JP2005224845A - 金属溶断装置における溶断ガスの供給方法 - Google Patents

金属溶断装置における溶断ガスの供給方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 金属溶断装置に溶断ガスを供給するにあたり、従来のプロパンガス貯蔵タンクや、水素ガスとプロパンガスとを混合するためのタンクを排除する。設備コストが非常に安くつき、しかも所定の混合比を有する水素−プロパンガスの混合ガスよりなる溶断ガスを供給することができる金属溶断装置における溶断ガスの供給方法を提供する。
【解決手段】 金属溶断装置に溶断ガスを供給するにあたり、電解槽1において水の電気分解により発生した水素ガスを収容する気液分離タンク3に、LPG(液化プロパンガス)を直接添加して混合し、同タンク3内で形成された水素−プロパンガスの混合ガスを金属溶断装置の溶断ガスとして供給する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属溶断装置に水素−LPG(液化プロパンガス)の混合ガスを溶断ガスとして供給する方法に関するものである。
例えば金属溶断装置のうちの鋼板溶断装置は、1枚の鋼板を溶断して複数枚の鋼板を製造するものであり、これには従来より、プラズマ放電による溶断加工法、電子ビームによる溶断加工法、あるいはガストーチ構造の燃焼炎によって溶断加工する方法などが知られている。
これらのうち、溶断用ガスの供給を受けるガストーチを使用して燃焼炎を生成し、金属を複数枚に溶断する構成の金属溶断装置において、金属溶断ガスとしては、LPG(液化プロパンガス)、アセチレンなどが広く使用されているが、最近、高燃焼エネルギー、切断精度の高品質、ワーク時間の短縮などに優れる水素ガスが脚光を浴びている。
ところが、水素ガス単体では、燃焼時に火口(トーチ)から白点が見えず、燃焼時に逆火等が発生しやすく、取扱いが困難であった。このため、通常は、水素ガスにLPG(液化プロパンガス)を添加し、白点が明確に確認できるように混合している。
例えば鋼板溶断装置において、特に溶断用ガスに主成分として水素ガスを用いるものでは、その添加ガスとして燃焼炎の視認性を向上させる色付けの目的のため、またカロリーアップのためにプロパンガスを数パーセント添加させており、このガス混合比を一定の値に安定させることは、溶断性能、加工品質のばらつきを防ぐと共に、安全性の確保という面でも重要なことであった。
ここで、従来の鋼板溶断装置に関わる先行特許文献には、つぎのようなものがある。
特開2003−80368号公報 この特許文献1に記載の発明は、鋼板溶断用ガスの流出量制御装置に関するものであり、鋼板を複数枚に溶断するための溶断用炎が生成される複数本のガストーチ部材を具備し、複数本のガストーチ部材を選択的に使用する鋼板溶断装置に設置され、前記各ガストーチ部材に供給する溶断用ガスのガス量を制御するもので、各ガストーチ部材へ水素ガスを供給する水素ガス供給部と、水素ガスに混合される添加ガスを供給する添加ガス供給部と、水素ガスと添加ガスとの混合比に関する混合設定値データを記憶するメモリ部と、水素ガスの供給量を検知する水素ガス供給量検知部と、この水素ガス供給量検知部からの検知データと前記混合設定値データとを受けて前記添加ガス供給部における添加ガスの供給量を制御する制御部とを備えているものであった。
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来の鋼板溶断装置における鋼板溶断用ガスの流出量制御装置では、水の電気分解によって水素と酸素とを発生する水素/酸素電気分解部とプロパンガス貯蔵タンクとを具備し、さらに、水素/酸素電気分解部に連結されている水素ガス供給管の途上に介在させられた水素ガス流量検知器と、プロパンガス貯蔵タンクに連結されているプロパンガス供給管の途上に介在させられたに設置されて、供給されプロパンガス流出量調整器と、水素ガス流量検知器によって検知された水素ガス流量の検知データを受けて、プロパンガス流出量調整器を動作させてプロパンガス流出量を制御する制御部と、水素ガスとプロパンガスとの混合ガスを溶断用ガスとしてガストーチ構造体へ供給するための混合/供給部(タンク)とを具備するものであり、このような特許文献1に記載の従来の鋼板溶断装置における鋼板溶断用ガスの流出量制御装置は、非常に高価であるという問題があった。
というのは、特許文献1に記載の装置では、水の電気分解によって水素と酸素とを発生する水素/酸素電気分解部に対し、別に、プロパンガス貯蔵タンクと、水素ガスとプロパンガスとの混合ガスを供給するための混合/供給部(タンク)とを設置する必要があり、設備費が非常に高くつくという問題があった。
本発明の目的は、上記の従来技術の問題を解決し、金属溶断装置に溶断ガスを供給するにあたり、従来のプロパンガス貯蔵タンクや、水素ガスとプロパンガスとを混合するためのタンクを設置する必要がなく、設備コストが非常に安くつき、しかも所定の混合比を有する水素−プロパンガスの混合ガスよりなる溶断ガスを供給することができる、金属溶断装置における溶断ガスの供給方法を提供しようとすることにある。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1記載の金属溶断装置における溶断ガスの供給方法の発明は、金属溶断装置に溶断ガスを供給するにあたり、電解槽において水の電気分解により発生した水素ガスを収容する気液分離タンクに、LPG(液化プロパンガス)を直接添加して混合し、同タンク内で形成された水素−プロパンガスの混合ガスを金属溶断装置の溶断ガスとして供給することを特徴としている。
本発明の請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の金属溶断装置における溶断ガスの供給方法であって、電解槽において水の電気分解の電解電流値を計測し、これに基づいて水素発生量を算出して、その値に基づいて所定の混合比となるようにLPG(液化プロパンガス)の添加量を制御して、水素ガスを収容する気液分離タンクに、LPG(液化プロパンガス)を直接添加して混合し、同タンク内で形成された所定の混合比を有する水素−プロパンガスの混合ガスを金属溶断装置の溶断ガスとして供給することを特徴としている。
本発明の請求項1記載の発明は、上述のように、金属溶断装置に溶断ガスを供給するにあたり、電解槽において水の電気分解により発生した水素ガスを収容する気液分離タンクに、LPG(液化プロパンガス)を直接添加して混合し、同タンク内で形成された水素−プロパンガスの混合ガスを金属溶断装置の溶断ガスとして供給するものであるから、金属溶断装置に溶断ガスを供給するにあたり、従来のプロパンガス貯蔵タンクや、水素ガスとプロパンガスとを混合するためのタンクを設置する必要がなく、設備コストが非常に安くつき、しかも所定の混合比を有する水素−プロパンガスの混合ガスよりなる溶断ガスを供給することができるという効果を奏する。
また、本発明の請求項2記載の発明は、上述のように、上記請求項1記載の金属溶断装置における溶断ガスの供給方法であって、電解槽において水の電気分解の電解電流値を計測し、これに基づいて水素発生量を算出して、その値に基づいて所定の混合比となるようにLPG(液化プロパンガス)の添加量を制御して、水素ガスを収容する気液分離タンクに、LPG(液化プロパンガス)を直接添加して混合し、同タンク内で形成された所定の混合比を有する水素−プロパンガスの混合ガスを金属溶断装置の溶断ガスとして供給するもので、電解槽における水の電気分解による水素発生量は、電解電流値により決まる。
換言すれば、所定の電解電流値に対しては、水素発生量が一定となるため、この点を利用して、電解槽の電解電流値に基づく水素発生量に対応する量のLPG(液化プロパンガス)を、水素ガスの気液分離タンクに直接添加して混合しているから、所定の混合比を有する水素−プロパンガスの混合ガスよりなる溶断ガスを、非常に簡単に作成して供給することができ、しかも従来のプロパンガス貯蔵タンクや、水素ガスとプロパンガスとを混合するためのタンクを設置する必要がなく、設備コストが非常に安くという効果を奏する。
つぎに、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は、本発明の請求項1記載の金属溶断装置における溶断ガスの供給方法を実施する装置の一例を示すフローシートである。
同図を参照すると、(1) は電解槽で、陰極板と陽極板とを具備し、電解槽(1) 内には、純水、およびKOH、NaOH、HSO等の電解液が満たされている。そして、陰極板と陽極板とに電気的に接続された電源(2) より直流電流を導通して、水の電気分解により水素と酸素を発生させるものである。電解液の水位は、上下の2箇所に設けられたセンサー(図示せず)によって感知され、弁(図示略)の開閉等によって、水位の調整がなされるものである。また、電解槽(1) は、陰極板と陽極板との間に分離膜を使用して、陰極室と陽極室とに分離し、水素と酸素を別々に取り出すようになっている。
電解槽(1) の上部に接続された水素ガス流送管(6) によって水素ガスを気液分離器(気液分離タンク)(3) に送り、そこで、水素ガスとこれに同伴する水分(電解液)とを分離する。一方、電解槽(1) の上部に接続された酸素ガス流送管(7) によって酸素ガスを気液分離器(4) に送り、そこで酸素ガスとこれに同伴する水分(電解液)とを分離する。
本発明においては、金属溶断装置(図示略)に溶断ガスを供給するにあたり、電解槽(1) において水の電気分解により発生した水素ガスを収容する気液分離タンク(3) に、LPG(液化プロパンガス)を、流送管(8) により直接添加して混合し、同タンク(3) 内で形成された水素−プロパンガスの混合ガスを、混合ガス流送管(10)によって金属溶断装置の溶断ガスとして供給するものである。LPG(液化プロパンガス)の添加量は、0.01〜10%が好ましく、LPG流送管(8) の途上に介在させられた流量調節弁(マスフローメーター)(9) によってその流量を調節し、残部の90〜99.99%を水素ガスとするのが好ましい。
なお、LPG(液化プロパンガス)の添加は、電解槽(1) の上部に接続された水素ガス流送管(6) の途上に介在させられた水素ガス流量検出器(図示略)などによって水素ガスの発生量を適宜検出して、その値に基づいて所定の混合比となるLPGの添加量を算出し、この値を制御信号に変換して、該制御信号に基づく流量調節弁(9) の作動によりLPGの流量を調節して、実施するものである。
気液分離タンク(3) から水素−プロパンガスの混合ガスを流送する混合ガス流送管(10)の途上には、冷却器(11)と、減圧弁(12)と、触媒塔(13)と、流量調節弁(14)とが、この順序で介在させられている。
ここで、冷却器(11)は、50〜80℃の水素−プロパンガスの混合ガスを、5〜20℃に冷却する。これは混合ガスに含まれる水分を除去するためである。なお、冷却器(11)で冷却後の混合ガスの一部は、金属溶断装置の溶断ガスへの供給量の調節のために、冷却器(11)と減圧弁(12)との中間において混合ガス流送管(10)に接続されかつ流量調節弁(17)を有する混合ガス一部排出管(16)によって系外に排出される。
減圧弁(12)は、例えば0.5MPaGの水素−プロパンガスの混合ガス圧力を、0.02〜0.45MPaGに減圧する。これは触媒塔(13)を結露水で濡らさないためである。
触媒塔(13)は、水素−プロパンガスの混合ガスを、パラジウムを成分とする触媒に接触させる。これは混合ガスに含有する酸素を除去するためである。
流量調節弁(14)は、水素−プロパンガスの混合ガスの流量を、例えば金属溶断装置の溶断ガスの火口1本当たり500〜1500L/hに調節し、この混合ガスよりなる溶断ガスを金属溶断装置に供給する。
これに対し、電解槽(1) の上部に接続された酸素ガス流送管(7) によって酸素ガスを気液分離器(気液分離タンク)(4) に送り、そこで、酸素ガスとこれに同伴する水分(電解液)とを分離する。そして、酸素ガスは、気液分離器(気液分離タンク)(4) の頂部に接続されかつ流量調節弁(19)を有する酸素ガス流送管(18)によって取り出し、これの全部または一部を、上記水素−プロパンガスの混合ガスよりなる金属溶断ガスの燃焼用酸素として使用する。なお、金属溶断ガスの燃焼用酸素が不足する場合には、適宜、外部の酸素ボンベなどから酸素ガスを補給すれば良い。
上記水素ガス気液分離器(気液分離タンク)(3) において分離された水分(電解液)は、該分離器(3) の底部に接続された流送管(22)より取り出す。一方、上記酸素ガス気液分離器(気液分離タンク)(4) において分離された水分(電解液)は、該分離器(4) の底部に接続された流送管(23)より取り出す。水素ガス気液分離器(3) からの水分流送管(22)の先端部は、酸素ガス気液分離器(4) からの水分流送管(23)の途上に接続されていて、同水分流送管(23)の途上に介在させられた循環水ポンプ(24)の作動により、両分離器(3)(4)からの水分(電解液)を電解槽(1) に返送する。
なお、酸素ガス気液分離器(気液分離タンク)(4) の下部には、純水供給管(20)が接続されていて、これの途上に介在させられた給水ポンプ(21)の作動により、純水タンク(5) から純水を気液分離器(気液分離タンク)(4) に適宜供給し、電解槽(1) の水分量を調節するものである。
図2は、本発明の請求項2記載の金属溶断装置における溶断ガスの供給方法を実施する装置の一例を示すフローシートである。
図2において、上記図1の実施形態の場合と異なる点は、LPG(液化プロパンガス)の添加量の制御手段にある。すなわち、この実施形態においては、電解槽(1) において水の電気分解による水素発生量を電解電流値に基づいて計測する。すなわち、電解槽(1) における水の電気分解による水素発生量は、電解電流値により決まる。換言すれば、所定の電解電流値に対しては、水素発生量が一定となるため、この点を利用して、電解槽(1) の電解電流値を計測し、これに基づいて水素発生量を算出して、その値に基づいて所定の混合比となるLPGの添加量を算出し、この値を制御信号に変換して、該制御信号をライン(15)により流量調節弁(マスフローメーター)(9) に伝送し、この制御信号に基づく流量調節弁(9) の作動によりLPGの流量を調節して、水素発生量に対応する量のLPG(液化プロパンガス)を水素ガス気液分離タンク(3) に直接添加して混合するものである。これにより、同タンク(3) 内で形成された所定の混合比を有する水素−プロパンガスの混合ガスよりなる溶断ガスを、非常に簡単に作成して金属溶断装置に供給することができるものである。
この第2実施形態のその他の点は上記第1実施形態の場合と同様であるので、図2において図1と同一のものには同一の符号を付した。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1〜6
図1に示す金属溶断装置における溶断ガスの供給装置のフローシートに従って本発明の方法を実施した。
同図において、陰極板と陽極板とを具備する水素発生量3Nm/hの電解槽(1) 内に、純水を満たした。そして、陰極板と陽極板とに電気的に接続された電源(2) より375Aの直流電流を導通して、水の電気分解により水素と酸素を、1分間に50NLおよび25NLの割合で発生させた。電解液の水位は、上下の2箇所に設けられたセンサー(図示せず)と弁(図示略)とによって一定に調整した。電解槽(1) は、陰極板と陽極板との間に分離膜を使用して、陰極室と陽極室とに分離し、水素と酸素を別々に取り出ようにした。
つぎに、電解槽(1) の上部に接続された水素ガス流送管(6) によって水素ガスを、全容量20L(ガス容量10L)の気液分離器(気液分離タンク)(3) に送り、そこで、水素ガスとこれに同伴する水分(電解液)とを分離した。一方、電解槽(1) の上部に接続された酸素ガス流送管(7) によって酸素ガスを全容量20L(ガス容量5L)の気液分離器(4) に送り、そこで酸素ガスとこれに同伴する水分(電解液)とを分離した。
そして、金属溶断装置(図示略)に溶断ガスを供給するにあたり、水素ガスを収容する気液分離タンク(3) に、LPG(液化プロパンガス)を流送管(8) により水素ガスに対し、下記の表1に示す割合で、直接添加して混合し、同タンク(3) 内で形成された水素−プロパンガスの混合ガスを、混合ガス流送管(10)によって金属溶断装置の溶断ガスとして供給した。なお、LPG(液化プロパンガス)の添加は、電解槽(1) の上部に接続された水素ガス流送管(6) の途上に介在させられた水素ガス流量検出器(図示略)などによって水素ガスの発生量を適宜検出して、その値に基づいて所定の混合比となるLPGの添加量を算出し、この値を制御信号に変換して、該制御信号に基づく流量調節弁(9) の作動によりLPGの流量を調節して実施した。
また、気液分離タンク(3) から水素−プロパンガスの混合ガスを流送する混合ガス流送管(10)の途上に介在させられた冷却器(11)において、50〜80℃の水素−プロパンガスの混合ガスを5〜20℃に冷却し、混合ガスに含まれる水分を除去した。また、減圧弁(12)において、0.5MPaGの水素−プロパンガスの混合ガス圧力を、0.45MPaGに減圧し、触媒塔(13)を結露水で濡らさないようにした。また、触媒塔(13)では、水素−プロパンガスの混合ガスを、パラジウムを成分とする触媒に接触させ、混合ガスに含有する酸素を除去した。そして、流量調節弁(14)の作動により、水素−プロパンガスの混合ガスの金属溶断装置の溶断ガスの火口1本当たりの流量を流量調節弁(マスフローメーター)(9) によって調節し、この混合ガスよりなる溶断ガスを金属溶断装置に供給した。
上記のLPG(液化プロパンガス)の添加は、電解槽(1) の上部に接続された水素ガス流送管(6) の途上に介在させられた水素ガス流量検出器(図示略)によって水素ガスの発生量を適宜検出して、その値に基づいて所定の混合比となるLPGの添加量を算出し、この値を制御信号に変換して、該制御信号に基づく流量調節弁(9) の作動によりLPGの流量を調節して、実施した。
これに対し、電解槽(1) の上部に接続された酸素ガス流送管(7) によって酸素ガスを、全容量20L(ガス容量5L)の気液分離器(気液分離タンク)(4) に送り、そこで、酸素ガスとこれに同伴する水分(電解液)とを分離した。そして、酸素ガスは、気液分離器(気液分離タンク)(4) の頂部に接続されかつ流量調節弁(19)を有する酸素ガス流送管(18)によって取り出し、これの全部または一部を、上記水素−プロパンガスの混合ガスよりなる金属溶断ガスの燃焼用酸素として使用し、各種厚みを有しかつジンクプライマー表面処理を行なった構造用炭素鋼SM400板(金属板)を、Cu(銅)製のトーチを用いて溶断した。
下記の表1に、構造用炭素鋼SM400板の厚み、金属溶断ガスとしての水素ガスおよびLPG(液化プロパンガス)の混合ガス、並びに酸素ガスの流量、切断酸素圧力、切断速度、トーチ隙間をまとめて示した。また、溶断の状態を評価し、得られた結果をあわせて示した。
Figure 2005224845
上記表1の結果より明らかなように、厚みを12mm、16mm、22mm、30mm、40mmの5種類とした構造用炭素鋼SM400板のそれぞれについて、水素−プロパンガスの混合ガスよりなる金属溶断ガス中の水素ガス、LPG(液化プロパンガス)、酸素ガスの混合量を種々変化させた燃料を使用して溶断作業を行なったところ、構造用炭素鋼SM400板の厚みが厚くなるほど、切断速度は若干遅くなるが、いずれの場合も、切断後の断面の検査、とくに湯玉やドロス残り、断面の粗さ、火口疵、寸法精度についての検査の評価が良好(◎印)であり、切断後においても構造用炭素鋼SM400板の優れた品質と、高い切断寸法精度を確保することができた。
実施例7
図2に示す金属溶断装置における溶断ガスの供給装置のフローシートに従って本発明の方法を実施した。この実施例において、上記図1の装置を用いた実施例1〜6の場合と異なる点は、水の電気分解により発生した水素とLPG(液化プロパンガス)の混合量の制御手段にある。すなわち、この実施例7では、電解槽(1) において水の電気分解による水素発生量を電解電流値に基づいて計測した。
電解槽(1) における水の電気分解による水素発生量は、電解電流値により決まる。例えば、上記実施例1の電解槽(1) の電解電流値を計測すると、97.5Aであり、これに基づいて水素発生量を算出すると、780L/hであった。この水素発生量に基づいて所定の混合比となるLPGの添加量330L/hを算出した。つぎに、この値を制御信号に変換して、該制御信号をライン(15)により流量調節弁(マスフローメーター)(9) に伝送し、この制御信号に基づく流量調節弁(9) の作動によりLPGの流量を調節して、水素発生量に対応する量のLPG(液化プロパンガス)を水素ガス気液分離タンク(3) に直接添加して混合した。これにより、同タンク(3) 内で形成された所定の混合比を有する水素−プロパンガスの混合ガスよりなる溶断ガスを、簡単に作成して金属溶断装置に供給することができた。
そして、上記実施例1〜6の場合と同様に、この水素ガスおよびLPG(液化プロパンガス)の混合ガスを金属溶断ガスとして使用し、構造用炭素鋼SM400板の溶断試験を行なったところ、実施例1〜6の場合と同様の結果が得られ、また切断後の断面の検査、とくに湯玉やドロス残り、断面の粗さ、火口疵、寸法精度についての検査の評価も良好であり、切断後においても構造用炭素鋼SM400板の優れた品質と、高い切断寸法精度を確保することができた。
本発明の請求項1記載の金属溶断装置における溶断ガスの供給方法を実施する装置の一例を示すフローシートである。 本発明の請求項2記載の金属溶断装置における溶断ガスの供給方法を実施する装置の一例を示すフローシートである。
符号の説明
1:電解槽
3:水素ガス用気液分離器(気液分離タンク)
4:酸素ガス用気液分離器(気液分離タンク)
5:純水タンク
8:LPG(液化プロパンガス)供給管
9:LPG流量調節弁(マスフローメーター)
10:混合ガス供給管
14:混合ガス流量調節弁
15:制御信号伝送ライン

Claims (2)

  1. 金属溶断装置に溶断ガスを供給するにあたり、電解槽において水の電気分解により発生した水素ガスを収容する気液分離タンクに、LPG(液化プロパンガス)を直接添加して混合し、同タンク内で形成された水素−プロパンガスの混合ガスを金属溶断装置の溶断ガスとして供給することを特徴とする、金属溶断装置における溶断ガスの供給方法。
  2. 電解槽において水の電気分解の電解電流値を計測し、これに基づいて水素発生量を算出して、その値に基づいて所定の混合比となるようにLPG(液化プロパンガス)の添加量を制御して、水素ガスを収容する気液分離タンクに、LPG(液化プロパンガス)を直接添加して混合し、同タンク内で形成された所定の混合比を有する水素−プロパンガスの混合ガスを金属溶断装置の溶断ガスとして供給することを特徴とする、請求項1記載の金属溶断装置における溶断ガスの供給方法。
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