先ず、界面活性剤として炭素数12のアルキル基を有するベンゼンスルホン酸ナトリウムを用いた水溶液媒体中の濃度を0.3質量%とした乳化重合法により、シクロヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート(共重合比5/5)の共重合体を合成し、体積平均一次粒径0.1μm、重量平均分子量(Mw)200,000、数平均分子量(Mn)91,000、Mw/Mn=2.2、軟化点温度(Tsp)230℃およびガラス転移温度(Tg)110℃の樹脂微粒子を得た。なお、前記樹脂微粒子は、乳化状態において、水と共沸し、残存モノマー量を510ppmとした。
次に、フェライト芯材粒子100質量部と前記樹脂微粒子2質量部とを攪拌羽根付き高速攪拌混合機に投入し、120℃で30分間攪拌混合して機械的衝撃力の作用を利用して体積平均粒径61μmの樹脂被覆キャリアを得た。
《現像剤の製造》
外部添加剤が添加された各トナー粒子11C〜17C、11M〜17M、11Y〜17Y、11Bk〜17Bk、及び、比較トナーである比較11C〜比較15C、比較11M〜比較15M、比較11Y〜比較15Y、比較11Bk〜比較15Bkを上記キャリアと混合して、各々トナー濃度が6質量%の各色の現像剤を調製した。各色の現像剤を表5に示す様に組み合わせて現像剤セット11〜17、比較現像剤セット11〜15とした。
Figure 2005227438
実験その1
上記現像剤を用いて、図1に示すフルカラー画像形成装置を用いて画像形成実験を行った。なお、転写工程時に感光体及び被転写媒体に付与される超音波は、以下の条件で発生するものを使用した。
超音波振動装置の条件
超音波放射面と対向面の距離L2:4.25mm
超音波発生素子の
共振周波数 40kHz
出力電力 5W
また、定着条件は165℃に温度設定した熱ローラを用い、ラインスピードを420mm/secに設定した加熱ローラを用いた定着方式とした。
上記条件にて、10万枚の画像形成を行った。画像形成は特に変動が大きくなる低温低湿環境(10℃/20%RH:以下LLと表記する)及び高温高湿環境(30℃/85%RH:以下HHと表記する)にて同様の評価を行った。
具体的な評価項目は以下のとおりである。
転写性の評価
〈転写効率〉
超音波振動の影響による転写効率の変動を評価する尺度として1枚目に形成された画像と10万枚目の画像についての色差を評価した。色差は下記手法で評価を行った。
色再現性の具体的な評価方法は、両環境における1枚目の形成画像及び10万枚目の形成画像各々における2次色(レッド、グリーン、ブルー)のソリッド画像部の色を「Macbeth Color−Eye7000」により測定し、CMC(2:1)色差式を用いて色差を測定した。
CMC(2:1)色差式で求められた色差が5以下であれば、形成画像の色味の変化が許容できる範囲内にあり、良好な転写効率が維持されると判断される。
〈画像乱れ〉
画像乱れの評価として、転写時に付与される振動の影響による画像乱れを評価するために、4色のトナーを各ドットで構成させた線画の重なり具合を評価した。線画は幅0.5mmの直線を画像形成装置の現像方向に対して横方向に形成し、4色の各線の重なり具合を10倍のルーペで評価した。以下のランクで判定した。
A;4色の線が全て重なり、きれいな黒線になっている
B;単色の線がルーペで確認されるが、実用上問題なし
C;線が重なっていなく、不合格。
画像乱れの評価では、線近傍におけるちりの発生状況も合わせて評価し、以下の4ランクに分類して判定した。
A;ルーペでもライン周辺のちりが観察されない
B;ライン周辺のちりがルーペで観察されるが、実用上問題なし
C;目視でライン周辺のちりが観察される
D;ライン間の判別が困難なほど激しくちりが発生し、不合格。
定着性の評価
〈耐オフセット性〉
10万枚目の画像形成を行った後、白紙を印字してオフセットによる白紙への汚れの発生状況とヒートローラー表面のトナー汚れを目視にて評価した。なお、評価に使用する転写紙としては上質紙200g/m2の厚紙を使用し、紙進行方向(熱ローラー周方向)に平行な、幅0.3mm、長さ150mmの線画像を形成した。
◎:白紙上の画像オフセット、ヒートローラー上のトナー汚れ共に全く見られない
○:白紙上の画像オフセット発生は確認されないが、ヒートローラー上にトナー汚れが認められる
×:白紙上に画像オフセットが確認される。
評価ランクは、◎、○は合格、×は不合格である。
〈巻付きジャムの発生〉
10万枚目の画像形成を行った後、熱ローラの温度設定を165℃としたままラインスピードの設定を420mm/secから840mm/secに変化させ、ベタ画像の形成を行い巻き付き性を評価した。
○:定着分離不良による紙詰まり発生がなく、定着分離爪痕も観察されない
△:定着分離不良による紙詰まり発生はないが、定着分離爪痕が若干認められた(実用上問題なし)
×:定着分離不良による紙詰まり発生(実用上問題有り)
〈感光体フィルミング〉
前述の連続50万コピー後の感光体表面を目視観察により、フィルミングの有
無を判定した。
〈ハーフトーンの均一性〉
感光体フィルミング等の転写性変動に伴うハーフトーン画像の均一性を評価し
た。評価基準は以下のとおりである。
ランクA:ムラのない均一な画像
ランクB:スジ状の薄いムラが存在するが実用上問題なし
ランクC:スジ状のムラが数本確認されるが実用上問題なし
ランクD:スジ状のはっきりしたムラが5本以上存在することが確認され、実用上問題有り。
結果を表6と表7に示す。
Figure 2005227438
Figure 2005227438
実験その2
さらに上記現像剤を用いて、図3に示すフルカラー画像形成装置を用いて画像形成実験を行った。
転写条件及び定着条件、評価項目は実験1と同じものとした。
結果を表8と表9に示す。
Figure 2005227438
Figure 2005227438
表6〜表9の結果から明らかな様に、本発明に係る画像形成方法によれば、良好な転写性能や定着性能、感光体へのフィルミング性能が発現されることが確認された。
すなわち、表6〜表9の評価結果に示す様に、本発明では低温低湿環境下、或いは高温高湿環境下といった苛酷な環境下で、超音波転写工程を有する画像形成を行っても、超音波からの振動の影響でトナーから離型剤が脱離せずに、高画質で美しいフルカラーの画像が安定して作成できることを確認した。
本発明で好ましく使用される画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 超音波転写により感光体ドラム上のトナー画像を中間転写体ベルト上に転写する画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本発明に使用可能な他の画像形成装置の概略構成図である。 本発明における超音波放射装置の概略構成図である。 中間転写体ベルトと転写材との転写位置を示す模式図である。 角がないトナー粒子と角のあるトナー粒子の投影像を示す模式図である。
符号の説明
1A カラー画像形成装置本体
11 感光体(ドラム)
12 超音波発生素子
13 超音波ホーン
13a 直管部
13b ホーン部
13c 放射端面
13d 先端面
14 超音波放射板
14a 超音波放射面
14b 対向面
15 高周波電源
16 中間転写体ベルト
P 記録用紙

Claims (4)

  1. 像担持体上にトナーを現像する時、または、転写材上にトナー画像を転写する時に超音波振動を使用する画像形成方法において、
    該画像形成方法で使用されるトナーが、樹脂粒子と融点が40〜75℃の範囲にある離型剤粒子とを凝集させて形成されたもので、個数平均粒径が3.0〜5.0μmであることを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記トナーが、形状係数の変動係数が14%以下、個数粒度分布における個数変動係数が18〜24%であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記トナーは、形状係数1.05〜1.55の範囲にあるトナー粒子を65個数%以上含有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成方法。
  4. 前記トナーが、角がないトナー粒子を50個数%以上含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
JP2004034700A 2004-02-12 2004-02-12 画像形成方法 Pending JP2005227438A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004034700A JP2005227438A (ja) 2004-02-12 2004-02-12 画像形成方法
US11/052,906 US7704654B2 (en) 2004-02-12 2005-02-09 Image forming method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004034700A JP2005227438A (ja) 2004-02-12 2004-02-12 画像形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005227438A true JP2005227438A (ja) 2005-08-25

Family

ID=34836185

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004034700A Pending JP2005227438A (ja) 2004-02-12 2004-02-12 画像形成方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7704654B2 (ja)
JP (1) JP2005227438A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7691552B2 (en) * 2006-08-15 2010-04-06 Xerox Corporation Toner composition
TWI362210B (en) * 2007-05-23 2012-04-11 Wistron Neweb Corp Communication device and method for controlling short message service of communication device
CN102818851B (zh) * 2011-06-10 2015-02-25 中国商用飞机有限责任公司 对l形工件的弧形角部进行超声检测的检测方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2297691A (en) * 1939-04-04 1942-10-06 Chester F Carlson Electrophotography
US5621506A (en) * 1993-03-12 1997-04-15 Kabushiki Kaisha Toshiba Electrostatic recording apparatus providing an electric field adjacent a developer roller
JP2001100546A (ja) 1999-09-28 2001-04-13 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成方法および画像形成装置
JP2001117381A (ja) 1999-10-18 2001-04-27 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置及びトナー像転写方法
US6656653B2 (en) * 1999-12-15 2003-12-02 Mitsubishi Chemical Corporation Toner for the development of electrostatic image and method for producing the same
JP2002049164A (ja) 2000-05-22 2002-02-15 Mitsubishi Chemicals Corp 画像形成方法及び画像形成装置
US6475689B2 (en) * 2000-07-19 2002-11-05 Konica Corporation Toner for developing electrostatic latent image
JP3945167B2 (ja) * 2001-01-18 2007-07-18 コニカミノルタホールディングス株式会社 静電荷像現像用トナーおよびその製造方法ならびに画像形成方法
JP2004061587A (ja) 2002-07-25 2004-02-26 Konica Minolta Holdings Inc 画像形成方法
US7361443B2 (en) * 2004-06-15 2008-04-22 Konica Minolta Holdings, Inc. Image forming method
US7771910B2 (en) * 2004-08-23 2010-08-10 Konica Minolta Holdings, Inc. Image forming method

Also Published As

Publication number Publication date
US7704654B2 (en) 2010-04-27
US20050181289A1 (en) 2005-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5990881B2 (ja) トナーの製造方法
JP5477106B2 (ja) 電子写真用現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2007233169A (ja) トナー、及びそれを用いた画像形成方法
JP2006208609A (ja) トナー及びそれを用いた画像形成方法
JP4715658B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及びその製造方法、並びに静電荷像現像剤、画像形成方法
JP5287957B2 (ja) トナー、現像剤、及び画像形成装置
JP2010072209A (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像用現像剤および画像形成装置
JP2006267516A (ja) 画像形成方法
JP2014038177A (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法
JP2007212871A (ja) 静電荷像現像用トナーおよびその製造方法、静電荷像現像剤ならびに画像形成方法
JP2004326049A (ja) 現像用非磁性トナー
JP2006071906A (ja) 画像形成用トナー、画像形成装置、画像形成方法およびプロセスカートリッジ
JP5413046B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ並びに画像形成装置
JP4605045B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像用現像剤および画像形成方法
US7704654B2 (en) Image forming method
JP2000131877A (ja) 静電荷像現像用トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤並びに画像形成方法
JP2010066709A (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像用現像剤および画像形成装置
JP2007256363A (ja) 静電潜像現像用トナー
JP2016065978A (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成方法、及び、画像形成装置
JP6384143B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法
JP2008304639A (ja) 静電荷現像用トナー及びその製造方法、静電荷現像用現像剤、静電荷像現像用現像剤カートリッジ、画像形成装置、並びに、プロセスカートリッジ
JP2015011331A (ja) 画像形成装置、及びプロセスカートリッジ
JP5531599B2 (ja) 静電潜像現像用トナー、静電潜像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2008292657A (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、静電荷像現像用現像剤カートリッジ、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2008268489A (ja) 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用キャリアの製造方法、静電荷像現像用現像剤及び画像形成装置