JP2005225052A - 端面耐食性に優れるプレコート鋼板およびその製造方法 - Google Patents

端面耐食性に優れるプレコート鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】6価クロムを含有する場合のような環境上の問題がなく、端面耐食性に優れるプレコート鋼板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】(1) 亜鉛めっき鋼板表面に、下層のプライマー層と上層のトップ層からなる塗膜を有するプレコート鋼板において、前記プライマー層が、飽和水溶液のpHが10.5以上であると共に20℃の水1kgに対する溶解量が100g以下である塩基性物質を含む樹脂層よりなることを特徴とする端面耐食性に優れるプレコート鋼板、(2) 前記プレコート鋼板において塩基性物質の含有量が3〜25質量%であるもの、(3) 前記プレコート鋼板において塩基性物質の粒径が10μm 以下であるもの、(4) 前記プレコート鋼板において塩基性物質が、IIA族の酸化物、水酸化物の1種以上であるもの、(5) 前記プレコート鋼板を製造する方法等。
【選択図】なし

Description

本発明は、端面耐食性に優れるプレコート鋼板およびその製造方法に関する技術分野に属するものである。
鋼板の耐食性を高めるために、各種亜鉛系めっきが施され、さらにその上に塗装が行われることもある。しかし、鋼板の端面は鉄と亜鉛系めっきが露出しているため耐食性に劣ることが問題となっている。
このような端面の耐食性を向上させるための方法として、以下のようなもの〔下記(1) 〜(10)のもの〕が知られている。
(1) 特開平3-100180号公報記載のもの:
「合金化溶融亜鉛めっき鋼板または亜鉛−ニツケル電気合金めっき鋼板の表面にクロメ−ト処理液を塗布し、水洗することなく乾燥して、皮膜を形成する。上記クロメ−ト処理液は、6価クロムイオン、3価クロムイオン及びリン酸イオンを含有し、更にシリカまたは有機高分子樹脂の少なくとも一方を含有する組成とするのが好ましい。またその塗布量は、全クロム重量換算で2〜500mg/m2 程度が適当である。その後上記皮膜上に、必要により下塗り塗料を塗布、焼付けした後、ポリエステル系、アクリル系等の塗料を塗布して焼付ける。これにより加工性、密着性等の他の性能を落さずに、端面耐食性の優れためっき塗装鋼板を得る。」というもの。
(2) 特開平5-146750号公報記載のもの:
両面に亜鉛系めっきを施しためっき鋼板1の一方の面に、塗装下地処理としてリン酸亜鉛被膜2を0.2〜2.0g/m2 形成し、このリン酸亜鉛被膜2の上にストロンチウムクロメ−トを20〜50重量%含む防錆性を有するプライマ−被膜3を形成し、さらにこのプライマ−被膜3の上に上塗り塗膜4を形成するとともに、他方の面にCr換算付着量で20mg/m2 以上のクロメ−ト被膜層5を形成してなるもの。
(3) 特開平6-009902号公報記載のもの:
「5酸化リン、オルトリン酸、縮合リン酸、金属リン酸塩、金属縮合リン酸塩、リン酸のヘテロ縮合体及びそれらの混合物から選ばれるリン化合物(A)と、バナジル化合物、5酸化バナジウム、バナジン酸塩、バナジン酸の焼成縮合物、バナジン酸のヘテロ縮合体及びそれらの混合物から選ばれるバナジウム化合物(B)とを、A成分中のP2 5 /B成分中のV2 5 のモル比が0.3〜100となるように混合する。これにより、1gを水に分散させた分散液のpHが5〜9を示すバナジウム/リン酸塩系防錆顔料を製造する。次いでクロメ−ト系防錆顔料とこのバナジウム/リン酸塩系防錆顔料とを、前者/後者の重量比が97/3〜40/60となるように混合し、塗料組成物を製造する。」というもの。
(4) 特開平8-309917号公報記載のもの:
「鋼板の板厚t(mm)と、片面当たりのめっき付着量w(g/m2 )がt≦1.6,w≦130,w/t≧60を共に満たす亜鉛系めっき鋼板の両面に、防錆顔料を塗膜中に25%以上含有する塗膜を形成する。これにより、端面耐食性とともに加工部の外観及び耐食性の両立した良好な塗装鋼板が得られ、高温多湿の厳しい屋外環境でも長期間使用可能である。」というもの。
(5) 特開平9-012931号公報記載のもの:
「リン酸塩系防錆顔料(A)とカルシウムイオン交換シリカ系防錆顔料(B)とを95:5〜20:80の重量比で配合した混合物を、塗膜中に5〜40(wt)%、好ましくは、10〜30%含まれるように、含有させる。成分Aとしては、トリポリリン酸二水素アルミニウム、メタリン酸アルミニウム等を酸化亜鉛あるいは酸化マグネシウムと湿式混合して変性したものが好ましい。成分Bとしては、カルシウム含有量2〜15%のものがよい。また、目的の組成物を構成する塗料用樹脂としては、ビスフエノ−ルAとエピクロルヒドリンとを原料とする、平均分子量330〜3750、エポキシ当量180〜3300のビスフエノ−ルA系エポキシ樹脂等が好ましい。」というもの。
(6) 特開平9-38570 号公報記載のもの:
亜鉛系鋼板を化成処理し、ついで下塗り塗料を塗装し、その後上塗り塗料を塗装して塗装鋼板を得ることよりなる亜鉛系鋼板の塗装方法において、上記下塗り塗料が、樹脂100重量部に対して、マグネシウム酸化物を1〜100重量部含有するものである亜鉛系鋼板の塗装方法。
(7) 特開平10-280116 号公報記載のもの:
「切断端面の形状を、式:t2 /(M・RS )≦0.2を満足するようにする。式中、tは板厚(mm)、Mは片面当たりのZn目付量(g/m2 )、RS は剪断面比率(=剪断面厚み/板厚)である。或いは、亜鉛メッキを施した表面処理鋼板の製造に当たり、上下一対の工具で切断するときのその切断端面に占める剪断面の比率、鋼板の板厚及びZn目付量の関係が前記式を満足するように亜鉛メッキ処理し、切断を行う。これにより、主に端面の分離様式が破断面である、Znメッキが存在しない位置から発生する切断面の錆を、普遍的に抑制できる。なお、剪断面比率0.5〜0.9、片面当たりのZn目付量5g/m2 以上が好ましい。」というもの。
(8) 特開平11-138690 号公報記載のもの:
「化成処理を施した亜鉛系めっき鋼板もしくはアルミめっき鋼板の表裏両面に、下層のプライマ−層と上層のトツプ層からなる塗膜を有するプレコ−ト鋼板において、表裏両面のプライマ−層が、塗膜乾燥重量に対して25〜50重量%の防錆顔料を含有し、かつ、表面のトツプ層が、塗膜乾燥重量に対して5〜20重量%のメラミン樹脂を硬化剤として含有し、残部が数平均分子量が15000〜25000のポリエステル樹脂からなり、さらに、表面のトツプ層のガラス転移温度が5〜20℃である。」というもの。
(9) 特開 2002-194557号公報記載のもの:
「鋼切板に関するもので、この鋼切板は、酸化物が高い絶縁抵抗を示すバルブメタルの酸化物又は水酸化物とフツ化物が共存する化成処理皮膜が下地鋼の表面に直接形成されている。下地鋼としてめつき鋼板を使用することもできる。この場合、めつき層がなく下地鋼が露出している切断端面に化成処理皮膜が直接形成される。バルブメタルには、Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,W等があり、単独又は2種以上が複合して使用される。フツ化物による自己修復作用を効果的にする上では、化成処理皮膜に含まれるO及びFの濃度比F/Oが原子比率で1/100以上となるように調整することが好ましい。」というもの。
(10) 特開2003-003280 号公報記載のもの:
「表面に、質量%で、Mg:0.1〜10%、Al:0.2〜80%を含有し、残部がZnおよび不可避不純物からなるめつき層を有し、端面に0.001〜10g/m2 の有機系腐食抑制剤を有する。めつき層が、質量%で、Si:0.01〜10%を、さらに含有すること、また、有機系腐食抑制剤が、不飽和アルコ−ル類、飽和直鎖第一アミン類、飽和直鎖第二アミン類、飽和直鎖第三アミン類、チオ尿素類、ホスホン酸類、モルホリン類、イミダゾリン類の1種または2種以上であることが好ましい。」というもの。
特開平3-100180号公報 特開平5-146750号公報 特開平6-009902号公報 特開平8-309917号公報 特開平9-012931号公報 特開平9-38570 号公報 特開平10-280116 号公報 特開平11-138690 号公報 特開 2002-194557号公報 特開2003-003280 号公報
上記のように、鋼板の端面耐食性を向上させるための方法が提案されているが、環境面の問題や実施上の困難などの問題がある。これらの問題点を各方法毎に以下記述する。
(1) 特開平3-100180号公報記載のもの:
6価クロムを含むため、人体、環境への悪影響が懸念される。
(2) 特開平5-146750号公報記載のもの:
6価クロムを含むため、人体、環境への悪影響が懸念される。
(3) 特開平6-009902号公報記載のもの:
五酸化バナジウム、6価クロムを含むため、人体、環境への悪影響が懸念される。
(4) 特開平8-309917号公報記載のもの:
防錆剤含有量が多いため、コスト高であり、塗膜密着性、外観などが劣化する。
(5) 特開平9-012931号公報記載のもの:
端面防錆効果が不足している。
(6) 特開平9-38570 号公報記載のもの:
マグネシウム酸化物のpHが低いため、効果が不十分である(マグネシウム酸化物のみではpHが低いため、効果が不十分である)。
(7) 特開平10-280116 号公報記載のもの:
設備上の制約が大きく、また、切断作業上のノウハウが必要であり、実施が困難である。
(8) 特開平11-138690 号公報記載のもの:
防錆剤含有量が多いため、コスト高であり、塗膜密着性、外観などが劣化する。
(9) 特開 2002-194557号公報記載のもの:
フッ化物を使用するため、処理作業中の危険や環境への影響が懸念される。
(10) 特開2003-003280 号公報記載のもの:
後処理であるため、適用範囲が限定される。
本発明はこのような事情に着目してなされたものであって、その目的は、6価クロムを含有する場合のような環境上の問題がなく、端面耐食性に優れるプレコート鋼板およびその製造方法を提供しようとするものである。
本発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意研究を行なった結果、本発明を完成するに至った。本発明によれば上記目的を達成することができる。
このようにして完成され上記目的を達成することができた本発明は、プレコート鋼板およびその製造方法に係わり、特許請求の範囲の請求項1〜7記載のプレコート鋼板(第1〜7発明に係るプレコート鋼板)、請求項8〜9記載のプレコート鋼板の製造方法(第8〜9発明に係るプレコート鋼板の製造方法)であり、それは次のような構成としたものである。
即ち、請求項1記載のプレコート鋼板は、亜鉛めっき鋼板表面に、下層のプライマー層と上層のトップ層からなる塗膜を有するプレコート鋼板において、前記プライマー層が、飽和水溶液のpHが10.5以上であると共に20℃の水1kgに対する溶解量が100g以下である塩基性物質を含む樹脂層よりなることを特徴とする端面耐食性に優れるプレコート鋼板である〔第1発明〕。
請求項2記載のプレコート鋼板は、前記塩基性物質の含有量が3〜25質量%である請求項1記載の端面耐食性に優れるプレコート鋼板である〔第2発明〕。
請求項3記載のプレコート鋼板は、前記塩基性物質の粒径が10μm 以下である請求項1または2記載の端面耐食性に優れるプレコート鋼板である〔第3発明〕。
請求項4記載のプレコート鋼板は、前記塩基性物質が、IIA族の酸化物、IIA族の水酸化物から選ばれる1種以上である請求項1〜3のいずれかに記載の端面耐食性に優れるプレコート鋼板である〔第4発明〕。
請求項5記載のプレコート鋼板は、前記IIA族の酸化物、IIA族の水酸化物がそれぞれ酸化マグネシウム、水酸化カルシウムである請求項4記載の端面耐食性に優れるプレコート鋼板である〔第5発明〕。
請求項6記載のプレコート鋼板は、前記プライマー層にシリカが含まれている請求項1〜5のいずれかに記載の端面耐食性に優れるプレコート鋼板である〔第6発明〕。
請求項7記載のプレコート鋼板は、前記シリカの含有量が1〜50質量%である請求項6記載の端面耐食性に優れるプレコート鋼板である〔第7発明〕。
請求項8記載のプレコート鋼板の製造方法は、亜鉛めっき鋼板表面に、下地処理をした後、飽和水溶液のpHが10.5以上であると共に20℃の水1kgに対する溶解量が100g以下である塩基性物質を含む樹脂を塗布し乾燥させ、さらに上塗り塗装を行うことを特徴とする端面耐食性に優れるプレコート鋼板の製造方法である〔第8発明〕。また、請求項9記載のプレコート鋼板の製造方法は、前記塩基性物質が、飽和水溶液のpHが10.5以上であると共に20℃の水1kgに対する溶解量が50g 以下であるIIA族の酸化物、IIA族の水酸化物の1種以上である請求項8記載の端面耐食性に優れるプレコート鋼板の製造方法である〔第9発明〕。
本発明に係るプレコート鋼板は、6価クロムを含有する場合のような環境上の問題がなく、端面耐食性に優れている。従って、耐食性が必要な用途の素材(プレコート鋼板)として、6価クロムを含有する場合のような環境上の問題がなく、好適に用いることができる。
本発明に係るプレコート鋼板の製造方法によれば、6価クロムを含有する場合のような環境上の問題がなく、端面耐食性に優れるプレコート鋼板を得ることができる。
従来は、単に水素イオンが腐食性イオンであるとの認識から、イオン交換作用によって水素イオンをカルシウムなどの陽イオンと交換する方法を採用していた。しかし、本発明者らは、更なる耐食性を得るべく検討を進めた結果、溶出した亜鉛イオンを水酸化亜鉛の形で不溶化することにより、優れた防錆を発揮することを知見した。本発明はこのような知見に基づきなされたものである。この詳細を以下説明する。
亜鉛めっき鋼板の端面においては、鋼および亜鉛が露出しており、それぞれの腐食が懸念される。実際には、亜鉛めっきが犠牲陽極として働き、優先的に溶出する。下記反応のように、溶出した亜鉛イオンは加水分解反応によりpHを低下させる。
Zn→Zn2++2e-
Zn2++H2O =ZnOH+ + H+
pHが低下した状態では、継続的に亜鉛の溶解が起こり、これにより溶出した亜鉛が白錆となり、端面から塗膜フクレを生じさせる。これを防止するためには、亜鉛の溶出を抑制する必要がある。亜鉛の溶出は上記pHの低下(酸性化)を抑えることによって、抑制できると考えられる。塩基性物質を塗膜中に添加しておけば、亜鉛イオンによる酸性化が抑制され、亜鉛イオンは水酸化亜鉛、塩基性塩化亜鉛等として不溶化する。亜鉛イオンが水酸化亜鉛となる場合、反応式で示せば次のようになる。なお、この反応式において、左辺のOH- は塗膜中の塩基性物質の溶解により生じたOH- である。
ZnOH+ + H+ +2OH- →Zn(OH)2 +H2O
溶出した亜鉛がその場で不溶化するため、亜鉛の溶出が抑制され、耐食性が向上する。
水酸化亜鉛が最も安定なpH範囲は約8.5 〜10.5であるため、塩基性物質は、飽和溶液において少なくとも10.5のpHを示すものが効果を発揮する。上限は特に定めない。塩基性物質が混合物の場合は、混合物としてのpHとなる。混合物=塩基性物質としてpHを特定すればよい。
また、塩基性物質が20℃の水1kgに対する溶解量:100g超のものである場合、溶解度が高すぎて皮膜のフクレの原因となり、耐食性に劣るため、塩基性物質は20℃の水1kgに対する溶解量:100g以下であることが必要である。
本発明はこのような知見に基づきなされたものであり、前述のような構成のプレコート鋼板としている。
本発明に係るプレコート鋼板は、以上のことからわかるように、端面耐食性に優れている。即ち、一旦は亜鉛の溶出が生じるが、この亜鉛の溶出により生じた亜鉛イオンによる酸性化が抑制され、亜鉛イオンは水酸化亜鉛、塩基性塩化亜鉛等として不溶化するので、以降の亜鉛の溶出が抑制され、従って、端面耐食性に優れている。
また、本発明に係るプレコート鋼板は、クロム化合物を用いることなしに得ることができ、6価クロムを含有していないので、6価クロムを含有する場合のような環境上の問題がない。フッ化物を使用することなしに得ることができるので、フッ化物を使用する場合のような処理作業中の危険や環境への影響という問題がない。設備上の制約なく、容易に作製できるので、実施が容易である。更に、防錆剤の含有を必須とせず、防錆剤を添加する場合でも該防錆剤の添加量を多くする必要はないので、防錆剤を多量添加する場合のようなコスト上昇や塗膜密着性および外観の劣化を招かない。特開2003-003280 号公報記載の方法のように後処理であるために適用範囲が限定されるということがない。
塩基性物質とは、IA族(1A族)、IIA族(2A族)、III A族(3A族)の元素の酸化物や水酸化物のことである。本発明において、使用される塩基性物質は上記酸化物や水酸化物のいずれでもよいが、1A族元素の酸化物や水酸化物は溶解度が高すぎるため、樹脂の密着性が劣化すること、3A族元素の酸化物や水酸化物は2A族元素の酸化物や水酸化物よりも水に溶解して飽和水溶液となったときの該水溶液のpHが低く、更には、価格が高いことから、2A族元素の酸化物や水酸化物が好ましい〔第4発明〕。この2A族元素の酸化物としては、例えば酸化マグネシウムがあり、2A族元素の水酸化物としては、例えば水酸化カルシウムがある。
塩基性物質の含有量は3〜25質量%が好ましい〔第2発明〕。3質量%未満の場合は端面耐食性向上の効果が低く、25質量%より多い場合は表面に凹凸ができて外観性が低下するためである。
塩基性物質の粒径は特には限定されず、下限値も上限値も特に定めないが、10μm 以下が好ましい〔第3発明〕。10μm より大きい場合には、塗装後の外観に凹凸が見られ、好ましくないためである。
本発明に係るプライマー層(プライマー皮膜)の組成は、塩基性物質と樹脂とを含有するものであり、最もシンプルな場合は塩基性物質と樹脂、あるいは、塩基性物質と樹脂と不可避的不純物からなるが、これには限定されるものではなく、これの他に必要に応じて例えばシリカを添加してもよい。
シリカには防錆作用がある。シリカの防錆作用機構は、シリカがアルカリ性環境で溶出し、腐食部に再析出して腐食環境を遮断するものであり、塩基性物質と併用することにより、有効なシリカ溶出を促進することができる。従って、プライマー層にシリカも含有されていることが望ましい〔第6発明〕。シリカは粒径が小さいほど防錆効果が高い。粒径2〜100nm 程度が好ましい範囲となる。シリカ含有量は、1〜50質量%が好ましい〔第7発明〕。1質量%未満であればシリカの防錆効果がほとんど認められず、50質量%より多くなると、樹脂が少なくなりすぎ、耐食性が低下するためである。
プライマー層の厚みは、必要に応じて適宜定めればよいが、10〜20μm が好ましい。この範囲であると、耐食性および成形性に優れるからである。
なお、プライマー層の上には、トップコートが行われ、トップ層が形成される。このトップ層の厚さは、耐食性および成形性に優れる範囲である15〜35μm が好ましい。トップ層の成分については樹脂中に酸化チタンを20質量%程度含むものが通常使用される。成分の酸化チタンは増量剤(樹脂の節約)である。
プライマー層(下層)およびトップ層(上層)中の顔料は、XRD とEPMAによって分析することができる。元素を特定した後、蛍光X線分析などで含有量を測定する。なお、上記顔料は、塩基性物質、または、塩基性物質及びそれ以外の添加物(例えば酸化チタン)である。プライマー層およびトップ層が形成されている場合、上記の方法で測定可能であるが、分析サンプル作製として、刃物等による塗膜の剥離、採取、又は、断面サンプルの作製が必要となる。
塩基性物質の飽和水溶液のpHの測定は、塩基性物質を水に飽和させて塩基性物質の飽和水溶液をつくり、この水溶液のpHを測定することにより行う。このとき、水の量は限られず、例えば50ml程度とする。
本発明に係るプライマー層は、溶剤系プライマー(下塗り)に塩基性物質を混合分散させ、塗布し乾燥させることにより得ることができる。プライマー層(膜)と亜鉛メッキ鋼板との間には、通常下地処理膜が形成されるが、この下地処理膜の形成用の下地処理剤としてはシリカ系(シリカ、シランカップリング剤など)の市販処理剤が使用できる。下地処理膜は、約0.5 μm が好ましい。下地処理膜は密着性を目的としているため、厚くつけても効果が飽和する。
上記溶剤系プライマーとしては、水系樹脂、ポリエステル系樹脂やポリエチレン系樹脂が使用できるが、ポリエステル系樹脂が好ましい。水系樹脂では、塩基性物質が溶解しすぎて塗膜が剥離する可能性があるためである。この水系樹脂を用いる場合は、塩基性物質としては塗布乾燥させることにより難溶化するような塩基性物質を使用することが好ましい。
本発明に係るプレコート鋼板の製造方法は、前述のように、亜鉛めっき鋼板表面に、下地処理をした後、飽和水溶液のpHが10.5以上であると共に20℃の水1kgに対する溶解量が100g以下である塩基性物質を含む樹脂を塗布し乾燥させ、さらに上塗り塗装を行うことを特徴とする端面耐食性に優れるプレコート鋼板の製造方法である〔第8発明〕。この製造方法によれば、本発明に係るプレコート鋼板であって、下地処理膜を有するものが得られる。従って、6価クロムを含有する場合のような環境上の問題がなく、端面耐食性に優れると共に塗膜の密着性に優れたプレコート鋼板が得られる。前記塩基性物質として、飽和水溶液のpHが10.5以上であると共に20℃の水1kgに対する溶解量が50g 以下であるIIA族の酸化物、IIA族の水酸化物の1種以上を用いると、得られるプレコート鋼板はより高い水準で端面耐食性に優れたものとなる〔第9発明〕。
本発明の実施例および比較例について、以下説明する。なお、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
片面当りのめっき付着量:60g/m2の溶融Znめっき層が形成された溶融めっき鋼板(板厚:0.6mm)を130mm ×60mmのサイズに裁断して切断端面に下地鋼を露出させた。
上記裁断された亜鉛めっき鋼板(厚み:0.6mm)を脱脂処理した。この脱脂処理に際し、脱脂剤としては日本パーカライジング(株)製FC−364Sを使用し、濃度:3重量%、温度:60℃の脱脂剤含有溶液に15秒間浸漬した後、水洗、乾燥し、これにより脱脂処理を行った。
上記脱脂処理された亜鉛めっき鋼板の表面に、下地処理剤(水性ポリオレフィン: 100部+コロイダルシリカST-XS (日産化学製): 30 部+シランカップリング剤:10部よりなる)を塗布した後、これを熱風乾燥炉で乾燥させ、付着量:200mg/m2 の下地処理膜を形成した。乾燥時の到達板温は150 ℃とした。
次に、上記下地処理膜形成された亜鉛めっき鋼板の表面(下地処理膜表面)に、下塗り塗装として日本ペイント製P641プライマー塗料(樹脂:ポリエステル系樹脂)の防錆顔料を表1に記載した添加剤に変更したものをバーコーターで塗布し、熱風乾燥炉で最高到達板温が210℃となる条件で焼き付けてプライマー層(下塗り塗装)を形成した。このとき、プライマー層の厚みが15μmになるように調整した。
更に、上記プライマー層(下塗り塗装)の上に、上塗り塗装として、日本ペイント製FL100HQ(ポリエステル系樹脂)をバーコーターで塗布し、熱風乾燥炉で到達板温が210 ℃となる条件で焼き付けてトップ層(上塗り塗装)を形成した。このとき、トップ層の厚みが15μmになるように調整した。次に、このトップ層形成後のものを120mm ×50mmに裁断して切断端面に下地鋼を露出させた。
以上により、亜鉛めっき鋼板の表面(切断端面を除く)に下地処理膜が形成され、その表面にプライマー層(下層)とトップ層(上層)からなる塗膜を有するプレコート鋼板を得た。なお、このプライマー層とトップ層からなる塗膜は、亜鉛めっき鋼板の表面(切断端面を除く)上には形成されて存在するが、切断端面上には形成されていなくて存在しない。
このようにして得られたプレコート鋼板について、膜の成分の分析、膜厚確認のための膜厚の測定および端面耐食性試験を行った。また、上記プレコート鋼板の製作に際し用いた顔料(塩基性物質等)と同一の顔料について、顔料の飽和水溶液のpHの測定および顔料の粒径の測定を行った。これらの分析、試験、測定は、下記のような方法により行った。
<膜の成分の分析> XRD とEPMAによって膜中の元素を分析した。このとき、XRD は塗膜表面から、EPMAは塗膜断面から測定した。この分析により膜中の元素を特定した後、蛍光X線分析で含有量を測定した。このとき、蛍光X線分析は表面から測定した。
<顔料の飽和水溶液のpHの測定> 顔料を水50ml程度に飽和させて顔料の飽和水溶液をつくり、この水溶液のpHを測定することにより行った。
<顔料の粒径の測定> 塗膜断面のSEM (走査型電子顕微鏡)観察により行った。
<膜厚の測定> 塗膜断面のSEM 観察により行った。
<端面耐食性試験> JIS−K−5400、7.8に規定された塩水噴霧試験(温度35℃、5%NaCl溶液)を400時間実施し、端面白錆発生面積10%未満の場合を◎(優すなわち極良好)、10%以上40%未満の場合を○(良好)、40%以上70%未満の場合を△(可)、70%以上の場合を×(不良)の基準で評価した。なお、◎、○および△は合格とし、×は不合格(端面耐食性不十分)とした。
表1に試験結果を示す。No.21 〜22(比較例)の場合には、プライマー層に含有された顔料(塩基性物質)が、飽和水溶液のpHが低いものであるために、防錆効果が不十分である。即ち、この塩基性物質は20℃の水1kgに対する溶解量が100g以下であるものの、飽和水溶液のpHが10.2であり、10.5以上ではないという特性を有するものであるので、防錆効果が不十分であり、端面耐食性が×(不良)である。
No.23 (比較例)の場合には、プライマー層に含有された顔料(塩基性物質)が、溶解度が高すぎるものであるために、防錆効果が不十分である。即ち、この塩基性物質は飽和水溶液のpHが10.5以上であるものの、20℃の水1kgに対する溶解量が1090であり、100g以下ではないという特性を有するものであるので、防錆効果が不十分であり、端面耐食性が×(不良)である。
これに対して、No.1〜20(本発明例)の場合は、プライマー層に含有された塩基性物質が、飽和水溶液のpHが低く且つ溶解度が低いものであるため、防錆効果が充分にある。即ち、この塩基性物質は、飽和水溶液のpHが10.5以上であると共に、20℃の水1kgに対する溶解量が100g以下であるという特性を有するものであるので、防錆効果が充分にあり、端面耐食性が◎(優すなわち極良好)、○(良好)または△(可)である。なお、これらのほとんどは◎(優すなわち極良好)または○(良好)である。
ただし、No.18 の場合は、塩基性物質の含有量が40質量%と多いため、外観に凹凸が見られた。No.19 の場合は、含有させた塩基性物質の粒径が20μm と大きいため、外観に凹凸が見られた。No.20 の場合は、塩基性物質の含有量が1質量%と少ないため、多少端面耐食性が低下し、△(可)であった。
Figure 2005225052
本発明に係るプレコート鋼板は、6価クロムを含有する場合のような環境上の問題がなく、端面耐食性に優れているので、耐食性が必要な用途の素材(プレコート鋼板)として6価クロムを含有する場合のような環境上の問題がなく、好適に用いることができる。

Claims (9)

  1. 亜鉛めっき鋼板表面に、下層のプライマー層と上層のトップ層からなる塗膜を有するプレコート鋼板において、前記プライマー層が、飽和水溶液のpHが10.5以上であると共に20℃の水1kgに対する溶解量が100g以下である塩基性物質を含む樹脂層よりなることを特徴とする端面耐食性に優れるプレコート鋼板。
  2. 前記塩基性物質の含有量が3〜25質量%である請求項1記載の端面耐食性に優れるプレコート鋼板。
  3. 前記塩基性物質の粒径が10μm 以下である請求項1または2記載の端面耐食性に優れるプレコート鋼板。
  4. 前記塩基性物質が、IIA族の酸化物、IIA族の水酸化物から選ばれる1種以上である請求項1〜3のいずれかに記載の端面耐食性に優れるプレコート鋼板。
  5. 前記IIA族の酸化物、IIA族の水酸化物がそれぞれ酸化マグネシウム、水酸化カルシウムである請求項4記載の端面耐食性に優れるプレコート鋼板。
  6. 前記プライマー層にシリカが含まれている請求項1〜5のいずれかに記載の端面耐食性に優れるプレコート鋼板。
  7. 前記シリカの含有量が1〜50質量%である請求項6記載の端面耐食性に優れるプレコート鋼板。
  8. 亜鉛めっき鋼板表面に、下地処理をした後、飽和水溶液のpHが10.5以上であると共に20℃の水1kgに対する溶解量が100g以下である塩基性物質を含む樹脂を塗布し乾燥させ、さらに上塗り塗装を行うことを特徴とする端面耐食性に優れるプレコート鋼板の製造方法。
  9. 前記塩基性物質が、飽和水溶液のpHが10.5以上であると共に20℃の水1kgに対する溶解量が50g 以下であるIIA族の酸化物、IIA族の水酸化物の1種以上である請求項8記載の端面耐食性に優れるプレコート鋼板の製造方法。
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