JP2005226091A - スパッタ方法及びスパッタ装置 - Google Patents

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Yoshihiko Ueda
吉彦 植田
Hirohiko Yoshida
裕彦 吉田
Soichi Ogawa
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Abstract

【課題】 スパッタ粒子が基板以外の領域に発散し難くでき、これにより成膜速度を向上させることができ、さらにターゲット材の利用効率を向上させることができるスパッタ方法及びスパッタ装置を提供する。
【解決手段】 対向ターゲット1,1aを用いたスパッタ方法及び装置において、スパッタ面1b’を有する第3ターゲット1bを、該スパッタ面1b’が基板13の被成膜面13’に対向するように、且つ、空間5に面するように臨設し、成膜にあたり、第3ターゲット1bのスパッタ面1b’に対して所定の磁界を発生させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基板上に膜を形成するスパッタ方法及びスパッタ装置、例えば、有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)素子等の透明電極膜、封止膜(ガスバリア膜)などを作製したり、高分子フィルム等の基板上に透明導電膜、封止膜(ガスバリア膜)を作製したりすることができるスパッタ方法及びスパッタ装置に関する。
基板上に膜を形成する従来のスパッタ方法及びスパッタ装置の一例として、マグネトロンスパッタ方法及び装置を挙げることができる。
このマグネトロンスパッタ方法及び装置では、真空容器内に配置される一つのターゲットに磁界を発生させるとともに、該ターゲットをスパッタリングし、該スパッタリングされたターゲットから飛散するスパッタ粒子を基板の被成膜面に付着させて該基板上に膜を形成する。
このようなマグネトロンスパッタ方法及び装置では、プラズマの影響、さらに言えば、ターゲット表面から叩き出された二次電子や負イオン等の荷電粒子の衝撃によって、基板が損傷したり、膜質が低下し易い。
一方、一対のターゲットが対向する対向ターゲットを用いて基板上に膜を形成する対向ターゲット式スパッタ方法及び装置が採用されることがある。この対向ターゲットを用いて基板上に膜を形成するスパッタ方法及び装置では、それぞれがスパッタ面を有する一対のターゲットであって真空容器内に前記両スパッタ面が互いに対向するように所定の間隔をおいて平行に配置される対向ターゲットの前記それぞれのスパッタ面に対して垂直な方向に磁界を発生させるとともに、該対向ターゲットをスパッタリングし、該スパッタリングされた対向ターゲットから飛散するスパッタ粒子を、被成膜面が前記対向ターゲットにより前記両スパッタ面間に形成される空間に面するように臨設される基板の該被成膜面に付着させて該基板上に膜を形成する。
さらに説明すると、このスパッタ方法及び装置では、例えば、図6に示すように、真空容器(チャンバー)50内にアルゴン(Ar)などの不活性ガスからなる放電用ガスを導入し、接地電位にあるチャンバー50及びターゲットアースシールドを陽極とし、真空容器50内に所定の間隔をおいて平行に対向配置される対向ターゲット51,51aを陰極として電源56からスパッタ電力を供給するとともに磁界発生手段53,53aにより該ターゲット51,51a間に形成される空間54に磁界を発生させると、スパッタリングが行われ、このとき対向ターゲット51,51aから放出されるスパッタ粒子は飛散して、被成膜面55aが空間54に面するように臨設する基板55の該被成膜面55aに付着し、該基板55上に膜が形成される。これにより、プラズマの影響、さらに言えば、ターゲット表面から叩き出された二次電子や負イオン等の荷電粒子の衝撃を殆ど受けない状態、いわゆるプラズマフリーな状態で成膜できる。
しかしながら、このような対向ターゲットを用いたスパッタ方法及び装置では、ターゲット表面から叩き出された二次電子や負イオン等の荷電粒子の衝撃を殆ど受けない状態、いわゆるプラズマフリーな状態で成膜できるものの、スパッタ粒子が基板以外の領域に発散し易く、前記のような従来のマグネトロンスパッタ方法及び装置に比べると、成膜レイト(すなわち成膜速度)が小さく、ひいては成膜のためのコストが高くつく。また、基板以外の真空容器50内面にもスパッタ粒子が付着することがあり、ターゲット材の利用効率が低下し易い。このため、真空容器50内面へのスパッタリング防止用の防着手段(例えば、図6に示すように、パーティクルの発生を防ぐ等、不要なスパッタ粒子を捕捉するために、基板側に設けられる防着板54,54aや基板に対して空間54をおいて対向する側に設けられる防着板58,58a,58bのようなもの)等が設置されることがあるが、この場合、防着手段の交換頻度が多くなり、ひいてはメンテナンスコストが大きくなる。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたもので、対向ターゲットを用いて基板上に膜を形成するスパッタ方法及びスパッタ装置であって、スパッタ粒子の基板以外の領域への発散を抑制でき、これにより基板への成膜速度を向上させることができ、それだけ成膜のためのコストを低く抑えることができるとともに、ターゲット材の利用効率を向上させることができ、例えば、真空容器内面へのスパッタリング防止用の防着手段等が設けられる場合には、該防着手段の交換頻度を少なくすることができ、それだけメンテナンスコストを低く抑えることができるスパッタ方法及びスパッタ装置を提供することを課題とする。
また本発明は、前記課題と共に、マグネトロンカソードと対向ターゲット式カソードとを組み合わせることで、マグネトロンカソードの欠点であるターゲット表面から叩き出された二次電子や負イオン等の荷電粒子の衝撃によって基板が損傷したり膜質が劣化し易い問題もあわせて解決する。
本発明者は、前記課題を解決するため、鋭意研究を重ねたところ、次のことを見出した。すなわち、それぞれがスパッタ面を有する第1及び第2の対向ターゲットであって真空容器内に前記両スパッタ面が互いに対向するように所定の間隔をおいて配置される第1及び第2の対向ターゲットの前記それぞれのスパッタ面に対して垂直な方向に磁界を発生させるとともに、該対向ターゲットをスパッタリングし、該スパッタリングされた対向ターゲットから飛散するスパッタ粒子を、被成膜面が前記対向ターゲットにより前記両スパッタ面間に形成される空間に面するように臨設される基板の該被成膜面に付着させて該基板上に膜を形成するスパッタ方法及びスパッタ装置においては、基板の被成膜面に対向し、且つ、前記空間に面する基板対向部分では、成膜のために利用されておらず、従って、当該基板対向部分におけるスパッタ粒子は、膜形成に利用されておらず、無駄になっている。このことから、スパッタ面を有する第3ターゲットを、該第3ターゲットのスパッタ面が当該基板の被成膜面に対向するように、且つ、前記空間に面するように臨設し、成膜にあたり、該第3ターゲットのスパッタ面に対して所定の磁界を発生させることによって、スパッタ粒子の基板以外の領域への発散が抑制され、これにより基板上への成膜速度(成膜レイト)が向上し、また、スパッタ粒子の基板以外の領域への発散が抑制されることにより、真空容器内面へのスパッタリングが少なくなり、それだけターゲット材の利用効率が向上することを見出した。
さらに本発明者は、前記対向ターゲットを、前記両スパッタ面が平行になるように配置するのではなく、具体的には、前記両スパッタ面のなす角度(さらに言えば、前記両スパッタ面に沿う方向に延びる面のなす角度)を0°にするのではなく、前記対向ターゲットを、前記両スパッタ面がいずれも当該基板の被成膜面に向くように傾斜させることによって、具体的には、前記両スパッタ面のなす角度(さらに言えば、前記両スパッタ面に沿う方向に延びる面のなす角度)を0°より大きく、且つ、45°以下にすることによって、スパッタ粒子の基板側への飛行の指向性が高まり、換言すれば基板以外の領域への発散がさらに抑制され、これにより基板上への成膜速度(成膜レイト)をさらに上げることが可能になり、また、スパッタ粒子の基板側への飛行の指向性が高まることにより、換言すれば基板以外の領域への発散がさらに抑制されることにより、真空容器内面へのスパッタリングがさらに少なくなり、それだけターゲット材の利用効率が上がる、との知見を得ている。
さらに本発明は、前記第3ターゲットをマグネトロンカソード方式によるターゲットとし、基板とマグネトロンカソードとの間に対向ターゲット式カソードを配置する組み合わせにより、対向ターゲット式カソードの磁場によりマグネトロンカソードのターゲット表面から叩き出された二次電子をトラップすることにより、マグネトロンカソードの欠点を解消することができる。
本発明はかかる知見に基づくものであり、前記課題を解決するため、次のスパッタ方法
及びスパッタ装置を提供する。
(1)スパッタ方法
それぞれがスパッタ面を有し、真空容器内に前記両スパッタ面が互いに対向するように所定の間隔をおいて配置される第1及び第2の対向ターゲットの前記それぞれのスパッタ面に対して垂直な方向に磁界を発生させるとともに、該対向ターゲットをスパッタリングし、該スパッタリングされた対向ターゲットから飛散するスパッタ粒子を、被成膜面が前記対向ターゲットにより前記両スパッタ面間に形成される空間に面するように臨設される基板の該被成膜面に付着させて該基板上に膜を形成するスパッタ方法において、前記対向ターゲットを、該対向ターゲットの両スパッタ面が平行になるように配置するか、又は該両スパッタ面がいずれも当該基板の被成膜面に向くように傾斜させて配置するとともに該両スパッタ面のなす角度を0°より大きく、且つ、45°以下にし、スパッタ面を有する第3ターゲットを、該第3ターゲットのスパッタ面が当該基板の被成膜面に対向するように、且つ、前記空間に面するように臨設し、成膜にあたり、前記第3ターゲットのスパッタ面に対して所定の磁界を発生させることを特徴とするスパッタ方法。
(2)スパッタ装置
それぞれがスパッタ面を有し、真空容器内に前記両スパッタ面が互いに対向するように所定の間隔をおいて配置される第1及び第2の対向ターゲットと、前記対向ターゲットの前記それぞれのスパッタ面に対して垂直な方向に磁界を発生させる第1及び第2の磁界発生手段と、前記対向ターゲットを支持する第1及び第2のターゲットホルダーと、基板を支持するとともに当該基板の被成膜面が前記対向ターゲットにより前記両スパッタ面間に形成される空間に面するように臨設させる基板ホルダーとを備え、前記第1及び第2のターゲットホルダーに支持される前記対向ターゲットの前記それぞれのスパッタ面に対して垂直な方向に前記第1及び第2の磁界発生手段にて磁界を発生させるとともに、該対向ターゲットをスパッタリングし、該スパッタリングされた対向ターゲットから飛散するスパッタ粒子を、前記基板ホルダーに支持されるとともに被成膜面が前記空間に面するように臨設される基板の該被成膜面に付着させて該基板上に膜を形成するスパッタ装置において、スパッタ面を有する第3ターゲットと、前記第3ターゲットのスパッタ面に対して所定の磁界を発生させる第3磁界発生手段と、前記第3ターゲットを支持する第3ターゲットホルダーとを備えており、前記対向ターゲットは、該対向ターゲットの両スパッタ面が平行になるように配置されるか、又は該両スパッタ面がいずれも当該基板の被成膜面に向くように傾斜して配置されるとともに該両スパッタ面のなす角度が0°より大きく、且つ、45°以下であり、前記第3ターゲットは、該第3ターゲットのスパッタ面が当該基板の被成膜面に対向するように、且つ、前記空間に面するように臨設され、成膜にあたり、前記第3ターゲットホルダーに支持される前記第3ターゲットのスパッタ面に対して前記第3磁界発生手段にて前記所定磁界を発生させることを特徴とするスパッタ装置。
本発明に係るスパッタ方法及びスパッタ装置では、前記第3ターゲットを、該第3ターゲットのスパッタ面が当該基板の被成膜面に対向するように、且つ、前記第1及び第2の対向ターゲットの前記それぞれのスパッタ面間に形成される前記空間に面するように臨設し、成膜にあたり、前記第3ターゲットのスパッタ面に対して所定の磁界を発生させるので、当該基板の被成膜面に対向し、且つ、前記空間に面する基板対向部分を、成膜のために利用でき、換言すれば当該基板対向部分におけるスパッタ粒子は、膜形成に利用でき、従って、スパッタ粒子の基板以外の領域への発散を抑制でき、さらに言えば前記空間の当該基板の被成膜面に対向する基板対向部分から発散するスパッタ粒子を十分に抑制でき、これにより基板への成膜速度を向上させることができ、それだけ成膜のためのコストを低く抑えることができる。また、スパッタ粒子の基板以外の領域への発散を抑制できることにより、真空容器内面へのスパッタリングを抑えることができ、それだけターゲット材の利用効率を向上させることができる。例えば、真空容器内面へのスパッタリング防止用防着手段が設けられる場合、この真空容器内面へのスパッタリング防止用防着手段については、基板側及び/又は基板に対して前記空間をおいて対向する側に設けてもよいが、既述のとおり、前記空間の当該基板の被成膜面に対向する基板対向部分から発散するスパッタ粒子を十分に抑制できるので、特に基板に対して前記空間をおいて対向する側に設けなくてもよい。このように防着手段を基板に対して前記空間をおいて対向する側に設けない場合には、かかる防着手段の交換が不要になり、メンテナン性を向上させることができる。さらに、基板として比較的大きなサイズの大型基板を用いる場合、一般的には、基板を、成膜のための成膜領域に通過させることで成膜するが、この場合、本発明に係るスパッタ方法及びスパッタ装置においては成膜速度が向上するといった利点により、成膜される部材の生産性が向上し、例えば、同一膜厚の膜を形成するにあたっては、成膜時間を短縮することができる。
また、本発明に係るスパッタ方法及びスパッタ装置において、前記対向ターゲットの両スパッタ面がいずれも前記基板の被成膜面に向くように傾斜するときには、具体的には、該両スパッタ面のなす角度を0°より大きく、且つ、45°以下にするときには、スパッタ粒子の基板側への飛行の指向性を高めることができ、換言すればスパッタ粒子の基板以外の領域への発散をさらに抑制でき、これにより基板上への成膜速度をさらに向上させることができ、それだけ成膜のためのコストを低く抑えることができる。また、スパッタ粒子の基板側への飛行の指向性を高めることができることにより、換言すれば基板以外の領域への発散をさらに抑制できることにより、真空容器内面へのスパッタリングをさらに抑えることができ、それだけターゲット材の利用効率を向上させることができ、従って、真空容器内面へのスパッタリング防止用防着手段が設けられる場合には、防着手段の交換頻度を少なくすることができる。さらに、スパッタ粒子の飛行の指向性が高まることで、膜形成にあたって飛散粒子の方向性が揃い易くなる。これにより、粒子の規則性があり、且つ、結晶化の進んだ膜、例えばガスバリア性に優れる膜を得ることができる。
本発明において、前記第1及び第2の対向ターゲットのカソードの電位を、該対向したカソードのうち一方の電極を接地電位にすると同時に他方のカソードの電極を負電位に置き、該対向した一対の電極の電位を交互に切り替えるようにしてもよい。この切り替えのための周波数としては、それには限定されないが、10kHz〜100kHz程度を例示できる。
こうすることで、通常のDC電源を印加した場合に比較して、DC反応性スパッタの放電が安定する為、反応性ガス流量を大きくとることができ、成膜速度を大きくすることができる。また、通常のチャンバーが接地電位(アノード)である場合に比較して、対向したカソードの一方が接地電位(アノード)であるので、対向したターゲット間で放電することができる。これにより、プラズマの閉じ込め状態が良好で、プラズマダメージがより少ない高品質な薄膜作製が可能である。
前記第3ターゲットのスパッタ面に対して所定の磁界発生させる態様としては、例えば、平行磁界、平板マグネトロン型磁界等を挙げることができる。なお、これら磁界の態様については、のちほど図2及び図3を参照しながら詳述する。
前記の「基板面に向くように」とは、前記対向ターゲットのうち一方のスパッタ面と当該基板の被成膜面とのなす角度と、他方のスパッタ面と当該基板の被成膜面とのなす角度とが、いずれも小さくなるようすることをいう。前記対向ターゲットの両スパッタ面のなす角度は、0°より大きければ、スパッタ粒子の基板側への飛行の指向性を高めることができるが、45°より大きくなると、磁界によるプラズマの制御をうまく行えなくなり、ひいてはターゲット表面から叩き出された二次電子や負イオン等の荷電粒子の衝撃を受け易くなり、基板が損傷したり、膜質が低下し易くなる。前記両スパッタ面のなす角度としては、より好ましくは10°〜30°程度を例示できる。
このように、前記一対のターゲットを、前記両スパッタ面がいずれも当該基板の被成膜面に向くように傾斜させて配置する場合には、前記両スパッタ面の当該基板被成膜面に対する角度がいずれも略同角度になるように傾斜させて配置することが望ましい。
本発明に係るスパッタ方法及びスパッタ装置により形成することができる膜としては、特に限定されないが、例えば、金属膜、合金膜、半導体膜、金属酸化物膜、金属窒化物膜、金属炭化物膜等を挙げることができる。
以上説明したように本発明によると、対向ターゲットを用いて基板上に膜を形成するスパッタ方法及びスパッタ装置であって、スパッタ粒子の基板以外の領域への発散を抑制でき、これにより基板への成膜速度を向上させることができ、それだけ成膜のためのコストを低く抑えることができるとともに、ターゲット材の利用効率を向上させることができ、例えば、真空容器内面へのスパッタリング防止用の防着手段等が設けられる場合には、該防着手段の交換頻度を少なくすることができ、それだけメンテナンスコストを低く抑えることができるスパッタ方法及びスパッタ装置を提供することができる。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係るスパッタ方法を実施する本発明に係るスパッタ装置の一例Aを示す概略構成図である。
図1に示すスパッタ装置Aは、第1及び第2対向ターゲット1,1a、第3ターゲット1b、真空容器(チャンバー)2、第1及び第2ターゲットホルダー3,3a、第3ターゲットホルダー3b、対向ターゲット用スパッタ電力供給用電源6、第3ターゲット用スパッタ電力供給用電源6’、第1及び第2磁界発生手段10,10a、第3磁界発生手段10b、基板ホルダー14、排気装置15、ガス供給装置16及び防着板17,17aを備えており、真空容器2内にターゲット1,1a,1b、基板ホルダー14、防着板17,17a等が設けられている。
対向ターゲット1,1aは、例えば、金属、インジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)、又は酸化インジウム亜鉛(IZO:Indium Zinc Oxide)からなるものであり、それぞれスパッタ面1’,1a’ を有している。この対向ターゲット1,1aは、真空容器2内に両スパッタ面1’,1a’が互いに対向するように所定の間隔(ここでは、スパッタ面1’,1a’中心部P,Pa間、図中d=120mm〜200mmの間隔)をおいて配置されている。第1及び第2ターゲットホルダー3,3aは、それぞれターゲット1,1aを支持するもので、絶縁板(図示省略)を介して真空容器2に取付けられている。
対向ターゲット1,1aは、ターゲットホルダー3,3aにて、両スパッタ面1’,1a’がいずれも基板13の被成膜面13’に向くように傾斜して配置されている。具体的には、両スパッタ面1’,1a’のなす角度α、さらに言えば、両スパッタ面1’,1a’に沿う方向に延びる面のなす角度αが0°より大きく、且つ、45°以下(本例ではα=20°)である。このとき、スパッタ面1’,1a’の基板被成膜面13’に対する角度がいずれも略同角度β(本例では80°)になるように傾斜して配置されている。
スパッタ電力供給用電源6,6’は、いずれもDCの定電力を印加可能であり、接地電位にあるチャンバー2及びターゲットアースシールドを陽極とし、電源6は対向ターゲット1,1aを陰極(カソード)として、電源6’は第3ターゲット1bを陰極(カソード)としてスパッタ電力を供給するものである。
第1及び第2磁界発生手段10,10aは、ここではいずれも永久磁石であり、それぞれターゲット1,1aの外面に配置されている。さらに言えば、第1磁界発生手段10は、スパッタ面1’に対して垂直な方向に磁界を発生させるためにターゲット1の外面に対してN極が対向するように配置されており、第2磁界発生手段10aは、スパッタ面1a’に対して垂直な方向に磁界を発生させるためにターゲット1aの外面に対してS極が対向するように配置されている。かくして、ターゲット1,1aのスパッタ面1’ ,1a'間に磁界が形成される。
基板ホルダー14は、基板13を支持するとともに基板13の被成膜面13’がターゲット1,1aにより両スパッタ面1’,1a’間に形成される空間5に面するように臨設させるものである。これにより、基板13は基板ホルダー14に支持されるとともに前記空間5に被成膜面13’が面するように臨設され、且つ、基板ホルダー14を介して真空容器2内に設けられる。なお、ターゲット1,1aの両スパッタ面1’,1a’基板側端部P’,Pa’を結ぶ直線L’と基板被成膜面13’との最短距離は、ここでは、図中e’=75mmとしている。
また、第3ターゲット1bは、前記の対向ターゲット1,1aと同様の材料からなるものであり、スパッタ面1b’を有している。この第3ターゲット1bは、該ターゲット1bのスパッタ面1b’が当該基板13の被成膜面13’に対向するように、且つ、空間5に面するように臨設されている。第3ターゲットホルダー3bは、ターゲット1bを支持するもので、絶縁板(図示省略)を介して真空容器2に取付けられている。
第3磁界発生手段10bは、第3ターゲット1bのスパッタ面1b’に対して所定の磁界を発生させるものである。図2に第3ターゲット1bのスパッタ面1b’に対して所定の磁界(本例では平行磁界)を発生させる態様の一例[タイプA]を示す。図2に示すように、第3磁界発生手段10bは、マグネット10b’と、該マグネット10b’を図示の如く立設するヨーク10b”とからなるものである。この磁界発生手段10bであるマグネット10b’及びヨーク10b”は、バッキングプレート20を介して第3ターゲット1bの背後(換言すれば、スパッタ面1b’とは反対側)に配置されている。これにより、スパッタ面1b’に平行又は略平行な平行磁場(図中の磁力線X参照)を発生させることができる。
なお、第3ターゲット1bのスパッタ面1b’に対して所定の磁界発生させる態様としては、この他に、例えば、図3(A)に示すように、第3磁界発生手段10bとして、マグネット10b’と、該マグネット10b’を図示の如く立設するヨーク10b”とからなるものを用い、この磁界発生手段10bであるマグネット10b’及びヨーク10b”を、バッキングプレート20を介して第3ターゲット1bの背後に配置することで、平板マグネトロン型磁界(図中3(A)中の磁力線X参照)を発生させる場合、図3(B)に示すように、第3磁界発生手段10bとして、マグネット10b’ と、該マグネット10b’を図示の如く並設するヨーク10b”とからなるものを用い、この磁界発生手段10bであるマグネット10b’ 及びヨーク10b”を、第3ターゲット1bの前方にスパッタ面1b’に対して平行又は略平行に配置することで、スパッタ面1b’に平行又は略平行な平行磁界[タイプB](図中3(B)中の磁力線X参照)を発生させる場合、また、図3(C)に示すように、第3磁界発生手段10bとして、第3ターゲット1bにおける図2や図3(A)、図3(B)に示すようなマグネット10b’及びヨーク10b”を使用せずに、第1及び第2の対向ターゲット1,1aによるV字型カソードを用い、このV字型カソードの磁場を利用することで、スパッタ面1b’に平行又は略平行な平行磁界[タイプC](図中3(C)中の磁力線X参照)を発生させる場合等を挙げることができる。
図1に示すように、真空容器2には排気装置15を接続してあるとともに、放電用ガスのガス供給装置16が接続されている。ガス供給装置16はターゲット1,1a近傍にそれぞれ配置される不活性ガス(ここではアルゴン(Ar)ガス)を供給するための不活性ガス導入パイプ16’,16a’と、基板13近傍に配置される反応性ガス(ここでは酸素(O2)ガス、窒素(N2)ガスやメタン(CH4)ガス等)を供給するための反応性ガス導入パイプ18’,18a’とを含んでいる。
対向ターゲット1,1aのそれぞれの図中下方には、真空容器2内面へのスパッタリング防止用の防着手段(本例では防着板17,17a)が設けられている。
以上説明したスパッタ装置Aでは、基板13の被成膜面13’への薄膜形成にあたり、まず、排気装置15により真空容器2内を所定の圧力(ここでは到達圧力1.33×10-4Pa(1×10-6Torr)以下)の高真空状態にし、その後、ガス供給装置16により不活性ガス導入パイプ16’,16a’からアルゴンガス(Ar)を導入し、或いは/さらに、反応性ガス導入パイプ18’,18a’から反応性ガスとしてO2ガス、N2ガスやCH4ガスを導入する。このとき、所定の作製条件圧力(例えば、6.7×10-2Pa2.7Pa)にする。そして、スパッタ電力供給用電源6,6’にて基板ホルダー14とターゲット1,1a,1bとの間にスパッタ電力を供給し、磁界発生手段10,10aにより対向ターゲット1,1aのスパッタ面1’,1a’間に形成される空間5に磁界を発生させるとともに、磁界発生手段10bにより第3ターゲット1bに対して磁界を発生させると、空間5内には、ターゲット1,1a,1bがスパッタされてスパッタ粒子、二次電子及びアルゴンガスイオン等が飛散したプラズマが生成され、空間5内にプラズマが閉じ込められる。かくしてターゲット1,1a,1bから飛散するスパッタ粒子を、被成膜面13’がターゲット1,1aにより両スパッタ面1’,1a’間に形成される空間5に面するように臨設される基板13の該被成膜面13’に付着させて該基板13上に膜を成膜することができる。
このとき、第3ターゲット1bは、該ターゲット1bのスパッタ面1b’が当該基板13の被成膜面13’に対向するように、且つ、第1及び第2の対向ターゲット1,1aのそれぞれのスパッタ面1’、1a’間に形成される空間5に面するように臨設し、成膜にあたり、第3ターゲット1bのスパッタ面1b’に対して所定の磁界を発生させるので、当該基板13の被成膜面13’に対向し、且つ、空間5に面する基板対向部分5’を、成膜のために利用でき、換言すれば当該基板対向部分5’におけるスパッタ粒子は、膜形成に利用でき、従って、スパッタ粒子の基板13以外の領域への発散を抑制でき、さらに言えば空間5の当該基板13の被成膜面13’に対向する基板対向部分5’から発散するスパッタ粒子を十分に抑制でき、これにより基板13への成膜速度を向上させることができ、それだけ成膜のためのコストを低く抑えることができる。また、スパッタ粒子の基板13以外の領域への発散を抑制できることにより、真空容器2内面へのスパッタリングを抑えることができ、それだけターゲット材の利用効率を向上させることができる。例えば、真空容器2内面へのスパッタリング防止用防着手段が設けられる場合、この真空容器2内面へのスパッタリング防止用防着手段については、基板13側及び/又は基板13に対して空間5をおいて対向する側に設けてもよいが、既述のとおり、空間5の当該基板13の被成膜面13’に対向する基板対向部分5’から発散するスパッタ粒子を十分に抑制できるので、特に基板13に対して空間5をおいて対向する側に設けなくてもよい。本例では、基板13側にのみ防着板17,17aが設けられている。このように防着手段を基板13に対して空間5をおいて対向する側に設けない場合には、かかる防着手段の交換が不要になり、メンテナン性を向上させることができる。さらに、基板13として比較的大きなサイズの大型基板を用いる場合、一般的には、基板13を、成膜のための成膜領域に通過させることで成膜するが、この場合、図1に示すスパッタ装置Aにおいては成膜速度が向上するといった利点により、成膜される部材の生産性が向上し、例えば、同一膜厚の膜を形成するにあたっては、成膜時間を短縮することができる。
また、スパッタ装置Aにおいて、対向ターゲット1,1aの両スパッタ面1’,1a’がいずれも基板13の被成膜面13’に向くように傾斜しているので、具体的には、該両スパッタ面1’,1a’のなす角度αを0°より大きく、且つ、45°以下にしているので、スパッタ粒子の基板13側への飛行の指向性を高めることができ、換言すればスパッタ粒子の基板13以外の領域への発散をさらに抑制でき、これにより基板13上への成膜速度をさらに向上させることができ、それだけ成膜のためのコストを低く抑えることができる。また、スパッタ粒子の基板13側への飛行の指向性を高めることができることにより、換言すれば基板13以外の領域への発散をさらに抑制できることにより、真空容器2内面へのスパッタリングをさらに抑えることができ、それだけターゲット材の利用効率を向上させることができ、従って、本例のように真空容器2内面へのスパッタリング防止用防着板17,17aが設けられる場合には、防着板17,17aの交換頻度を少なくすることができる。さらに、スパッタ粒子の飛行の指向性が高まることで、膜形成にあたって飛散粒子の方向性が揃い易くなる。これにより、粒子の規則性があり、且つ、結晶化の進んだ膜、例えばガスバリア性に優れる膜を得ることができる。
なお、本例では、対向ターゲット1,1aを、対向ターゲット1,1aの両スパッタ面1’,1a’がいずれも基板13の被成膜面13’に向くように傾斜させるが、対向ターゲット1,1aの両スパッタ面1’,1a’が平行になるように配置してもよい。
また、本例では、スパッタ電力供給用電源6,6’にて基板ホルダー14とターゲット1,1a,1bとの間に直流(DC)のみのスパッタ電力を供給するが、DCに高周波(RF)を重畳させてもよい。図4に基板ホルダー14とターゲット1,1a,1bとの間に、DCにRFを重畳したスパッタ電力を供給する一例の概略ブロックを示す。図4に示すように、DC電源6がRFカットフィルタ61を介してターゲット1,1aに接続されるとともに、RF電源6aがマッチングボックス62を介してターゲット1,1aに接続される。一方、DC電源6’がRFカットフィルタ61’を介してターゲット1bに接続されるとともに、RF電源6a’がマッチングボックス62’を介してターゲット1bに接続される。
また、図5に示すように、対向ターゲット用スパッタ電力供給用電源6として、MF電源30を用い、第1及び第2の対向ターゲット1,1aのカソードの電位を、該対向したカソードのうち一方の電極を接地電位にすると同時に他方のカソードの電極を負電位に置き、該対向した一対の電極の電位を交互に(例えば、10kHz〜100kHz程度に)切り替えるようにしてもよい。このとき、第3ターゲット用スパッタ電力供給用電源6’は第3ターゲット1bにDCのみのスパッタ電力を供給してもよいし、DCにRFを重畳したスパッタ電力を供給してもよい。なお、前記のMF電源としては、ヒューティンガー社(Huettinger社)製やアドバンストエネジー社(AE社)製のものを採用できる。
本発明に係るスパッタ装置Aを構成する他の部材の具体的な構成は前記の実施形態に限定されるものではない。
(実施例)
次に、実施例として図1に示すスパッタ装置Aにおいて対向ターゲット1,1aの両スパッタ面1’,1a’のなす角度αを20°にするとともにスパッタ面1’,1a’の基板被成膜面13’に対する角度βをいずれも80°にした場合と、参考例として前記実施例のスパッタ装置において第3ターゲット1b、第3ターゲットホルダー3b等を除去することで対向ターゲットを傾斜させただけの状態にした場合と、比較例として前記参考例のスパッタ装置において対向ターゲット1,1aを両スパッタ面1’,1a’が平行になるように配置した場合、すなわち両スパッタ面1’,1a’のなす角度αを0°にするとともにスパッタ面1’,1a’の基板被成膜面13’に対する角度をいずれも90°にした場合との成膜速度を調べたので、それについて以下に説明する。但し、本発明は本実施例に限定されるものではない。
実施例、参考例及び比較例では、いずれも成膜時間を15分、電源6から供給されるスパッタ電力を1.8kWとし、また、実施例では、電源6’から供給されるスパッタ電力を2kWとして成膜した。
成膜条件及び測定結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例では成膜速度が1267Å/分であったのに対し、参考例では成膜速度が883Å/分、比較例では成膜速度が427Å/分であり、実施例での成膜速度は、参考例での成膜速度の約1.4倍、比較例での成膜速度の約2.9倍となった。
このように、対向ターゲット1,1aを用いたスパッタ装置において、第3ターゲット1bを、スパッタ面1bが基板13の被成膜面13’に対向するように、且つ、空間5に面するように臨設し、成膜にあたり、第3ターゲット1bのスパッタ面1b’に対して所定の磁界を発生させることで、基板13への成膜速度が向上することが確認された。
基板上に膜を形成する膜形成分野(例えば、電子部品等の汎用的な膜形成分野)に利用できる。
本発明に係るスパッタ方法を実施する本発明に係るスパッタ装置の一例を示す概略構成図である。 第3ターゲットのスパッタ面に対して所定の磁界(本例では平行磁界)を発生させる態様の一例(タイプA)を示す図である。 第3ターゲットのスパッタ面に対して所定の磁界を発生させる態様の他の例を示す図であり、図(A)に平行マグネトロン型磁界の一例を示し、図(B)に平行磁界の他の例(タイプB)を示し、図(C)に平行磁界さらに他の例(タイプC)を示す。 基板ホルダーと第1から第3ターゲットとの間に、直流(DC)に高周波(RF)を重畳したスパッタ電力を供給する一例を示す概略ブロック図である。 対向ターゲット用スパッタ電力供給用電源として、MF電源を用いた例を示す概略構成図である。 従来の対向ターゲットを用いたスパッタ装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
1,1a…対向ターゲット 1b…第3ターゲット
1’,1a’,1b’…スパッタ面 2…真空容器
3,3a…第1及び第2のターゲットホルダー 3b…第3ターゲットホルダー
5…空間 10,10a…第1及び第2磁界発生手段 10b…第3磁界発生手段
13…基板 13’…被成膜面 14…基板ホルダー
α…両スパッタ面1’,1a’のなす角度 A…スパッタ装置

Claims (3)

  1. それぞれがスパッタ面を有し、真空容器内に前記両スパッタ面が互いに対向するように所定の間隔をおいて配置される第1及び第2の対向ターゲットの前記それぞれのスパッタ面に対して垂直な方向に磁界を発生させるとともに、該対向ターゲットをスパッタリングし、該スパッタリングされた対向ターゲットから飛散するスパッタ粒子を、被成膜面が前記対向ターゲットにより前記両スパッタ面間に形成される空間に面するように臨設される基板の該被成膜面に付着させて該基板上に膜を形成するスパッタ方法において、
    前記対向ターゲットを、該対向ターゲットの両スパッタ面が平行になるように配置するか、又は該両スパッタ面がいずれも当該基板の被成膜面に向くように傾斜させて配置するとともに該両スパッタ面のなす角度を0°より大きく、且つ、45°以下にし、
    スパッタ面を有する第3ターゲットを、該第3ターゲットのスパッタ面が当該基板の被成膜面に対向するように、且つ、前記空間に面するように臨設し、
    成膜にあたり、前記第3ターゲットのスパッタ面に対して所定の磁界を発生させることを特徴とするスパッタ方法。
  2. それぞれがスパッタ面を有し、真空容器内に前記両スパッタ面が互いに対向するように所定の間隔をおいて配置される第1及び第2の対向ターゲットと、前記対向ターゲットの前記それぞれのスパッタ面に対して垂直な方向に磁界を発生させる第1及び第2の磁界発生手段と、前記対向ターゲットを支持する第1及び第2のターゲットホルダーと、基板を支持するとともに当該基板の被成膜面が前記対向ターゲットにより前記両スパッタ面間に形成される空間に面するように臨設させる基板ホルダーとを備え、前記第1及び第2のターゲットホルダーに支持される前記対向ターゲットの前記それぞれのスパッタ面に対して垂直な方向に前記第1及び第2の磁界発生手段にて磁界を発生させるとともに、該対向ターゲットをスパッタリングし、該スパッタリングされた対向ターゲットから飛散するスパッタ粒子を、前記基板ホルダーに支持されるとともに被成膜面が前記空間に面するように臨設される基板の該被成膜面に付着させて該基板上に膜を形成するスパッタ装置において、
    スパッタ面を有する第3ターゲットと、前記第3ターゲットのスパッタ面に対して所定の磁界を発生させる第3磁界発生手段と、前記第3ターゲットを支持する第3ターゲットホルダーとを備えており、
    前記対向ターゲットは、該対向ターゲットの両スパッタ面が平行になるように配置されるか、又は該両スパッタ面がいずれも当該基板の被成膜面に向くように傾斜して配置されるとともに該両スパッタ面のなす角度が0°より大きく、且つ、45°以下であり、
    前記第3ターゲットは、該第3ターゲットのスパッタ面が当該基板の被成膜面に対向するように、且つ、前記空間に面するように臨設され、
    成膜にあたり、前記第3ターゲットホルダーに支持される前記第3ターゲットのスパッタ面に対して前記第3磁界発生手段にて前記所定磁界を発生させることを特徴とするスパッタ装置。
  3. 前記第1及び第2の対向ターゲットのカソードの電位を、該対向したカソードのうち一方の電極を接地電位にすると同時に他方のカソードの電極を負電位に置き、該対向した一対の電極の電位を交互に切り替える請求項1記載のスパッタ方法。
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