JP2005227400A - 光学機器 - Google Patents

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佐藤  茂樹
Jun Sugita
杉田  潤
Mitsuru Shinohara
篠原  充
Atsushi Koyama
小山  敦史
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Abstract

【課題】 相対回転可能な2つの筒状部材を通過してレンズ鏡筒の内圧調整を行うことができ、かつ良好な防水防滴性能を確保できるようにする。
【解決手段】 それぞれレンズ鏡筒を構成し、光軸回りで相対回転可能な筒状の部材である第1の部材4,9および該第1の部材の内側に配置された第2の部材30を有する光学機器において、第1の部材に第1の通気開口部9bを形成し、第2の部材に第2の通気開口部30cを形成する。第1の部材には、撥水性および通気性を有し、第1の通気開口部を覆うカバー部材36を取り付ける。第1の通気開口部と第2の通気開口部のそれぞれの少なくとも一部が、第1および第2の部材の相対回転位置にかかわらずレンズ鏡筒の径方向において重なる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、防水防滴構造を備えた交換レンズ装置等の光学機器に関するものである。
従来、ズーム機構を備えたレンズ装置において、全長が伸縮することにより焦点距離が変化するズームレンズがある。このようなズームレンズでは、最も被写体側に配置されたレンズユニットを保持するレンズ保持部材がズームの際に移動し、レンズ鏡筒内部の空気の占める容積が大きく変化するものが数多く存在する。このようにレンズ鏡筒内部の容積が変化する際には、レンズ鏡筒の適当な隙間から空気が出入りし、レンズ鏡筒内の圧力が外圧と実質的に同一に保たれる。これにより、ズーム操作によるレンズ保持部材の移動をスムーズに行わせることができる。
一方、このようなレンズ装置に対して防水防滴機能を付与しようとすると、レンズ鏡筒は外部に対して密閉されるため、空気の出入りができなくなる。そこで、従来は、カメラ本体の一部(グリップ部や側面)に開口部を設けている。また、レンズ鏡筒に開口部を設け、この開口部に空気の通過は許容しながら水滴の通過を阻止する撥水通気性部材(例えば、撥水性微多孔部材)を配置し、通気路を設けるようにしている(特許文献1,2参照)。
また、本出願人は、移動筒の周壁の複数箇所に通気孔を設け、該通気孔を撥水性微多孔部材で覆うようにしたレンズ装置を提案している。
特許第2909906号公報(実施例、第2図等) 特開平9−197527号公報(0023、図1等)
しかしながら、交換レンズが装着可能なカメラ本体には、焦点距離レンジが異なる複数の交換レンズが装着されることが多い。従って、特許文献1のように、カメラ本体に内圧調整用の通気穴を設けた場合には、防水防滴性能を満足させるために、最も容積変化が大きな交換レンズに対応した大きさの(かなり大きな)防水通気穴を設けなくてはならず、カメラの機能上問題が生じたり、外観を損なったりする。
なお、容積変化量に対して小さすぎる通気穴では、レンズ装置を素早くズーム操作した際に、水密構造としてのシーリング部から空気が出入りし、異音が発生するおそれもある。
また、防水通気穴が外観に露出した構成であると、使用者がカメラやレンズ鏡筒を操作する際に、撥水性微多孔部材を指で押してしまい、撥水性微多孔部材のはがれやキズ付きのおそれもある。さらに、指に付着している油や汚れ等により、撥水性微多孔部材の撥水性が損なわれるおそれもある。
一方、特許文献2のように、撥水性微多孔部材で覆われた通気穴が1箇所のみであると、その通気穴の殆どを覆うように水滴が付着した場合、撥水性微多孔部材における通気量が確保できず、ポンプ作用によって内部に水滴が入り込んでしまう場合がある。撥水性微多孔部材は、水滴が一度通過してしまうとその撥水効果が著しく劣化する。
また、筒状部材の周壁の複数箇所の通気孔を形成した場合、上記のような問題は解消されるが、相対回転可能な2つの筒状部材を通過して内圧調整を行うためには、さらなる工夫が必要である。
本発明は、相対回転可能な2つの筒状部材を通過してレンズ鏡筒の内圧調整を行うことができ、かつ良好な防水防滴性能を確保できるようにした光学機器を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の1つの観点は、それぞれレンズ鏡筒を構成し、光軸回りで相対回転可能な筒状の部材である第1の部材および該第1の部材の内側に配置された第2の部材を有する光学機器において、第1の部材に第1の通気開口部を形成し、第2の部材に第2の通気開口部を形成する。第1の部材には、撥水性および通気性を有し、第1の通気開口部を覆うカバー部材を取り付ける。そして、第1の通気開口部と第2の通気開口部のそれぞれの少なくとも一部が、第1および第2の部材の相対回転位置にかかわらずレンズ鏡筒の径方向において重なるものである。
本発明によれば、相対回転可能な第1および第2部材のそれぞれに形成された通気開口を通じて鏡筒内部と外界との間の通気を確保することができるとともに、良好な防水防滴性能を持たせることができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例1である交換レンズ装置(光学機器)の構成を示している。また、図2には、上記交換レンズ装置におけるレンズ鏡筒部の主要構成要素(固定筒等)を分解して示している。さらに、図3には、図1におけるB−B線での断面形状を示している。また、図4は、図1におけるC部を含むレンズ装置の先端部を分解して示している。以下、図1を中心として他の図を用いつつ説明する。
図1に示すL1〜L6はそれぞれ、被写体側(以下、前側という)から像側(以下、後側という)に順に配置された第1〜第6のレンズユニットである。これらレンズユニットL1〜L6は、ズーム操作環1の光軸方向の移動に応じて移動する。これにより、該レンズ装置の焦点距離を変更することができる。
ズーム操作環1の外周には、操作する際の滑りを防止するための操作ゴム1aが配置され、ズーム操作環1の前端部には、有害光をカットするためのフード(図示せず)のバヨネット結合による取り付けが可能な爪部1bが形成されている。また、ズーム操作環1の後端部には、フォーカス操作環2と、ズーム操作の重さを調節するためのズーム操作調節リング3が配置されている。ズーム操作調節リング3は、フォーカス操作環2とネジ結合されている。ズーム操作調節リング3を回転させることによって、その内側のズームバンド3aが内径側へと締め付けられていく。これにより、ズームバンド3aと前側固定筒4との間の摩擦力が変化し、ズーミング操作力を調節することができる。
また、フォーカス操作環2の内周面には、レンズ鏡筒構造の内部と外界との間の急激な空気の出入り防止するための摺動材としてのフェルト材2aが貼り付けられている。フェルト材2aを前側固定筒4の外周面に圧接させることで、フォーカス操作環2の回転位置にかかわらず、常に前側固定筒4とフェルト材2aとが接し、フォーカス操作環2と前側固定筒4との間から急激に空気が出入りしたり、鏡筒内部に水滴やゴミが浸入したりすることを防止している。
なお、ズーム操作調節リング3およびズームバンド3aは、フェルト材2aよりも外部空間側に配置されている。これにより、ズーム操作調節リング3およびズームバンド3aが設けられていても、本来の通気孔(30c,9b)を通してのみ鏡筒内外の間で空気を出入りさせることができる。
また、フォーカス操作環2の外周には、操作し易いように操作ゴム2cが配置されている。
第1の部材を構成する第3の部材としての前側固定筒4の内周面には、第2の部材としてのマニュアル連結環30がその全周で接触している。マニュアル連結環30の後端部には、リング状の振動型モータを含むフォーカス駆動ユニット(図中にハッチング領域として示す)8のマニュアル入力部(符号付さず)の切欠き部に入り込む突起部30aが周方向3箇所に設けられている。また、マニュアル連結環30の前端部には、平面部30bが設けられており、該平面部30bには、コロ29がビス29aによって取り付けられている。コロ29は、フォーカス操作環2に設けられている直進溝部2b内を移動する。
以上の構成により、ズーム操作環1およびフォーカス操作環2が一体的に光軸方向に移動しても、フォーカス操作環2の回転操作は、直進溝2b、コロ29およびマニュアル連結環30の順に伝達され、フォーカスユニット8内のマニュアル入力部を回転させてマニュアルフォーカス操作を行うことができる。
5は直進筒であり、その内周側は案内筒7が配置されている。案内筒7の外周面には、3本の直進溝部(図示せず)が形成されており、この直進溝部には、直進筒5に一体的に固定された直進キー(図示せず)が係合している。これにより、直進筒5は案内筒7に対して光軸方向に直進移動できる。
また、直進筒5は、ズーム操作環1と不図示のビスで固定されており、第1レンズユニットL1を保持する第1鏡筒13をビス40およびコロ41(図4参照)を介して固定保持している。このため、これら直進筒5、ズーム操作環1および第1鏡筒13は一体的に光軸方向に移動する。
また、直進筒5には、カム部5aが設けられ、このカム部5aに係合するカムフォロワ(図示せず)はカム筒6に固定されている。従って、ズーム操作環1(第1レンズユニットL1)の光軸方向への移動に伴ってカム筒6は回転しながら光軸方向に移動する。
また、直進筒5の内周面5eには、カム筒6の先端に全周にわたって設けられた接触部としての摺動部6eが接触する。摺動部6eの外径は、カム筒6の他の部分の外径よりも大きい。
ここで、テレ側の焦点距離域では、第1レンズユニットL1から入射した光線が、直進筒5の内周面5eで像側(後側)に反射してゴースト像を形成することを抑制するため、内周面5eにおける光軸方向中間部の領域には、反射抑制構造としての遮光線5bが設けられている。遮光線5bは、図1の断面においては、鏡筒の内径側に頂点を有するV字突起が光軸方向に複数配列された構造(形状)を有する。
カム筒6の光軸方向の移動量は、第5レンズユニットL5を有する振れ補正ユニット(図中にはハッチング領域として示す)12の光軸方向の移動量と同じであり、振れ補正ユニット12は第5移動筒11に固定されている。カム筒6に設けられた周溝部(図示せず)には、第5移動筒11に固定されたカムフォロワ(図示せず)が係合する。これにより、カム筒6の回転しながらの光軸方向移動のうち光軸方向移動成分のみを第5移動筒11および振れ補正ユニット12に伝達する。
振れ補正ユニット12は、第5レンズユニットL5を光軸直交方向にシフトさせることによって該レンズ装置の振動に伴う像振れを補正する。振れ補正動作を行わない場合、第5レンズユニットL5は、その光軸が該レンズ装置の光軸と一致するようにロックされている。また、振れ補正装置12は不図示のフレキシブル基板を介して制御基板21に接続されている。制御基板21上には振動ジャイロ21aが実装されており、制御基板21上に形成された制御回路(図示せず)は、該振動ジャイロ21aからの信号に基づいて振れ補正ユニット12内のコイル(図示せず)に通電し、該コイルと永久磁石間の電磁作用(図示せず)により発生した推力によって第5レンズユニットL5を光軸直交方向に駆動する。
案内筒7は、前側および後側固定筒4,9とともに該レンズ装置の本体を構成する固定要素であり、後側部分よりも前側部分の方が外径が大きい2段筒形状に形成されている。後側部分には、フォーカス駆動ユニット8が固定され、さらに後端部には、第1の部材を構成する第4の部材としての後側固定筒9およびカメラ装着用のマウント10がビスによって固定されている。
14は防滴ゴムであり、カメラに装着された際にマウント10の内部への水の浸入を防止する。
15はマウントリングであり、その厚みを削ることで、フランジバック調整を行うことができる。なお、前側固定筒4と後側固定筒9は周方向3箇所にてビス(図2中の37)によって一体的に固定されている。
第2レンズユニットL2を保持している第2鏡筒16は、第2移動筒17に3本のビス18によって結合されており、第2鏡筒16と第2移動筒17の間には、レンズ間隔調整のためのワッシャ(図示せず)が挿入できる構成となっている。
第2移動筒17に固定されているカムフォロワ(図示せず)は、フォーカスカム筒19の内周面に形成されているフォーカスカム部(図示せず)に沿って移動する。32は第2フォーカスキーであり、第2移動筒17にビス33で固定されている。また、第2フォーカスキー32の先端部には、コロ34が軸ビス35によって固定されている。コロ34は第1フォーカスキー20と係合する。従って、第1フォーカスキー20の回転に伴い第2フォーカスキー32を介して第2レンズユニットL2が回転しながら光軸方向に進退する。
フォーカスカム筒19に固定されているカムフォロワ(図示せず)は、カム筒6に設けられている光軸に平行な案内溝(図示せず)と第5移動筒11に設けられているカム溝部11aに入り込む。このため、フォーカスカム筒19は、カム筒6の回転に伴って回転しながら光軸方向に移動する。
ここで、ズーミング動作が行われると、カム筒6は回転しながら光軸方向に移動し、その回転に伴ってフォーカスカム筒19も回転しながら光軸方向に移動する。この際、第1および第2フォーカスキー20,32は回転しないため、第2鏡筒16も回転せずに光軸方向に移動する。第2鏡筒16の光軸方向移動量は、フォーカスカム筒19の回転しながらの光軸方向への移動量と、該フォーカスカム筒19の回転に伴うフォーカスカムの光軸方向へのリフト量(第2移動筒17に設けられたカムフォロワの光軸方向における当接位置の変化量)との和に相当する移動量となる。
なお、第2レンズユニットL2はフォーカスレンズユニットでもある。第2レンズユニットL2は、フォーカス駆動ユニット8からの出力や操作されたフォーカス操作環2の回転が第1フォーカスキー20を介して第2フォーカスキー32に伝達されることで、第2移動筒17とともに回転しながら光軸方向に移動する。本実施例においては、第1フォーカスキー20とフォーカス駆動ユニット8の出力部間の出力伝達距離が長いので、その間にはボールレース28が介在している。
すなわち、フォーカス駆動ユニット8からの出力は、不図示の伝達キーの回転として出力される。伝達キーはボールレース28の出力部材28aと接続されているので、伝達キーの回転は、出力部材28aを回転させる力として伝達される。調整部材28dは、出力部材28aとねじ結合されており、ボール28bの光軸方向のずれやガタを調整することができる。また、出力部材28aは、ベース部材28cの凹部内に周方向に複数個配置されたボール28bで支えられている。このため、出力部材28aは、ベース部材28cに対してスムーズに回転できる。ベース部材28cは案内筒7に結合している。
本実施例のレンズ装置は、焦点距離に応じて同じ距離の被写体に対するフォーカスのための移動量が異なる光学系である。このため、上記のような構成を採用して、フォーカスカム筒19の回転によってフォーカスカムの使用領域を変化させ、第2レンズユニットL2の移動量を焦点距離に応じて変化させている。
22は第3鏡筒であり、第3レンズユニットL3を保持し、かつ電磁絞りユニット27が固定されている。第3鏡筒22に設けられたカムフォロワ(図示せず)は、カム筒6に設けられたカム溝部6aと第5移動筒11に設けられた直進溝部(図示せず)に係合している。これにより、第3鏡筒22は、カム筒6の回転しながらの光軸方向移動に伴ってカム溝部6aのリフト量に対応した量だけ光軸方向に移動する。
23は第4レンズユニットL4を保持する第4鏡筒23である。この第4鏡筒23に設けられたカムフォロワ(図示せず)は、カム筒6に設けられたカム溝部6bと第5移動筒11に設けられた直進溝(図示せず)に係合している。これにより、第4鏡筒23は、カム筒6の回転しながらの光軸方向移動に伴ってカム溝部6bのリフト量に対応した量だけ光軸方向に移動する。
24は第6レンズユニットL6を保持する第6鏡筒である。第6鏡筒24に設けられたカムフォロワは、カム筒6に設けられたカム溝部6cと案内筒7に設けられた直進溝部(図示せず)に係合している。このため、カム筒6の回転しながらの光軸方向移動に伴ってカム溝部6cのリフト量に対応した量だけ光軸方向に移動する。
25は保持装置としての三脚座であり、不図示の三脚に固定するためのネジ部25aが設けられている。
本レンズ装置に設けられたフォーカス駆動ユニット8、振れ補正ユニット12および電磁絞りユニット27等の制御は、前述した制御基板21上に形成された制御回路が行う。制御基板21は、案内筒7の外周を囲む複数の平面部を有した形状を有し、案内筒7に固定されている。また、制御基板21は、不図示のフレキシブル基板によってフォーカス駆動ユニット8やカメラとの電気的接続を行う電気接点26と接続されている。さらに、制御基板21は、振れ補正装置12および電磁絞りユニット27と、他のフレキシブル基板によって接続されている。さらに、振動ジャイロ21aは、制御基板21上に半田付けされ、案内筒7に対してゴムを介してビス止めされている。
本実施例において、防水防滴性能を維持するのに考慮しなければならないことは、第1レンズユニットL1のズームによる移動量が他のレンズユニットの移動量に比べてかなり大きく、第1レンズユニットL1と第2レンズユニットL2間の空間(以下、内部空間という)Aの容積変化が大きいことである。そして、この大きな容積変化に伴う鏡筒内部と外界との空気の流通路を確保する必要がある。
本実施例においては、内部空間A内の空気は、直進筒5のカム部5aや直進筒5の後端に形成された切欠き部(図示せず)を通過して、直進筒5の外側に出る。そして、その空気はマニュアル連結環30に複数形成された通気孔(第2の通気開口部)30cを通過し、さらに後側固定筒9に複数形成された通気孔(第1の通気開口部)9bを通って該レンズ装置の外部に流出する。また、外部の空気は、これとは逆の経路を辿って空間A内に流れ込むことができる。
後側固定筒9には、撥水性微多孔材料により帯状に形成された1枚のカバーシート36が複数の通気孔9b孔を塞ぐように貼り付けられている。なお、カバーシート36を貼り付けるための接着剤は、カバーシート36における通気孔9bを覆う以外の部分にのみ付着するので、接着剤によって通気が阻害されることはない。
次に、本実施形態のレンズ鏡筒における第1の部材としての固定筒(前側固定筒4および後側固定筒9)の構成について、図2および図3を用いて説明する。
前側固定筒4は、後側固定筒9よりも内外径とも大きく形成されており、前側固定筒4の後部(三脚座取付部4a:カバー部)は、後側固定筒9の前部において外径が一段小さな段差部9aに対して離れて(隙間Dをあけて)径方向にて重なっている。段差部9aには、その周方向の複数箇所に通気孔(第1の通気開口)9bが形成されている。本実施例では、通気孔9bを周方向等間隔の4箇所に形成している。具体的には、通気孔9bは、図3に示すように、周方向に90°ごとの4箇所に、それぞれが60°に相当する周方向長さを有するように形成されている。
また、段差部9aには、撥水性微多孔部材により単一部材として形成されたカバーシート36が、通気孔9bの周囲が水密状態となるように、略全周に渡って貼り付けられている。つまり、段差部9aの外周面のうち通気孔9b以外のほぼ全ての部分にカバーシート36が貼り付けられている。これにより、通気孔9bを流通する空気は、必ずカバーシート36を通過する。なお、段差部9aに貼り付けられたカバーシート36と前側固定筒4の三脚座取付部(カバー部)4aとの間には、上記隙間Dが形成されており、三脚座取付部4aによってカバーシート36の外周が覆われている。
また、9cは前側固定筒4に対する突き当て部であり、この突き当て部9cは、前側固定筒4の内周面に形成されたリング突起部4cに対して後方から当接する。
また、前側固定筒4の三脚座取付部4aの後端は、図1に示す組み立て状態にて後側固定筒9の段差部9aよりも後方に延び、該三脚座取付部4aの内周面4dは、後側固定筒9の外周における段差部9aよりも後方に形成された受け台部9dに接触する。受け台部9dは周方向6箇所に形成されている。このため、三脚座取付部4aの内周面4dと後側固定筒9の外周面との距離は、この受け台部9dをスぺーサとして一定に維持される。そして、三脚座取付部4aの内周面4dと後側固定筒9の外周面と周方向にて隣り合う2つの受け台部9dとに囲まれた領域は、図2中に矢印Pで示すように上記隙間Sを後方に向かって開放するための開口(以下、開放開口という)になる。したがって、内部空間Aと外部空間とは空気に関してのみこの開放開口を通じて連通する(水滴はカバーシート36により遮断される)ことになる。
また、前述した突き当て部9aとリング突起部4cとの当接面には、この当接面にできるおそれのあるわずかな隙間を通って鏡筒内部に水が浸入するのを防ぐための防滴処理として、防滴油が塗布されている。
ここで、前側固定筒4と後側固定筒9は、周方向3箇所にてビス37によって一体的に固定されるが、前側固定筒4におけるビス37を挿入する穴4bの中心と、後側固定筒9の受け台部9d上に形成されたビス下穴9eの中心とは、ビス37の締め込みによって前側固定筒4を後側固定筒9側(後方)に引き込むことができるように、光軸方向に位置がずれている。このため、上記突き当て部9aとリング突起部4cとの当接面をほぼ密着させることができ、防滴油の塗布との相乗効果によって確実な防滴性能を実現している。
前側固定筒4の内周面に接触した状態で回転可能なマニュアル連結環30の後部に設けられた小径部30eには、通気孔(第2の通気開口)30cが周方向4箇所に形成されている。具体的には、通気孔30cは、図3に示すように、周方向に90°ごとの4箇所に、それぞれが70°に相当する周方向長さを有するように形成されている。
そして、通気孔30cは、図1(下側)に示すように、後側固定筒9の通気孔9bと、光軸方向において略一致する位置、すなわち光軸方向に関して通気孔9bに重なる位置に形成されている。
以上説明した構成により、内部空間Aの空気は、直進筒5のカム部5aや後端の切欠き部等を通り、さらに通気口30c,9b、カバーシート36、上記隙間Dおよび開放開口を通って外部空間に出る。また、外部空間の空気は、これとは逆の経路を辿って内部空間Aに流れ込む。
ここで、本実施例では、カバーシート36の外周を隙間Dを挟んで前側固定筒4の三脚座取付部4aによって覆っているため、使用者がカバーシート36に直接指を触れるおそれはほとんどない。このため、カバーシート36を汚したり破損したりして、その撥水性能を劣化させることを防止できる。
また、マニュアル連結環30に形成された通気孔30cと、後側固定筒9に形成された通気孔9bとは、前述した周方向位置および周方向長さの関係により、マニュアル連結環30の固定筒に対する回転位置にかかわらず、両通気口30c,9bのそれぞれの一部同士が必ず径方向にて重なる。しかも、重なる領域の周方向長さが、40°に相当する長さを下回ることはない。つまり、それぞれの通気孔30c,9bの50%以上の領域が空気の通路として確保される構成となっている。
また、前側固定筒4と後側固定筒9とがオーバーラップして形成される隙間Dの開口(開放開口)をマウント側(後側)に形成したことで、隙間Dは被写体側からは見えなくなる。また、三脚座取付部4aを前側固定筒4と後側固定筒9とがオーバーラップした部分の外周としたことで、三脚座25を締め付けた際にも耐えうる強度を確保できる。また、ここに三脚座25が取り付けられることによって、隙間Dは更に目立たなくなり、外観上も好ましい。
通気孔30c,9bがそれぞれ周方向複数箇所に形成されたことにより、水滴が隙間Dの開口から侵入し、カバーシート36における1つの通気孔9bを覆ったとしても、他の通気孔9bでの通気性は確保されるので、通気孔30c,9bを介した通気が完全に遮断されることはほとんどない。
次に、図4を用いて、本レンズ装置の先端部の構成について説明する。レンズ装置の前側に関しても防水防滴性能を確保する必要がある。このため、本実施例では、第1鏡筒13の前側に形成された段差部13cと化粧環39との間にOリング38を配置している。37はリング状の発泡シーリング材であり、弾性変形しても防水防滴性を維持できる部材である。この発泡シーリング材37を化粧環39の後側に貼り付けた後に、化粧環39の周方向3箇所に設けられた爪部39aを第1鏡筒13の周方向3箇所に形成された溝部13bに係合させると、発泡シーリング材37とOリング38とを圧縮状態として化粧環39を第1鏡筒13に固定することができる。これにより、直進筒5と化粧環39との間の防水防滴性能は発泡シーリング材37によって確保できる。また、化粧環39と第1鏡筒13との間の防水防滴性能は、化粧環39の壁部39bと第1鏡筒13の段部13cとにOリング38が圧接することによって確保できる。
また、直進筒5の先端部には、調整用カム部5fが周方向3箇所に等間隔で配置されている。また、調整用カム部5fの間には、固定用溝部5gも等間隔で周方向3箇所に形成されている。
第1鏡筒13は、調整用カム部5fに係合する偏心コロ40を第1鏡筒13のコロ座13aに入り込ませ、ビス41によって固定することで、直進筒5から脱落しないように結合する。そして、偏心コロ40を回転させることにより、第1鏡筒13(第1レンズユニットL1の光軸に対する倒れを補正する光学調整を行うことができる。そして、他の光学調整として、ズーミングによる無限遠ピント出しを行うために、偏心コロ40を調整用カム部5f内で移動させる。これにより、直進筒5に対する第1レンズユニットL1の光軸方向位置を調節し、無限遠ピント出しを行う。光学調整終了後、第1鏡筒13の3箇所に挿入された固定ビス42を固定用溝部5gに締め込むことにより、第1鏡筒13を直進筒5と一体化させる。
なお、直進筒5と化粧環39との間に発泡シーリング材37を配置し、Oリングを配置しなかった理由は、第1鏡筒13の光軸方向位置が上述した光学調整によって変化するため、Oリングではその位置変化に対応して防水防滴性能を維持するだけの変形量が得られないためである。
以上の構成により、レンズ装置(レンズ鏡筒部)の内部での容積変化が大きく、かつ相対回転する2つの筒状部材を通して空気を流通させる場合において、高い防水防滴性能を維持しつつ、その容積変化に対応した十分な通気量を確保することができる。このため、レンズ装置の内圧を外圧とを実質的に同じにすることができ、ズームに際してズーム操作環1の移動(操作)がスムーズに行うことができる。
特に、本実施例のように、通気孔9b,30cほそれぞれ周方向複数箇所に形成したので、一箇所の通気孔で通気性が悪化しても、他の通気孔により必要な通気量を確保することができる。
また、前側固定筒4のカバー部としての三脚座取付部4aが、後側固定筒9に取り付けられたカバーシート36の外周を覆うので、カバーシート36を保護することができる。
また、三脚座取付部4aと後側固定筒9の外周面との間に、隙間Dにつながる開放開口を後方に向けて形成したので、隙間Dが被写体側からは見えなくなり、外観上好ましい。
また、三脚座取付部4aを両固定筒4,9が径方向にてオーバーラップする部位に設けたことで、三脚座により締め付け固定される当該部位の強度を確保することができる。
なお、本実施例では、後側固定筒9とマニュアル連結環30に形成した通気孔9b,30cを4つとしたが、2つでも3つでも、さらには4つより多い数(8つ等)でもよい。
また、本実施例では、第1の部材が固定筒(4,9)で、第2の部材がマニュアル連結環30である場合について説明したが、本発明にいう第1および第2の部材は、これらに限らず、ズーム操作のための回転部材等、他の筒状部材であってもよい。また、本実施例では、第1の部材が非回転部材で第2の部材が回転部材である場合について説明したが、その逆の関係にある場合にも、本発明を適用することができる。
さらに、本実施例では、交換レンズ装置について説明したが、本発明はレンズ鏡筒部を一体的に有するカメラ(光学機器)にも適用することができる。
本発明の実施例1である交換レンズ装置の断面図。 実施例の交換レンズ装置におけるレンズ鏡筒部の分解斜視図。 図1におけるB−B線での断面図である。 図1におけるC部の拡大した分解斜視図である。
符号の説明
L1〜L6 レンズユニット
1 ズーム操作環
2 マニュアル操作環
3 ズーム操作力調節リング
4 前側固定筒
9 後側固定筒
9b 通気孔
25 三脚座
30 マニュアル連結環
30c 通気孔
36 カバーシート

Claims (11)

  1. それぞれレンズ鏡筒を構成し、光軸回りで相対回転可能な筒状の部材である第1の部材および該第1の部材の内側に配置された第2の部材を有し、
    前記第1の部材に第1の通気開口部が形成され、前記第2の部材に第2の通気開口部が形成され、
    前記第1の部材には、撥水性および通気性を有し、前記第1の通気開口部を覆うカバー部材が取り付けられており、
    前記第1および第2の通気開口部は、それぞれの少なくとも一部が前記第1および第2の部材の相対回転位置にかかわらず前記レンズ鏡筒の径方向において重なるように形成されていることを特徴とする光学機器。
  2. 前記第1および第2の通気開口部の周方向位置および周方向長さが、該第1および第2の通気開口部のそれぞれの少なくとも一部が前記第1および第2の部材の相対回転位置にかかわらず前記径方向において重なるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  3. 前記第1および第2の通気開口がそれぞれ、周方向複数位置に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学機器。
  4. 前記第1の部材と前記第2の部材とが相対回転することにより、前記レンズ鏡筒内に配置された複数のレンズユニット間の間隔が変化することを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の光学機器。
  5. 前記第1の部材は、前記カバー部材から前記径方向に離れた位置で該カバー部材を覆うカバー部を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の光学機器。
  6. 前記カバー部は、前記カバー部材との間に形成された空間を像側に向かって開放する形状を有することを特徴とする請求項5に記載の光学機器。
  7. 前記第1の部材は、前記カバー部を有する第3の部材と、該第3の部材に結合され、かつ前記第1の通気開口部が形成された第4の部材とを有することを特徴とする請求項5又は6に記載の光学機器。
  8. 前記第3の部材の内周側において、該第3の部材と前記第4の部材とが光軸方向に当接しており、
    該当接部に防滴処理が施されていることを特徴とする請求項7に記載の光学機器。
  9. 前記カバー部の外周は、該光学機器をその外周を囲むように保持する保持装置によって保持される部分であることを特徴とする請求項4から6のいずれか1つに記載の光学機器。
  10. 前記第1の通気開口部と前記第2の通気開口部とが、前記第1および第2の部材の相対回転位置にかかわらず前記第1の通気開口部のうち50%以上の領域で重なることを特徴とする請求項1から9のいずれか1つに記載の光学機器。
  11. 請求項1から10のいずれか1つに記載の光学機器であって、撮影装置に装着可能であることを特徴とする交換レンズ装置。
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