以下に、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態では、本発明の操作制御装置および処理制御装置を備えた音響再生装置を例示して説明するが、これに限られず複数の処理を実施するいずれの構成でも適用できる。図1は、音響再生装置の概略構成を示すブロック図である。図2は、グリル部の概略構成を示す模式図である。図3は、指紋対応機能情報におけるデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。図4は、指紋登録情報におけるデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。図5は、組み合わせ情報におけるデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。図6は、指紋情報および組み合わせ情報の登録処理を示すフローチャートである。図7は、操作可能機能の設定処理を示すフローチャートである。
〔音響再生装置の構成〕
図1において、100は車載用の音響再生装置(以下、カーオーディオと称す)である。このカーオーディオ100は、移動体である例えば車両に搭載され、CD(Compact Disc)やMD(Mini Disc)などに記録された楽曲などを再生する装置である。なお、移動体としては、車両に限らず、飛行機、船舶などいずれの移動体が対象となる。そして、カーオーディオ100は、グリル部200と、本体部300と、を備えている。
グリル部200は、図2に示すように、筐体210を備えている。この筐体210は、例えば合成樹脂や金属などにより図示しない内部空間を有する略薄箱状に形成され、正面略中央から左側の部分にかけて略矩形状の表示窓211が開口形成されている。筐体210は、例えば本体部300の図示しない本体ケースの正面に設けられている。また、筐体210は、本体部300の本体ケースに対する角度が変更できるように回動可能に設けられている。そして、グリル部200は、入力手段としての入力部220と、生体特徴信号出力手段としての指紋検出部230と、報知手段としても機能する表示部240と、図示しないモード切替部と、などを備えている。なお、ここでは、入力部220をグリル部200に設ける構成について例示するが、これに限らずステアリング部など適宜他の位置に設けてもよい。
入力部220は、本体部300に各種情報が送受信可能に接続され、本体部300の動作を適宜制御する。この入力部220にて制御可能な本体部300の動作内容は、詳しくは後述するが適宜設定変更可能とされている。そして、入力部220は、例えば筐体210の正面右方に配設された操作部としての操作つまみ221と、筐体210内に配設された図示しない操作信号生成部と、などを備えている。
操作つまみ221は、例えばプラスチックなどの材料により例えば短尺の略円筒状に形成され、図2における紙面の裏面方向に進退可能に、かつ、略円筒状の軸を中心に回転可能に設けられている。また、この操作つまみ221の正面における略中央には、例えば略矩形状の当接部配設溝222が形成されている。なお、ここでは、操作つまみ221として、短尺の略円筒状に形成されたいわゆるロータリ型の構成について例示するが、これに限られず例えば平面十字形状に形成されたいわゆる十字型の構成や、略棒形状に形成されたいわゆるジョイスティック型の構成など、複数の入力操作形態が可能ないずれの構成としてもよい。
操作信号生成部は、操作つまみ221の入力操作に基づいて、所定の信号を生成して本体部300へ出力する。具体的には、操作信号生成部は、操作つまみ221が押下されたことを認識すると、操作信号としての押下信号Souを生成して本体部300へ出力する。また、操作信号生成部は、操作つまみ221が右方向に回転されたことを認識すると、操作信号としての右回転信号Smiを生成して本体部300へ出力する。さらに、操作信号生成部は、操作つまみ221が左方向に回転されたことを認識すると、操作信号としての左回転信号Shiを生成して本体部300へ出力する。
指紋検出部230は、本体部300に各種情報が送受信可能に接続され、利用者の生体的特徴としての指紋を検出して、この指紋の形状に対応する指紋信号Syuを出力する。なお、以下において、指紋検出部230で検出した指紋を、検出指紋と適宜称して説明する。この指紋検出部230は、例えば操作つまみ221の当接部配設溝222に配設された指紋当接部231と、例えば筐体210内に配設された図示しない光照射部と、例えば筐体210内に配設された図示しない生体特徴信号生成部としてのイメージセンサ部と、などを備えている。指紋当接部231は、例えばガラスなどの透過性を有する材料により略矩形板状に形成されており、表面が操作つまみ221の正面と略同一面となるように配設されている。光照射部は、操作つまみ221の略円筒状の中空部を介して、指紋当接部231の表面に向けて光を照射可能な位置に配設されている。イメージセンサ部は、操作つまみ221の略円筒状の中空部を介して、指紋当接部231からの反射光を検出可能な位置に配設されている。そして、この指紋検出部230は、光照射部にて例えば利用者の指が当接された指紋当接部231に向けて光を照射して、イメージセンサ部にて指紋当接部231からの指紋に対応する反射光を検出する。この後、指紋検出部230は、イメージセンサ部にて、検出した反射光に対応する生体特徴信号としての指紋信号Syuを生成して本体部300へ出力する。なお、ここでは、指紋検出部230として反射光に対応する指紋信号Syuを生成するいわゆる光学式の構成について例示したが、これに限らず指紋当接部231に指が当接された際の温度分布に対応する指紋信号Syuを出力するいわゆる温感式の構成としてもよい。また、指紋当接部231に指が当接された際の電荷量に対応する指紋信号Syuを出力するいわゆる半導体式の構成など、いずれの構成を適用してもよい。さらに、例えば略細長矩形状の表面を有する指紋当接部231を適用し、この指紋当接部231の表面上を指が移動された際の反射光を連続的に検出するいわゆるライン式の構成などとしてもよい。
表示部240は、本体部300に各種情報が送受信可能に接続されている。この表示部240は、本体部300にて制御され本体部300から出力される画像データの信号Sdpを画面表示する表示面241を有し、この表示面241が筐体210の表示窓211に臨んで筐体210内に配設されている。画面表示する画像データとしては、例えば再生されている楽曲のトラックナンバや音量などのカーオーディオ100の動作状態などを示す各種情報などである。この表示部240としては、例えば液晶パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネル、PDP(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode-Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、電気泳動ディスプレイパネルなどが例示できる。
モード切替部は、本体部300に各種情報が送受信可能に接続されている。このモード切替部は、カーオーディオ100のデフォルトのモードであるこのカーオーディオ100の動作を制御する操作モードから、検出指紋に関する情報を後述する指紋登録部320や組み合わせ登録部330に登録する指紋登録モードに切り換える際に操作される。なお、ここでは、カーオーディオ100のデフォルトのモードが操作モードである構成について例示するがこれに限られない。モード切替部は、例えば筐体210の正面に配設され例えば押下操作可能な図示しない切換操作部と、例えば筐体210内に配設された図示しない切換信号生成部と、などを備えている。そして、モード切替部は、切換信号生成部にて切換操作部が押下されたことを認識すると、押下された回数に応じた数のモード切換信号を生成して本体部300に出力する。なお、切換操作部を設けずに、切換信号生成部にて例えば「指紋登録」などの音声を認識した際にモード切替信号を出力する構成など適宜他の構成などとしてもよい。
本体部300は、図1に示すように、処理実施手段としての機器部310と、指紋登録部320と、記憶手段としての組み合わせ登録部330と、メモリ340と、報知手段としての音声報知部350と、処理部360と、などを備えている。なお、本体部300に設けられた処理部360、グリル部200に設けられた入力部220および指紋検出部230にて、本発明の操作制御装置が構成されている。ここで、本発明の操作制御装置としては、入力部220をグリル部200に設けずに、処理部360と指紋検出部230とにて構成してもよい。また、機器部310と、処理部360と、入力部220と、指紋検出部230と、にて本発明の処理制御装置が構成されている。ここで、本発明の処理制御装置としては、入力部220をグリル部200に設けずに、機器部310と、処理部360と、指紋検出部230と、にて構成してもよい。
機器部310は、例えば図示しない、CD再生部と、MD再生部と、ミュージックサーバ(以下、MSVと称す)再生部と、チューナ部と、グリル駆動部と、音声出力部と、機器CPU(Central Processing Unit)と、などを備えている。なお、以下において、CD再生部、MD再生部、および、MSV再生部をまとめて説明する際には、これらを各再生部と適宜称して説明する。
CD再生部は、機器CPUに接続されている。このCD再生部は、図示しないCDを装着するCD装着部と、このCD装着部に装着されたCDに記録された楽曲データを読み取るCDピックアップと、このCDピックアップにて読み取られた楽曲データをCD信号に変換するCD信号生成部と、などを備えている。そして、CD再生部は、機器CPUにて制御され、CD装着部に装着されたCDに記録された楽曲データを読み取り、この楽曲データをCD信号に適宜変換して機器CPUへ出力する。
MD再生部は、機器CPUに接続されている。このMD再生部は、図示しないMDを装着するMD装着部と、このMD装着部に装着されたMDに記録された楽曲データを読み取るMDピックアップと、このMDピックアップにて読み取られた楽曲データをMD信号に変換するMD信号生成部と、などを備えている。そして、MD再生部は、機器CPUにて制御され、MD装着部に装着されたMDに記録された楽曲データを読み取り、この楽曲データをMD信号に適宜変換して機器CPUへ出力する。
MSV再生部には、図示しないMSVが接続されている。そして、MSV再生部は、機器CPUに接続されている。このMSV再生部は、MSVに記録された楽曲データを読み取るMSV読取部と、このMSV読取部にて読み取られた楽曲データをMSV信号に変換するMSV信号生成部と、などを備えている。そして、MSV再生部は、機器CPUにて制御され、MSVに記録された楽曲データを読み取り、この楽曲データをMSV信号に適宜変換して機器CPUへ出力する。
チューナ部には、放送波を受信する図示しないアンテナが接続されている。また、チューナ部は、機器CPUに接続されている。そして、チューナ部は、機器CPUにて制御され、アンテナにて受信され、このアンテナから入力される信号を取得する。そして、この取得した信号を受信信号に適宜変換して機器CPUへ出力する。
グリル駆動部は、例えば本体部300の本体ケース内からグリル部200の筐体210内に架けて配設されている。このグリル駆動部は、機器CPUに接続されている。そして、グリル駆動部は、機器CPUにて制御され、グリル部200を適宜回動させることにより、グリル部200の筐体210と本体部300の本体ケースとのなす角度を変更する。
音声出力部は、例えば車両のインストルメントパネル部、ドア部、リアダッシュボード部などに配設されたスピーカを有している。この音声出力部は、機器CPUに接続されている。そして、この音声出力部は、機器CPUにて制御され、機器CPUからの後述する楽曲信号をスピーカから音声により出力する。
機器CPUは、処理部360に接続されている。この機器CPUは、処理部360からの後述する動作制御信号Scsを取得すると、この動作制御信号Scsに記載された内容に基づいて、各再生部、チューナー部、グリル駆動部などを適宜動作させる。例えば、機器CPUは、動作制御信号ScsにCD再生部にて楽曲の再生を開始する旨が記載されている場合、CD再生部の動作を制御して楽曲の再生を開始させる。そして、CD再生部からCD信号を取得すると、このCD信号を楽曲信号に変換して音声出力部に出力することにより、楽曲を音声出力部から出力させる。また、例えば、機器CPUは、動作制御信号Scsに音声出力部から出力される音声を臨場感のある音声に切り換える旨が記載されている場合、音声出力部から出力される音声を臨場感のある音声に切り換える。
メモリ340は、処理部360により生成され入力部220により操作される機器部310の機能を示す後述する機能設定情報や、図3に示すような指紋対応機能情報40を適宜読み出し可能に記憶する。
指紋対応機能情報40は、例えば左手の各指に対応して入力部220により操作される機器部310の機能に関する情報であり、後述する組み合わせ情報80nを生成する際に用いられる。なお、以下において、入力部220により操作される機器部310の機能を操作可能機能と適宜称して説明する。そして、この指紋対応機能情報40は、指情報41と、押下情報42と、右回し情報43と、左回し情報44と、を1つのレコードとして組み込んだテーブル構造のデータベースとして構成される。
指情報41は、押下情報42、右回し情報43、左回し情報44に示される操作可能機能に対応する指を特定する情報である。この指情報41は、指に関する情報をデータ化したものである。
押下情報42は、指情報41により特定される指に対応する、入力部220の操作つまみ221が押下された際に機器部310に処理させる機能に関する情報である。この押下情報42は、機器部310に処理させる機能に関する情報をデータ化したものである。例えば指情報41により特定される親指に対応する「SOURCE OFF」は、操作つまみ221が押下された際に処理させる機能が、カーオーディオ100の電源をオフする機能(以下、ソースオフ機能と称す)であることを示す。また、人差し指に対応する「CD」は、CD再生部にて楽曲の再生を開始する機能(以下、CD再生機能と称す)であることを示す。さらに、中指に対応する「MD」は、MD再生部にて楽曲の再生を開始する機能(以下、MD再生機能と称す)であることを示す。また、薬指に対応する「TUNER」は、チューナ部にて放送波の受信を開始する機能(以下、チューナ受信機能と称す)であることを示す。そして、小指に対応する「MSV」は、MSV再生部にて楽曲の再生を開始する機能(以下、MSV再生機能と称す)であることを示す。
右回し情報43は、指情報41により特定される指に対応する、入力部220の操作つまみ221が右方向に回転された際に機器部310に処理させる機能に関する情報である。この右回し情報43は、機器部310に処理させる機能に関する情報をデータ化したものである。例えば指情報41により特定される親指に対応する「ANGLE UP」は、操作つまみ221が右方向に回転された際に処理させる機能が、グリル部200の筐体210を本体部300の本体ケースとのなす角度が大きくなる方向に回動させる機能(以下、アングルアップ機能と称す)であることを示す。また、人差し指に対応する「VOL.UP」は、音声出力部から出力される音声の音量を大きくする機能(以下、ボリュームアップ機能と称す)であることを示す。さらに、中指に対応する「TRACK.UP」は、各再生部にて再生されている楽曲の再生を停止し、この楽曲の次の楽曲の再生を開始する機能(以下、トラックアップ機能と称す)であることを示す。また、薬指に対応する「SFC ON」は、音声出力部から出力される音声を臨場感のある音声に切り換えるいわゆるサウンドフィールドコントロール機能をオンする機能(以下、SFCオン機能と称す)であることを示す。そして、小指に対応する「REPEAT ON」は、各再生部にて再生されている楽曲の再生が終了した後に、この楽曲を再び再生するいわゆるリピート機能をオンする機能(以下、リピートオン機能と称す)であることを示す。
左回し情報44は、指情報41により特定される指に対応する、入力部220の操作つまみ221が左方向に回転された際に機器部310に処理させる機能に関する情報である。この左回し情報44は、機器部310に処理させる機能に関する情報をデータ化したものである。例えば指情報41により特定される親指に対応する「ANGLE DOWN」は、操作つまみ221が左方向に回転された際に処理させる機能が、グリル部200の筐体210を本体部300の本体ケースとのなす角度が小さくなる方向に回動させる機能(以下、アングルダウン機能と称す)であることを示す。また、人差し指に対応する「VOL.DOWN」は、音声出力部から出力される音声の音量を小さくする機能(以下、ボリュームダウン機能と称す)であることを示す。さらに、中指に対応する「TRACK.DOWN」は、各再生部にて再生されている楽曲の再生を停止し、この楽曲を最初から再び再生する機能(以下、トラックダウン機能と称す)であることを示す。また、薬指に対応する「SFC OFF」は、サウンドフィールドコントロール機能をオフする機能(以下、SFCオフ機能と称す)であることを示す。そして、小指に対応する「REPEAT OFF」は、リピート機能をオフする機能(以下、リピートオフ機能と称す)であることを示す。
なお、各指に対応する操作可能機能としては、図3に示す組み合わせに限らず適宜他の組み合わせとしてもよい。
また、メモリ340は、カーオーディオ100全体を動作制御するOS(Operating System)上に展開される各種プログラムなどを記憶している。このメモリ340としては、例えば停電などにより突然電源が落ちた際にも記憶が保持される構成のメモリ、例えばCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)メモリなどを用いることが望ましい。なお、メモリ340としては、HD(Hard Disk)、DVD(Digital Versatile Disc)、光ディスク、メモリカードなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成としてもよい。
指紋登録部320は、図4に示すような指紋登録情報50を適宜読み出し可能に記憶する。この指紋登録部320としては、HDなどの磁気ディスク、CDやDVDなどの光ディスク、光磁気ディスク、メモリカードなどの各種記録媒体から各種情報を読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成などが例示できる。
指紋登録情報50は、指紋検出部230にて検出され、処理部360により登録された指紋に関する情報である。なお、以下において、処理部360により登録された指紋を、登録指紋と適宜称して説明する。そして、この指紋登録情報50は、複数の指紋情報60m(mは自然数)が1つのデータ構造として構成されたテーブル構造の情報である。
指紋情報60mは、1つの登録指紋に関する情報である。この指紋情報60mは、指紋特定情報61m(mは自然数)と、特徴点情報62m(mは自然数)と、が1つのデータ構造として構成されたテーブル構造である。なお、この指紋情報60mは、処理部360により消去や変更が適宜可能とされている。
特徴点情報62mは、登録指紋の特徴を示す情報である。この特徴点情報62mは、端点や分岐点などの登録指紋の特徴点の例えば位置や向きなどを示す情報を有している。また、この特徴点情報62mは、処理部360にて生成される後述する指紋解析情報と同一の情報とされている。なお、ここでは、特徴点情報62mを端点や分岐点などの特徴点を示す情報により構成したが、これに限らず登録指紋の特徴を示す他の情報により構成してもよい。また、特徴点情報62mを登録指紋の画像により構成してもよい。
指紋特定情報61mは、特徴点情報62mにより特徴が示される登録指紋を特定するための情報である。この指紋特定情報61mは、例えば数値を示すデータと、アルファベットを示すデータと、が1つのデータ構造として構成されている。そして、この指紋特定情報61mは、数字とアルファベットとの組み合わせにより構成されている。なお、ここでは、指紋特定情報61mとして、アルファベットと数字とを組み合わせた構成について例示するが、これに限らず例えば記号や漢字などを組み合わせた構成、アルファベットのみの構成、数字のみ構成など適宜他の構成などとしてもよい。
組み合わせ登録部330は、図5に示すような組み合わせ登録情報70を適宜読み出し可能に記憶する。この組み合わせ登録部330としては、例えば指紋登録部320と同様の構成が例示できる。
組み合わせ登録情報70は、検出指紋に対応した操作可能機能に関する情報である。そして、この組み合わせ登録情報70は、複数の組み合わせ情報80n(nは自然数)が1つのデータ構造として構成されたテーブル構造の情報である。
組み合わせ情報80nは、1つの検出指紋に対応した操作可能機能に関する情報である。この組み合わせ情報80nは、生体特徴特定情報としての指紋特定情報81n(nは自然数)と、処理特定情報としての機能特定情報82n(nは自然数)と、が1つのデータ構造として構成されたテーブル構造である。なお、この組み合わせ情報80nは、処理部360により消去や変更が適宜可能とされている。
指紋特定情報81nは、機能特定情報82nにより示される操作可能機能に関連付けられた検出指紋を特定するための情報である。この指紋特定情報81nは、指紋登録部320に登録された指紋特定情報61mのうちのいずれか1つと同一の情報である。
機能特定情報82nは、指紋特定情報81nにより特定される検出指紋に関連付けられた操作可能機能に関する情報である。この機能特定情報82nは、押下機能情報83n(nは自然数)と、右回し機能情報84n(nは自然数)と、左回し機能情報85n(nは自然数)と、が1つのデータ構造として構成されたテーブル構造である。
押下機能情報83nは、入力部220の操作つまみ221が押下された際に操作される機能を示す情報である。この押下機能情報83nは、指紋対応機能情報40の押下情報42のうちのいずれか1つと同一の情報である。
右回し機能情報84nは、入力部220の操作つまみ221が右方向に回転された際に操作される機能を示す情報である。この右回し機能情報84nは、指紋対応機能情報40の右回し情報43のうちのいずれか1つと同一の情報である。
左回し機能情報85nは、入力部220の操作つまみ221が左方向に回転された際に操作される機能を示す情報である。この左回し機能情報85nは、指紋対応機能情報40の左回し情報44のうちのいずれか1つと同一の情報である。
音声報知部350は、例えば図示しないスピーカを有している。この音声報知部350は、処理部360にて制御され、処理部360からの音声データなどの各種信号Sadをスピーカから音声により出力する。音声により出力する情報としては、例えば指紋検出部230に接触させる指の案内や、操作可能機能の案内などである。なお、音声報知部350は、本体部300に配設された構成に限らず、機器部310の音声出力部を利用する構成としてもよい。
処理部360は、図示しない各入出力ポート、例えば入力部220が接続される操作ポート、指紋検出部230が接続される指紋検出ポート、表示部240が接続される表示ポート、機器部310が接続される機器ポート、指紋登録部320が接続される指紋登録ポート、組み合わせ登録部330が接続される組み合わせポート、メモリ340が接続されるメモリポート、音声報知部350が接続される音声報知ポートなどを有している。そして、処理部360は、各種プログラムとして、図1に示すように、指紋照合手段361と、情報生成手段としても機能する登録情報生成手段362と、処理制御手段として機能する操作機能設定手段363と、処理制御手段として機能する機器制御手段364と、計時手段としてのカウンタ365と、などを備えている。
指紋照合手段361は、操作モードおよび指紋登録モードにおいて、検出指紋を解析して、この検出指紋が指紋登録部320に登録されているか否か、すなわち検出指紋が登録指紋であるか否かを判断する。具体的には、指紋照合手段361は、指紋検出部230から入力される指紋信号Syuに基づいて、検出指紋の形状などを認識する。そして、この検出指紋における端点や分岐点などの例えば複数の特徴点の位置や向きなどを示す指紋解析情報を生成する。この後、この指紋解析情報と同一の情報を有する特徴点情報62mを指紋登録部320の指紋登録情報50から検索する。そして、検索できた場合には、検出指紋が登録指紋であると判断する。一方で、検索できない場合には、検出指紋が登録指紋ではないと判断する。なお、特徴点情報62mを登録指紋の画像により構成した場合、指紋信号Syuに基づいて検出指紋の形状を再現した画像を生成して、この画像と同一の画像により構成された特徴点情報62mを検索する構成などとしてもよい。
また、指紋照合手段361は、操作モードおよび指紋登録モードにおいて、検出指紋が登録指紋であると判断した場合、この検出指紋に操作可能機能が関連付けられているか否かを判断する。具体的には、指紋照合手段361は、検索した特徴点情報62mを有する指紋情報60mを取得する。次に、この指紋情報60mに組み込まれた指紋特定情報61mと同一の情報を有する指紋特定情報81nを、組み合わせ登録部330の組み合わせ情報80nから検索する。そして、検索できた場合には、検出指紋に操作可能機能が関連付けられていると判断する。一方で、検索できない場合には、検出指紋に操作可能機能が関連付けられていないと判断する。
登録情報生成手段362は、指紋登録モードにおいて、指紋照合手段361にて検出指紋が登録指紋でないと判断されたことを認識すると、この検出指紋に関する指紋情報60mが指紋登録部320に登録されていないと判断する。また、この検出指紋に関する組み合わせ情報80nが組み合わせ登録部330に登録されていないと判断する。そして、指紋情報60mおよび組み合わせ情報80nを生成して、指紋登録部320および組み合わせ登録部330にそれぞれ登録する。
具体的には、登録情報生成手段362は、モード切替部の切換操作部から1つのモード切替信号を取得すると、親指の検出指紋を登録する指紋登録モードに切り換えられた旨を認識する。そして、その旨を報知する「親指を当ててください」などの音声を音声報知部350から出力させる。また、登録情報生成手段362は、2つ、3つ、4つ、5つのモード切替信号をそれぞれ取得すると、人差し指、中指、薬指、小指の指紋をそれぞれ登録する指紋登録モードに切り換えられた旨を認識して報知する。なお、ここでは、取得したモード切替信号の数に応じて登録する指を変更する構成について例示するが、これに限られず例えば1つのモード切替信号を取得した際に全てのあるいは任意の各指を順次登録する構成など適宜他の構成などとしてもよい。
この後、登録情報生成手段362は、指紋照合手段361にて検出指紋が登録指紋でないと判断されたことを認識すると、例えば数字とアルファベットを任意に組み合わせた指紋固有情報を生成する。そして、この指紋固有情報を指紋特定情報61mとして、指紋照合手段361にて生成された指紋解析情報を特徴点情報62mとして組み込んだ指紋情報60mを生成して、指紋登録部320に適宜読み出し可能に記憶させる。次に、登録情報生成手段362は、指紋対応機能情報40に基づいて、検出指紋を有する指に関連付けられた操作可能機能を認識して組み合わせ情報80nを生成する。例えば、親指の検出指紋を登録する指紋登録モードの場合、入力部220が押下された際に処理させる機能が親指に関連付けられたソースオフ機能であることを認識して、その旨が記載された押下機能情報83nを生成する。また、入力部220が右方向、左方向にそれぞれ回転された際に処理させる機能が、それぞれ親指に関連付けられたアングルアップ機能、アングルダウン機能であることを認識して、右回し機能情報84n、左回し機能情報85nをそれぞれ生成する。この後、各機能情報83n,84n,85nを組み込んだ機能特定情報82nを生成する。次に、登録情報生成手段362は、指紋固有情報を指紋特定情報81nとして組み込むとともに、機能特定情報82nを組み込んだ組み合わせ情報80nを生成する。そして、この組み合わせ情報80nを組み合わせ登録部330に適宜読み出し可能に記憶させる。この後、登録情報生成手段362は、親指以外の各指の検出指紋を登録する指紋登録モードに切換られた際には、同様にして指紋情報60mおよび組み合わせ情報80nを生成して、指紋登録部320および組み合わせ登録部330にそれぞれ適宜読み出し可能に記憶させる。
また、登録情報生成手段362は、指紋登録モードにおいて、指紋照合手段361にて、検出指紋が登録指紋であると判断された場合、この検出指紋に関する指紋情報60が指紋登録部320に登録されていると判断する。この後、登録情報生成手段362は、指紋照合手段361にて、この検出指紋に操作可能機能が関連付けられていないと判断された場合、この検出指紋に関する組み合わせ情報80nが組み合わせ登録部330に登録されていないと判断する。そして、組み合わせ情報80nを生成して組み合わせ登録部330に登録する。
具体的には、登録情報生成手段362は、指紋照合手段361にて検出指紋が登録指紋であると判断された後に、この検出指紋に操作可能機能が関連付けられていないと判断されたことを認識する。次に、どの指の検出指紋を登録する指紋登録モードが実施されているのかを認識する。そして、指紋対応機能情報40に基づいて、検出指紋を有する指に関連付けられた操作可能機能を認識して、上述したように、各機能情報83n,84n,85nを組み込んだ機能特定情報82nを生成する。この後、指紋照合手段361で取得した指紋情報60mの指紋特定情報61mを指紋特定情報81nとして組み込むとともに、機能特定情報82nを組み込んだ組み合わせ情報80nを生成する。そして、この組み合わせ情報80nを組み合わせ登録部330に適宜読み出し可能に記憶させる。
操作機能設定手段363は、操作モードにおいて、指紋照合手段361にて検出指紋に操作可能機能が関連付けられていると判断された場合、操作可能機能を検出指紋に関連付けられた機能に設定する。具体的には、操作機能設定手段363は、指紋照合手段361にて検索した指紋特定情報81nを有する組み合わせ情報80nを取得して、この組み合わせ情報80nに組み込まれた機能特定情報82nの各機能情報83n,84n,85nを認識する。そして、入力部220から各信号Sou,Smi,Shiを取得した際に、認識した各機能情報83n,84n,85nに記載された機能に基づいて機器部310を動作させる旨を要求する情報が記載された機能設定情報を生成する。この機能設定情報は、メモリ340に適宜記憶される。
また、操作機能設定手段363は、操作モードにおいて、操作可能機能を検出指紋に関連付けられた機能に設定した後、この設定した操作可能機能を所定の処理としてのデフォルト操作可能機能に適宜設定する。すなわち、入力部220から各信号Sou,Smi,Shiを取得した際に、デフォルト操作可能機能に基づいて機器部310を動作させる旨を要求する情報が記載された機能設定情報を生成する。なお、操作機能設定手段363にて、入力部220で操作される機能をデフォルト操作可能機能に設定する処理の詳細については後述する。
機器制御手段364は、操作モードにおいて、入力部220の入力操作を認識すると、この入力操作に基づいて機器部310を動作させる。具体的には、機器制御手段364は、各信号Sou,Smi,Shiを取得すると、操作機能設定手段363により生成された機能設定情報を取得する。そして、この機能設定情報に基づいて、取得した各信号Sou,Smi,Shiに対応する操作可能機能を認識し、この操作可能機能が記載された動作制御信号Scsを生成して適宜出力する。
カウンタ365は、操作機能設定手段363により制御され、操作可能機能が検出指紋に関連付けられた機能に設定されてからの経過時間T1を適宜カウントする。
〔音響再生装置の動作〕
次に、カーオーディオ100の動作を図面を参照して説明する。
(指紋情報および組み合わせ情報の登録処理)
まず、カーオーディオ100の動作として、指紋情報60mおよび組み合わせ情報80nの登録処理について図6に基づいて説明する。ここでは、人差し指の指紋に関する指紋情報602および組み合わせ情報802の登録処理を例示して説明する。
まず、カーオーディオ100は、電源がオンされるとデフォルトのモードである操作モードになる。そして、利用者によりモード切替部の切換操作部が例えば2回押下されると、カーオーディオ100の処理部360は、登録情報生成手段362にて、2つのモード切替信号を取得する。そして、登録情報生成手段362は、音声報知部350を制御して、操作モードから人差し指の検出指紋を登録する指紋登録モードに切り換えられた旨を報知する「人差し指を当てください」などの音声を出力させる(ステップS101)。
この後、処理部360は、利用者の人差し指が指紋検出部230に当接され、指紋照合手段361にて指紋検出部230で人差し指の指紋を検出したことを認識すると(ステップS102)、この検出指紋を解析して指紋解析情報を生成する(ステップS103)。ここでは、検出指紋を解析して、例えば特徴点情報622と同一の情報を有する指紋解析情報を生成する。そして、指紋照合手段361は、指紋解析情報と同一の情報を有する特徴点情報62mを検索することにより、検出指紋が登録指紋であるか否かを判断する(ステップS104)。
ステップS104において、処理部360は、指紋照合手段361にて検出指紋が登録指紋でないと判断すると、登録情報生成手段362にて指紋情報60mを生成して指紋登録部320に登録する(ステップS105)。具体的には、登録情報生成手段362は、例えば数字とアルファベットを任意に組み合わせた指紋固有情報を生成する。そして、この指紋固有情報を指紋特定情報61mとして、ステップS103において生成された指紋解析情報を特徴点情報62mとして組み込んだ指紋情報60mを生成する。この後、この指紋情報60mを指紋登録部320に適宜読み出し可能に記憶させる。ここでは、例えば「2A」という指紋固有情報を生成する。そして、この「2A」を指紋特定情報612として、ステップS103において生成された指紋解析情報を特徴点情報622として組み込んだ指紋情報602を生成して、指紋登録部320に登録する。
この後、処理部360は、登録情報生成手段362にて組み合わせ情報80nを生成して組み合わせ登録部330に登録する(ステップS106)。具体的には、登録情報生成手段362は、指紋対応機能情報40に基づいて、検出指紋を有する指に関連付けられた操作可能機能を認識する。次に、この操作可能機能を各機能情報83n,84n,85nとして組み込んだ機能特定情報82nを生成する。そして、ステップS103において生成した指紋固有情報を指紋特定情報81nとして組み込むとともに、機能特定情報82nを組み込んだ組み合わせ情報80nを生成する。この後、この組み合わせ情報80nを組み合わせ登録部330に適宜読み出し可能に記憶させる。ここでは、検出指紋を有する指が人差し指なので、入力部220が押下された際に処理させる機能がCD再生機能である旨を記載した押下機能情報832を生成する。また、右方向、左方向にそれぞれ回転された際に処理させる機能がそれぞれボリュームアップ機能、ボリュームダウン機能である旨を記載した右回し機能情報842、左回し機能情報852をそれぞれ生成する。そして、各機能情報832,842,852を組み込んだ機能特定情報822を生成する。この後、「2A」を指紋特定情報812として組み込むとともに、機能特定情報822を組み込んだ組み合わせ情報802を生成する。そして、この組み合わせ情報802を組み合わせ登録部330に登録する。この後、処理部360は、デフォルトのモードである操作モードに切り換えて登録処理を終了する。
一方で、ステップS104において、処理部360は、指紋照合手段361にて検出指紋が登録指紋であると判断すると、検索した特徴点情報62mを有する指紋情報60mを取得する。そして、指紋照合手段361は、取得した指紋情報60mの指紋特定情報61mと同一の情報を有する指紋特定情報81nを検索して、検出指紋に操作可能機能が関連付けられているか否かを判断する(ステップS107)。このステップS107において、処理部360は、検出指紋に操作可能機能が関連付けられていると判断すると、デフォルトのモードである操作モードに切り換えて登録処理を終了する。
一方で、ステップS107において、処理部360は、検出指紋に操作可能機能が関連付けられていないと判断すると、ステップS106の処理を実施する。具体的には、処理部360は、登録情報生成手段362にて、どの指の検出指紋を登録する指紋登録モードが実施されているのかを認識する。そして、指紋対応機能情報40に基づいて、検出指紋を有する指に関連付けられた操作可能機能を認識して、各機能情報83n,84n,85nを組み込んだ機能特定情報82nを生成する。次に、取得した指紋情報60mの指紋特定情報61mを指紋特定情報81nとして組み込むとともに、機能特定情報82nを組み込んだ組み合わせ情報80nを生成する。そして、この組み合わせ情報80nを組み合わせ登録部330に適宜読み出し可能に記憶させる。この後、処理部360は、デフォルトのモードである操作モードに切り換えて登録処理を終了する。
(操作可能機能の設定処理)
次に、カーオーディオ100の動作として、操作可能機能の設定処理について図7に基づいて説明する。なお、ここでは、デフォルト操作可能機能として、押下された際の機能がCD再生機能に設定されている。また、右方向、左方向にそれぞれ回転された際の機能がそれぞれボリュームアップ機能、ボリュームダウン機能に設定されている構成を例示して説明するがこれに限られない。また、ここでは、操作可能機能として、指紋情報603の指紋特定情報613および組み合わせ情報803の指紋特定情報813により、特定される中指の検出指紋に関連付けられた機能に設定する処理を例示して説明する。
例えば、カーオーディオ100は、デフォルトのモードである操作モードにおいて、指紋照合手段361にて指紋検出部230で指紋を検出したことを認識する(ステップS201)。そして、この検出指紋を解析して指紋解析情報を生成する(ステップS202)。ここでは、指紋特定情報613により特定される中指の検出指紋を解析して、特徴点情報623と同一の情報を有する指紋解析情報を生成する。
そして、指紋照合手段361は、指紋解析情報と同一の情報を有する特徴点情報62mを検索することにより、検出指紋が登録指紋であるか否かを判断する(ステップS203)。このステップS203において、処理部360は、指紋照合手段361にて検出指紋が登録指紋でないと判断すると、操作機能設定手段363にて、この時点で設定されている操作可能機能をデフォルト操作可能機能に戻し(ステップS204)、設定処理を終了する。ここでは、入力部220が押下された際の機能をCD再生機能に、右方向、左方向にそれぞれ回転された際の機能をそれぞれボリュームアップ機能、ボリュームダウン機能に戻して設定処理を終了する。
一方で、ステップS203において、処理部360は、指紋照合手段361にて検出指紋が登録指紋であると判断すると、検索した特徴点情報62mを有する指紋情報60mを取得する。ここでは、指紋照合手段361は、指紋解析情報と同一の特徴点情報623を検索できるので検出指紋が登録指紋であると判断する。そして、特徴点情報623を有する指紋情報603を取得する。
そして、指紋照合手段361は、取得した指紋情報60mの指紋特定情報61mと同一の情報を有する指紋特定情報81nを検索することにより、検出指紋に操作可能機能が関連付けられているか否かを判断する(ステップS205)。このステップS205において、処理部360は、検出指紋に操作可能機能が関連付けられていないと判断すると、ステップS204の処理を実施して設定処理を終了する。
一方で、ステップS205において、処理部360は、検出指紋に操作可能機能が関連付けられていると判断すると、操作機能設定手段363にて、操作可能機能を検出指紋に関連付けられた機能に設定する(ステップS206)。具体的には、操作機能設定手段363は、ステップS205において検索した指紋特定情報81nを有する組み合わせ情報80nを取得して、この組み合わせ情報80nに基づいて機能設定情報を生成する。ここでは、指紋照合手段361にて取得した指紋情報603の指紋特定情報613と同一の指紋特定情報813を検索できるので、操作機能設定手段363は指紋特定情報813を有する組み合わせ情報803を取得する。そして、この組み合わせ情報803の機能特定情報823に基づいて、操作つまみ221が押下された際にMD再生部に楽曲の再生を開始させる旨の情報を生成する。また、右方向に回転された際に各再生部にて再生されている楽曲の再生を停止して次の楽曲の再生を開始させる旨の情報を生成する。さらに、左方向に回転された際に各再生部にて再生されている楽曲の再生を停止してこの楽曲を最初から再び再生させる旨の情報を生成する。そして、これら生成した情報が記載された機能設定情報を生成する。
そして、操作機能設定手段363は、ステップS206において設定した機能名を報知する(ステップS207)。具体的には、操作機能設定手段363は、機能名を報知する音声を音声報知部350から出力させるとともに、文字を表示部240に表示させる。ここでは、例えば「押下時はMD再生、右回転時はトラックアップ、左回転時はトラックダウンされます」などの文言を音声および文字にて報知する。なお、変更して設定された機能名を報知する構成としては、上述したような文言を音声および文字にて報知する構成に限らず、変更された内容に応じた例えばブザー音や楽器音などを音声報知部350から出力させる構成や、表示部240の表示色を例えば変更された内容に応じた色に変更する構成など、機能名を識別可能ないずれの構成としてもよい。この後、操作機能設定手段363は、カウンタ365に経過時間T1のカウントを開始させる。
そして、この状態から利用者により例えば操作つまみ221が右方向に回転されると、機器制御手段364は、操作つまみ221の入力操作を認識するとともに、機能設定情報を取得する。この後、この機能設定情報に基づいて、再生されている楽曲の次の楽曲の再生を開始させるための動作制御信号Scsを生成して機器部310に出力する。そして、機器部310は、機器CPUにて動作制御信号Scsを取得すると、この動作制御信号Scsに基づいて楽曲を再生している例えばMSV再生部の動作を制御して、再生している楽曲の次の楽曲の再生を開始させる。
そして、操作機能設定手段363は、カウンタ365によりカウントされている経過時間T1が、例えば10秒間に予め設定された設定時間T0よりも長いか否かを判断する(ステップS208)。なお、ここでは、設定時間T0を10秒間に設定した構成について例示するが、これに限られず5秒間や3分間など適宜他の時間に設定した構成などとしてもよい。そして、このステップS208において、操作機能設定手段363は、経過時間T1が設定時間T0よりも長いと判断した場合、ステップS204の処理を実施して設定処理を終了する。
一方で、ステップS208において、処理部360は、操作機能設定手段363にて経過時間T1が設定時間T0よりも短いと判断した場合、指紋照合手段361にて指紋検出部230で新たに指紋を検出したか否かを判断する(ステップS209)。このステップS209において、指紋照合手段361は、新たに指紋を検出したと判断した場合、ステップS202に戻る。
ステップS209において、処理部360は、指紋照合手段361にて新たに指紋を検出していないと判断した場合、操作機能設定手段363にて入力部220が操作されたか否かを判断する(ステップS210)。このステップS210において、操作機能設定手段363は、入力部220が操作されていないと判断すると、ステップS208に戻る。
ステップS210において、操作機能設定手段363は、入力部220が操作されたと判断すると、経過時間T1を0に戻した(ステップS211)後に、ステップS208に戻る。
上述したように、上記実施の形態では、カーオーディオ100の処理部360は、機器制御手段364にて、入力部220からの押下、右方向への回転、左方向への回転の3種類の入力操作に応じた各信号Sou,Smi,Shiを取得すると、機能設定情報に基づいて各入力操作に対応した機能で機器部310を動作させるための動作制御信号Scsを生成して出力する。また、指紋検出部230にて、指紋を検出すると、この指紋に対応する指紋信号Syuを生成して出力する。そして、指紋信号Syuを取得すると、操作機能設定手段363にて、入力部220の各入力操作に対応した機能を指紋に関連付けられた機能に設定した機能設定情報を生成する。
このため、カーオーディオ100は、3種類の入力操作に対応した機能が各指の指紋に関連付けられた機能で適宜設定され、例えば左手の各指の指紋の検出により最大で15種類の機能に適宜設定できる。したがって、カーオーディオ100に、例えば5個の入力部220や例えば1種類の入力操作が可能な15個の入力操作部を設けることなく15種類の処理を実施させることができる。よって、入力部220との指紋の関連付けにより、機能に対応した数の操作つまみ221を設ける必要がなく、複数の処理を簡単な構成で容易に実施させることができる。
カーオーディオ100に、指紋信号Syuに対応する検出指紋を特定する指紋特定情報81n、および、操作可能機能に関する機能特定情報82nが1つのデータ構造として構成された組み合わせ情報80nを記憶する組み合わせ登録部330を設けている。そして、操作機能設定手段363は、組み合わせ登録部330から指紋信号Syuに対応する検出指紋の指紋特定情報81nを検索することにより組み合わせ情報80nを特定する。この後、この特定した組み合わせ情報80nの機能特定情報82nに基づいて、操作可能機能を設定した機能設定情報を生成する。このため、操作機能設定手段363は、検出指紋の指紋特定情報81nを検索するだけの簡単な方法で、操作可能機能を指紋信号Syuに関連付けられた機能に設定できる。したがって、操作機能設定手段363は、操作可能機能の設定処理を容易にできる。また、組み合わせ情報80nに、指紋特定情報81nおよび機能特定情報82nを組み込むだけの簡単なデータ構造で、操作可能機能を指紋信号Syuに関連付けられた機能に設定できる。したがって、組み合わせ情報80nのデータ量を最小限に抑えられ、組み合わせ登録部330の容量を最小限に抑えることができる。
カーオーディオ100に、組み合わせ情報80nを生成して組み合わせ登録部330に記憶させる登録情報生成手段362を設けている。このため、カーオーディオ100は、例えば複数の利用者の指紋に対応した組み合わせ情報80nを新たに適宜生成できる。したがって、例えば複数の利用者に対応した操作可能機能を新たに適宜設定でき、カーオーディオ100の使い勝手を向上できる。
操作機能設定手段363は、操作可能機能を設定した際に、この設定した内容を音声報知部350および表示部240に報知させる。このため、利用者は、操作可能機能を容易に認識でき所望の操作を確実にできる。したがって、カーオーディオ100の使い勝手をより向上できる。
操作可能機能の設定内容を、音声報知部350から音声にて報知させる構成としている。このため、利用者は、例えば運転中であっても視線をそらすことなく操作可能機能を認識できる。したがって、カーオーディオ100の使い勝手をさらに向上できる。
カーオーディオ100に、操作可能機能を変更してからの経過時間T1をカウントするカウンタ365を設けている。そして、操作機能設定手段363は、経過時間T1が設定時間T0よりも長いと判断した際に、操作可能機能をデフォルト操作可能機能に戻す。このため、利用者は、特別な操作をすることなく操作可能機能をデフォルト操作可能機能に戻すことができる。したがって、カーオーディオ100の操作性が向上し、使い勝手をさらに向上できる。
デフォルト操作可能機能を、一般的に操作頻度が高いボリュームアップ機能およびボリュームダウン機能(以下、音量調整機構と適宜称す)に設定している。このため、利用者は、操作可能機能を操作頻度が高い音量調整機能に変更する際に、経過時間T1が設定時間T0よりも長くなるのを待つだけでよいので指紋照合を実施する必要がない。したがって、カーオーディオ100の操作性がより向上し、使い勝手をさらに向上できる。
指紋検出部230にて生体的特徴としての指紋を検出し、この検出した指紋を有する指に対応して操作可能機能を設定する構成としている。このため、利用者は、指紋検出部230に指を当接させるだけの簡単な方法で操作可能機能を適宜設定できる。したがって、操作可能機能を設定する際の操作性が向上し、カーオーディオ100の使い勝手をさらに向上できる。
一般的に操作性がよい人差し指に対応する操作可能機能として、一般的に操作頻度が高い音量調整機能に設定している。このため、利用者は、例えば早急に音量を調整したい場合に、操作性がよい人差し指の指紋照合により操作可能機能を音量調整機能に変更できる。したがって、操作頻度が高い操作可能機能に設定する際の操作性がより向上し、カーオーディオ100の使い勝手をさらに向上できる。
操作機能設定手段363は、経過時間T1のカウントを開始した後に入力部220が操作されたと判断した場合、経過時間T1を0に戻す。このため、利用者は、例えば任意の指に関連付けられた操作可能機能を連続して複数回操作したい場合、この操作間隔が経過時間T1よりも短ければ新たに指紋照合をすることなく何回でも操作できる。したがって、同一の操作可能機能を連続して操作する際の操作性がより向上し、カーオーディオ100の使い勝手をさらに向上できる。
カーオーディオ100のグリル部200に、入力部220を設けている。このため、利用者は、入力部220の位置を容易に認識でき、カーオーディオ100をより容易に操作できる。
入力部220の操作つまみ221を、押下、右方向への回転、左方向への回転の3種類の入力操作が可能な構成としている。このため、上述した3種類の入力操作がそれぞれ可能な操作つまみを3つ設ける構成と比べて、操作つまみを配設するスペースを適宜小さくできる。したがって、グリル部200を適宜小型化できる。
指紋検出部230を、入力部220の操作つまみ221に配設している。このため、利用者は、操作つまみ221の位置を覚えるだけで指紋照合も実施でき、カーオーディオ100の複数の機能をより容易に操作できる。また、カーオーディオ100に、指紋検出部230のみを配設するスペースを特別に設ける必要がなくなるので、小型化を容易に図ることができる。
本発明の操作制御装置を、カーオーディオ100に適用している。このため、利用者は、運転中であっても視線をそらすことなく指紋照合により操作可能機能を適宜変更でき、カーオーディオ100の複数の機能を容易に操作できる。したがって、カーオーディオ100の操作性がより向上し、使い勝手をより向上できる。
カーオーディオ100に、操作モードを指紋登録モードに切り換えるモード切替部を設けている。このため、利用者は、モード切替部の操作により指紋登録モードに切り換えることができ、カーオーディオ100に指紋情報60mおよび組み合わせ情報80nの登録処理を迅速に実施させることができる。
カーオーディオ100のデフォルトのモードを、一般的に利用頻度が高い操作モードに設定している。そして、指紋登録モードによる登録処理が終了した後に、自動的に操作モードに切り換える構成としている。このため、利用者は、指紋登録モードによる登録処理が終了した後に、利用頻度が高い操作モードに切り換える際に特別な処理を実施する必要がない。したがって、カーオーディオ100の操作性がより向上し、使い勝手をさらに向上できる。
カーオーディオ100に、各指に対応する操作可能機能を示す指紋対応機能情報40を記憶するメモリ340を設けている。そして、登録情報生成手段362は、どの指の検出指紋を登録する指紋登録モードが実施されているのかを認識した後に、この登録する検出指紋に対応する組み合わせ情報80nを指紋対応機能情報40に基づいて生成する。このため、利用者は、任意の指の指紋照合を実施するだけで、この指に対応した組み合わせ情報80nをカーオーディオ100に生成させることができる。したがって、利用者は、任意の指に対応した操作可能機能を容易に設定できる。
登録情報生成手段362は、検出指紋を登録する指を音声報知部350に報知させる。このため、利用者は、指紋照合する指を事前に認識でき、報知される指示に従って指紋照合を実施するだけで任意の指に対応した操作可能機能を設定できる。したがって、利用者は、操作可能機能の設定処理を容易にかつ確実にできる。
[実施の形態の変形]
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
すなわち、処理部360に、例えば図8に示すフローチャートに基づいて、指紋情報60mおよび組み合わせ情報80nの登録処理を実施させる構成としてもよい。
この図8に示すような登録処理において、処理部360は、登録情報生成手段362にて指紋登録モードに切り換えられたことを認識した後に、指紋照合手段361にて指紋検出部230で任意の指の指紋を検出したことを認識すると(ステップS301)、例えばステップS103と同様の処理により検出指紋を解析して指紋固有情報を生成する(ステップS302)。そして、処理部360は、指紋照合手段361にて、例えばステップS104と同様の処理により検出指紋が登録指紋であるか否かを判断する(ステップS303)。
このステップS303において、処理部360は、指紋照合手段361にて検出指紋が登録指紋でないと判断すると、登録情報生成手段362にて例えばステップS105と同様の処理を実施して指紋情報60mを指紋登録部320に登録する(ステップS304)。この後、登録情報生成手段362は、利用者により選択された操作可能機能を認識する(ステップS305)。具体的には、登録情報生成手段362は、例えば指紋対応機能情報40の押下情報42、右回し情報43、左回し情報44と同様の操作可能機能に関する情報が記載された処理内容候補情報を、報知手段としても機能する例えば表示部240に報知させる。この後、例えば入力部220は、利用者の操作つまみ221の入力操作により選択された処理内容候補情報の操作可能機能を記載した処理内容選択情報を生成して出力する。そして、登録情報生成手段362は、処理内容選択情報を取得すると、この処理内容選択情報から利用者により選択された操作可能機能を認識する。この後、登録情報生成手段362は、組み合わせ情報80nを組み合わせ登録部330に登録して(ステップS306)、登録処理を終了する。具体的には、登録情報生成手段362は、ステップS305において認識した操作可能機能を各機能情報83n,84n,85nとして組み込んだ機能特定情報82nを生成する。そして、この生成した機能特定情報82nを組み込むとともに、ステップS302において生成した指紋固有情報を指紋特定情報81nとして組み込んだ組み合わせ情報80nを生成する。この後、登録情報生成手段362は、組み合わせ情報80nを組み合わせ登録部330に登録して登録処理を終了する。
一方で、ステップS303において、処理部360は、指紋照合手段361にて検出指紋が登録指紋であると判断すると、ステップS107と同様の処理を実施して検出指紋に操作可能機能が関連付けられているか否かを判断する(ステップS307)。このステップS307において、処理部360は、検出指紋に操作可能機能が関連付けられていると判断すると登録処理を終了する。一方で、ステップS307において、処理部360は、検出指紋に操作可能機能が関連付けられていないと判断すると、ステップS305,S306の処理を実施して、組み合わせ情報80nを組み合わせ登録部330に登録して登録処理を終了する。このような構成にすれば、操作可能機能を利用者の所望の指に対応させることができる。したがって、利用者は、各指に対応する操作可能機能を容易に認識でき、カーオーディオ100をより容易に操作できる。
操作機能設定手段363に、操作可能機能の設定内容を音声報知部350および表示部240に報知させる機能を設けた構成について例示したが、このような機能を設けない構成や、表示部240のみに報知させる構成などとしてもよい。このような構成にすれば、操作機能設定手段363の構成をより簡略化できる。
操作機能設定手段363に、経過時間T1が設定時間T0よりも長いと判断した際に操作可能機能をデフォルト操作可能機能に戻す機能を設けた構成について例示したが、このような機能を設けない構成などとしてもよい。このような構成にすれば、利用者は、操作可能機能を一度変更すれば、その状態を再び設定処理を実施するまで維持させることができる。このため、利用者は、例えば任意の指に関連付けられた操作可能機能を連続して複数回操作したい場合、新たに指紋照合をすることなく何回でも操作できる。したがって、同一の操作可能機能を連続して操作する際の操作性がより向上し、カーオーディオ100の使い勝手をさらに向上できる。
カーオーディオ100に、操作可能機能をデフォルト操作可能機能に強制的に戻すリセット手段を設けた構成としてもよい。このような構成にすれば、利用者は、経過時間T1が設定時間T0を経過するのを待つことなく、リセット手段により所望のタイミングで操作可能機能をデフォルト操作可能機能に戻すことができる。したがって、利用者の所望のタイミングで操作可能機能をデフォルト操作可能機能に戻すことが可能な利便性が高いカーオーディオ100を提供できる。
デフォルト操作可能機能を一般的に操作頻度が高い音量調整機能に設定した構成について例示したが、このデフォルト操作可能機能を利用者により適宜設定可能な構成などとしてもよい。このような構成にすれば、利用者は、所望の操作可能機能をデフォルト操作可能機能に設定できる。したがって、利用者の好みに合わせたデフォルト操作可能機能が設定可能な利便性が高いカーオーディオ100を提供できる。
操作機能設定手段363に、経過時間T1のカウントを開始した後に入力部220が操作されたと判断した場合、経過時間T1を0に戻す機能を設けた構成について例示したが、このような機能を設けない構成などとしてもよい。このような構成にすれば、操作機能設定手段363の構成を簡略化できる。
入力部220をグリル部200に配設した構成について例示したが、これに限らず例えばリモートコントローラ(以下、リモコンと称す)に配設する構成などとしてもよい。このような構成にすれば、利用者は、遠隔からでもカーオーディオ100に処理を実施させることができる。
入力部220をリモコンに設けた構成において、指紋検出部230をリモコンに設けてもよい。このような構成にすれば、利用者は、遠隔からでも操作可能機能を設定できる。したがって、遠隔からでも操作可能機能を設定可能な利便性がより高いカーオーディオ100を提供できる。
3種類の入力操作が可能な入力部220を設けた構成について例示したが、これに限らず1種類の入力操作が可能な入力操作部を設けた構成などとしてもよい。このような構成にすれば、カーオーディオ100に1種類の入力操作が可能な入力操作部を3個設けるだけで15種類の処理を実施させることができ、複数の処理を簡単な構成で容易に実施させることができる。
指紋検出部230を入力部220の操作つまみ221に配設した構成について例示したが、これに限らず例えば図2における表示部240の左方など他の位置に配設する構成などとしてもよい。このような構成にすれば、例えば操作つまみ221の入力操作の際に誤って指紋検出部230に触れることによる、意図しない操作可能機能の設定処理の実施を防止できる。したがって、利用者は、意図する操作可能機能の設定処理を確実に実施できる。
カーオーディオ100に、操作モードを指紋登録モードに切り換えるモード切替部を設けた構成について例示したが、これに限らずモード切替部を設けずに、処理部360に例えば以下のような処理を実施させる構成などとしてもよい。
例えば、処理部360は、例えばステップS201,S202と同様の処理を実施した後に、ステップS203と同様の処理を実施して、検出指紋が登録指紋であるか否かを判断する。そして、検出指紋が登録指紋でないと判断した場合、ステップS105,S106と同様の処理を実施して、各情報60m,80nを各登録部320,330にそれぞれ登録して処理を終了する。一方で、検出指紋が登録指紋であると判断した場合、ステップS205と同様の処理を実施して、検出指紋に操作可能機能が関連付けられているか否かを判断する。そして、検出指紋に操作可能機能が関連付けられていないと判断した場合、ステップS106と同様の処理を実施して、組み合わせ情報80nを組み合わせ登録部330に登録して処理を終了する。一方で、検出指紋に操作可能機能が関連付けられていると判断した場合、ステップS206,S207と同様の処理を実施して操作可能機能を変更する。そして、ステップS208ないしステップS211、ステップS204と同様の処理を適宜実施する。
このような構成にすれば、利用者は、操作モードや指紋登録モードに切り換える入力操作を実施することなく、カーオーディオ100に各情報60m,80nの登録処理または操作可能機能の設定処理を適切に実施させることができる。したがって、カーオーディオ100の操作性がより向上し、使い勝手をさらに向上できる。また、カーオーディオ100に、モード切替部を配設するスペースを設ける必要がなくなるので、小型化を図ることができる。
登録情報生成手段362に、検出指紋を登録する指を音声報知部350に報知させる機能を設けた構成について例示したが、このような機能を設けない構成などとしてもよい。このような構成にすれば、登録情報生成手段362の構成を簡略化できる。また、ステップS101の処理を省略でき、各情報60m,80nの登録処理をより迅速にできる。
指紋検出部230に当接された各指に対応して操作可能機能を関連付ける構成について例示したが、例えば指紋検出部230に当接された指紋およびその当接方向の向きに対応して操作可能機能を設定する構成などとしてもよい。具体的には、例えば人差し指が指紋検出部230に上下方向の向きに当接された際に操作可能機能を音量調整機能に設定し、左右方向の向きに当接された際にトラックアップ機能およびトラックダウン機能(以下、選曲機能と適宜称す)に設定し、例えば中指が上下方向の向きに当接された際に再生されている楽曲の例えば高音や低音のレベルを調整する機能(以下、トーン調整機能と称す)に設定する構成などとしてもよい。このような構成にすれば、上記実施の形態の構成と比べて、より多くの操作可能機能を各指に関連付けることができる。したがって、カーオーディオ100に、1個の入力部220を設けるだけで上記実施の形態の構成と比べてより多くの処理を実施させることができ、複数の処理を簡単な構成で容易に実施させることができる。
例えば、指紋検出部230に当接された指紋およびその面上の滑動の軌跡に対応して操作可能機能を設定する構成などとしてもよい。具体的には、例えば指紋検出部230をライン式の構成とした場合、例えば人差し指が上方向に滑動された際に操作可能機能を音量調整機能に設定し、人差し指が下方向に滑動された際に選曲機能に設定し、例えば中指が上方向に滑動された際にトーン調整機能に設定する構成などとしてもよい。また、指紋検出部230の指紋当接部231の面積を指紋よりも十分大きい形状にした場合、例えば中指がT字状に滑動された際に操作可能機能を選曲機能に設定し、例えば薬指がT字状に滑動された際に再生されている楽曲の例えば高音や低音のレベルを調整する機能(以下、トーン調整機能と称す)に設定し、例えば人差し指がV字状に滑動された際に音量調整機能に設定する構成などとしてもよい。このような構成にすれば、上記実施の形態の構成と比べて、より多くの操作可能機能を各指に関連付けることができる。したがって、カーオーディオ100に、1個の入力部220を設けるだけで上記実施の形態の構成と比べてより多くの処理を実施させることができ、複数の処理を簡単な構成で容易に実施させることができる。また、指紋当接部231の面積を大きい形状にした構成においては、利用者は、選曲やトーン調整をイメージしやすいT字状に、あるいは音量をイメージしやすいV字状に指を滑動させることにより操作可能機能を選曲機能、トーン調整機能、音量調整機能などに設定できる。したがって、カーオーディオ100の操作性が向上し、使い勝手をさらに向上できる。
例えば、指紋検出部230の指紋当接部231の面積を指紋よりも十分大きい形状として、指紋当接部231に当接された指紋およびその当接位置に対応して操作可能機能を設定する構成などとしてもよい。具体的には、例えば指紋当接部231上の右上部に人差し指が当接された際に操作可能機能を音量調整機能に設定し、例えば左下部に人差し指が当接された際に選曲機能に設定し、例えば右上部に中指が当接された際にトーン調整機能に設定する構成などとしてもよい。このような構成にしても、上記実施の形態の構成と比べて、より多くの操作可能機能を各指に関連付けることができる。したがって、カーオーディオ100に、1個の入力部220を設けるだけで上記実施の形態の構成と比べてより多くの処理を実施させることができ、複数の処理を簡単な構成で容易に実施させることができる。
例えば、以下のような構成などとしてもよい。すなわち、例えば指紋検出部230に人差し指が当接された際に、操作可能機能を例えば操作つまみ221が所定の回転角度だけ回転された際に音量を変化させるレベルの変化幅を例えば「3」に設定し、例えば中指が当接された際に、操作つまみ221が所定の回転角度だけ回転された際に音量を変化させるレベルの変化幅を例えば「5」に設定する構成などとしてもよい。このような構成にすれば、利用者は、音量を所望の大きさに迅速に変更できる。
本発明の操作制御装置を、住宅などの建物に適用してもよい。このような構成において、例えば室内の出入り口近傍に、例えば上記実施の形態の操作つまみ221と同様のロータリ型の操作手段を有する入力手段と、例えば上記実施の形態の指紋検出部230と同様の生体特徴信号出力手段と、処理制御手段と、処理内容設定手段と、処理実施手段と、などを配設する。そして、処理内容設定手段にて、生体特徴信号出力手段に例えば人差し指が当接された際に操作可能機能をドアの施錠または解錠する機能に設定し、例えば中指が当接された際に操作可能機能を照明のオンオフ機能に設定し、例えば薬指が当接された際に操作可能機能を空調のオンオフ機能に設定する。そして、入力手段による入力操作を認識した際に、処理制御手段にて、処理内容設定手段において設定された操作可能機能に基づいて、処理実施手段に各種処理を実施させる構成などとしてもよい。このような構成にすれば、上記実施の形態と同様に、例えば1個の入力手段を設けるだけで処理実施手段に複数の処理を実施させることができ、複数の処理を簡単な構成で容易に実施させることができる。
上述したように建物に適用した構成において、入力手段や生体特徴信号出力手段のうちの少なくともいずれか一方を例えば室内の複数箇所に配設してもよい。このような構成にすれば、室内の複数の場所から複数の処理を実施させることができる。また、入力手段および生体特徴信号出力手段を室外に配設すれば、利用者は、ドアを施錠する鍵やカードなどを所持する必要がない。したがって、利便性が高い建物を提供できる。なお、このように建物に適用した構成においても、上述したような機能を有する、指紋検出部230、機器制御手段364、入力手段、生体特徴信号出力手段などと同様の構成を適用してもよい。
本発明の操作制御装置を、例えばテレビジョン装置、DVDやビデオテープなどの記録媒体の再生装置や再生記録装置などに適用してもよい。このような構成にすれば、利用者は、例えばテレビジョン装置に表示された映像から視線をそらすことなく、テレビジョン装置、再生装置、再生記録装置に複数の処理を実施させることができる。したがって、テレビジョン装置、再生装置、再生記録装置などの操作性が向上し、使い勝手を向上できる。
例えば、上述したような指紋検出部230や生体特徴信号出力手段に当接された指の順序に対応して操作可能機能を関連付ける構成などとしてもよい。また、複数の指紋検出部230や生体特徴信号出力手段を設け、これらに当接された指の順序に対応して操作可能機能を関連付ける構成などとしてもよい。このような構成にすれば、1個の入力部220や入力手段を設けるだけで上述したような各構成と比べて、カーオーディオ100や処理実施手段により多くの処理を実施させることができ、複数の処理を簡単な構成で容易に実施させることができる。
本発明の操作制御装置を、例えば設置型の音響再生装置や音響再生記録装置、携帯型や設置型のパーソナルコンピュータ、携帯電話、ナビゲーション装置などの複数の処理を実施させるいかなる機器などに適用してもよい。
生体的特徴として指紋を利用した構成について例示したが、これに限らず例えば各指の静脈、音声、虹彩、顔、歯型などを利用した構成やこれらを組み合わせた構成などとしてもよい。
上述した各機能をプログラムとして構築したが、例えば回路基板などのハードウェアあるいは1つのIC(Integrated Circuit)などの素子にて構成するなどしてもよく、いずれの形態としても利用できる。なお、プログラムや別途記録媒体から読み取らせる構成とすることにより、取扱が容易で、利用の拡大が容易に図れる。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
[実施形態の作用効果]
上述したように、上記実施の形態では、カーオーディオ100の処理部360は、機器制御手段364にて、入力部220からの例えば押下操作に応じた押下信号Souを取得すると、機能設定情報に基づいて押下操作に対応した機能で機器部310を動作させるための動作制御信号Scsを生成して出力する。また、指紋検出部230にて、指紋を検出すると、この指紋に対応する指紋信号Syuを生成して出力する。そして、指紋信号Syuを取得すると、操作機能設定手段363にて、入力部220の押下操作に対応した機能を指紋に関連付けられた機能に設定した機能設定情報を生成する。
このため、カーオーディオ100は、例えば押下操作に対応した機能が各指の指紋に関連付けられた機能で適宜設定され、例えば左手の各指の指紋の検出により最大で5種類の機能に適宜設定できる。したがって、カーオーディオ100に例えば15種類の処理を実施させたい場合でも、3種類の入力操作が可能な1個の入力部220を設けるだけでよく、例えば1種類の入力操作が可能な15個の入力手段を設ける必要がない。よって、複数の処理を容易に実施させることができる。