JP2005226187A - 偽造防止用紙、該用紙の製造方法及び該用紙の識別方法 - Google Patents

偽造防止用紙、該用紙の製造方法及び該用紙の識別方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 核酸を簡易に繊維に固定化でき、偽造防止効果が高く、かつ、真偽の判別が容易にできる用紙及びこれら用紙と、偽造された用紙とを迅速かつ確実に識別できる方法を提供する。
【解決手段】 水、アルコール又は水とアルコールとの混合溶液に核酸を溶解させた核酸溶液中に、あらかじめ乾燥状態とした繊維を浸漬する工程と、前記核酸溶液から繊維を取り出し、その繊維を乾燥、ベーキング又は紫外線照射することにより、核酸を前記繊維に固定する工程とを含む方法により用紙を製造する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、核酸を1本の繊維に固定した核酸固定繊維を用紙に抄き込んだ偽造防止用紙、該用紙の製造方法及び該用紙の識別方法に関する。
従来、紙に対する偽造防止技術としては、紙料中に着色繊維やフォトクロミック繊維等の特殊繊維を混入させて紙を製造する技術、着色又は印刷された高分子フィルムや紙の断片を紙に抄き込む技術、安全細線を紙層中に挿入する技術等が開示されている。
着色繊維を混抄する方法は、繊維の有り無しで用紙を鑑別するため、偽造され易い欠点がある。また、紙の断片を抄き込む方法では、その部分の紙層強度の低下が生じる等の問題がある。
一方、紙層に抄き込んだり、紙層に含有させる識別物について、近年核酸(DNA)を用いた方法に注目が集まっている。この核酸を繊維に固定化する技術として、核酸を中空繊維に樹脂で固定化し、さらに、中空繊維の束を含む核酸固定化中空配列体及び核酸固定化中空配列体の繊維断面を有する薄片としたものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、バクテリアセルロース小塊を用紙に含有させ、染料、顔料等で着色させた偽造防止用紙が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
また、物品の真偽を判別するための標識方法で、核酸、抗体又は抗原から選択した非粒子巨大分子の第一化合物(シグナル化合物)、例えば、核酸を品物又は物質の製造中にその中へ入れ、品物又は物質が本物である場合にシグナル化合物に結合することができる標識された核酸プローブをシグナル化合物が占め得る領域に接触させ、このプローブがこの領域でシグナル化合物とハイブリダイズするかどうかを判定する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
DNAを迅速かつ効率的に固定支持させる方法としては、シート状の支持体にDNA溶液を付着させ、支持体に付着させたDNA溶液を乾燥させることによって支持体にDNAを固定させる方法が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら、核酸固定化中空配列体の繊維断面を有する薄片としたものは、一定の厚みを持っているので、用紙の紙層に抄き込むには無理があり、また、耐久性にも問題があった。
また、バクテリアセルロース小塊は、平均直径が0.5mm以上であることが必要であり、肉眼での識別に適した技術ではあるが、この方法では、あらかじめバクテリアセルロースを培養により生産するといった煩雑な操作が必要であり、また、バクテリアセルロースを染料、顔料等で着色させた場合には、デザイン上の制約を受けるといった問題もあった。
また、核酸、抗体又は抗原から選択した非粒子巨大分子の第一化合物(シグナル化合物)を用いる方法では、タグの上にシグナル化合物を特定するための数を記載する必要があった。
さらに、DNAをシート状の支持体にDNA溶液を付着する方法では、DNAが水溶性の物質であることから、DNAを用紙に固定化することが困難であった。
特開2000−245460号公報 特許第3268057号公報 特許第2726877号公報 特開2000−146958号公報
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたもので、核酸を簡易に繊維に固定化でき、偽造防止効果が高く、かつ真偽の判別が容易にできる用紙及びこれら用紙と偽造された用紙とを迅速かつ確実に識別できる方法を提供することを目的としている。
本発明者は今般、核酸を溶解させた所定溶液に乾燥状態にある繊維を浸漬することにより、容易に繊維に核酸を固定でき、また、これら繊維に蛍光物質を付与することにより、核酸固定繊維の特定が容易に行えるとの知見を得た。本発明は、かかる知見によるものである。
すなわち、本発明の用紙は、少なくとも1種類の核酸を、少なくとも1本の繊維に固定した核酸固定繊維を含んでなるものである。
また、本発明の別の態様としての核酸固定繊維の製造方法は、水、アルコール又は水とアルコールとの混合溶液に核酸を溶解させた核酸溶液中に繊維を浸漬する工程と、前記核酸溶液から繊維を取り出し、その繊維を乾燥、ベーキング又は紫外線照射することにより、核酸を前記繊維に固定する工程とを含んでなるものである。
さらに、本発明の態様としての製紙方法は、少なくとも1種類の核酸を、少なくとも1本の繊維に固定した核酸固定繊維を、製紙用パルプを主体として調整したスラリーに添加する工程と、前記繊維が添加されたスラリーを抄紙して乾燥する工程とを含んでなるものである。
また、さらに、本発明の別の態様としての用紙の真偽識別方法は、識別情報が付与された少なくとも1種類の核酸を、外部エネルギーにより呈色する繊維に固定した核酸固定繊維を用紙中に抄き込んでなる用紙を識別する識別方法であって、前記用紙に外部エネルギーを照射し、外部エネルギーにより呈色する核酸固定繊維のみを前記用紙から抜き取り、又は呈色する部分を用紙から切り取る工程、前記核酸固定繊維又は切り取った用紙から核酸を抽出する工程、前記抽出した核酸を調べる工程及び、前記核酸と、予め調べておいた核酸とを比較して、真偽の判別を行う工程とを含んでなるものである。
また、さらに、本発明の別の態様としての用紙の真偽識別方法は、識別情報が付与された少なくとも1種類の核酸を、着色剤で着色された繊維に固定した核酸固定繊維を用紙中に抄き込んでなる用紙を識別する識別方法であって、前記用紙の着色された核酸固定繊維のみを前記用紙から抜き取り、又は着色された部分を用紙から切り取る工程、前記核酸固定繊維または切り取った用紙から核酸を抽出する工程、前記抽出した核酸を調べる工程、及び前記核酸と、予め調べておいた核酸とを比較して、真偽の判別を行う工程とを含んでなるものである。
本発明によれば、核酸を1本の繊維に固定した核酸固定繊維を用紙に抄き込んだ用紙を得ることができ、また、該用紙の真偽判別を識別する識別法が提供される。また、このような用紙は、例えば、紙幣、パスポート、身分証明書、有価証券、貴重印刷物等の偽造防止を要求される分野に好適に利用できる。
以下、本発明を実施の形態に基づき説明する。核酸固定繊維の作製方法の実施例について説明する。核酸を固定する繊維の材質としては、天然繊維、合成繊維、半合成繊維等が挙げられ、核酸としてはデオキシリボ核酸(DNA)やリボ核酸(RNA)が挙げられる。
1.偽造防止用紙およびその製造方法
本発明による用紙は、少なくとも1種類の核酸を、少なくとも1本の繊維に固定した核酸固定繊維を含んでなるものである。以下、本発明に用いられる繊維及び核酸について説明する。
核酸を固定する繊維の材質としては、天然繊維、合成繊維、半合成繊維等が上げられる。また、核酸としては、デオキシリボ核酸(DNA)やリボ核酸(RNA)が好適に使用できる。
また、本発明に用いられる核酸は、市販のものでも良く〔例えば、ICAN DNA(商標名):タカラバイオ社〕、また、生細胞などから得られた核酸でも良い。具体的には、ヒト、動物、植物、微生物などの各生物種、生体内の血液、細胞、毛髪、爪などの組織、細胞内小器官由来物質などから抽出したものを用いることができる。これらの物質から核酸を抽出する方法としては、特に限定されるものではなく、従来の公知の方法、例えばDNAの抽出については、Blinらの方法(Blin et al., Nucleic Acids Res. 3: 2303 (1976))等により、また、RNAの抽出については、Favaloroの方法(Favoloro et al., methods Enymol.65:718(1980))等により行うことができる。また、これらの抽出を行った核酸を適当な制限酵素を単独で又は組み合わせることで適当な大きさに断片化して用いる。
核酸は、あらかじめ定められた暗号化の規則に従って合成したものを使用することもできる。一例として、核酸としてDNAを用いた場合に関して説明する。
DNAの構造特性は、1本の鎖上の塩基配列によって決まり、その塩基配列を組み合わせることで、非常に多くの種類とすることが可能である。本発明においては、用紙の製造工場、製造機械等の製造情報及び個別情報等を識別データとして、使用するDNAの採取の由来物質、用いた制限酵素の種類、DNA塩基配列、DNA鎖長又は電気泳動パターンを用いる。このような識別データを核酸に付与することにより、後述する、偽造防止用紙についての真偽判別が可能となる。
DNAを繊維へ固定する方法としては、一般に公知の物理的吸着法又は化学的吸着法、すなわち、繊維に存在する官能基とDNAを構成する成分との化学的又は物理的な相互作用を用いることができる。繊維中のDNAの含有量は、抽出したDNAが増幅可能な量であれば、特に制限はない。
核酸の繊維への固定は、例えば、物理的吸着法を用いる場合は、核酸溶液中に繊維を浸漬し、当該繊維を乾燥、ベーキング又は紫外線照射処理を行うことにより行うことができる。核酸溶液としては水又はメタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコール溶液を単独で、又は水と混合して用いることができる。
また、核酸を付与する繊維は、あらかじめ乾燥状態としておくことが好ましい。このような乾燥状態にある繊維を用いることにより、繊維に核酸溶液を含浸させる際に、繊維中に核酸が入りやすくなるからである。ここで、「乾燥状態」とは、繊維中の水分量が10%以下の状態を意味するものである。なお、繊維の形状や材質については特に制限されるものではない。核酸溶液中に繊維を浸漬した後、必要に応じて繊維を乾燥、ベーキング、又は紫外線照射の処理を行うことにより、核酸を繊維に固定できる。
化学的吸着法を用いた、核酸の繊維への固定化は、例えば、核酸をアミノ基で修飾し、該核酸を繊維を構成するセルロース等の水酸基とを架橋させることにより、繊維に核酸を固定することができる。具体的には、DNAの末端ヌクレオチド分子をそのアミノ基や水酸基又は化学的修飾により導入された官能基を介して支持体(繊維)に結合させることにより、得られた固定化DNAは、種々の部位で支持体(繊維)に結合するため、この部位を用いて繊維に固定化することができる。
本発明においては、核酸をマイクロカプセル化したものを用いることが好ましい。マイクロカプセル化された核酸を繊維に固定することにより、耐酸性や耐候性が格段に向上する。DNAを封入したマイクロカプセルは、一般に公知の方法で得ることができる。このようにDNAを封入したマイクロカプセルを、上記に説明したような物理的吸着法または化学的吸着法により、繊維に固定することができる。
物理的吸着法又は化学的吸着法でDNAを付着させた繊維は、膨大な情報を保持することができ、この核酸固定繊維を、用紙に抄き込んだり、又は用紙表面に付着させることにより、真偽判別が可能な用紙を得ることができる。
本発明においては、少なくとも1種類の核酸を、少なくとも1本の繊維に固定した核酸固定繊維を、製紙用パルプを主体として調整したスラリーに添加し、核酸固定繊維が添加された該スラリーを抄紙して乾燥することにより、真偽判別が可能な用紙を得ることができる。
また、本発明の別の態様として、抄紙された基紙の表面に核酸固定繊維を付着させ、該基紙を乾燥することにより、真偽判別が可能な用紙を得ることができる。
このようにして得られた用紙は、後述するように、該用紙に混抄されたDNA固定繊維を抽出し、この抽出した繊維に固定されたDNAに付与された識別データを判別することにより、真偽を判別することができる。具体的には、これらDNAには、個別情報や製造情報が特定されており、これらの情報は、一部の者のみが知る情報であるので、真偽判別が可能となる。
本発明による用紙は、DNA等の核酸が固定された繊維が用紙に含まれているものであるが、DNAの存在は、肉眼で見ることは不可能であるため、これら繊維が用紙に抄き込んであったり、又は用紙表面に付着してあるということが悟られにくいという効果を有する。また、たとえDNA等の核酸が固定された繊維が用紙に入っていることを悟られたとしても、用いているDNAを特定するためには、特殊な設備や技術が必要であり、したがって、同様の用紙を第三者が作製することは、ほぼ不可能となる。
DNA固定繊維のDNAは、情報を保持しているので、用紙中に含まれるDNA固定繊維のDNAの塩基配列を、用紙の製造工場や用紙のロット毎等に異なるようにしておけば、該用紙を偽造することは、ほぼ不可能となる。
2.用紙の真偽識別方法
本発明による用紙の真偽判別方法は、上記の核酸固定繊維に機能性材料を付与しておく。機能性材料としては、蛍光物質、燐光物質、蓄光物質、赤外吸収物質、着色物質、フォトクロミック材料、示温材料又はサーモクロミック材料等があるが、本実施の形態では、上記の核酸固定繊維に機能性材料として蛍光物質を付与しておき、この繊維を含む用紙に紫外線を照射し、蛍光発色する核酸固定繊維のみを前記用紙から抜き取り、又は蛍光発色する部分を用紙から切り取る工程と、前記核酸固定繊維又は切り取った用紙から核酸を抽出する工程と、前記抽出した核酸の特徴を調べる工程と、この核酸の特徴と、あらかじめ調べておいた核酸の特徴とを比較して真偽の判別を行う工程とを含むものである。
用紙の真偽判別をするにあたっては、上記のように、DNA固定繊維を混抄又は用紙表面に付着させたDNAを用紙から採取して、そのDNAに書き込まれた個別情報を判読する必要がある。しかしながら、DNAは、目視によっては判別できないことから、DNA固定繊維が用紙のどこに抄き込まれているか(又は付着しているか)わからない。本発明にあっては、該繊維に蛍光物質等の機能性材料を付与することにより、用紙の中からDNA固定繊維のみを確実に抽出することができる。なお、核酸固定繊維は、用紙中のあらかじめ意図した個所に抄き込んでいても(表面に付着されていても)よい。
本発明にあっては、抽出した核酸を、濃縮して増殖する工程をさらに含む。この工程の一例を以下に説明するが、これらに限定されるものではなく、従来の公知の方法により行うことも可能である。
DNA固定繊維だけを抜き取り、又はDNA固定繊維を含む部分を切り取り、このDNA固定繊維又は切り取った部分を用いて、イオン性又は非イオン性の界面活性剤とエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム水塩を混合した緩衝液を用いてDNAの抽出を行う。この場合イオン性又は非イオン性の界面活性剤とトリス塩酸緩衝液とエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム水塩を混合した緩衝液を用いてもよい。その後必要に応じて、フェノール抽出又はフェノールクロロホルム抽出を行ってDNAの精製をした後、エタノール沈殿又はブタノール沈殿を行い、DNAの濃縮を行う。
上記の手順により精製・濃縮したDNAの増幅を、PCR反応を用いて行う。PCR(Polymerase Chain Reaction)はDNAポリメラーゼを用いて、一定の温度サイクルを繰り返し、目的とするDNAを指数関数的に増幅する方法である。
本発明にあっては、上記のようにして、抽出、精製及び増幅された核酸の特徴、すなわち、核酸に付与された識別情報を調べる工程を含むものである。以下、核酸(DNA)に付与された識別情報を判読する方法について説明する。
まず、高温でDNAを変性させ、次に温度を下げ、所定のプライマーを会合させ、DNAポリメラーゼにより相補的なDNA断片を合成させる。この場合、使用するプライマーの塩基配列がPCR反応を用いて増幅を行おうとするDNAの塩基配列と相補的であることが必要である。また、このPCRを用いた増幅反応において、例えば蛍光ヌクレオチドを用いてPCR産物を蛍光標識することも可能である。
次にこのPCR産物の識別を、電気泳動を行うことにより識別する。電気泳動とは、タンパク質・アミノ酸などの荷電を有する物質を適当なpH、緩衝液及び支持体を選んで電場をかけると、それらの物質の持つ荷電の差に基づいて固有の移動鎖で陰極または陽極へ向かって移動する現象である。支持体としては、ポリアクリルアミドゲル又はアガロースゲルを用いることができる。緩衝液に電場をかけると負の電荷をもつDNA断片は、陽極に向かってゲルの中を移動するが、DNAサイズが大きいほど遅く移動するため、鎖長の長い断片と短い断片とが区分されてバンドのパターンが形成される。電気泳動の終了後に、例えばエチジウムブロミド染色液を用いて染色し、紫外線下でゲルを観察するなどの従来の方法により、結果を確認する。
この場合、DNA分子量マーカーを標準物質として同時に電気泳動を行うことで、塩基鎖長を読み取り、又は電気泳動パターンそのものをデータとすることが可能となる。したがって、電気泳動パターンの情報は、真偽判別に有効であり、塩基配列を決定しなくても迅速な真偽判別が行うことが可能となる。
さらに必要ならば、塩基配列を決定し、DNAに付与された秘匿情報を解読することもできる。
また、あらかじめ、DNAに検出チップを埋め込む場合は、例えば、放射性リンを用いてDNAをラベル化し、放射線フィルムに感光させる方法、蛍光色素でラベル化する方法、ナフタレンジイミドのフェロセン誘導体を用いる電気化学的方法などが挙げられる。これらの方法は、極めて検出感度が高く、また、電気泳動を行わなくても真偽判別を行えるという利点がある。
以下、本発明の用紙を実施例により更に詳細に説明するが、本発明がこれら実施例に限定されるものではない。
DNA固定繊維の作製
まず、繊維にDNAを固定させる方法として、物理的吸着法を用いた例を以下に示す。DNAとしては、タカラバイオ製のラットの遺伝子断片(塩基鎖長300)をICAN法により増幅したものを、また、DNAを固定する繊維として、紫外線下で蛍光を有するPVA繊維を用いた。
まず、PVA繊維を105℃で4時間乾燥させ、デシケーターケーの中で放冷した。このPVA繊維をDNAを含むエタノール溶液(エタノール濃度30〜70%)2mLに浸漬(48時間)し、DNAを繊維に固定化させた。DNA溶液の濃度及びPVA繊維重量は下記のとおりであった。このPVA繊維を含む溶液をそのまま、NBKPのパルプ懸濁液に投入し、公知の方法で手漉きシートを作製し、室温で乾燥を行うことにより、用紙1を得た。用紙1の風乾後の重量は、2.01gであった。
DNA溶液 125μg/ml
PVA繊維 0.005g
次に、核酸にDNAを固定させる方法として、化学的吸着法を用いた実施例を以下に示す。DNAは、タカラバイオバイオ製のラットの遺伝子断片(塩基鎖長300)の末端に、5‘末端にNH(CH6−を付与したものを用いた。このDNAを10mMリンカリウム溶液緩衝液2mLに溶解させ、その後、このDNA溶液をNBKPのパルプ懸濁液に投入して、室温で24時間時間撹拌しながら浸漬した。このパルプ懸濁液を用いて公知の方法で手漉きシートを作製し、室温で乾燥を行うことにより、用紙2を得た。用いたDNAと得られた用紙2の風乾後の重量は以下のとおりであった。
DNA 250μg
用紙2 2.01g
2.DNA固定繊維を用いた用紙の識別
得られた用紙1及び2について、それぞれの用紙に紫外線を照射することにより、DNA固定繊維が用紙に含まれているか確認を行った。紫外線照射下で用紙を観察すると、PVA繊維のみが蛍光を有していることが観察できた。
用紙1について、蛍光を有する繊維を抜き取り、非イオン性の界面活性剤とエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム水塩(EDTA)を使用して抽出を行った。この抽出物を固着に有したDNAに対応する所定のプライマーを用いてPCRによる増幅反応を行い、DNAの増幅を行った。得られたPCR産物、分子量マーカー及びDNA−Aに対して電気泳動を行い、エチジウムプロミド染色液を用いて染色し、紫外線下でゲルを観察し、電気泳動パターンを得た。得られた電気泳動パターンを図1に示す。
図1のレーンa及びレーンdは分子量マーカー、レーンbは前記繊維からの抽出物のPCR産物、レーンcはDNAを電気泳動したときに得られるパターンである。
図1から、繊維の抽出物のPCR産物の電気泳動パターンは、DNAの電気泳動パターンと同一であることがわかる。さらに、レーンa及びレーンdの分子量マーカーを参照に用いると、前記繊維からの抽出物のPCR産物のDNA鎖が、繊維に固定したDNAと同じ、塩基鎖長300であることが判明した。
また、得られた用紙2について、蛍光発色している部分について、5mmφに打ち抜き、非イオン性の界面活性剤とエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム水塩(EDTA)を使用して抽出を行った。この抽出物を固着に有したDNAに対応する所定のプライマーを用いてPCRによる増幅反応を行い、DNAの増幅を行った。得られたPCR産物、分子量マーカー及びDNA−Aに対して電気泳動を行い、エチジウムプロミド染色液を用いて染色し、紫外線下でゲルを観察し、電気泳動パターンを得た。
PCR産物の電気泳動パターンは、DNAの電気泳動パターンと同一であった。さらに、分子量マーカーを参照に用いることで、手すきシートからの抽出物のPCR産物のDNA鎖が、繊維をシートに固着させたDNAと同じ塩基鎖長300であることが確認された。
実施例の電気泳動パターンを示したものである。
符号の説明
a 分子量マーカー
b 抽出物のPCR産物
c DNA
d 分子量マーカー

Claims (27)

  1. 少なくとも1種類の核酸を、少なくとも1本の繊維に固定した核酸固定繊維を含んでなる、用紙。
  2. 前記1種類の核酸が多数の繊維に固定されてなる、請求項1記載の用紙。
  3. 前記1本の繊維に複数の核酸が固定されてなる、請求項1記載の用紙。
  4. 前記核酸固定繊維が、抄き込まれてなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の用紙。
  5. 前記核酸固定繊維が、表面に付着してなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の用紙。
  6. 前記核酸が、マイクロカプセルに封入されてなる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の用紙。
  7. 前記核酸が、DNA又はRNAである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の用紙。
  8. 前記核酸固定繊維に機能性材料が付与されてなる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の用紙。
  9. 前記機能性材料が、蛍光物質、赤外吸収物質、燐光物質、蓄光物質,着色物質、示温材料、フォトクロミック又はサーモクロミックである、請求項8記載の用紙。
  10. 前記核酸が、識別情報を有してなる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の用紙。
  11. 前記識別情報が、個別情報又は製造情報の秘匿情報である、請求項10記載の用紙。
  12. 前記識別情報が、核酸の塩基鎖長、電気泳動パターン又は塩基配列データに付与されたものである、請求項10又は11記載の用紙。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の用紙の偽造防止用紙としての使用。
  14. 水、アルコール又は水とアルコールとの混合溶液に核酸を溶解させた核酸溶液中に、繊維を浸漬する工程と、
    前記核酸溶液から繊維を取り出し、その繊維を乾燥、ベーキング又は紫外線照射することにより、核酸を前記繊維に固定する工程とを含んでなる、核酸固定繊維の製造方法。
  15. 前記繊維を、予め乾燥状態にしておく工程を、さらに含んでなる、請求項14に記載の方法。
  16. 前記繊維への核酸の固定が、化学的吸着または物理的吸着により行われるものである、請求項14又は15に記載の方法。
  17. 少なくとも1種類の核酸を、少なくとも1本の繊維に固定した核酸固定繊維を、製紙用パルプを主体として調整したスラリーに添加する工程と、前記繊維が添加されたスラリーを抄紙して乾燥する工程とを含んでなる、製紙方法。
  18. 少なくとも1種類の核酸を、少なくとも1本の繊維に固定した核酸固定繊維を、抄紙された基紙の表面に付着させる工程と、前記繊維が付着した基紙を乾燥する工程とを含んでなる、製紙方法。
  19. 識別情報が付与された少なくとも1種類の核酸を、外部エネルギーにより呈色する繊維に固定した核酸固定繊維を用紙中に抄き込んでなる用紙を識別する識別方法であって、
    前記用紙に外部エネルギーを照射し、外部エネルギーにより呈色する核酸固定繊維のみを前記用紙から抜き取り、又は呈色する部分を用紙から切り取る工程、
    前記核酸固定繊維または切り取った用紙から核酸を抽出する工程、
    前記抽出した核酸を調べる工程、及び
    前記核酸と、予め調べておいた核酸とを比較して、真偽の判別を行う工程とを含んでなる、用紙の真偽識別方法。
  20. 前記外部エネルギーにより呈色する機能性物質が、蛍光物質、赤外吸収物質、燐光物質、蓄光物質、示温材料、フォトクロミック又はサーモクロミックである、請求項19記載の方法。
  21. 前記外部エネルギーが、蛍光、可視光、赤外線、紫外線、または、温度である、請求項19又は20記載の方法。
  22. 識別情報が付与された少なくとも1種類の核酸を、着色剤で着色された繊維に固定した核酸固定繊維を用紙中に抄き込んでなる用紙を識別する識別方法であって、
    前記用紙の着色された核酸固定繊維のみを前記用紙から抜き取り、又は着色された部分を用紙から切り取る工程、
    前記核酸固定繊維または切り取った用紙から核酸を抽出する工程、
    前記抽出した核酸を調べる工程、及び
    前記核酸と、予め調べておいた核酸とを比較して、真偽の判別を行う工程、とを含んでなる、用紙の真偽識別方法。
  23. 前記着色剤が、染料、顔料又は有色蛍光物質である、請求項22記載の方法。
  24. 抽出した前記核酸を、濃縮して増幅する工程をさらに含んでなる、請求項19〜23に記載の方法。
  25. 前記核酸の特徴を調べる工程が、所定のプライマーを用いてPCRによる増幅反応を行い、核酸の増幅をして、電気泳動パターンを得るものである、請求項19〜24のいずれか1項に記載の方法。
  26. 前記核酸に付与される識別情報が、個別情報又は製造情報の秘匿情報である、請求項19〜25のいずれか1項に記載の方法。
  27. 前記識別情報が、核酸の塩基鎖長、電気泳動パターン又は塩基配列データに付与されてなる、請求項19〜26のいずれか1項に記載の方法。
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