JP2005224101A - 食肉加工用筒状ケーシング - Google Patents
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Abstract
【課題】食肉加工における燻煙加工製品用のケーシングの両端部結束を、従来から実施されているワイヤークリップから超音波シール方法に切り替えるために、新しいケーシング材質を提供する。
【解決手段】不織布にアルギン酸カルシウム皮膜を塗布した材質をケーシングとして使用する事により、従来どおりの燻煙加工が可能で、両端部結束をアルミワイヤーから超音波シールに切り替える事により、製品に金属片が混入や付着する事故を防止する事が可能とする。
【選択図】図1
【解決手段】不織布にアルギン酸カルシウム皮膜を塗布した材質をケーシングとして使用する事により、従来どおりの燻煙加工が可能で、両端部結束をアルミワイヤーから超音波シールに切り替える事により、製品に金属片が混入や付着する事故を防止する事が可能とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、燻煙加工を施す食肉加工製品の製造時に使用する食肉加工用筒状ケーシングに関するものである。
従来食肉加工業界で燻煙加工を施す製品に使用されているケーシングは、ファイブラスケーシングと称する不織布にビスコースを含浸したものが使用されている。(例えば特許文献1参照。)
また、これに替わるものとして不織布と紙にポリサッカライドを含浸させる技術も公開されている。(例えば公開実用新案文献1参照。)
また、これに替わるものとして不織布と紙にポリサッカライドを含浸させる技術も公開されている。(例えば公開実用新案文献1参照。)
従来からファイブラスケーシングで原料肉を充填した時に、ケーシングの両端の閉鎖手段としてアルミワイヤーでクリップしているが、製造作業現場でワイヤーやワイヤー屑が散乱するため、これが製品に混入や付着する場合もあってクレームになったりするために、他の方法での閉鎖手段がないかと、かねてから製造現場より要望されてきていた。
この解決策としては、ワイヤークリップを無くして熱シール方式にすれば良いのであるが、ビスコースでは材質的に熱シールができないので、他の材質による方法が研究されてきていたが、燻煙加工できるケーシングにするためには次のような諸条件を満たすケーシングでなければならないために、それに適したケーシングの開発が難しく未だに販売されていないのが現状である。
その条件とは、
両端クリップを熱シールに替えるためには、ケーシングの材質を熱可塑性にすること。
原料肉充填時にケーシング内部への原料肉の移動がスムースに行く滑り性があること。
ケーシングが原料肉充填圧力に耐えられる強度と伸びの少ない寸法安定性があること。
スモークを付与する工程の時にケーシングを通してスモークの匂いと肉表面にスモーク色が付着する通気性があること。
などが要望される。
両端クリップを熱シールに替えるためには、ケーシングの材質を熱可塑性にすること。
原料肉充填時にケーシング内部への原料肉の移動がスムースに行く滑り性があること。
ケーシングが原料肉充填圧力に耐えられる強度と伸びの少ない寸法安定性があること。
スモークを付与する工程の時にケーシングを通してスモークの匂いと肉表面にスモーク色が付着する通気性があること。
などが要望される。
本発明は上記課題がクリアされて、アルミワイヤークリップを無くして超音波シールに切り替える事が出来るケーシングを提供することを最も主要な特徴とする。
本発明の請求項1に係る発明は、熱可塑性樹脂からなる通気性のある不織布に、超音波シールが可能な通気性のある材質の皮膜が塗布されていることを特徴とする食肉加工用筒状ケーシングである。
本発明の請求項2に係る発明は、超音波シールが可能な通気性のある皮膜が、アルギン酸カルシウムの皮膜であることを特徴とする食肉加工用筒状ケーシングである。
本発明の請求項3に係る発明は、超音波シールが可能な通気性のある皮膜が、アルギン酸カルシウム皮膜にコンニャクマンナン皮膜が積層されていることを特徴とする食肉加工用筒状ケーシングである。
本発明の請求項4に係る発明は、超音波シールが可能な通気性のある皮膜が、アルギン酸カルシウムとコンニャクマンナンの混合皮膜であることを特徴とする食肉加工用筒状ケーシングである。
本発明の請求項5に係る発明は、熱可塑性樹脂からなる通気性のある不織布に、超音波シールが可能な通気性のある材質の皮膜が塗布されている食肉加工用筒状ケーシングを使用して原料肉を充填し、ケーシングの両端を超音波シールした包装形態にして燻煙加工調理することを特徴とする食肉加工品の製造方法である。
本発明の食肉加工用筒状ケーシングは、今まで製品の両端クリップがアルミワイヤーでしか出来なかったために、製造現場においてワイヤー片や屑が製品に混入する危険が防止できなかったが、アルミワイヤーの使用を無くし、超音波シールにする事によって、充填工程における異物混入の危険もなくなり、製品の品質管理に寄与する効果がある。
本発明の食肉加工用筒状ケーシングを製造するための最良の形態について以下に説明する。
本発明において、熱可塑性樹脂からなる通気性のある不織布とは、例えば、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン等の合成繊維やポリ乳酸を素材とする生分解性合成繊維で、不織布の製造法の乾式タイプや紡糸直結タイプにより布形化製造されたもので、食品包装に衛生的に適合し、通気性があってアルギン酸ソーダーの塗布ができる不織布であれば良い。
何れにしても、どのような不織布でも、不織布だけでは滑り性が悪くて、原料肉を充填しようとしても不織布表面の凹凸が原料肉の進行を妨げケーシングの奥へ滑って進んで行かない。
そこで不織布と共に超音波シールが可能で通気性と滑り性のある材質を不織布に塗布して不織布表面の凹凸を皮膜により鏡面のようにすれば滑り性が良くなる。
その皮膜は水溶性よりも難水溶性の皮膜にする方が望ましい。
それは原料肉充填前にソーキングと称してケーシングを微温湯に浸して柔らかくする工程があり、その際水分により皮膜が水溶性であるとベトついて流れ出し、不織布の凹凸も現れて却って滑り性も悪くなるからである。
それは原料肉充填前にソーキングと称してケーシングを微温湯に浸して柔らかくする工程があり、その際水分により皮膜が水溶性であるとベトついて流れ出し、不織布の凹凸も現れて却って滑り性も悪くなるからである。
この難水溶性の皮膜を構成するには、所定量のアルギン酸ソーダーの水溶液を不織布に塗布した後、塩化カルシウム水溶液か天然にがり溶液の中を通すと難水溶性の皮膜となる。
これは、アルギン酸ソーダーが、塩化カルシウムによりアルギン酸カルシウムになるからであり、天然にがりの場合にも、にがりの中に含まれる塩化カルシウムの作用により難水溶性の皮膜となる。
このようにして出来たアルギン酸カルシウム皮膜は難水溶性の皮膜で塗布面が平滑となるため、原料肉充填時の滑り性も良く、皮膜の厚さが不織布の強度を補強して寸法安定性を発揮し、且つ通気性もあってスモークの通りも良く、又不織布と共に超音波シールで熱接着できる効果がある。
アルギン酸カルシウム皮膜に、コンニャクマンナン皮膜を積層したケーシングとは、ケーシングに充填する原料肉の水分、所謂加水量が、各メーカーの製品別に差があり、加水量の多い原料肉は比較的に滑り易く、加水量の少ない原料肉は滑り難い。
このため、ケーシングに出来たアルギン酸カルシウム皮膜の上にコンニャクマンナンの水溶液を薄く塗布して乾燥してコンニャクマンナン皮膜とすると、ソーキングの時にこの皮膜が溶けてアルギン酸皮膜に付着している状態となり、原料肉はさらに滑り易くなる。
アルギン酸カルシウムとコンニャクマンナンの混合皮膜を塗布するのは、食肉加工製品の製造には長さや太さが種々あるため、ケーシングが比較的細い折径5センチ以下とか、太い折径180センチ以上とか、長さが1メートル以上になると、アルギン酸カルシウム皮膜を不織布の凹凸が無くなるくらいの厚みに塗布した場合には、ケーシングが硬くなり原料肉の充填には問題がないが、両端シールの時にシール圧にバラツキが生じシールが一定しない場合が生じる。
その場合、ケーシングを柔らかくするためにアルギン酸ソーダーの塗布量を減らして調整すると滑り性や強度の低下を招くので、アルギン酸ソーダーとコンニャクマンナンの混合水溶液を塗布して、塩化カルシウム液に浸漬するとアルギン酸カルシウム皮膜単体よりもコンニャクマンナン皮膜が混合される事により柔軟な皮膜となってケーシングに柔軟性が付与される。
アルギン酸カルシウム皮膜にコンニャクマンナン皮膜を積層や混合することについては、例えばプルラン、カラギーナン、カードラン等の他の多糖類でも皮膜は出来るが、皮膜のべた付きや不織布と共に超音波シールした時の接着効果からするとコンニャクマンナン使用が効果的である。
ポリプロピレン繊維の糸の太さが4デニールで、m240gの目合いでサーマルボンド法にて布形化して不織布とした。
これに、アルギン酸ソーダー10%水溶液をロールコーターにて不織布にアルギン酸ソーダー重量換算m235gを塗布し、これを塩化カルシウム10%水溶液中に浸漬し、水洗後乾燥した。
この不織布を折径135ミリで折り重ね部を超音波シールして筒状のケーシングとし、一端を超音波シールした袋の中にロースハム原料肉を充填したが、滑りも良く充填圧にたえて円筒形の形状に充填されもう一方の端も超音波シールし、ロースハムの原型が問題なく製造されたた。
さらにこの原型を通常のロースハム製造工程の乾燥からスモーク、クッキングと処理した後冷却後ケーシングを剥離したところ、肉表面にスモーク色が着色されたロースハムが製造されていた。
これに、アルギン酸ソーダー10%水溶液をロールコーターにて不織布にアルギン酸ソーダー重量換算m235gを塗布し、これを塩化カルシウム10%水溶液中に浸漬し、水洗後乾燥した。
この不織布を折径135ミリで折り重ね部を超音波シールして筒状のケーシングとし、一端を超音波シールした袋の中にロースハム原料肉を充填したが、滑りも良く充填圧にたえて円筒形の形状に充填されもう一方の端も超音波シールし、ロースハムの原型が問題なく製造されたた。
さらにこの原型を通常のロースハム製造工程の乾燥からスモーク、クッキングと処理した後冷却後ケーシングを剥離したところ、肉表面にスモーク色が着色されたロースハムが製造されていた。
実施例1にて製造されたアルギン酸カルシウム皮膜を塗布した皮膜の上に、コンニャクマンナン1%水溶液をロールコーターにてコンニャクマンナン重量換算m23gになるように塗布して乾燥し、折径190ミリのケーシングを製造し、標準より加水量の少ない原料肉を充填したが、原料肉のブロックが大きく重たいにも関わらずスムースに充填されて、通常の製造工程を経て製品化された。
実施例1の仕様で製造された不織布に、アルギン酸ソーダー10%水溶液を80%と、コンニャクマンナン1%水溶液20%を混合した液を不織布に原料換算m235gで塗布して製造し、塩化カルシウム液に浸漬し乾燥した。
これを折径45ミリに製袋したが、アルギン酸カルシウム単体皮膜の場合は、ケーシングの風合いが硬く仕上がり、原料肉充填時の作業工程に充填機にフィットせず、やり難い部分があったが、混合皮膜の場合はコンニャクマンナン皮膜が混在するためにケーシングの風合いが柔らかくなり、作業がやり易くなった。
このケーシングを使用して通常の燻煙工程からクッキング、冷却されたソーセージは肉表面がスモーク色に着色して、且つスモークの香りも付加されていた。
これを折径45ミリに製袋したが、アルギン酸カルシウム単体皮膜の場合は、ケーシングの風合いが硬く仕上がり、原料肉充填時の作業工程に充填機にフィットせず、やり難い部分があったが、混合皮膜の場合はコンニャクマンナン皮膜が混在するためにケーシングの風合いが柔らかくなり、作業がやり易くなった。
このケーシングを使用して通常の燻煙工程からクッキング、冷却されたソーセージは肉表面がスモーク色に着色して、且つスモークの香りも付加されていた。
1不織布にアルギン酸カルシウムを塗布したケ−シング
2超音波シ−ル部
3端部
4筒状に製袋したシ−ル部
5ファイブラスケ−シング
6アルミワイヤ−結束部
2超音波シ−ル部
3端部
4筒状に製袋したシ−ル部
5ファイブラスケ−シング
6アルミワイヤ−結束部
Claims (5)
- 熱可塑性樹脂からなる通気性のある不織布に、超音波シールが可能な通気性のある材質の皮
膜が塗布されている食肉加工用筒状ケーシング。 - 超音波シール可能な通気性のある皮膜が、アルギン酸カルシウム皮膜である請求項1に記載
の食肉加工用筒状ケーシング。 - 超音波シール可能な通気性のある皮膜が,アルギン酸カルシウム皮膜にコンニャクマンナン皮
膜が積層されている請求項1から2に記載の食肉加工用筒状ケーシング。 - 超音波シール可能な通気性のある皮膜が,アルギン酸カルシウムとコンニャクマンナンの混合
皮膜である請求項1から3に記載の食肉加工用筒状ケーシング。 - 熱可塑性樹脂からなる通気性のある不織布に、超音波シールが可能な通気性のある材質の皮膜が塗布されている食肉加工用筒状ケーシングを使用して原料肉を充填し、ケーシングの両端を超音波シールした包装形態にして燻煙加工調理する食肉加工製品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003336638A JP2005224101A (ja) | 2003-09-29 | 2003-09-29 | 食肉加工用筒状ケーシング |
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JP2003336638A JP2005224101A (ja) | 2003-09-29 | 2003-09-29 | 食肉加工用筒状ケーシング |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005224101A true JP2005224101A (ja) | 2005-08-25 |
Family
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Family Applications (1)
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JP2003336638A Pending JP2005224101A (ja) | 2003-09-29 | 2003-09-29 | 食肉加工用筒状ケーシング |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2383303A1 (en) | 2005-07-04 | 2011-11-02 | Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Curable composition and temporary fixation method of member using it |
WO2017002679A1 (ja) * | 2015-07-01 | 2017-01-05 | 東洋製罐株式会社 | 表面に液膜が形成されている構造体 |
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2003
- 2003-09-29 JP JP2003336638A patent/JP2005224101A/ja active Pending
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