JP2005224530A - グルコース濃度測定装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 非侵襲的なグルコース濃度測定において、広い波長帯域の全域にわたって高い光強度の光を出射して、生体から検出されるグルコース濃度の情報量を増大させて測定精度を向上する。
【解決手段】 帯域の異なる複数の波長可変光源2a〜2dと、これら波長可変光源2a〜2dから出射された光の内のいずれかを選択的に生体Aに入射させる光切換部3と、生体A内で拡散あるいは透過した光を生体A外部において検出する光検出部7と、該光検出部7により検出された光のスペクトルに基づいて生体A内のグルコース濃度を算出する演算部8とを備えるグルコース濃度測定装置1を提供する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、グルコース濃度測定装置に関するものである。
従来、糖尿病の判断のために血中グルコース濃度測定が行われており、特に、糖尿病患者のインシュリン投与量を決定する血糖値を検査するために、グルコース濃度の測定が行われている。グルコース濃度の測定は、一般に、指や腕から採取した血液を直接分析することにより行われている。患者の体内における血液中のグルコース濃度は、食事の前後や運動後などの測定条件によって変化するため、正確な血糖値を得るためには、頻繁なグルコース濃度測定が必要である。
しかしながら、採血した血液を直接分析する上記方法は、グルコース濃度の測定の度に注射針等を刺して採血しなければならず、患者にかかる負担が大きいという問題がある。
この問題を解決するために、指、腕、耳朶などの生体組織に対し、外部から近赤外光を照射して生体内で拡散させ、生体外に出射された光を検出する非侵襲的なグルコース濃度測定方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1の方法は、複数本の発光ファイバと複数本の受光ファイバとを束ねて構成した光ファイババンドルを用意し、該光ファイババンドルを構成する各光ファイバの先端面を生体表面に接触状態に配置する。そして、ハロゲンランプから複数の発光ファイバに集光した近赤外光をそれら発光ファイバの先端面から照射することにより、生体内に入射させ、生体内において拡散されて生体表面から生体外に戻る光を複数の受光ファイバにおいて受光するとともに、受光された光のスペクトルを分析することによりグルコースの濃度を算出するものである。
特開2000−131322号公報(図3等)
特許文献1に示される方法は、多数の発光ファイバおよび受光ファイバを使用して、照射光量および検出光量を増加させることで、検出されるグルコース濃度の情報量を増加させている。ハロゲンランプから発せられる光には、多くの波長帯域の光が含まれているものの、各波長ごとの光の強度にはばらつきがあり、広い波長帯域にわたって一定した光強度を有する光を照射することはできなかった。
特に、生体内において拡散あるいは透過されて、生体外に放出される光はごく微量であり、発光ファイバから受光ファイバまでの2つのファイバ間を光が伝播する間に、種々の生体組織によって散乱、吸収されるため、光量が大幅に減衰するという問題がある。このため、生体内に照射する光は、広い波長帯域にわたって、高い光強度が必要である。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、広い波長帯域の全域にわたって高い光強度の光を出射して、生体から検出されるグルコース濃度の情報量を増大させて測定精度を向上し得るグルコース濃度測定装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明は、帯域の異なる複数の波長可変光源と、これら波長可変光源から出射された光の内のいずれかを選択的に生体に入射させる光切換部と、生体内で拡散あるいは透過した光を生体外部において検出する光検出部と、該光検出部により検出された光のスペクトルに基づいて生体内のグルコース濃度を算出する演算部とを備えるグルコース濃度測定装置を提供する。
この発明によれば、各波長可変光源が、それぞれ異なる波長帯域内の種々の波長の光を出射する。光切換部の作動により、いずれかの波長可変光源から出射された光が選択され、生体内に入射される。そして、光検出部の作動により、生体内で拡散あるいは透過した光が生体外部において検出され、検出された光のスペクトルに基づいて演算部の作動により、生体内のグルコース濃度が算出される。
この場合において、本発明によれば、広い波長帯域の光が、複数の狭い波長帯域の光に分割されて、それらの狭い波長帯域の光が各波長可変光源によってそれぞれ出射される。各波長可変光源は、出射する光の波長帯域を十分に狭く設定できるので、その狭い波長帯域にわたって高い光強度の光を安定して出力することができる。その結果、全体として広い波長帯域全域にわたって、安定して高い光強度の光を出射することが可能となる。
上記発明においては、前記波長可変光源が、出射する光の波長を開始波長から終了波長まで順次変更し、前記光切換部が、生体に入射させる光を発生する波長可変光源を順次切り換えることとしてもよい。
このようにすることで、光切換部が、生体に入射させる光を発生する波長可変光源を切り換えるだけで、容易に、広い波長帯域の全域にわたって安定した光強度の光を供給することが可能となる。
上記発明においては、前記光切換部が、各波長可変光源が開始波長から終了波長までの光を順次変更して出射した後に、次の波長可変光源へと切り換えることとしてもよい。
このようにすることで、少ない切換回数で、広い波長帯域にわたる光を生体に照射することが可能となる。
また、上記発明においては、前記光切換部が、生体に入射させる光を発生する波長可変光源を、一の波長可変光源から、該一の波長可変光源の終了波長に隣接する開始波長を有する他の波長可変光源へと切り換えることとしてもよい。
このようにすることで、生体に入射させる光の波長を急激に変化させることなく、広い波長帯域の全域にわたる光を生体に照射することが可能となる。
また、上記発明においては、前記光切換部が、各波長可変光源によるその一部の波長帯域の光の出射後に、他の波長可変光源によりその一部の波長帯域の光を出射するように波長可変光源を切り換えることとしてもよい。光切換部による切換速度が、波長可変光源における波長の変更速度に対して十分に速い場合には、広い波長帯域の全域にわたる波長の光を出射するのに要する時間を短縮することが可能となる。その結果、測定時間を短縮することができる。
本発明によれば、広い波長帯域の全域にわたって、高い光強度の光を安定して出力することができる。その結果、生体内において拡散または透過して検出器により検出される光量を増大させることにより、グルコース濃度に関する情報量を増大させ、測定精度を向上することができるという効果を奏する。
以下、本発明の一実施形態に係るグルコース濃度測定装置1について図面を参照して説明する。
本実施形態に係るグルコース濃度測定装置1は、図1に示されるように、生体Aに照射する光を発生する複数の波長可変光源2a〜2dと、これら波長可変光源2a〜2dから発せられた複数の光の内、1つの光を選択的に通過させ、他の光を遮断する光スイッチ(光切換部)3と、該光スイッチ3から出射された光を2方向に分岐する光分岐部4と、分岐された一方の光を生体A内に向けて照射し生体A内から戻った光を受光する測定プローブ5と、前記光分岐部4において分岐された他方の光を検出する参照光検出器6と、測定プローブ5により受光された光を検出する信号光検出器7と、これら光検出器6,7により検出された光のスペクトルに基づいて生体A内のグルコース濃度を算出する演算部8とを備えている。
前記波長可変光源2a〜2dは、例えば、分布帰還型(DFB:Distributed FeedBack)レーザのように、注入電流を変更することにより出射する光の波長を変更可能な光源であって、それぞれの波長可変光源2a〜2dは30〜40nm程度の狭い波長帯域を有し、数10μm程度の空間的に小さな径の光を発生するようになっている。各波長可変光源2a〜2dの波長帯域は相互に異なっていて重複しておらず、相互に隣接する波長帯域を有している。図中、説明を簡略化するために波長可変光源2a〜2dを4個示しているが、1500〜1800nm程度の波長帯域全域を網羅できる数の波長可変光源を備えている。
前記光スイッチ3は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーアレイ(図示略)を用いて構成され、複数の波長可変光源2a〜2dから導かれた光の内の一の光を、図示しないレンズでコリメートした後に、2個一対の微小なミラー(図示略)により偏向して、光ファイバ10に向けて選択的に通過させる一方、他の光を遮断するようになっている。
光スイッチ3および波長可変光源2a〜2dには光源制御部11が接続されている。光源制御部11は、波長可変光源2a〜2dに供給する注入電流を調節して波長可変光源2a〜2dから出射させる光の波長を調節するとともに、作動させている波長可変光源2a〜2dからの光を通過させるように、光スイッチ3に対して指示するようになっている。
各波長可変光源2a〜2dと光スイッチ3とは光ファイバ9a〜9dにより接続されている。上述したように波長可変光源2a〜2dは空間的に小さい径の光を発する光源であるため、光ファイバ9a〜9dの端面に近接して配置しても比較的小さなNAで光ファイバ9a〜9dの端面に集光させることができる。したがって、波長可変光源2a〜2dから発せられた光のほぼ全部を光ファイバ9a〜9dに入射させることができるようになっている。光ファイバ9a〜9dとしては、特に制限はなく、シングルモードファイバであってもマルチモードファイバであってもよい。
光スイッチ3から出力された単一波長の光は、光ファイバ10によって光分岐部4に導かれている。この光スイッチ3の出口に配置された光ファイバ10は、特に制限されるものではないが、光スイッチ3の出力角度に変動が生じても、その光を全て光ファイバ10の端面から入射させることができるように、比較的コア径の大きなマルチモードファイバが採用されることが好ましい。マルチモードファイバによれば、光学系の機械的なズレや変形によって光路が変動する場合にも、光スイッチ3から出射される光を漏れなく入射させることが可能である。
前記光分岐部4は、例えば、図2に示されるように、光ファイバ10の端面に対向して配置されたコリメートレンズ12と、該コリメートレンズ12によりコリメートされた光を2方向に分岐させるビームスプリッタ13と、分岐された平行光を2本の光ファイバ14,15に集光させる2つの集光レンズ16,17とを備えている。
分岐後の一方の光ファイバ14は、装置本体18の出口に接続され、もう一方の光ファイバ15は、参照光検出器6に分岐された光を導くように構成されている。光分岐部4におけるビームスプリッタ13の分岐比率は、例えば、装置本体18の出口側に向かう測定光が95%、参照光検出器6に向かう参照光が5%程度となるように設定されている。
装置本体18の出口にはコネクタ19が設けられており、前記光分岐部4において分岐された一方の光ファイバ14が接続されている。また、装置本体18の外側には、生体A組織表面に接触させられる測定プローブ5が設けられ、該測定プローブ5と前記コネクタ19とが照射用光ファイバ20によって接続されている。コネクタ19における光ファイバ14,20の接続は、同径のコアを有する光ファイバ14,20の端面どうしを突き当てるように配置することにより行われている。光ファイバ14,20の端面は、例えば、PC研磨されており、一方の光ファイバ14の端面から発せられた測定光を効率よく他方の光ファイバ20内に引き渡すことができるようになっている。
前記測定プローブ5には、その先端面5aに、図3に示されるように、中心に1本の照射用光ファイバ20が配置され、その周囲に間隔をあけて複数本の受光用光ファイバ21が配置されている。すなわち、測定プローブ5の先端面5aを生体A組織表面に密着させた状態で装置を作動させることにより、測定プローブ5の中心から出射された測定光は、生体A内に入射され、拡散あるいは透過させられた後に、生体A表面に戻り、照射用光ファイバ20の周囲に配置されている受光用光ファイバ21によって信号光として受光されるようになっている。
各受光用光ファイバ21と照射用光ファイバ20との間の距離は、照射用光ファイバ20から出射された測定光が、所定の光路長を経て受光用光ファイバ21に受光されるような距離に設定されている。本実施形態に係るグルコース濃度測定装置1の場合には、グルコースを多く含む真皮領域にまで測定光が進達するように、約0.4〜0.8mmの距離をあけて配置されている。これにより、受光用光ファイバ21により受光される信号光は、生体A組織内を真皮の深さまで進達した光を多く含んでいるようになる。受光用光ファイバ21は、束ねられることによりファイババンドルを形成し、他のコネクタ22により装置本体18に接続されている。
2つの光検出器6,7は、例えば、PbSセンサ、あるいは、InGaAsセンサである。一方の参照光検出器6は、上述したように、光分岐部4において分岐された一方の光ファイバ15の端面に対向配置されており、該光ファイバ15から出射されてきた参照光を検出して検出信号を出力するようになっている。また、他方の信号光検出器7は、前記ファイババンドルを構成している受光用光ファイバ21の端面に対向して配置されており、これら受光用光ファイバ21により受光され伝播されてきた信号光を検出して検出信号を出力するようになっている。
前記演算部8は、前記信号光検出器7の検出信号および前記参照光検出器6の検出信号をそれぞれ増幅するアンプ23と、該アンプ23から出力された電気信号をディジタル信号に変換するA/D変換器24と、該A/D変換器24から出力されたディジタル信号に基づいてグルコース濃度を算出するコンピュータ25とを備えている。
これにより、コンピュータ25においては、A/D変換器24から得られた複数の出力信号と、光源制御部11から得られた各出力信号に対応する波長信号とから得られる出力信号のスペクトル分布に基づいて、特定の波長領域、例えば、波長1600nm近傍の領域における出力信号値からグルコース濃度が演算されるようになっている。
なお、コンピュータ25には、表示部26が接続されており、コンピュータ25において演算されたグルコース濃度値が表示されるようになっている。
このように構成された本実施形態に係るグルコース濃度測定装置1の作用について、以下に説明する。
本実施形態に係るグルコース濃度測定装置1を用いて生体A内の体液のグルコース濃度を測定するには、測定プローブ5の先端面5aを生体A、例えば、指先の表面に密着させる。なお、測定部位は、指先の他、掌、前腕等でもよい。
この状態で、光源制御部11の作動により、第1の波長可変光源2a(LD1)を作動させる。また、光源制御部11は、光スイッチ3に対して、第1の波長可変光源2aに対応する光のみを通過させるように指示を出力する。さらに、光源制御部11は、演算部8に対し、波長可変光源2aから出射されている光の波長に関する信号(以下、波長信号という。)を出力する。
すなわち、光源制御部11は、第1の波長可変光源2aから出射すべき光の波長信号を発生し、該波長信号に対応する注入電流を第1の波長可変光源2aに入力する。そして、光源制御部11が、第1の波長可変光源2aに入力する注入電流を漸次増加させることにより、第1の波長可変光源2aから、1500nm〜1540nmの波長帯域の光が、開始波長1500nmから終了波長1540nmまで波長を単純増加させつつ順次出射させられることになる。
第1の波長可変光源2aから出射された光は、光スイッチ3を通過した後に、光分岐部4に入射されることにより、その一部を参照光として分岐される。分岐された参照光は、参照用光ファイバ15の端面に対向配置されている参照光検出器6によりそのまま検出されることになる。
参照光を分離された残りの測定光は、集光レンズ16によって、光ファイバ14内に入射されて、コネクタ19により接続されている測定プローブ5の照射用光ファイバ20に入射させられる。コネクタ19においては、同径のコアを有する光ファイバ14,20どうしの端面が突き当てられた状態に接続されているので、伝達されてきた測定光が外部に漏れることなく測定プローブ5の先端面5aから出射されることになる。
生体A内に入射された測定光は、生体A内を進行する間に、生体A組織に衝突して拡散される。測定光は、通過する生体A組織や体液の成分に応じて、特定の波長領域の光を吸収される。したがって、生体A内で拡散されることにより生体Aの表面に戻って生体A外に出射された信号光は、通過した生体A組織や体液に応じた特定の波長領域の光量が低下していることになる。
受光用光ファイバ21は、上述したように照射用光ファイバ20との間の距離を一定に固定されているので、その距離に応じた深さまで進達した光を多く含む信号光を受光する。本実施形態の場合には、測定光は真皮領域まで進達した後に、信号光として受光用光ファイバ21に受光されるので、受光される信号光はグルコースの情報を多く含んでいることになる。
受光された信号光は、受光用光ファイバ21を介して装置本体18内に戻され、受光用光ファイバ21の端面に対向配置されている信号光検出器7により検出される。
信号光検出器7および参照光検出器6からの出力信号は、演算部8に入力されると、アンプ23によってそれぞれ増幅される。信号光検出器7により検出される信号光の大きさは、生体Aに入射される測定光の強度の変動とともに変動する。したがって、生体Aへの入射前の測定光の一部を参照光として参照光検出器6により検出しておき、コンピュータ25において受光された信号光から差し引くことにより、測定光の強度変動による信号光強度の変動を除去することが可能となる。本実施形態に係るグルコース濃度測定装置1においては、光分岐部4における分岐比率が、測定光95%、参照光5%程度に設定されているので、測定光が生体A内で減衰されて得られる信号光と参照光とのレベルを同等にして測定光の強度変動による信号光強度の変動を効果的に除去することができる。この場合に、参照光検出器6からの出力信号に所定の係数をかけることにより、得られる差分信号を調整してもよい。
コンピュータ25においては、さらに、光源制御部11から、生体Aに入力した光の波長信号が入力されているので、出力信号と波長信号とから、これらの関係を示す波長特性が求められる。光源制御部11が、第1の波長可変光源2aへの注入電流を順次増加させていくことで、コンピュータ25に入力される光の波長信号も順次更新されていき、各波長信号と、これに対応する出力信号とから、第1の波長可変光源2aの波長帯域全域にわたる波長特性が求められていくことになる。
第1の波長可変光源2aからの光が終了波長まで終了した場合には、光源制御部11は、図4に示されるように、第1の波長可変光源2aの作動を停止して、第2の波長可変光源2bを作動させるとともに、光スイッチ3に対して、第2の波長可変光源2bに対応する光のみを通過させるように切り換える。第2の波長可変光源2bからは、例えば、開始波長1540nmから終了波長1580nmまでの波長の光が、波長を単純増加させつつ順次出射される。
以下、同様にして、第3の波長可変光源2c、第4の波長可変光源2dへと切り換えていくことにより、広い波長帯域にわたる波長の光を順次、生体に向けて照射することが可能となる。また、これにより、全ての波長可変光源2a〜2dの波長帯域全域にわたる波長特性が得られることになる。
そして、コンピュータ25において、求めた波長特性の内、所定の波長領域、例えば、波長1600nm近傍の領域における出力信号値を求めることにより、生体A内部のグルコース濃度が演算され、得られたグルコース濃度値は、表示部26に表示されることになる。
以上説明したように、本実施形態に係るグルコース濃度測定装置1によれば、光源として複数の波長可変光源2a〜2dを採用したことにより、一つ一つの波長可変光源2a〜2dが出射する光の波長帯域を比較的狭い波長帯域に限ることができ、その結果、各波長可変光源2a〜2dは、それぞれの波長帯域全域にわたって高い光強度の安定した光を出射することが可能となる。そして、全ての波長可変光源2a〜2dがそのように安定した光を出射することにより、広い波長帯域全域にわたって安定した光を出射することができ、生体から得られるグルコース濃度に関する情報量を増大させて、測定精度を向上することができるという効果がある。
また、波長可変光源2a〜2dとしてレーザ光源を用いることにより、単一波長の光を出射するので、生体Aへの入射前後における分光器が不要となる。したがって、構成を簡易なものとすることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。
第1に、4個の波長可変光源2a〜2dを例示したが、その数は限定されるものではなく、任意の数でよい。また、DFBレーザを採用したが、これに代えて、他の波長可変光源、例えば、波長可変レーザダイオード光源を採用してもよい。また、光スイッチ3としてMEMSミラーアレイを備える光スイッチを用いたが、これに代えて、他の光スイッチ、例えば、メカニカル光スイッチを用いてもよい。
第2に、上記実施形態に係るグルコース濃度測定装置においては、一の波長可変光源からの光が開始波長から終了波長まで出射された後に、次の波長可変光源から光を出射させるように、光源制御部11が、波長可変光源2a〜2dおよび光スイッチ3を制御することとした。この場合、各波長可変光源2a〜2dの作動状態は、波長可変光源2a〜2dの切換えと同時に作動および停止を切り換えることとしてもよいが、各波長可変光源2a〜2dは、常時作動状態として、光スイッチ3の切換えのみにより、出射する光の波長を選択することにしてもよい。
また、開始波長から終了波長まで全てを出射した後に波長可変光源を切り換える方法に代えて、図5に示されるように、全ての波長可変光源2a〜2dを作動状態として、光スイッチ3を頻繁に切り換えることにより、全ての波長可変光源2a〜2dの波長帯域全域にわたる波長の光を出射させることにしてもよい。この場合、例えば、波長可変光源2aから波長1500nmの光が微少時間Δtだけ出射され、次のΔtは、波長可変光源2bから波長1541nmの光が出射され、次のΔtは、波長可変光源2cから波長1581nmの光が出射され、以下同様に切り換えられる。そして、全ての波長可変光源からΔtずつ光が出射された後に、最初の波長可変光源2aから1501nmの光が出射される。
この場合、各波長可変光源2a〜2dにおける波長の変更速度に対して、光スイッチによる切換時間が十分に短いので、一の波長可変光源における波長の変更中に他の波長光源の光を出射することができ、全波長帯域にわたる光を、上記実施形態による方法よりも短い時間で出射することが可能となる。したがって、測定時間を短縮でき、患者にかかる負担を軽減することができるという効果がある。
第3に、光分岐部4として、コリメートレンズ12、集光レンズ16,17およびビームスプリッタ13を組み合わせたものを例示して説明したが、これに代えて、図6に示されるように、ファイバカプラ27により分岐する構造のものにしてもよい。
また、本実施形態に係るグルコース濃度測定装置1においては、信号光検出器7および参照光検出器6からの出力信号をそれぞれ別個のアンプ23で増幅し、別個のA/D変換器24を介してコンピュータ25に入力し、該コンピュータ25において差分処理を行うこととしたが、これに代えて、図7に示されるように、差動アンプ23′に入力することにより、得られた差分信号を単一のA/D変換器24を介してコンピュータ25に入力することにしてもよい。
また、本実施形態に係るグルコース濃度測定装置1においては、光分岐部4を用いて、光源2a〜2dからの光を測定光と参照光とに分岐したが、光源として出力安定化機構を内蔵し出力一定動作ができる光源2a′〜2d′を採用することにより、光源2a′〜2d′内部の出力設定値を用いることとして、図8に示されるように参照光を不要とし、光分岐部をなくすことにしてもよい。これにより光学系およびデータ処理を簡略化することができるという効果がある。
また、本実施形態に係るグルコース濃度測定装置1においては、複数の光源2a〜2dからの光を光スイッチ3により切り換えることとしたが、これに代えて、図9に示されるように、複数の光源2a〜2dからの光をマルチプレクサ30によって合成するとともに、光源制御部11の作動により、出力することが必要な一の光源(例えば、光源2a)のみをON状態、他の光源(例えば、光源2b〜2d)をOFF状態に切り換えることとしてもよい。この場合、光源制御部11が光切換部として機能することになり、マルチプレクサ30からは、単一の光源(例えば、光源2a)からの光のみを出力することができる。
さらに、光源2a〜2dのON/OFFでは出力が不安定になる場合には、出力することが必要な一の光源のみを、その必要な波長で出力させ、他の光源については、各光源の波長可変範囲外の波長に設定することとしてもよい。このように波長可変範囲外の波長に設定すると、波長可変光源の出力は急激に弱くなるので、実質的にOFF状態、すなわち、出力をほとんど無視し得る程度にすることができる。これにより、上記と同様に、光源制御部11を光切換部として機能させ、マルチプレクサ30からは、実質的に、単一の光源からの光のみを出力することができる。
本発明の一実施形態に係るグルコース濃度測定装置の全体構成を示す概略図である。 図1のグルコース濃度測定装置の光分岐部を説明する概略図である。 図1のグルコース濃度測定装置の測定プローブ先端面を示す図である。 図1のグルコース濃度測定装置における各波長可変光源による光の出射タイミングを示す図である。 図4の出射タイミングの変形例を示す図である。 図2の光分岐部の変形例を示す概略図である。 図1のグルコース濃度測定装置の変形例を示す概略図である。 図1のグルコース濃度測定装置の他の変形例を示す概略図である。 図1のグルコース濃度測定装置のさらに他の変形例を示す概略図である。
符号の説明
A 生体
1 グルコース濃度測定装置
2a〜2d、2a′〜2d′ 波長可変光源
3 光スイッチ(光切換部)
4 光分岐部
6 参照光検出器(光検出部)
7 測定光検出器(光検出部)
11 光源制御部(光切換部)
23,23′ アンプ(演算部)
24 A/D変換器(演算部)
25 コンピュータ(演算部)

Claims (5)

  1. 帯域の異なる複数の波長可変光源と、これら波長可変光源から出射された光の内のいずれかを選択的に生体に入射させる光切換部と、生体内で拡散あるいは透過した光を生体外部において検出する光検出部と、該光検出部により検出された光のスペクトルに基づいて生体内のグルコース濃度を算出する演算部とを備えるグルコース濃度測定装置。
  2. 前記波長可変光源が、出射する光の波長を開始波長から終了波長まで順次変更し、
    前記光切換部が、生体に入射させる光を発生する波長可変光源を順次切り換える請求項1に記載のグルコース濃度測定装置。
  3. 前記光切換部は、各波長可変光源が開始波長から終了波長までの光を順次変更して出射した後に、次の波長可変光源へと切り換える請求項2に記載のグルコース濃度測定装置。
  4. 前記光切換部が、生体に入射させる光を発生する波長可変光源を、一の波長可変光源から、該一の波長可変光源の終了波長に隣接する開始波長を有する他の波長可変光源へと切り換える請求項3に記載のグルコース濃度測定装置。
  5. 前記光切換部が、各波長可変光源によるその一部の波長帯域の光の出射後に、他の波長可変光源によりその一部の波長帯域の光を出射するように波長可変光源を切り換える請求項2に記載のグルコース濃度測定装置。
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