JP2005219501A - インクジェット用の含硫黄機媒体コーティング - Google Patents

インクジェット用の含硫黄機媒体コーティング Download PDF

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Abstract

【課題】
オゾンへの露出をはじめとする、汚染物質の存在によって誘導される空気退色に対して耐性を示すインクジェット用コーティング媒体を提供する。
【解決手段】
本発明は、基材と、該基材上に配置された多孔質インク受容層とを含んで成る媒体シートを提供する。多孔質インク受容層は、高分子バインダーによって互いに結合された無機の金属あるいは半金属の酸化物微粒子を含むことができ、さらに、オゾンに露出するとそれと相互作用する有効量の含硫黄化合物も含むことができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット生成画像に及ぼすオゾンの影響を軽減することに関する。より詳細には、本発明は、オゾン及びその他の汚染物質への露出に伴う画像退色を低減させるための、無機媒体コーティングへの含硫黄化合物の導入に関する。
インクジェット印刷が、種々の媒体表面、特に紙、の上に、画像を記録する主要な方法となったのには幾つかの理由がある。それらの幾つかの理由には、プリンタ騒音の低さ、高速記録できること、及び多色記録できることが含まれる。加えて、これらの利点を、ユーザは比較的低コストで実現できることも挙げられる。大きな改善のなされたインクジェット印刷分野ではあるが、改善されるにつれて、例えば、より高速に、より高分解能に、フルカラー画像形成を、高い安定性を、などといった当分野のユーザの要求も高まっている。新規なインクジェットインク、並びに付随する印刷システムを開発する場合、印刷表面又は基材に関連して当該インクを評価する際に考慮すべき幾つかの慣習的な特性がある。そのような特性には、表面上での画像のエッジ尖鋭度と光学濃度、ブラック−カラー間のブリードの抑制、基材上でのインクの乾燥時間、基材への付着性、インク滴配置に偏りが無いこと、全ドットが存在すること、乾燥後のインクの水及びその他の溶媒に対する耐性、長期貯蔵時の安定性、及び腐食又はノズル詰りを起こさない長期信頼性、が含まれる。上に列挙した特性は、達成すべきものであるが、上述の特性の全てを満足させることに関しては障害がある。しばしば、上記特性の1つを満足させようとして、あるインク成分を含有させると、他の特性が満足されなくなることがある。従って、ほとんどのインクジェット印刷システムは、上に挙げた諸要件の全てを満足させることにおいて、少なくともまずまずの結果を達成しようとした妥協を象徴するものである。
インクジェットインクは、染料系あるいは顔料系のいずれかである。染料系インクジェットインクでは、一般的に、水溶性の単分子着色剤が使用される。結果として、そのような染料系のインクは、通常、必ずしも耐水性でなく、退色に対して安定ではない。これらのインクを用いて作製された印刷物は、周囲の光及び大気にさらされると、時間の経過と共に、変色する、即ち退色する傾向がある。媒体表面は、そこにある画像の退色特性並びに耐湿性において重要な役割を果たし、所与のインクについて、その退色及び耐水性の度合いは、媒体表面の化学特性によって大きく左右され得る。それ故、最良の性能を実現するためには、多くのインクジェットインクは、その用途に応じて適切な媒体を選択することを必要とするため、媒体選択の範囲が狭められることになる。
インクジェット産業がハロゲン化銀による写真技術及び/又はその他の応用技術と効果的に競合するためには、インクジェット印刷物の画像退色耐性を改善することが重要となる。換言すれば、画像の高い耐久性が、写真品質のインクジェットインク技術の長期にわたる成功にとって、並びにその他のインクジェットインク技術において、重要となってきている。画像の耐久性を改善するには、大気汚染物質及びオゾンのような、その他の大気構成成分の存在に起因して起こる大気退色を低減させることは有益であろう。
オゾンへの露出をはじめとする、汚染物質の存在によって誘導される空気退色に対して耐性を示すインクジェット用コーティング媒体を提供することが有益であろうと考えられる。
本発明の媒体シートは、媒体基材と、該基材上に配置された多孔質インク受容層とを含んで成る。多孔質インク受容層は、高分子バインダーによって結合された無機金属又は半金属の酸化物微粒子を含むことができる。さらに、多孔質インク受容層は、オゾンにさらされるとオゾンと反応する有効量の含硫黄化合物を含むこともできる。
別の実施形態では、本発明は、媒体シートを製造する方法を提供する。当該方法は、媒体基材に多孔質インク受容層を適用するステップを包含し得、この場合、インク受容層は、無機金属又は半金属の酸化物微粒子、高分子バインダー、及びオゾンにさらされるとオゾンと反応する有効量の含硫黄化合物を含んで成る。さらに、同方法は、適用時又はその後に、インク受容層を乾燥させるステップ(複数ステップ可)を含むことができる。
さらに別の実施形態では、本発明はインクジェット印刷物を提供する。当該インクジェット印刷物は、コーティング済媒体基材と、該コーティング済媒体基材の少なくとも一部の上に適用されたインクジェットインクとを含むことができる。コーティング済媒体基材は、基材と、該基材上に配置された多孔質インク受容層とを含むことができる。多孔質インク受容層は、高分子バインダーによって結合された無機金属又は半金属の酸化物微粒子を含むことができ、さらに、含硫黄化合物を含むことができる。当該インクジェットインクを使用することで、オゾン露出に耐性のあるインクジェット画像を形成することができる。
本発明によれば、オゾンへの露出をはじめとする、汚染物質の存在によって誘導される空気退色に対して耐性を示すインクジェット用コーティング媒体を提供することができる。本発明のその他の特長及び利点は、例示のために、本発明の特徴を記載する以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
本願発明を開示、説明する前に、本発明は、ここに開示する特定のプロセス及び材料に限定されないことを理解されたい。何故なら、それらは、ある程度、変更し得るからである。また、本明細書で用いる用語は、特定の実施形態を専ら記述するだけの目的で用いていることを理解されたい。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲並びにその等価物によってのみ定義されるものであり、当該用語によって本発明を限定しようとする意はない。
本明細書及び添付の特許請求の範囲において用いるとき、単数形は、その内容が別途明確に指示されない限り、複数形の意味を包含する。
「多孔質媒体」とは、本発明のインクジェットインクを取り込み得る表面空隙及び/又は孔を有する、実質的に無機の微粒子を含有する任意のコーティング済媒体を意味する。典型的に、多孔質媒体は、基材と多孔質インク受容層とから構成される。多孔質媒体上にインクを印刷すると、そのインクは空隙を充填することができ、最も外側の表面は、従来の媒体、即ち膨潤性媒体と比較して、より急速に、接触に対して乾燥状態となることができる。コーティング中に含有させ得る一般的な無機微粒子には、シリカ(特に、ケイ酸アルミニウムのようなケイ酸塩)とアルミナ(特に、ベーマイト)が含まれる。加えて、当該コーティングは、典型的に、高分子系のバインダーによって互いに結合されており、任意に、印刷予定の染料化学種を誘引する媒染剤あるいはイオン性結合剤を含むことができる。本発明の実施形態によれば、多孔質媒体コーティング、即ち多孔質媒体のインク受容層は、含硫黄化合物をその内部に取り込んでいるか、又は後で含硫黄化合物によってその上をコーティングされる。
用語「インク受容層」は、その層が単層であることは要求されない。例えば、インク受容層は、無機金属又は半金属の酸化物微粒子、高分子バインダー、及び含硫黄化合物を単層として適用することによって構成されるか、又は無機金属又は半金属の酸化物微粒子と高分子バインダーとを共通のコーティング中に存在させて適用し、その後、オーバーコートとして含硫黄化合物を適用することができる。
「画像耐久性」とは、一定時間にわたって劣化しない画像の能力に関連するインクジェット印刷画像の特性を意味する。画像耐久性の諸特性には、画像退色耐性、耐水性、耐湿性、耐光性、スマッジ耐性、オゾンの存在によって誘導されるもののような大気汚染耐性、耐引っ掻き性及び耐擦り性、及び微生物の成長阻害が含まれる。これらの何れかを改善することによって、画像の耐久性は改善される。
「光堅牢性」又は「色堅牢性」は、印刷画像の品質を指す。本発明のインクジェットインク媒体上に印刷された画像は、標準の印刷画像と比較して、光及び/又は空気に曝される際に、それらのカラー密度及び細部を保持する(その上、極めて低い退色を示す)傾向(空気汚染耐性)がある。
「湿度堅牢性(耐湿性)」とは、印刷画像が、湿り条件において画像品質を保持し得る能力を意味する。
「水堅牢性(耐水性)」とは、水との接触時に画像が示す、着色剤の移動に対する抵抗性を意味する。湿り条件においてその像質を保持する印刷された画像の能力を指す。
「空気退色」とは、大気汚染物質又は汚染源(例えば、オゾン)への露出によって、時間の経過と共に、明るさあるいは彩度が徐々に低下したり、又は印刷画像の色相がシフトしたりする現象を意味する。
「空気退色耐性」とは、印刷画像が、大気汚染物質又はその他の大気構成成分への露出による退色に抵抗する傾向を示すことを意味する。
「媒体基材」又は「基材」とは、紙、オーバーヘッド投影機用プラスチック又はフィルム、写真ベースのような被覆紙、織物、水彩紙のようなアート紙等をはじめとする、インクジェット印刷技術に使用し得る任意の基材を包含する。
本発明の実施形態に従って、含硫黄化合物を媒体コーティングの中に又は上に導入することによって、オゾンが染料又はその他の着色剤と反応するよりも速い速度で含硫黄化合物がオゾンと優先的に反応するため、空気退色が改善されることが確認されている。別の言い方をすれば、起こり得る酸化を妨害されない限り、媒体コーティング内又はその上に存在する当該硫黄含有基は、その上に印刷されたインクジェットインク中に存在し得る着色剤よりも、オゾンと優先的に反応し得る。これに従って、本発明の第1の実施形態では、媒体シートは、基材と、該基材上に配置された多孔質インク受容層とを含むことができる。多孔質インク受容層は、高分子バインダーによって結合された無機金属又は半金属の酸化物微粒子を含むことができ、且つさらに、オゾンにさらされるとオゾンと反応する有効量の含硫黄化合物を含むことができる。含硫黄化合物は、インク受容層を形成するために使用されるコーティング組成物内に含有させるか、又はオーバーコートとして適用して、インク受容層の一部とすることができる。一実施形態では、含硫黄化合物は、水溶性であることが好ましい場合がある。別の実施形態では、硫黄元素含有量に関しては、無機微粒子重量に対する硫黄重量は約0.125%より高くすることができる。より詳細な態様では、硫黄元素含有量について、無機微粒子重量に対する硫黄重量は、約0.4%より高くすることができる。
他の実施形態では、媒体シートを製造する方法は、媒体基材に多孔質インク受容層を適用するステップを含み、この場合、当該インク受容層は、無機金属又は半金属の酸化物微粒子、高分子バインダー、及びオゾンにさらされるとオゾンと反応するところの有効量の含硫黄化合物を含む。同方法は、さらに、インク受容層を乾燥させるステップ(複数可)を含むことができる。一実施形態では、含硫黄化合物は、通常のコーティング組成物内で、無機金属又は半金属の酸化物微粒子及び高分子バインダーと混合することができる。あるいは、無機金属又は半金属の酸化物微粒子と高分子バインダーとを含んで成る多孔質コーティングを施した後に、その上に含硫黄化合物をオーバーコートして、インク受容層を形成することもできる。
さらに別の実施形態では、インクジェット印刷物は、コーティング済媒体基材と、その上に印刷されたインクジェットインクとから構成することができる。コーティング済媒体基材は、基材と、該基材上に配置された多孔質インク受容層を含むことができる。多孔質インク受容層は、高分子バインダーによって結合された無機金属又は半金属の酸化物微粒子を含むことができ、さらに、含硫黄化合物を含んでもよい。含硫黄化合物は、無機金属又は半金属の酸化物微粒子に関してオーバーコートとして適用するか、又はそれらとの混合物として適用することができる。インクジェットインクは、オゾン露出に耐性を示すインクジェット画像を形成すべく、コーティング済媒体基材の少なくとも一部に適用することができる。
上記実施形態の各々に関して、空気退色耐性、より詳細にはオゾン退色耐性に関して、有益な諸特性をもたらすべく使用できる多くの各種含硫黄化合物がある。使用し得る典型的な硫黄含有官能基には、限定はしないが、チオール(−SH、例えば、チオジエタノール)、チオエーテル(−S−、例えば、チオジエチレングリコール)、チオ酸(例えば、チオジプロピオン酸)、チオールエステル(−COS−、例えば、チオ尿素)、チオン(−CS−、例えば、チオウラシル)、及びスルホキシド(−SO−、例えば、チオフェン)が含まれる。一実施形態では、チオール又はチオエーテルの化合物を用いることができる。オゾン、又はその他の汚染物質に対するその反応特性に応じて具体的に含硫黄化合物を選択することによって、そこに適用されるインクジェットインクの着色剤に及ぼす、そうした汚染物質の影響を軽減することができる。オゾンの空気退色をどのように低減できるかに関する簡単なメカニズムの一例を挙げるために、チオールについて考えることができる。チオールは、典型的に、酸化された化学種と反応することができ、急速に酸化されて、スルトン、スルホン、そして最終的にスルホキシドになる。いかなる特定の理論にとらわれることなく、酸化された化学種とチオール(又はその他の含硫黄化合物)との間の急速な反応によって、チオールは、インクジェットインク中に存在する、染料などの着色剤とオゾンが有害に反応する機会を持つ前に、オゾンを捕捉又は消費するべく作用し得る。
媒体シートの実施形態、媒体シートを製造する方法の実施形態、及びインクジェット印刷物の実施形態に関しては、本発明に従って実施し得る幾つかの共通点がある。それらの実施形態及びその他の実施形態を以下に説明する。
本発明の諸態様によって、いくつかの、システム、方法、コーティング済媒体、及びインクジェットインクが提供される。これらの実施形態の各々に関して、コーティング済媒体自体は、典型的に、基材と、該基材上に配置された多孔質インク受容層から構成される。当該基材には、紙、プラスチック、被覆紙、織物、アート紙、又はインクジェット印刷に使用される他の既知の基材を用いることができる。一実施形態では、写真ベースを基材として用いることができる。写真ベースは、典型的に、ポリエチレン層のような2つの高分子の層と、それに挟持された1つの紙の層からなる、3層系である。
多孔質インク受容層に関しては、無機の半金属又は金属の酸化物微粒子、高分子バインダー、含硫黄化合物、及び任意に、媒染剤及び/又はその他のコーティング組成剤を含有することができる。一実施形態では、無機の半金属又は金属の酸化物微粒子は、シリカ、アルミナ、ベーマイト、(ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、等のような)ケイ酸塩、チタニア、ジルコニア、炭酸カルシウム、及び/又は粘土、及びそれらの誘導体とし得る。典型的に、当該微粒子は、アルミナ、シリカ、又はアルミノケイ酸塩とし得る。これらの無機微粒子をコーティング組成物全体に分散させ、それを媒体基材に適用することで、多孔質インク受容層を形成することができる。典型的に、無機微粒子は、コーティング組成物中に60wt%〜95wt%にて存在する。2つの詳細な実施形態に関して言えば、ベーマイトは、コーティング組成物中に85wt%〜95wt%にて存在することができ、また、シリカあるいはケイ酸塩は、コーティング組成物中に75wt%〜85wt%にて存在することができる。
コーティング組成物中において無機微粒子を互いに結合させるために、典型的に、高分子バインダーが含まれる。使用し得る典型的な高分子バインダーには、ポリビニルアルコール(水溶性コポリマー含む);ポリビニルアセテート;ポリビニルピロリドン;酸化デンプン及びエーテル化デンプンをはじめとする変性デンプン;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースをはじめとする水溶性セルロース誘導体;ポリアクリルアミド(誘導体及びコポリマー含む);カゼイン;ゼラチン;大豆タンパク質;シリル修飾ポリビニルアルコール;無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエンコポリマー等をはじめとする複合ジエンコポリマーラテックス;アクリル酸及びメタクリル酸のポリマー及びコポリマー等をはじめとするアクリル系ポリマーラテックス;エチレン−ビニルアセテートコポリマーをはじめとするビニルポリマーラテックス;官能基(例えば、カルボキシ、アミノ、アミド、スルホ等)を含むモノマーで上記ポリマーを修飾することによって得られるものをはじめとする官能基修飾ラテックス;メラミン樹脂、尿素樹脂等をはじめとする熱硬化性樹脂の水性バインダー;ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アミド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、及びアルキル樹脂をはじめとする合成樹脂バインダーがある。当該バインダーは、多孔質インク受容層を互いに結合できるような量で存在することができるが、多孔質インク受容層の多孔性を十分維持できる程に少ない量で存在することができる。本発明の実施形態によれば、高分子バインダーは、コーティング組成物中に5wt%〜40wt%にて存在することができる。特定の実施形態では、ベーマイトを使用する場合には、高分子バインダーは3wt%〜15wt%にて存在することができ、また、シリカあるいはケイ酸塩を使用する場合には、高分子バインダーは10wt%〜25wt%にて存在することができる。特定の実施形態では、当該バインダーは、ポリビニルアルコール又はその誘導体とし得る。
任意に、多孔質のインク受容層はまた、印刷の予定される種類の染料と反応することが知られているイオン結合種又は媒染剤によって修飾することができ、それによって耐久性を向上させることができる。着色剤がアニオン性の場合に、コーティング組成物内、即ち多孔質インク受容層内に含有させ得る代表的な媒染剤には、カチオン基(アミノ、第三アミノ、アミドアミノ、ピリジン、イミン等)を有する、親水性ポリマー、水分散性ポリマー、又は水溶性ポリマーが含まれる。これらのカチオン性に変性されたポリマーは、水溶性又は水分散性バインダーと相溶性を示し、且つ画像処理あるいは画像中に存在するカラーにほとんど又は全く悪影響を及ぼさない。そのようなポリマーの適例としては、限定はしないが、ポリ第四アンモニウム塩、カチオン性ポリアミン、ポリアミジン、カチオン性アクリルコポリマー、グアニジン−ホルムアルデヒドポリマー、ポリジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジアセトンアクリルアミド−ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ポリエチレンイミン、及びエピクロロヒジリンとのポリエチレンイミン付加物がある。媒染剤以外で、多孔質インク受容層内に存在してもよい他の任意成分には、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、殺生物剤、可塑剤、光沢剤、粘度修正剤、矯正(レベリング)剤、UV吸収剤、ヒンダードアミン安定剤、抗オゾン剤、シランカップリング剤、架橋剤、pH調節剤等が含まれる。
媒体コーティング中への含硫黄化合物の取り込みは、多数の方法のうちの1つによって実施することができる。一実施形態においては、媒体コーティング調合物への添加物として含硫黄化合物を含有させるか、又は、シリカなどの無機微粒子表面を修飾するのに用いられるシランカップリング剤中に含硫黄化合物を含有させることができる。第3の方法は、コーティング層を形成した後に、ドーピング又は洗浄処理を利用することによる。本実施形態では、含硫黄化合物のオーバーコートを、予め存在する多孔質媒体コーティングに適用することで、本発明の実施形態によるインク受容層を形成することができる。
インク受容層の一部として含硫黄化合物を使用することについての主たる利点は、チオエーテルのような、前述の化合物の多くは、オゾンと反応して、一般に、無色の生成物を生ずることである。換言すれば、その他の多くの退色軽減添加剤(ポリ不飽和退色防止剤又はアミンのような)とは異なり、チオエーテルを使用することによって、それを消費するか又は他の方法でオゾンと反応させた後に、媒体が変色する原因とならないことである。
前述のように、一実施形態では、本発明に従って含硫黄化合物をコーティング組成物と混合して、オゾン露出の影響を無効化することができる。この実施形態では、含硫黄化合物を、無機金属又は半金属の酸化物微粒子(例えば、シリカ又はアルミナ微粒子)、高分子バインダー、及び/又は存在させ得るその他の任意成分、からなる混合物に含有させる。存在させ得る典型的な任意成分には、媒染剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、殺生物剤、可塑剤、光沢剤、粘度修正剤、矯正剤、UV吸収剤、ヒンダードアミン安定剤、抗オゾン剤、シランカップリング剤、架橋剤、pH調節剤等が含まれる。この実施形態では、基材への適用及びその後の乾燥操作に先立ち、含硫黄化合物を液体コーティング混合物に添加することができる。
前述のように、無機金属又は半金属の酸化物微粒子と高分子バインダーに対して、含硫黄化合物をオーバーコーティングすることもできる。オーバーコート組成物は、ウォッシュコート溶液内に含硫黄化合物を含有させることによって適用することができる。
また、含硫黄化合物によって無機微粒子を化学修飾することによって、コーティング組成物内に含硫黄化合物を含有させることもできる。本実施形態では、含硫黄化合物は、無機微粒子の表面又はその近傍に存在するように形成することができる。この配置によって、所望の結果をもたらすのに使用される含硫黄化合物の量が、比較的少量で足りることになるであろう。
以下の式1には、本発明に関連して用いることができる、考えられ得る含硫黄化合物、種々の反応基、及び任意選択のスペーサー基を例示している。
IP−A−B−R (式1)
式中、IPは無機微粒子、Aは反応基、Bはスペーサー基、そしてRは多くの含硫黄化合物の中の少なくとも1つである。本発明に従って任意の反応基を使用でき、それには、式SiXを有するものが含まれる。この場合、各Xは個々独立して、ハロ基、低級アルコキシ基、又は低級アルキル基(メチル、エチル、プロピル、又はイソプロピルのような)とすることができるが、少なくとも1つのXは、シリカと反応できなければならない(例えば、ハロ、又は低級アルコキシ)。さらに、スペーサー基を存在させる場合には、含硫黄化合物を反応基(そして最終的にはシリカ表面)に繋ぎ止めるのに適切な任意のスペーサー基を用いることができる。適切なスペーサー基の例として、−(CH−、−(CHNH(C)O−、−(CHO(CH−、又は−(CHNH−を挙げることができ、この場合、aは0〜3、bは1〜10である。使用し得る組成物例の詳細なグループを以下の式2に例示する。
R−(CHO(CHSiX (式2)
上記例において、Rは、多くの含硫黄化合物のうちの少なくとも1つであり、各Xは、個々独立して、ハロ基、低級アルコキシ基、又は低級アルキル基(メチル、エチル、プロピル、又はイソプロピルのような)とし得るが、少なくとも1つのXはシリカと反応できなければならない(例えば、ハロ又は低級アルコキシ)。−SiXで表されるような、ハロシラン反応基及び/又は低級アルキル反応基を存在させ得る。シリカなどの無機微粒子は示していないが、X基の1つ以上と反応することができる。スペーサー基は、式−(CHO(CH−を有するものを示しており、ここで、aは0〜3、bは1〜10とし得る。反応基/低級アルキル基とスペーサー基が含硫黄化合物の一定部分に結合しているように示しているが、これは本発明を限定する意はない。要求されることは、反応基がシリカと結合するためのその官能性を維持することと、含硫黄化合物が空気退色の原因となるオゾン又はその他の汚染物と相互作用できるようその官能性を維持することだけである。換言すれば、前述の官能性が維持され得るという条件付で、含硫黄化合物と反応基との間では、任意の結合法(スペーサーを用いるか又はスペーサーを用いない)又は結合位置を用いることができる。さらに、特定の種類のスペーサー基を示したが、本開示内容を精読すれば、その他のスペーサー基も使用可能であるが当業者に分かるであろう。
この特定の実施形態において、少なくとも1つの反応基が存在しなければならないという理由は、含硫黄化合物をシリカ(図示せず)に共有結合させてコーティング材料を形成することができるからである。特定の種類の反応基で官能基化された含硫黄化合物を示したが、本開示内容を精読すれば、その他の反応基もまたシリカ又は別の無機微粒子に結合させ得ることが当業者にはわかるであろう。
一例として、次の一般的方法により含硫黄化合物によってシリカを修飾することができる。この実施形態では、チオエーテル組成物に関して説明する。シリカを真空高温で乾燥させて吸着水分を除去し、そして室温にまで冷却させる。その中で反応が実施されるところの溶媒もまた、適切な乾燥剤を用いて乾燥させる。使用し得る一般的な溶媒には、トルエン、ジクロロメタン、イソプロパノール、及び/又はメタノールが含まれる。乾燥したシリカを乾燥溶媒中に導入する(又は音波処理によってそれを溶媒中に分散させてもよい)。使用する溶媒の量は、チオエーテル含有反応剤の濃度(付加時)が、概して、約10%を超えないように選択すべきである。シリカと溶媒の混合物を含む容器に乾燥窒素を流入させ、その後(チオエーテル含有)反応剤(例えばチオエーテルで官能基化された低級アルコキシ又はハロシラン)を反応容器中に注入する。添加する反応剤の量は、表面積、シリカの表面シラノール濃度及び反応剤の分子量に依存する。反応条件を選択する際、その反応性を考慮すべきである。例えば、アルコキシシランは、ハロシランより低反応性である。従って、反応時間と温度は、使用反応剤を考慮後に調整する。典型的に、乾燥窒素下で約6時間以上の還流を要することがある。高温ではなく室温で実施する場合、より長い反応時間が必要となる場合がある。反応完了後、その生成物をろ過し、過剰量の溶媒で洗浄し、そして乾燥させる。この一般的手順を実行して、本発明に関して使用できるコーティング材料を製造することができる。この反応はまた、余剰の反応剤を使用しなくても実施することができ、その場合、洗浄によって余剰の反応剤を除去する必要がなくなる。メタノールは、好ましく使用し得る溶媒であり、そしてそれは水と混じりやすいため、その少量が生成物中に残ることがある。水そのものは、使用し得るところの別の溶媒であり、その場合、反応速度と収量は、pH調節によって最適化することができる。代替実施形態では、シリカを修飾するのに洗浄法を利用することができる。
媒体基材へのインク受容層の適用法に応じて、単一のコーティング層、又は複数のコーティング層を適用することができる。例えば、含硫黄化合物が無機金属又は半金属の酸化物微粒子に結合される場合、又はその代わりに無機金属又は半金属の酸化物微粒子と混合される場合の実施形態では、単一のコーティング層を形成することができる。あるいは、無機金属又は半金属の酸化物微粒子を含んでいる下層のコーティング組成物に関して、オーバーコートとして含硫黄化合物を適用する場合は、複数のコーティング層を形成することができる。単一層の実施形態、又は複数層の実施形態の下層に関しては、エアナイフコータ、ブレードコータ、ゲートロールコータ、ドクターコータ、Meyerロッド、ローラー、逆ローラー、グラビアコータ、ブラシコータ、噴霧器等をはじめとする、当分野で周知の多数のコーティング方法の何れかを用いることができる。さらに、コーティングの乾燥は、熱風対流、マイクロ波、赤外線加熱、又は外気乾燥のような在来手段で実行し得る。含硫黄化合物がオーバーコートとして適用される実施形態に関連してさらに詳細にいえば、ウォッシュコート法によるなどの、多数の方法の何れかによって適用することができる。
実施例
以下の実施例にて、多孔質インクジェットインク媒体基材用コーティングの種々の態様を説明する。以下の実施例は、本発明を限定するものと考えられるべきではなく、本発明に従って、最良のコーティングをどのように製造し得るかを教示するものにすぎない。
シリカ分散物の調製
コーティング組成物に含有させるためのシリカ分散物は、以下の手順に従って調製することができる。脱イオン水482.2重量部に、2N KOH(102.5g/kg固体)21.9重量部を添加する。そのKOHを、パドルブレードミキサーを用いて、それが溶解するまで高揚力混合する。得られた溶液に、アルミニウムクロロハイドレート溶液(ロクロン(Locron)社)(477g/kg固体)58.5重量部を、一定混合下で添加する。シリカ(Cabot M5、1000g/kg固体)213.4重量部もまた、パドルブレードミキサーを用いて、少しずつ、湿潤状態となるまで添加する。シリカが湿潤状態となったら、当該組成物を高せん断下で実質的に完全に分散するまで混合する。次いで、混合を緩やかな混合設定に変え、当該組成物を60℃で一晩加熱する。一晩たった後、ホウ酸(40g/kg固体)224.1重量部を分散物に添加して、シリカ分散物組成物を得る。
コーティング組成物の調製
インク受容層を調製するのに使用されるコーティング組成物は、以下の手順に従って調製することができる。脱イオン水(45℃)84.8重量部に、Mowiol2688(ポリビニルアルコール)(100g/kg固体)305重量部を、穏やかな混合下で添加する。当該組成物に、ゼラチン(500g/kg固体)2.9重量部、Olin−10Gとしても知られているp−イソノニルフェノキシポリ(グリシドール)(108.9g/kg固体)28.5重量部、2,2−チオジエタノール(TDEG)(500g/kg固体)7重量部を、混合させつつ添加する。次いで、実施例1に従って調製したシリカ分散物(213.4g/kg固体)571.7重量部を、混合させつつ添加して、コーティング組成物を形成する。
媒体基材へのコーティング組成物の適用
実施例2に従って調製したコーティング組成物を、Meyerロッドを用いて、27gsmの供給レートにて、媒体又はその他の基材に適用することができる。次いで、そのコーティング済基材を、60℃のオーブンで乾燥させることができる。
印刷試験の結果
試験媒体シートを実施例3に従って調製する。さらに、TDEGを調合物に含有させなかった以外は実施例3に従って調製した、比較対照用の媒体シートも調製した。フォトペンを備えるHP6540デスクトッププリンタを用いて、診断用画像を試験媒体シート及び比較対照用媒体シート上に印刷した。診断用印刷物を用いて、両方の種類の媒体シートについてOD変化を測定して、退色を評価した。サンプルは、両方の種類の印刷物を、30℃、50%相対湿度下で、3.5ppmのOに曝して試験した。TDEGを含有する試験媒体は、以下の表1に示すように、比較対照用媒体に較べて改善された退色挙動を呈した。
Figure 2005219501
シリカ分散物の調製
コーティング組成物に含有させるためのシリカ分散物は、以下の手順に従って調製することができる。脱イオン水100mlに、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(ゲルスト(Gelest)社)800mgを、一定混合下で添加する。次いで、ヒュームドシリカ20gを、ステータロータリー撹拌機を用いて30分にわたって、混合させつつ添加する。混合を緩やかな混合設定に変え、組成物を一晩反応させる。これによって、本発明の実施形態に従ってコーティング組成物に使用し得る、20%のシリカ分散物を形成する。
コーティング組成物の調製
含有されるシリカ分散物を実施例1ではなく実施例5に従って調製したこと、及びTDEGをコーティング組成物に添加しなかったこと以外は、実施例2に従ってコーティング組成物を調製した。
媒体基材へのコーティング組成物の適用
実施例6に従って調製したコーティング組成物を、Meyerロッドを用いて、27gsmの供給レートにて、媒体又はその他の基材に適用することができる。次いで、そのコーティング済基材を、60℃のオーブンで乾燥させることができる。
ウォッシュコートの適用
実施例7に従って調製した4つの別々の媒体シートに、種々のウォッシュコートコーティング溶液を適用する。詳細には、(1)0wt%TDEGの比較対照用洗浄コートで第1の媒体シートを修飾し、(2)TDEG固形分2wt%を含む洗浄コートで第2の媒体シートを修飾し、(3)TDEG固形分3.6wt%を含む洗浄コートで第3の媒体シートを修飾し、そして(4)DEG固形分2wt%を含む洗浄コートで第4の媒体シートを修飾する。媒体シートは、それぞれ、40℃で20分間乾燥させた。媒体シート1及び媒体シート4は、どちらも含硫黄化合物を含まない比較対照用サンプルとして調製した。
印刷試験の結果
実施例8に従って調製した媒体シート1−4のそれぞれに、フォトペンを備えるHP6540デスクトッププリンタを用いて、診断用画像を適用した。診断用印刷物を用いて、それぞれ調製した種類の媒体シートについて、OD変化を測定して、退色を評価した。詳細には、0.5ODのマゼンタ及びシアンのカラーパッチを、サンプルに印刷した。次に、4サンプルの各々を、25℃、50%相対湿度、及び1ppmのオゾンに設定されたHampden903Bオゾンチャンバに装填した。種々の経過時間におけるOD損失についてサンプルを試験した。以下の表2は、チオール含量(又はチオール欠失)の関数としてOD損失を示している。
Figure 2005219501
表2からみてとれるように、含硫黄化合物を含まない媒体シートと比較して、チオールコーティング済媒体シート上に印刷されたインクは、著しく優れていた(チオール組成物で修飾されていない媒体シートよりも)。比較対照用媒体シート4にDEGを添加しても、TDEG固形分0wt%の比較対照用媒体シート1に対する退色防止の効果は、極めて少なかった。また、表2記載のデータから明らかなように、TDEG含量を増加させると、シアン及びマゼンタの両カラーパッチについて退色量が低下した。
上記構成並びに実施例は、専ら本発明を例示するものにすぎないことを理解されたい。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、多数の修正及び変更を案出し得る。本発明の最も実用的で且つ好ましい実施形態であると現在考えられているものに関して、特に詳細に例示し且つ十分に記載してきたが、特許請求の範囲に記載の本発明の原理及び概念から逸脱することなく、種々の修正を成し得ることは当業者には明らかであろう。

Claims (15)

  1. 基材と、
    前記基材上に配置された多孔質インク受容層であって、高分子バインダーで結合された無機金属又は半金属の酸化物微粒子を含み、さらに、オゾンに曝されるとそれと相互作用する有効量の含硫黄化合物も含む多孔質インク受容層と、
    を含む、媒体シート。
  2. 前記多孔質インク受容層が、予定の種類の着色剤を固定化するよう構成された媒染剤成分をさらに含む、請求項1に記載の媒体シート。
  3. 前記無機金属又は半金属の酸化物が、シリカあるいはアルミナである、請求項1に記載の媒体シート。
  4. 前記高分子バインダーが、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールの水溶性コポリマー、ポリビニルアセテート、ポリビニルピロリドン、酸化デンプン、エーテル化デンプン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリアクリルアミド誘導体、ポリアクリルアミドのコポリマー、カゼイン、ゼラチン、大豆タンパク質、シリル修飾ポリビニルアルコール、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエンコポリマー、アクリル酸及びメタクリル酸のコポリマー、エチレン−ビニルアセテートコポリマー、カルボキシル修飾ラテックス、アミノ修飾ラテックス、アミド修飾ラテックス、スルホ修飾ラテックス、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アミド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキル樹脂、及びそれらの組合せから成る群から選択される、請求項1に記載の媒体シート。
  5. 前記含硫黄化合物が、多孔質インク受容層内に混合されている、請求項1に記載の媒体シート。
  6. 前記含硫黄化合物の少なくとも一部が、前記無機金属又は半金属の酸化物微粒子の少なくとも1つに化学結合している、請求項1に記載の媒体シート。
  7. 前記含硫黄化合物が、チオエーテル及びチオールから成る群から選択される、請求項1に記載の媒体シート。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の媒体シートと、
    前記媒体シートの少なくとも一部に適用されると、オゾン露出に耐性のあるインクジェット画像を形成するインクジェットインクと、
    を含む、インクジェット印刷物。
  9. 媒体シートを製造する方法であって、
    無機金属又は半金属の酸化物微粒子、高分子バインダー、及びオゾンに曝されるとそれと相互作用する有効量の含硫黄化合物を含んで成る多孔質インク受容層を媒体基材に適用するステップと、
    前記多孔質インク受容層を乾燥させるステップと、
    を包含する、方法。
  10. 前記無機金属又は半金属の酸化物微粒子、前記高分子バインダー、及び前記含硫黄化合物が、共通のコーティング組成物内に存在しており、且つ該共通のコーティング組成物が、前記適用ステップにおいて前記媒体基材上にコーティングされる、請求項9に記載の方法。
  11. 前記無機金属又は半金属の酸化物微粒子、前記高分子バインダー、及び前記含硫黄化合物が、前記共通のコーティング組成物内に一緒に混合されている、請求項10に記載の方法。
  12. 前記含硫黄化合物の少なくとも一部が、前記無機金属又は半金属の酸化物微粒子の少なくとも1つに化学結合している、請求項10に記載の方法。
  13. 前記適用ステップが、以下の2つのコーティングステップ:
    前記無機金属又は半金属の酸化物微粒子と前記高分子バインダーを含んで成る第1のコーティング組成物によって前記基材をコーティングするステップ、及び
    前記含硫黄化合物を含んで成る第2のコーティング組成物によって前記第1のコーティング組成物をオーバーコートするステップ、
    を包含する、請求項9に記載の方法。
  14. 前記無機金属又は半金属の酸化物が、シリカあるいはアルミナである、請求項9に記載の方法。
  15. 前記含硫黄化合物が、チオエーテル及びチオールから成る群から選択される、請求項9に記載の方法。
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