JP2005221010A - エレメントおよびそのバレル研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エレメントをバレル研磨する際のエレメント同士の噛み込みによる固着を防止する。
【解決手段】 所定幅のスリット部8,9とそのスリット部8,9に入り込む厚さの板部2とを有し、研磨用粒子Mと共に撹拌されて研磨される金属製のエレメント1であって、前記スリット部8,9の幅Lと前記板部2の薄板部25の厚さT25との差が、前記研磨用粒子Mの最大外形寸法より大きくなるように前記スリット部8,9と板部2とが構成されている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、スリット部とそのスリット部に入り込む厚さの板部とを有するエレメントに関し、特にバレル研磨される金属片であるエレメントおよびそのバレル研磨方法に関するものである。
この種のエレメントは、一例としてベルト式無段変速機におけるベルトの構成部材として使用されている。その一例を説明すると、図3にそのベルトで使用される金属板片であるエレメント1を示してあり、ここに示すエレメント1は、左右の両側面がテーパ状の傾斜面とされた基体部分である板部2を有し、そのテーパ状に傾斜した左右両側面が、プーリー3のベルト巻掛け溝に摩擦接触してトルクを伝達する摩擦面4,5とされている。
その板部2の幅方向における中央部に、図での上方に延びた首部6が形成されている。その首部6の上端部には、板部2の幅方向での両側に傘状に延びた頂部7が一体に形成されている。したがって板部2の図での上側のエッジ部分と頂部7の図での下側のエッジ部分との間に、左右方向に開いたスリット部8,9が形成されている。このスリット部8,9は、互いに密着して環状に配列されたエレメント1を環状に結束する金属バンドであるフープ10を巻掛けるための部分であり、したがって板部2の図での上側のエッジ部分が、フープ10の接触するサドル面11,12となっている。
このエレメント1は、環状に配列された状態でフープ10によって結束され、その状態で駆動側および従動側のそれぞれのプーリー3に巻掛けられる。したがってプーリー3に巻掛けられた状態では、各エレメント1が、プーリー3の中心に対して扇状に拡がり、かつ互いに密着する必要があるので、各エレメント1の図での下側の部分(環状に配列した状態での中心側の部分)が薄肉に形成されている。すなわち、板部2の一方の面(例えば図3の(B)における左側面)における前記サドル面11,12より所定寸法下がった部分から下側の部分が削り落とされた状態で次第に薄肉化されている。したがって各エレメント1が扇形に拡がって接触する場合、その板厚の変化する境界部分で接触する。そして、その境界部分のエッジがロッキングエッジ13となっている。
また、各エレメント1には、相対的な位置を決めるための凸部14と凹部15とが形成されている。すなわち、前述した首部6の延長位置(あるいは頂部7の中心部)には、一方の面側(図の例では、前記ロッキングエッジ13のある面側)に凸となる断面円形のディンプル14が形成されている。このディンプル14とは反対側の面に、隣接するエレメント1におけるディンプル14を緩く嵌合(挿入)させる有底円筒状のホール15が形成されている。したがってこれらのディンプル14とホール15とが嵌合することにより、エレメント1同士の図3(A)での、左右方向および上下方向の相対位置を決めるようになっている。
上記のエレメント1は、1本のベルトに300〜400個程度が使用されるから、その製造するべき数はかなり多く、そのために従来では、主にプレス加工により製造されている。また、ベルトとして組み付けられたエレメント1は、互いに接触するのみならず、フープ10とも接触するので、滑らかな接触をおこなわせるために、プレス加工に伴うバリ取りなどの加工が必要である。そこで従来、多量のエレメント1を一括して研磨加工するために、バレル加工が採用されている。その一例が特許文献1に記載されており、この特許文献1の発明では、前述したスリットの隙間間隔(開口幅)より小さい寸法の第1のメディアと、スリットの隙間間隔より大きい寸法の第2のメディアとを使用することにより、スリットの内部と表面とを同時に研磨するようにしている。
なお、上述したロッキングエッジ13より図での下側の部分は、プーリー3に巻き係って扇状に拡がる際に互いに緩衝しないように、かつ所定の強度を有する程度に薄肉になっていればよく、その形状の制約が少ない。そこで、例えば特許文献2に記載されている発明では、潤滑油の保持を良好におこなわせるために、上述した板部の下側の部分に凹溝体が形成されている。また、特許文献3に記載された発明では、エレメントの重心を高くするために、上述した板部の下側の部分に板厚の薄い部分が設けられている。
特開2003−231053号公報 特開平10−252834号公報 特開平2−225840号公報
上記の図3に示す構成のエレメント1では、ディンプル14とホール15とによって図3での上下方向の位置が規制され、これに対してフープ10の張力によってサドル面11,12に図3での下向きの荷重が作用する。そのため、ディンプル14あるいはホール15とサドル面11,12との間の寸法にバラツキがあった場合には、首部6を引っ張る方向の荷重が作用する。その場合、サドル面11,12が首部6の基端部から直角方向に延びているから、首部6とサドル面11,12との間に曲げモーメントが作用する。その曲げモーメントは、首部6とサドル面11,12の境界部となっているコーナー部で最大となるから、この部分での応力集中を防止するために、図3に示すように、そのコーナー部を円弧状に窪ませていわゆるR部16を形成している。
このR部16は、プレス加工によってエレメントを打ち抜く際に併せて加工している。その場合、R部16の円弧面の表面粗さが粗いと、応力集中によってクラックが生じるなどの可能性があるから、プレス型を所定時間もしくは所定加工回数毎に交換して、R部16における円弧面の表面粗さが悪化しないようにしている。しかしながら、プレス型は高価であるから、これをR部16の円弧面粗さを要因として頻繁に交換するとすれば、エレメントの加工コストが高くなり、ひいてはベルトあるいは無段変速機の製造コストの増大要因となる可能性がある。
このような課題を解決するために、前述したスリット部および表面全体のバレル加工の際に、R部16を同時に研磨することが考えられる。そのためには、研磨粒子であるメディアとして、R部16に入り込むことのできる外形寸法のメディアを使用する必要があるが、そのようないわゆる粒径の小さいメディアを使用すると、バレル加工中にいずれかのエレメントにおけるスリット部に嵌り込んだ他のエレメントの板部とスリット部内面との間にメディアが噛み込まれてしまい、これら二つのエレメントが外れなくなる可能性が高くなる。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、いわゆる粒径の小さい研磨用粒子を使用したバレル研磨の際にスリット部内への板部の噛み込みを防止もしくは抑制することのできるエレメントおよびそのバレル研磨方法を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、所定幅のスリット部とそのスリット部に入り込む厚さの板部とを有し、研磨用粒子と共に撹拌されて研磨される金属製のエレメントにおいて、前記スリット部の幅と前記板部の厚さとの差が、前記研磨用粒子の最大外形寸法より大きくなるように前記スリット部と板部とが構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明における前記板部が、前記スリット部の幅との差が前記研磨用粒子の最大外形寸法より大きくなるように段差を付けて薄くした薄板部を有していることを特徴とするエレメントである。
さらに、請求項3の発明は、請求項2の発明における前記薄板部が、前記板部の一部を薄肉化した部分として形成されていることを特徴とするエレメントである。
またさらに、請求項4の発明は、所定幅のスリット部とそのスリット部に入り込む厚さの板部とを有するエレメントのバレル研磨方法において、前記スリット部の幅と前記板部の少なくとも一部の厚さとの差より最大外形寸法が小さい研磨用粒子を前記エレメントと共に撹拌して研磨することを特徴とする方法である。
そして、請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記スリット部の幅と板厚との差が前記研磨用粒子の最大外形寸法より大きくなる薄板部を、前記板部の一部に段差を付けて予め形成しておくことを特徴とするエレメントのバレル研磨方法である。
またそして、請求項6の発明は、請求項1から5のいずれかの発明において、前記エレメントが、ベルト式無段変速機におけるベルトを構成する金属片であり、前記板部から突出した首部を有するとともに、前記板部と首部とのコーナー部が滑らかに連続したコーナー部となるように円弧状に窪み加工されたR部とされ、前記研磨用粒子の最大外形寸法がそのR部に入り込む寸法以下であることを特徴とするエレメントもしくはそのバレル研磨方法である。
さらに、請求項7の発明は、請求項2,3,5,6のいずれかの発明において、前記薄板部が、前記板部における板厚の小さくなっている部分を、段差を付けて更に薄肉にすることにより形成されていることを特徴とするエレメントもしくはそのバレル研磨方法である。
そして、請求項8の発明は、請求項1から7のいずれか発明において、前記板部の一部に、前記スリット部の幅との差が前記研磨用粒子の最大外形寸法より小さい厚さの部分が設けられていることを特徴とするエレメントもしくはエレメントのバレル研磨方法である。
請求項1の発明によれば、複数のエレメントを研磨用粒子と共に撹拌して研磨する際に、いずれかのエレメントにおけるスリット部に、他のエレメントの板部と研磨用粒子とが入り込むことがあるが、スリット部の幅(隙間間隔)が、板部の厚さと研磨用粒子の最大外形寸法との和より大きいので、これらがスリット部にいわゆる噛み込まれて外れなくなる事態が防止もしくは抑制される。したがって、エレメントの研磨を良好におこなうことができる。
また、請求項2の発明および請求項3の発明によれば、板部の一部として形成されている薄板部が、段差を付けて薄肉化されているので、その薄板部が研磨用粒子と共に、他のエレメントにおけるスリット部にいわゆる噛み込まれて外れなくなる事態を確実に防止もしくは抑制することができる。
一方、請求項4の発明によれば、複数のエレメントを研磨用粒子と共に撹拌するバレル研磨をおこなうと、いずれかのエレメントにおけるスリット部に、他のエレメントの板部と研磨用粒子とが入り込むことがあるが、スリット部の幅(隙間間隔)が、板部の厚さと研磨用粒子の最大外形寸法との和より大きいので、これらがスリット部にいわゆる噛み込まれて外れなくなる事態が防止もしくは抑制される。したがって、エレメントの研磨を良好におこなうことができる。
また、請求項5の発明によれば、エレメントをバレル研磨する際、板部の一部として形成されている薄板部が、段差を付けて薄肉化されているので、その薄板部が研磨用粒子と共に、他のエレメントにおけるスリット部にいわゆる噛み込まれて外れなくなる事態を確実に防止もしくは抑制することができる。
さらに、請求項6の発明によれば、研磨用粒子の最大外形寸法が、R部に入り込む寸法以下に設定されているので、R部の湾曲して窪んでいる面を確実に研磨することができ、またそのような小さい研磨用粒子が、いずれかのエレメントの板部と共に他のエレメントのスリット部に入り込んだとしても、そのスリット部に噛み込んで外れなくなることが回避され、結局、R部の湾曲して窪んでいる面を含むエレメントの全体を良好に研磨することができる。
そして、請求項7の発明によれば、板厚の小さくなっている部分を、段差を付けて更に薄肉化して薄板部が形成されているので、研磨用粒子と共に撹拌して研磨する際に、いずれかのエレメントにおけるスリット部に他のエレメントの板部が研磨用粒子と共に噛み込まれて外れなくなる可能性を確実に低下させ、ひいてはエレメントの研磨を良好におこなうことができる。
また、請求項8の発明によれば、板部の一部が板部の他の部分に対して相対的に厚くなっているので、板部あるいはエレメントの強度を高くすることができ、しかもスリット部の幅との差が研磨用粒子の最大外形寸法より大きくなる部分が板部に設けられているので、スリット部に対する板部のいわゆる噛み込みを抑制あるいは防止することができる。
つぎに、この発明を図面を参照して具体的に説明する。図1にこの発明に係るエレメント1を示してある。図1の(A)はその正面図であり、また(B)は側面図であって、ここに示すエレメント1の基本的な構造は、前述した図3に示すエレメント1の構造とほぼ同じであるから、図3に示す構成と同様の部分には、図3に付した符号と同様の符号を付してその説明を省略する。
この発明に係るエレメント1は、サドル面11,12を形成している板部2(すなわちサドル面11,12より図での下側の部分である板部2)の厚さが、スリット部8,9の幅(隙間間隔)Lより薄く設定されている。さらにこの板部2における前述したロッキングエッジ13より図での下側の部分(首部6もしくは頂部7とは反対側の部分)の板厚が更に薄くなっている。
具体的には、ロッキングエッジ13から次第に直線的な斜面21となるように板厚が減少しており、その斜面21の途中、すなわち板部2の下端よりロッキングエッジ13に近い位置で第1の段差22を付けて第1の薄板部23が形成されている。その第1の薄板部23の板厚T23はほぼ一定になっているが、板部2の下端より前第1の段差22に近い箇所で、第2の段差24を付けて薄肉化され、第2の薄板部25が形成されている。
これらの薄板部23,25の板厚T23,T25について説明すると、第1の薄板部23の板厚T23は、前述したスリット部8,9の幅Lとの差が、前記R部16の加工半径の2倍(R部16の直径もしくは内径)以下となる厚さに設定されている。これに対して第2の薄板部25の板厚T25は、前述したスリット部8,9の幅Lとの差が、前記R部16の加工半径の2倍(R部16の直径もしくは内径)以上となる厚さに設定されている。これは、R部16のバレル研磨の際にいずれかのエレメント1におけるスリット部8,9に、他のエレメント1の板部2が噛み込まれて外れなくなることを防止もしくは抑制するためである。
すなわち、R部16をバレル研磨するためには、その内部に研磨粒子(すなわちメディア)Mを入り込ませる必要があるので、そのメディアMとしてはその最大外形寸法(ほぼ球状粒子であれば外径)がR部16の内径以下のものを使用することになる。前記第2の薄板部25の板厚T25は、スリット部8,9の幅Lとの差が、R部16の内径より大きくなる厚さであるから、結局、スリット部8,9の幅Lと第2の薄板部25の板厚T25との差(すなわち両者の間のスペース)が、メディアMの最大外形寸法より大きくなる。その結果、エレメント1のバレル研磨の際に、いずれかのエレメント1におけるスリット部8,9に他のエレメント1の板部2が、メディアMと共に入り込んでも、スリット部8,9の内面と第2の薄板部25およびメディアMとの間に隙間が生じ、これらが噛み合って外れなくなる事態が生じない。また、各薄板部23,25は段差24によって区画されているので、薄板部25に入り込んだメディアMが薄板部23側に次第に移動して噛み込まれるなどの事態が生じず、その点でもスリット部8,9に対するメディアMを介した板部2の噛み込みを効果的に抑制もしくは防止することができる。
なお、上述したメディアMの最大外形寸法は、使用開始当初の寸法であり、メディアMの外形寸法は使用に伴って次第に小さくなる。そのため、エレメント1のバレル研磨を継続すると、外形寸法(もしくは粒径)の小さくなったメディアMが、前記スリット部8,9の内面とここに入り込んでいる他のエレメント1の板部2における第1の薄板部23もしくは斜面21との間に入り込むことがあるが、これらの部分の長さ(前記ロッキングエッジ13から下端に向けて図った長さ)が、前記第2の薄板部25を形成してあることにより短くなっているので、いわゆる噛み込みによってスリット部8,9から外れなくなる可能性もしくは頻度が低く、エレメント1のバレル研磨の支障になることは殆どない。
この発明に係る上記のエレメント1は、金属板を素材としてプレス加工によって製造することができる。また、プレス加工に伴って生じるバリなどを除去するための研磨加工としてバレル研磨をおこなう。その場合、スリット部8,9および板部2ならびに各薄板部23,25が上記のように構成されているので、バレル加工のためのメディアMとして、R部16の内径より小さい最大外形寸法のメディアMを使用する。
このようなこの発明に係るバレル研磨方法によれば、R部16の湾曲した内面とエレメント1の全体との研磨加工を同時におこなうことができる。また、スリット部8,9の幅Lと第2の薄板部25の板厚T25との差、スリット部8,9とここに入り込んだ板部2における第2の薄板部25との間に生じるスペース間隔が、メディアMの最大外形寸法より大きいので、スリット部8,9に他のエレメント1の板部2が噛み込まれて外れなくなることが回避され、もしくは抑制される。その結果、R部16の湾曲した内面を含むエレメント1の全体の研磨加工を円滑におこなうことができる。
なお、この発明は上記の具体例に限定されないのであって、スリット部8,9に噛み込まないようにするための板部2の構造は、上記の薄板部23,25の構造以外のものであってもよい。例えば図2に示すように、ロッキングエッジ13から下側の部分の約半分に、下端に到る長さの矩形の薄板部26を櫛歯状に形成してもよい。なお、その薄板部26の板厚は、前述した第2の薄板部25の板厚T25と同じもしくは近似する板厚であってよい。したがって図2に示す構造では、板部2の幅方向(図2の左右方向)に、薄板部26に相当する凹部とその間に位置する凸部とが交互に並んだ形状となる。したがって凸部の厚さは、スリット部8,9の幅Lとの差がメディアMの最大外形寸法より小さくなる厚さである。
この図2に示す構造であっても、スリット部8,9の内面と薄板部26との間に形成されるスペースは、メディアMの最大外形寸法より大きく(広く)なるので、バレル研磨の際にいずれかのエレメント1におけるスリット部8,9に他のエレメント1の板部2がメディアMと共に噛み込まれる可能性もしくは頻度が低くなり、その結果、エレメント1のバレル研磨を確実もしくは円滑におこなうことができる。
なお、この発明のバレル研磨方法で使用するメディアは、球形である必要はなく、角形、柱状、異形断面形状など種々の形状のものであってよい。また、この発明においては、スリット部の幅が一定である必要はなく、したがって板部の板厚とスリット部の幅との差がメディアの最大外形寸法より大きくなる構造として、スリット部の内面側の一部を削ってその幅を大きくする構造であってもよい。図1の(A)には、スリット部8,9の内側で首部6に近い部分(斜線を施して示す部分)のサドル部側と耳部側との少なくとも一方を、サドル部や耳部の強度を損なわない程度に削る例を示してある。このような構造であっても、スリット部に対するメディアを介した板部のいわゆる噛み込みを抑制もしくは防止することができる。
この発明に係るエレメントの一例を示し、(A)は正面図、(B)は側面図である。 この発明に係るエレメントの他の例を示し、(A)は正面図、(B)は一部断面した側面図である。 従来のベルト式無段変速機におけるベルトに使用されるエレメントの一例を示し、(A)は正面図、(B)は一部断面した側面図である。
符号の説明
1…エレメント、 2…板部、 6…首部、 8,9…スリット部、 16…R部、 24…段差、 25,26…薄板部、 M…メディア。

Claims (8)

  1. 所定幅のスリット部とそのスリット部に入り込む厚さの板部とを有し、研磨用粒子と共に撹拌されて研磨される金属製のエレメントにおいて、
    前記スリット部の幅と前記板部の厚さとの差が、前記研磨用粒子の最大外形寸法より大きくなるように前記スリット部と板部とが構成されていることを特徴とするエレメント。
  2. 前記板部が、前記スリット部の幅との差が前記研磨用粒子の最大外形寸法より大きくなるように段差を付けて薄くした薄板部を有していることを特徴とする請求項1に記載のエレメント。
  3. 前記薄板部は、前記板部の一部を薄肉化した部分として形成されていることを特徴とする請求項2に記載のエレメント。
  4. 所定幅のスリット部とそのスリット部に入り込む厚さの板部とを有するエレメントのバレル研磨方法において、
    前記スリット部の幅と前記板部の少なくとも一部の厚さとの差より最大外形寸法が小さい研磨用粒子を前記エレメントと共に撹拌して研磨することを特徴とするエレメントのバレル研磨方法。
  5. 前記スリット部の幅と板厚との差が前記研磨用粒子の最大外形寸法より大きくなる薄板部を、前記板部の一部に段差を付けて予め形成しておくことを特徴とする請求項4に記載のエレメントのバレル研磨方法。
  6. 前記エレメントが、ベルト式無段変速機におけるベルトを構成する金属片であり、前記板部から突出した首部を有するとともに、前記板部と首部とのコーナー部が滑らかに連続したコーナー部となるように円弧状に窪み加工されたR部とされ、前記研磨用粒子の最大外形寸法がそのR部に入り込む寸法以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のエレメントもしくはエレメントのバレル研磨方法。
  7. 前記薄板部は、前記板部における板厚の小さくなっている部分を、段差を付けて更に薄肉にすることにより形成されていることを特徴とする請求項2,3,5,6のいずれかに記載のエレメントもしくはエレメントのバレル研磨方法。
  8. 前記板部の一部に、前記スリット部の幅との差が前記研磨用粒子の最大外形寸法より小さい厚さの部分が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のエレメントもしくは請求項4から7のいずれかに記載のエレメントのバレル研磨方法。
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